JP4709792B2 - 排水処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、下水やし尿、畜産排水等の有機性排水を活性汚泥により処理した後、膜によって活性汚泥と処理水とを分離する排水処理システムに関する。
膜分離活性汚泥法は、下水やし尿、畜産排水等の有機性排水を活性汚泥により処理した後、膜によって活性汚泥と処理水とを分離する排水処理方法として知られている。
図5は、膜分離活性汚泥法を用いた排水処理システムの一例を示すブロック図である。
この図に示す排水処理システム101は、配水路102を介して供給される排水(下水やし尿、畜産排水等の有機性排水)を取り込んで、活性汚泥によって処理する排水処理槽103と、排水処理槽103から排出される排水を膜処理して、清澄な処理水と活性汚泥とに分離して清澄な処理水を次工程に送水する膜分離槽104とを備えている。
排水処理槽103は、配水路102を介して供給される排水を取り込む排水処理タンク105と、排水処理タンク105内に配置される散気管106と、外気を取り込み、散気管106から排水中に散気して、活性汚泥中の好気性微生物を活性化させ、活性汚泥処理を促進する排水処理用ブロア107とを備えている。
膜分離槽104は、排水処理槽103で活性汚泥によって処理された排水を取り込む膜分離タンク108と、膜分離タンク108内に配置され、排水を活性汚泥と処理水とに分離する膜109と、膜分離タンク108内に配置される散気管110と、外気を取り込み、散気管110から排水中に散気する膜処理用ブロア111と、膜109によって分離された処理水(清澄な処理水)を汲み出し、次工程に送水する濾過ポンプ112とを備えている。
そして、この排水処理システムでは、配水路102を介して供給される排水を排水処理槽103に導いて活性汚泥によって処理した後、膜分離槽104に導いて、活性汚泥と処理水とに分離し、清澄な処理水を次工程に送水するようにしている。配水路102を介して供給される排水を取り込み、排水処理タンク105内に貯留しながら、散気管106から排水中に散気された空気によって活性化された、活性汚泥中の好気性微生物で、排水を活性汚泥によって処理した後、膜分離槽104に供給する。
また、このような排水処理システムでは、有機物除去に加え、窒素などの除去可能であることが望ましい。
図6は、標準活性汚泥法と同様な循環式硝化脱窒法によって、排水を処理する排水処理システムの一例を示すブロック図である。
この図に示す排水処理システム121は、配水路122を介して供給される排水(下水やし尿、畜産排水等の有機性排水)を取り込んで、無酸素処理する無酸素処理槽123と、無酸素処理槽123から排出される排水を取り込んで、好気性処理する好気性処理槽124と、好気性処理槽124から排出される排水を膜処理して、清澄な処理水と活性汚泥とに分離する膜分離槽125とを備えており、配水路122を介して供給される排水、好気性処理槽124にある排水を無酸素処理槽123に導きながら、無酸素状態で撹拌して、窒素成分を除去し、好気性処理槽124で活性汚泥処理した後、膜分離槽125に導いて、活性汚泥と処理水とに分離し、清澄な処理水を次工程に送水する。
無酸素処理槽123は、配水路122を介して供給される排水などを取り込み、無酸素状態にする無酸素処理タンク126と、無酸素処理タンク126内の排水を撹拌する攪拌機127と、好気性処理槽124内にある排水の一部を取り込み、無酸素処理タンク126に戻す循環ポンプ128とを備えており、配水路122を介して供給される排水と、好気性処理槽124にある排水の一部とを取り込み、無酸素処理タンク126内に貯留しながら、攪拌機127で、撹拌して、活性汚泥中に生息する脱窒細菌で、排水中の硝酸性窒素を窒素ガスに転換、除去した後、好気性処理槽124に排出する。
