JP4652017B2 - モータ駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、ユニポーラ型ステッピングモータ等のモータを駆動するモータ駆動装置に係り、特に、いわゆる「無効電力」を効率よく回収して有効利用することを可能にしたものに関する。
例えば、ユニポーラ型ステッピングモータを駆動するモータ駆動装置は、例えば、図7に示すような構成になっている。
まず、直流24V電源201があり、又、トランジスタ203、アバランシェダイオード205、コイル207からなる回路と、トランジスタ209、アバランシェダイオード211、コイル213からなる回路が夫々設けられている。上記コイル207とコイル213は、その巻き数が同じであると共に巻き線方向が逆向きになっている。又、コイル207とコイル213は相互に電磁結合されている。
尚、トランジスタ203とアバランシェダイオード205、トランジスタ209とアバランシェダイオード211は、共に1個の電界効果トランジスタに置き換えることができる。
上記構成をなすモータ駆動装置による駆動時における電圧の変化を見てみると図8に示すようなものとなる。図8(a)は理想的な電圧変化を示す図であり、図8(b)は実際の電圧変化を示す図であり、図8(c)は無効電力の変化を示す図である。まず、図8(a)に示す理想的な電圧変化であるが、端子A又は端子A`の電流がオフしたときには、電圧は変圧器の原理で供給電源24Vの2倍の48Vに上昇する。したがって、図8(a)に示すような電圧変化となる。
これに対して、実際には磁束の漏れがあるために、コイル207とコイル213は不完全な結合状態となり、等価的にインダクタンスが接続されたことになるために、端子A、A`の電圧はトランジスタ205、トランジスタ211のアバランシェ電圧まで上昇することになる。それを示すのが図8(b)である。図8(b)に示すように、当所の電圧が80〜90Vにまで上昇する。
尚、図8(b)において、大型モータ(4A)の場合を実線で示し、小型モータ(1.2A)の場合を破線で示す。
又、アバランシェダイオード205、211内を電流が流れるために発熱し、その発熱量は次の式(I)に示すようなものである。
(W)=E(AB)×I/2×t/T―――(I)
但し、
(AB) :アバランシェ電圧(V)
:モータ電流(A)
t :初期の高電圧の時間
T :周期
図8(b)に示す初期の高い電圧がサージ電圧であり、それによる電力が無効電力である。又、その時の大型モータ(4A)の無効電流は図8(c)に示すようなものである。
そこで、上記したような無効電力を処理するための回路を備えたモータ駆動装置が提案されている。その構成を図9に示す。まず、24V電源301があり、又、トランジスタ303、305、整流素子304、306、整流素子307、コイル309からなる回路が設けられている。同様に、トランジスタ311、313、整流素子312、314、整流素子315、コイル317からなる回路が設けられている。又、上記両回路間にはスナバ回路319が介挿されている。このスナバ回路319はコンデンサ321と抵抗323とから構成されていて、上記両回路との間には整流素子325、327が介挿されている。
そして、上記スナバ回路319は、初期時におけるサージ電圧をコンデンサ321に蓄電すると共に抵抗323を介して放電するように機能するものである。それによって、前述した無効電圧の発生による不具合を解消せんとするものである。
尚、本願発明に直接関係するものではないが、関連すると思われるものとして、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5等がある。
特開平7−250486号公報 特開平8−47279号公報 特開平9−247980号公報 特開2002−247894号公報 特開2004−87645号公報
上記従来の構成によると次のような問題があった。
まず、抵抗323を介して放熱する場合に、放熱のための大型の放熱ファンが必要になってしまい、それによって、装置の大型化、高コスト化を誘発してしまうという問題があった。
又、抵抗323を介して放熱する場合には、無効電圧がそのまま捨てられることになり、電力を無駄に消費してしまうという問題があった。
これらの問題はモータが大型になればなる程顕著であった。
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、放熱のための大型のファンを要することなく、且つ、無効電圧を有効に利用することを可能にするモータ駆動装置を提供することにある。
