以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施例を説明する。
A.回胴式遊技機の装置構成:
A−1.全体構成:
A−2.電気的構成:
B.遊技の概要:
C.制御の概要:
C−1.内部抽選処理:
C−2.回胴回転停止処理:
C−3.RTフラグ操作処理:
D.本実施例のRT遊技の遊技性:
E.変形例:
E−1.第1変形例:
E−2.第2変形例:
E−3.第3変形例:
A.回胴式遊技機の装置構成 :
A−1.全体構成 :
図1は、回胴式遊技機1(以下、「遊技機1」と略記)の外観を示す正面図である。図1に示すように、遊技機1には、箱状に形成された筐体3と、筐体3の前面側を覆うようにして設けられた前面扉2などが設けられている。前面扉2は、実際に遊技が行われる中段の領域と、遊技の進行に応じて種々の演出が行われる上段の領域2uと、遊技メダルが払い出される下段の領域2dとの大きく3つの領域から構成され、更に中段の領域は、遊技の状態を表示するための遊技状態表示部2maと、遊技を行うための操作部2mbとから構成されている。
上段の領域2uには、中央に演出表示装置10が設けられ、演出表示装置10の左右にはスピーカ14が設けられ、演出表示装置10およびスピーカ14の上方には、各種のランプ類12が設けられている。演出表示装置10は、いわゆる液晶表示装置によって構成されており、遊技の進行状況に合わせて種々の図柄を表示して演出を行うことが可能となっている。
前面扉2の中段に設けられた遊技状態表示部2maの中央には、大きな表示窓20が設けられており、内部に設けられた3つの回胴20a、20b、20cが回転する様子を視認可能となっている。また、表示窓20の左右および下方には、遊技の状態を表示する各種の表示パネル類22が設けられている。
前面扉2の中段下方に設けられた操作部2mbは、手前に向かって突出した形状に形成されており、上面には、遊技メダルを投入するための遊技メダル投入口30と、クレジットとして貯留されている遊技メダルを1枚だけ投入するための一枚投入ボタン32と、貯留されている遊技メダルを3枚投入するための三枚投入ボタン34などが設けられている。尚、遊技メダルの貯留とは、遊技メダル投入口30に投入された遊技メダルの枚数が規定数(1ゲームに要する遊技メダル枚数の上限)を超えた場合にその超えた分を記憶しておくことや、遊技メダルを実際に払い出す代わりにメダルの払い出し枚数を記憶しておくことをいう。また、操作部2mbの前面には、遊技メダルの投入後に回胴20a、20b、20cの回転を開始するためのスタートレバー36と、3つの回胴20a、20b、20cの回転をそれぞれ停止させるための回胴停止ボタン38a,38b,38cなどが設けられている。また、操作部2mbには、上面に精算ボタン40および返却ボタン42が設けられている。ここで、精算ボタン40とは、遊技機1の内部に貯留されている遊技メダルを外部に払い出す際に操作するボタンである。また、返却ボタン42とは、投入した遊技メダルが遊技機1の内部で詰まった場合に、メダルの詰まりを解消するために操作されるボタンである。
前面扉2の下段の領域2dには、遊技メダルが払い出される遊技メダル払出口50と、払い出された遊技メダルを受け止める受け皿52などが設けられている。尚、本実施例では、遊技メダルが本願発明における「遊技媒体」に相当している。
図2は、前面扉2を開いて遊技機1の内部の構成を示した斜視図である。前面扉2の裏面側上部には、サブ制御基板ユニット102が設けられており、その左右には一対のスピーカ14が取り付けられている。サブ制御基板ユニット102の内部には、後述するサブ制御基板220が格納されており、図1に示した演出表示装置10や、各種ランプ類12、スピーカ14などを用いて行われる各種演出の制御を司っている。
前面扉2のほぼ中央には表示窓20が設けられており、その下方には、後述する扉基板240が格納された扉基板ユニット104が設けられ、更に扉基板ユニット104の下方には、投入された遊技メダルの通路となるメダルセレクタ106や、遊技メダルを遊技メダル払出口50に導くためのコインシュータ108などが取り付けられている。メダルセレクタ106は、遊技メダル投入口30から投入された遊技メダルを主に寸法に基づいて選別し、規格寸法に適合した遊技メダルだけを受け入れる機能を有している。遊技者がスタートレバー36を操作する前に遊技メダルを投入すると、遊技メダルはメダルセレクタ106によって選別され、規格を満足しているものだけがホッパー116内に投入され、規格を満たしていないメダルは、コインシュータ108を通って、遊技メダル払出口50に返却されるようになっている。これに対して、スタートレバー36が操作された後に遊技メダルが投入された場合は、メダルセレクタ106内の通路が切り換わり、投入された遊技メダルはコインシュータ108を通って、遊技メダル払出口50に返却される。また、メダルセレクタ106の内部には、図示しないメダルセンサが設けられており、寸法規格を満たして受け入れられた遊技メダルが通過すると、メダルセンサによって検出されて、その信号が後述する主制御基板200に供給されるようになっている。
一方、筐体3のほぼ中央には、3つの回胴20a、20b、20cが設けられており、各回胴の外周面には、後述するように複数種類の図柄が表示されている。これら回胴の上方には、遊技全体の制御を司る後述する主制御基板200が格納された主制御基板ユニット110と、各回胴を駆動するための後述する回胴基板260が格納された回胴基板ユニット112が設けられている。また、3つの回胴20a、20b、20cの下方には、リアスピーカ114が設けられ、更にその下方には、投入された遊技メダルが集められるホッパー116や、遊技メダルを払い出すメダル払出装置118、遊技機1全体に電源を供給するための後述する電源基板280が格納された電源ユニット120などが搭載されている。また、電源ユニット120の前面には、遊技機1の電源を投入するための電源スイッチ120sも設けられている。更に、メダル払出装置118から払い出された遊技メダルは、コインシュータ108を通って、遊技メダル払出口50から払い出されるようになっている。
図3は、3つの回胴20a、20b、20cの外周面に表示された図柄の配列を示す説明図である。各回胴には、何れも21個の図柄が外周面に表示されている。また、何れの回胴についても、表示されている図柄の種類は同じであるが、図柄の配列については回胴毎に異なる配列に設定されている。
A−2.電気的構成 :
図4は、本実施例に係る遊技機1の電気的構成を示す説明図である。図4に示すように、遊技機1には、主制御基板200を中心として、サブ制御基板220、扉基板240、回胴基板260、電源基板280等がデータをやり取り可能に接続されて構成されている。
主制御基板200は、遊技機1で行われる遊技全体の進行や演出を司る基板である。この主制御基板200には、CPU、ROM、RAMなどがバスによって互いにデータをやり取り可能に接続されて搭載されており、前面扉2に搭載された扉基板240から、スタートレバー36が操作されたことを示す信号を受け取って、後述する遊技制御処理を実行しながら、サブ制御基板220や、扉基板240、回胴基板260などに向かって制御コマンド(あるいは制御信号)を出力することにより、これら各種基板の動作を制御している。
サブ制御基板220も、上述した主制御基板200と同様に、CPUや、ROM、RAMなどがバスによって互いにデータをやり取り可能に接続されて構成されている。また、サブ制御基板220には、各種のランプ類12や、各種のスピーカ14,114、演出表示装置10、回胴バックライト20Lなどが接続されている。ここで回胴バックライト20Lとは、各回胴20a,20b,20cの内部に設けられて、回胴の表面に描かれた図柄(図3参照)を裏側から照らすライトである。サブ制御基板220は、主制御基板200から受け取った制御コマンドを解析して、各種ランプ類12、各種スピーカ14,114、演出表示装置10、回胴バックライト20Lにそれぞれ駆動信号を出力することにより、各種の演出を行っている。
扉基板240には、メダルセレクタ106や、貯留されている遊技メダルを投入するための各種投入ボタン32,34、回胴の回転を開始するためのスタートレバー36、回転している回胴を停止させるための回胴停止ボタン38a,38b,38c、貯留されている遊技メダルや投入された遊技メダルを払い出して遊技を終了するための精算ボタン40、遊技の状態を表示する各種の表示パネル22などが接続されている。また、扉基板240は、前述した主制御基板200と、データをやり取り可能に接続されている。このため、前面扉2に設けられたスタートレバー36や、回胴停止ボタン38a、38b、38c、各種の投入ボタン32,34、精算ボタン40などを操作すると、扉基板240を介して、その信号を主制御基板200に供給することが可能となっている。また、メダルセレクタ106が、内蔵するメダルセンサによって遊技メダルの通過を検出した信号も、扉基板240を介して主制御基板200に供給されるようになっている。