好気性処理槽124は、無酸素処理槽123から供給される排水を取り込む好気性処理タンク129と、好気性処理タンク129内に配置される散気管130と、外気を取り込み、散気管130から排水中に散気して活性汚泥中の好気性微生物を活性化させ、活性汚泥処理を促進する好気処理用ブロア131とを備えており、無酸素処理槽123から供給される排水を取り込み、好気性処理タンク129内に貯留しながら、散気管130から排水中に散気された空気によって活性化された、活性汚泥中の好気性微生物で、排水を活性汚泥によって処理した後、膜分離槽125に供給する。
膜分離槽125は、排水処理槽124で活性汚泥処理された排水を取り込む膜分離タンク133と、膜分離タンク133内に配置され、排水を活性汚泥と処理水とに分離する膜134と、膜分離タンク133内に配置される散気管135と、外気を取り込み、散気管135から排水中に散気する膜処理用ブロア136と、膜135によって分離された処理水(清澄な処理水)を汲み出し、次工程に送水する濾過ポンプ137とを備えており、排水処理槽124で活性汚泥処理された排水を取り込みながら、膜処理をおこなって、活性汚泥と処理水とに分離し、清澄な処理水を次工程に送水する。
ところで、このような膜分離活性汚泥法は、活性汚泥が処理水に混入するのを防止して、清澄な処理水が得られるという利点がある一方、膜分離槽101、125に配置された膜109、135の膜面に活性汚泥が付着して生物膜が形成されることから、膜135が目詰まりし、必要な膜透過流量(単位膜面積当たりの処理水の1日量)が得られなくなるという問題がある。
膜透過流量の低下の原因の1つとして、活性汚泥の粘度の影響が指摘されている。粘度が高いほど膜透過流量が低下しやい。そして活性汚泥のMLSS(活性汚泥混合液の浮遊物質濃度)が高いほど、粘度は高くなる傾向にある。
このため、活性汚泥の引き抜きなどにより、MLSSをある濃度以下に調整することで膜透過流量の低下を防止するという方法がある(例えば非特許文献1参照)。
しかし、このような方法では、MLSSを高濃度にすることができないため、活性汚泥による排水処理性能が制限されるという問題がある。
そこで、このような問題を解決するため、活性汚泥による排水処理を行う排水処理槽103、好気性処理槽124で、MLSSを高濃度に維持し、膜分離槽104、125で、低濃度(正確には膜面では低濃度)にする方法がいくつか提案されている。
1つめの方法は、排水処理槽103、好気性処理槽124に、活性汚泥の生物膜を形成する担体を投入する方法である。担体に高濃度の活性汚泥を付着させ、担体が膜分離槽104、125に流出しない構造にすることで、排水処理槽103、好気性処理槽124のMLSSを高濃度にしつつ、膜分離槽104、125のMLSSを低濃度にすることができる(例えば特許文献1参照)。
2つめの方法は、膜分離槽104、125に沈殿部を設け、重力濃縮による固液分離を行った後に上澄みのみを膜分離する方法である(例えば特許文献2参照)。
3つめの方法は、排水処理槽103、好気性処理槽124、もしくは膜分離槽104、125の上流に凝集剤を添加し、活性汚泥を凝集沈殿する方法である(例えば特許文献3参照)。
これら3つの方法は、いずれも排水処理槽103、好気性処理槽124のMLSSを高濃度に維持し、膜分離槽104、125を低濃度にでき、膜透過流量の低減を防止することが可能である。
特開平6−182396号公報 特開2004−255267号公報 特開平6−178979号公報 特開平7−222994号公報 特開2001−314890号公報 特開2004−89956号公報 特開2004−202387号公報 (社)日本下水道協会:第40回下水道研究発表会講演集,p.694−696,2003 (社)日本下水道事業団:高度処理施設設計マニュアル(案),1994
