以下、本発明に係るメダル選別装置を用いた遊技機の好適な一実施形態としてスロットマシンを例に図面を参照して説明する。なお、図1は、スロットマシン1の外観構造を表した斜視図、図2は、前扉3を開放した状態におけるスロットマシン1の内部構造を表した図である。
図1において、スロットマシン1は、略矩形状の箱体である筐体2と、当該筐体2と蝶番機構により開閉可能に取り付けられた前扉3とを備えている。
前扉3の前面側は、上部パネル部4と下部パネル部5に略区分けされ、これらは視覚効果を高めてデザインされたいわゆる化粧板として、硬質プラスチックにより一体的に形成されている。更に、下部パネル部5の下方には、入賞時に払い出されるメダル(遊技媒体)を貯留する受皿部6aが一体的に形成された受皿ユニット6が設けられている。
また、上部パネル部4と下部パネル部5との間に、遊技者側に突出し、ゲーム操作を行うためのスイッチ類が配置されている操作卓7が一体的に形成されている。なお、上部パネル部4、操作卓7、下部パネル部5、及び受皿ユニット6は、遊技者側に面し、これらによって「前面パネル部」が構成される。
上部パネル部4の中央には、硬質プラスチック板等で形成されたパネル面41が設けられている。パネル面41のほぼ中央には略長方形の透明な表示窓42が形成され、表示窓42を通して筐体2内に設けられているリールユニット100の3個のリール101a、101b、101cが目視される。
ここで、筐体2内に設置されているリールユニット100は、円筒形状のリール101a、101b、101cがそれぞれ回転軸方向に並べられ、各リール101a、101b、101cの外周面にはその周方向に沿って複数種類の図柄が描かれている。遊技者は、表示窓42を通して3列のリール101a、101b、101cの各外周面に描かれたそれぞれ上下方向3個の図柄を目視できるようになっている。
また、パネル面41には、裏面側に設けられている図示しないランプを点灯させることで例えば入賞役への内部当選など遊技状態に関する情報を演出表示する遊技状態表示部43と、複数の発光ダイオードを点灯させてドット画像を演出表示するドットマトリクス表示部44、スロットマシン1にクレジット(貯留)されているメダル数や、入賞によって獲得したメダル数、又は入賞役への当選回数等の情報を数値表示する数値情報表示部45が、それぞれ表示窓42の周辺に設けられている。
上部パネル部4の上部には、高輝度発光ダイオード等のランプ類を内蔵する演出用照明部46と、ゲームに係る効果音を発生させるスピーカを内蔵する演出用放音部47a、47bがそれぞれ配置されている。
また、演出用放音部47a、47bの間には、透明な硬質プラスチック板等が嵌め込まれて形成された表示窓に面して液晶表示ユニット48が配置されている。なお、液晶表示ユニット48は、ゲームの演出に係る映像やゲーム(遊技)に関する情報を主に表示する。
上部パネル部4の側部には、蛍光灯や高輝度発光ダイオードで形成された演出用照明部49a、49bが設けられている。ゲームの進行に応じて上述した複数の演出用照明部46、49a、49b等が点灯又は点滅することで、ゲームにおける視覚的な演出効果を高めるように形成されている。
操作卓7の上面右側には、メダルを投入するための投入口を有するメダル投入部71が設けられている。また、当該上面の左側には、押しボタンスイッチである3個のベットボタン72、73、74が設けられている。
ベットボタン72、73、74はスロットマシンの1ゲームに賭けるメダルの枚数を提示するためのボタンスイッチである。ゲームを開始する際に、ベットボタン72が押圧操作されることで、貯留されているメダルから1枚のメダルがゲームに対して賭けられる。同様に、ベットボタン73が押圧操作されることで2枚のメダルが賭けられ、ベットボタン74が押圧操作されることで3枚の当該ゲームにメダルが賭けられる。なお、ベットボタン74は、最大枚数のメダルを賭けることから、特に「マックスベットボタン」と呼ばれている。
操作卓7の前面左側には、リール101a、101b、101cの回転開始を指示するためのスタートレバー75が設けられている。スタートレバー75は、先端に球形の操作ノブを有する揺動可能な操作桿を備え、操作桿が傾倒操作されるとオン、操作桿から手が離されるとスプリングの付勢力によって自動的に元の位置に戻ってオフ状態となるスイッチユニットで形成されている。
