JP4674579B2 - ラインモニタ端末器 - Google Patents

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Description

本発明は、制御データを受けて負荷の動作を制御する制御端末器と、負荷の動作を制御するための監視データを生成する監視端末器と、一対の信号線を介して制御端末器および監視端末器に接続された伝送ユニットとを備えた多重伝送システムに用いられるラインモニタ端末器に関するものである。
従来から、複数の負荷(照明器具等)を制御可能とするために、それぞれ負荷に接続され制御データを受けて各負荷の動作を制御する複数台の制御端末器と、それぞれスイッチやセンサ等から監視入力を受けて各負荷の動作を制御するための監視データを生成する複数台の監視端末器と、一対の信号線を介して制御端末器および監視端末器に接続された伝送ユニットとを備えた多重伝送システムが提供されている。
ここに、伝送ユニットは、各制御端末器および各監視端末器に対して時分割多重伝送方式により伝送信号を周期的に送信する。伝送信号は複極の電圧信号からなり信号線を通して送信される。各制御端末器および各監視端末器は、伝送ユニットからの伝送信号を整流し平滑することにより自己の電源電圧を生成している。
各制御端末器および各監視端末器から伝送ユニットにデータを伝送する際には、伝送ユニットからの伝送信号に設定された返送期間に、各制御端末器および各監視端末器が信号線間のインピーダンスを変化させることによって電流モード信号からなる返送信号を伝送ユニットに返信する。各制御端末器および各監視端末器にはそれぞれ固有のアドレスが設定されており、伝送ユニットは、これらのアドレスを用いて各制御端末器および各監視端末器を識別する。
この種の多重伝送システムにおいては、監視端末器に接続されたスイッチやセンサ等から監視端末器に監視入力が入力されると、伝送ユニットは、前記監視端末器に伝送信号を伝送した際に前記監視端末器から監視データを受け取り、制御端末器に対して伝送信号により制御データを送信することにより制御端末器に負荷を制御させる。
また、この種の多重伝送システムには、複数台の端末器(制御端末器および監視端末器)間でのアドレス重複や信号線短絡などの異常を検出する機能を備えたラインモニタ端末器が設けられることがある。ラインモニタ端末器は、信号線に流れる電流を検出する電流トランスを備え、アドレス重複および信号線短絡を電流トランスの出力に基づいて重複検出回路および短絡検出回路でそれぞれ検出する。重複検出回路および短絡検出回路は、電流トランスの出力が予め設定された基準電圧異常になったときに、それぞれ重複検出信号、短絡検出信号を出力する(たとえば特許文献1参照)。
要するに、複数台の端末器で同一のアドレスが設定されアドレス重複が生じていると、複数台の端末器が伝送ユニットから同時にアクセスされることとなり、同一の返送期間に複数台の端末器から返送信号が伝送ユニットに返信されるので、信号線に流れる電流の増加量が通常の複数倍となる。そこで、重複検出回路は、返送期間に信号線に流れる電流が、通常の返送信号の2倍以上か否かによってアドレス重複か否かを検出する。
一方、信号線短絡が生じた場合には、信号線に短絡電流が流れて信号線に流れる電流が大幅に増加するので、短絡検出回路は、電流トランスの出力電圧が短絡検出用基準電圧以上か否かによって信号線短絡か否かを検出する。ここで、特許文献1に記載の発明では、システム構築時において、活線状態で施工工事したときに信号線に大きな突入電流が流れても、この突入電流が誤って短絡電流として検出されることを防止するために、突入電流では短絡時のように信号線間の電圧が低下しないことを利用して、突入電流と信号線短絡とを区別している。つまり、信号線間の電圧低下が所定値以上であり、且つ信号電圧がゼロである場合にのみ信号線短絡と判断する。
特開平5−30578号公報(第3−5頁)
ところで、この種の多重伝送システムでは、伝送ユニットが信号線に伝送信号を周期的に送信しており、制御端末器や監視端末器が信号線から伝送信号を受けて自己の電源電圧を生成しているので、信号線を流れる電流(伝送信号あるいはサージ電流)によって伝送ユニットや制御端末器や監視端末器の構成部品(コンデンサなど)が経年的に損傷を受ける。そのため、多重伝送システムにおいては、使用開始から一定年数(たとえば8年)を寿命とし、寿命末期には各機器のメンテナンスを受けることが推奨されている。