ところで、このような排水処理システム101、121で処理される排水には、下水のように1日の間で水量や水質の変動があるものがあり、そのような排水を処理対象とする場合、流入変動に適切に対応できる排水処理方法であるとことが望まれる。
このような要求に対し、上記1つ目の方法である特許文献1のような「担体投入」では、流入変動に対応する仕組みは特に備わっていない。
また、上記2つ目の方法である特許文献2のような「沈殿部設置」では、重力沈降で固液分離を行うため、流速が増すと、沈降性が低下してしまうことから、流速の上限が制限されると考えられる。
また、上記3つめの方法である特許文献3のような「凝集剤添加」では、凝集剤の添加量を制御することで、流入変動に対応することができる。しかし薬品(凝集剤)の費用が継続的に発生するという問題がある。
また、標準活性汚泥法を使用した排水処理システムでは、薬品を使用した凝集剤添加法、晶析脱リン法などの化学的リン除去法でリンを除去することが多い。そして、薬品を使用する場合、薬品の費用が継続的に発生するという問題がある。
なお、活性汚泥法における窒素・リン除去法の原理および基本構成(処理方法)については公知文献が多数あるため(例えば非特許文献2参照)、それについてはここでは詳細な説明は省略する。
また、標準活性汚泥法と異なる方法で、生物学的リン除去を実現する方法がいくつか提案されている(例えば特許文献4〜7参照)。
しかし、膜分離活性汚泥法を使用する排水処理システム101、121では、標準活性汚泥法と異なり、原理的に沈殿池が不要であるため、沈殿池からの返送汚泥がなく、標準活性汚泥法と同様の方法で嫌気好気法による生物学的リン除去を実現することはできない。
本発明は上記の事情に鑑み、排水処理槽のMLSSを高濃度、膜分離槽のMLSSを低濃度に保持して、排水処理性能の向上と膜透過流量の低下防止とを両立させることができる排水処理システムを提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために本発明は、活性汚泥によって有機性排水を処理する排水処理槽と、排水処理槽から排出される排水を膜処理して活性汚泥と処理水とに分離する膜分離槽とを有する排水処理システムにおいて、前記排水処理槽と前記膜分離槽との間に配置され、排水処理槽から排出される排水にマイクロバブルを散気して活性汚泥を浮上させる浮上濃縮処理槽と、浮上濃縮処理槽で浮上された活性汚泥を含む排水を取り込んで貯留すると共に、余分な活性汚泥を外部に排出しつつ脱気して前記排水処理槽に戻す汚泥貯留槽と、前記膜分離槽で排水から分離され沈殿濃縮された活性汚泥を取り込み、前記排水処理槽に戻す第1活性汚泥返送機構と、前記膜分離槽で沈殿濃縮された活性汚泥を取り込み、前記汚泥貯留槽に戻す第2活性汚泥返送機構と、を備えたことを特徴としている。
また、本発明は、活性汚泥によって有機性排水を処理する排水処理槽と、排水処理槽から排出される排水を膜処理して活性汚泥と処理水とに分離する膜分離槽とを有する排水処理システムにおいて、前記排水処理槽と前記膜分離槽との間に配置され、排水処理槽から排出される排水にマイクロバブルを散気して活性汚泥を浮上させる浮上濃縮処理槽と、
浮上濃縮処理槽で浮上された活性汚泥を含む排水を取り込んで貯留すると共に、余分な活性汚泥を外部に排出しつつ脱気して前記排水処理槽に戻す汚泥貯留槽と、前記膜分離槽で排水から分離され沈殿濃縮された活性汚泥を取り込み、前記排水処理槽に戻す第1活性汚泥返送機構と、前記膜分離槽で沈殿濃縮された活性汚泥を取り込み、前記汚泥貯留槽に戻す第2活性汚泥返送機構と、を備え、前記排水処理槽は、処理対象となる排水と汚泥貯留槽から供給される活性汚泥とを取り込んで撹拌する嫌気性処理槽と、嫌気性処理槽から排出される排水を無酸素状態で撹拌する無酸素処理槽と、無酸素処理槽から排出される排水に散気して活性汚泥によって処理するとともに、一部の排水を前記無酸素処理槽に戻す好気性処理槽と、を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、排水処理槽のMLSSを高濃度、膜分離槽のMLSSを低濃度に保持して、排水処理性能の向上と膜透過流量の低下防止とを両立させることができる。
