JP4655346B2 - X線撮影装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検体にX線を照射し、その透過X線像を画像化するX線撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、X線撮影検査で主に使用される撮像系は以下のようなものである。
【0003】
1)増感紙(蛍光体)とX線フィルムを組み合わせたスクリーン・フィルム撮影
2)輝尽発光体を塗布したプレート(イメージングプレート)を使用するコンピューテッド・ラジオグラフィー撮影
3)X線を光に変換するイメージインテンシファイア(I.I.)とテレビジョン装置(TV)を組み合わせて使用する撮影
しかしながら、近年、前記フィルム・スクリーン系や、イメージングプレートの様な携帯性、高解像度特性を有し、且つI.I.−TVシステムの持つリアルタイム性を備える次世代X線装置として、液晶表示装置などに用いられる薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)をスイッチングゲートに使用するものが提案されている。これにはTFTパネルの上にフォトダイオードアレイを構成し、その上にX線蛍光板をおいて画像を読み出す技術、あるいは蛍光板の代わりにX線を電荷に直接変換する光導電体材料を用いて直接TFTパネルで読み出す技術などの方式が提案されている。
【0004】
第1の方式は、X線検出面にX線を光に変換する蛍光体とその光を電荷に変換するフォトダイオードアレイ、電荷を蓄積するコンデンサ、電荷を読み取るTFTスイッチ等から構成される。
【0005】
第2の方式は、X線検出面にX線を直接電荷に変換する半導体層からなる光導電体部と電荷を蓄積するコンデンサ、電荷を読み取るTFTスイッチ等から構成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記X線撮影装置においては、撮影領域の物理的解像度は個々のTFT等により構成される画素サイズに固定であり、より高解像度化の必要がある場合は、TFTを含めた画素構成要素をより細密化する必要がある。しかしながら細密化は製造プロセスの能力より制限される。また、個々のTFT等により構成される画素間は密着しているため、画素間にクロストークが発生し、実質の解像度は、前記物理的解像度より低下するという課題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
【0008】
請求項1の発明は、被検体からの透過X線を電荷に変換するX線電荷変換手段と、これら複数のX線電荷変換手段の各々に電圧を印加するための対向する2つの電極と、電極の一方に接続され、これら複数のX線電荷変換手段に発生する電荷を各々蓄積する電荷蓄積手段と、蓄積された電荷を各々読み出す電荷読み出し手段とよりなり、電荷蓄積部と接続される電極に対向するもう一方の電極が、画素内で分離された複数の電極より構成されることを要旨とする。
【0009】
この発明によれば、画素を構成する要素を全て細密化することなく、撮像領域内で必要な範囲の解像度を向上可能となる。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1において、複数の電極への電圧印加が時分割に制御されるとともに、時分割タイミングに同期して、X線電荷変換手段に蓄積された電荷を各々読み出す制御をおこなうことを要旨とする。
【0011】
この発明によれば画素を構成する要素を全て細密化することなく、解像度を向上させるとともに、電圧印加されていない電極に対応するX線電荷変換手段の暗電流を低下せしめ、X線感度を向上させることが可能となる。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1において、フィルタの位置が、複数のX線電荷変換手段に対して位置可動とするとともに、フィルタの位置に対応して、電荷蓄積部と接続される電極に対向する複数の電極への電圧印加が制御されるとともに、X線電荷変換手段に蓄積された電荷を各々読み出す制御をおこなうことを要旨とする。
【0013】