しかし、多重伝送システムは寿命末期でも正常に動作することが多いので、寿命末期であることに使用者が気付かず、適切なメンテナンス時期にメンテナンスが実施されないことが多い。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであって、多重伝送システムのメンテナンス時期の目安を監視することができるラインモニタ端末器を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、制御データを受けて負荷の動作を制御する制御端末器と、前記負荷の動作を制御するための監視データを生成する監視端末器と、一対の信号線を介して制御端末器および監視端末器に接続され、信号線を通して電圧信号からなる伝送信号を制御端末器および監視端末器に周期的に送信する伝送ユニットとを備え、制御端末器および監視端末器が伝送信号を受けて自己の電源電圧を生成し、伝送ユニットが、前記伝送信号によって監視端末器から前記監視データを受け取り、伝送信号によって制御端末器に前記制御データを伝送することにより制御端末器に負荷を制御させる多重伝送システムに用いられるラインモニタ端末器であって、前記一対の信号線間に接続され、伝送ユニットから信号線を介して流れる電流に基づいて多重伝送システムの寿命の指標となる監視量を求める監視手段を備えることを特徴とする。
この構成によれば、監視手段によって多重伝送システムの寿命の指標となる監視量を求めることができるので、当該監視量を多重伝送システムのメンテナンス時期の目安とすることができる。しかも、制御端末器や監視端末器と同様にラインモニタ端末器を信号線に接続するだけで、ラインモニタ端末器の監視手段によって監視量を求めることが可能となる。すなわち、多重伝送システムの寿命の指標を監視する機能を伝送ユニットに付加する場合に比べて、多重伝送システムの寿命の指標を監視する機能を多重伝送システムに容易に付設することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記監視手段が、前記伝送ユニットから前記信号線に前記伝送信号が送信されたことを検出する信号検出手段と、信号検出手段で伝送信号が検出された時間の累計を前記監視量とする計時手段を有することを特徴とする。
この構成によれば、伝送ユニットから信号線に伝送信号が送信された時間の累計を監視量とするので、監視量は多重伝送システムが使用された累計時間に相当する。したがって、使用者が多重伝送システムの使用開始時期を把握していない場合でも、監視量をメンテナンス時期の目安とすることにより適切なメンテナンス時期を把握することができる。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記監視手段が、前記信号線にサージ電流が流れたことを検出するサージ検出手段と、サージ検出手段でサージ電流が検出された回数を計数するサージカウント手段とを有し、サージカウント手段で計数された回数に応じて前記監視量を求めることを特徴とする。
この構成によれば、信号線にサージ電流が流れた回数に応じて監視量を求めることにより、サージ電流によって多重伝送システムが受けた損傷を考慮に入れて監視量を求めることができる。したがって、監視量は多重伝送システムの寿命を正確に反映し、より適切なメンテナンス時期の目安となる。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明において、前記監視手段で求められた前記監視量を表示する表示手段を備えることを特徴とする。
この構成によれば、監視量は表示手段に表示されるので、表示手段の表示により適切なメンテナンス時期を使用者等に知らせることができる。
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明において、不揮発性メモリと、前記伝送ユニットに設定された設定データを信号線を通して読み出し不揮発性メモリに書き込むバックアップ手段とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、伝送ユニットに設定された設定データを不揮発性メモリにコピーしておくことにより、伝送ユニットの故障時に伝送ユニットの設定データが失われることを回避できる。
