以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施例を説明する。
A.回胴式遊技機の装置構成:
A−1.全体構成:
A−2.電気的構成:
B.遊技の概要:
C.制御の概要:
C−1.内部抽選処理:
C−2.回胴回転停止処理:
D.第1実施例の遊技機によって得られる遊技性:
E.第2実施例:
F.第3実施例:
A.回胴式遊技機の装置構成 :
A−1.全体構成 :
図1は、回胴式遊技機1(以下、「遊技機1」と略記)の外観を示す正面図である。図1に示すように、遊技機1には、箱状に形成された筐体3と、筐体3の前面側を覆うようにして設けられた前面扉2などが設けられている。前面扉2は、実際に遊技が行われる中段の領域と、遊技の進行に応じて種々の演出が行われる上段の領域2uと、遊技メダルが払い出される下段の領域2dとの大きく3つの領域から構成され、更に中段の領域は、遊技の状態を表示するための遊技状態表示部2maと、遊技を行うための操作部2mbとから構成されている。
上段の領域2uには、中央に演出表示装置10が設けられ、演出表示装置10の左右にはスピーカ14が設けられ、演出表示装置10およびスピーカ14の上方には、各種のランプ類12が設けられている。演出表示装置10は、いわゆる液晶表示装置によって構成されており、遊技の進行状況に合わせて種々の図柄を表示して演出を行うことが可能となっている。
前面扉2の中段に設けられた遊技状態表示部2maの中央には、大きな表示窓20が設けられており、内部に設けられた3つの回胴20a、20b、20cが回転する様子を視認可能となっている。また、表示窓20の左右および下方には、遊技の状態を表示する各種の表示パネル類22が設けられている。
前面扉2の中段下方に設けられた操作部2mbは、手前に向かって突出した形状に形成されており、上面には、遊技メダルを投入するための遊技メダル投入口30と、クレジットとして貯留されている遊技メダルを1枚だけ投入するための一枚投入ボタン32と、貯留されている遊技メダルを3枚投入するための三枚投入ボタン34などが設けられている。尚、遊技メダルの貯留とは、遊技メダル投入口30に投入された遊技メダルの枚数が規定数(1ゲームに要する遊技メダル枚数の上限)を超えた場合にその超えた分を記憶しておくことや、遊技メダルを実際に払い出す代わりにメダルの払い出し枚数を記憶しておくことをいう。また、操作部2mbの前面には、遊技メダルの投入後に回胴20a、20b、20cの回転を開始するためのスタートレバー36と、3つの回胴20a、20b、20cの回転をそれぞれ停止させるための回胴停止ボタン38a,38b,38cなどが設けられている。また、操作部2mbには、上面に精算ボタン40および返却ボタン42が設けられている。ここで、精算ボタン40とは、遊技機1の内部に貯留されている遊技メダルを外部に払い出す際に操作するボタンである。また、返却ボタン42とは、投入した遊技メダルが遊技機1の内部で詰まった場合に、メダルの詰まりを解消するために操作されるボタンである。
前面扉2の下段の領域2dには、遊技メダルが払い出される遊技メダル払出口50と、払い出された遊技メダルを受け止める受け皿52などが設けられている。尚、本実施例では、遊技メダルが本願発明における「遊技媒体」に相当している。
図2は、前面扉2を開いて遊技機1の内部の構成を示した斜視図である。前面扉2の裏面側上部には、サブ制御基板ユニット102が設けられており、その左右には一対のスピーカ14が取り付けられている。サブ制御基板ユニット102の内部には、後述するサブ制御基板220が格納されており、図1に示した演出表示装置10や、各種ランプ類12、スピーカ14などを用いて行われる各種演出の制御を司っている。
前面扉2のほぼ中央には表示窓20が設けられており、その下方には、後述する扉基板240が格納された扉基板ユニット104が設けられ、更に扉基板ユニット104の下方には、投入された遊技メダルの通路となるメダルセレクタ106や、遊技メダルを遊技メダル払出口50に導くためのコインシュータ108などが取り付けられている。メダルセレクタ106は、遊技メダル投入口30から投入された遊技メダルを主に寸法に基づいて選別し、規格寸法に適合した遊技メダルだけを受け入れる機能を有している。遊技者がスタートレバー36を操作する前に遊技メダルを投入すると、遊技メダルはメダルセレクタ106によって選別され、規格を満足しているものだけがホッパー116内に投入され、規格を満たしていないメダルは、コインシュータ108を通って、遊技メダル払出口50に返却されるようになっている。これに対して、スタートレバー36が操作された後に遊技メダルが投入された場合は、メダルセレクタ106内の通路が切り換わり、投入された遊技メダルはコインシュータ108を通って、遊技メダル払出口50に返却される。また、メダルセレクタ106の内部には、図示しないメダルセンサが設けられており、寸法規格を満たして受け入れられた遊技メダルが通過すると、メダルセンサによって検出されて、その信号が後述する主制御基板200に供給されるようになっている。
一方、筐体3のほぼ中央には、3つの回胴20a、20b、20cが設けられており、各回胴の外周面には、後述するように複数種類の図柄が表示されている。これら回胴の上方には、遊技全体の制御を司る後述する主制御基板200が格納された主制御基板ユニット110と、各回胴を駆動するための後述する回胴基板260が格納された回胴基板ユニット112が設けられている。また、3つの回胴20a、20b、20cの下方には、リアスピーカ114が設けられ、更にその下方には、投入された遊技メダルが集められるホッパー116や、遊技メダルを払い出すメダル払出装置118、遊技機1全体に電源を供給するための後述する電源基板280が格納された電源ユニット120などが搭載されている。また、電源ユニット120の前面には、遊技機1の電源を投入するための電源スイッチ120sも設けられている。更に、メダル払出装置118から払い出された遊技メダルは、コインシュータ108を通って、遊技メダル払出口50から払い出されるようになっている。
図3は、3つの回胴20a、20b、20cの外周面に表示された図柄の配列を示す説明図である。各回胴には、何れも21個の図柄が外周面に表示されている。また、何れの回胴についても、表示されている図柄の種類は同じであるが、図柄の配列については回胴毎に異なる配列に設定されている。
A−2.電気的構成 :
図4は、本実施例に係る遊技機1の電気的構成を示す説明図である。図4に示すように、遊技機1には、主制御基板200を中心として、サブ制御基板220、扉基板240、回胴基板260、電源基板280等がデータをやり取り可能に接続されて構成されている。
主制御基板200は、遊技機1で行われる遊技全体の進行や演出を司る基板である。この主制御基板200には、CPU、ROM、RAMなどがバスによって互いにデータをやり取り可能に接続されて搭載されており、前面扉2に搭載された扉基板240から、スタートレバー36が操作されたことを示す信号を受け取って、後述する遊技制御処理を実行しながら、サブ制御基板220や、扉基板240、回胴基板260などに向かって制御コマンド(あるいは制御信号)を出力することにより、これら各種基板の動作を制御している。
サブ制御基板220も、上述した主制御基板200と同様に、CPUや、ROM、RAMなどがバスによって互いにデータをやり取り可能に接続されて構成されている。また、サブ制御基板220には、各種のランプ類12や、各種のスピーカ14,114、演出表示装置10、回胴バックライト20Lなどが接続されている。ここで回胴バックライト20Lとは、各回胴20a,20b,20cの内部に設けられて、回胴の表面に描かれた図柄(図3参照)を裏側から照らすライトである。サブ制御基板220は、主制御基板200から受け取った制御コマンドを解析して、各種ランプ類12、各種スピーカ14,114、演出表示装置10、回胴バックライト20Lにそれぞれ駆動信号を出力することにより、各種の演出を行っている。