この発明によれば、画素を構成する要素を全て細密化することなく、解像度を向上させるとともに、電圧印加されていない電極に対応するX線電荷変換手段の暗電流を低下せしめ、X線感度を向上させる。また、電圧の印加されていないセンサに対する不用なX線照射を避けることにより、X線電荷変換手段のX線照射寿命が向上可能となる。
【0014】
請求項4は、請求項3において、電荷蓄積部と接続される電極に対向する複数の電極の各々に対応するフィルタX線通過孔の面積が、電荷蓄積部と接続される電極に対向する複数の電極各々の面積よりも小さな通過面積を有することを要旨とする。
【0015】
この発明によれば、X線を電荷蓄積部と接続される電極に対向する複数の電極各々の面積よりも狭い範囲にX線を照射可能となり、複数の電極個々の周囲へのX線を遮断可能となるため、複数の電極により構成される画素間のクロストークが減少し、解像度が向上する。
【0016】
請求項5は、請求項1、2、3、4において電荷蓄積部と接続される電極に対向する複数の電極に対応して、X線電荷変換手段を分離形成したことを要旨とする。
【0017】
この発明によれば、請求項1、2、3、4において、画素間のクロストークが減り、解像度が向上する。
【0018】
請求項6は、請求項3、4において、フィルタの位置に応じて、X線電荷変換手段に蓄積された電荷を各々読み出すことにより構成される被写体の透過X線像を構成する際、隣接する、或いは複数のX線電荷変換手段より読み出される電荷量を合成した量を、画像構成に使用することを要旨とする。
【0019】
この発明によれば、縦、横比が被検体に等しい画像が構成可能となる。
【0020】
請求項7は、請求項2において、時分割タイミングに同期して、X線電荷変換手段に蓄積された電荷を各々読み出すことにより構成される被写体の透過X線像を構成する際、隣接する、或いは複数のX線電荷変換手段より読み出される電荷量を合成した量を、画像構成に使用することを要旨とする。
【0021】
請求項8は、請求項1ないし7において、X線電荷変換手段は光導電体であることを要旨とする。
【0022】
請求項9は、請求項1ないし7において、X線電荷変換手段は蛍光体とフォトダイオードであることを要旨とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
(実施の形態1)
図1は、第1の実施形態であるX線撮影装置のX線検出器の一部の構成を模式的に示したものである。
【0025】
本X線検出器は複数の画素からなるX線電荷変換手段が、格子状に配列されたゲート線6と読出し線4に囲まれた範囲を1画素としてマトリックス状に配列されている。1は画素電極であり、各画素電極1に電荷蓄積部2、電荷読み出し手段としてのTFT3のドレイン側が接続され、制御線としてのゲート線6に前記TFT3のゲートが、読出し線4に前記TFT3のソースが接続されている。TFT3は薄膜トランジスタであり、電界効果トランジスタからなる。また、ゲート線6は制御回路部としてのゲートドライバ7、読出し線4は読出し回路5に接続される。
【0026】
図中、明示はしていないが、TFT3、画素電極1、電荷蓄積部1の画素位置による区別をするため、ゲート線6a列に対してはa〜dを、ゲート線6b列に対してはe〜h、ゲート線6c列に対してはi〜l、ゲート線6d列に対してはm〜pを、それぞれのTFT3、画素電極1、電荷蓄積部1に付記し、画素毎に区別可能とした。
【0027】
図2にX線検出器単一画素に対応する断面の模式図を示す。図2において複数のX線電荷変換手段は基板10の上部であって、画素電極1と上部電極11と光導電体12より構成される。光導電体12はPbI2(沃化鉛)より形成される
。PbI2の上部電極11には高電位が印加され、上部電極11より、画素電極
1に向けて電界が発生している。X線曝射によりPbI2内に発生した負電荷は
、上部電極11に集められ、正電荷は画素電極1に集められる。画素電極1には電荷蓄積部2(コンデンサ)がGNDに接続された電極13と絶縁層14とで構成され、前記集荷された正電荷を蓄積する。TFT3はゲート線6に接続されるゲート電極15、画素電極1に接続されるドレイン電極16、読出し線4に接続されるソース電極17等で構成される。なお、上部電極11は、マトリックス状に配列された各々の画素に対して図1に示すごとく、1枚の共通電極として構成されている。
