JP4667771B2 - インバータ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インバータ装置に係り、特に交流出力相電圧の直流オフセット成分を自動補償するようにしたインバータ装置に関する。
インバータ装置は、各相のインバータの出力電圧指令値にその出力電圧が追従するように電圧制御を行い、例えば三角波PWM方式により各相のゲート信号をつくり出し、各相アームを形成する半導体電力素子をスイッチングして、パルス状の正及び負の方形波を出力し、リアクトルおよびコンデンサで構成される出力フィルタでこれを正弦波に変換する方式が一般的である。
この従来のインバータ装置では、出力電圧が必ずしも電圧指令値のとおりにはならず、その出力に直流成分が現れる。この結果、負荷に直流成分を含んだ直流電圧を与えることになり、負荷のトランス等の電気部品が焼損する恐れがあった。
この対策として、出力の直流成分を直流電流検出器で検出し、この検出値に従って出力電圧を補正するような対策が考えられるが、高精度の直流電流検出器は高価であるほか、回路が複雑になるという問題があった。このため、インバータ装置の各相のゲート信号に着目し、このゲート信号による駆動パルスの正側及び負側の実効値成分の差分を検出し、この検出信号に応じて駆動パルスのパルス幅を補正する提案が為されている(例えば特許文献1参照。)。
特開2002−272140号公報(第2−5頁、図1)
特許文献1に示された方法は、比較的簡単な回路で実現可能であるが、インバータ装置の出力電圧を直接検出していないため、その検出精度に問題が生じる恐れがある。その原因は各アームを形成する半導体電力素子のオンオフ動作が必ずしも理想的ではなく、オン及びオフのスイッチング時に遅れが生じ、しかも個々の半導体電力素子の特性のバラツキにより、これらのスイッチング時の遅れがアーム毎、または半導体電力素子毎に均一ではなくなるためである。
本発明は、上記に鑑みて為されたもので、その目的は、比較的簡単な回路構成で、且つ検出誤差の少ない方法によって装置出力の直流成分を検出し、これを補償する機能を有するインバータ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のインバータ装置は、ブリッジ接続した半導体電力素子で構成され、直流電力を交流電力に変換し、出力フィルタを介して負荷に給電するインバータ回路と、電圧指令に応じて前記インバータ回路の出力電圧を制御する制御部と、前記インバータ回路の前記出力フィルタ前の矩形波状である出力相電圧を検出する相電圧検出手段と、この矩形波状である出力相電圧の正側及び負側の導通時間の各々を、フォトカプラで絶縁して検出する導通時間検出手段とを具備し、前記相電圧検出手段は、前記インバータ回路の出力電圧を整流するダイオード回路と、前記ダイオード回路の出力電圧を平滑するコンデンサと、前記インバータ回路の出力と前記ダイオード回路の入力の間に各相毎に直列接続される複数個の分圧抵抗とを備え、前記複数個の分圧抵抗のうち少なくとも1個の分圧抵抗を相電圧検出用分圧抵抗とし、この相電圧検出用分圧抵抗に印加される電圧により相電圧を検出するようにし、前記制御部は、前記導通時間検出手段によって得られる正側導通時間と負側導通時間の差分の積分値に応じて前記電圧指令の直流成分を補正するようにしたことを特徴としている。
本発明によれば、比較的簡単な回路構成で、且つ検出誤差の少ない方法によって装置出力の直流成分を検出し、これを補償する機能を有するインバータ装置を提供することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は本発明に係るインバータ装置の実施例1を示す回路構成図である。
インバータ回路1は直流電源から得られる直流を3相交流に変換し、出力フィルタ2を介して負荷3に給電している。ここで、インバータ回路1に給電する直流は、図示したような蓄電池でも良いが、商用電源からコンバータ回路を経由して直流電源を得るようにしても良い。インバータ回路1は半導体電力素子をブリッジ接続して構成されているのが普通である。
