JP4434473B2 - スパークプラグ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関用スパークプラグに関する。
【0002】
【従来の技術】
スパークプラグにおいて絶縁体と主体金具内に取り付け、両部材を封着する手法として、筒状に形成された主体金具の一方の端部を絶縁体挿入後に加締める方法が広く使用される。このような加締めを行う場合において、加締め時に生じる応力が当該スパークプラグにおける応力発生の望まれない部分に作用しないよう、或いは望ましくない方向に生じないよう構造上の配慮が必要とされる。そして、加締め時に不必要な変形が生じず、精度高いものが安定的に生産可能となる構造が望まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、寸法が規格に規定される部分である工具との係合をなす工具係合部(いわゆる六角部)は16mm、19mm、20.8mm等の寸法を有するものが広く使用されるが、近年におけるプラグ小型化の動向によりさらに寸法の小さいもの(例えば六角部が14mm以下のも)が登場しつつある。このような六角部はその外形寸法が決定されると、絶縁体の外径との関係により肉厚寸法の上限が制約される(場合によっては、肉厚寸法が薄くなり、応力による変形が生じやすくなる)。そして、上記のごとく応力による変形が生じ易い部分を有するものであっても、精度高いものが安定的に生産可能となる構造が望まれている。
【0004】
本発明の解決すべき課題は、主体金具の寸法が精度高く維持され、かつシール性の高い加締め部等が形成されたスパークプラグを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上記のような課題を解決するために本発明のスパークプラグは、
機関取り付けのための工具係合部を有する筒状の主体金具内に挿入された軸線方向に延びる絶縁体の外周面に形成された加締め受け部に対し、主体金具の一方の開口部側に形成された突出部を加締めることにより、該主体金具を絶縁体に固定するための加締め部が形成されてなり、
工具係合部の対辺が14mm以下であって、さらに、絶縁体の軸線と平行な仮想平面に対して投影したときに、その正射影像での加締め部は、先端側が絶縁体に近づく向きに屈曲する形状をなすとともに、該加締め部の先端側においてその外面外形線には、外向きに凸となる形状の加締め曲線部が形成されてなり、該加締め曲線部の基点における外面外形線に対する接線方向と、仮想平面における前記軸半径方向とのなす角度が50°〜110°の範囲であることを特徴とする。なお、工具係合部の対辺は10mm以上であることが望ましい。10mm未満であると工具係合部の肉厚が薄くなり、必要となる精度、強度を維持できない可能性がある。
【0006】
主体金具の加締めによる変形が望まれない部分において、加締め後にその形状が高精度に維持されるためには、加締め部を押下する加締めパンチを下ろすスピード、或いは主体金具と加締めパンチとの位置関係等の種々の設定を慎重に行うこととなる。これら設定における許容度が大きいほど、設定に要される時間を短縮でき、ひいては歩留まりの向上等に寄与することとなる。そして、上記構成によれば、加締め時において主体金具の軸線方向に大部分の加締め力が生じ、主体金具の軸半径方向に生じる応力は軽微なものとなるため、主体金具の加締めによる変形が望まれない部分(例えば工具係合部等)を一定値以上の厚みとすれば、加締め後においても精度高く安定して形成されることとなる。また、その厚みについて薄さに対する許容範囲を大きく採ることができる。
【0007】
さらに、上記構成に加え、主体金具の内面と絶縁体の外面との隙間に充填されてこれをシールするとともに、加締め部と加締め受け部との間で狭圧されるシール充填材層を設けてもよい。特にタルク等によるシール充填材層が設けられている場合、加締め部の角度を上記範囲に設定すれば、主体金具におけるシール充填材層の外壁をなす部分(以下、シール充填材層外壁部ともいう)において、その軸半径方向への変形、即ち、シール充填材層外壁部の外向きの膨らみを効果的に防止でき、シール充填材層に付与される圧縮力を維持できる。これにより、シール充填材層には十分な密度が維持され、燃焼ガスの漏洩等を防止することに大いに寄与する。
【0008】