また、操作卓7の中央には、各リール101a、101b、101cの回転停止をそれぞれ指示するためのストップボタン76a、76b、76cが各リール101a、101b、101cの配列に対応して並設されている。
操作卓7の前面右側には、前扉3を開錠するための鍵が挿入される鍵穴77が設けられている。スロットマシン1の管理者等が鍵穴77に所定の鍵を挿入して開錠操作すると、蝶番機構によって筐体2に取り付けられている前扉3を前方へ開くことができ、また前扉3を筐体2側に閉じると、自動的にこれらを施錠するようになっている。
下部パネル部5には、スロットマシン1のモデルタイプを遊技者へ認識させる等のため、登場キャラクターの絵などを表示するパネル51が設けられている。下部パネル部5の下側に配置された受皿ユニット6には、入賞時にメダルを排出するメダル払出口61と、払い出されたメダルを貯留する受皿部6aと、演出効果音を発生させるスピーカを内蔵する演出用放音部62がそれぞれ配置されている。
次に、図2を参照して、筐体2の内部構造と前扉3の裏面構造とを説明する。同図において、筐体2内の上部には、スロットマシン1の全体動作を集中制御するCPU(マイコン)を備え硬質プラスチックのケースに収納された主制御基板20が取り付けられている。
筐体2内の中央には、リール101a、101b、101cを備えるリールユニット100が設けられている。リールユニット100は、前扉3が筐体2側に閉じられると前扉3の表示窓42にリール101a、101b、101cが対向するように、所定フレームに位置決めされて取り付けられている。なお、各リール101a、101b、101cは、それぞれに内蔵されたステッピングモータ110a、110b、110c(図3参照)によって回転駆動される。
また、リールユニット100の上部には、各リール101a、101b、101cを回転駆動する上記ステッピングモータ110a、110b、110cへ4相の駆動パルス信号を送出する回胴装置基板130(図3参照)が取り付けられており、主制御基板20が回胴装置基板130に回胴駆動(励磁)パルスデータを送出することで、各リール101a、101b、101cの回転と制動及び停止の制御を行っている。
リールユニット100の下方には、ホッパ装置21と、ホッパ装置21から溢れたメダルを収容するための補助貯留部22と、主電源装置23が設けられている。主電源装置23の側面には、いわゆる配電盤に相当する電源装置基板24が設けられている。更に、筐体2の上部右側の内壁に、遊技場に設置されている「ホールコンピュータ」と呼ばれる管理用コンピュータと接続可能な外部集中端子基板25が取り付けられている。
次に、前扉3の裏面側上部には、演出用照明部46の光源である高輝度の発光ダイオード31が複数配列されると共に、上述の演出用放音部47a、47bに対向してスピーカ32a、32bが取り付けられている。また、図2には示していないが、スピーカ32a、32bの間に、液晶表示ユニット48が取り付けられている。更に、液晶表示ユニット48の裏面側に、電気回路基板で形成されたサブ制御基板30が取り付けられている。
なお、スロットマシン1全体の動作は、筐体2側に設けられている主制御基板20によって統括制御されており、サブ制御基板30は、液晶表示ユニット48による演出映像の表示制御、演出用照明部46、49a、49bを使った照明制御、及び演出用放音部47a、47b、62を使った演出効果音制御など、ゲームの演出に係る制御を主に行っている。
サブ制御基板30の下方には、リール101a、101b、101cを目視させるための透明な表示窓42が形成されたパネル板が配置され、表示窓42の下方には、前面側のスタートレバー75及びストップボタン76a、76b、76c等の操作スイッチ類の出力信号を主制御基板20へ転送する中継基板として機能する中央表示基板33が設けられている。