本発明は、監視手段によって多重伝送システムの寿命の指標となる監視量を求めることができるので、当該監視量を多重伝送システムのメンテナンス時期の目安とすることができる。しかも、制御端末器や監視端末器と同様にラインモニタ端末器を信号線に接続するだけで、ラインモニタ端末器の監視手段によって監視量を求めることが可能となるから、多重伝送システムの寿命の指標を監視する機能を多重伝送システムに容易に付設することができるという利点がある。
本実施形態のラインモニタ端末器1は、図2に示す多重伝送システムに用いられるものである。図2に示す多重伝送システムは、背景技術の欄で説明した多重伝送システムと基本構成が共通する。
図2の多重伝送システムは、伝送ユニット2に対して一対の信号線Lsにより制御端末器3および監視端末器4が複数台ずつバス接続されている。各制御端末器3および各監視端末器4は信号線Ls接続用の接続端子(図示せず)をそれぞれ2組ずつ有し、各制御端末器3または各監視端末器4を介して信号線Lsが延長されるように、送り配線により各制御端末器3および各監視端末器4と伝送ユニット2とが接続される。詳しくは後述するが、ラインモニタ端末器1においても信号線Ls接続用の接続端子Ti,To(図1参照)が2組設けられており、送り配線により各制御端末器3および各監視端末器4と伝送ユニット2との間に接続される。
ここでは、伝送ユニット2が配設された主制御盤Aと、それぞれ制御端末器3が複数台ずつ配設された複数のリレー制御盤B1〜B4とが用いられており、たとえばビル等のフロアごとに各リレー制御盤B1〜B4を配置することにより、1台の伝送ユニット2を備えた多重伝送システムで複数フロアに設置された負荷(図示せず)の制御を行うことができる。なお、図2の例では、主制御盤Aには2つのリレー制御盤B1,B3が並列に接続されており、これらのリレー制御盤B1,B3にそれぞれ後段のリレー制御盤B2,B4が直列に接続されている。ラインモニタ端末器1は、各リレー制御盤B1〜B4に1台ずつ配置されており、各リレー制御盤B1〜B4内で最も伝送ユニット2寄りに接続される。各監視端末器4は、それぞれリレー制御盤B1〜B4の外側に配置され、少なくとも1台のラインモニタ端末器1を介して伝送ユニット2に接続される。
以下に、図2の多重伝送システムの動作について説明する。
伝送ユニット2から送信される伝送信号Vsは図3(a)に示すフォーマットを採用している。すなわち、伝送信号Vsは、信号送出開始を示すスタートパルスST、信号モードを示すモードデータMD、制御端末器3および監視端末器4を各別に呼び出すための8ビットのアドレスデータAD、負荷を制御する制御データCD、伝送誤りをチェックするチェックサムデータCS、制御端末器および監視端末器からの返送信号を受信するタイムスロットである返送信号期間WTからなる複極(±24V)の時分割多重信号であり、パルス幅変調によってデータが伝送されるものである。
各制御端末器3および各監視端末器4は、受信した伝送信号Vsに含まれるアドレスデータADが自己のアドレスに一致すると、その伝送信号Vsから制御データCDを取り込み、同伝送信号Vsの返送信号期間WTに電流モード信号からなる返送信号を伝送ユニット2に返信する。返送信号は、一対の信号線Ls間に低抵抗を接続し信号線Ls間を短絡させることにより得られる信号であって、低抵抗の接続時に信号線Lsを流れる電流が増加する。伝送ユニット2は返送信号期間WTに信号線Lsを流れる電流の増加を検出することにより返送信号を受け取る。
伝送ユニット2は、所望の制御端末器3あるいは監視端末器4に対して制御データCDを伝送する場合には、モードデータMDを制御モードとし、送信先となる前記所望の制御端末器3あるいは監視端末器4のアドレスをアドレスデータADとした伝送信号Vsを信号線Lsに送出する。これにより、前記所望の制御端末器3あるいは監視端末器4は、伝送信号Vs内の制御データCDを受け取り、返送信号期間WTにおいて返送信号を伝送ユニット2に返信する。伝送ユニット2は、返信された返送信号と送信した伝送信号Vsとの関係により制御データCDが所望の制御端末器3あるいは監視端末器4に送信されたことを確認する。なお、制御端末器3においては受け取った制御データCDに従って負荷を制御し、監視端末器4においては受け取った制御データCDに従って監視データを伝送ユニット2に返信する。
