JP4632479B2 - 顕微鏡装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、顕微鏡観察鏡筒による肉眼観察拡大光学系と電子画像観察を行う拡大光学系を備えた顕微鏡装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、顕微鏡装置は、拡大倍率の上昇や高解像度への要求に応じて光学系の構成も多様になっており、ディスクスキャン型のコンフォーカル光学系や紫外光光学系と通常の可視光観察用の光学系を組み合わせたものが実用化されている。
【0003】
特開平11−52253号公報は、このような考えに基いた顕微鏡装置の一例を示すもので、可視光域と紫外光域の照明を切換えることで、可視光光学系による観察像は観察鏡筒、紫外光光学系による観察像はTVカメラ(および表示装置)で観察できるものが開示されている。この場合、高倍の光学系において、その波長域や画像処理を併用する関係等で肉眼による観察ができないことがあり、このような場合は、TVカメラなどの撮像素子の撮像画像をTVモニタやパソコン上のモニタに表示して観察を行なうようにしている。
【0004】
また、特開平5−127096号公報には、対物レンズを含む一部光学系は共通であるが、結像光学系を分岐した上で、近紫外線画像と可視波長域のカラー画像を同時または切換えて表示するものが開示されている。
【0005】
さらに、特開平11−40629号公報には、コンフォーカル光学系と非コンフォーカル光学系(可視の通常の顕微鏡)を一つのモニタ上に同時表示でき、これらコンフォーカル像と非コンフォーカル像を同時にモニタ観察できる効果が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特開平11−52253号公報に開示される可視光光学系と紫外光光学系を切換え可能にしたものでは、最初に、可視光光学系を選択して、観察鏡筒により低倍から高倍までを肉眼観察し、そこで観察範囲を決定した後、紫外光光学系に切換えて、さらに高倍で高解像の画像をTVモニタやパソコン上のモニタで観察するようにしているため、検鏡者に対し、光学系の切換えに伴う照明系や各種光学素子の切換えなどに面倒な操作を強いるという問題を生じる。
【0007】
また、特開平5−127096号公報および特開平11−40629号公報に開示されるように、通常の可視光光学系による顕微鏡画像もモニタ上に表示させるようにすると、TVカメラの撮像素子の画素数、大きさ、感度などにより接眼部からの肉眼観察像に対して解像度、視野、明るさなどで劣るという問題を生じる。ちなみに、通常、肉眼観察像の視野は、20mm〜30mm程度あるのに対し撮像素子は、標準的に10mm程度であり、観察視野が狭くなる。また、撮像素子の画素数は数十万から数百万程度であるため、人間の目の分解能に比べてはるかに劣る。さらに、撮像素子の明るさに関する感度、ダイナミックレンジについても、人間の目のそれらに対して劣っている。また、上述した従来例には、2つの異なる画像を一つのモニタ上に表示させるものがあるが、モニタサイズを有効に使用できず、結果的に表示画面が小さくなってしまう。従って、可視光観察に関しては、肉眼観察を行うのが、最も質の高い観察像を得ることができる。
【0008】
一方、近年、光学系を切換える際の照明系や各種光学素子の切換え動作を電動で行うようにしたものがあり、また、この際の制御の複雑さを緩和し、画像表示と顕微鏡コントロールを容易にするためにコンピュータを使用したものもあった。
【0009】
特開平7−199077号公報には、顕微鏡の観察系や撮影系のユニットなどの切換え操作を行うユニットコントロール部に対してインターフェース回路を介してコンピュータによるコントロールを行うメインコントロール部を接続し、このメインコントロール部において、各ユニットの動作を表示する操作画面に対してキーボードやマウスにより入力操作することにより、該当ユニットを制御するようなものが開示されている。
【0010】