なお、シール充填材層の軸線方向両側に隣接して、絶縁体と主体金具とをシールするシールリングを設けることにより、その漏洩防止効果は万全とできるが、このようなシールリングを有するスパークプラグの場合、加締め時においてシールリングにて軸線方向に狭圧されるシール充填材層が軸半径方向に押し出されることとなる。従って、シールリングによって気密性向上を図ることができるが、シール充填材層外壁部に軸半径方向の負荷が生じるためシール充填材層外壁部に変形が生じないように調整を行うことが望ましい。そして、上記したように加締めにより生じる軸半径方向力が軽減されるため、シール充填材層によるシール充填材層外壁部への圧力に対する許容度が増すこととなる。これにより、シール充填材層外壁部の形状を精度高く維持しつつシール充填材層を締め固めることができる。即ち、上記のようにシール充填材層を有するもの、及びシールリングにてそのシール充填材層を狭圧する形態のものについては、上記角度設定による効果が顕著に現れる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のいくつかの実施の形態を図面を用いて説明する。
図1に示す本発明の一例たる抵抗体入りスパークプラグ100は、筒状の主体金具1、先端部が突出するようにその主体金具1内に嵌め込まれた絶縁体2、先端部を突出させた状態で絶縁体2の内側に設けられた中心電極3、及び主体金具1に一端が結合され、他端側が中心電極3と対向するように配置された接地電極4等を備えている。接地電極4と中心電極3の間には火花放電ギャップgが形成されている。なお、以下においては、中心電極3の軸線方向において火花ギャップgに向かう側を前方側、その反対に向かう側を後方側とする。
【0010】
絶縁体2は、例えばアルミナあるいは窒化アルミニウム等のセラミック焼結体により構成され、その内部には自身の軸方向に沿って中心電極3を嵌め込むための貫通孔6を有している。貫通孔6の一方の端部側に端子金具13が挿入・固定され、同じく他方の端部側に中心電極3が挿入・固定されている。また、該貫通孔6内において端子金具13と中心電極3との間に抵抗体15が配置されている。この抵抗体15の両端部は、導電性ガラスシール層16,17を介して中心電極3と端子金具13とにそれぞれ電気的に接続されている。
【0011】
主体金具1は、炭素鋼等の金属により円筒状に形成されており、スパークプラグ100のハウジングを構成するとともに、その外周面には、プラグ100を図示しないエンジンブロックに取り付けるためのねじ部7が形成されている。なお、201は、主体金具1を取り付ける際に、スパナやレンチ等の工具を係合させる工具係合部である。他方、主体金具1の後方側開口部内面と、絶縁体2の外面との間には、フランジ状の突出部2e(以下、第一絶縁体側係合凸部2eとも言う)の後方側周縁と係合するリング状の線パッキン62が配置され、そのさらに後方側にはタルク等のシール充填材層61(以下、単に充填層61とも言う)を介してリング状の線パッキン60が配置されている。そして、絶縁体2を主体金具1に向けて前方側に押し込み、その状態で主体金具1の開口縁をパッキン60に向けて内側に加締めることにより加締め部200が形成され、主体金具1が絶縁体2に対して固定されている。
【0012】
また、主体金具1のねじ部7の基端部には、ガスケット30がはめ込まれている。このガスケット30は、炭素鋼等の金属板素材を曲げ加工したリング状の部品であり、ねじ部7をシリンダヘッド側のねじ孔にねじ込むことにより、主体金具1側のフランジ状のガスシール部1fとねじ孔の開口周縁部との間で、軸線方向に圧縮されてつぶれるように変形し、ねじ孔とねじ部7との間の隙間をシールする役割を果たす。
【0013】
図2(図1のA−A断面図)、図3(図1の要部拡大図)に示されるように、工具係合部201は平面部201aが複数形成され、図2のように軸断面においてその外形は多角形状の形態をなす。本実施例において工具係合部201は6つの平面部201aが設けられたいわゆる六角部として形成されて、平面部201aは対向する面がそれぞれ平行とされて、対をなす形態で3組の平面対として設けられる。なお、これら平面対における平面間の距離を対辺寸法N(又は対面距離Nとも称する。なお六角形状のものについて六角対辺寸法Nともいう)としている。また、六角形状ではなく、図2(b)のような24角形状(いわゆるBi−HEX形状)の場合においても図に示されるように対向する面間の距離を対辺寸法Nとする。
【0014】
次に、加締め部について詳細に説明する。
図3のように、筒状の主体金具1内に挿入された軸線方向に延びる絶縁体2の外周面に形成された加締め受け部2aに対し、主体金具1の一方の開口部側に形成された突出部を加締めることにより、該主体金具1を絶縁体2に固定するための加締め部200が形成される。そして、その加締め部200は絶縁体2の軸線をその面内に含むよう切断したときの主体金具1の断面において、先端側が絶縁体2に近づく向きに屈曲する形状をなす。
【0015】
本発明において、加締め部200の基点は以下の位置として定義する。