【0028】
図3にX線検出器単一画素に対応する等価回路概略図を示す。光導電体12は、図3に示すようにコンデンサで表せ、電荷蓄積部2を形成するコンデンサと接続される。X線曝射により光電変換部12は入射X線に応じて電荷を発生させ、電荷蓄積部2に蓄積される。この状態でゲート線6を介してTFT3を構成するゲート電極15とソース電極17間にスレシホールド電圧Vth以上の電圧Vgsが印加されると、TFT3は導通状態となり、電荷蓄積部2に蓄積された電荷が読出し線4を介して増幅器8等より構成される読出し回路5により読み出される。
【0029】
図1に戻り、X線曝射終了後に、ゲートドライバ7からのゲート制御信号Vgsが、ゲート線6aに加えられると、ゲート線6aに接続されるTFT3a〜3dが全て導通状態となり、X線曝射量に応じて各電荷蓄積部2a〜2dに蓄積された電荷が、それぞれ読出し線4a〜4dに読み出される。読み出された信号は読出し回路5に構成される増幅器8a〜8dにより増幅された後、マルチプレクサ9によりパラレル信号からシリアル信号に変換され、図示してはいないA/D変換器に入力され、対応する画素の電荷量に応じた1列のデジタル画像信号となる。以上の動作をゲート線6aより、6dまで順次繰り返すことにより、2次元のX線撮影像(静止画)やX線透視像(動画)が得られる。
【0030】
図4において、図2と同一番号は同一構成要素を示し、a〜pは図1において、画素電極1、電荷蓄積部2、TFT3により構成される各画素に対応している。18は本発明によるところのフィルタであり、X線を遮断するため、鉛で構成され、通過孔19が形成されている。図中、フィルタ18は上部電極11と離れて記載されているが、実際は密着して構成される。通過孔19はa〜pの各画素に対応して形成され、各画素の周囲を残して、各画素より小さく形成される。なお、フィルタ18は説明の容易のため、図1、及び図2には記載していない。
【0031】
X線が曝射され、被検体を通過したX線は、矢印20のように通過孔19の部分のみフィルタを通過し、対応する画素の、画素電極1と上部電極11と光導電体12より構成されるX線電荷変換手段に入射し、既に説明した方式で画像信号として読み出される。この際、各画素間の境界領域にはフィルタ18によりX線の入射が制限されるため、画素境界上における上部電極11と画素電極1との間に発生する電界の不均一や、光導変換部12に入射したX線の散乱等による画素間のクロストークが低減される。
【0032】
(実施の形態2)
図5に第2の実施形態を示す。図中、図4と同一番号は第1の図4と同一構成要素である。21は本実施形態に特徴のフィルタである。フィルタ21は矢印24に示すように、図示はしていないが、圧電アクチュエータにより図上、上下に移動可能に構成される。フィルタ21以外の構成要素35は、図1、図2、図3で説明した第1の実施形態と同一構成要素であり、また、図1、図2、図3と同一番号は、同じく同一構成要素であることを示す。図5においてフィルタ21に形成された通過孔22は、画素a〜pに対応し、その画素面積の半分より小さく、それぞれ形成され、各画素に対する通過孔の位置が、全ての画素で同一となるよう配置される。即ち、図5においては、各画素の下半分、a2〜p2にX線が照射される位置に配置される。X線が曝射されると、透過X線は、矢印23に示すように、まず、フィルタ21の通過孔が面する、各画素の下半分a2〜p2に対応する領域のみの光導電体12に照射され、各画素の下半分の領域における透過X線量に応じて、光導電体12に電荷が発生する。その後第1の実施形態と同様な動作にて、画像データを取得する。次にフィルタ21を移動し、通過孔22が各画素の上半分a1〜p1に対応する位置で停止する。ここで再び、X線を曝射し、同様に画像データを取得する。従って実施の形態2においては、画素電極1、電荷蓄積部2、TFT3等で構成される1画素のサイズは実施の形態1と同一であるが、フィルタ21を移動して、それぞれ1画素に対する透過X線の照射領域を上下半分に分けて、時分割に画像データを取得することにより、擬似的に図上で解像度が縦方向に2倍に撮影が可能となる。