ところが、このようなコンピュータを使用したものでは、複雑な制御や操作切換えを行うには都合がよいが、これらの入力操作は、操作画面に対してキーボードやマウスなどを用いて行わなければならないため、例えば、前述したように可視観察系で質の高い観察像を得るために肉眼観察を基本とした可視光顕微鏡観察のように検鏡者が実際に顕微鏡を覗きながら各種の操作を行うものについては、効果的と言えない。つまり、肉眼観察を基本とした可視光顕微鏡観察では、顕微鏡近傍のコントローラまたは顕微鏡本体に内蔵された操作スイッチなどを操作しながら焦準(ピント合わせ)、対物レンズの切換え、検鏡法切換え、各観察法での明るさ、絞りの調整などが行われるが、これらは顕微鏡を覗きながら操作できるように工夫がなされていることから、このような環境下にあるにもかかわらず操作画面に対してキーボードやマウスなどを用いたのでは、かえって観察作業の能率低下を招くという問題があった。
【0011】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、観察条件に合った安定した観察を行うことができるとともに、これら観察条件の切換えを簡単にできる顕微鏡装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、顕微鏡観察鏡筒部による肉眼観察拡大光学系と電子画像観察を行う拡大光学系とを備えた顕微鏡本体と、電子画像観察を行う拡大光学系により取得された観察像を表示する表示部と、顕微鏡本体に接続され、顕微鏡本体の操作を行う第1の操作部と、表示部に表示され、顕微鏡本体の操作を行う第2の操作部と、表示部に表示され、顕微鏡観察鏡筒部による肉眼観察拡大光学系と電子画像観察を行う拡大光学系との切換え指示を行うための切換指示部を有し、当該切換指示部に対する操作により顕微鏡本体における顕微鏡観察鏡筒部による肉眼観察拡大光学系と電子画像観察を行う拡大光学系とを切換える制御手段とを具備し、制御手段は、切換指示部による切換え指示により、顕微鏡観察鏡筒部による肉眼観察拡大光学系に切換えられた場合に第1の操作部による操作を可能にし、電子画像観察を行う拡大光学系に切換られた場合に第2の操作部による操作を可能にすることを特徴としている。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、顕微鏡本体は、複数の対物レンズと該対物レンズを回転保持するレボルバとを更に有し、複数の対物レンズは、可視光用の対物レンズと、紫外光用の対物レンズを含み、制御手段は、切換指示部による肉眼観察拡大光学系への切換え指示によってレボルバにより可視光用の対物レンズを顕微鏡の光軸上に配置し、切換指示部による電子画像観察を行う拡大光学系への切換え指示によってレボルバにより紫外光用の対物レンズを顕微鏡本体の光軸上に配置することを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、第1の操作部及び第2の操作部は、複数の対物レンズに対応した対物選択スイッチを有し、第1の操作部による操作が可能である場合、紫外光用の対物レンズに対応する第1の操作部の対物選択スイッチを操作不能とすることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明において、表示部は、紫外光用の対物レンズが顕微鏡の光軸に配置されたことを知らせるインディケータを有していることを特徴としている。
【0014】
この結果、本発明によれば、観察条件に応じて、顕微鏡観察鏡筒部による肉眼観察と電子画像観察を切換えることができるので、それぞれの観察条件に合った姿勢で各種の作業を行うことができる。
【0015】
また、電子画像観察を行う拡大光学系と顕微鏡観察鏡筒部による肉眼観察拡大光学系への切換えに必要な操作は、操作画像上での一つの操作のみで済むため、これらの切換え操作を簡単にできる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
【0017】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明が適用される顕微鏡装置の概略構成を示している。この場合の顕微鏡装置は、落射照明による可視光光学系と紫外照明による紫外光光学系を有するものを示している。