回胴基板260には、3つの回胴20a,20b,20cをそれぞれ回転させるための回胴モータ24a,24b,24cと、それぞれの回胴の回転位置を検出するための回胴センサ26a,26b,26cが設けられている。回胴基板260は、回胴センサ26a,26b,26cによって、各回胴20a,20b,20cの回転位置を検出しながら、回胴モータ24a,24b,24cを駆動することにより、それぞれの回胴20a,20b,20cを、所望の回転位置で停止させることが可能となっている。尚、本実施例の遊技機1では、回胴モータ24a,24b,24cには、いわゆるステッピングモータが使用されている。
また、メダル払出装置118は、図示しない中継基板を介して、主制御基板200に接続されており、主制御基板200からの制御信号に基づいて、所定枚数の遊技メダルを払い出す動作を行う。
これら各種制御基板、および基板で消費される電力は、電源基板280から供給されている。電源基板280には100Vの交流電圧が供給されており、この電力を規定電圧の直流電圧に変換した後、それぞれの制御基板および基板に供給している。図4では、電源基板280から電力が供給される様子を破線の矢印で表している。
B.遊技の概要 :
以下では、上記の構成を有する回胴式の遊技機1において、遊技を進行するために行われる制御の内容について説明するが、その準備として、回胴式遊技機で行われる遊技の概要を説明しておく。
遊技を開始するにあたっては、遊技メダル投入口30から遊技メダルを投入して、メダルのベットを行う。ベットする遊技メダル数は、通常、1枚または3枚に固定されている。尚、遊技メダルがクレジットとして予め内部に貯留されている場合は、一枚投入ボタン32、あるいは三枚投入ボタン34を押すことにより、それぞれ1枚または3枚の遊技メダルをベットすることも可能である。
遊技メダルをベットして、スタートレバー36を操作すると、3つの回胴20a,20b,20cが回転を開始する。図3を用いて前述したように、各回胴には、複数の図柄が描かれているため、回胴が回転すると、表示窓20では、これら図柄が変動表示されることになる。また、図1を用いて前述したように、前面扉2の前面側には、それぞれの回胴に対応して3つの回胴停止ボタン38a,38b,38cが設けられている。回胴20a,20b,20cの回転中に回胴停止ボタン38a,38b,38cを押すと、押したボタンに対応する回胴が回転を停止し、これに伴って、変動表示されていた図柄が何れかの図柄で停止表示される。このようにして、3つの回胴20a,20b,20cの回転を停止させると、それぞれの回胴で何れかの図柄が停止表示されて、何某かの図柄組合せが得られることになる。
こうして得られた図柄組合せが、いわゆる「小役」と呼ばれる遊技役を成立させる組合せであった場合には、成立した遊技役に応じた枚数の遊技メダルが払い出される。
また、遊技役には、「再遊技役」と呼ばれる遊技役も設けられている。回胴が停止したときに得られる図柄の組合せが、「再遊技役」を成立させる組合せであった場合には、遊技メダルが払い出されることはないが、遊技者が遊技メダルを投入することなく、再び遊技を開始することが可能となる。尚、本実施例の遊技機1には、再遊技役の成立する確率が通常の遊技状態よりも高く設定されたリプレイタイム(RT)遊技と呼ばれる特殊な遊技状態が設けられている。このRT遊技が開始されると、再遊技役が頻繁に成立するようになり、遊技メダルをあまり減らことなく遊技を継続することができる。この点で、RT遊技は、遊技者にとって有利な遊技状態である。
さらに、遊技役には、「レギュラーボーナス役(以下では、RB役)」や、「ビッグボーナス役(以下では、BB役)」などの、いわゆる「ボーナス役」と呼ばれる遊技役も設けられている。3つの回胴20a,20b,20cが停止したときに得られる図柄の組合せが、RB役を成立させる図柄の組合せであった場合には、遊技者にとって有利なRB遊技と呼ばれる遊技状態が開始される。RB遊技とは、通常遊技に比べて遊技役の種類(遊技メダルが払い出される図柄組合せの種類)が増加し、その増加した遊技役が高い確率で成立する遊技のことである。このRB遊技は、所定回数の遊技が行われるか(例えば、12ゲーム)、増加した遊技役に所定回数だけ入賞が成立すると(例えば、8回入賞)終了となる。また、BB役を成立させる図柄の組合せであった場合は、RB役よりも遊技者にとって更に有利な遊技状態であるBB遊技が開始される。BB遊技は、RB役が成立するまでの導入遊技と、RB役の成立によって実施されるRB遊技とから構成されており、BB遊技中は、所定枚数(例えば、465枚)の遊技メダルが払い出されるまで、「RB遊技」を複数回行うことが可能となっている。
図5は、本実施例の遊技機1に設定されている各種の遊技役と、それら遊技役を成立させる図柄の組合せとを例示した説明図である。図示されているように、BB役を成立させる図柄の組合せとしては、「赤セブン」の図柄が3つ揃った組合せ、および「青セブン」の図柄が3つ揃った組合せが設定されている。RB役を成立させる図柄の組合せは、「バー」の図柄が3つ揃った組合せに設定されている。小役を成立させる図柄の組合せは、「スズ」の図柄が3つ揃うか、「スイカ」の図柄が3つ揃うか、若しくは、左端の図柄が「チェリー」となる組合せに設定されている。更に、再遊技役を成立させる図柄の組合せは、「再遊技」の図柄が3つ揃った組合せに設定されている。また、図5には、これらの遊技役が通常遊技で成立したときに払い出される遊技メダルの枚数も、併せて表示されている。尚、「スズ」の図柄で成立した小役は、「スズの小役」と呼ばれ、「スイカ」の図柄で成立した小役は「スイカの小役」と、「チェリー」の図柄で成立した小役は「チェリーの小役」と呼ばれることがある。また、「再遊技役」は「リプレイ役」と呼ばれることがあるが、本明細書中ではリプレイタイム(RT)との混同を避けるために、専ら「再遊技役」と呼ぶことにする。
以上に説明したように、回胴式の遊技機1では、遊技メダルをベットしてスタートレバー36を操作することにより回胴20a,20b,20cを回転させた後、回胴停止ボタン38a、38b、38cを押して回胴の回転を停止させる。そのときに得られた図柄の組合せによって、遊技メダルが払い出されたり、あるいは有利な遊技状態に切り換わったりしながら遊技が進行していく。そして、BB役が成立した場合に最も多量の遊技メダルを獲得することができるから、遊技者はBB役を成立させることを常に願いながら、遊技を継続することになる。
こうした遊技の進行は、主制御基板200によって制御されている。以下では、主制御基板200が遊技の進行を制御するために行っている処理内容について説明する。
C.制御の概要 :
図6は、本実施例の遊技機1において主制御基板200が遊技の進行を制御するために行う遊技制御処理の前半部分を示すフローチャートである。また、図7は、本実施例の遊技機1において主制御基板200が行う遊技制御処理の後半部分を示すフローチャートである。この遊技制御処理は、遊技機1に電源が投入され、更に主制御基板200や、サブ制御基板220に搭載されたROMのサムチェックや、RAMのクリアなどの初期化処理が行われた後に実行される処理である。
図6に示すように、遊技制御処理を開始すると、先ず初めに遊技メダルが投入(あるいはベット)されたか否かを判断する(ステップ100。以下、ステップを「S」と略記する。)。遊技メダルが投入されていない場合には(S100:no)、投入が確認されるまで、かかる判断を繰り返しながら待機状態となる。そして、遊技メダルが投入されたら(S100:yes)、遊技を開始可能な状態となる。
遊技が開始可能な状態になると、主制御基板200は、スタートレバー36が操作されたか否かを判断する(S102)。スタートレバー36が操作されていない場合は(S102:no)、スタートレバー36の操作が確認されるまで待機する。そして、スタートレバー36が操作されたら(S102:yes)、内部抽選処理を開始する(S104)。内部抽選処理の詳細については後述するが、この処理では、図5を用いて前述した遊技役の成立を許容するか否かを、抽選によって決定する処理を行う。尚、この抽選は、遊技役の成立を許容するか否かに関するものであり、抽選に当選したからといって、該当する遊技役が直ちに成立するわけではない。当選した遊技役を実際に成立させるためには、回胴20a,20b,20cの回転に合わせて、適切なタイミングで回胴停止ボタン38a,38b,38cを押すことにより、当選した遊技役を成立させる図柄の組合せを揃える必要がある。逆に、如何に適切なタイミングで回胴停止ボタン38a,38b,38cを押したとしても、内部抽選処理で当選していなければ、遊技役を成立させる図柄の組合せは揃わないようになっている。従って、内部抽選処理における当選は、内部的に当選した状態に過ぎず、この意味から抽選は「内部」抽選と呼ばれ、また、内部抽選によって内部的に当選した状態は「内部」当選と呼ばれる。