負荷3の入力電圧は各相毎に電圧検出器5によって検出され、インバータ制御回路4にフィードバックされている。インバータ制御回路4では、このフィードバック電圧と各相の電圧指令を比較器41で夫々比較し、その差分を電圧増幅器42を介してPWM制御器43に与える。PWM制御器43は電圧増幅器42の出力をキャリア発生回路44の出力と比較し、これにより各相毎の駆動パルスを得、この駆動パルスをインバータ回路1の各アームの半導体電力素子のゲートに供給する。
インバータ回路1の出力には相電圧分圧回路6が接続され、この相電圧分圧回路6により各相の瞬時電圧が検出される。即ち、インバータ回路1の出力を各相毎に分圧抵抗61、分圧抵抗62及び分圧抵抗63を介し、ダイオードコンバータ回路64に供給する。ダイオードコンバータ回路64の出力は、その中点が接地された電解コンデンサ65A及び電解コンデンサ65Bの直列回路に接続されている。電解コンデンサ65A及び電解コンデンサ65Bには夫々抵抗66A及び66Bが並列に接続されている。
分圧抵抗62の両端の電圧は正/負アームオン時間検出回路7に与えられる。正/負アームオン時間検出回路7において、分圧抵抗62の両端の電圧は、正側フォトダイオード71A及び正側フォトトランジスタ72Aで構成されるフォトカップラと、負側フォトダイオード71B及び負側フォトトランジスタ72Bで構成されるフォトカップラのフォトダイオード側に並列に接続される。このように構成することにより、正側フォトトランジスタ72Aは、インバータ回路1の対象とする相の正側アームのオン時間に1を出力し、負側フォトトランジスタ72Bは、インバータ回路1の対象とする相の負側アームのオン時間に1を出力する。
正側フォトトランジスタ72A及び負側フォトトランジスタ72Bの出力、即ち正/負アームオン時間検出回路7の出力はオン時間差演算回路8に与えられる。オン時間差演算回路8内の比較器81は、正/負アームオン時間検出回路7の正側及び負側の出力を受け、対象相の正側オン時間と負側オン時間の差分を抽出して積分器82に与える。積分器82で積分された出力は、オフセット補正信号としてインバータ制御回路4の比較器41に与えられる。
以上の回路構成における本発明のインバータ装置の動作について以下説明する。
例えば、インバータ回路1のR相出力に直結した半導体電力素子の上下アーム導通時間の均衡が崩れて、R相電圧に直流オフセットが印加された場合を想定する。この場合、相電圧分圧回路6のR相に対応する分圧抵抗62からR相電圧を分圧し、フォトダイオード71A及び71BによってR相電圧の正及び負アームのオン時間を夫々検出する。直流オフセットがある場合は、この正側アームオン時間と負側アームオン時間に差が生ずる。積分器82により、このオン時間差を積分し、R相出力相電圧が+方向にオフセットがある場合は+値を出力し、−方向にある場合は−値を出力する。インバータ制御回路4のR相の電圧指令値からこの積分値を減算することにより、R相出力相電圧オフセット補償が行われる。
以上はR相についての説明であるが、S相及またはT相に直流オフセットがある場合も全く同様である。
図2は本発明に係るインバータ装置の実施例2を示す回路構成図である。
この実施例2の各部について、図1の実施例1に係るインバータ装置の各部と同一部分は同一符号で示し、その説明を省略する。この実施例2が実施例1と異なる点は、電圧検出用として分圧抵抗62A及び分圧抵抗62Bの直列回路を形成して相電圧分圧回路6Aを構成するようにした点、またフォトダイオード71Aに直列にシャントレギュレータ73Aを、フォトダイオード71Bに直列にシャントレギュレータ73Bを設け、各々のシャントレギュレータのリファレンス端子に上述の分圧抵抗62Aと分圧抵抗62Bの中点を接続し、分圧抵抗62Aの両端の電圧が所定値以上となったときシャントレギュレータ73Aをオンさせ、分圧抵抗62Bの両端の電圧が所定値以上となったときシャントレギュレータ73BAをオンさせるように正/負アームオン時間検出回路7Aを構成するようにした点である。