扉基板240には、メダルセレクタ106や、貯留されている遊技メダルを投入するための各種投入ボタン32,34、回胴の回転を開始するためのスタートレバー36、回転している回胴を停止させるための回胴停止ボタン38a,38b,38c、貯留されている遊技メダルや投入された遊技メダルを払い出して遊技を終了するための精算ボタン40、遊技の状態を表示する各種の表示パネル22などが接続されている。また、扉基板240は、前述した主制御基板200と、データをやり取り可能に接続されている。このため、前面扉2に設けられたスタートレバー36や、回胴停止ボタン38a、38b、38c、各種の投入ボタン32,34、精算ボタン40などを操作すると、扉基板240を介して、その信号を主制御基板200に供給することが可能となっている。また、メダルセレクタ106が、内蔵するメダルセンサによって遊技メダルの通過を検出した信号も、扉基板240を介して主制御基板200に供給されるようになっている。
回胴基板260には、3つの回胴20a,20b,20cをそれぞれ回転させるための回胴モータ24a,24b,24cと、それぞれの回胴の回転位置を検出するための回胴センサ26a,26b,26cが設けられている。回胴基板260は、回胴センサ26a,26b,26cによって、各回胴20a,20b,20cの回転位置を検出しながら、回胴モータ24a,24b,24cを駆動することにより、それぞれの回胴20a,20b,20cを、所望の回転位置で停止させることが可能となっている。尚、本実施例の遊技機1では、回胴モータ24a,24b,24cには、いわゆるステッピングモータが使用されている。
また、メダル払出装置118は、図示しない中継基板を介して、主制御基板200に接続されており、主制御基板200からの制御信号に基づいて、所定枚数の遊技メダルを払い出す動作を行う。
これら各種制御基板、および基板で消費される電力は、電源基板280から供給されている。電源基板280には100Vの交流電圧が供給されており、この電力を規定電圧の直流電圧に変換した後、それぞれの制御基板および基板に供給している。図4では、電源基板280から電力が供給される様子を破線の矢印で表している。
B.遊技の概要 :
以下では、上記の構成を有する回胴式の遊技機1において、遊技を進行するために行われる制御の内容について説明するが、その準備として、回胴式遊技機で行われる遊技の概要を説明しておく。
遊技を開始するにあたっては、遊技メダル投入口30から遊技メダルを投入して、メダルのベットを行う。ベットする遊技メダル数は、通常、1枚または3枚に固定されている。尚、遊技メダルがクレジットとして予め内部に貯留されている場合は、一枚投入ボタン32、あるいは三枚投入ボタン34を押すことにより、それぞれ1枚または3枚の遊技メダルをベットすることも可能である。
遊技メダルをベットして、スタートレバー36を操作すると、3つの回胴20a,20b,20cが一斉に回転を開始する。図3を用いて前述したように、各回胴には、複数の図柄が描かれているため、回胴が回転すると、表示窓20では、これら図柄が変動表示されることになる。また、図1を用いて前述したように、前面扉2の前面側には、それぞれの回胴に対応して3つの回胴停止ボタン38a,38b,38cが設けられている。回胴20a,20b,20cの回転中に回胴停止ボタン38a,38b,38cを押すと、押したボタンに対応する回胴が回転を停止し、これに伴って、変動表示されていた図柄が何れかの図柄で停止表示される。このようにして、3つの回胴20a,20b,20cの回転を停止させると、それぞれの回胴で何れかの図柄が停止表示されて、何某かの図柄組合せが得られることになる。
こうして得られた図柄組合せが、いわゆる「小役」と呼ばれる遊技役を成立させる組合せであった場合には、成立した遊技役に応じた枚数の遊技メダルが払い出される。
また、遊技役には、「再遊技役」と呼ばれる遊技役も設けられている。回胴が停止したときに得られる図柄の組合せが、「再遊技役」を成立させる組合せであった場合には、遊技メダルが払い出されることはないが、遊技者が遊技メダルを投入することなく、再び遊技を開始することが可能となる。尚、本実施例の遊技機1では、リプレイタイム(RT)遊技と呼ばれる特殊な遊技状態が設定されている。RT遊技中は、再遊技役の成立する確率が変更されているため、通常の遊技状態とは異なる確率で再遊技役が成立するようになっている。
さらに、遊技役には、いわゆる「ボーナス役」と呼ばれる遊技役も設けられており、本実施例の遊技機1には、「レギュラーボーナス役(以下では、RB役)」、「ビッグボーナス役(以下では、BB役)」、および「シングルボーナス役(以下では、SB役)」の3種類のボーナス役が設定されている。3つの回胴20a,20b,20cが停止したときに得られる図柄の組合せが、RB役を成立させる図柄の組合せであった場合には、遊技者にとって有利なRB遊技と呼ばれる遊技状態が開始される。RB遊技とは、通常遊技に比べて遊技役の種類(遊技メダルが払い出される図柄組合せの種類)が増加し、その増加した遊技役(増加役)が高い確率で成立する遊技のことである。本実施例の遊技機1では、RB遊技中は、上述した「再遊技役」が増加役となり、「再遊技役」が成立した場合には所定枚数(15枚)の遊技メダルが払い出されるようになっている。このRB遊技は、所定回数の遊技が行われるか(例えば、12ゲーム)、増加した遊技役に所定回数だけ入賞が成立すると(例えば、8回入賞)終了となる。また、BB役を成立させる図柄の組合せであった場合は、RB役よりも遊技者にとって更に有利な遊技状態であるBB遊技が開始される。BB遊技は、RB役が成立するまでの導入遊技と、RB役の成立によって実施されるRB遊技とから構成されており、BB遊技中は、所定枚数(例えば、465枚)の遊技メダルが払い出されるまで、「RB遊技」を複数回行うことが可能となっている。さらには、SB役を成立させる図柄の組合せが得られた場合には、SB遊技と呼ばれる遊技状態が開始される。SB遊技とは、上述したRB遊技の1ゲーム分に相当する遊技であり、短期間(1ゲーム)で終了となるが、RB遊技と同様に増加役(本実施例では「再遊技役」)が高い確率で成立して所定枚数(15枚)の遊技メダルが払い出されるため、遊技者にとって有利な遊技状態である。
図5は、本実施例の遊技機1に設定されている各種の遊技役と、それら遊技役を成立させる図柄の組合せとを例示した説明図である。図示されているように、BB役を成立させる図柄の組合せとしては、「赤セブン」の図柄が3つ揃った組合せ、および「青セブン」の図柄が3つ揃った組合せが設定されている。RB役を成立させる図柄の組合せは、「バー」の図柄が3つ揃った組合せに設定されている。また、SB役を成立させる図柄の組合せは、左端の図柄が「チェリー」となる図柄に設定されている。小役を成立させる図柄の組合せは、「スズ」の図柄が3つ揃うか、「スイカ」の図柄が3つ揃った組合せが設定されている。更に、再遊技役を成立させる図柄の組合せは、「再遊技」の図柄が3つ揃った組合せに設定されている。また、図5には、これらの遊技役が通常遊技で成立したときに払い出される遊技メダルの枚数も、併せて表示されている。尚、「スズ」の図柄で成立した小役は、「スズの小役」と呼ばれ、「スイカ」の図柄で成立した小役は「スイカの小役」と呼ばれることがある。また、「再遊技役」は「リプレイ役」と呼ばれることがあるが、本明細書中ではリプレイタイム(RT)との混同を避けるために、専ら「再遊技役」と呼ぶことにする。
以上に説明したように、回胴式の遊技機1では、遊技メダルをベットしてスタートレバー36を操作することにより回胴20a,20b,20cを一斉に回転させた後、回胴停止ボタン38a、38b、38cを押して回胴の回転を停止させる。そのときに得られた図柄の組合せによって、遊技メダルが払い出されたり、あるいは有利な遊技状態に切り換わったりしながら遊技が進行していく。そして、BB役が成立した場合に最も多量の遊技メダルを獲得することができるから、遊技者はBB役を成立させることを常に願いながら、遊技を継続することになる。