【0033】
なお、本実施例においては、画素a〜pのサイズの縦、横比は概1:1の正方形の画素であるが、本実施例により得られた画像データは、概2:1となる。そこで、例えばa1とe1画素データの平均値により、その中間位置の画像データを構成し、縦、横比が概1:1となるように、画像を再構成した。
【0034】
なお、本発明においてはフィルタ21は圧電アクチュエータにより駆動するとしたが、本発明はかかる駆動方法によるものではなく、例えばエンコーダとサーボモータを使用して駆動しても良いことはもちろんである。
【0035】
(実施の形態3)
図6、7、8に実施の形態3を示す。図中、図1、2、3、4と同一番号は実施の形態1と同一構成要素である。図6、7、8において本実施の形態の特徴は、実施の形態1における上部電極11を画素内で分離して、上部電極25とした点である。また、図6、及び図7において示されるように本実施例においては、各画素に対して読出し線4と平行に、図上、各画素の上下半分を分割するかたちで上部電極25a、25bを形成した。図7において、スイッチ26がオンとなると、スイッチ26と接続された上部電極25aに電圧が印加され、上部電極25aと画素電極1との間に電界が発生し、スイッチ27がオンとなると上部電極25bに電圧が印加され、画素電極1との間に電界が発生する。従って、まず、スイッチ26をオン、27をオフの状態で図6に示す矢印28の方向からX線を曝射し、第1の実施形態と同様な動作にて、画像データを取得する。次にスイッチ27をオン、スイッチ26をオフの状態でX線を曝射し、画像データを取得する。
【0036】
以上のように、実施の形態2と同様に、画素電極1、電荷蓄積部2、TFT3等で構成される1画素のサイズは実施の形態1と同一であるが、上部電極25a、及び25bへの電圧印加を時分割に行い、それぞれX線を照射し、画像データを取得することにより、擬似的に図上で解像度が縦方向に2倍に撮影が可能となる。
【0037】
また、1画素のサイズに対応する上部電極11の面積に対して、25a、25bと電極を分割し、一方の印加電圧をオフ制御するため、実施の形態1における1画素当たりの暗電流が低減し、分割電極25a或いは25bに対応する画素当たりのX線に対する感度が向上した。
【0038】
なお、本実施例においては、実施の形態2と同様に画素a〜pのサイズの縦、横比は概1:1の正方形の画素であるが、本実施例により得られた画像データは、概2:1となる。そこで、例えばa1とe1画素データの平均値により、その中間位置の画像データを構成し、縦、横比が概1:1となるように、画像を再構成した。
【0039】
本実施例においては、上部電極25を読出し線と平行に、画素毎に上部電極25aと25bに2分割としたが、本発明はかかる分割方向や分割数によるものではなく、例えば、ゲート線と平行に分離し、分割数も3以上としてもよいことはもちろんである。また、本実施例においてはX線照射を上部電極25aと25bへの時分割電圧印加に同期して曝射するタイミングとしたが、本発明はかかる分割された上部電極への電圧印加タイミングや、X線照射タイミングによるものではなく、例えば、X線連続曝射中に、上部電極25aへの電圧印加と画像データの読出し、引き続いて上部電極25bへの電圧印加と画像データの読出しとしてもよい。また、各画素ごとの上部電極分割を2分割とし、スイッチを用いて同時に印加する上部電極を2つの組に分けたが、本発明はかかる電圧印加方法によるものではなく、例えば分割電極毎に電圧を順次印加し画像データを取得してもよいし、高解像度が必要な撮像領域のみ、分割制御し、他は分割制御しなくてもよい。
【0040】
(実施の形態4)
図9に実施の形態4を示す。実施の形態4は実施の形態2のフィルタ21と実施の形態3を組み合わせたことを特徴とする。図中、図5と図6と同一番号は、それぞれ実施の形態2と実施の形態3と同一構成要素である。
【0041】