《第1実施形態》
図1は本発明による排水処理システムの第1実施形態を示すブロック図である。
この図に示す排水処理システム1は、配水路2を介して供給される排水(下水やし尿、畜産排水等の有機性排水)を取り込んで、活性汚泥によって処理する排水処理槽3と、排水処理槽3から排出される排水中の活性汚泥を浮上濃縮する浮上濃縮処理槽4と、浮上濃縮処理槽4から排出される排水を膜処理して、清澄な処理水と活性汚泥とに分離する膜分離槽5と、浮上濃縮処理槽4で浮上濃縮された活性汚泥を貯留して排水処理槽3に戻す汚泥貯留槽6と、膜分離槽5内で膜分離された活性汚泥を排水処理槽3に戻す汚泥返送機構7とを備えている。
排水処理槽3は、配水路2を介して供給される排水、汚泥貯留槽6から供給される活性汚泥、汚泥返送機構7から供給される活性汚泥を取り込む排水処理タンク8と、排水処理タンク8内に配置される散気管9と、外気を取り込み、散気管9から排水中に散気して活性汚泥中の好気性微生物を活性化させ、活性汚泥処理を促進する排水処理用ブロア10とを備えている。
そして、排水処理槽3では、配水路2を介して供給される排水、汚泥貯留槽6から供給される活性汚泥、汚泥返送機構7から供給される活性汚泥を取り込み、排水処理タンク8内に貯留しながら、散気管9から排水中に散気された空気によって活性化された活性汚泥中の好気性微生物で活性汚泥処理した後、浮上濃縮処理槽4に供給する。
浮上濃縮処理槽4は、排水処理槽3から供給される排水を取り込む浮上濃縮処理タンク11と、指定された発生速度でマイクロバブル(直径約10〜50ミクロンの気泡)を発生して、浮上濃縮処理タンク11内の排水中に散気し、活性汚泥を浮上濃縮するマイクロバブル発生機12とを備えている。
そして、浮上濃縮処理槽4では、排水処理槽3から供給される排水を取り込み、浮上濃縮処理タンク11内に貯留しながら、マイクロバブル発生機12で生成されたマイクロバブルで、活性汚泥を浮上濃縮し、活性汚泥濃度が低くなった排水を膜分離槽5に供給する。
膜分離槽5は、浮上濃縮処理槽4で活性汚泥濃度が低くされた排水を取り込む膜分離タンク13と、膜分離タンク13内に配置され、排水を活性汚泥と処理水とに分離する膜14と、膜分離タンク13内に配置される散気管15と、外気を取り込み、散気管15から排水中に散気する膜処理用ブロア16と、膜14によって分離された処理水(清澄な処理水)を汲み出し、次工程に送水する濾過ポンプ17とを備えている。
そして、膜分離槽5では、浮上濃縮処理槽4で活性汚泥濃度が低くされた排水を取り込みながら、膜処理を行って、活性汚泥と処理水とに分離し、清澄な処理水を次工程に送水する。
また、汚泥貯留槽6は、浮上濃縮処理槽4で浮上濃縮された活性汚泥を汲み出す送泥ポンプ18と、送泥ポンプ18で汲み出された活性汚泥を貯留して脱気し、活性汚泥に付着した気泡を除去する汚泥貯留タンク19と、汚泥貯留タンク19内の活性汚泥を撹拌する攪拌機20と、汚泥貯留タンク19内の余分な活性汚泥を引き抜いて、外部に排出する余剰汚泥引抜ポンプ21と、汚泥貯留タンク19内の活性汚泥を排水処理槽3に戻す汚泥返送ポンプ22とを備えている。
そして、汚泥貯留槽6では、浮上濃縮処理槽4で浮上濃縮された活性汚泥を汲み出して、貯留しながら、活性汚泥に付着した気泡を除去した後、指定された量だけ、排水処理槽3に戻す。また、貯留している活性汚泥の量が多くなり過ぎたとき、余分な活性汚泥を外部に排出し、貯留汚泥量を調整する。