こうした遊技の進行は、主制御基板200によって制御されている。以下では、主制御基板200が遊技の進行を制御するために行っている処理内容について説明する。
C.制御の概要 :
図6は、本実施例の遊技機1において主制御基板200が遊技の進行を制御するために行う遊技制御処理の前半部分を示すフローチャートである。また、図7は、本実施例の遊技機1において主制御基板200が行う遊技制御処理の後半部分を示すフローチャートである。この遊技制御処理は、遊技機1に電源が投入され、更に主制御基板200や、サブ制御基板220に搭載されたROMのサムチェックや、RAMのクリアなどの初期化処理が行われた後に実行される処理である。
図6に示すように、遊技制御処理を開始すると、先ず初めに遊技メダルが投入(あるいはベット)されたか否かを判断する(ステップ100。以下、ステップを「S」と略記する。)。遊技メダルが投入されていない場合には(S100:no)、投入が確認されるまで、かかる判断を繰り返しながら待機状態となる。そして、遊技メダルが投入されたら(S100:yes)、遊技を開始可能な状態となる。
遊技が開始可能な状態になると、主制御基板200は、スタートレバー36が操作されたか否かを判断する(S102)。スタートレバー36が操作されていない場合は(S102:no)、スタートレバー36の操作が確認されるまで待機する。そして、スタートレバー36が操作されたら(S102:yes)、内部抽選処理を開始する(S104)。内部抽選処理の詳細については後述するが、この処理では、図5を用いて前述した遊技役の成立を許容するか否かを、抽選によって決定する処理を行う。尚、この抽選は、遊技役の成立を許容するか否かに関するものであり、抽選に当選したからといって、該当する遊技役が直ちに成立するわけではない。当選した遊技役を実際に成立させるためには、回胴20a,20b,20cの回転に合わせて、適切なタイミングで回胴停止ボタン38a,38b,38cを押すことにより、当選した遊技役を成立させる図柄の組合せを揃える必要がある。逆に、如何に適切なタイミングで回胴停止ボタン38a,38b,38cを押したとしても、内部抽選処理で当選していなければ、遊技役を成立させる図柄の組合せは揃わないようになっている。従って、内部抽選処理における当選は、内部的に当選した状態に過ぎず、この意味から抽選は「内部」抽選と呼ばれ、また、内部抽選によって内部的に当選した状態は「内部」当選と呼ばれる。
また、内部抽選処理は、遊技制御処理の中で主制御基板200によって行われており、抽選の結果は、主制御基板200に搭載された図示しないRAMに記憶される(図13(a)を参照のこと)。更に、遊技役の種類および遊技役を成立させる図柄の組合せは、主制御基板200に搭載された図示しないROMに予め記憶されている。従って、本実施例の主制御基板200は、本願発明における「遊技役抽選手段」および「遊技役記憶手段」の一態様を構成している。
主制御基板200は、内部抽選処理に続いて、回胴回転始動処理を開始する(S106)。回胴回転始動処理では、所定の条件が満足されているか否かを判断して、条件が満たされている場合は、3つの回胴20a,20b,20cを回転させる処理を行う。本実施例の回胴回転始動処理では、スタートレバー36が操作され、且つ、前回に回胴20a,20b,20cの回転が開始されてから所定時間(例えば、4.1秒)経過した場合に回胴の回転を開始することとして、各回胴20a,20b,20cにそれぞれ設けられた回胴モータ24a,24b,24cに対して駆動信号を出力することにより、3つの回胴20a,20b,20cを回転させる。
こうして3つの回胴20a,20b,20cを回転させたら、主制御基板200は、次に、回胴の回転を停止させる処理(回胴回転停止処理)を行う(S108)。回胴回転停止処理の詳細については後述するが、この処理では、内部抽選の結果に応じて、回胴停止ボタン38a,38b,38cが押されたタイミングと、内部抽選の結果とに基づいて、3つの回胴20a,20b,20cを適切な位置で停止させる処理を行う。
3つの回胴20a,20b,20cの回転が停止すると、主制御基板200は、入賞が成立しているか否かを判断する(S110)。ここで、「入賞」とは、内部抽選で遊技役に当選した後、その遊技役を成立させる図柄組合せが有効ライン上に揃って表示されることをいう。後述するように、本実施例の遊技機1では、表示窓20に複数本の有効ラインが設けられている。尚、有効ライン上に図柄が揃って遊技役が成立することは、単に、遊技役に入賞すると呼ばれることもある。前述したように、内部抽選処理(S104)で遊技役に当選していても、回胴停止ボタン38a,38b,38cを押すタイミングによっては、その遊技役に対応する図柄組合せが有効ライン上に揃うとは限らない。そこで、主制御基板200は、回胴の回転を停止させた後、内部抽選で当選した遊技役に入賞しているか否かを判断するのである。
図8は、本実施例の遊技機1に設定されている有効ラインを例示した説明図である。上述した回胴回転停止処理(S108)において、全ての回胴20a,20b,20cが停止すると、表示窓20には、各回胴について3つの図柄(上段,中段,下段)が表示され、全部で9つの図柄が停止表示されるようになっている。図示されているように、有効ラインは、横方向の上段(L2),中段(L3),下段(L4)の3本のラインと、右上がりの斜め方向のライン(L1)と、右下がりの斜め方向のライン(L5)の合計5本が設定されている。これら5本の中の何れかのライン上に遊技役を成立させる図柄組合せが揃うと、その遊技役が成立することとなる。そして、入賞していないと判断された場合は(S110:no)、その遊技は終了となり、図6の遊技制御処理の先頭に戻って、遊技メダルが投入(あるいはベット)されるまで待機状態となる。そして、遊技メダルが投入(あるいはベット)されると(S100:yes)、新たな遊技が開始可能な状態となり、続く上述した一連の処理が実行される。
これに対して、遊技役に入賞したと判断された場合は(S110:yes)、先ず初めに、入賞した役が、再遊技役であるか否かを判断する(図7のS112)。そして、再遊技役に入賞していた場合は(S112:yes)、再遊技役に入賞した遊技で投入されていた枚数の遊技メダルを自動的に再投入した後(S114)、図6の遊技制御処理の先頭に戻って、遊技メダルが投入(あるいはベット)されたか否かを確認し、メダルの投入が確認されたら遊技を開始可能な状態とする処理を行う(S100)。
一方、入賞した遊技役が再遊技役ではなかった場合は(S112:no)、「BB役」、「RB役」、「スズの小役」、「プラムの小役」、「SB役」の何れかに入賞していることになるので、入賞した遊技役に応じた枚数の遊技メダルを払い出す処理(メダル払出処理)を実行する(S116)。かかる処理は、主制御基板200の内部で払い出すべき遊技メダルの枚数を求めた後、主制御基板200からメダル払出装置118に対して制御信号を出力することによって行われる。
こうして遊技メダルを払い出したら、今度は、入賞した遊技役が「RB役」であるか否かを判断する(S118)。そして、RB役に入賞していた場合は(S118:yes)、前述したレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を行う(S120)。一方、入賞した遊技役が「RB役」ではないと判断された場合は(S118:no)、続いて「BB役」であったか否かを判断する(S122)。そして、BB役に入賞していた場合は(S122:yes)、前述したビッグボーナス遊技(BB遊技)を行う(S124)。
