JP4414151B2 - ガス開閉器の開閉ロック装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス容器内のガス圧が低下したときに開閉機器の開閉をロックするガス開閉器の開閉ロック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガス開閉器では、ガス容器内にSF6 ガス等の消弧ガスを封入し、開閉機器の接点開放時に発生するアークを消滅したり、絶縁性能を維持するようにしているが、封入されたガスの圧力が低下すると上記性能が得られないために、ガスの圧力が所定値以下になったときに、開閉機器の開閉ができないようにするための開閉ロック装置が備えられている。
【0003】
従来の開閉ロック装置においては、ガス容器内のガス圧が低下すると、ガス容器内に連通する圧力検出器のベローズが収縮し、開閉機器の開閉をロックする作動軸に設けられたセンサーコマの凹溝に押圧されていた作動桿がこの凹溝の周縁端から外れる。作動桿が外れると、作動軸はスプリングの付勢力によって作動軸に設けられたストッパ用止め輪が作動軸の支持枠に当接するまで移動して、開閉がロックされる。
【0004】
ところで、ベローズ等の機械精度のバラツキにより、ガス容器内のガス圧が所定値以下になったときの作動桿のストロークにバラツキが生じるために、センサーコマに放射状に4つの凹溝を設け、作動軸の中心軸からこれらの凹溝の周縁端までの長さにそれぞれ少しずつ差を設け、この長さの異なる何れかの凹溝を選択することにより、係合量(センサーコマの凹溝に係合している作動桿の先端の位置からセンサーコマの周縁端までの長さ)の調整を可能にしている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特公平03−11050号公報(第2頁、第1図、第2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
センサーコマに係合量の調整のための変形加工及び凹溝加工を施す従来のロック装置では、センサーコマの形状が複雑となるために、開閉ロック装置のコストがアップするという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、センサーコマに変形加工や凹溝加工を施すことなく、また、係合量の調整の容易性を保持したままのガス開閉器の開閉ロック装置を提供することにある。
【0008】
請求項1に記載の発明は、開閉機器を収納したガス容器内の圧力を検出し、検出した圧力の変化に応じて進退移動する作動棒を有する圧力検出器と、作動棒の移動方向と直角方向を長手方向としその長手方向に移動自在なロック棒、ロック棒に嵌挿されて作動棒の移動方向と直角方向に作動棒に係止される作動棒係止部材、作動棒係止部材を作動棒に押圧する方向に付勢する付勢バネ及び、ロック棒がその長手方向に移動自在に支持される支持枠から形成されるロック機構本体と、ロック機構本体を収納する機構容器内とで構成され、ガス容器内の圧力が低下したときに作動棒が後退して作動棒係止部材との係合が解除されて開閉機器の開閉をロックするガス開閉器の開閉ロック装置において、作動棒係止部材は、真円形の板状に形成され、ロック機構本体は、作動棒と作動棒係止部材との係合量が調整されるように作動棒の移動方向と平行な方向に移動自在可能であり、またロック機構本体をボルトにより取り付けるためのボルト貫通孔が設けられたロック機構取付座に取り付けられているようにしたものである。
【0009】
【0010】
請求項2に記載の発明においては、ロック機構取付座のボルト貫通孔は、作動棒の移動方向と平行な方向の長円形状に形成されるようにしたものである。
【0011】
請求項2に記載の発明においては、ロック機構取付座にはボルト貫通孔が設けられ、ボルト貫通孔が長円形状にされることにより、ロック機構取付座に対する複雑な加工が全くなくなり、また、係合量の調整の容易性が保持される。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るガス開閉器の開閉ロック装置の一実施形態を示し、開閉ロック装置の非ロック状態を示す概略構成図で、(A)は正面図、(B)は左側面図である。図2は、開閉ロック装置のロック状態を示す概略構成図で、(A)は正面図、(B)は左側面図である。
【0017】
ガス開閉器は一般的に2つの容器を有しており、ガス容器1内には図示しない開閉機器が収納されると共に、SF6 ガス等の絶縁性ガスが大気圧より高い圧力で封入されている。機構容器2内には図示しない開閉機器操作機構が収納されている。両容器1,2は仕切板3を介して両面に一体的に固定され、両容器が仕切板3により気密に仕切られている。