ところで、伝送ユニット2は、定常時はモードデータMDをダミーモードとした伝送信号Vsを、各制御端末器3および各監視端末器4に対して周期的に送信している(常時ポーリング)。これにより、各制御端末器3および各監視端末器4は、伝送ユニット2からの伝送信号を整流し平滑することによって自己の電源電圧を生成することができる。一方、スイッチ(図示せず)からの監視入力が入力されるなど監視端末器4でイベントが発生したときには、この監視端末器4は、伝送信号Vs(ダミーモード)のスタートパルスSTに同期させて図3(b)の割込信号Viを伝送ユニット2に返信する。これと同時に、監視端末器4は自身の割込フラグを設定する。伝送ユニット2は、割込信号Viが返信されると、割込信号Viを返信した監視端末器4を検索する。
具体的には、モードデータMDを割込ポーリングモードとし、且つアドレスデータADの上位半数のビット(ここではアドレスデータが8ビットであるから上位4ビット)を順次増加させながら伝送信号Vsを送信する。この伝送信号Vsを受信した監視端末器4は、伝送信号VsのアドレスデータADの上位4ビットが自己のアドレスの上位4ビットに該当し、且つ上記割込フラグが設定されている場合に、自己のアドレスの下位半数のビットを伝送ユニット2に返信する。要するに、割込信号Viを返信した監視端末器4から伝送ユニット2にアドレスの下位4ビットが返信され、伝送ユニット2においてこの監視端末器4のアドレスが取得されることとなる。このように、伝送ユニット2は、割込信号Viを返信した監視端末器4をアドレスの上位4ビットが共通する16台ずつまとめて検索するので、比較的短時間で監視端末器4を発見することができる。
伝送ユニット2は、割込信号Viを返信した監視端末器4のアドレスを取得すると、モードデータMDを監視モードとし、取得したアドレスをアドレスデータADとした伝送信号Vsを信号線Lsに送出する。監視端末器4は、この伝送信号Vsの返送信号期間WTに監視データを伝送ユニット2に返信する。これにより、監視端末器4でイベントが発生したときには、この監視端末器4から伝送ユニット2に監視データが伝送されることとなる。監視端末器4の割込フラグは、監視モードの伝送後、伝送ユニット2から監視端末器4に対して割込リセットを指示する信号が送信されることにより解除される。また、伝送ユニット2が所望の制御端末器3の動作状態を返送信号により知る場合には、この制御端末器3に対して監視モードの伝送信号Vsを送信すればよい。
なお、各監視端末器4に接続されるスイッチは複数回路(たとえば4回路)のスイッチ接点を備え、各制御端末器3には複数回路(たとえば4回路)の負荷が接続される。ここにおいて、各制御端末器3および各監視端末器4には負荷およびスイッチ接点を個別に識別するための負荷番号が付加されており、制御端末器3のアドレスと負荷の負荷番号とを合わせてアドレスとし、監視端末器4のアドレスとスイッチ接点の負荷番号とを合わせてアドレスとしている。
以下では、上述した多重伝送システムに用いられる本実施形態のラインモニタ端末器1の構成について図1を参照して説明する。
ラインモニタ端末器1は、信号線Ls用の2組の接続端子となる入力端子Tiと出力端子Toとの間を一対の内部信号線5で接続しており、各内部信号線5にはそれぞれ切り離しリレー6のリレー接点6a,6bが挿入されている。ここに、ラインモニタ端末器1は入力端子Tiを伝送ユニット2側として信号線Lsに接続される。そのため、切り離しリレー6のリレー接点6a,6bをオフすることにより、ラインモニタ端末器1よりも後段つまり出力端子To側に接続される全ての端末器を伝送ユニット2から切り離すことができる。一対の内部信号線5間には、サージ電流対策として直列接続された一対のバリスタ7が接続されており、両バリスタ7の接続点は接地されたアース端子Teに接続されている。これにより、信号線Lsにサージ電流が流れて一対のバリスタ7の直列回路の両端間の電圧が所定のバリスタ電圧を超えると、バリスタ7が低インピーダンスとなりサージ電流がバリスタ7を通してアース端子Teに流れる。
本実施形態のラインモニタ端末器1は回路電源となる電源回路8を備えており、制御端末器3や監視端末器4と同様に、電源回路8で伝送ユニット2からの伝送信号Vsを整流し平滑することにより自己の電源電圧を生成している。電源回路8は、たとえば伝送信号Vsを整流するダイオードブリッジ(図示せず)と、ダイオードブリッジの出力を平滑するコンデンサ(図示せず)と、コンデンサの両端電圧を定電圧化して出力する定電圧化回路(図示せず)とで構成される。