このようにRB役あるいはBB役に入賞した場合には、対応するボーナス遊技(RB遊技あるいはBB遊技)を開始する。そして、前述した所定のボーナス遊技を終了すると、主制御基板200は、続いて、RTフラグをONにセットするとともに(S126)、RTカウンタに所定回数をセットする処理を行う(S128)。ここで、RTフラグとは、遊技状態を、前述したリプレイタイム(RT)遊技と呼ばれる特殊な遊技状態とするか否かを示すフラグであり、RTフラグがONにセットされると、遊技状態がRT遊技に切り換わる。詳しくは後述するが、RT遊技が開始されると、内部抽選で再遊技役に当選する確率が変更されるようになっている。また、RT遊技は、所定回数(例えば、20ゲーム)の遊技が行われるか、ボーナス遊技(RB遊技またはBB遊技)が開始されるまで継続するようになっている。そこで、RT遊技の終了タイミングを判断可能とするために、RT遊技が開始されると、遊技回数を計数するためのRTカウンタに所定回数をセットしておく。こうしてRTフラグおよびRTカウンタをセットすると、遊技制御処理の先頭に戻って、遊技メダルが投入(あるいはベット)されたか否かを確認し(S100)、上述した続く一連の処理を実行する。尚、RTフラグをONにセットする処理は、遊技制御処理の中で主制御基板200によって実行され、RTフラグがONにセットされると、内部抽選処理で再遊技役に当選する確率が変わることから、本実施例の主制御基板200は、本願発明における「再遊技確率変動状態開始手段」の一態様を構成している。
一方、入賞した遊技役が「BB役」でないと判断された場合は(S122:no)、続いて「SB役」であったか否かを判断する(S130)。前述したように、本実施例の遊技機1では、「RB役」、「BB役」以外に「SB役」と呼ばれるボーナス役が設けられている。SB役に入賞していた場合には(S130:yes)、前述したシングルボーナス遊技(SB遊技)を行った後(S132)、遊技制御処理の先頭に戻って、遊技メダルの投入(あるいはベット)を確認する処理(S100)を行い、上述した続く一連の処理を実行する。
これに対して、入賞した遊技役が「SB役」でないと判断された場合は(S130:no)、「再遊技役」、「RB役」、「BB役」、「SB役」の何れでもないから、「小役」に入賞していたことになる。小役の入賞に対する遊技メダルの払い出しは、S116で既に行われているから、この場合は、図6の遊技制御処理の先頭に戻って、遊技メダルの投入を確認する処理(S100)を行った後、上述した続く一連の処理を繰り返す。
以上に説明したように、本実施例の遊技機1では、遊技メダルを投入し、スタートレバー36を操作すると、回胴20a,20b,20cの回転が開始され、回胴停止ボタン38a,38b,38cを押して回胴が停止したときに遊技役が成立しているか否かによって、遊技メダルが払い出されたり、各種のボーナス遊技が開始されるといった一連の処理を繰り返しながら遊技が進行していく。遊技役が成立するためには、スタートレバー36の操作に続いて行われる内部抽選処理(S102)で遊技役に当選し、且つ、当選した遊技役を成立させる図柄の組合せが得られるように、回胴20a,20b,20cが適切な位置で停止する必要がある。そこで、以下では、内部抽選処理(S102)、および、抽選結果に応じて回胴を適切な位置で停止するための回胴回転停止処理(S108)について詳しく説明する。
C−1.内部抽選処理 :
図9は、本実施例の遊技機1で行われる内部抽選処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、この処理は、図6および図7に示した遊技制御処理の中で、スタートレバー36の操作と同時に、主制御基板200によって実行される処理である。
内部抽選処理を開始すると、先ず初めに抽選用の乱数を取得する(S200)。抽選用の乱数は、主制御基板200に搭載された専用の乱数発生回路を用いてハードウェア的に生成することもできるし、乱数発生用のプログラムを用いてソフトウェア的に生成することも可能である。何れの場合でも、抽選用の乱数は周期的に更新されており、スタートレバー36が操作されて内部抽選処理が開始されると、その時の乱数値が取得される。尚、本実施例の遊技機1では、乱数のデータ長は2バイトに設定されており、乱数値は0〜65535の範囲を取ることができる。
抽選用の乱数値を取得すると、RTフラグがONに設定されているか否かを判断する(S202)。前述したようにRTフラグとは、現在の遊技状態がRT遊技中か否かを示すフラグであり、RT遊技中はRTフラグがONに設定されている。通常の遊技状態のように、RTフラグがONに設定されていない場合は(S202:no)、通常遊技用の抽選テーブルを選択する(S204)。ここで、抽選テーブルとは、抽選用の乱数値と遊技役との対応関係が設定されているテーブルであり、遊技状態に応じて専用の抽選テーブルが予め設定されている。S204では、複数の抽選テーブルの中から、通常遊技用に設定されている抽選テーブルを選択する処理を行う。
図10には、本実施例の遊技機1で用いられている通常遊技用の抽選テーブルが例示されている。前述したように乱数値は0〜65535の範囲を取ることができるが、0〜7000までの乱数値には、「スズの小役」が割り当てられている。また、7001〜7100の乱数値には「赤7のBB役」が割り当てられ、7101〜7200の乱数値には「青7のBB役」が、7201〜7300の乱数値には「RB役」が、7301〜7500には「スイカの小役」が割り当てられている。また、7501〜20000の乱数値には「再遊技役」および「SB役」の2つの遊技役が割り当てられている。このように同じ範囲の乱数値に対して複数の遊技役が割り当てられている場合、これらの遊技役は「重複役」と呼ばれることがある。
尚、20001〜65535の乱数値には何れの遊技役も割り当てられておらず、従って、乱数値がこの範囲にあった場合はハズレとなる。このような抽選テーブルを参照すれば、取得した乱数値が何れの範囲にあるかを調べることにより、何れの遊技役に当選したか、若しくは何れの遊技役にも当選しなかったかを判断することができる。
これに対して、RTフラグがON、すなわち現在の遊技状態がRT遊技中であると判断された場合は(S202:yes)、RT遊技用の抽選テーブルを選択する(S206)。図11は、本実施例の遊技機1で用いられているRT遊技用の抽選テーブルを例示した説明図である。図10に示した通常遊技用の抽選テーブルと比較すれば明らかなように、RT遊技用の抽選テーブルでは、再遊技役に割り当てられた乱数値の範囲が7501〜13750と通常遊技の半分になっており、再遊技役に内部当選する確率が通常遊技よりも低く設定されている。
以上のようにして、遊技状態に応じた抽選テーブルを選択すると、主制御基板200は、選択した抽選テーブルを参照することにより、何れかの遊技役に内部当選したか否かを判断する(S208)。図10および図11に示されているように、抽選テーブルには、乱数値に対する遊技役が設定されていることから、抽選テーブルを参照することにより、取得した抽選用の乱数値が何れかの遊技役に該当しているか否かを判断することが可能である。例えば、通常遊技において取得した乱数値が「7284」であった場合には、図10の抽選テーブルを参照して、7201〜7300の乱数範囲内にあるのでRB役に当選したと判断することができる。
そして、乱数値が何れかの遊技役に該当していた場合には、内部当選していると判断して(S208:yes)、当選した遊技役を、内部当選フラグにセットする処理を行う(S210)。ここで内部当選フラグとは、内部抽選の結果を記憶しておくために用いられるフラグである。内部当選フラグは、主制御基板200に搭載されたRAMの所定アドレスに設定されている。ここで、取得した乱数値に対して2つの異なる遊技役が割り当てられている場合、すなわち、図10の7501〜20000の範囲内にある乱数値、あるいは図11の7501〜13750の範囲内にある乱数値を取得した場合には、再遊技役とSB役の2つの異なる遊技役を同時に内部当選役として記憶することを意味している。このように、2つの異なる遊技役を同時に内部当選役として記憶する状態を重複当選状態という。