【0018】
ガス開閉器の開閉ロック装置4は、図1に示すように、作動棒(従来の技術における作動桿に相当)5aを有する圧力検出器5と、ロック機構本体6とからなっている。ロック機構本体6は、ロック棒(従来の技術における作動軸に相当)7と、作動棒係止部材(従来の技術におけるセンサーコマに相当)8と、係止ピン9、付勢バネ10と、支持枠11と、押圧補助部材12とからなっている。
【0019】
圧力検出器5は、例えばベローズ式のものが使用され、ガス容器1内の圧力の変化に応じて軸方向に進退移動する作動棒5aが機構容器2内に導入されるような配置で、仕切板3を貫通して気密に取り付けられている。
【0020】
ロック棒7は、一端(上部端)側から適宜の距離離れた箇所から他端(下部端)側に段差加工が施され、この段差部に作動棒係止部材8を保持させるための係止ピン9を取り付けるピン貫通孔7aが設けられている。
【0021】
作動棒係止部材8は、摩擦係数が非常に小さい材料、例えば、ポリアセタールを用いて真円形の板状に形成されており、ロック棒7に嵌挿されて作動棒5aに常に押圧状態で直角方向に係止されている。
【0022】
付勢バネ10は、コイルバネにより形成されてロック棒7に巻装されており、作動棒係止部材8が作動棒5aに押圧される方向に付勢するために、そのバネ力が作動棒5aの変位に支障のない程度に設定されている。
【0023】
支持枠11は、コ字に形成された第1の折曲形成部(上部側)11aには、図3に示すように、ロック棒7のガイド孔11a1と、ロック機構取付座13に取り付けられるための2つのネジ孔11a2,11a2とが設けられ、第2の折曲形成部(下部側)11bにはロック棒7のガイド孔11b1が設けられており、ガイド孔11a1及びガイド孔11b1によりロック棒7が軸方向に摺動自在に支持される。
【0024】
押圧補助部材12は、筒状に形成されて作動棒係止部材8と付勢バネ10との間に介在されており、付勢バネ10による付勢力を作動棒係止部材8に伝達させる。
【0025】
ロック機構取付座13は、板状に形成されて機構容器2の内壁に取り付けられており、作動棒5aと作動棒係止部材8との係合量を調整するために、図4に示すように、作動棒5aの移動方向と平行な方向の長円形状に形成された2つのボルト貫通孔13a,13aが設けられている。このボルト貫通孔13a,13aは、支持枠11に設けられたネジ孔11a2,11a2に螺合されるボルトが摺動できるような寸法に形成されている。またロック機構取付座13には、上記長円形状に対応して大きさに余裕のある形状のロック棒貫通孔13bが設けられている。
【0026】
ロック機構本体6は、ロック棒7と作動棒係止部材8と係止ピン9と付勢バネ10と支持枠11と押圧補助部材12とにより組み立てられ、ロック機構取付座13にボルト14,14により取り付けられている。
【0027】
上記のガス開閉器の開閉ロック装置4は、まず圧力検出器5が仕切板3に取り付けられ、つぎに、組み立てたロック機構本体6がロック機構取付座13に取り付けられる。ロック機構本体6は、ロック棒7の他端を支持枠11の第1の折曲形成部11aに設けたガイド孔11a1に通しつつ作動棒係止部材8と押圧補助部材12と付勢バネ10とをロック棒7に順次に通し、最後にロック棒7を支持枠11の第2の折曲形成部11bに設けたガイド孔11b1に通し、押圧補助部材12を第2の折曲形成部11b側に少し移動させた状態で係止ピン9をピン貫通孔7aに挿入して組み立てられる。ロック機構本体6をロック機構取付座13に取り付ける際には、作動棒係止部材8を付勢バネ10が圧縮する方向に押し、図示しない保持具を用いて作動棒係止部材8を適宜の位置に保持させておく。このようなロック機構本体6を、ロック棒7の一端(上端)をロック機構取付座13のロック棒貫通孔13bに通した状態でロック機構取付座13にボルト14,14により仮止めする。
【0028】
つづいて、ガス容器1内のガス圧を正常値にすると、作動棒5aが前進した状態になるので、作動棒係止部材8の保持を解除させて作動棒係止部材8を作動棒5aにより係止させる。
【0029】
つぎに、係合量(作動棒係止部材6に係合している作動棒5aの先端の位置から作動棒係止部材8の周縁端までの長さ)が所定値になるように、ロック機構本体6を作動棒5aの軸方向に移動させて調整する。調整が終われば、ボルト14を本締めして、ロック機構取付座13に固定する。
【0030】