ところで、本実施形態のラインモニタ端末器1は、複数台の端末器(制御端末器3および監視端末器4)間でのアドレス重複や信号線Ls短絡などの異常を検出する機能については、背景技術の欄で説明した特許文献1に記載のラインモニタ端末器1と共通する。すなわち、ラインモニタ端末器1は、一方の内部信号線5に設けられ当該内部信号線5に流れる電流を検出する第1の電流トランスCT1を備え、アドレス重複および信号線Ls短絡を電流トランスCT1の出力に基づいて重複検出回路9および短絡検出回路10でそれぞれ検出する。重複検出回路9および短絡検出回路10は、電流トランスCT1の出力が予め設定された基準電圧異常になったときに、それぞれ重複検出信号、短絡検出信号を出力する。
具体的には、重複検出回路9は、返送信号期間に信号線Lsに流れる電流が通常の返送信号の2倍以上か否かによってアドレス重複か否かを検出し、短絡検出回路10は、電流トランスCT1の出力電圧が短絡検出用基準電圧以上か否かによって信号線Ls短絡か否かを検出する。さらに、システム構築時において、活線状態で施工工事したときに信号線Lsに大きな突入電流が流れても、この突入電流が誤って短絡電流として検出されることを防止するために、突入電流では短絡時のように信号線Ls間の電圧が低下しないことを利用して、突入電流と信号線Ls短絡とを区別している。つまり、一対の内部信号線5間の電圧を監視する突入電流監視手段11を儲け、信号線Ls間の電圧低下が所定値以上であり、且つ信号電圧がゼロである場合にのみ信号線Ls短絡と判断する。
重複検出回路9と短絡検出回路10と突入電流監視手段11とは、マイクロコンピュータからなる演算処理回路12に接続されており、演算処理回路12は、アドレス重複や信号線Ls短絡などの異常検出時に、第1のドライブ回路13で表示LED(発光ダイオード)14を点灯させることにより異常発生を報知する。アドレス重複を検出した場合には、操作入力部15に設けた表示スイッチ16(図4参照)を操作することにより、表示LED14に設けた7セグメントLED17(図4参照)に重複しているアドレスを表示させることができる。さらに、演算処理回路12は信号線Ls短絡を検出した場合には上述した切り離しリレー6(ここではラッチングリレー)を第2のドライブ回路18によって駆動し、切り離しリレー6のリレー接点6a,6bをオフすることにより、伝送ユニット2に対してラインモニタ端末器1よりも後段に接続された端末器(制御端末器3、監視端末器4、ラインモニタ端末器1)を伝送ユニット2から切り離す。信号線Ls短絡が解消されて伝送信号Vsの送信が再開し、電源回路8から回路電源の供給が再開されると切り離しリレー6のリレー接点6a,6bは自動的にオンされる。
なお、図1では図示を省略しているが、内部信号線5には、切り替えリレー6のリレー接点6a,6bを通して入力端子Ti−出力端子To間を接続する第1経路と、リレー接点6a,6bを通さずに入力端子Ti−出力端子To間を接続する第2経路と、入力端子Ti−出力端子To間を常時絶縁する第3経路とを択一的に選択するモード切替スイッチ19(図4参照)が設けられており、上述したように信号線Ls短絡時に後段の端末器を伝送ユニット2から切り離す動作はモード切替スイッチ19で第1経路が選択されている場合に可能となる。
上述したラインモニタ端末器1は、図4(a)に示すように、各リレー制御盤B1〜B4内にそれぞれ配設可能なサイズに形成された器体20を備え、器体20の機能面21(設置状態での前面)に、入力端子Tiと出力端子Toとアース端子Teと、表示LED14を構成する7セグメントLED17と信号受信LED22と重複検知LED23と短絡検知LED24と、操作入力部15を構成する表示スイッチ16の押釦とリセットスイッチ25の押釦とモード切替スイッチ19とが配置されている。信号受信LED22は伝送信号Vsを受信している間点灯し、重複検知LED23はアドレス重複検出時に点灯し、短絡検知LED24は信号線Ls短絡検出時に点灯する。モード切替スイッチ19は図4(b)に示すように、上述した第1経路(図中Xの位置)と第2経路(図中Zの位置)と第3経路(図中Yの位置)とを択一的に選択可能なスライドスイッチからなる。
ところで、本実施形態のラインモニタ端末器1は、上述したアドレス重複や信号線Ls短絡などの異常を検出する機能のほか、伝送ユニット2から信号線Lsを介して流れる電流に基づいて多重伝送システムの寿命の指標となる監視量を求める監視手段を備えている。