例えばR相正方向の所定の出力電圧に対し、分圧抵抗62Aを2.5V以上の電圧を背負う分圧抵抗とし、R相負方向の所定の出力電圧に対し、分圧抵抗62Bを2.5V以上の電圧を背負う分圧抵抗とすると、シャントレギュレータ73Aは分圧抵抗62Aの両端電圧が2.5V以上になったとき、カソード極からアノード極へ電流が流れ、シャントレギュレータ73Bは分圧抵抗62Bの両端電圧が2.5V以上になったとき、カソード極からアノード極へ電流が流れる。これにより、フォトダイオード71Aあるいはフォトダイオード71Bに電流が流れ、R相の正側アームオン時間またはR相の負側アームオン時間が検出可能となる。
このように、正/負アームオン時間検出回路7Aが、所定の電圧レベル以上の電圧で動作するように構成すれば、より耐ノイズ性の強い、バラツキの少ない出力相電圧の正負時間を認識できるため、より信頼性の高い出力相電圧オフセット補償が実現できる。
本発明に係るインバータ装置の実施例1を示す回路構成図。 本発明に係るインバータ装置の実施例2を示す回路構成図。
符号の説明
1 インバータ
2 出力フィルタ
3 負荷
4 インバータ制御回路
41 比較器
42 電圧増幅器
43 PWM制御器
44 キャリア発生回路
5 電圧検出器
6 相電圧分圧回路
61、62、62A、62B、63 分圧抵抗
64 ダイオードコンバータ回路
65A、65B 電解コンデンサ
66A、66B 抵抗
7 正/負アームオン時間検出回路
71A、71B フォトダイオード
72A、72B フォトトランジスタ
73A、73B シャントレギュレータ
8 オン時間差演算回路
81 比較器
82 積分器

Claims (3)

  1. ブリッジ接続した半導体電力素子で構成され、直流電力を交流電力に変換し、出力フィルタを介して負荷に給電するインバータ回路と、
    電圧指令に応じて前記インバータ回路の出力電圧を制御する制御部と、
    前記インバータ回路の前記出力フィルタ前の矩形波状である出力相電圧を検出する相電圧検出手段と、
    この矩形波状である出力相電圧の正側及び負側の導通時間の各々を、フォトカプラで絶縁して検出する導通時間検出手段と
    を具備し、
    前記相電圧検出手段は、
    前記インバータ回路の出力電圧を整流するダイオード回路と、
    前記ダイオード回路の出力電圧を平滑するコンデンサと、
    前記インバータ回路の出力と前記ダイオード回路の入力の間に各相毎に直列接続される複数個の分圧抵抗とを備え、
    前記複数個の分圧抵抗のうち少なくとも1個の分圧抵抗を相電圧検出用分圧抵抗とし、この相電圧検出用分圧抵抗に印加される電圧により相電圧を検出すると共に、
    前記制御部は、
    前記導通時間検出手段によって得られる正側導通時間と負側導通時間の差分の積分値に応じて前記電圧指令の直流成分を補正するようにしたことを特徴とするインバータ装置。
  2. 前記導通時間検出手段は、
    前記相電圧検出用分圧抵抗に2つのフォトカプラを逆並列に接続し、
    この2つのフォトカプラの出力により前記半導体電力素子の正側及び負側の導通時間を検出するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
  3. 前記導通時間検出手段は、
    前記相電圧検出用分圧抵抗に逆並列に接続した、2つのシャントレギュレータと導通時間検出用フォトカプラとの直列回路を備え、
    前記相電圧検出用分圧抵抗の中点を前記2つのシャントレギュレータのリファレンス端子に接続し、
    前記リファレンス端子の電圧が所定値以上となったときの前記シャントレギュレータの導通信号を前記フォトカプラで絶縁検出するようにしたことを特徴とする請求項2に記載のインバータ装置。
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