また、内部抽選処理は、遊技制御処理の中で主制御基板200によって行われており、抽選の結果は、主制御基板200に搭載された図示しないRAMに記憶される(図13(a)を参照のこと)。さらに、遊技役の種類および遊技役を成立させる図柄の組合せは、主制御基板200に搭載された図示しないROMに予め記憶されている。従って、本実施例の主制御基板200は、本願発明における「遊技役記憶手段」の一態様を構成している。
主制御基板200は、内部抽選処理に続いて、回胴回転始動処理を開始する(S106)。回胴回転始動処理では、所定の条件が満足されているか否かを判断して、条件が満たされている場合は、3つの回胴20a,20b,20cを回転させる処理を行う。本実施例の回胴回転始動処理では、スタートレバー36が操作され、且つ、前回に回胴20a,20b,20cの回転が開始されてから所定時間(例えば、4.1秒)経過した場合に回胴の回転を開始することとして、各回胴20a,20b,20cにそれぞれ設けられた回胴モータ24a,24b,24cに対して駆動信号を出力することにより、3つの回胴20a,20b,20cを回転させる。
こうして3つの回胴20a,20b,20cを回転させたら、主制御基板200は、次に、回胴の回転を停止させる処理(回胴回転停止処理)を行う(S108)。回胴回転停止処理の詳細については後述するが、この処理では、内部抽選の結果に応じて、回胴停止ボタン38a,38b,38cが押されたタイミングと、内部抽選の結果とに基づいて、3つの回胴20a,20b,20cを適切な位置で停止させる処理を行う。
3つの回胴20a,20b,20cの回転が停止すると、主制御基板200は、入賞が成立しているか否かを判断する(S110)。ここで、「入賞」とは、内部抽選で遊技役に当選した後、その遊技役を成立させる図柄組合せが有効ライン上に揃って表示されることをいう。後述するように、本実施例の遊技機1では、表示窓20に複数本の有効ラインが設けられている。尚、有効ライン上に図柄が揃って遊技役が成立することは、単に、遊技役に入賞すると呼ばれることもある。前述したように、内部抽選処理(S104)で遊技役に当選していても、回胴停止ボタン38a,38b,38cを押すタイミングによっては、その遊技役に対応する図柄組合せが有効ライン上に揃うとは限らない。そこで、主制御基板200は、回胴の回転を停止させた後、内部抽選で当選した遊技役に入賞しているか否かを判断するのである。
図8は、本実施例の遊技機1に設定されている有効ラインを例示した説明図である。上述した回胴回転停止処理(S108)において、全ての回胴20a,20b,20cが停止すると、表示窓20には、各回胴について3つの図柄(上段,中段,下段)が表示され、全部で9つの図柄が停止表示されるようになっている。図示されているように、有効ラインは、横方向の上段(L2),中段(L3),下段(L4)の3本のラインと、右上がりの斜め方向のライン(L1)と、右下がりの斜め方向のライン(L5)の合計5本が設定されている。これら5本の中の何れかのライン上に遊技役を成立させる図柄組合せが揃うと、その遊技役が成立することとなる。そして、入賞していないと判断された場合は(S110:no)、その遊技は終了となり、図6の遊技制御処理の先頭に戻って、遊技メダルが投入(あるいはベット)されるまで待機状態となる。その後、遊技メダルが投入(あるいはベット)されると(S100:yes)、新たな遊技が開始可能な状態となり、続く上述した一連の処理が実行される。
これに対して、遊技役に入賞したと判断された場合は(S110:yes)、RTフラグを操作する処理(RTフラグ操作処理)を行う(S111)。ここで、RTフラグとは、遊技状態を、前述したリプレイタイム(RT)遊技と呼ばれる特殊な遊技状態とするために設定されるフラグである。RTフラグ操作処理の詳細については後述するが、この処理では、RT遊技を終了させる所定の条件が満たされたか否かを判断して、終了条件が満たされた場合は、RTフラグを操作してRT遊技を終了させる処理を行う。
RTフラグ操作処理を終了すると、入賞した役が、再遊技役であるか否かを判断する(図7のS112)。そして、再遊技役に入賞していた場合は(S112:yes)、再遊技役に入賞した遊技で投入されていた枚数の遊技メダルを自動的に再投入した後(S114)、図6の遊技制御処理の先頭に戻って、遊技メダルが投入(あるいはベット)されたか否かを確認し、メダルの投入が確認されたら遊技を開始可能な状態とする処理を行う(S100)。
一方、入賞した遊技役が再遊技役ではなかった場合は(S112:no)、「BB役」、「RB役」、「スズの小役」、「スイカの小役」、「チェリーの小役」の何れかに入賞していることになるので、入賞した遊技役に応じた枚数の遊技メダルを払い出す処理(メダル払出処理)を実行する(S116)。かかる処理は、主制御基板200の内部で払い出すべき遊技メダルの枚数を求めた後、主制御基板200からメダル払出装置118に対して制御信号を出力することによって行われる。
こうして遊技メダルを払い出したら、今度は、入賞した遊技役が「RB役」であるか否かを判断する(S118)。そして、RB役に入賞していた場合は(S118:yes)、前述したレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を行った後(S120)、遊技制御処理の先頭に戻って、遊技メダルが投入(あるいはベット)されたか否かを確認し、確認されたら上述した続く一連の処理を実行する。
これに対して、入賞した遊技役が「RB役」ではないと判断された場合は(S118:no)、次に「BB役」であったか否かを判断し(S122)、BB役に入賞していた場合には(S122:yes)、前述したビッグボーナス遊技(BB遊技)を行う(S124)。
BB遊技を終了したら、主制御基板200は、遊技状態を前述したリプレイタイム(RT)遊技と呼ばれる特殊な遊技状態とするために、以下に説明する処理を行う。先ず、RT遊技を終了するための小役を抽選によって決定し(S126)、決定した小役に対応するRT終了条件フラグをセットするとともに(S128)、RTフラグをONにセットする処理を行う(S130)。ここで、RTフラグとは、前述したように遊技状態をRT遊技とするか否かを示すフラグであり、RTフラグがONにセットされると、遊技状態がRT遊技に切り換わる。詳しくは後述するが、RT遊技が開始されると、内部抽選で再遊技役に当選する確率が高くなるようになっている。また、RT遊技は、ボーナス遊技(RB遊技またはBB遊技)が開始されるか、3つの小役(スズ、スイカ、チェリー)の中から予め決められた何れか1つの小役が成立するまで継続するようになっている。そこで、RTフラグをONにセットするのに先立って、何れの小役でRT遊技を終了させるかを3つの小役(スズ、スイカ、チェリー)の中から抽選によって決定し、決定した小役を記憶しておくためのフラグであるRT終了条件フラグを、決定した小役に応じてセットしておく。こうしてRT終了条件フラグおよびRTフラグをセットすると、遊技制御処理の先頭に戻って、遊技メダルが投入(あるいはベット)されたか否かを確認し(S100)、上述した続く一連の処理を実行する。尚、本実施例のRT遊技は、本発明における「再遊技高確率状態」に相当している。
一方、S122の判断において、入賞した遊技役が「BB役」でなかった場合は(S122:no)、「再遊技役」、「RB役」、「BB役」の何れでもないことから、「小役」に入賞していたことになる。この場合には、入賞した小役がRT遊技を開始する小役であったか否かを判断する(S132)。詳しくは後述するが、本実施例の遊技機1では、3つの小役(スズ、スイカ、チェリー)の各々について、「RT遊技を開始する小役」と、「RT遊技を開始しない小役」とが設けられている。例えば、スズの小役の中にも「RT遊技を開始するスズの小役」と、「RT遊技を開始しないスズの小役」とが存在している。そして、「RT遊技を開始する小役」に入賞していた場合には、RT遊技を開始すべく、RT終了条件フラグをセットする(S128)。前述したBB遊技終了後のRT遊技では、RT遊技を終了させる小役を抽選で決定していたが、小役の入賞によるRT遊技では、RT遊技を開始した小役と同じ小役でRT遊技を終了させるために、RT遊技を開始した小役に対応するRT終了条件フラグをセットしておく。例えば、スズの小役でRT遊技を開始する場合には、スズの小役に対応するRT終了条件フラグをセットする。こうしてRT終了条件フラグをセットしたら、続いてRTフラグをONにセットする(S130)。前述したようにRTフラグがONにセットされるとRT遊技が開始される。その後、遊技制御処理の先頭に戻って、遊技メダルが投入(あるいはベット)されたか否かを確認し(S100)、上述した続く一連の処理を実行する。