図12(a)は、内部当選フラグが設定されているアドレスのデータ構造を示した説明図である。図示されているように、本実施例の遊技機1では、RAM上の所定アドレスに設けられた1バイトデータのうち、下位側の7ビットが内部当選フラグとして用いられている。これら7ビット中の先頭のビットは、赤セブンのBB役に内部当選したことを記憶しておくためのビットであり、次のビットは青セブンのBB役に内部当選したことを記憶しておくためのビットであり、その次のビットはRB役に内部当選したことを記憶しておくためのビットである。以下の4つのビットも同様に、それぞれ、SB役、スズの小役、スイカの小役、再遊技役に内部当選したことを記憶しておくためのビットである。図9のS210の処理では、何れかの遊技役に内部当選したと判断された場合に(S208:yes)、内部当選した遊技役に該当するビットに「1」を設定する処理を行う。従って、図10または図11の抽選テーブルに示されるように、再遊技役と同時にSB役にも当選した場合には、同時に2つのビットに「1」を設定する処理が行われる。
尚、図12(b)に示されているように、RTフラグも内部当選フラグと同様に、主制御基板200に搭載されたRAMの所定アドレスに設定されている。図7を用いて前述した遊技制御処理のS126において、RTフラグをONにする処理では、対応するビットに「1」を設定する処理を行う。
以上のようにして内部当選フラグをセットしたら、内部抽選処理を終了して、前述した遊技制御処理に復帰した後、図6のS106以降の処理を開始する。また、何れの遊技役にも内部当選していなかった場合は(図9のS208:no)、内部当選フラグをセットすることなく、直ちに内部抽選処理を終了して、遊技制御処理に復帰する。尚、本実施の遊技機1では、「RB役」又は「BB役」の内部当選フラグがセットされている場合において、有効ライン上に当選役に対応する図柄組合せが停止表示されず、RB役若しくはBB役の遊技役の入賞が成立しなかったときに限り、その内部当選役は蓄積されて、次遊技以降に持ち越されるものとする。つまり、次遊技以降も「RB役」又は「BB役」の内部当選フラグがセットされている状態となる。したがって、「RB役」若しくは「BB役」の遊技役の入賞を成立させることができなくても、次遊技以降に入賞を成立させれば「RB遊技」若しくは「BB遊技」を開始させることができる。これに対して、「SB役」や他の遊技役(「再遊技役」や「小役」)が内部当選している場合において、有効ライン上に当選役に対応する図柄組合せが停止表示されないと、その内部当選役は次遊技以降に持ち越されずに消去される。つまり、内部当選した遊技で所定の図柄組合せを停止表示させることができないと、各種遊技役の特典が付与されずに内部当選フラグは消去されてしまう。
図6を用いて前述したように遊技制御処理では、内部抽選処理から復帰すると、回胴回転始動処理を行って回胴20a,20b,20cを回転させた後(図6のS106)、内部抽選の結果と、回胴停止ボタン38a,38b,38cが操作されたタイミングとに応じて、適切な位置で回胴20a,20b,20cを停止させるべく、以下に説明する回胴回転停止処理(S108)を行う。
C−2.回胴回転停止処理 :
図13は、本実施例の遊技機1で行われる回胴回転停止処理の前半部分の流れを示すフローチャートである。また、図14は、回胴回転停止処理の後半部分の流れを示すフローチャートである。これらの処理は、図6および図7に示した遊技制御処理の中で、主制御基板200によって実行される処理である。
回胴回転停止処理では、先ず初めに、回胴20a,20b,20cの回転速度が所定値に達したか否かを判断する(S300)。回胴20a,20b,20cの回転を開始した直後で、未だ回転速度が所定値に達していない場合は(S300:no)、回転速度が所定値に達するまで待機する。そして、回転速度が所定値に達したら(S300:yes)、回胴停止ボタン38a,38b,38cの操作を有効化する(S302)。
次いで、図1に示されているように、3つ並べて設けられている回胴停止ボタン38a,38b,38cの中で、左側の回胴停止ボタン(左停止ボタン)38aが操作されたか否かを判断する(S304)。そして、左停止ボタン38aが操作されたと判断された場合は(S304:yes)、左停止ボタン38aの操作を無効化した後(S306)、左回胴20aを適切な位置で停止させるために回胴停止制御処理を行う(S308)。
図15は、本実施例の遊技機1で行われる回胴停止制御処理の流れを示すフローチャートである。かかる処理を開始すると、先ず初めに、再遊技役に内部当選しているか否かを判断する(S400)。図12(a)を用いて前述したように、内部抽選処理の結果は内部当選フラグに設定されるため、再遊技役に内部当選しているか否かは、内部当選フラグを参照することで容易に判断することができる。
再遊技役に内部当選していないと判断された場合は(S400:no)、内部当選フラグの設定および回胴停止ボタンが操作されたタイミングに応じて回胴を停止させる処理を行う(S402)。前述したように、回胴を停止させるに際しては、ある遊技役に内部当選している場合には、適切なタイミングで回胴停止ボタンを操作することによって、当選した遊技役を成立させる図柄が揃うように、逆に、内部当選していない遊技役については、どのようなタイミングで回胴停止ボタンを操作しても、遊技役を成立させる図柄の組合せが揃わないように、各回胴の停止位置を制御する必要がある。このような制御は、停止テーブルと呼ばれる専用のテーブルを用いて行われている。この停止テーブルには、回胴停止ボタンが操作された瞬間の回胴の回転位置(停止操作位置)と、回胴停止ボタンが操作されてから回胴を停止するまでに回胴をどれだけ回転させるかを示す回転角度(停止遅延角度、もしくは遅延時間)との対応関係が設定されている。また、停止テーブルは、内部当選フラグの設定毎に、すなわち、何れの遊技役に内部当選しているかに応じてそれぞれ設定されている。そこで、回胴停止ボタンが操作された場合には、複数記憶されている停止テーブルの中から、内部当選フラグの設定に応じて適切な停止テーブルを参照することによって、停止操作位置に対応して設定されている停止遅延角度を取得する。そして、取得した停止遅延角度の分だけ回転させた位置で回胴を停止させる。図15のS402では、このようにして、内部当選フラグの設定と停止操作位置(回胴停止ボタンが操作されたタイミング)とに基づいて停止テーブルを参照しながら、回胴を適切な位置で停止させる処理を行う。こうして回胴を停止させると、回胴停止制御処理を終了して、図13の回胴回転停止処理に復帰する。
これに対して、再遊技役に内部当選していると判断された場合は(S400:yes)、再遊技役の図柄が揃うように回胴を停止させる処理を行う(S404)。かかる処理も、基本的には上述したS402の処理と同様にして行う。すなわち、回胴停止ボタンが操作されると、内部当選フラグの設定に応じて適切な停止テーブルを参照し、停止操作位置に対して設定されている停止遅延角度もしくは遅延時間に従って、回胴を停止させる処理を行う。ここで、図10および図11を用いて前述したように、再遊技役に内部当選している場合には、SB役にも重複当選しているので、再遊技役とSB役の2つの内部当選フラグが同時に設定されている。このため、再遊技役とSB役の何れの遊技役も成立し得るところ、本実施例の遊技機1では、SB役よりも再遊技役が優先して成立するようになっている。そこで、S404では、再遊技役の図柄が比較容易に揃うように設定された停止テーブルを参照して、回胴を停止させる処理を行う。その後、回胴停止制御処理を終了して、図13の回胴停止制御処理に復帰する。尚、SB役よりも再遊技役を優先して成立させる処理は、主制御基板200によって実行されていることから、本実施例の主制御基板200は、本願発明における「再遊技優先入賞手段」の一態様を構成している。
