JP4514366B2 - 押釦スイッチ用部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、計測機器、車載用電子機器、移動体通信機器又はパーソナルコンピュータ等の各種電子機器の入力装置に使用される押釦スイッチに関し、詳しくは、操作キー部の許容押圧荷重を要求に応じて選択的に調整できるようにした押釦スイッチ用部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の押釦スイッチに使用される押釦スイッチ用部材としては、図4に示したように、回路基板31上に配置されたメンブレンスイッチ32の上に、操作キー部33を弾性変形可能なドーム状の薄肉壁34を介してベースシート35に一体に形成された押釦シート部材36を固定したものが知られている。
【0003】
この従来の押釦スイッチ用部材にあっては、操作キー部33を回路基板31側へ押圧すると、押釦シート部材36の薄肉壁34が回路基板31側に弾性変形して押圧突部37がメンブレンスイッチ32の外表面に接触したまま可動接点38を押し下げて、ついには可動接点38が固定接点39に接触して当該スイッチ機能が働くことになる。そこで、操作キー部33に与えていた押圧力を除くと、薄肉壁34が弾性復元して操作キー部33が元の位置に戻ることで、繰り返し使用できるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の押釦スイッチ用部材にあっては、操作キー部33の許容押圧荷重は押釦シート部材36の材質と薄肉壁34の形状によって決定されるため、各操作キー部33毎に許容押圧荷重を変えたいとの要求に対しては、1枚のシートに複数の操作キー部33を設けた押釦シート部材36については、キー操作部33毎に薄肉壁34の形状を変更しなければならず、その設計が面倒なものとなっていた。
【0005】
そこで、この発明は、以上のような従来の押釦スイッチ用部材の問題点を解決するために考えられたものであって、ほぼ同じ大きさをした操作キー部を有する2つの押釦シート部材を重ね合わせることで、許容押圧荷重が異なる押釦スイッチ用部材を容易に提供できるようにすることを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を達成するため、請求項1に記載の発明は、外部からの押圧力に抗して弾性復元力を発生するように設計された少なくとも1つの操作キー部を有する第1押釦シート部材の外側に、外部からの押圧力に抗して弾性復元力を発生するように設計された少なくとも1つの前記第1押釦シート部材の操作キー部とほぼ同じ大きさの操作キー部を有する第2押釦シート部材を積層した押釦スイッチ用部材において、前記第1押釦シート部材と前記第2押釦シート部材の操作キー部は前記ドーム状の薄肉壁から上方に突出した形状であって、前記第2押釦シート部材の操作キー部の裏面の平坦部を前記第1押釦シート部材の操作キー部の天面とを接触させた状態で前記第1押釦シート部材の薄肉壁と前記第2押釦シート部材の薄肉壁との間に空間が形成されるようにしていることを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成に加えて、前記第1押釦シート部材と前記第2押釦シート部材の操作キー部の裏面には、可動接点を固定接点へ押圧するための押圧突部が設けられており、前記第1押釦シート部材と前記第2押釦シート部材の操作キー部の天面には、前記押圧突部が入る凹部が形成されていることを特徴としている。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の構成に加えて、前記第1押釦シート部材の操作キー部の許容押圧荷重と前記第2押釦シート部材の操作キー部の許容押圧荷重とが異なっていることを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0010】
[発明の実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に係る押釦スイッチ用部材の要部断面図である。
【0011】
まず、この発明の実施の形態1に係る押釦スイッチ用部材の構成について説明する。
【0012】