【0018】
図において、1は顕微鏡本体で、この顕微鏡本体1には、ステージ21に対応させてレボルバ2が配置されている。このレボルバ2は、図2に示すように5個の対物レンズ3を設けており、このうちの#1〜#4は可視光用の対物レンズ3、#5は紫外光用の対物レンズ3からなっている。なお、#1の対物レンズ3は10×の倍率、#2の対物レンズ3は20×の倍率、#3の対物レンズ3は50×の倍率、#4の対物レンズ3は100×の倍率のものが用いられ、また、#5の対物レンズ3は150×(100×であってもよい。)の倍率のものが用いられている。
【0019】
また、レボルバ2は、回転可能になっていて、モータM1の回転により所望の対物レンズ3を光軸4上に選択的に切換えられるようにしている。さらに、レボルバ2の近傍には、センサS1が配置され、レボルバ2の穴位置から対物種別を認識できるようになっている。
【0020】
ステージ21は、試料29を載置するもので、XY方向に水平移動可能になっていて、対物レンズ3に光軸に対して試料29の観察中心位置を調整できるようにしている。また、ステージ21は、モータM2により上下方向に駆動可能になっていて、ステージ21上の試料29の合焦位置を調整できるようにもなっている。
【0021】
そして、これらモータM1、M2は、制御回路23の指令が与えられる駆動回路22により駆動され、また、センサS1の認識結果に応じた信号は、制御回路23にフィードバックされる。
【0022】
制御回路23には、操作部24が接続されている。この操作部24は、#1〜#5の各対物レンズ3に対応した対物選択スイッチ31〜35、回転操作に応じてステージ21を上下動させるためのパルスを出力するエンコーダダイヤル36および後述する照明光源5を調光する調光ダイヤル101を有している。この場合、対物選択スイッチ35は、#5の紫外光用対物レンズ3が対応しているため、操作が不可能となっているものとする。
【0023】
顕微鏡本体1は、可視光光学系と紫外光光学系を備えている。このうち可視光光学系では、可視観察用の照明光源5からの光を照明系レンズ6を介してハーフミラー25(紫外光を透過する特性を有する。)で反射させ、可視光用対物レンズ3を介して試料29に照射し、また、試料29からの反射光を対物レンズ3で拡大し、ハーフミラー25を透過させ、ダイクロイックミラー26(可視光を透過、紫外光を反射する特性を有する。)、結像レンズ7を介して拡大像が像位置9に結像され、鏡筒双眼部8で目視観察できるように構成している。この場合、照明光源5の前面には、遮光部材10が配置されており、この遮光部材10はモータM3により駆動して照明光源5からの光を可視観察時に開放し、紫外光観察時に遮断するようにしている。モータM3は、制御回路23の指令が与えられる駆動回路22により駆動される。また、照明光源5は、操作部24の調光ダイヤル101の操作により制御回路23を介して供給電圧が調整され、調光されるようになっている。
【0024】
一方、紫外結像光学系は、紫外光観察用の照明光源11からの光を照明系レンズ12、減光部102を介して紫外光用ハーフミラー41で反射させ、さらに紫外光用ミラー42、ダイクロイックミラー26で反射させ、ハーフミラー25、紫外光用対物レンズ3を介して試料29に照射し、また、試料29からの反射光を対物レンズ3で拡大し、ハーフミラー25を透過させ、ダイクロイックミラー26で反射させて、結像レンズ14、紫外光用ミラー42、紫外光用ハーフミラー41、撮像レンズ14を介して紫外光観察用TVカメラ15の撮像位置16に結像させるように構成している。この場合、照明光源11の前面にも、遮光部材13が配置されており、この遮光部材13はモータM4により駆動して照明光源11からの光を紫外光観察時に開放し、可視光観察時に遮断するようにしている。モータM4は、制御回路23の指令が与えられる駆動回路22により駆動される。また、減光部102は、複数枚の減光フィルタの組み合わせ(図面では、減光フィルタ3種のIN−OUTにより6通りの組み合わせ)により照明光源11の光量を段階的に調整できるようにしている。