中央表示基板33の下方には、メダル選別装置34が取り付けられている。メダル選別装置34は、メダル投入部71に投入されたメダルの適否を判別し振り分ける装置である。また、メダル選別装置34はメダルセンサ34a,34b(図3参照)を内蔵しており、ゲームの待機状態等において正規のメダルが投入され、メダルセンサ34a,34bがこのメダルを検出することによって、メダル投入の受け付けを示す信号を主制御基板20へ送出する。また、メダル選別装置34はメダル通路を移動する対象物の投入口方向への移動を検出する逆移動検出センサ34c(図3参照)を内蔵している。
メダル選別装置34の装置本体の下方には、メダル選別装置34によって振り分けられた正規のメダルを筐体2内に設けられているホッパ装置21へ案内するガイド部材35と、メダル選別装置34により排除されたメダル(又は異物)をメダル排出口61へ案内するガイド部材36が設けられている。また、前扉3の裏面側下部には、ホッパ装置21から排出されたメダルをメダル排出口61へ案内するガイド部材37が設けられている。更に、メダル排出口61に隣接して、上述した演出用放音部62に対向するスピーカ38が取り付けられている。
次に、図3のブロック図を参照して、スロットマシン1に設けられている制御システムについて説明する。
主制御基板20は、CPU201の他にROM、RAM等の半導体メモリからなる記憶部203が備えられ、ここに予め記憶されているスロットマシンゲーム用のシステムプログラム204に従ってCPU201が演算処理を実行することで、スロットマシン1全体の動作を統括制御している。主制御基板20には、ベットボタン72、73、74、スタートレバー75、ストップボタン76a、76b、76c等の操作スイッチ類、メダル選別装置34のメダルセンサ34a,34b及び逆移動検出センサ34c等の検出スイッチ類が配線ケーブルで接続され、これらのスイッチ類からの出力信号によりゲームに係る操作が検出される。
また、主制御基板20には、メダル選別装置34に投入されメダルセンサ34a,34bにより検出されたメダルの枚数を、内部貯留しているメダルのクレジット数に加算するメダルクレジット手段214が設けられている。
また、主制御基板20は、各リール101a、101b、101cに設けられる基準位置センサ120a、120b、120cの検出信号を入力し、各リール101a、101b、101cの基準となる回転位置を把握しながら、回胴装置基板130に所定の回胴駆動パルスデータを送出する。回胴装置基板130は、主制御基板20からの回胴駆動パルスデータに従って各ステッピングモータ110a、110b、110cを回転駆動することで、各リール101a、101b、101cの回転及び停止の動作制御を行っている。
また、主制御基板20には、ホッパ装置21のメダル払出部、サブ制御基板30等がそれぞれ配線ケーブルによって接続されている。入賞が確定した際等において、主制御基板20はホッパ装置21を制御することで、所定数のメダルを受皿部6aに払い出す。サブ制御基板30は、主制御基板20からの制御信号に基づいて液晶表示ユニット48、演出用照明部46、49a、49b、演出用放音部47a、47b、62等から構成される演出装置300を制御駆動することで、遊技者の視覚や聴覚に訴える演出をゲームの進行に応じて行っている。
なお、主制御基板20には、乱数抽選部202が設けられるとともに、記憶部203に、入賞抽選テーブル205が記憶されている。例えばCPU201は、スタートレバー75が操作された時点で乱数抽選部202を起動して乱数値を取得し、入賞抽選テーブル205を参照することで、得られた乱数値に割り当てられた入賞役またはハズレを抽選する。乱数値に対応する入賞役が存在すると、それを当該ゲームの入賞役として当選し、記憶部203の内部抽選フラグ206に記憶する。ここでは、かかる入賞役の抽選方法を「内部抽選」と呼んでいる。
また、記憶部203には、図柄配列データ207、リール停止位置検索テーブル208、リール停止位置選択テーブル209等の書き換え不可の参照データテーブルが記憶され、更にリール停止コマフラグ210、リール制御フラグ211等の書き換え可能なデータフラグ用のメモリ領域が確保されている。これら参照データテーブル及びデータフラグは、リール101a、101b、101cの回転及び停止制御の際に用いられる。