上記目的を達成するべく本願発明の請求項1によるモータ駆動装置は、電源と、上記電源に接続されアクチュエータ駆動用の2相のステッピングモータを駆動するモータ駆動回路と、上記モータ駆動回路に接続されモータ駆動回路において発生する無効電力を上記電源に回生させる回生型スナバ回路と、上記回生型スナバ回路により回生された電力をトランス及び整流素子を介して蓄電するコンデンサと、を具備し、上記回生型スナバ回路は、上記モータ駆動回路において発生したサージ電圧を蓄電するコンデンサと、上記コンデンサに蓄電されたサージ電圧による無効電力を上記電源に戻す無効電力回生コンバータ用電子部品と、から構成されていることを特徴とするものである。
以上詳述したように本願発明によるモータ駆動装置によると、電源と、上記電源に接続されモータを駆動するモータ駆動回路と、上記モータ駆動回路に接続されモータ駆動回路において発生する無効電力を上記電源に回生させる無効電力回生回路と、を具備した構成になっているので、まず、無効電力を無駄に消費することなく電源に戻して有効利用することができるようになった。又、放熱させる構成ではないので、放熱させるための大型の放熱ファンを必要とすることもなく、装置の大型化や高コスト化を防止することができる。
又、無効電力回生回路を上記モータ駆動回路において発生したサージ電圧を蓄電するコンデンサと、上記コンデンサに蓄電されたサージ電圧による無効電力を上記電源に戻す無効電力回生コンバータとから構成するようにした場合には、簡単な構成で所望の作用・効果を奏することができる。
又、モータとしては、例えば、ステッピングモータが想定され、又、ステッピングモータとしては、例えば、アクチュエータ駆動用のものが想定される。昨今、アクチュエータの大型化の要求があり、その際、無効電力を有効利用することができることは大きな効果があるものである。
以下、図1乃至図6を参照して本発明の一実施の形態を説明する。図1は本実施の形態によるモータ駆動装置の構成を示す回路図である。まず、直流24V電源1があり、又、A相側回路3、B相側回路5が設けられている。上記A相側回路3は、トランジスタ7、トランジスタ9、アバランシェダイオード8、アバランシェダイオード10、A相コイル11、整流素子13、整流素子15から構成されている。同様に、上記B相側回路5は、トランジスタ17、トランジスタ19、アバランシェダイオード18、アバランシェダイオード20、A相コイル21、整流素子23、整流素子25から構成されている。
上記A相側回路3とB相側回路5には、無効電力回生回路としての回生型スナバ回路31が接続されている。この回生型スナバ回路31によって無効電力を回収して有効利用するようにしたものである。上記回生型スナバ回路31は、サージ電圧を蓄電するコンデンサ32と無効電力回生コンバータ用電子部品(本実施の形態では、カーレントモードPWMICと称される電子部品を使用している)33を備えている。又、上記回生型スナバ回路31にはトランス37、整流素子42、トランス37から放出する電力を蓄電するコンデンサ40が接続されている。
上記回生型スナバ回路31の構成について図2を参照して詳細に説明する。図2は上記回生型スナバ回路31の構成を詳細に示した回路図であり、まず、共通線34と共通線36との間には、抵抗41、ツェナーダイオード43、抵抗45が直列接続された状態で設けられている。又、共通線34と共通線36との間には抵抗47、抵抗49が直列接続された状態で設けられている。又、バイポーラトランジスタ51が設けられていて、このバイポーラトランジスタ51のベース端子Bは上記ツェナーダイオード43と抵抗45の間に分岐接続されている。又、バイポーラトランジスタ51のエミッタ端子Eは無効電力回生コンバータ用電子部品33の1番端子に接続されている。又、バイポーラトランジスタ51のコレクタ端子Cは上記抵抗49に接続されていると共に無効電力回生コンバータ用電子部品33の2番端子に接続されている。
上記無効電力回生コンバータ用電子部品33の7番端子には電界効果トランジスタ(FET)53が接続されている。上記電界効果トランジスタ53のゲート端子(G)は抵抗47と抵抗49との間に分岐接続されている。又、電界効果トランジスタ53のソース端子(S)は既に説明したように、無効電力コンバータ用電子部品33の7番端子に接続されている。又、電界効果トランジスタ53のドレイン端子(D)は共通線34に接続されている。そして、上記電界効果トランジスタ53と抵抗47、抵抗49とによって起動回路を構成している。