【0025】
制御回路23は、例えば最高倍率である100×の可視光用対物レンズ3による合焦位置と、150×の紫外光用対物レンズ3による合焦位置の差を同焦補正値として設定する記憶手段23aを有し、100×の可視光用対物レンズ3から150×の紫外光用対物レンズ3への切換え時に記憶手段23aに設定されている同焦補正値に基いて紫外光用の対物レンズ3による合焦位置を補正する同焦補正機能を有している。
【0026】
一方、紫外光観察用TVカメラ15には、カメラコントローラ51を介してキャプチャボード52に接続され、このキャプチャボード52には、モニタ54を有するコンピュータ53が接続されている(実際には、キャプチャボード52はコンピュータ53に内蔵またはコンピュータ53のスロットに入っている)。このキャプチャボード52は、コンピュータ53を介してモニタ54に画像を表示するためのインターフェース機能を有するものである。
【0027】
また、コンピュータ53には、ケーブル55を介して制御回路23が接続されている。この場合、制御回路23は、コンピュータ53に対してインターフェース回路を内蔵している。このインターフェース回路は、一般的なもので、RS232C、GPIBなどである。また、制御回路23は、ケーブル55を介してコンピュータ53からの「ログイン」信号を受け取ると、操作部24からの入力を受け付けなくなり(マスク処理)、これ以降、コンピュータ53からの通信信号によって制御回路23は制御され、各部のモータM1〜M4が動作される。また、この時の制御回路23による各種光学素子の切換えや連動などは、操作部24からの信号と同等のものが用意されている。
【0028】
図3は、コンピュータ53におけるソフトウェア56の構造を示すもので、画像入力部61、リソース管理部62、画像表示部63および顕微鏡コントロール部64を有している。画像入力部61は、キャプチャボード52に入力されている紫外光観察用TVカメラ15からの画像信号を取込む。リソース管理部62は、顕微鏡コントロール部64からの指示により入力されている画像をモニタ54に表示する否かを画像表示部63に指示する。また、画像表示部63には、モニタ54の画像ウインドウ65が接続され、顕微鏡コントロール部64には、制御回路23が接続されるとともに、モニタ54のコントロールパネル66が接続されている。画像ウインドウ65は、画像表示部63の指示により紫外光観察用TVカメラ15の撮像画像を表示する。コントロールパネル66は、顕微鏡コントロール部64の指示により顕微鏡操作のための操作画像などを表示するとともに、表示画面のボタンをマウスでクリックすることにより、操作指令を顕微鏡コントロール部64を介して制御回路23に出力する。
【0029】
図4(a)(b)は、モニタ54上に具体的に表示された表示例を示すもので、同図(a)は、コンピュータ53が顕微鏡本体1と通信を行っていないログオフの状態、同図(b)は、コンピュータ53が顕微鏡本体1と通信を行っているログインの状態を示している。画像ウインドウ65には、紫外光観察用TVカメラ15の撮像画像がウンンドウ形式で表示されるようになっている。また、顕微鏡操作用の操作画像であるコントロールパネル66には、図4(a)に示すログオフの状態で、「REMOTE ON+UV」ボタン66a、#1〜#5の各対物レンズ3に対応した対物選択ボタン66b、ステージ21を上下動させるための焦準上下ボタン66cおよび紫外光観察時の明るさを段階的に切換える明るさ調整ボタン66dが表示される。ここで、「REMOTE ON+UV」ボタン66aは、マウスでクリックすると、制御回路23のインターフェース回路を介して顕微鏡本体1側を「ログイン状態」(PCリモートコントロール)にするとともに、制御回路23、駆動回路22により対物レンズを紫外光用の#5の対物レンズ3に切換え、さらに照明、観察光学系を紫外光用に切換え、画像ウインドウ65に紫外光観察用TVカメラ15で撮像された紫外光観察像を表示させるようにしている。
【0030】