以上、3つの回胴20a,20b,20cの中で、左停止ボタン38aが操作された場合には(図13のS304:yes)、上述のように停止テーブルを参照しながら、左回胴20aを適切な位置で停止させる処理を行う。これに対して、左停止ボタン38aが操作されていない場合は(S304:no)、左回胴20aを停止させる処理をスキップして、次に、中央の回胴停止ボタン(中停止ボタン)38bが操作されたか否かを判断する(S310)。そして、中停止ボタン38bが操作された場合は(S310:yes)、中停止ボタン38bの操作を無効化した後(S312)、中回胴20bを適切な位置で停止させるために、上述した左回胴20aのときと同様にして回胴停止制御処理(図15参照)を行う(S314)。
一方、中停止ボタン38bが操作されていない場合は(S512:no)、中回胴20bを停止させる処理をスキップして、今度は、右側の回胴停止ボタン(右停止ボタン)38cが操作されたか否かを判断する(S518)。そして、右停止ボタン38cが操作された場合は(S316:yes)、右停止ボタン38cの操作を無効化した後(S318)、右回胴20cを適切な位置で停止させるために回胴停止制御処理(図15参照)を行う(S320)。これに対して、右停止ボタン38cが操作されていない場合は(S316:no)、右回胴20cを停止させる処理をスキップする。
こうして3つの回胴停止ボタン38a,38b,38cの全てについて、ボタンが操作されたか否かを判断し、操作されていた場合には回胴を停止させる処理(回胴停止制御処理)を行ったら、全ての回胴20a,20b,20cを停止させたか否かを判断する(S322)。そして、未だ回胴停止ボタンが操作されておらず、回転中の回胴が存在していると判断された場合は(S322:no)、再びS304に戻って、回胴停止ボタンが操作されたか否かを、左停止ボタンから順番に判断した後、全回胴が停止したか否かを判断する(S322)。こうした処理を繰り返し、全ての回胴が停止したと判断されたら(S322:yes)、今度は、必要に応じてRTフラグを操作する処理を行う。ここで、RTフラグとは、前述したように遊技状態をRT遊技と呼ばれる特殊な遊技状態とするために設定されるフラグである。
RTフラグを操作する処理に際しては、先ず初めに、現在の遊技状態がRT遊技中か否かを判断する(S324)。RT遊技中であればRTフラグに「1」が設定されているので、RT遊技中か否かは容易に判断することができる。そして、RT遊技中では無かった場合は(S324:no)、RTフラグの操作は不要であるため、そのまま回胴回転停止処理を終了して、図6および図7に示した遊技制御処理に戻ってS110以降の処理を行う。
一方、現在の遊技状態がRT遊技中と判断された場合は(S324:yes)、RTカウンタから「1」を減算する処理を行う(S326)。前述したようにRT遊技は、所定回数(例えば、20ゲーム)の遊技がおこなわれるか、ボーナス遊技(RB遊技またはBB遊技)が開始されるまで継続する。また、RTカウンタは、RT遊技中に行われた遊技の回数を計数するためのカウンタであり、RT遊技の開始時に所定回数がセットされる(図7のS128参照)。そこで、RT遊技中に上述のようにして全ての回胴を停止させたら、遊技回数が1回消化されたことになるので、RTカウンタから「1」を減算して遊技回数を計数した後、RTカウンタが「0」となったか否か、換言すれば、RT遊技中の遊技回数が所定回数に達したか否かを判断する(S328)。そして、所定回数に達していた場合は(S328:yes)、RT遊技を終了させるべく、RTフラグをOFFに設定する(S330)。一方、RTカウンタが「0」ではない場合、すなわち、RT遊技中の遊技回数が未だ所定回数に達していない場合には(S328:no)、BB役またはRB役が成立しているか否かを確認し(S332)、何れかのボーナス役が成立していた場合は(S332:yes)、RTカウンタが「0」になっていない場合でもRTフラグをOFFに設定する(S330)。これに対して、RTカウンタが未だ「0」になっておらず(S328:no)、且つ、ボーナス役が成立したわけでもない場合は(S332:no)、RTフラグをONに保ったまま、上述した回胴回転停止処理を終了して遊技制御処理に復帰する。
図6および図7を用いて前述したように、遊技制御処理では、上述した回胴回転停止処理から復帰すると、何れかの遊技役が成立しているか否かの入賞判定を行い(図6のS110)、入賞の有無、あるいは入賞した遊技役に応じて、遊技メダルの払い出しや、ボーナス遊技を行う。そして、RB役あるいはBB役に入賞していた場合は、ボーナス遊技(RB遊技あるいはBB遊技)の終了後、再遊技役の内部当選確率が通常遊技とは異なるリプレイタイム(RT)遊技と呼ばれる遊技状態に移行する。本実施例の遊技機1では、このRT遊技に切り換わる際に再遊技役の当選確率を変動させる機能を利用して、新たな遊技性を付与することが可能となっている。以下では、この点について説明する。
D.第1実施例の遊技機によって得られる遊技性 :
図16は、第1実施例の遊技機1で用いられる抽選テーブルの構成を模式的に表した説明図である。図16(a)は、図10に示した通常遊技用抽選テーブルで、各遊技役に割り当てられている乱数範囲を表している。図示されているように、大部分の乱数範囲には、スズの小役、BB(赤7)役、BB(青7)役、RB役、スイカの小役の何れか、あるいはハズレが割り当てられているのに対して、一部の乱数範囲には、再遊技役およびSB役が重複して割り当てられている。このため、前述した内部抽選処理(図9)の中で、取得した内部抽選用の乱数値が、この重複した範囲内の乱数値であった場合には、再遊技役とSB役の2つの遊技役の内部当選フラグが同時にセットされる(図9のS208,S210)。しかし、回胴停止制御処理(図15)においては、再遊技役が優先して成立するように各回胴を停止させる制御を行っているため(図15のS400:yes,S404)、再遊技役とSB役とに重複当選していても、実質的には、再遊技役ばかりが成立して、SB役が成立することはない。尚、図16(a)で、シングルボーナス(SB)役の部分にハッチングが付されているのは、内部当選しても実質的には入賞を成立させることができないことを表したものである。
図16(b)は、図11に示したRT遊技用抽選テーブルで、各遊技役に割り当てられている乱数範囲を表している。周知のようにRT遊技は、通常遊技に対して再遊技役の当選確率を変動させることが可能であり、第1実施例の遊技機1では、重複役の状態で設定されている通常遊技での再遊技役の当選確率を、RT遊技では半分の確率に減少させている。その結果、図16(b)に示すように、SB役が単独で内部当選する乱数範囲が発生する。そして、SB役に単独当選した場合には、回胴停止ボタンを適切なタイミングで操作することによって、SB役を成立させることが可能である(図15のS400:no,S402)。
このように、第1実施例の遊技機1では、優先して成立する再遊技役と、SB役の2つの遊技役が重複して内部当選するように設定されている。さらに、再遊技役の当選確率を変動させることが可能なRT遊技では、通常遊技に対して再遊技役の当選確率を低下させるように設定されている。重複役もRT遊技も、それぞれ単独では従来から広く用いられているが、これら2つを上述のように設定した状態で組み合わせることによって、次のような思いもつかない新たな遊技性を発揮させることが可能となる。すなわち、通常の遊技状態では、SB役は常に再遊技役と重複当選することになっているため、いわば再遊技役に隠れた状態にあり、SB役が成立することはない。これに対してRT遊技になると、再遊技役の当選確率が減少するため、再遊技役に隠れていたSB役が成立し得るようになる。従って、制御上は単にRT遊技を行っているだけにもかかわらず、遊技者にとっては、SB役が成立しない遊技状態からSB役が成立し得る別の遊技状態に切り換わったように感じられるので、遊技に対する興趣を大きく盛り上げることが可能となる。