基点位置の定義に際しては、図2のような工具係合部201の軸断面(図2参照)において、軸中心Fと、該軸中心Fに関して対称の位置にある工具係合部外形線の2つの頂点(点C,C)とを通り、かつ軸線を含む平面に平行な仮想平面を定義面として用いる。この定義面に投影される正射影像においては図2(a)及び(b)に示される六角、24角の両形状のものに適用できる。なお、工具接触面における隣接する平面間にアール等が形成される場合にはその隣接する平面の延長線が交差する点を頂点とみなす(図2(a)参照)。
【0016】
上記正射影像において、図4(図4は定義面についての要部を拡大して示すものである)のように、加締め部200の外形線のうちで外向きに凸となる加締め曲線部200aと、工具係合部201の外形線とに対する共通接線を引き、これを基準線Jとして、加締め曲線部200aとの加締め曲線部側接点H及び工具係合部側接点G(図4では加締め部側外縁部)の間における主体金具1の外形線において、基準線Jからの距離tが最大となる位置を加締め部200の基点D(以下、加締め部基点Dともいう)とする。そして、加締め部200は上記断面(図4等)において絶縁体2の軸線方向における高さh1が1.0mm〜3.0mmの範囲となるように形成される。
【0017】
なお、本発明において高さh1は、図4のごとく加締め部200が加締め部基点Dから軸線方向に突出する最大距離となるように定義される。なお、図4(a)は工具接触面の端部から加締め部200までの間に形成される工具係合部側面部201bが平面形状の場合を示し、図4(b)はその工具係合部の後方側側面部が曲面形状をなす場合について示しているが、いずれの場合においても、工具係合部201の外形線と加締め曲線部200aとの共通接線を基準線Jとしている。
【0018】
図5のように、加締め部200の先端側においてその外面外形線には、上述したように外向きに凸となる形状の加締め曲線部200aが形成されてなり、加締め曲線部200aの基点における外面外形線に対する接線(以下、加締め曲線部基点接線Eともいう)の方向と、軸半径方向とのなす角度Rが50°〜110°の範囲となるよう形成される。なお、本発明において加締め曲線部200aの基点とは以下のように定義する。即ち、図5(a)のように、外向きに凸となる外形線を有する加締め曲線部200aが、その外形線が内向きに凸である曲線部200bと接続し、かつ外形線の接線が連続的に変化する場合、その凸方向が逆となる移行点を加締め曲線部基点Bとし、その加締め曲線部基点Bにおける加締め曲線部200aの接線を加締め曲線部基点接線Eとする。
【0019】
また、図5(b)のように、外向きに凸となる加締め曲線部200aがその外形線が直線となる直線部200cと接続し、かつ接線が連続的に変化する場合は曲線部から直線部200cへの移行点を加締め曲線部基点Bとし、その加締め曲線部基点Bにおける加締め曲線部200aの接線を加締め曲線部基点接線Eとする。さらに、図6のように上向きに凸となる加締め曲線部200aが、直線部、上に凸となる曲線部、及び下に凸となる曲線部のいずれかと接線が不連続に変化するよう接続する場合(即ち、接線が移行点において急激に変化する場合、又は直線部との接続においてはその移行点における加締め曲線部200aの接線方向が接続する直線方向と一致しない場合)、その移行点を加締め曲線部基点Bとし、加締め曲線部基点Bおける加締め曲線部200aの接線を加締め曲線部基点接線Eとする。なお、図6の例では加締め曲線部基点Bと加締め部基点Dとが一致しているものを示す。
【0020】
そして、上記のごとく加締め曲線部接線Eと軸半径方向とのなす角度Rが50°以上となるように加締め部200を形成することで、加締め時において工具係合部に生じる軸半径外方向の分力を軽微なものとでき、工具係合部の変形を効果的に防止できる。なお、角度Rが70°以上であればその効果が顕著に表れ、更に80°以上であれば高い効果が安定して得られることとなる。
【0021】
図3に戻り、主体金具1は、軸線方向中間位置に形成されて外面が半径方向外向き凸となるよう形成される薄肉凸状部1jを有するとともに、軸線方向においてその薄肉凸状部1jに対し、挿入開口部側の端部に隣接して周方向に突設された第一鍔状部としての工具係合部201と、同じく薄肉凸状部1jに対し工具係合部とは反対側の端部に隣接して周方向に突設された第二鍔状部としてのガスシール部1fが備えられる。
【0022】
そして、工具係合部201とは反対側の端面内縁から突出する形で加締め部200が設けられる。なお、本実施例において工具係合部201の端面とは、上述した加締め部基点Dに対応した面(即ち、加締め部基点Dをその面内に含む軸断面)を意味している。なお、通電しながら加締めを行う熱加締めの場合には、薄肉凸状部1jは、外面が半径方向外向きに、内面が半径方向に内向きに各々凸状形態となる形状を呈する。