図9において、フィルタ21は矢印28に示すように、図示はしていないが、圧電アクチュエータにより図上、上下に移動可能に構成される。フィルタ21に形成された通過孔22は、画素a〜pに対応し、その画素面積の半分より小さく、それぞれ形成され、各画素に対する通過孔の位置が、全ての画素で同一となるよう形成される。即ち、図9においては、各画素の下半分、a2〜p2にX線が照射される位置に配置される。そして実施の形態3と同様に、スイッチ26をオン、27をオフの状態で図6に示す矢印28の方向からX線を曝射し、第1の実施形態と同様な動作にて、画像データを取得する。次にフィルタ21を移動し、通過孔22が画素のa1〜p1に対応する位置で停止させ、スイッチ27をオン、スイッチ26をオフの状態でX線を曝射し、画像データを取得する。なお、本実施例においては、画素a〜pのサイズの縦、横比は概1:1の正方形の画素であるが、本実施例により得られた画像データは、概1:2となる。そこで、例えばa1とe1画素データの平均値により、その中間位置の画像データを構成し、縦、横比が概1:1となるように、再構成した。
【0042】
以上のように、実施の形態2、或いは3と同様に、画素電極1、電荷蓄積部2、TFT3等で構成される1画素のサイズは実施の形態1と同一であるが、フィルタ21の移動にあわせて、上部電極25a、及び25bへの電圧印加を時分割に行い、それぞれX線を照射し、画像データを取得することにより、擬似的に図上で解像度が縦方向に2倍に撮影が可能となる。また、1画素のサイズに対応する上部電極11の面積に対して、25a、25bと電極を分割し、一方の印加電圧をオフ制御するため、実施の形態1における1画素当たりの暗電流が低減し、分割電極25に対応する分割画素当たりのX線に対する感度が向上するとともに、実施の形態3においては、分割された上部電極25と画素電極1の電界分布が、上部電極25への電圧印加方法に従って異なった電界分布となり、殊に上部電極25の分割した方向と垂直な方向に、即ち、図7においてゲート線6と平行な方向に、1画素に対応する上部電極25a或いは25bに対して、複数の画素電極1との間に電界が発生し、クロストークが発生するが、本実施例においては、画像を取得しない分割画素に対してX線照射をフィルタ21により遮断するため、クロストークを削減し、解像度を向上する効果がある。さらにフィルタ21により光導電体12に対して不要なX線照射を防ぐことにより、光導電体12のX線照射による劣化を少なくし、寿命を延ばす効果がある。また、フィルタ21の通過孔22の大きさを、図9の28に示すように、例えば画素Pの分割画素P2に対応する分割電極25aよりも小さく形成することにより、X線の対応画素以外への照射を低減し、クロストークを削減することにより、より解像度を向上させた。
【0043】
なお、実施の形態2と同様に、本発明においてはフィルタ21は圧電アクチュエータにより駆動するとしたが、本発明はかかる駆動方法によるものではなく、例えばエンコーダとサーボモータを使用して駆動しても良いことはもちろんである。また、上部電極25を読出し線と平行に、画素毎のに上部電極25aと25bに2分割としたが、本発明はかかる分割方向や分割数によるものではなく、例えば、ゲート線と平行に分離し、分割数も3以上としてもよいことはもちろんである。また、X線照射をフィルタ21の位置に応じて、上部電極25aと25bへの時分割電圧印加を制御して曝射するタイミングとしたが、本発明はかかる分割された上部電極への電圧印加タイミングや、X線照射タイミングによるものではなく、例えば、X線連続曝射中に、上部電極25aへの電圧印加と画像データの読出し、引き続いてフィルタ21を移動後、上部電極25bへの電圧印加と画像データの読出しとしてもよい。また、本実施例においては、各画素ごとの上部電極分割を2分割とし、スイッチを用いて同時に印加する上部電極を2つの組に分けたが、本発明はかかる電圧印加方法によるものではなく、例えば分割電極毎に電圧を順次印加し画像データを取得してもよい。
【0044】
(実施の形態5)