監視手段は、電源回路8から電源供給されている時間の累計を第1の監視量とする計時手段26を演算処理回路12に有する。ここで、電源回路8は伝送ユニット2から信号線Lsに伝送信号Vsが送信されたことを検出する信号検出手段として機能しており、計時手段26においては電源回路8で伝送信号Vsが検出された時間の累計が第1の監視量となる。計時手段26で計時された第1の監視量は、操作入力部15の操作により、年数に換算されて表示手段としての表示LED14の7セグメントLED17に表示される。本実施形態において上記第1の監視量を表示させるには、操作入力部15で動作モードを経過年数表示モードに切り替えたうえで表示スイッチ16の押釦を押操作すればよい。ここでは、表示スイッチ16およびリセットスイッチ25の両押釦を同時に長押し(2秒以上)した後、モード切替スイッチ19を切り替えることによりラインモニタ端末器1の動作モードを切り替えることができる。
伝送ユニット2からの伝送信号Vsは多重伝送システムが動作している間は常時ポーリングによって常に送信されているので、上述のように計時手段26で監視される伝送信号Vsが検出された時間の累計は、多重伝送システムが使用された時間の累計に相当する。つまり、多重伝送システムの使用開始時点からの経過時間が計時手段26で第1の監視量として監視され、使用開始時点では0年である表示LED14の表示年数が、1年を経過するごとに1年ずつ増加する。ここにおいて、一定年数(たとえば8年)を多重伝送システムの寿命として設定する場合には、使用開始から前記一定年数が経過後は表示LED14に表示する年数を点滅表示させるようにしておけば、メンテナンス時期(寿命末期)を使用者に気付かせやすくなる。
なお、停電などによりラインモニタ端末器1への電力供給が停止した際に、計時手段26で計時中の値が消失しないように、演算処理回路12は、ラインモニタ端末器1の電源が遮断される直前にフラッシュメモリ27(不揮発性メモリ)に計時中の値を書き込むようにプログラムされている。
上述したラインモニタ端末器1を用いれば、監視手段によって多重伝送システムの寿命の指標となる第1の監視量を求めることができるので、この監視量を多重伝送システムのメンテナンス時期の目安とすることができる。しかも、制御端末器3や監視端末器4と同様にラインモニタ端末器1を信号線Lsに接続するだけで、ラインモニタ端末器1の監視手段によって監視量を求めることが可能となる。これに対して、多重伝送システムの寿命の指標を監視する機能を伝送ユニット2に付加することも考えられるが、その場合には、伝送ユニット2そのものの設計を変更する必要がある。したがって、本実施形態の構成では、多重伝送システムの寿命の指標を監視する機能を伝送ユニット2に付加する場合に比べて、多重伝送システムの寿命の指標を監視する機能を多重伝送システムに容易に付設することができる。なお、第1の監視量を求める機能を有したラインモニタ端末器1は1つの多重伝送システム内に最低1台設けられていればよい。
また、本実施形態のラインモニタ端末器1の監視手段は、上記構成に加えて、一対のバリスタ7の接続点とアース端子Teとの間の接地線28に設けられ当該接地線28を流れる電流を検出する第2の電流トランスCT2と、電流トランスCT2の出力に基づいてサージ電流の有無を検出するサージ検出回路29(サージ検出手段)とを有し、且つサージ検出回路29でサージ電流が検出された回数をカウントするサージカウント手段30を演算処理回路12に有する。サージカウント手段30でカウントされた回数はフラッシュメモリ27に随時記録される。演算処理回路12は、サージカウント手段30でカウントされた回数に応じて第2の監視量を求める。多重伝送システムを構成する伝送ユニット2や制御端末器3や監視端末器4の構成部品(コンデンサなど)は、信号線Lsにサージ電流が流れると損傷を受けることがあるが、上記第2の監視量にはこのサージ電流による構成部品の損傷具合が反映される。
第2の監視量は、操作入力部15の操作により、多重伝送システムの使用開始からの経過年数に換算されて表示LED14の7セグメントLED17に表示される。すなわち、演算処理回路12は、信号線Lsにサージ電流が流れた回数に基づいて多重伝送システムの使用開始からの経過年数を推測し、推測結果を表示LED14に表示させる。本実施形態において上記第2の監視量を表示させるには、操作入力部15で動作モードを推測年数表示モードに切り替えたうえで表示スイッチ16の押釦を押操作すればよい。