また、通常遊技で重複役に当選して再遊技役が成立する確率は、それほど高いわけではなく(約1/5)、RT遊技中に再遊技役の当選確率が減少することによって成立し得るようになるSB役についても、成立する確率はそれほど高くならない。従って、上述のように設定にしても、遊技者の射幸心を過度にあおることはない。
E.第2実施例 :
以上に説明した第1実施例の遊技機1では、RT遊技中は再遊技役に内部当選する確率の減少割合は固定されていた。しかし、再遊技役の当選確率の減少割合を複数設定しておき、変動させることも可能である。以下では、このような第2実施例について説明する。
図17は、第2実施例の遊技機1で行われる内部抽選処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、図6および図7に示した遊技制御処理の中で、スタートレバー36の操作と同時に、主制御基板200によって実行される処理である。図9を用いて前述した第1実施例と同様に、第2実施例の内部抽選処理においても、処理を開始すると先ず初めに、抽選用の乱数を取得し(S500)、続いて、RTフラグがONに設定されているか否かを判断する(S502)。前述したようにRTフラグは、現在の遊技状態がRT遊技中か否かを示すフラグある。そして、RTフラグがONに設定されていない場合には(S502:no)、通常の遊技状態であると判断されるので、図10に示す通常遊技用に設定された抽選テーブルを選択する(S504)。
これに対して、RTフラグがONの場合、すなわちRT遊技中であると判断された場合は(S502:yes)、続いて、そのRT遊技がBB遊技の終了後に開始されたRT遊技であるか否かを判断する(S506)。前述した第1実施例と同様に、第2実施例のRT遊技もBB遊技あるいはRB遊技の終了後に開始されるようになっている(図7のS126,S128参照)。そして、BB遊技後のRT遊技ではないと判断された場合には(S506:no)、RT遊技はRB遊技後に開始されたことになるので、RB遊技後のRT遊技用に設定された抽選テーブルを選択する(S508)。図18は、第2実施例の遊技機1で用いられるRB遊技後のRT遊技用の抽選テーブルを例示した説明図である。図示されているように、RB遊技後のRT遊技用の抽選テーブルでは、再遊技役に対して乱数値が割り当てられておらず、再遊技役に内部当選する確率は「0」に設定されている。
一方、RT遊技がBB遊技の終了後に開始されたものであった場合には(S506:yes)、続いて、BB役の入賞を成立させることになった図柄が「赤7」であったか否かの判断を行う。図6を用いて前述した第1実施例と同様に、第2実施例においても、有効ライン上に「赤7」の図柄が3つ揃うか、あるいは「青7」の図柄が3つ揃うとBB役の入賞が成立するようになっている。そして、BB役の入賞成立が「赤7」ではなく、「青7」によるものであった場合は(S510:no)、「青7」によるBB遊技の終了後に開始されるRT遊技用に設定された抽選テーブルを選択する(S512)。図19は、第2実施例の遊技機1で用いられる「青7」によるBB遊技後のRT遊技用抽選テーブルを例示した説明図である。図示されているように、図10の通常遊技用の抽選テーブルと比べると、再遊技役に割り当てられた乱数範囲が7501〜11250と狭くなっており、再遊技役の当選確率が、通常遊技に対して1/3の確率に設定されている。
これに対して、BB役の入賞成立が「赤7」によるものであった場合は(S510:yes)、「赤7」によるBB遊技の終了後に開始されるRT遊技用に設定された抽選テーブルを選択する(S514)。尚、第2実施例の遊技機1では、「赤7」によるBB遊技後のRT遊技用抽選テーブルとして、図11に示す抽選テーブルを用いており、再遊技役の当選確率が、通常遊技に対して半分の確率に設定されている。尚、上述した再遊技役の当選確率がそれぞれ異なる複数の抽選テーブルは、主制御基板200に記憶されていることから、第2実施例の主制御基板200は、本願発明における「再遊技確率変動割合記憶手段」の一態様を構成している。
以上のようにして、それぞれの条件に合った抽選テーブルを選択すると、主制御基板200は、選択した抽選テーブルを参照することにより、S500で取得した抽選用の乱数に基づいて、何れかの遊技役に内部当選したか否かを判断する(S516)。そして、何れかの遊技役に内部当選していた場合には(S516:yes)、当選した遊技役に対応する内部当選フラグをセットする処理を行う(S518)。一方、何れの遊技役にも内部当選していなかった場合は(S516:no)、内部当選フラグをセットすることなく、内部抽選処理を終了して、図6および図7の遊技制御処理に復帰する。
図6および図7を用いて前述したように、遊技制御処理では、上述した内部抽選処理から復帰すると、回胴20a,20b,20cを回転させた後(図6のS106)、回胴回転停止処理を行って適切な位置で回胴20a,20b,20cを停止させると(S108)、入賞判定を行い(S110)、入賞の有無、あるいは入賞した遊技役の種類に応じて、遊技メダルの払い出しや、ボーナス遊技を行う。そして、RB役あるいはBB役に入賞していた場合は、ボーナス遊技(RB遊技あるいはBB遊技)の終了後、リプレイタイム(RT)遊技を開始するためにRTフラグおよびRTカウンタの設定を行う(S126,S128)。この時、RTカウンタには、RT遊技中に行われる遊技の上限回数をセットする処理が行われ、前述した第1実施例の遊技機1では、何れのボーナス遊技後も共通の所定回数(例えば、20ゲーム)をRTカウンタにセットしていた。しかし、RTカウンタにセットする遊技回数を、種々の条件(ボーナス役の種類、あるいはボーナス役の成立図柄など)に応じて変動させることとしてもよい。例えば、第2実施例の遊技機1では、RB遊技後にはRTカウンタに「10ゲーム」をセットし、「青7」の図柄でBB役が成立したBB遊技後には「20ゲーム」を、「赤7」の図柄でBB役が成立したBB遊技後には「30ゲーム」をそれぞれセットするようになっている。このため、「赤7」のBB役、「青7」のBB役、RB役の順で、ボーナス遊技後のRT遊技を、長く継続することが可能となっている。
図20は、第2実施例の遊技機1で用いられる4つの抽選テーブルの構成を比較するための説明図である。図20(a)は、図10に示した通常遊技用抽選テーブルで、各遊技役の割り当てられている乱数範囲を模式的に表している。また、図20(b)は図11に示した「赤7」によるBB遊技後のRT遊技用抽選テーブルの乱数範囲を表しており、図20(c)は図19に示した「青7」によるBB遊技後のRT遊技用抽選テーブルの乱数範囲を、図20(d)は図18に示したRB遊技後のRT遊技用抽選テーブルの乱数範囲をそれぞれ模式的に表している。これら4つの抽選テーブルの構成を比較すれば明らかなように、再遊技役に割り当てられている乱数範囲、つまり再遊技役の当選確率だけが異なっており、「赤7」のBB遊技後のRT遊技では、再遊技役の当選確率が通常遊技に対して半分の確率に減少している。また、「青7」のBB遊技後のRT遊技では、再遊技役の当選確率が通常遊技に対して1/3の確率に減少しており、RB遊技後のRT遊技では、再遊技役の当選確率が「0」になっている。そして、前述した第1実施例と同様に、第2実施例の遊技機1においても、優先して成立する再遊技役と、SB役とが重複役として設定されているので、通常遊技では再遊技役に隠れて成立することのないSB役が、RT遊技中は再遊技役の当選確率が減少することによって成立し得るようになる。従って、再遊技役の当選確率が低いほど、すなわち、RB役、「青7」のBB役、「赤7」のBB役の順で、ボーナス遊技後のRT遊技においてSB役が成立しやすくなっている。