図4(b)は、このようなログインの状態でのコントロールパネル66での表示例を示すもので、画像ウインドウ65には、紫外光観察用TVカメラ15により撮像された紫外光観察像65aが表示され、また、コントロールパネル66は、「REMOTE ON+UV」ボタン66aに代わって「REMOTE OFF+BF」ボタン66eが表示され、また、対物選択ボタン66b、焦準上下ボタン66cおよび明るさ調整ボタン66dに加えて、紫外光用の#5の対物レンズ3が光軸に入ったことを知らせるインディケータ66fが表示される。
【0031】
次に、このように構成した実施の形態の動作を説明する。
【0032】
まず、検鏡者は、操作部24の対物選択スイッチ31または32を操作する。すると、レボルバ2が回転駆動され、低倍の可視光用対物レンズ3が光軸4上に位置される。そして、この状態で、試料29上の合焦位置を調整し、さらにステージ21をXY方向に移動して試料29上の観察位置を決定する。この場合の照明および光学系は、可視光観察のための照明光源5と可視光光学系が選択され、試料29からの観察像は、鏡筒双眼部8で目視観察される。つまり、この状態では、コンピュータ53は、顕微鏡本体1と通信を行っておらず、この際の光学系は可視光光学系が選択され、照明光源5からの光が照明系レンズ6を介してハーフミラー25で反射され、可視光用対物レンズ3を介して試料29に照射し、また、試料29からの反射光が対物レンズ3で拡大され、ハーフミラー25を透過し、ダイクロイックミラー26、結像レンズ7を介して拡大像が像位置9に結像され、鏡筒双眼部8で目視観察される。
【0033】
この場合、低倍の対物レンズ3として、例えば、対物選択スイッチ31により10×の可視光用対物レンズ3を選択している場合は、倍率が高くないこと、ある程度の焦点深度があること、作動距離が大きいことなどにより、試料29上の合焦操作および観察位置の調整を簡単に行なうことが可能である。
【0034】
その後、他の対物選択スイッチ32、33、34を操作して、20×、50×、100×の各可視光用対物レンズ3を選択切換えを行なうが、これら対物レンズ3での合焦位置と観察位置の調整は、可視光用対物レンズ3を順次高倍に切換えて微調整すればよいので、簡単に試料29上の合焦位置および観察位置を得ることができ、それぞれの倍率で照明の明るさなどを調整しながら可視光観察を行なうことができる。
【0035】
次に、さらに高倍率の高解像度の観察を行なう場合、紫外光光学系による観察となり鏡筒双眼部8での目視観察ができないので、検鏡者は、コンピュータ53に向かう。この場合、コンピュータ53のモニタ54の表示画面は、コンピュータ53が顕微鏡本体1と通信を行っていない図4(a)に示すログオフの状態になっている。
【0036】
この状態で、検鏡者は、図5(a)のフローチャートに示すステップ501において、コントロールパネル66の「REMOTE ON+UV」ボタン66aをマウスでクリックすると、ステップ502で、制御回路23のインターフェース回路を介して顕微鏡本体1が「ログイン状態」(PCリモートコントロール)になるとともに、ステップ503で、照明系および光学系が、紫外光観察用のための照明光源11および紫外光光学系に切換えられる。この場合、制御回路23および駆動回路22によりレボルバ2が回転駆動して、150×の紫外光用の#5の対物レンズ3が光軸4上に位置され、また、遮光部材10が照明光源5からの光を遮断し、これと同時に、遮光部材13が光路から退避して、照明光源11と紫外光光学系が選択され、試料29からの観察像は、紫外光観察用TVカメラ15で撮像され、カメラコントローラ51を介してコンピュータ53に取り込まれる。これにより、モニタ54の画像ウインドウ65には、図4(b)に示すように紫外光観察用TVカメラ15により撮像された紫外光観察像65aが表示される。また、このログイン状態のコントロールパネル66は、同図(b)に示すように「REMOTE ON+UV」ボタン66aに代わって「REMOTE OFF+BF」ボタン66eが表示され、また、紫外光用の#5の対物レンズ3が光軸に入ったことを知らせるインディケータ66fが表示される。