更に、主制御基板20には、例えばリール101a、101b、101cの自動停止制御を起動するまでの時間を計測するタイマ212、及び各リール101a、101b、101cのステッピングモータ110a、110b、110cを制御するパルス信号(回胴駆動パルスデータ)の同期を取るためのタイマ割込生成部213が設けられている。
次に、スロットマシン1におけるゲーム動作の概要を説明する。
スロットマシン1は、先のゲームにおいて入賞しメダルの配当が完了した時、又は先のゲームにおいてハズレが確定すると待機状態となる。この待機状態においては、当該状態を遊技者に示唆するとともにゲーム操作を促す待機モードの演出が行われる。遊技者がメダル投入部71にメダルを投入し何れかのベットボタン72、73、74を押圧操作することで、内部に貯留したメダル(クレジット)から当該ゲームに所定枚数のメダルが賭けられゲームが準備される。
ゲーム準備の状態でスタートレバー75が傾倒操作されゲームが開始されると、主制御基板20は、3個のリール101a、101b、101cを一斉に回転させ始めるとともに、上述した内部抽選を実行する。内部抽選の結果は、内部抽選フラグ206に記憶される。
次に、遊技者により何れかのストップボタン76a、76b、76cが押圧操作されることで、主制御基板20が何れかのリール101a、101b、101cの停止の操作を検出すると、主制御基板20は、押圧操作された何れかのストップボタン76a、76b、76cに対応するリール101a、101b、101cを停止させる制御を行う。そして、主制御基板20は、全てのリール101a、101b、101cが停止したことを検知すると、各リール101a、101b、101cが表示する図柄と上述の内部抽選フラグ206に対応する入賞役に係る図柄の組み合せとが一致しているかどうか判定する。
役への入賞が確定すると、当該役の種類に応じて予め決められた配当数のメダルを受皿部6aへ払い出す。または配当数分のメダルを内部貯留しているクレジット数に加算してもよい。
次にメダル選別装置34を図面を参照して詳細に説明する。
図4はメダル選別装置34のカバープレート304が開かれた状態の正面図、図5はメダル選別装置34のカバープレート304が閉じられた状態の正面図、図6は図5のA−A線断面図、図7は図5のB−B線断面図、図8は逆移動検出センサ34cの分解斜視図、図9は逆移動検出センサ34cのエンコーダ346のスリット付き回転板367を示す側面図、図10は逆移動検出センサ34cのエンコーダ346の動作を示す説明図である。尚、図4に関しては、カバープレート304が開かれ、メダル通路306が見える状態に描かれているが、実際の使用に当たっては、カバープレート304は閉じられる。
図4、図5において、メダル選別装置34は、投入口302側から投入されたメダルが真正なものかを判断する部分であって、特にメダルの直径、厚さなどから機械的に選別を行う部分を含む装置本体301と、装置本体301で選別されたメダルをホッパ装置21(図2参照)に向けて払い出すガイド部材35とを含んでいる。装置本体301は、ベース303とカバープレート304を備えている。図4には、カバープレート304が開かれた状態が示されていが、使用にあたっては、図5に示すように、カバープレート304は、ベース303に重ね合わされ、これらの隙間にメダル305が通過するメダル通路306が形成される。
図4、図5において、メダル通路306は、メダル選別装置34に対して少なくとも下方に向けて形成されている。即ち、メダル通路306は、投入口302付近においてメダルが垂直に降下する部分(以下この部分を垂直部分と記す)307を有し、これに続いて斜めに傾斜した部分(以下この部分を傾斜部分と記す)308を有し、矢印Cの方向より投入されたメダル305を、斜めに向きを変えさせ、ガイド部材35に送り出す。
メダル通路306の垂直部分307は、通路幅を真正なメダルの直径に相当する幅に規制されている。メダル通路306のほぼ全長にわたって通路の厚みは、真正なメダル305の厚さに相当する値に規制されている。これらの幅規制及び厚さ規制は、カバープレート304を閉じたときに、メダル通路306の幅、厚さを定め、真正なメダル305より大きな寸法のものが通過しないように阻止する。