これに対して、入賞した小役が「RT遊技を開始しない小役」であると判断された場合は(S132:no)、小役の入賞に対する遊技メダルの払い出しは、S116で既に行われていることから、図6の遊技制御処理の先頭に戻って、遊技メダルの投入を確認する処理(S100)を行った後、上述した続く一連の処理を繰り返す。
以上に説明したように、本実施例の遊技機1では、遊技メダルを投入し、スタートレバー36を操作すると、回胴20a,20b,20cの回転が開始され、回胴停止ボタン38a,38b,38cを押して回胴が停止したときに遊技役が成立しているか否かによって、遊技メダルが払い出されたり、各種のボーナス遊技、あるいはRT遊技が開始されるといった一連の処理を繰り返しながら遊技が進行していく。遊技役が成立するためには、スタートレバー36の操作に続いて行われる内部抽選処理(S102)で遊技役に当選し、且つ、当選した遊技役を成立させる図柄の組合せが得られるように、回胴20a,20b,20cが適切な位置で停止する必要がある。そこで、以下では、内部抽選処理(S102)、および、抽選結果に応じて回胴を適切な位置で停止するための回胴回転停止処理(S108)について詳しく説明する。
C−1.内部抽選処理 :
図9は、本実施例の遊技機1で行われる内部抽選処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、この処理は、図6および図7に示した遊技制御処理の中で、スタートレバー36の操作と同時に、主制御基板200によって実行される処理である。
内部抽選処理を開始すると、先ず初めに抽選用の乱数を取得する(S200)。抽選用の乱数は、主制御基板200に搭載された専用の乱数発生回路を用いてハードウェア的に生成することもできるし、乱数発生用のプログラムを用いてソフトウェア的に生成することも可能である。何れの場合でも、抽選用の乱数は周期的に更新されており、スタートレバー36が操作されて内部抽選処理が開始されると、その時の乱数値が取得される。尚、本実施例の遊技機1では、乱数のデータ長は2バイトに設定されており、乱数値は0〜65535の範囲を取ることができる。
抽選用の乱数値を取得すると、RTフラグがONに設定されているか否かを判断する(S202)。前述したようにRTフラグとは、現在の遊技状態がRT遊技中か否かを示すフラグであり、RT遊技中はRTフラグがONに設定されている。通常の遊技状態のように、RTフラグがONに設定されていない場合は(S202:no)、通常遊技用の抽選テーブルを選択する(S204)。ここで、抽選テーブルとは、抽選用の乱数値と遊技役との対応関係が設定されているテーブルであり、遊技状態に応じて専用の抽選テーブルが予め設定されている。S204では、複数の抽選テーブルの中から、通常遊技用に設定されている抽選テーブルを選択する処理を行う。
図10には、本実施例の遊技機1で用いられている通常遊技用の抽選テーブルが例示されている。前述したように乱数値は0〜65535の範囲を取ることができ、図示されているように0〜6500までの乱数値には、「スズの小役」が割り当てられている。ここで、本実施例の遊技機1では、同じ小役の中に「RT遊技を開始する小役」と、「RT遊技を開始しない小役」とが設けられており、「スズの小役」全体に割り当てられた0〜6500の乱数値のうち、0〜6000には「RT遊技を開始しないスズの小役」が割り当てられ、6000〜6500には「RT遊技を開始するスズの小役」が割り当てられている。また、6501〜6600の乱数値には「赤7のBB役」が割り当てられ、6601〜6700には「青7のBB役」が、6701〜6800には「RB役」が割り当てられている。さらに、6801〜7100の乱数値には「RT遊技を開始しないスイカの小役」が割り当てられ、7101〜7300の乱数値には「RT遊技を開始するスイカの小役」が、7301〜7500には「RT遊技を開始しないチェリーの小役」が、7501〜7600には「RT遊技を開始するチェリーの小役」が割り当てられ、7601〜20000の乱数値には「再遊技役」が割り当てられている。
尚、20001〜65535の乱数値には何れの遊技役も割り当てられておらず、従って、乱数値がこの範囲にあった場合はハズレとなる。このように、抽選テーブルには、乱数値に対する遊技役が設定されていることから、抽選テーブルを参照すれば、取得した乱数値が何れの範囲にあるかを調べることにより、何れの遊技役に当選したか、若しくは何れの遊技役にも当選しなかったかを判断することができる。例えば、通常遊技において取得した乱数値が「7284」であった場合には、図10の抽選テーブルを参照して、7101〜7300の乱数範囲内にあるので「RT遊技を開始するスイカの小役」に当選したと判断することができる。
これに対して、RTフラグがON、すなわち現在の遊技状態がRT遊技中であると判断された場合は(S202:yes)、RT遊技用の抽選テーブルを選択する(S206)。図11は、本実施例の遊技機1で用いられているRT遊技用の抽選テーブルを例示した説明図である。RT遊技用の抽選テーブルにも、図10に示した通常遊技用の抽選テーブルと同様に、抽選用の乱数値と遊技役との対応関係が設定されているが、各遊技役に割り当てられている乱数範囲は異なっている。
図12は、本実施例の遊技機1で用いられる抽選テーブルの構成を模式的に表した説明図である。図12(a)は、図10に示した通常遊技用抽選テーブルで、各遊技役に割り当てられている乱数範囲を表している。図示されているように、それぞれの乱数範囲には、スズの小役、BB(赤7)役、BB(青7)役、RB役、スイカの小役、チェリーの小役、再遊技役の何れか、あるいはハズレが割り当てられており、さらに、各小役(スズ、スイカ、チェリー)には、RT遊技を開始する小役と、RT遊技を開始しない小役とが設けられている。尚、図12(a)では、小役に割り当てられた乱数範囲のうち、RT遊技を開始する範囲を二重枠で囲って表している。従って、何れかの小役が成立したとしても、常にRT遊技が開始されるわけではなく、取得した内部抽選用の乱数値が、RT遊技を開始する範囲内の乱数値であった場合にだけ、RT遊技が開始される(図7のS132)。このように、ある小役が成立するとRT遊技が開始されることがあることから、小役の成立に対する遊技者の期待感を高めることができる。
図12(b)は、図11に示したRT遊技用抽選テーブルで、各遊技役に割り当てられている乱数範囲を模式的に表している。図12(a)の通常遊技と比較すると、RT遊技では、再遊技役の当選確率が大きく増加しており、再遊技役に当選し易くなっている。また何れの小役についても「RT遊技を開始する小役」には乱数値が割り当てられておらず、全て「RT遊技を開始しない小役」となっている。そして、図示されているように、3つの小役(スズ、スイカ、チェリー)は、内部当選確率はそれぞれ異なり、スズの小役が最も当選し易く、スイカの小役、チェリーの小役の順で当選し難くなっている。
以上のようにして、遊技状態に応じた抽選テーブルを選択すると、主制御基板200は、選択した抽選テーブルを参照することにより、何れかの遊技役に内部当選したか否かを判断する(S208)。そして、乱数値が何れかの遊技役に該当していた場合には、内部当選していると判断して(S208:yes)、当選した遊技役を、内部当選フラグにセットする処理を行う(S210)。ここで内部当選フラグとは、内部抽選の結果を記憶しておくために用いられるフラグである。内部当選フラグは、主制御基板200に搭載されたRAMの所定アドレスに設定されている。尚、上述した「RT遊技を開始する小役」に内部当選した場合には、当選した小役を内部当選フラグにセットするとともに、その小役の入賞成立後にRT遊技を開始することを記憶しておくためのRT当選フラグをセットする。このRT当選フラグも、主制御基板200に搭載されたRAMの所定アドレスに設定されている。