また、汚泥返送機構7は、膜分離槽5内で膜分離された活性汚泥を汲み出して、排水処理槽3に戻す返送ポンプ23を備えており、膜分離槽5内で膜分離された活性汚泥を排水処理槽3に戻し、膜分離槽5内に活性汚泥が蓄積しないようにする。
このように第1実施形態では、配水路2を介して供給される排水を排水処理槽3に導いて活性汚泥によって処理した後、浮上濃縮処理槽4で活性汚泥を浮上濃縮し、汚泥貯留槽6を介して、排水処理槽3に戻しながら、浮上濃縮処理槽4で活性汚泥濃度が低くされた排水を膜分離槽5に導いて、活性汚泥と処理水とに分離し、清澄な処理水を次工程に送水するようにしている。このため、排水処理槽3のMLSSを高濃度、膜分離槽5のMLSSを低濃度に保持して、排水処理性能と膜透過流量低下防止とを両立させることができる。
また、第1実施形態では、マイクロバブル発生量が可変可能にされたマイクロバブル発生機12を使用しているので、処理流量に応じて、マイクロバブル発生量を増減することにより、処理流量が増減した場合にも、これに対処することができる。
《第2実施形態》
図2は本発明による排水処理システムの第2実施形態を示すブロック図である。
この図に示す排水処理システム31は、配水路32を介して供給される排水(下水やし尿、畜産排水等の有機性排水)を取り込んで、嫌気性処理する嫌気性処理槽33と、嫌気性処理槽33から排出される排水を無酸素処理する無酸素処理槽34と、無酸素処理槽34から排出される排水を取り込んで、好気性処理する好気性処理槽35と、好気性処理槽35から排出される排水中の活性汚泥を浮上濃縮する浮上濃縮処理槽36と、浮上濃縮処理槽36から排出される排水を膜処理して、清澄な処理水と活性汚泥とに分離する膜分離槽37と、浮上濃縮処理槽36で浮上濃縮された活性汚泥を貯留し、嫌気性処理槽33に戻す汚泥貯留槽38と、膜分離槽37内で膜分離された活性汚泥を無酸素処理槽34に戻す汚泥返送機構39とを備えている。そして、この排水処理システム31では、配水路32を介して供給される排水、汚泥貯留槽38から供給される活性汚泥を嫌気性処理槽33に導いて、嫌気性処理するとともに、嫌気性処理済みの排水と、好気性処理槽35にある排水とを無酸素処理槽34に導き、撹拌して、窒素成分を除去し、好気性処理槽35で活性汚泥によって処理する。また、この動作と並行し、好気性処理槽35で活性汚泥によって処理した排水を浮上濃縮処理槽36に導いて、活性汚泥を浮上濃縮し、汚泥貯留槽38を介して、嫌気性処理槽33に戻しながら、浮上濃縮処理槽36で活性汚泥濃度が低くされた排水を膜分離槽37に導いて、活性汚泥と処理水とに分離し、清澄な処理水を次工程に送水する。
嫌気性処理槽33は、配水路32を介して供給される排水、汚泥貯留槽38から供給される活性汚泥を取り込み、嫌気処理する嫌気性処理タンク40と、嫌気性処理タンク40内の排水を撹拌する攪拌機41とを備えている。そして、嫌気性処理槽33では、配水路32を介して供給される排水と、汚泥貯留槽38から供給される活性汚泥とを取り込み、嫌気処理タンク40内に貯留しながら、攪拌機41で撹拌して嫌気性処理した後、無酸素処理槽34に供給する。
無酸素処理槽34は、嫌気性処理槽33から排出される排水を取り込み、無酸素状態にする無酸素処理タンク42と、無酸素処理タンク42内の排水を撹拌する攪拌機43と、好気性処理槽35内にある排水の一部を取り込み、無酸素処理タンク42に戻す循環ポンプ44とを備えている。そして、無酸素処理槽34では、嫌気性処理槽33から排出される排水と、好気性処理槽35にある排水の一部とを取り込み、無酸素処理タンク42内に貯留すると共に、攪拌機43で撹拌して、活性汚泥中に生息する脱窒細菌で排水中の硝酸性窒素を窒素ガスに転換、除去した後、好気性処理槽35に供給する。