メダル通路306の傾斜部分308の下辺には、斜面309が設けられており、メダルはこの斜面309上を転がって移動する。カバープレート304の傾斜部分308に相当する位置には排除窓310が設けられている。排除窓310は、メダル通路306の傾斜部分に沿って延びる長穴であって、その幅は、真正なメダル305の直径よりやや小さくなっている。より詳しくは、図5に示すように、カバープレート304を閉じたときに、斜面309と、これに平行に延びる排除窓310の上辺との間隔が真正なメダルの直径よりやや小さくなっている。これにより、真正なメダル305は、カバープレート304により規制を受けて、ガイド部材35に向けて送り出されるが、真正なメダル305より小さい直径、より詳しくは斜面309と排除窓310の上辺の間隔より小さい直径のメダル312は、メダル312の上側がカバープレート304により規制されず、排除窓310を通って排除される。排除窓310から排除されたメダル312は、ガイド部材36(図2参照)によりメダル排出口61(図2参照)へ案内される。
小さいメダル312を排除窓310より排出するために、傾斜部分308には、背面側から正面側に付勢される排除爪311が配置されている。真正なメダル305であれば、排除爪311の付勢力を受けても、カバープレート304に支えられるので、ガイド部材35に向けて転がる。一方、小さいメダル312の場合、その上端がカバープレート304に支持されず、排除窓310により手前側に排出される。これにより装置本体301は、投入口302からメダル通路306に投入されたメダルの適否を判別し振り分ける。
図4、図5に示すように、ガイド部材35は、メダル通路306の出口313において、装置本体301に固定結合されている。
メダル通路306の、装置本体301からの出口313付近には、装置本体301により適正と判別されて振り分けられたメダルの通過を検出する2個のメダルセンサ34a,34bが配置される。メダルセンサ34aは、メダル通路306の下辺側に配置され、メダルセンサ34bは、メダル通路306の上辺側に配置されている。メダルセンサ34aは、メダルセンサ34bより出口313側に配置されている。
前記メダル通路306の、前記メダルセンサ34a,34bより投入口302側には、逆移動検出センサ34cが配置される。この場合、逆移動検出センサ34cは、メダル通路306の垂直部分307に配置されている。逆移動検出センサ34cは、前記メダル通路306内を移動する対象物から受ける機械的作用に基づいて、対象物が前記投入口302方向に移動したことを検出する。
次に、メダルセンサ34a,34bについてより詳細に説明する。
図6に示すように、メダルセンサ34a,34bは、略コの字形状の遮光型フォトセンサであり、コの字の開口部分の隙間320a,320bにメダルが存在するときに、信号を出力するものである。
より詳しく説明すると、メダルセンサ34aは、その隙間320aの図中上側と下側にそれぞれ発光素子321aと受光素子322aを有しており、発光素子321aの光が受光素子322aに入射するように双方の素子が向かい合った構造になっている。これと同様に、メダルセンサ34bは、その隙間320bの図中上側と下側に発光素子321bと受光素子322bを有している。
メダルセンサ34a,34bは、発光素子321aと受光素子322aとの間又は、発光素子321bと受光素子322bとの間に遮光物のメダル305が挿入されると、それぞれ受光素子322a,322bへの入光が無くなり、それぞれのハーネス323a,323bに流れる出力電流が大きくなりハイレベルとなる。スロットマシン1(図1、図2参照)の主制御基板20(図3参照)は、中継基板等を介して、ハーネス323a,323bに流れる出力電流の変化を検出することで、隙間320a,320bにメダル305が挿入されたか否かを判別している。
それぞれのメダルセンサ34a,34bの信号の出力タイミングは、メダルの通過速度、メダルの直径により決まる。言い換えれば、真正なメダルであれば一定のタイミングで信号が出力され、これに基づき主制御基板20(図3参照)はメダルの真偽の判定を行うことができる。また、通過したメダルの個数を計数することができる。
次に、逆移動検出センサ34cについてより詳細に説明する。