図10に実施の形態5を示す。実施の形態5は、実施の形態3、4において分割した上部電極25a、25bに対応して、X電荷変換手段を分離形成し29a、29bとしたものである。その他の構成は実施の形態3、4と全て同一である。実施の形態4で示したように、分割された上部電極25と画素電極1の電界分布が、上部電極25への電圧印加方法に従って異なった電界分布となり、殊に上部電極25の分割した方向と垂直な方向に、即ち、図7においてゲート線と平行な方向に、1画素に対応する上部電極25a或いは25bに対して、複数の画素電極1との間に電界が発生し、クロストークが発生するが、本実施例により、本クロストークをほぼなくすことができ、解像度を向上させることができる。
【0045】
(実施の形態6)
図11、及び図12に第6の実施形態を示す。第6の実施形態は、実施の形態1、2、3、4における複数の光導電体が、光電変換素子の上にX線蛍光板を構成することを特徴とする。図中、図2、図3と同一番号は第1の実施形態と同一な構成要素である。図11において31は画素ごとに構成されるフォトダイオードであり、30はフォトダイオード31の静電容量成分による電荷蓄積部である。
【0046】
3は第1スイッチ部としてのTFT3であり、5は読出し回路、9は読出し回路の一部を構成する増幅器である。
【0047】
X線曝射の前にTFT3を導通状態とし、フォトダイオード31に逆バイアスを印加すると、電荷蓄積部30にはフォトダイオードのカソード側にプラスの、アノード側にマイナスの電荷が蓄積する。TFT3をゲート線6により非導通状態でX線を曝射すると、フォトダイオード31はX線照射量に応じて電荷を発生し、電荷蓄積部30に蓄積された電荷を打ち消す。ここで再度TFT3を導通状態とすることで、再度、逆バイアスにより充電される。この充電電荷を読出し回路5を構成する増幅器9により読み出す。
【0048】
図12に第6の実施形態におけるX線検出器の単一画素の断面模式図を示す。33はX線を光に変換する蛍光体でGd2O2Sよりなり、画素内のX線の曝射量に応じて光に変換する。
【0049】
31はフォトダイオードであり、画素内でX線により変換された光の入射量に応じて電荷を発生する。32は上部電極で、図11に示したようにフォトダイオード32に逆バイアスを印加する。上部電極32は、実施の形態1、2、3、4の上部電極11、25に対応する。よって、光導電体の構成は異なるが、それ以降の構成要件は実施形態1、2、3、4とゲート線6の制御電圧や読出し線4を流れる電流方向等を除くと同様であり省略するが、実施形態1、2、3、4と全く同様な構成が可能となる。
【0050】
なお、本実施例においては蛍光体としてGd2O2Sを使用したが、CdWo4、CsI、BaFCl等の蛍光体のいずれでもよいことはもちろんである。
【0051】
【発明の効果】
実施の形態1に示す発明によれば、X線を物理的画素サイズより小さな穴のみより通過させ、個々のX線電荷変換手段に入射させ、画素の周囲へのX線を遮断可能となるため、画素間のクロストークが減少し、解像度が向上する。
【0052】
実施の形態2に示す発明によれば、画素を構成する要素を細密化することなく、解像度が向上する。また、被写体の透過X線像を構成する際、隣接する、或いは周辺のX線電荷変換手段より読み出される電荷量を合成した量を、画像構成に使用することにより、縦、横比が被検体に等しい画像が構成可能となる。
【0053】
実施の形態3に示す発明によれば、上部電極のみを細密化することにより、画素を構成する要素を全て細密化することなく、撮像領域内で必要な範囲の解像度を向上可能となるとともに、電圧印加されていない電極に対応するX線電荷変換手段の暗電流を低下せしめ、X線感度を向上させることが可能となる。
【0054】
実施の形態4に示す発明によれば、画素を構成する要素を全て細密化することなく、解像度を向上させるとともに、電圧印加されていない電極に対応するX線電荷変換手段の暗電流を低下せしめ、X線感度を向上させる。また、電圧の印加されていないセンサに対する不用なX線照射を避けることにより、クロストークが減少し、解像度が向上するとともに、X線電荷変換手段のX線照射寿命が向上する。
【0055】
実施の形態5に示す発明によれば、殊に上部電極の分割した方向と垂直な方向に発生するクロストークをほぼなくすことができ、解像度を向上させることができる。
【0056】