図13(a)は、内部当選フラグが設定されているアドレスのデータ構造を示した説明図である。図示されているように、本実施例の遊技機1では、RAM上の所定アドレスに設けられた1バイトデータのうち、下位側の7ビットが内部当選フラグとして用いられている。これら7ビット中の先頭のビットは、赤セブンのBB役に内部当選したことを記憶しておくためのビットであり、次のビットは青セブンのBB役に内部当選したことを記憶しておくためのビットであり、その次のビットはRB役に内部当選したことを記憶しておくためのビットである。以下の4つのビットも同様に、それぞれ、スズの小役、スイカの小役、チェリーの小役、再遊技役に内部当選したことを記憶しておくためのビットである。図9のS210の処理では、何れかの遊技役に内部当選したと判断された場合に(S208:yes)、内部当選した遊技役に該当するビットに「1」を設定する処理を行う。また、内部当選フラグが設定されている1バイトデータの最上位のビットは、RT当選フラグとして用いられている。そして、「RT遊技を開始する小役」に内部当選すると、当選した小役に該当するビットに「1」を設定するとともに、RT当選フラグに対応するビットにも「1」を設定する。
尚、図13(b)に示されているように、前述したRTフラグおよびRT終了条件フラグも、内部当選フラグと同様に、主制御基板200に搭載されたRAMの所定アドレスに設定されている。本実施例の遊技機1では、RAM上の所定アドレスの1バイトデータのうち、下位側の3ビットがRT終了条件フラグとして用いられおり、その1つ上位のビットがRTフラグとして用いられている。下位側の3ビットの中で先頭のビットは、スズの小役がRT遊技を終了させる小役(RT終了小役)であることを記憶しておくためのビットであり、次のビットはスイカの小役がRT終了小役であることを、その次のビットはチェリーの小役がRT終了小役であることをそれぞれ記憶しておくためのビットである。図7を用いて前述した遊技制御処理において、RT終了条件フラグをセットする処理(S128)、およびRTフラグをONにする処理(S130)では、対応するビットに「1」を設定する処理を行う。
以上のようにして内部当選フラグをセットしたら、内部抽選処理を終了して、前述した遊技制御処理に復帰した後、図6のS106以降の処理を開始する。また、何れの遊技役にも内部当選していなかった場合は(図9のS208:no)、内部当選フラグをセットすることなく、直ちに内部抽選処理を終了して、遊技制御処理に復帰する。尚、本実施の遊技機1では、「RB役」又は「BB役」の内部当選フラグがセットされている場合において、有効ライン上に当選役に対応する図柄組合せが停止表示されず、RB役若しくはBB役の遊技役の入賞が成立しなかったときに限り、その内部当選役は蓄積されて、次遊技以降に持ち越されるものとする。つまり、次遊技以降も「RB役」又は「BB役」の内部当選フラグがセットされている状態となる。したがって、「RB役」若しくは「BB役」の遊技役の入賞を成立させることができなくても、次遊技以降に入賞を成立させれば「RB遊技」若しくは「BB遊技」を開始させることができる。これに対して、他の遊技役(「再遊技役」や「小役」)が内部当選している場合において、有効ライン上に当選役に対応する図柄組合せが停止表示されないと、その内部当選役は次遊技以降に持ち越されずに消去される。つまり、内部当選した遊技で所定の図柄組合せを停止表示させることができないと、各種遊技役の特典が付与されずに内部当選フラグは消去されてしまう。
図6を用いて前述したように遊技制御処理では、内部抽選処理から復帰すると、回胴回転始動処理を行って回胴20a,20b,20cを回転させた後(図6のS106)、内部抽選の結果と、回胴停止ボタン38a,38b,38cが操作されたタイミングとに応じて、適切な位置で回胴20a,20b,20cを停止させるべく、以下に説明する回胴回転停止処理(S108)を行う。
C−2.回胴回転停止処理 :
図14は、本実施例の遊技機1で行われる回胴回転停止処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、図6および図7に示した遊技制御処理の中で、主制御基板200によって実行される処理である。
回胴回転停止処理では、先ず初めに、回胴20a,20b,20cの回転速度が所定値に達したか否かを判断する(S300)。回胴20a,20b,20cの回転を開始した直後で、未だ回転速度が所定値に達していない場合は(S300:no)、回転速度が所定値に達するまで待機する。そして、回転速度が所定値に達したら(S300:yes)、回胴停止ボタン38a,38b,38cの操作を有効化する(S302)。
次いで、図1に示されているように、3つ並べて設けられている回胴停止ボタン38a,38b,38cの中で、左側の回胴停止ボタン(左停止ボタン)38aが操作されたか否かを判断する(S304)。そして、左停止ボタン38aが操作されたと判断された場合は(S304:yes)、左停止ボタン38aの操作を無効化した後(S306)、左回胴20aを適切な位置で停止させるために回胴停止制御処理を行う(S308)。
前述したように、回胴を停止させるに際しては、ある遊技役に内部当選している場合には、適切なタイミングで回胴停止ボタンを操作することによって、当選した遊技役を成立させる図柄組合せが揃うように、逆に、内部当選していない遊技役については、どのようなタイミングで回胴停止ボタンを操作しても、遊技役を成立させる図柄の組合せが揃わないように、各回胴の停止位置を制御する必要がある。このような制御は、停止テーブルと呼ばれる専用のテーブルを用いて行われている。この停止テーブルには、回胴停止ボタンが操作された瞬間の回胴の回転位置(停止操作位置)と、回胴停止ボタンが操作されてから回胴を停止するまでに回胴をどれだけ回転させるかを示す回転角度(停止遅延角度、もしくは停止遅延時間)との対応関係が設定されている。また、停止テーブルは、内部当選フラグの設定毎に、すなわち、何れの遊技役に内部当選しているかに応じてそれぞれ設定されている。そこで、回胴停止ボタンが操作された場合には、複数記憶されている停止テーブルの中から、内部当選フラグの設定(図13(a)参照)に応じて適切な停止テーブルを参照することによって、停止操作位置に対応して設定されている停止遅延角度(もしくは停止遅延時間)を取得する。そして、取得した停止遅延角度の分だけ回転させた位置で回胴を停止させる。図14のS308の回胴停止制御処理では、このようにして、内部当選フラグの設定と停止操作位置(左停止ボタン38aが操作されたタイミング)とに基づいて停止テーブルを参照しながら、左回胴20aを適切な位置で停止させる処理を行う。
尚、停止テーブルに設定されている停止遅延角度は、回胴の外周に描かれた図柄にして、最大で4コマ分となっており、換言すれば、回胴の回転は、回胴停止ボタンが操作されてから図柄4コマ分回転するまでに停止するようになっている。そして、ある遊技役に内部当選している場合には、回胴停止ボタンを操作したタイミングが、図柄4コマの範囲内で回胴を回転させることで当選役に対応する図柄組合せを揃えることができるタイミングであれば、当選役の図柄組合せが揃う位置で回胴を停止させることができる。これに対して、図柄4コマの範囲内で回胴を回転させるだけでは、当選役の図柄組合せを揃えることができないタイミングで回胴停止ボタンを操作した場合には、内部当選しているにもかかわらず、当選役の図柄組合せが揃う位置で回胴を停止させることはできない。このように、ある遊技役に内部当選しているにもかかわらず、当選役に対応する図柄組合せが揃わない位置で回胴が停止することは、「取りこぼし」と呼ばれることがある。
以上、3つの回胴20a,20b,20cの中で、左停止ボタン38aが操作された場合には(図14のS304:yes)、上述のように停止テーブルを参照しながら、左回胴20aを適切な位置で停止させる処理を行う。これに対して、左停止ボタン38aが操作されていない場合は(S304:no)、左回胴20aを停止させる処理をスキップして、次に、中央の回胴停止ボタン(中停止ボタン)38bが操作されたか否かを判断する(S310)。そして、中停止ボタン38bが操作された場合は(S310:yes)、中停止ボタン38bの操作を無効化した後(S312)、中回胴20bを適切な位置で停止させるために、上述した左回胴20aのときと同様にして回胴停止制御処理を行う(S314)。
一方、中停止ボタン38bが操作されていない場合は(S512:no)、中回胴20bを停止させる処理をスキップして、今度は、右側の回胴停止ボタン(右停止ボタン)38cが操作されたか否かを判断する(S518)。そして、右停止ボタン38cが操作された場合は(S316:yes)、右停止ボタン38cの操作を無効化した後(S318)、右回胴20cを適切な位置で停止させるために回胴停止制御処理を行う(S320)。これに対して、右停止ボタン38cが操作されていない場合は(S316:no)、右回胴20cを停止させる処理をスキップする。