固定基板1の上には、回路基板1側に配置される固定側フィルム2に固定接点3を設け、この固定接点3と対向して僅かな距離を置いて配置される可動接点4を設けた可動側フィルム5とがスペーサ6を介して一体に形成されたメンブレンスイッチ7が取り付けられている。メンブレンスイッチ7の外側には、第1押釦シート部材8が取り付けられている。第1押釦シート部材8は、外部からの押圧力に抗して弾性復元力を発生するように、操作キー部9を弾性変形可能なドーム状の薄肉壁10を介してベースシート11に一体に形成している。そして、メンブレンスイッチ7内の可動接点4をメンブレンスイッチ7内の固定接点3に接触させる方向に押圧するために、操作キー部9の裏面に、メンブレンスイッチ7の可動側フィルム5の外表面に接触できる押圧突部12が設けられている。
【0013】
第1押釦シート部材8の外側には、外部からの押圧力に抗して弾性復元力を発生するように、操作キー部13を弾性変形可能なドーム状の薄肉壁14を介してベースシート部15に一体に形成した第2押釦シート部材16が取り付けられている。
【0014】
図1に示した実施の形態1では、第2押釦シート部材16の操作キー部13は第1押釦シート部材8の操作キー部9とほぼ同じ大きさとしており、操作キー部13の裏面の平坦部が操作キー部9の天面と接触している。これにより、第1押釦シート部材8の操作キー部9と第2押釦シート部材16の操作キー部13とを重ね合わせた2重操作キー部が完成する。ここで、第1押釦シート部材8の操作キー部9と第2押釦シート部材16の操作キー部13の裏面に押圧突部12を設けると共に、第1押釦シート部材8の操作キー部9と第2押釦シート部材16の操作キー部13の天面に押圧突部12が入る凹部17を形成すれば、第1押釦シート部材8の操作キー部9と第2押釦シート部材16の操作キー部13を同じ形状とでき、製作が容易となる。
【0015】
以下、この発明の実施の形態1に係る押釦スイッチ用部材の作用について説明する。
【0016】
押釦スイッチの押釦18を押圧すると、第2押釦シート部材16の操作キー部13が回路基板1側へ押圧され、第2押釦シート部材16の薄肉壁14が回路基板1側に弾性変形する。このとき、第2押釦シート部材16の操作キー部13の裏面は第1押釦シート部材8の操作キー部9の天面と接触しているから、第2押釦シート部材16の操作キー部13の動きに合わせて第1押釦シート部材8の操作キー部9が回路基板1側へ押圧され、第1押釦シート部材8の薄肉壁10が回路基板1側に弾性変形する。したがって、押釦18に作用する外部の押圧力に対する許容押圧荷重は、第1押釦シート部材8の操作キー部9の許容押圧荷重と第2押釦シート部材16の操作キー部13の許容押圧荷重との和となる。
【0017】
そして、第1押釦シート部材8の裏面の押圧突部12がメンブレンスイッチ7の外表面に接触したまま可動接点4を押し下げて、ついには可動接点4が固定接点3に接触して当該スイッチ機能が働くことになる。そこで、第2押釦シート部材16の操作キー部13に与えていた押圧力を除くと、第2押釦シート部材16の薄肉壁14と第1押釦シート部材8の薄肉壁10が弾性復元して、第2押釦シート部材16の操作キー部13と第1押釦シート部材8の操作キー部9とが元の位置に戻る。
【0018】
実施の形態1に係る押釦スイッチ用部材は、以上のような動作を繰り返すことで目的とする押釦スイッチの機能が実現できる。
【0019】
なお、実施の形態1において、第1押釦シート部材8の操作キー部9の許容押圧荷重と第2押釦シート部材16の操作キー部13との許容押圧荷重を異なる設計とし、これらを組み合わせることで各種の許容押圧荷重の操作キー部を有する押釦スイッチ用部材を実現することができる。
【0020】
例えば、第1押釦シート部材8の操作キー部9の許容押圧荷重を500gとし、第2押釦シート部材16の操作キー部13の許容押圧荷重を300gとした場合には、実施の形態1では許容押圧荷重が800g(500g+300g)となる。
【0021】
[発明の実施の形態2]
図2は、この発明の実施の形態2に係る押釦スイッチ用部材の要部断面図である。
【0022】
まず、この発明の実施の形態2に係る押釦スイッチ用部材の構成について説明する。
【0023】