好気性処理槽35は、無酸素処理槽34から供給される排水を取り込む好気性処理タンク45と、好気性処理タンク45内に配置される散気管46と、外気を取り込み、散気管46から排水中に散気して、活性汚泥中の好気性微生物を活性化させ、活性汚泥処理を促進する好気処理用ブロア47とを備えている。そして、無酸素処理槽34から供給される排水を取り込み、好気性処理タンク45内に貯留しながら、散気管46から排水中に散気された空気によって活性化された、活性汚泥中の好気性微生物で活性汚泥によって処理した後、浮上濃縮処理槽36に供給する。
浮上濃縮処理槽36は、好気性処理槽35から供給される排水を取り込む浮上濃縮処理タンク48と、指定された発生速度でマイクロバブル(直径約10〜50ミクロンの気泡)を発生して、浮上濃縮処理タンク48内の排水中に散気し、活性汚泥を浮上濃縮するマイクロバブル発生機49とを備えている。そして、浮上濃縮処理槽36では、好気性処理槽35から供給される排水を取り込み、浮上濃縮処理タンク48内に貯留しながら、マイクロバブル発生機49で生成されたマイクロバブルで活性汚泥を浮上濃縮し、活性汚泥濃度が低くなった排水を膜分離槽37に供給する。
膜分離槽37は、浮上濃縮処理槽36で活性汚泥濃度が低くされた排水を取り込む膜分離タンク50と、膜分離タンク50内に配置され、排水を活性汚泥と処理水とに分離する膜51と、膜分離タンク50内に配置される散気管52と、外気を取り込み、散気管52から排水中に散気する膜処理用ブロア53と、膜51によって分離された処理水(清澄な処理水)を汲み出し、次工程に送水する濾過ポンプ54とを備えている。そして、浮上濃縮処理槽36から供給された排水を取り込みながら、膜処理を行って活性汚泥と処理水とに分離し、清澄な処理水を次工程に送水する。
また、汚泥貯留槽38は、浮上濃縮処理槽36で浮上濃縮された活性汚泥を汲み出す送泥ポンプ55と、送泥ポンプ55で汲み出された活性汚泥を貯留して脱気し、活性汚泥に付着した気泡を除去する汚泥貯留タンク56と、汚泥貯留タンク56内の活性汚泥を撹拌する攪拌機57と、汚泥貯留タンク56内の余分な活性汚泥を引き抜いて、外部に排出する余剰汚泥引抜ポンプ58と、汚泥貯留タンク56内の活性汚泥を嫌気性処理槽33に戻す汚泥返送ポンプ59とを備えている。そして、浮上濃縮処理槽36で浮上濃縮された活性汚泥を汲み出して、貯留しながら、活性汚泥に付着した気泡を除去した後、指定された量だけ、嫌気性処理槽33に戻す。また、貯留している活性汚泥の量が多くなり過ぎたとき、余分な活性汚泥を外部に排出し、貯留汚泥量を調整する。
また、汚泥返送機構39は、膜分離槽36内で膜分離された活性汚泥を汲み出して、無酸素処理槽34に戻す返送ポンプ60を備えている。そして、膜分離槽36内で膜分離された活性汚泥を無酸素処理槽34に戻し、膜分離槽36内に活性汚泥が蓄積しないようにする。
このように第2実施形態では、配水路32を介して供給される排水、汚泥貯留槽38から供給される活性汚泥を嫌気性処理槽33に導いて、嫌気性処理するとともに、嫌気性処理済みの排水と、好気性処理槽35にある排水とを無酸素処理槽34に導き、無酸素状態で撹拌して、窒素成分を除去し、好気性処理槽35で活性汚泥によって処理した後、浮上濃縮処理槽36で活性汚泥を浮上濃縮し、汚泥貯留槽38を介して、嫌気性処理槽33に戻しながら、浮上濃縮処理槽36で活性汚泥濃度が低くされた排水を膜分離槽37に導いて、活性汚泥と処理水とに分離し、清澄な処理水を次工程に送水するようにしているので、排水処理槽のMLSSを高濃度、膜分離槽のMLSSを低濃度に保持して、排水処理性能と膜透過流量低下防止とを両立させることができる。
また、第2実施形態では、汚泥貯留槽38に余剰汚泥引抜ポンプ58を設けているので、汚泥貯留槽38の汚泥濃度が高く、脱気が進まないとき、浮上濃縮処理槽36で濃縮された活性汚泥の一部もしくは全量を汚泥貯留槽38に投入して、外部に排出することができる。