【0023】
スパークプラグ100の製造工程において、絶縁体2に対する主体金具1の組付けは以下のようにして行われる。まず、接地電極を取り付ける前の状態の主体金具1に対し、貫通孔6に中心電極3及び導電性ガラスシール層16、17、抵抗体15、及び端子金具13を予め組付けた絶縁体2を挿入開口部側から挿入し、絶縁体2の係合部2hと主体金具1の係合部1cとを線パッキン(図示略)を介して結合させた状態とする(なお、これら部材については図1を参照)。次に、主体金具1の挿入開口部からその内側に線パッキン62を配置し、タルク等の充填層61を形成してさらに線パッキン60を配置する。なお、図7(a)にはこの状態のものを示している。そして、加締め金具111により、薄肉凸状部1jを形成しつつ加締め用凸部200’を、線パッキン62、充填層61及び線パッキン60を介して加締めることにより、図7(b)のように主体金具1が絶縁体に対して固定される。この加締め金具111は加締め用凸部200’との当接面において、角度Rに対応した形状に形成される。
【0024】
具体的には、図7において、加締めベース110のセット孔110aに主体金具1の先端部を挿入し、主体金具1に形成されたフランジ状のガスシール部1fをその開口周縁に支持させる。そして、熱かしめの場合においては、主体金具1に通電し、工具係合部201とガスシール部1fとの間に形成されたくびれ形態の薄肉部1j’を抵抗発熱させながら、加締め金具111により加締め用凸部200’を押下して薄肉凸状部1jを形成する。また、冷間かしめの場合は薄肉部を常温で加圧して座屈させることにより薄肉凸状部1jを形成する。
【0025】
なお、加締め部の角度Rを90度以上に形成する場合には、図8のようにできる。即ち、加締め用突出部200’の外周面と加締め用金具111の内面との間にクリアランスを設け、その隙間において加締め用突出部200’の変形を許容するようにできる。なお、加締め部の角度Rを90度以上に形成する場合には、図8(a)における加締め用突出部200’の突出高さを高くとり、加締めによる変形により加締め曲線部がそのクリアランス側に押し出される形態とする。
【0026】
いずれにしても、充填層61は加締め時に圧縮され、主体金具1の挿入開口部と絶縁体2の外周面との間をシールする。そして、上記角度範囲(角度Rが50°〜110°の範囲)を満たすよう加締め部を形成することにより、シール充填材層外壁部をなす工具係合部201は軸線方向に圧縮力が生じるため軸半径方向の変形がなされず、シール充填材層61からの圧力に抗してそのシール充填層61を効果的に圧縮でき、当該スパークプラグにおけるシール性向上に寄与する。そして、主体金具1に接地電極4を溶接等により取り付け、火花ギャップgの大きさを調整してスパークプラグ100が完成する。
【0027】
なお、上記角度範囲設定等の効果は、特に図2に示されるような対辺寸法Nが14mm以下(いわゆるM14以下)のスパークプラグにおいて顕著となる。即ち、このようなスパークプラグはそれよりも対辺寸法Nが大きいスパークプラグと比較すると、内部構造上、工具係合部201の金具肉厚、即ちシール充填材層外壁部を薄くせざるを得ない。このように薄肉形状となると、レンチ嵌合部分となる工具係合部201の強度は低下し、図7(b)のように、加締めを行った時にシール充填材層61による圧力、加締め金具111、薄肉凸状部1jの上下からの力によって発生する応力、加締め用凸部200’を変形する時の応力の影響(図7(a)参照)等により、レンチ等の工具が係合する工具係合部の変形(膨らみ)が大きく発生する。よって気密性を確保しつつ(機密性を確保するには加締め時の圧力を大きくとる必要がある)対辺寸法Nを規定内とするのは難しい。角度Rの上記の範囲に設定されていると、工具係合部201の肉厚がある程度薄くとも座屈変形し難くなる。
【0028】
【実施例】
本発明の効果を確認するために以下の試験を行った。
図7、図8に示す加締め方法にて、主体金具1の開口端の加締めを行い加締め部200を形成し、加締め曲線部基点接線と軸線方向とのなす角度Rを10°〜120°まで変化させた場合において、角度Rと対辺寸法(六角対辺寸法:図2参照)との関係について調べた。そして、試験に使用した材質はJIS、G4051に規定される機械構造用炭素鋼鋼材、S5C、S15C、S25C、S35Cの4種類にて行った。図9には、角度Rと六角対辺寸法Nの関係についてグラフ化して示している。
【0029】