実施の形態2に係る押釦スイッチ用部材では、回路基板1の上に設けられた固定接点3に対応する位置に、外部からの押圧力に抗して弾性復元力を発生するように、操作キー部9を弾性変形可能なドーム状の薄肉壁10を介してベースシート部11に一体に形成した第1押釦シート部材8が取り付けられている。操作キー部9の裏面には、押圧突部12が設けられており、この押圧突部12には可動接点4となる逆椀状の導電性付勢部材が固着されている。
【0024】
操作キー部9の外側には、操作キー部9の天面に接する平坦な裏面を有する嵌合凹部21が形成された押釦カバー部材22が取り付けられている。押釦カバー部材22は、外部からの押圧力に抗して弾性復元力を発生するように、操作キー部23を弾性変形可能なドーム状の薄肉壁24を介してベースシート部25に一体に形成しており、操作キー部23を外方に突出した形状を呈している。押釦カバー部材22は、操作キー部23の嵌合凹部21の裏面に第1押釦シート部材8の操作キー部9の天面を接触させるように嵌合して、ベースシート部25を第1押釦シート部材8の表面に接着している。
【0025】
以下、この発明の実施の形態2に係る押釦スイッチ用部材の作用について説明する。
【0026】
押釦スイッチの押釦18を押圧すると、押釦カバー部材22の操作キー部23が回路基板1側へ押圧され、押釦カバー部材22の薄肉壁24が回路基板1側に弾性変形する。このとき、押釦カバー部材22の操作キー部23の裏面は第1押釦シート部材8の操作キー部9の天面と接触しているから、押釦カバー部材22の操作キー部23の動きに合わせて第1押釦シート部材8の操作キー部9が回路基板1側へ押圧され、第1押釦シート部材8の薄肉壁10が回路基板1側に弾性変形する。ここで、押釦カバー部材22のベースシート部25は第1押釦シート部材8を介して固定基板1で支えられているので、押釦18に作用する外部の許容押圧荷重に対する許容押圧荷重は、第1押釦シート部材8の操作キー部9の許容押圧荷重と押釦カバー部材22の操作キー部23の許容押圧荷重との和となる。
【0027】
そして、第1押釦シート部材8の裏面の押圧突部12が可動接点4である逆椀状の導電性付勢部材の頂部に接触したまま可動接点4を押し下げて、ついには可動接点4の頂部の内面が固定接点3に接触して当該スイッチ機能が働くことになる。そこで、押釦カバー部材22の操作キー部23に与えていた押圧力を除くと、押釦カバー部材22の薄肉壁24と第1押釦シート部材8の薄肉壁10が弾性復元して、押釦カバー部材22の操作キー部23と第1押釦シート部材8の操作キー部9とが元の位置に戻る。
【0028】
実施の形態2に係る押釦スイッチ用部材は、以上のような動作を繰り返すことで目的とする押釦スイッチの機能が実現できる。
【0029】
実施の形態2によれば、第1押釦シート部材8の所望の操作キー部9にのみ押釦カバー部材22を取り付けることができるので、目的とする操作キー部9の許容押圧荷重を差し引いた許容押圧荷重からなる押釦カバー部材22の操作キー部23を付加することで、目的とする許容押圧荷重を有する押釦18を容易に実現することができる。
【0030】
なお、上述した実施の形態1又は2にあっては、操作キー部9,13,23の形状を弾性変形可能なドーム状の薄肉壁10,14,24を介してベースシート部11,15,21に一体に形成したものとして説明したが、操作キー部9,13,23は、押釦18に外部から押圧力が作用したときに固定基板1側に弾性変形でき、その押圧力が解除されたときに元の位置に弾性復元できるものであればよく、例えば薄肉壁10,14,24を水平なものとしてベースシート部11,15,21と同一平面となる形態であっても問題はない。
【0031】
また、実施の形態1又は2はそれぞれ別個の押釦スイッチ用部材に適用してもよいし、1つの押釦スイッチ用部材にそれらを2つ又は3つ適用することも自由である。
【0032】