上記共通線34と共通線36との間には、コンデンサ55、ダイオード57、電界効果トランジスタ59、抵抗61が直列接続された状態で設けられている。又、上記コンデンサ55とダイオード57との間には抵抗63が分岐接続されていて、この抵抗63の他端は共通線34に接続されている。上記電界効果トランジスタ59のゲート端子(G)は、抵抗64を介して無効電力回生コンバータ用電子部品33の6番端子に接続されている。又、電界効果トランジスタ59のソース端子(S)は抵抗61側に接続されている。又、電界効果トランジスタ59のドレイン端子(D)はダイオード57側に接続されている。又、上記電界効果トランジスタ59と抵抗61との間には抵抗65が分岐接続されていて、この抵抗65は無効電力回生コンバータ用電子部品33の3番端子に接続されている。
又、共通線36には、コンデンサ67、コンデンサ69、コンデンサ71、コンデンサ73が接続されている。上記コンデンサ67の他端は無効電力回生コンバータ用電子部品33の8番端子に接続されている。又、上記コンデンサ69の他端は無効電力回生コンバータ用電子部品33の4番端子に接続されている。上記コンデンサ71の他端は電界効果トランジスタ53と無効電力回生コンバータ用電子部品33の7番端子の間に分岐接続されている。上記コンデンサ73の他端は抵抗65と無効電力回生コンバータ用電子部品33の3番端子の間に分岐接続されている。又、上記コンデンサ67とコンデンサ69との間には抵抗75が設けられている。
ところで、上記構成をなすモータ駆動装置は、例えば、図3に示すようなアクチュエータに使用されているステッピングモータを駆動させるために使用される。図3は電動アクチュエータの全体の構成を示す断面図であり、まず、ハウジング101がある。上記ハウジング101にはモータカバ103が連結されている。上記モータカバ103内にはステッピングモータ105が収容・配置されている。このステッピングモータ105を既に説明したモータ駆動装置によって駆動させるものである。
上記ステッピングモータ105の回転軸105aにはジョイント部材107を介してボールネジ109が連結されている。上記ボールネジ109にはボールナット111が螺合していて、このボールナット111には中空ロッド113が固着されている。又、上記中空ロッド113の先端にはロッド115が連結されている。上記ジョイント部材107は軸受部材108、110によって回転可能に支持されている。
よって、ステッピングモータ105が回転・駆動されることによりボールネジ109が回転する。このボールネジ109の回転によってその回転を規制されているボールナット111が軸方向に移動し、それによって、中空ロッド113ひいてはロッド115が軸方向に移動することになる。
以上の構成を基にその作用を説明する。
まず、基本的には直流24V電源1からの電源がA相側回路3とB相側回路5を介してステッピングモータ105に供給され、それによって、ステッピングモータ105を駆動するものである。その際、抵抗47、抵抗49、電界効果トランジスタ53から構成された起動回路は、本回路を42Vで起動させると共に27Vで停止させるように機能する。又、抵抗41、ツェナーダイオード43、抵抗45、ハイポーラトランジスタ51から構成された回路によって、スナバ電圧(VFL)が基準点(VM3)に対し27V以上62Vまで電圧に比例した電流モード制御を行う。
そして、上記電流をトランス37の一次側に蓄えると共に、二次側から整流素子42を介して放出する。そして、これをコンデンサ40に蓄電することにより直流24V電源1の供給を軽減する。それによって、無効電力となった回生型スナバ回路31の電力を動力源に回生することが可能になるものである。
上記回生型スナバ回路31に関しては、所定の設定を施すことにより、27Vから62Vの35V間は電圧に比例した電流が流れる理想的な回路として実現できる。又、抵抗61に関しては、次の式(II)に示す電圧時にモータの定格電流(MAX)になるように、その値が設定されるものである。
(VFL)−(VM3)=62V―――(II)
又、無効電圧回生コンバータ用電子部品33の3番端子が1Vに達したところで電界効果トランジスタ59をオフとするように働くため、最大ピーク電流値は次の式(III)に示すような値としている。
1(V)/0.68(Ω)≒1.5(A)―――(III)
以上本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。
まず、いわゆる無効電力を無駄に消費することなく直流24V電源に戻してこれを有効利用することができる。その際、従来のように大型の放熱用ファンを必要とすることもなく、設備の大型化や高コスト化を来たすことなく所望の効果を得ることができる。
又、従来のように無効電力を抵抗を介して放熱するものではないので、ステッピングモータ105のモータ駆動装置の発熱を防ぐことができる。
これらの効果はステッピングモータ105が大型化すればするほど顕著である。特に、昨今、図3に示したアクチュエータの大型化の事例が増加していて、大型のステッピングモータの利用が必要になっている。そのような大型のステッピングモータに本実施の形態の構成を適用することにより顕著な効果を得ることができる。