【0037】
この状態で、検鏡者は、画像ウインドウ65に表示された紫外光観察像65aを観察しながら、コントロールパネル66上の焦準上下ボタン66cおよび明るさ調整ボタン66dをマウスでクリック操作することで、試料29上の合焦位置および観察位置を得るとともに、照明の明るさを適宜調整しながら紫外光観察を行うことができる。
【0038】
この場合、検鏡者は、同じモニタ54上で、画像ウインドウ65の紫外光観察像65aを観察しながらコントロールパネル66上の焦準上下ボタン66cおよび明るさ調整ボタン66dを操作できるので、紫外光観察のために無理な姿勢を取ることがなく、安定した状態で観察を行うことができる。また、このような紫外光観察では、高倍、高解像度に加えて深度が浅くなることが知られているが、このための焦準操作をコントロールパネル66上の焦準上下ボタン66cで行うように行うことで、細かいピッチで操作することができ、操作部24でのエンコーダダイヤル36に比べて、例えば1回のクリックで0.01μm送るような微細な調整を行うこともできる。
【0039】
その後、このような紫外光観察を終了し、可視光観察に戻りたい場合は、検鏡者は、図5(b)のフローチャートに示すステップ504において、コントロールパネル66の「REMOTE OFF+BF」ボタン66eをマウスでクリックする。すると、ステップ505で、顕微鏡本体1が「ログオフ状態」(PCローカルコントロール)になるととともに、ステップ506で、照明系および光学系が、可視光観察用のための照明光源5および可視光光学系に切換えられる。この場合、制御回路23および駆動回路22によりレボルバ2が回転駆動して、#1〜#4の可視光用の対物レンズ3が光軸4上に位置され、また、遮光部材13が照明光源11からの光を遮断し、これと同時に、遮光部材10が光路から退避して、照明光源5と可視光光学系が選択され、試料29からの観察像は、鏡筒双眼部8で目視観察可能となる。このような可視光観察への切換えの場合、光軸4上に位置される対物レンズ3は、用途により最低倍率または最高倍率のものが位置されるが、この実施の形態では、図4(a)に示すようにインディケータ66gが表示される100×の最高倍率の可視光用の対物レンズ3に切換えられる。
【0040】
この状態で、検鏡者は、コンピュータ53に向かう紫外光観察のための操作を終了し、可視光観察を行うために再度顕微鏡本体1の正面に向かい、鏡筒双眼部8を覗きながら操作部24による通常の顕微鏡観察を行うようになる。
【0041】
なお、このログオフ状態でのモニタ54のコントロールパネル66では、図4(a)に示すように「REMOTE OFF+BF」ボタン66eに代わって、再び「REMOTE ON+UV」ボタン66aが表示される。
【0042】
従って、このようにすれば、検鏡者は、モニタ54のコントロールパネル66に表示される「REMOTE ON+UV」ボタン66aまたは「REMOTEOFF+BF」ボタン66eをクリックするのみで、画像ウインドウ65による紫外光観察像65aを観察または鏡筒双眼部8を覗きながらの肉眼観察を切換えることができるので、これらの観察条件に合った姿勢により各種の作業を行うことができ、安定した観察を行うことができる。
【0043】
また、これら観察条件の切換えに必要な作業は、モニタ54のコントロールパネル66に交互に表示される「REMOTE ON+UV」ボタン66aまたは「REMOTE OFF+BF」ボタン66eをクリックする一つの操作のみなので、これらの切換え操作を簡単にできる。
【0044】
さらに、モニタ54のコントロールパネル66に微細な焦準操作など、通常の操作以外の特殊な機能を付加することもできる。
【0045】
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施の形態の概略構成を示すもので、図1と同一部分には、同符号を付している。また、上述した図3に示すソフトウェアおよび図4に示すモニタ画像については、同第2の実施の形態についても同様なので、同図を援用するものとする。
【0046】