これによって、脱気不足に起因して、空気が嫌気性処理槽33へ入るのを防止し、嫌気性処理槽33、無酸素処理槽34に酸素が供給されないようにして、嫌気性処理、無酸素処理を安定することができる。
(窒素除去)
また、第2実施形態では、好気性処理槽35内に存在する硝化細菌の働きによって、排水中の無機性窒素を硝酸に硝化するとともに、好気性処理槽35内にある、硝酸を含む排水を循環ポンプ44で無酸素処理槽34に返送し、無酸素処理槽34内に存在する脱窒細菌の働きで、排水中の有機物を水素供与対として窒素ガスに脱窒し、排水中から窒素を除去するようにしているので、薬品を用いずに窒素成分を除去することができる。
(リン除去)
また、第2実施形態では、好気性処理槽35の後に設けた浮上濃縮処理槽36に、標準活性汚泥法における沈殿池と同様の汚泥濃縮機能を持たせているので、濃縮活性汚泥に付着した気泡を汚泥貯留槽38で除去した後、嫌気性処理槽33に返送することにより、嫌気好気法による生物学的リン除去を実現することができる。
具体的には、好気性処理槽35から排出される排水(活性汚泥と処理水の混合液)を浮上濃縮処理槽36で硝酸を含む処理水と、硝酸を含まない濃縮された活性汚泥(濃縮汚泥)とに分離し、汚泥貯留槽38で気泡を除去した、酸素を含まない濃縮汚泥を嫌気性処理槽33に返送することで、嫌気性処理槽33を嫌気状態に保持して、活性汚泥からリン酸を放出した後、好気性処理槽35で放出量以上のリン酸を摂取する。そして、汚泥貯留槽38の余剰汚泥引抜ポンプ58を動作して、リン酸を過剰に摂取した活性汚泥を余剰汚泥として系外に排出することで、排水中からリンが除去することができる。
《第3実施形態》
図3は本発明による排水処理システムの第3実施形態を示すブロック図である。なお、この図において、図1の各部と対応する部分には、同じ符号が付してある。
この図に示す排水処理システム71が図1に示す排水処理システム1と異なる点は、膜分離槽5内で膜分離された活性汚泥を汲み出して、排水処理槽3に戻す返送ポンプ23しか持たない汚泥返送機構7に代えて、膜分離槽5内で膜分離された活性汚泥を汲み出して、排水処理槽3に戻す返送ポンプ23と、膜分離槽5内で膜分離された活性汚泥を汲み出して、汚泥貯留槽6に戻す返送ポンプ72とを持つ汚泥返送機構73を設け、膜分離槽5内で膜分離された活性汚泥のうち、余分な活性汚泥を汚泥貯留槽6から外部に排出するようにしたことである。
このように、第3実施形態では、膜分離槽5内で膜分離された活性汚泥のうち、余分な活性汚泥を汚泥貯留槽6に導いて、外部に排出するようにしているので、膜分離槽5内に活性汚泥が蓄積されないようにしながら、排水処理槽3の活性汚泥濃度を最適な範囲に保持して、排水処理性能と膜透過流量低下防止とを両立させることができる。
《第4実施形態》
図4は本発明による排水処理システムの第4実施形態を示すブロック図である。なお、この図において、図2の各部と対応する部分には、同じ符号が付してある。
この図に示す排水処理システム81が図1に示す排水処理システム31と異なる点は、膜分離槽37内で膜分離された活性汚泥を汲み出して、無酸素処理槽34に戻す返送ポンプ60しか持たない汚泥返送機構39に代えて、膜分離槽37内で膜分離された活性汚泥を汲み出して、無酸素処理槽34に戻す返送ポンプ60と、膜分離槽37内で膜分離された活性汚泥を汲み出して、汚泥貯留槽38に戻す返送ポンプ82とを持つ汚泥返送機構83を設け、膜分離槽37内で膜分離された活性汚泥のうち、余分な活性汚泥を汚泥貯留槽38から外部に排出するようにしたことである。
このように、第4実施形態では、膜分離槽37内で膜分離された活性汚泥のうち、余分な活性汚泥を汚泥貯留槽38に導いて、外部に排出するようにしているので、膜分離槽37内に活性汚泥が蓄積されないようにしながら、無酸素処理槽34の活性汚泥濃度を最適な範囲に保持して、排水処理性能と膜透過流量低下防止とを両立させることができる。