このように、第2実施例の遊技機1では、ボーナス遊技(RB遊技またはBB遊技)の終了後に開始されるRT遊技において、再遊技役の当選確率を減少させる割合が複数設定されており、ボーナス遊技の種類およびボーナス役の成立図柄に応じて再遊技役の当選確率を減少させている。このため、何れのボーナス遊技後のRT遊技であるかによって、実質的にSB役の成立する確率が異なり、RT遊技の遊技内容にバリエーションを付けることが可能である。そして、遊技者にとっては、SB役が成立し易い設定であるほど、すなわち再遊技役の当選確率が低いほど有利であるため、再遊技役の当選確率の減少割合を変動させることによって、RT遊技に対する遊技者の期待感に変化を与えることができ、その結果、遊技に対する興趣を効果的に盛り上げることが可能である。
また、第2実施例の遊技機1では、再遊技役の当選確率がより低く設定されたRT遊技に対しては、RT遊技中に行われる遊技の上限回数がより小さな値に設定されている。すなわち、SB役が成立しやすく設定されたRT遊技ほど、短期間で終了するように設定されているため、遊技者の射幸心を過度にあおることはない。
F.第3実施例 :
以上に説明した第1実施例および第2実施例の遊技機1では、再遊技役がSB役との重複役として設定されており、RT遊技中は、通常遊技に対して再遊技役の当選確率を減少させるように設定されていた。しかし、重複役の状態の再遊技役とは別に、単独で内部当選する再遊技役を設定しておき、2種類の遊技役を合わせた当選確率を変動させることも可能である。以下では、このような第3実施例について説明する。
図9を用いて前述した第1実施例と同様に、第3実施例の内部抽選処理においても、抽選用の乱数を取得した後(図9のS200参照)、現在の遊技状態が通常遊技であるか、あるいはRT遊技であるかの判断を行なって(S202)、遊技状態に応じて適切な抽選テーブルを選択する(S204,S206)。図21は、第3実施例の遊技機1で用いられる通常遊技用の抽選テーブルを例示した説明図である。図示した抽選テーブルは、図10に示した第1実施例の通常遊技用抽選テーブルと比較すると、乱数範囲がSB役と重複するような再遊技役(再遊技役A)が設定されている点で共通しているが、SB役とは重複しない、すなわち一部の乱数範囲に対して単独で割り当てられている再遊技役(再遊技役B)も設定されている点で異なっている(以下では、このような単独で割り当てられている遊技役を「単独役」と呼ぶことにする)。また、図22は、第3実施例の遊技機1で用いられるRT遊技用の抽選テーブルを例示した説明図である。図示されているように、再遊技役Aに対して乱数範囲が割り当てられておらず、再遊技役Aに内部当選する確率は「0」に設定されている。一方で、再遊技役Bに割り当てられた乱数範囲は大幅に増加している。その結果、通常遊技において再遊技役Aあるいは再遊技役Bの何れかに内部当選するよりも、RT遊技中に再遊技役Bに当選する確率の方が高くなるように設定されている。こうして通常遊技用またはRT遊技用の適切な抽選テーブルを選択したら、選択した抽選テーブルを参照することにより、取得した抽選用乱数に基づいて、内部当選の有無、および内部当選した遊技役の種類を判断する(S208)。
図23は、第3実施例の遊技機1で用いられる2つの抽選テーブルの構成を模式的に表した説明図である。図23(a)は、図21に示した通常遊技用の抽選テーブルにおいて、各遊技役に割り当てられている乱数範囲を模式的に表している。前述した第1実施例と同様に、第3実施例の遊技機1においても、SB役との重複役になっている再遊技役Aは、SB役より優先して入賞が成立するように設定されており、実質的にはSB役が成立することはない。また、第3実施例の遊技機1には、重複役の状態にある再遊技役Aとは別に、単独で内部当選する再遊技役Bが設けられている。このため、通常遊技では、重複役(再遊技役AとSB役)に内部当選するか、あるいは再遊技役Bに内部当選すると、再遊技役が容易に成立するようになっている。
図23(b)は、図22に示したRT遊技用の抽選テーブルにおいて、各遊技機に割り当てられている乱数範囲を模式的に表している。前述したようにRT遊技では、通常遊技に対して再遊技役の当選確率を変動させることができる。そこで、第3実施例のRT遊技では、図23(b)に示されているように、通常遊技において重複役として設定されている再遊技役Aの当選確率を「0」に減少させるとともに、単独役で設定されている再遊技役Bの当選確率を大幅に増加させている。その結果、通常遊技では再遊技役Aの優先により成立することのないSB役が、RT遊技中は成立し得るようになる。さらに、再遊技役Aの当選確率の減少よりも、再遊技役Bの当選確率の増加が上回っているので、結果としてRT遊技中は、通常遊技よりも再遊技役の当選確率が高くなっている。
このように、第3実施例の遊技機1では、SB役との重複役である再遊技役A、および単独役である再遊技役Bの2種類の再遊技役を設定しておき、RT遊技中は、再遊技役Aの当選確率を減少させるとともに、再遊技役Bの当選確率を、再遊技役Aでの減少分よりも増加させるように設定されている。RT遊技を設けた遊技機では、RT遊技中は再遊技役の当選確率が増加するのが一般的であり、遊技メダルをあまり減らすことなく遊技可能という点で遊技者にとって有利であるものの、他の遊技役の当選確率は変化しないので、再遊技役ばかりが成立して遊技が単調なものになってしまう傾向にある。しかし、第3実施例のRT遊技では、再遊技役Bの当選確率を大幅に増加させることにより、再遊技役が高い確率で成立するようになるので、遊技者に有利となり、尚且つ、再遊技役Aの当選確率を減少させることによって、SB役が成立し得るようになり、RT遊技中であっても遊技メダルを増やすことが可能となる。すなわち、再遊技役に入賞し易いだけでなく、通常遊技では入賞しないSB役が入賞するようになっているため、RT遊技が単調なものになることを回避することができ、その結果、遊技者の遊技に対する興趣を大きく高揚させることが可能である。
以上、本発明について各種の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、前述した実施例では、通常遊技において再遊技役とSB役との重複役を設定しておき、RT遊技中は、重複役を構成する再遊技役の当選確率を低下させるものとして説明した。しかし、これとは逆に、通常遊技ではSB役(あるいは他の遊技役でもよい)の少なくとも一部を単独役の状態で設定しておき、RT遊技中は、SB役との重複役を構成するように再遊技役の当選確率を増加させることも可能である。こうすれば、通常遊技ではSB役が成立し得るのに対して、RT遊技では、SB役は再遊技役との重複役として当選するとともに再遊技役が優先して成立するので、SB役は成立しなくなる。すなわち、RT遊技おいて、SB役との重複役を構成する再遊技の当選確率を増加させることで、SB役が成立する遊技状態から成立しない別の遊技状態に切り換わったような印象を遊技者に与えることが可能である。
また、上述した第2実施例では、ボーナスを成立させた図柄毎に再遊技役の当選確率の変動割合が変化するものとしたが、RT遊技が開始される毎に抽選によって、再遊技役の当選確率の変動割合を決定するものとしてもよい。例えば、複数記憶されているRT遊技用抽選テーブルのうち、いずれを使用するかをRT遊技開始時に抽選を行い決定する。そして、決定されたRT遊技用抽選テーブルを用いたRT遊技を開始する。こうすることで、RT遊技が開始される毎にRT遊技の遊技性を変化させることができるので、遊技者の興趣を高めることができる。
また、前述した実施例では、再遊技役とSB役とが重複役として設定されている場合について説明したが、再遊技役との重複役を構成する遊技役はSB役に限られるわけではない。例えば、1ゲームで終了するチャレンジタイム(CT)役と再遊技役との重複役を設定したような場合にも、本発明を好適に適用することが可能である。つまり、上述した第1実施例、第2実施例、第3実施例に用いたSB役をCT役に置き換えることができる。この場合にも、SB役と同等の効果を得ることができる。また、再遊技役と重複役を構成する遊技役は、SB役、CT役に限らず、内部当選フラグを次遊技以降に持ち越さない遊技役であれば、どのような遊技役を再遊技役との重複役として設定してもよい。