この構成によれば、監視手段によって多重伝送システムの寿命の指標となる第2の監視量を求めることができるので、この監視量を多重伝送システムのメンテナンス時期の目安とすることができる。しかも、本実施形態のラインモニタ端末器1は、各リレー制御盤B1〜B4内で最も伝送ユニット2寄りに接続されているので、どのリレー制御盤B1〜B4にサージ電流が多く流れているかを特定することができ、したがって、サージ電流対策を増強すべきポイントを特定することができる。その結果、適切なサージ電流対策が可能となり、多重伝送システム全体のサージ耐量を向上させることができる。なお、サージ電流が複数回流れるとラインモニタ端末器1内のバリスタ7の耐性が低下するが、このバリスタ7の耐性低下についても第2の監視量に反映されることとなるので、第2の監視量はラインモニタ端末器1自身のメンテナンス時期の目安にもなる。
ところで、図2の多重伝送システムは、負荷を個別に制御するだけでなく、複数の負荷を一斉に制御できるように、複数ずつにグループ分けされた負荷をグループ単位で一括して制御するグループ制御機能と、全ての負荷についてグループごとに予め設定された制御状態に一斉に制御するシーン制御機能とを備えている。ここに、グループの割り当ては、所定のグループ番号に負荷の接続された制御端末器3のアドレスを対応付けることにより行われる。そのため、グループ番号と制御端末器3のアドレスとの対応関係が設定データとして伝送ユニット2に記憶され、グループ制御やシーン制御を行う際には伝送ユニット2の設定データが参照される。
ここで、本実施形態のラインモニタ端末器1は、演算処理回路12に接続されており信号線Lsから伝送信号を受信する伝送信号受信回路31を備えており、演算処理回路12は、この伝送信号受信回路31で伝送ユニット2に設定された上記設定データを信号線Lsを通して読み出してフラッシュメモリ27に書き込むことにより、設定データのバックアップをとるバックアップ手段としての機能を有する。設定データのバックアップをとるためには、操作入力部15で動作モードをデータコピーモードに切り替えたうえで表示スイッチ16の押釦を押操作すればよい。
この構成によれば、伝送ユニット2に設定された設定データのバックアップをとっておくことにより、伝送ユニット2の故障時に伝送ユニット2の設定データが失われることを回避できる。バックアップ手段を有したラインモニタ端末器は1つの多重伝送システム内に最低1台設けられていればよい。なお、多重伝送システムに、パーソナルコンピュータ(パソコン)と通信可能な端末器(図示せず)を付加し、この端末器を通してパソコンに設定データをコピーすることも考えられるが、この場合にはラインモニタ端末器1よりも高価な端末器が必要になる。伝送ユニット2に設定データを設定する可搬型の設定器(図示せず)に設定データが記録されていることもあるが、設定器は複数の多重伝送システムで共用されるから、設定器内の設定データは他の多重伝送システムの設定データに置き換わっていることが多く、設定器では本実施形態のように確実なバックアップをとることはできない。
さらにまた、本実施形態のラインモニタ端末器1は自己のアドレスを設定可能に構成されている。これにより、伝送ユニット2は、所望のラインモニタ端末器1に対してアドレスを指定することにより伝送信号Vsを送信することができる。ラインモニタ端末器1は、伝送信号受信回路31で伝送信号Vsを受信し、伝送信号VsのアドレスデータADが自己のアドレスに一致していれば、この伝送信号Vsの制御データCDを取り込む。演算処理回路12は、制御データCDを受けて切り離しリレー6のリレー接点6a,6bをオンオフ制御可能にプログラムされている。
これにより、たとえば図5に示すように、1箇所のリレー制御盤B2に監視端末器4として接続されたスイッチSW(リモコンスイッチ)の操作で、各リレー制御盤B1〜B4内に配設されたラインモニタ端末器1の切り離しリレー6をオンオフ制御することができる。図5では、スイッチSWが個別のスイッチ接点を操作する操作ハンドル32を複数(ここでは4つ)備え、各操作ハンドル32が操作されることにより各ラインモニタ端末器1の切り離しリレー6がオンオフ制御される。なお、図5の例では各ライン端末器1にそれぞれ0−1、0−2、0−3、0−4のアドレスが設定され、スイッチSWの各操作ハンドル32が各アドレスにそれぞれ対応付けられている。