この場合、可視光光学系は、鏡筒双眼部8の3眼ポートに取り付けられた可視光観察用TVカメラ111を有するとともに、結像レンズ7と鏡筒双眼部8の間にビームスプリッタ112が挿入されている。このビームスプリッタ112は、試料29の観察像の光量のある割合を鏡筒双眼部8に、残りの割合を可視光観察用TVカメラ111に分割するようにしている。可視光観察用TVカメラ111には、キャプチャボード52に対して撮像画像を送るためのカメラコントローラ51aが接続されている。また、図3に示すソフトウェアのリソース管理部62は、顕微鏡コントロール部64の状態指示により可視光観察用TVカメラ111と紫外光観察用TVカメラ15から得られる画像のうちどちらを表示するかを選択するようになっていて、可視光観察の際の試料29の観察像は、鏡筒双眼部8およびモニタ54の両方で観察できるようにしている。
【0047】
このような構成において、上述した第1の実施の形態と同様に、コンピュータ53のモニタ54の表示画面が、図4(a)に示すログオフの状態にあるものとして、コントロールパネル66の「REMOTE ON+UV」ボタン66aをマウスでクリックすると、顕微鏡本体1が「ログイン状態」(PCリモートコントロール)になるとともに、照明系および光学系が、紫外光観察のための照明光源11および紫外光光学系に切換えられ、この状態で、コントロールパネル66上の焦準上下ボタン66cおよび明るさ調整ボタン66dにより各種の操作を行うことができる。
【0048】
また、このような紫外光観察を終了し、可視光観察に戻りたい場合は、図4(b)に示すログイン状態にあるコントロールパネル66の「REMOTE OFF+BF」ボタン66eをマウスでクリックすると、顕微鏡本体1が「ログオフ状態」(PCローカルコントロール)になるととともに、照明系および光学系が、可視光観察用のための照明光源5および可視光光学系に切換えられる。これにより、検鏡者は、鏡筒双眼部8を覗きながら操作部24を操作することで通常の顕微鏡観察を行うことができ、また、これと同時に、試料29の観察像は、可視光観察用TVカメラ111で撮像され、モニタ54の画像ウインドウ65に可視光観察像として表示されるので、検鏡者は、画像ウインドウ65に表示された可視光観察像の観察を行うことができる。また、ログイン状態のままか可視光観察をする場合は、対物レンズボタン66bの可視光用対物レンズボタンをクリックして切換え、コントロールパネル66上の焦準上下ボタン66cおよび明るさ調整ボタン66dをマウスでクリック操作することで、試料29上の合焦位置および観察位置を得るとともに、照明の明るさを適宜調整しながら可視光観察を行うこともできる。
【0049】
従って、このようにすれば、可視光観察で操作部24を操作したい場合は顕微鏡本体1をログオフにするか、もしくは、コンピュータ53側で操作したい場合は、モニタ54のコントロールパネル66上を操作すればよいので、どちらの操作もワンタッチ(一つのボタンを押す)で行うことができる。また、このことは、可視光観察時でも試料上の位置決め程度で、それほどの解像度を必要としない場合は、顕微鏡本体1をログインしたまま、全ての操作をモニタ54のコントロールパネル66で行うことができるようにもなり、検鏡者の操作の選択の幅を広げることができ、顕微鏡装置としての使い勝手を改善することができる。
【0050】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の本質を逸脱しない範囲で種々変更は可能であり、例えば、紫外光光学系にコンフォーカル光学系を組み合わせることも可能である。また、本発明は、紫外光光学系に限られるものでなく、可視光を使用した画像処理型のコンフォーカル観察などの肉眼観察できない電子画像専用のコンフォーカル観察光学系にも適用可能である。
【0051】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、観察条件に合った安定した観察を行うことができるとともに、観察条件の切換えを簡単にできる顕微鏡装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の概略構成を示す図。