こうして3つの回胴停止ボタン38a,38b,38cの全てについて、ボタンが操作されたか否かを判断し、操作されていた場合には回胴を停止させる処理(回胴停止制御処理)を行ったら、全ての回胴20a,20b,20cを停止させたか否かを判断する(S322)。そして、未だ回胴停止ボタンが操作されておらず、回転中の回胴が存在していると判断された場合は(S322:no)、再びS304に戻って、回胴停止ボタンが操作されたか否かを、左停止ボタン38aから順番に判断した後、全回胴が停止したか否かを判断する(S322)。こうした処理を繰り返し、全ての回胴が停止したと判断されたら(S322:yes)、上述した回胴回転停止処理を終了して遊技制御処理に復帰する。
図6および図7を用いて前述したように遊技制御処理では、回胴回転停止処理から復帰すると、何れかの遊技役が成立しているか否かの入賞判定を行った後(図6のS110)、入賞判定の結果に基づいてRTフラグを操作するために、以下に説明するRTフラグ操作処理(S111)を行う。
C−3.RTフラグ操作処理 :
図15は、本実施例の遊技機1で行われるRTフラグ操作処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、図6および図7に示した遊技制御処理の中で、主制御基板200によって実行される処理である。
RTフラグ操作処理では、先ず初めに、現在の遊技状態がRT遊技中か否かを判断する(S400)。前述したようにRT遊技中であればRTフラグに「1」が設定されているので(図13(b)参照)、RT遊技中か否かは容易に判断することができる。そして、RT遊技中ではなかった場合は(S400:no)、RTフラグの操作は不要であるため、そのままRTフラグ操作処理を終了し、図6および図7に示した遊技制御処理に戻ってS112以降の処理を行う。
一方、RTフラグがONに設定されており、現在の遊技状態がRT遊技中と判断された場合は(S400:yes)、BB役またはRB役が成立したか否かを判断する(S402)。前述したようにRT遊技は、ボーナス遊技(BB遊技またはRB遊技)が開始されるか、RT遊技開始時に決められた小役が成立するまで継続するようになっている。そこで、何れかのボーナス役が成立したと判断された場合は(S402:yes)、RT遊技を終了させるべく、RTフラグをOFFに設定する(S404)。こうしてRTフラグをOFFにしたら、図15のRTフラグ操作処理を終了して、図6および図7に示した遊技制御処理に復帰する。
これに対して、何れのボーナス役も成立しなかった場合は(S402:no)、次に、3つの小役(スズ、スイカ、チェリー)のうちの何れかが成立したか否かを判断する(S406)。そして、何れかの小役が成立していた場合には(S406:yes)、成立した小役が、RT終了条件フラグにセットされている小役と同じであるか否かを判断する(S408)。前述したように、RT遊技を開始する際には、RT遊技を終了させる小役(RT終了小役)が決められ、RT終了小役に対応するRT終了条件フラグがセットされている(図7のS128、図13(b)参照)。そして、RT終了条件フラグにセットされている小役と同じ小役が成立していた場合、例えば、スズの小役に対応するRT終了条件フラグがセットされているRT遊技において、成立した小役が「スズの小役」であった場合には(S408:yes)、RTフラグをOFFにする処理を行う(S404)。こうしてRTフラグをOFFにしてRT遊技を終了させたら、RTフラグ操作処理を終了して遊技制御処理に復帰する。
一方、何れの小役も成立しなかった場合(S406:no)、あるいは何れかの小役が成立していても、RT終了条件フラグにセットされている小役とは異なる小役が成立していた場合には(S408:no)、RTフラグをONにしたまま、RTフラグ操作処理を終了して、図6および図7に示した遊技制御処理に復帰する。
図6および図7を用いて前述したように、遊技制御処理では、上述したRTフラグ操作処理から復帰すると、入賞した遊技役に応じて、遊技メダルの払い出しや、ボーナス遊技を行う。そして、BB役に入賞してBB遊技が行われた場合、あるいは所定の小役に入賞していた場合は、再遊技役の内部当選確率が通常遊技よりも高く設定されたリプレイタイム(RT)遊技と呼ばれる遊技状態に移行する。RT遊技中は、高い確率で再遊技が成立するので、遊技メダルをあまり減らすことなく遊技可能というメリットがあるものの、再遊技役ばかり成立することから遊技が単調になってしまう傾向にあるというデメリットもある。本実施例の遊技機1では、遊技が単調になってしまうことを回避するために、RT遊技に新たな遊技性を付与している。以下では、この点について説明する。
D.本実施例のRT遊技の遊技性 :
図7を用いて前述したように、本実施例の遊技機1では、BB遊技の終了後にRT遊技を開始する場合には、RT遊技を終了させる小役(RT終了小役)を複数の小役の中から抽選で決定している(図7のS126参照)。また、小役の成立によってRT遊技を開始する場合には、RT遊技の開始契機となった小役(RT開始小役)と同じ小役を、RT終了小役としてRT終了条件フラグに記憶している(S128参照)。このように、RT遊技が何れで開始される場合でも、RT遊技の開始の度にRT終了小役を設定することが可能となっている。
一般に、RT遊技を備えた遊技機では、ボーナス遊技が開始されるか、あるいはRT遊技中に規定数のゲームを消化するとRT遊技を終了させるようになっている。このように、RT遊技の終了条件が画一的に設定されているので、RT遊技が終了してしまうのではないかと緊張感を持って遊技が行われることはない。これに対して、本実施例の遊技機1では、RT遊技を開始する毎に、複数の小役の中からRT終了小役を決めているので、RT遊技の終了条件にバリエーションを付けることができる。つまり、画一的な終了条件が成立するまでRT遊技が継続するのではなく、RT遊技を開始する度にRT終了小役が設定され、しかもそのRT終了小役が成立すると直ちにRT遊技が終了してしまう。その結果、RT遊技中も緊張感が高く維持されるので、RT遊技が単調になってしまうことを回避することが可能となる。
また、図9を用いて前述したように、内部抽選処理では、何れかの遊技役に当選しているか、若しくは何れの遊技役にも当選していないかの判断を、抽選テーブルを参照することにより行っており、図12に示したように、3つの小役(スズ、スイカ、チェリー)は、内部当選確率がそれぞれ異なり、スズの小役が最も当選し易く、スイカの小役、チェリーの小役の順で当選し難くなっている。
さらに、前述したように、ある小役に内部当選しても、適切なタイミングで回胴停止ボタンを操作しなければ、その小役を成立させる図柄組合せを揃えることはできず、いわゆる「取りこぼし」が発生する。そして、各回胴は、回胴停止ボタンが操作されてから図柄4コマ以内に回転を停止しなければならないので、3つの小役(スズ、スイカ、チェリー)は、取りこぼしの起こり易さがそれぞれ異なっている。すなわち、図3に示したように、スズの図柄は、各回胴の外周面にほぼ等間隔で多数描かれており、その間隔は3コマから5コマ程度となっているので、スズの小役は、比較的容易に成立させることができ、取りこぼしは起こり難い。これに対して、チェリーの図柄は、左回胴20aに2つしか描かれておらず、2つの図柄は10コマ以上離れているので、チェリーの小役は、取りこぼしが起こり易くなっている。また、スイカの図柄は、スズの図柄と同じ程度に描かれているものの、その配置には偏りがあり、間隔が詰まっている(4コマ以内)部分と、間隔が広く開いた(10コマ以上)部分とがある。このため、スイカの小役は、間隔の広い部分を避けて回胴停止ボタンを押さない限り、取りこぼしが発生してしまう。結局、取りこぼしは、チェリーの小役で最も起こり易く、スイカの小役、スズの小役の順で取りこぼしが起こり難くなっている。
このように、3つの小役(スズ、スイカ、チェリー)は、内部当選確率および取りこぼしの起こり易さがそれぞれ異なっているため、RT遊技を終了させる小役(RT終了小役)が何れの小役であるかによって、RT遊技の継続可能性が大きく変動する。すなわち、RT終了小役がスズの小役の場合は、内部当選確率が高く、しかも意識的に取りこぼすことが難しいため、RT遊技は短期で終了する傾向にある。一方、RT終了小役がチェリーの小役である場合には、内部当選確率が低く、さらに入賞させることも難しいことから、RT遊技を長く継続させることが可能である。その中間であるスイカの小役がRT終了小役の場合は、内部当選しても熟練した遊技者であれば故意に取りこぼすことによって、RT遊技の終了を引き伸ばすことができる。このため、例えば、RT終了小役がスズの小役であった場合には、遊技者はRT遊技が直ぐに終了してしまうことを覚悟するが、それにもかかわらずRT遊技を継続させることができると、遊技者はたいへん幸運に感じることになるので、遊技者の興趣を大きく盛り上げることができる。