ラインモニタ端末器1は、上述したようにモード切替スイッチ19で第1経路が選択されている場合に、リレー接点6a,6bがオフの状態で後段の端末器を伝送ユニット2から切り離す。ラインモニタ端末器1の入力端子Tiと内部信号線5との間にリレー接点6a,6bを設けてもよく、この場合に、リレー制御盤B4内のラインモニタ端末器1のリレー接点6a,6bがオフすると、リレー制御盤B4の伝送ユニット2側(図5の矢印X)で信号線Lsが遮断された状態と等価になる。
ここにおいて、多重伝送システムでは、システム内で何らかの異常が発生した場合に、異常発生箇所の特定をするために端末器を伝送ユニット2から順に切り離していくことがある。その際に、各ラインモニタ端末器1のモード切替スイッチ19を第3経路に切り替えることによりラインモニタ端末器1よりも後段の端末器を切り離すことは可能であるが、各リレー制御盤B1〜B4が離れて設置されている場合には、それぞれのモード切替スイッチ19を順に切り替えていくと作業効率が悪い。これに対して、本実施形態では1箇所に設けたスイッチSWで全てのラインモニタ端末器1の切り離しリレー6を制御することができるから、作業効率が向上するという利点がある。
上述した実施形態では、第1の監視量と第2の監視量とを個別に求め、各別に表示可能とした例を示したが、計時手段26で計時された使用開始からの経過時間と、サージカウント手段30でカウントされたサージ電流の発生回数とを組み合わせて1つの監視量を求めるようにしてもよい。なお、サージ電流対策としてのバリスタ7は、上述した実施形態ではリレー接点6a,6bよりも出力端子To側に設けられているが、リレー接点6a,6bよりも入力端子Ti側(伝送ユニット2側)に設けられていてもよい。
本発明の実施形態のラインモニタ端末器の構成を示す概略ブロック図である。 同上のラインモニタ端末器を用いた多重伝送システムを示す概略構成図である。 同上の動作説明図である。 同上のラインモニタ端末器を示し、(a)は全体の正面図、(b)は要部の正面図である。 同上のラインモニタ端末器を用いた多重伝送システムを示す概略構成図である。
符号の説明
1 ラインモニタ端末器
2 伝送ユニット
3 制御端末器
4 監視端末器
14 表示LED(表示手段)
26 計時手段
27 フラッシュメモリ(不揮発性メモリ)
29 サージ検出回路(サージ検出手段)
30 サージカウント手段
Ls 信号線
Vs 伝送信号

Claims (5)

  1. 制御データを受けて負荷の動作を制御する制御端末器と、前記負荷の動作を制御するための監視データを生成する監視端末器と、一対の信号線を介して制御端末器および監視端末器に接続され、信号線を通して電圧信号からなる伝送信号を制御端末器および監視端末器に周期的に送信する伝送ユニットとを備え、制御端末器および監視端末器が伝送信号を受けて自己の電源電圧を生成し、伝送ユニットが、前記伝送信号によって監視端末器から前記監視データを受け取り、伝送信号によって制御端末器に前記制御データを伝送することにより制御端末器に負荷を制御させる多重伝送システムに用いられるラインモニタ端末器であって、前記一対の信号線間に接続され、伝送ユニットから信号線を介して流れる電流に基づいて多重伝送システムの寿命の指標となる監視量を求める監視手段を備えることを特徴とするラインモニタ端末器。
  2. 前記監視手段は、前記伝送ユニットから前記信号線に前記伝送信号が送信されたことを検出する信号検出手段と、信号検出手段で伝送信号が検出された時間の累計を前記監視量とする計時手段を有することを特徴とする請求項1記載のラインモニタ端末器。
  3. 前記監視手段は、前記信号線にサージ電流が流れたことを検出するサージ検出手段と、サージ検出手段でサージ電流が検出された回数を計数するサージカウント手段とを有し、サージカウント手段で計数された回数に応じて前記監視量を求めることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のラインモニタ端末器。
  4. 前記監視手段で求められた前記監視量を表示する表示手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のラインモニタ端末器。
  5. 不揮発性メモリと、前記伝送ユニットに設定された設定データを信号線を通して読み出し不揮発性メモリに書き込むバックアップ手段とを備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のラインモニタ端末器。
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