本発明による排水処理システムの第1実施形態を示すブロック図である。 本発明による排水処理システムの第2実施形態を示すブロック図である。 本発明による排水処理システムの第3実施形態を示すブロック図である。 本発明による排水処理システムの第4実施形態を示すブロック図である。 膜分離活性汚泥法を用いた従来の排水処理システム例を示すブロック図である。 標準活性汚泥法と同様な循環式硝化脱窒法によって、排水を処理する従来の排水処理システム例を示すブロック図である。
符号の説明
1、31、71、81:排水処理システム
2、32:配水路
3:排水処理槽
4:浮上濃縮処理槽
5、37:膜分離槽
6、38:汚泥貯留槽
7、39:汚泥返送機構(第1活性汚泥返送機構)
8:排水処理タンク
9、15、46、52:散気管
10:排水処理用ブロア
11、48:浮上濃縮処理タンク
12、49:マイクロバブル発生機
13、50:膜分離タンク
14、51:膜
16、53:膜処理用ブロア
17、54:濾過ポンプ
18、55:送泥ポンプ
19、56:汚泥貯留タンク
20、57:攪拌機
21、58:余剰汚泥引抜ポンプ
22、59:汚泥返送ポンプ
23、60、72、82:返送ポンプ
33:嫌気性処理槽
34:無酸素処理槽
35:好気性処理槽
36:浮上濃縮処理槽
40:嫌気性処理タンク
41、43:攪拌機
42:無酸素処理タンク
44:循環ポンプ
45:好気性処理タンク
47:好気処理用ブロア
73、83:汚泥返送機構(第2活性汚泥返送機構)

Claims (2)

  1. 活性汚泥によって有機性排水を処理する排水処理槽と、排水処理槽から排出される排水を膜処理して活性汚泥と処理水とに分離する膜分離槽とを有する排水処理システムにおいて、
    前記排水処理槽と前記膜分離槽との間に配置され、排水処理槽から排出される排水にマイクロバブルを散気して活性汚泥を浮上させる浮上濃縮処理槽と、
    浮上濃縮処理槽で浮上された活性汚泥を含む排水を取り込んで貯留すると共に、余分な活性汚泥を外部に排出しつつ脱気して前記排水処理槽に戻す汚泥貯留槽と、
    前記膜分離槽で排水から分離され沈殿濃縮された活性汚泥を取り込み、前記排水処理槽に戻す第1活性汚泥返送機構と、
    前記膜分離槽で沈殿濃縮された活性汚泥を取り込み、前記汚泥貯留槽に戻す第2活性汚泥返送機構と、
    を備えたことを特徴とする排水処理システム。
  2. 活性汚泥によって有機性排水を処理する排水処理槽と、排水処理槽から排出される排水を膜処理して活性汚泥と処理水とに分離する膜分離槽とを有する排水処理システムにおいて、
    前記排水処理槽と前記膜分離槽との間に配置され、排水処理槽から排出される排水にマイクロバブルを散気して活性汚泥を浮上させる浮上濃縮処理槽と、
    浮上濃縮処理槽で浮上された活性汚泥を含む排水を取り込んで貯留すると共に、余分な活性汚泥を外部に排出しつつ脱気して前記排水処理槽に戻す汚泥貯留槽と、
    前記膜分離槽で排水から分離され沈殿濃縮された活性汚泥を取り込み、前記排水処理槽に戻す第1活性汚泥返送機構と、
    前記膜分離槽で沈殿濃縮された活性汚泥を取り込み、前記汚泥貯留槽に戻す第2活性汚泥返送機構と、を備え、
    前記排水処理槽は、処理対象となる排水と汚泥貯留槽から供給される活性汚泥とを取り込んで撹拌する嫌気性処理槽と、嫌気性処理槽から排出される排水を無酸素状態で撹拌する無酸素処理槽と、無酸素処理槽から排出される排水に散気して活性汚泥によって処理するとともに、一部の排水を前記無酸素処理槽に戻す好気性処理槽と、
    を備えたことを特徴とする排水処理システム。
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