また、図7を用いて前述したように、本実施例の遊技機1では、BB遊技の終了後にもRT遊技を開始するようになっている。この場合には、RT終了小役を抽選によって決定しており(図7のS126参照)、決定したRT終了小役は、遊技者に報知しないようになっている。従って、遊技者は、何れの小役がRT終了小役となっているか認識できず、RT遊技がいつ終了となるか分からない。すなわち、伏せられたままのRT終了小役が成立した途端にRT遊技が終了することになるので、遊技者は緊張感を維持しながらRT遊技を行うことになり、結果として、RT遊技が単調になることを回避可能となる。
一方、小役の成立によってRT遊技が開始された場合には、RT遊技を開始した小役がRT終了小役となっているので、遊技者は、RT終了小役を容易に認識することができ、そのRT終了小役の成立を回避すれば(すなわち、わざと取りこぼすようにすれば)、RT遊技の終了を引き伸ばすことが可能である。そして、前述したように、チェリーの小役がRT終了小役であれば、容易に取りこぼすことができるので、遊技者は思う存分RT遊技を行うことができる。一方、スズの小役がRT終了小役であると、取りこぼそうとしても難しいので、遊技者はRT遊技が直ぐに終了することを覚悟しなければならない。つまり、RT終了小役が分かることによって、RT遊技の継続に対する遊技者の期待感に変化を与えることができる。しかも、RT遊技中は、RT遊技の終了を引き伸ばすためにRT終了小役の成立を回避するという新たな遊技性が付加されるので、RT遊技が単調になることを回避することができる。
E.変形例 :
E−1.第1変形例 :
以上に説明した実施例の遊技機1では、RT遊技を開始する毎に決定するRT終了小役が成立すると、必ずRT遊技を終了させるようになっていた。しかし、RT終了小役が成立しても、RT遊技を終了させない場合を設けることとしてもよい。以下では、このような第1変形例について説明する。
第1変形例の内部抽選処理においても、図9を用いて前述した実施例と同様に、抽選用の乱数を取得した後(図9のS200参照)、現在の遊技状態が通常遊技であるか、あるいはRT遊技であるかの判断を行なって(S202)、遊技状態に応じて適切な抽選テーブルを選択する(S204,S206)。図16は、第1変形例の遊技機1で用いられる抽選テーブルの構成を模式的に表した説明図である。図16(a)は、通常遊技用抽選テーブルで、各遊技役の割り当てられている乱数範囲を表しており、図16(b)は、RT遊技用抽選テーブルの乱数範囲を表している。図示されているように、第1変形例の抽選テーブルは、図12に示した実施例の抽選テーブルと異なり、RT遊技用の抽選テーブルにも、RT遊技を開始する小役と、RT遊技を開始しない小役とが設けられている。第1変形例の内部抽選処理では、このような通常遊技用またはRT遊技用の抽選テーブルを選択する。次いで、選択した抽選テーブルを参照することにより、取得した抽選用乱数に基づいて、内部当選の有無、内部当選した遊技役の種類、およびRT遊技を開始するか否かを判断し(S208)、対応する内部当選フラグ、およびRT当選フラグをセットしたら(S210)、内部抽選処理を終了する。
図6および図7を用いて前述したように、遊技制御処理では、内部抽選処理から復帰すると、回胴20a,20b,20cを回転させた後(図6のS106)、回胴回転停止処理を行って回胴20a,20b,20cを停止させると(S108)、入賞判定を行い(S110)、その後、RTフラグ操作処理を行う(S111)。
図17は、第1変形例の遊技機1で行われるRTフラグ操作処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、図6および図7に示した遊技制御処理の中で、主制御基板200によって実行される処理である。図15を用いて前述した実施例と同様に、第1変形例のRTフラグ操作処理においても、処理を開始すると先ず初めに、現在の遊技状態がRT遊技中か否かを判断し(S500)、RT遊技中ではなければ(S500:no)、そのままRTフラグ操作処理を終了するが、RT遊技中と判断された場合は(S500:yes)、BB役またはRB役が成立したか否かを判断する(S502)。そして、何れかのボーナス役が成立したと判断された場合は(S502:yes)、RTフラグをOFFにしてRT遊技を終了させる(S504)。
一方、何れのボーナス役も成立しなかった場合は(S502:no)、何れかの小役(スズ、スイカ、チェリー)が成立したか否かを判断し(S506)、小役が成立していた場合には(S506:yes)、成立した小役が、RT終了条件フラグにセットされている小役(すなわち、RT終了小役)と同じであるか否かを判断する(S508)。そして、RT終了条件フラグにセットされている小役と同じ小役が成立していた場合には(S508:yes)、さらに、成立した小役がRT遊技を開始する小役であるか否かを判断する(S510)。前述した実施例では、RT終了小役が成立すると直ちにRT遊技を終了していたのに対して、第1変形例では、RT遊技用の抽選テーブルにもRT遊技を開始させる小役が設定されている。このため、RT終了小役が成立した場合でも、その小役がRT遊技を開始する小役か否か確認するのである。そして、RT遊技を開始しない小役が成立していた場合、例えば、スズの小役がRT終了小役に設定されているRT遊技中に、「RT遊技を開始しないスズの小役」が成立した場合には(S510:no)、RT遊技を終了させるべく、RTフラグをOFFにする(S504)。
これに対して、何れの小役も成立していなかった場合(S506:no)、RT終了条件フラグにセットされている小役とは異なる小役が成立していた場合(S508:no)、あるいは、RT終了条件フラグにセットされている小役と同じであっても、RT遊技を開始する小役が成立していた場合には(S510:yes)、RTフラグをOFFにすることなく、すなわちRT遊技を継続させたまま、RTフラグ操作処理を終了して遊技制御処理に復帰する。
このように、第1変形例の遊技機1では、RT遊技を開始する際に決定したRT終了小役が成立したとしても、RT遊技が継続される場合がある。例えば、RT終了小役がスズの小役であるRT遊技中にスズの小役が成立したとしても、そのスズの小役が「RT遊技を開始するスズの小役」であれば、RT遊技はそのまま継続される。もちろん、スイカの小役、チェリーの小役でも同様である。前述したように、RT遊技は遊技者にとって有利な遊技状態であるので、遊技者は、RT終了小役が成立するとRT遊技が終了してしまったと思い、残念に感じるものである。ところが、第1変形例の遊技機1では、RT終了小役が成立したとしても、遊技者の予想に反してRT遊技が継続される場合があり、このような場合、思わぬ拾い物をしてRT遊技が復活したように感じられるので、遊技者の興趣を大きく盛り上げることができる。
また、前述したように、スズの小役とチェリーの小役とで、成立し易さを大きく異ならせているため、次のような効果も得ることができる。先ず、スズの小役は、前述したように、内部当選確率が高く、意図して取りこぼそうとしても、なかなか取りこぼすことは難しい。このため、RT終了小役がスズの小役であった場合は、スズの小役が成立することは半ば覚悟の上で、むしろ遊技者の関心は、そのスズの小役の成立により、RT遊技が終了してしまうか否かに集中する。そして、RT遊技が継続されると、遊技者はとても幸運に感じるので、遊技に対する興趣を高めることができる。これに対して、RT終了小役がチェリーの小役であった場合には、チェリーの小役は、内部当選確率が低く、意識的に取りこぼすことも容易であることから、遊技者はRT遊技を長期にわたって継続させることができる。したがって、次のボーナス役が成立するまでRT遊技を継続させることが容易にでき、遊技者の興趣を大きく高揚させることが可能となる。
E−2.第2変形例 :
以上に説明した実施例および第1変形例の遊技機1では、RT遊技の開始毎に決定したRT終了小役の成立によって、RT遊技を終了させるようになっていた。しかし、RT遊技の終了条件は小役の成立に限られるものではなく、例えば、回胴20a,20b,20cの全てが停止した時に表示窓20に停止表示される図柄の態様(図柄停止態様)が、特定の図柄停止態様であった場合にRT遊技を終了させることも可能である。以下では、このような第2変形例について説明する。