図7、図8に示すように、装置本体301のベース303において、メダル通路306の垂直部分307の背面側には、ブロック部331が形成されている。ブロック部331には、背面側に開口して逆移動検出センサ34cを摺動可能な状態で収納する収納部332が形成されている。
逆移動検出センサ34cは、正面側ケース341、背面側ケース342、回転軸343、ローラ344、軸受け345a,345b、エンコーダ346を備えている。
回転軸343は、左右両端に例えばボールベアリングによる軸受け345a,345bが取り付けられ、軸方向の中心にローラ344が取り付け固定され、ローラ344と軸受け345bの中間にエンコーダ346のスリット付き回転板347が取り付け固定されている。
正面側ケース341の背面側には、回転軸343、ローラ344、エンコーダ346を収納する収納部348が形成されている。また、正面側ケース341には、ローラ344の外周を外部に突出させるためのスリット349が形成されている。
正面側ケース341における収納部348の両脇には、軸受け345a,345bを保持するための凹部350a,350bが形成されている。
図7に示すように、背面側ケース342の正面側には、回転軸343、ローラ344、エンコーダ346を収納する収納部351が形成されている。
図8に示すように、背面側ケース342の背面側には、エンコーダ346(図7参照)のハーネス352、353を通過させるための貫通孔354が形成されている。
図7に示すように、背面側ケース342における収納部351の両脇には、軸受け345a,345bをそれぞれ保持するための凹部355a,355bが形成されている。
図7、図8に示すように、背面側ケース342の背面には、バネ356a,356bを収容するためのバネ収容穴357a,357bが形成されている。
図7に示すように、背面側ケース342における収納部351の下面には、エンコーダ346の受光素子ユニット361と発光素子ユニット362を搭載した基板363が取り付けられている。
図8に示すように、正面側ケース341は、複数のネジ364によって背面側ケース342にネジ止め固定される。この場合、軸受け345a,345bは、ローラ344とスリット付き回転板347を固定した回転軸343を、正面側ケース341及び背面側ケース342に対して少ない抵抗で回動可能な状態で保持する。
図7に示すように、装置本体301のベース303には、ローラ344の外周をメダル通路306の垂直部分307に突出させるためのスリット365が形成されている。
図7、図8に示すように、ブロック部331の収納部332は、逆移動検出センサ34cを収納した状態で裏蓋366によって閉塞されるようになっている。図8に示すように、裏蓋366は、複数のネジ367によってブロック部331の背面にネジ止め固定される。
また裏蓋366には、エンコーダ346(図7参照)のハーネス352、353を通過させるための貫通孔368が形成されている。
図7、図8に示すように、バネ356a,356bは、裏蓋366と背面側ケース342の背面の間に介挿され、ローラ344がスリット365からメダル通路306の垂直部分307に突出する方向に逆移動検出センサ34cを付勢するようになっている。
次に、エンコーダ346について詳細に説明する。
図7に示すように、エンコーダ346は、スリット付き回転板347と、受光素子ユニット361及び発光素子ユニット362を搭載した基板363とを備えている。
スリット付き回転板347は、図9に示すように、外周近傍がスリット部分の光透過部371および光遮断部372よりなる。
図10に示すように、基板363上には、スリット付き回転板347の外周近傍のスリット部分に対向して受光素子ユニット361と発光素子ユニット362が固定されている。受光素子ユニット361は、2個のフォトトランジスタ361a、361bと、ハーネス352を備えている。
発光素子ユニット362は、発光ダイオード(発光素子)362aと、ハーネス353を備えている。これらスリット付き回転板347、フォトトランジスタ361a、361bおよび発光ダイオード362aは、ロータリ・エンコーダを構成している。