以下、実際に実験して得られたデータを参照しながらその作用・効果を説明する。
まず、図4は比較例(図7に示した従来例、大型モータの場合)の場合の電圧変化を示すもので、横軸に時間をとり縦軸に電圧をとって電圧変化を示す図である。この図4から明らかなように、立ち上がり直後にサージ電圧が発生しており、それによる無効電力が生じているものである。この電力は、図7に示した出力トランジスタのアバランシェダイオード105、111の電圧(約85V)に抑制される。

尚、上記比較例とは、上記したように、本実施の形態のような回生型スナバ回路31を備えていない図7に示すような駆動装置の場合を意味している。

これに対して、本実施の形態の場合には、図5に示すような特性図となる。この場合には、立ち上がり直後のサージ電圧は75Vに抑制され、無効電力による発熱は生じていないものである。すなわち、立ち上がり時の電圧がアバランシェダイオード8、10、18、20の電圧(85V)に達しておらず、アバランシェダイオード8、10、18、20の抑制作用が機能していないものである。つまり、そのような無効電力は効果的に回生されて直流24V電源1に戻されて有効利用されているものである。
又、図6は本実施の形態の場合と比較例の場合のモータ電流変化を示すものであり、横軸に時間をとり縦軸に電流値をとって電流変化を示す図である。この図6から明らかなように、比較例の24V駆動源電流値は通常回路で1.94A平均となっている。これに対して、本実施の形態の場合には、1.275A平均となっていて、略0.665A程度低下していることがわかる(70%負荷時)。
因みに、定格負荷時に換算すると、2.74A−1.8A=0.94Aの節約となる。これを無効電力による発熱に換算すると22W以上の発熱となる。
尚、本発明は前記一実施の形態に限定されるものではない。
まず、前記一実施の形態では2相のステッピングモータを例に挙げて説明しているが、その他の様々なモータの駆動装置に適用可能である。
又、無効電力回生回路の構成としては様々なものが考えられ、図示したものはあくまで一例である。
本発明は、例えば、ユニポーラ型ステッピングモータ等のモータを駆動するモータ駆動装置に係り、特に、いわゆる「無効電流」を効率よく回収して有効利用することを可能にしたものに関し、例えば、大型のアクチュエータを駆動するステッピングモータの駆動に好適である。
本発明の一実施の形態を示す図で、モータ駆動装置の構成を示す回路図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、図1の一部を詳細に示す回路図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、モータ駆動装置によって駆動されるステッピングモータと該ステッピングモータが使用されるアクチュエータの構成を示す断面図である。 本発明の一実施の形態における作用・効果を説明するための図で、比較例の場合の電圧変化を示す波形図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、電圧変化を示す波形図である。 本発明の一実施の形態における作用・効果を説明するための図で、本実施の形態の場合と比較例におけるモータ供給源電流の変化を示す波形図である。 従来例を示す図で、モータ駆動装置の構成を示す回路図である。 従来例を示す図で、図8(a)は理想的な電圧変化を示す特性図、図8(b)は実際の電圧変化を示す特性図、図8(c)は無効電流の変化を示す特性図である。 従来例を示す図で、モータ駆動装置の構成を示す回路図である。
符号の説明
1 24V電源
3 A相側回路
5 B相側回路
31 無効電力回生回路
40 コンデンサ
33 無効電力回生コンバータ

















Claims (1)

  1. 電源と、
    上記電源に接続されアクチュエータ駆動用の2相のステッピングモータを駆動するモータ駆動回路と、
    上記モータ駆動回路に接続されモータ駆動回路において発生する無効電力を上記電源に回生させる回生型スナバ回路と、上記回生型スナバ回路により回生された電力をトランス及び整流素子を介して蓄電するコンデンサと、を具備し、
    上記回生型スナバ回路は、上記モータ駆動回路において発生したサージ電圧を蓄電するコンデンサと、上記コンデンサに蓄電されたサージ電圧による無効電力を上記電源に戻す無効電力回生コンバータ用電子部品と、から構成されていることを特徴とするモータ駆動装置。
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