【図2】第1の実施の形態に用いられるレボルバの概略構成を示す図。
【図3】第1の実施の形態に用いられるコンピュータのソフトウェアの概略構成を示す図。
【図4】第1の実施の形態のモニタ画像の表示例を示す図。
【図5】第1の実施の形態の動作を示すフローチャート。
【図6】本発明の第2の実施の形態の概略構成を示す図。
【符号の説明】
1…顕微鏡本体
2…レボルバ
3…対物レンズ
4…光軸
5…照明光源
6…照明系レンズ
7…結像レンズ
8…鏡筒双眼部
9…像位置
10…遮光部材
11…照明光源
12…照明系レンズ
13…遮光部材
14…結像レンズ
15…紫外光観察用TVカメラ
16…撮像位置
21…ステージ
22…駆動回路
23…制御回路
23a…記憶手段
24…操作部
25…ハーフミラー
26…ダイクロイックミラー
29…試料
31〜35…対物選択スイッチ
36…エンコーダダイヤル
41…紫外光用ハーフミラー
42…紫外光用ミラー
51…カメラコントローラ
51a…カメラコントローラ
52…キャプチャボード
53…コンピュータ
54…モニタ
55…ケーブル
56…ソフトウェア
101…調光ダイヤル
102…減光部
61…画像入力部
62…リソース管理部
63…画像表示部
64…顕微鏡コントロール部
65…画像ウインドウ
65a…紫外光観察像
66…コントロールパネル
66a…「REMOTE ON+UV」ボタン
66b…対物選択ボタン
66c…焦準上下ボタン
66d…調整ボタン
66e…「REMOTE OFF+BF」ボタン
66f…インディケータ
66g…インディケータ
111…可視光観察用TVカメラ
112…ビームスプリッタ
Claims (4)
- 顕微鏡観察鏡筒部による肉眼観察拡大光学系と電子画像観察を行う拡大光学系とを備えた顕微鏡本体と、
前記電子画像観察を行う前記拡大光学系により取得された観察像を表示する表示部と、
前記顕微鏡本体に接続され、前記顕微鏡本体の操作を行う第1の操作部と、
前記表示部に表示され、前記顕微鏡本体の操作を行う第2の操作部と、
前記表示部に表示され、前記顕微鏡観察鏡筒部による前記肉眼観察拡大光学系と前記電子画像観察を行う前記拡大光学系との切換え指示を行うための切換指示部を有し、当該切換指示部に対する操作により前記顕微鏡本体における前記顕微鏡観察鏡筒部による前記肉眼観察拡大光学系と前記電子画像観察を行う前記拡大光学系とを切換える制御手段と、
を具備し、
前記制御手段は、前記切換指示部による切換え指示により、前記顕微鏡観察鏡筒部による前記肉眼観察拡大光学系に切換えられた場合に前記第1の操作部による操作を可能にし、前記電子画像観察を行う前記拡大光学系に切換られた場合に前記第2の操作部による操作を可能にする、
ことを特徴とする顕微鏡装置。 - 前記顕微鏡本体は、複数の対物レンズと該対物レンズを回転保持するレボルバとを更に有し、
前記複数の対物レンズは、可視光用の対物レンズと、紫外光用の対物レンズを含み、
前記制御手段は、前記切換指示部による前記肉眼観察拡大光学系への切換え指示によって前記レボルバにより前記可視光用の対物レンズを前記顕微鏡の光軸上に配置し、前記切換指示部による前記電子画像観察を行う前記拡大光学系への切換え指示によって前記レボルバにより前記紫外光用の対物レンズを前記顕微鏡本体の光軸上に配置する、
ことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡装置。 - 前記第1の操作部及び前記第2の操作部は、前記複数の対物レンズに対応した対物選択スイッチを有し、
前記第1の操作部による操作が可能である場合、前記紫外光用の対物レンズに対応する前記第1の操作部の前記対物選択スイッチを操作不能とする、
ことを特徴とする請求項2記載の顕微鏡装置。 - 前記表示部は、前記紫外光用の対物レンズが前記顕微鏡の光軸に配置されたことを知らせるインディケータを有していることを特徴とする請求項2記載の顕微鏡装置。
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