実施の形態6に示す発明によれば、実施の形態1、2、3、4における複数のX線電荷変換手段が、光電変換素子の上にX線蛍光板により構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1におけるX線検出器の一部分の構成模式図
【図2】 本発明の実施の形態1におけるX線検出器単一画素に対応する断面の模式図
【図3】 本発明の実施の形態1におけるX線検出器単一画素に対応する等価回路概略図
【図4】 本発明の実施の形態1におけるX線検出器の全体構成模式図
【図5】 本発明の実施の形態2におけるX線検出器の全体構成模式図
【図6】 本発明の実施の形態3におけるX線検出器の全体構成模式図
【図7】 本発明の実施の形態3におけるX線検出器の一部分の構成模式図
【図8】 本発明の実施の形態3におけるX線検出器単一画素に対応する断面の模式図
【図9】 本発明の実施の形態4におけるX線検出器の全体構成模式図
【図10】 本発明の実施の形態5におけるX線検出器単一画素に対応する断面模式図
【図11】 本発明の実施の形態6におけるX線検出器単一画素に対応する等価回路概略図
【図12】 本発明の実施の形態6におけるX線検出器単一画素に対応する断面の模式図
【符号の説明】
1 画素電極
2 電荷蓄積部
3 TFT
4 読出し線
5 読出し回路
6 ゲート線
7 ゲートドライバ
8 増幅器
10 基板
11 上部電極
12 光電変換部
18 フィルタ
19 通過孔
21 フィルタ
22 通過孔
25a 上部電極
25b 上部電極
30 電荷蓄積部
31 フォトダイオード
33 蛍光体
Claims (9)
- 被検体からの透過X線を電荷に変換する複数のX線電荷変換手段と、これら複数のX線電荷変換手段の各々に電圧を印加するための対向する2つの電極と、電極の一方に接続され、これら複数のX線電荷変換手段に発生する電荷を各々蓄積する電荷蓄積手段と、蓄積された電荷を各々読み出す電荷読み出し手段とよりなり、電荷蓄積部と接続される電極に対向するもう一方の電極が、画素内で分離された複数の電極より構成されることを特徴とするX線撮影装置。
- 複数の電極への電圧印加が時分割に制御されるとともに、時分割タイミングに同期して、X線電荷変換手段に蓄積された電荷を各々読み出す制御をおこなうことを特徴とする請求項1記載のX線撮影装置。
- フィルタの位置が、複数のX線電荷変換手段に対して位置可動とするとともに、フィルタの位置に対応して、電荷蓄積部と接続される電極に対向する複数の電極への電圧印加が制御されるとともに、X線電荷変換手段に蓄積された電荷を各々読み出す制御をおこなうことを特徴とする請求項1記載のX線撮影装置。
- 電荷蓄積部と接続される電極に対向する複数の電極の各々に対応するX線通過孔の面積が、電荷蓄積部と接続される電極に対向する複数の電極各々の面積よりも小さな通過面積を有することを特徴とする請求項3記載のX線撮影装置。
- 電荷蓄積部と接続される電極に対向する複数の電極に対応して、X線電荷変換手段を分離形成したことを特徴とする請求項1、2、3、4のいずれか1項に記載のX線撮影装置。
- フィルタの位置に応じて、X線電荷変換手段に蓄積された電荷を各々読み出すことにより構成される被写体の透過X線像を構成する際、隣接する、或いは複数のX線電荷変換手段より読み出される電荷量を合成した量を、画像構成に使用することを特徴とする請求項3又は4記載のX線撮影装置。
- 時分割タイミングに同期して、X線電荷変換手段に蓄積された電荷を各々読み出すことにより構成され被写体の透過X線像を構成する際、隣接する、或いは複数のX線電荷変換手段より読み出される電荷量を合成した量を、画像構成に使用することを特徴とする請求項2記載のX線撮影装置。
- 複数のX線電荷変換手段は光導電体であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のX線撮影装置。
- 複数のX線電荷変換手段は蛍光体とフォトダイオードであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のX線撮影装置。
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