図11はメダル選別装置34のメダル通路306に正規のメダル305を投入した場合の動作を示す説明図、図12はローラ344がR1方向に回転した場合にスリット付き回転板347によって作り出される断続的な光線とフォトトランジスタ361a、361bの位置関係を示す説明図、図13はローラ344がR1の逆方向に回転した場合にスリット付き回転板347によって作り出される断続的な光線とフォトトランジスタ361a、361bの位置関係を示す説明図、図14はローラ344がR1方向に回転した場合のフォトトランジスタ361a、361bの出力波形を示す波形図、図15はローラ344がR1の逆方向に回転した場合のフォトトランジスタ361a、361bの出力波形を示す波形図である。
図11に示すように、メダル通路306の垂直部分307にメダル305が落下すると、ローラ344は、バネ356a、356b(図7参照)の力により適度な圧力でメダル305と接触し、静止摩擦力により図中R1方向に回転する。すると、回転軸343に固定された図10に示すスリット付き回転板347も図中R1方向に回転する。そして、発光ダイオード362aから放射された光はスリット付き回転板347の光透過部371および光遮断部372により図12に示す断続的な光線パターン380となってフォトトランジスタ361a、361bに入射する。図12において、断続的な光線パターン380は、光透過部371(図10参照)を透過した光による光照射領域381と、光遮断部372(図10参照)により光が遮断された光遮断領域382が図中R1方向に向かって交互に連続する状態になっている。光照射領域381と光遮断領域382は、フォトトランジスタ361a、361b上を図中R1方向に向かって移動する。フォトトランジスタ361a、361bは、前記スリットに対応して僅かに離隔して隣接配置され、その間隔は、光照射領域381の図中R1方向の長さの半分程度である。
前記断続的な光線パターン380は、フォトトランジスタ361a、361bにより2系列のオン・オフパルス(電圧パルス)に変換される。このとき、フォトトランジスタ361a、361bは、上述のように僅かに離隔しているので、図14に示すフォトトランジスタ361a、361bが生成するオン・オフパルスは位相を異にして(時間的にずれて)いる。
図10に示すスリット付き回転板347をR1と逆方向の矢印R2方向に回転させた場合、図13に示すように、光線パターン380の光照射領域381と光遮断領域382は、フォトトランジスタ361a、361b上を図中R2方向に向かって移動する。
これにより、ローラ344を図10の矢印R1方向に回転させた場合と、R1と逆方向の矢印R2方向に回転させた場合とでは図14、図15に示すように2系列のオン・オフパルスは異なるパターンとして出力される。
ローラ344を矢印R1方向に回転させた場合では、図14(a)に示すフォトトランジスタ361aの出力パルスがオフに切り換わるタイミングT1(図12の状態)のとき、図12に示すようにフォトトランジスタ361bは光照射領域381に入るので、図14(b)に示すフォトトランジスタ361bの出力パルスはオンである。
一方、ローラ344を矢印R2方向に回転させた場合では、図15(a)に示すフォトトランジスタ361aの出力パルスがオフに切り換わるタイミングT2(図13の状態)のとき、図13に示すようにフォトトランジスタ361bは光遮断領域382に入るので、図15(b)に示すフォトトランジスタ361bの出力パルスはオフである。即ち、両フォトトランジスタ361a、361bの出力波形の位相が、ローラ344の回転方向により異なる。
ローラ344の回転に応じてフォトトランジスタ361a、361bにより生成された2系列オン・オフパルスは、図10に示すハーネス352を介して主制御基板20(図3参照)に入力される。そして、主制御基板20は、図14、図15に示す2系列のオン・オフパルスのパターンの違いによりローラ344の回転方向を判別し、前記メダル通路306(図11参照)を移動する対象物の移動方向を判別する。主制御基板20(図3参照)は、メダル通路306(図11参照)を移動する対象物の移動方向が投入口302(図4参照)側に向かう方向になった場合、サブ制御基板30(図3参照)を制御してスピーカ32a、32b(図2参照)に警報を出力させるとともに、外部集中端子基板25(図2参照)を介して遊技場に設置されている「ホールコンピュータ」に不正が行われたことを示すデータを送信する。