上記のガス開閉器の開閉ロック装置4では、ガス容器1内のガス圧が低下すると、作動棒5aが後退し始め、ガス容器1内のガス圧がさらに低下して所定値になると、図2に示すように作動棒5aは作動棒係止部材8から外れ、作動棒5aと作動棒係止部材8との係合が解除されて、ロック棒7は付勢バネ10の付勢力により、作動棒係止部材8が支持枠11の第1の折曲形成部11aに当接するまで上方に移動する。同時に、ロック棒7の一端(上端)部が機構容器2内に設けられている図示しない開閉機器操作ハンドルの動作と連動する操作機構レバー15の動作範囲内に突出して、操作機構レバー15を拘束することになるので、開閉機器の開閉がロックされる。
【0031】
このように、ロック機構本体6の取付位置を微調整することにより、作動棒係止部材8に変形加工や凹溝加工を施すことなく、作動棒5aと作動棒係止部材8との係合量の調整が容易に行える。
【0032】
上記の実施形態において、開閉ロック装置の適用対象を手動開閉器としているが、自動開閉器にも適用できる。この場合、例えばマイクロスイッチからなる開閉ロック検出器16は、その変位検知部16aが真円状に形成された作動棒係止部材8の周縁端に当接されて押されている状態の位置に取り付けられており、この状態では作動棒5aと作動棒係止部材8とが係合されているので、開閉ロック信号が出力されないようになっている。一方、作動棒5aと作動棒係止部材8との係合が解除されると、変位検知部16aが作動棒係止部材8の周縁部から外れ、開閉ロック信号が出力されるようになり、開閉機器の開閉をロックする。また、自動開閉器に適用する場合、手動開閉器に構成されている操作機構レバー15は不要である。
【0033】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載した発明によれば作動棒係止部材が真円形の板状に形成され、ロック機構本体が作動棒の移動方向と平行な方向に移動自在にロック機構取付座に取り付けられることにより、作動棒係止部材に対する複雑な加工が全くなくなり、また、係合量を調整するための調整用部材を新たに設けなくても係合量が調整されるので、作動棒と作動棒係止部材との係合量の調整の容易性を保持したままで開閉ロック装置のコストを低減させることができる。
【0034】
請求項2に記載した発明によれば、ロック機構取付座にはボルト貫通孔が設けられ、ボルト貫通孔が長円形状にされることにより、ロック機構取付座に対する複雑な加工が全くなくなり、また、係合量の調整の容易性が保持されるので、調整作業を簡単に行うことができる。
【0035】
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るガス開閉器の開閉ロック装置の一実施形態を示し、開閉ロック装置の非ロック状態を示す概略構成図で、(A)は正面図、(B)は左側面図である。
【図2】 開閉ロック装置のロック状態を示す概略構成図で、(A)は正面図、(B)は左側面図である。
【図3】 支持枠の第1の折曲形成部の上面図である。
【図4】 ロック機構取付座の上面図である。
【符号の説明】
1 ガス容器
2 機構容器
4 開閉ロック装置
5 圧力検出器
5a 作動棒
6 ロック機構本体
7 ロック棒
8 作動棒係止部材
10 付勢バネ
11 支持枠
13 ロック機構取付座
13a ボルト貫通孔
14 ボルト
15 操作機構レバー
Claims (2)
- 開閉機器を収納したガス容器内の圧力を検出し、検出した圧力の変化に応じて進退移動する作動棒を有する圧力検出器と、
前記作動棒の移動方向と直角方向を長手方向としその長手方向に移動自在なロック棒、前記ロック棒に嵌挿されて前記作動棒の移動方向と直角方向に前記作動棒に係止される作動棒係止部材、前記作動棒係止部材を前記作動棒に押圧する方向に付勢する付勢バネ及び、前記ロック棒がその長手方向に移動自在に支持される支持枠から形成されるロック機構本体と、
前記ロック機構本体を収納する機構容器とで構成され、
前記ガス容器内の圧力が低下したときに前記作動棒が後退して前記作動棒係止部材との係合が解除されて前記開閉機器の開閉をロックするガス開閉器の開閉ロック装置において、
前記作動棒係止部材は、真円形の板状に形成され、
前記ロック機構本体は、前記作動棒と前記作動棒係止部材との係合量が調整されるように前記作動棒の移動方向と平行な方向に移動自在可能であり、また前記ロック機構本体をボルトにより取り付けるためのボルト貫通孔が設けられたロック機構取付座に取り付けられているガス開閉器の開閉ロック装置。 - 前記ロック機構取付座の前記ボルト貫通孔は、前記作動棒の移動方向と平行な方向の長円形状に形成された請求項1に記載のガス開閉器の開閉ロック装置。
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