さらにまた、固定接点3と可動接点4との組合せは、実施の形態1又は2に示した両者を一体に組み合わせたメンブレンスイッチ7や、実施の形態3に示した回路基板1に設けた固定接点3と逆椀状の導電性付勢部材からなる可動接点4との組合せに限られることはなく、固定接点3と可動接点4とによってスイッチング回路を形成できるものであればよく、例えば回路基板1に設けた固定接点3と押圧突部12の先端に導電性インクを印刷して可動接点4を形成した組合せでもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれは、外部からの押圧力に抗して弾性復元力を発生するように設計された少なくとも1つの操作キー部を有する第1押釦シート部材の外側に、外部からの押圧力に抗して弾性復元力を発生するように設計された少なくとも1つの第1押釦シート部材の操作キー部とほぼ同じ大きさの操作キー部を有する第2押釦シート部材を積層した押釦スイッチ用部材において、第1押釦シート部材と第2押釦シート部材の操作キー部はドーム状の薄肉壁から上方に突出した形状であって、第2押釦シート部材の操作キー部の裏面の平坦部を第1押釦シート部材の操作キー部の天面とを接触させた状態で第1押釦シート部材の薄肉壁と第2押釦シート部材の薄肉壁との間に空間が形成されるようにしているので、2重操作キー部では第1押釦シート部材の操作キー部の許容押圧荷重と第2押釦シート部材の操作キー部の許容押圧荷重との和が許容押圧荷重となるため、金属製バネ等の別部品を組み込まなくとも、単にほぼ同じ大きさをした操作キー部を有する2つの押釦シート部材を重ね合わせることで、許容押圧荷重が異なる押釦スイッチ用部材を容易に提供することができる。
【0034】
請求項2に記載の発明によれば、第1押釦シート部材と第2押釦シート部材の操作キー部の裏面には、可動接点を固定接点へ押圧するための押圧突部が設けられており、第1押釦シート部材と第2押釦シート部材の操作キー部の天面には、押圧突部が入る凹部が形成されているので、請求項1の効果に加えて、第1押釦シート部材の操作キー部と第2押釦シート部材の操作キー部を同じ形状とでき、製作が容易となる。
【0035】
請求項3に記載の発明によれば、第1押釦シート部材の操作キー部の許容押圧荷重と第2押釦シート部材の操作キー部の許容押圧荷重とが異なっているので、請求項1又は2の効果に加えて、第1押釦シート部材の操作キー部の許容押圧荷重と第2押釦シート部材の操作キー部の許容押圧荷重との和からなる各種の許容押圧荷重が実現できる押釦スイッチ用部材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る押釦スイッチ用部材の要部断面図である。
【図2】 同実施の形態2に係る押釦スイッチ用部材の要部断面図である。
【図3】 従来の押釦スイッチ用部材の要部断面図である。
【符号の説明】
1 回路基板
3 固定接点
4 可動接点
7 メンブレンスイッチ
8 第1押釦シート部材
9,13,23 操作キー部
10,14,24 薄肉壁
16 第2押釦シート部材
22 押釦カバー部材
Claims (3)
- 外部からの押圧力に抗して弾性復元力を発生するように設計された少なくとも1つの操作キー部を有する第1押釦シート部材の外側に、外部からの押圧力に抗して弾性復元力を発生するように設計された少なくとも1つの前記第1押釦シート部材の操作キー部とほぼ同じ大きさの操作キー部を有する第2押釦シート部材を積層した押釦スイッチ用部材において、前記第1押釦シート部材と前記第2押釦シート部材の操作キー部は前記ドーム状の薄肉壁から上方に突出した形状であって、前記第2押釦シート部材の操作キー部の裏面の平坦部を前記第1押釦シート部材の操作キー部の天面とを接触させた状態で前記第1押釦シート部材の薄肉壁と前記第2押釦シート部材の薄肉壁との間に空間が形成されるようにしていることを特徴とする押釦スイッチ用部材。
- 前記第1押釦シート部材と前記第2押釦シート部材の操作キー部の裏面には、可動接点を固定接点へ押圧するための押圧突部が設けられており、前記第1押釦シート部材と前記第2押釦シート部材の操作キー部の天面には、前記押圧突部が入る凹部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の押釦スイッチ用部材。
- 前記第1押釦シート部材の操作キー部の許容押圧荷重と前記第2押釦シート部材の操作キー部の許容押圧荷重とが異なっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の押釦スイッチ用部材。
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