図9において示されるように、いずれの材質においても角度Rが50°以上で効果が現れ、70°以上にあってはその効果が顕著となった。さらに80°以上では高い効果が安定して得られた。なお、角度Rが110°以下となる加締め部の形状については問題なく製作できるが110°以上ではその製作の難易性が高くなる。なお、120度以上では困難である。
【0030】
次いで、上記と同様角度Rを数段階に設定した場合において、角度Rと気密性の関係について調べた。材質は上記と同様である。そして、発火部に14.7MPaの空気圧を加え、プラグ内部からの空気の漏れ量を測定した。いずれのものも六角対辺寸法13.8mmのものを用い、上記角度範囲(角度R:10°〜120°)において、漏洩量10cc/minとなる温度を調べた。図10には角度Rと漏洩量10cc/minとなる温度との関係についてグラフ化して示している。
【0031】
試験結果によれば、角度Rが50°以上であれば、加熱気密性の向上効果が得られ、70°以上であればその効果は顕著となった。更に80°以上ならば高い効果にて安定した。なお、炭素含有量が少ないと強度が小さく一方塑性変形が生じやすく、逆に炭素含有量が多いと、強度が大きく塑性変形が生じにくいが、図9及び図10にはその特性が反映されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例たるスパークプラグを示す縦半断面図。
【図2】図1のA−A矢視断面図。
【図3】図1の要部における拡大図。
【図4】加締め部基点及び加締め部高さについて説明する説明図。
【図5】加締め部基点接線及び角度Rについて説明する説明図。
【図6】図5とは別形状の加締め部における加締め部基点接線及び角度Rについて説明する説明図。
【図7】加締め工程について説明する説明図。
【図8】加締め工程の別例について説明する説明図。
【図9】角度Rと六角対辺寸法との関係について説明するグラフ。
【図10】角度Rと気密性との関係について説明するグラフ。
【符号の説明】
1 主体金具
2 絶縁体
3 中心電極
4 接地電極
60,62 線パッキン (シールリング)
61 シール充填材層
100 スパークプラグ
200 加締め部
200a 加締め曲線部
201 工具係合部
Claims (7)
- 機関取り付けのための工具係合部を有する筒状の主体金具内に挿入された軸線方向に延びる絶縁体の外周面に形成された加締め受け部に対し、前記主体金具の一方の開口部側に形成された突出部を加締めることにより、該主体金具を前記絶縁体に固定するための加締め部が形成されてなり、
前記工具係合部の対辺が14mm以下であって、さらに、前記絶縁体の軸線と平行な仮想平面に対して投影したときに、その正射影像での前記加締め部は、先端側が前記絶縁体に近づく向きに屈曲する形状をなすとともに、該加締め部の先端側においてその外面外形線には、外向きに凸となる形状の加締め曲線部が形成されてなり、該加締め曲線部の基点における前記外面外形線に対する接線方向と、前記仮想平面における前記軸半径方向とのなす角度が50°〜110°の範囲であることを特徴とするスパークプラグ。 - 前記正射影像において、前記加締め突出部の前記絶縁体の軸線方向における高さが1.0mm〜3.0mmの範囲である請求項1に記載のスパークプラグ。
- 前記主体金具の内面と前記絶縁体の外面との隙間に充填されてこれをシールするとともに、前記加締め部と前記加締め受け部との間で狭圧されるシール充填材層を有する請求項1又は2に記載のスパークプラグ。
- 前記シール充填材層の前記軸線方向両側に隣接して、前記絶縁体と前記主体金具とをシールするシールリングが備えられる請求項3に記載のスパークプラグ。
- 前記加締め部と前記加締め受け部との間には、前記主体金具の内面と前記絶縁体の外面との隙間をシールするリング状のシール部材が、前記加締め部と前記加締め受け部との間で前記軸線方向に挟圧される形態で配置されている請求項1又は2に記載のスパークプラグ。
- 前記主体金具は、前記軸線方向中間位置に形成されて外面が半径方向外向き凸となる薄肉形成をなす薄肉凸状部を有するとともに、前記軸線方向においてその薄肉凸状部の端部に隣接して周方向に突設された第一鍔状部と、同じく前記薄肉凸状部の前記第一鍔状部とは反対側の端部に隣接して周方向に突設された第二鍔状部とを備え、
前記加締め部は、前記第一鍔状部の前記薄肉凸状部が隣接しているのと反対側の端面内縁から、該第一鍔状部の軸線方向に突出する形で形成されている請求項1ないし5のいずれかに記載のスパークプラグ。 - 前記薄肉凸状部は、外面が前記第一鍔状部の軸線に関して半径方向外向きに、内面が半径方向に内向きに各々凸状形態となる形状を呈する請求項6記載のスパークプラグ。
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