これにより、主制御基板20(図3参照)は、前記逆移動検出センサ34cが前記対象物の投入口302方向への移動を検出した場合に、異常が発生したと見なして報知を行う報知手段となっている。
次に、メダル選別装置34に対して不正行為が行われた場合の動作について詳細に説明する。
図16はメダル選別装置34のメダル通路306に不正器具401を挿入した場合の動作を示す説明図、図17はメダル選別装置34のメダル通路306から不正器具401を取り出す場合を示す説明図である。
図16に示すように、不正器具401は、先端に発光ダイオード402a、402bを取り付けたプラスチックシート403と、電池ボックス404及び回路部405から成る基部406とを連設したものである。プラスチックシート403は可撓性を有する透明のプラスチックをメダル選別装置34のメダル通路306に挿入できる形状に形成したものである。発光ダイオード402a、402bと回路部405はプラスチックシート403に設けられた配線407a、407bを介して電気的に接続されている。基部406には、発光ダイオード402a、402bを点滅させるための操作を行うスイッチ408が設けられている。
このような不正器具401を用いて不正行為を行う場合、不正遊技者は、まず、この不正器具401のプラスチックシート403をスロットマシン1(図1参照)のメダル投入部71のメダル投入口71aからメダル選別装置34(図5参照)のメダル通路306に挿入し、プラスチックシート403の先端の発光ダイオード402a、402bをメダルセンサ34a,34bの隙間320a,320b(図6参照)に挿入し、発光ダイオード402a、402bをメダルセンサ34a,34bの受光素子322a,322b(図6参照)に対向させる。次に、不正遊技者は、スイッチ408を操作して、前記発光ダイオード402a、402bを点滅させることで、メダルセンサ34a,34bの受光素子322a,322b(図6参照)を誤動作させ、スロットマシン1(図1参照)の内部に貯留するメダル(クレジット)を不正に増加させる。
不正器具401のプラスチックシート403をメダル選別装置34(図5参照)のメダル通路306に挿入する場合、ローラ344は図10の矢印R1方向に回転するため、主制御基板20は、通常の動作を継続する。
ここで、不正遊技者は、不正器具401が店員に発見されるのを避けるため、クレジットを不正に増加させた後、メダル選別装置34のメダル通路306から不正器具401のプラスチックシート403を引き抜くことになる。
図17に示すように、メダル通路306の垂直部分307において、プラスチックシート403を引き抜く方向に移動させると、ローラ344は、バネ356a、356bの力により適度な圧力でプラスチックシート403と接触し、静止摩擦力により図中R2方向に回転する。すると、図10に示したフォトトランジスタ361a、361bの出力は、図15に示した状態となり、主制御基板20(図3参照)は、メダル通路306を通過する対象物の通過方向が投入口302(図16参照)側に向かう方向になったことを確認し、サブ制御基板30(図3参照)を制御してスピーカ32a、32b(図2参照)に警報を出力させるとともに、外部集中端子基板25(図2参照)を介してホールコンピュータに不正が行われたことを示すデータを送信する。
これによりホールの従業員は、不正遊技者の不正行為を迅速かつ確実に発見できる。
かかる構成のメダル選別装置34によれば、メダル通路306に不正器具が挿入されたことを迅速かつ確実に発見することで係る不正行為を未然に防止し、防犯に役立つ等の効果が得られる。
尚、本実施形態において、ローラ344の回転方向を検出するエンコーダとして光学式の物を用いたが、電磁式等の他の方式のエンコーダを用いてもよい。また、メダル通路306を通過する対象物の通過方向が投入口方向になった場合の報知方法としては、スピーカに警報を出力させる方法とホールコンピュータに不正が行われたことを示すデータを送信する方法を用いたが、スロットマシン1の上方に配置された台ランプを点灯させる方法等の他の報知方法を用いてもよい。