図18は、第2変形例における遊技制御処理の一部の流れを示すフローチャートである。また、図19は、第2変形例の遊技制御処理の残りの部分の流れを示すフローチャートである。図6および図7を用いて前述した実施例と同様に、第2変形例の遊技制御処理においても、処理を開始すると先ず初めに、遊技メダルが投入されたか(S600)、およびスタートレバーが操作されたか(S602)を確認し、確認されたら内部抽選処理を行って内部当選の有無、内部当選した遊技役の種類、およびRT遊技を開始するか否か等を決定する(S604)。続いて、回胴回転始動処理を行って回胴20a,20b,20cを回転させた後(S606)、回胴回転停止処理によって回胴20a,20b,20cを停止させると(S608)、RTフラグ操作処理を行ってから(S610)、入賞が成立したかの判断を行う(S611)。図6を用いて前述した実施例では、入賞判定を行った後に、RTフラグ操作処理を行っていたのに対して、第2変形例では、RT遊技を終了させる条件が小役の成立ではなく、特定の図柄停止態様が表示された場合にRT遊技が終了となるため、回胴20a,20b,20cを停止させると、入賞判定に先立ってRTフラグ操作処理を行う。尚、第2変形例のRTフラグ操作処理の詳細については後述する。
S611の入賞判定において、何れの遊技役にも入賞していないと判断された場合には(S611:no)、その遊技は終了となり、遊技制御処理の先頭に戻って、続く上述した一連の処理を実行する。一方、何れかの遊技役に入賞していた場合には(S611:yes)、入賞した遊技役に応じた処理を実行する(図19のS612〜S624)。そして、BB役に入賞してBB遊技を終了した場合(S624)、あるいはRT遊技を開始する小役に入賞していた場合には(S632:yes)、RT遊技を開始すべく、先ずRT遊技を終了させる図柄停止態様(以下では、これを「RT終了出目」と呼ぶことにする)を抽選により決定する(S626)。図7を用いて前述した実施例では、BB遊技終了後にRT遊技を開始する場合にだけ抽選でRT終了小役を決定していたが、第2変形例では、BB遊技後にRT遊技を開始する場合だけでなく、小役の成立によってRT遊技を開始する場合にも抽選によってRT終了出目を決定する。
ここで、RT遊技を終了させる図柄停止態様(RT終了出目)としては、どのような図柄停止態様を設定しておいてもよい。例えば、表示窓20に、有効ライン(図8参照)には該当しない別のライン(以下では、このラインを「RT終了ライン」と呼ぶことにする)を予め設けておき、このRT終了ライン上に同じ図柄が揃って停止表示された場合にRT遊技を終了することとしてもよい。
図20は、第2変形例の遊技機1に設定されているRT終了ラインを例示した説明図である。図示されているように、左上−中心−右上のV字型に屈曲したライン(L6)、左下−中心−右下の山型に屈曲したライン(7L)の2本のRT終了ラインが設定されている。また、図3に示したように各回胴には、全部で7種類の図柄(赤7、青7、バー、スズ、スイカ、チェリー、リプレイ)が描かれている。そこで、S626では、7種類の図柄の中から抽選によって1種類の図柄を決定し、その図柄が何れかのRT終了ライン(L6あるいはL7)上に3つ揃った図柄停止態様をRT終了出目とする。
こうしてRT終了出目を決定したら、決定したRT終了出目を記憶しておくためのRT終了条件フラグをセットするとともに(S628)、RTフラグをONにセットしてRT遊技を開始すると(S630)、遊技制御処理の先頭に戻って、上述した続く一連の処理を繰り返す。そして、RTフラグ操作処理では、RT遊技を終了させる所定の条件が満たされたか否かを判断する。
図21は、第2変形例におけるRTフラグ操作処理の流れを示すフローチャートである。前述したように、この処理は、図18および図19に示した遊技制御処理の中で、回胴20a,20b,20cを停止した後に行われる処理である。図15を用いて前述した実施例と同様に、第2変形例のRTフラグ操作処理においても、処理を開始すると先ず初めに、現在の遊技状態がRT遊技中か否かを判断し(S700)、RT遊技中ではなかった場合は(S700:no)、そのままRTフラグ操作処理を終了する。これに対して、RT遊技中と判断された場合は(S700:yes)、BB役またはRB役が成立したか否かを判断し(S702)、何れかのボーナス役が成立したと判断された場合は(S702:yes)、RT遊技を終了すべく、RTフラグをOFFにする(S704)。
一方、何れのボーナス役も成立しなかった場合は(S704:no)、RT遊技を終了させる図柄停止態様が表示されたか否かを判断する(S706)。前述した実施例では、
ボーナス遊技が開始されるか、RT終了小役が成立するまでRT遊技を継続するようになっていたが、第2変形例では、ボーナス遊技が開始されるか、特定の図柄停止態様が停止表示されるまでRT遊技を継続するようになっている。また、上述したように、RT遊技を開始する際には、RT遊技を終了させる特定の図柄停止態様(RT終了出目)を抽選によって決定し、RT終了条件フラグに記憶している(図19のS626,S628)。そこで、ボーナス役が成立しなかった場合でも、表示窓20にRT終了出目が停止表示された場合には(S706:yes)、RTフラグをOFFにする処理を行う(S704)。こうしてRTフラグをOFFにしてRT遊技を終了させたら、RTフラグ操作処理を終了して遊技制御処理に復帰する。
これに対して、何れのボーナス役も成立することなく、しかも表示窓20に停止表示された図柄停止態様がRT終了出目でもなかった場合は(S706:no)、RTフラグをONにしたまま、RTフラグ操作処理を終了して、図18および図19に示した遊技制御処理に復帰する。
このように、第2変形例の遊技機1では、RT遊技を開始する度に、RT遊技を終了させる図柄停止態様(RT終了出目)を抽選によって決定しておき、RT終了出目が停止表示された場合にRT遊技を終了するようになっている。このため、前述した実施例と同様に、RT遊技の終了条件にバリエーションを付けることができる。しかも、遊技役の成立とは関係なく、様々な図柄停止態様をRT遊技の終了条件(RT終了出目)とすることができるので、例えば、RT遊技中は頻繁に成立する再遊技役の図柄が有効ライン(L2)上に揃うとともに、前述したRT終了ライン(L7)上にスズの図柄が3つ揃ってRT終了出目となっていれば、RT遊技は終了してしまう。その結果、RT遊技中も遊技者の緊張感は高く維持されるので、RT遊技が単調になってしまうことを回避可能となる。
また、前述したように、第2変形例の遊技機1では、BB遊技後のRT遊技の場合にも、小役の成立によるRT遊技の場合にもRT終了出目を抽選によって決定している。そして、決定したRT終了出目を遊技者に報知しなければ、遊技者はRT終了出目が分からないままRT遊技を行い、RT終了出目が停止表示された途端にRT遊技が終了することになるので、RT遊技中の緊張感を持続させることができる。もちろん、決定したRT終了出目を遊技者に報知する(例えば、RT遊技の開始時に演出表示装置10上にRT終了出目を表示する等)ようにしてもよく、この場合は、RT遊技を継続させるためにRT終了出目を停止表示させないように回胴停止ボタンを操作するという新たな遊技性がRT遊技に付加される。その結果、RT遊技が単調になることを回避することが可能となる。
E−3.第3変形例 :
前述した実施例および第1変形例の抽選テーブルでは、「RT遊技を開始する小役」と「RT遊技を開始しない小役」とが別々の乱数範囲に割り当てられていた(図12,図16参照)。しかし、図22に示すように、「RT遊技を開始する小役」と「RT遊技を開始しない小役」とが同じ乱数範囲に重複して割り当てられるようにしてもよい。このような場合、内部抽選処理において取得した抽選用の乱数値が、重複した範囲内の乱数値であった場合には、「RT遊技を開始する小役」と「RT遊技を開始しない小役」の両方に同時に内部当選することになる。そこで、どちらを優先して成立させるかについて、さらに抽選によって決めるようにすることも可能である。そして、その抽選を遊技者の操作(例えば、所定のボタンの操作等)によって行うようにしておけば、遊技者は、「RT遊技を開始する小役」を何とかして引き当てようとするので、RT遊技に対する遊技者の興趣を効果的に盛り上げることが可能である。
以上、本発明について各種の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、前述した実施例および変形例では、RT遊技の終了条件を変動させる場合について説明したが、終了条件を変動させることができる遊技状態はRT遊技に限られるわけではない。例えば、アシストタイム(AT)やチャレンジタイム(CT)といった特殊な遊技状態の終了条件を変動させる場合にも、本発明を好適に適用することが可能である。
また、上述した各種実施形態では、BB遊技終了後に開始されるRT遊技の終了条件を抽選によって決定していたが、これに限定されるものではなく、RT遊技の終了条件をBB遊技開始条件となる図柄組合せによって予め決定しておくものとしてもよい。こうすることで、抽選を行う契機を減らすことができるので、各種制御の負担を軽減し複雑化を防止することができる。