JP4715523B2 - 乗員拘束装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両の座席の乗員を衝突時に拘束するための乗員拘束装置に関するものであり、特に前衝突時に乗員の腰部を拘束し、乗員の身体が前方及び下方に移動することを防止するよう構成された乗員拘束装置に関する。
自動車の乗員を衝突時に拘束するシステムにおいて、シートベルトを装着していても前衝突時に乗員がラップベルトの下側をくぐり抜けようとするサブマリン現象を防止する乗員拘束装置として、特開平10−217818号公報には、シートクッションとシートパンとの間に膨張可能なバッグを配置し、車両衝突時にこのバッグを膨張させることによりシートクッションの前部を押し上げるようにした乗員拘束装置が記載されている。
第5図は同号公報の乗員拘束装置を示すシート前後方向の縦断面図である。シート前部において、クッションフレーム(シートパン)100とシートパッド102との間にエアバッグ104が配置されている。このエアバッグ104はシートの左右幅方向に延在しており、インフレータ106によって膨張可能とされている。シートパッド102の上面はトリムカバー108によって覆われており、その上に乗員が腰掛ける。
車両衝突時にインフレータ106が作動すると、エアバッグ104が膨張し、シートパッド102の前部が押し上げられるか、又は下から突き上げられて密度が高くなることにより、乗員身体の前方移動が防止(抑制を含む)される。
特開平10−217818号公報
本発明は、このようにバッグをシートクッションの下側に配置した乗員拘束装置において、該バッグの耐久性を高めることを目的とする。
請求項1の乗員拘束装置は、シートの左右幅方向に延在するようにシートクッションとシートクッション下側部材との間に配置され、該シートクッションの前部を下側から押圧するように膨張可能なバッグと、車両緊急時に該バッグを膨張させるガス発生器と、を有する乗員拘束装置において、該バッグとシートクッションとの間に、該バッグを保護する保護材設けられており、該保護材は、該シートクッションの底面に沿って延在するシート状のものであり、該保護材は、該シートパッドの底面のうち少なくとも該バッグの膨張領域に配設されており、該保護材は、該シートクッションの底面に組み付けられていることを特徴とするものである。
請求項2の乗員拘束装置は、請求項1において、該保護材は、該シートクッションに対し接着、粘着、平面ファスナ、縫着又はホック留めによって留め付けられていることを特徴とするものである。
請求項3の乗員拘束装置は、請求項1又は2において、前記保護材は、ゴム又は樹脂製のシート状であることを特徴とするものである。
請求項4の乗員拘束装置は、シートの左右幅方向に延在するようにシートクッションとシートクッション下側部材との間に配置され、該シートクッションの前部を下側から押圧するように膨張可能なバッグと、車両緊急時に該バッグを膨張させるガス発生器と、を有する乗員拘束装置において、該バッグとシートクッションとの間に、該バッグを保護する保護材が設けられており、該保護材は該バッグの上側を覆う主板部と、該主板部の周縁部から下方へ立設されており、該バッグの周囲を取り囲む囲壁状部とを有した無底容器状のものであり、バッグの膨張圧によって該保護材が開放し、バッグが膨張するように構成されており、該囲壁状部の下部に、該保護材をシートクッション下側部材に留め付けるための留付部材が設けられており、該留付部材は、該囲壁状部の下端から下方へ延出した爪ないしフック状の弾性体であり、この留付部材が、該シートクッション下側部材に設けられた留付部材係合孔に弾性的に係合することにより、該保護材が該シートクッション下側部材に留め付けられていることを特徴とするものである。
請求項5の乗員拘束装置は、請求項4において、前記ガス発生器は、前記バッグの外部に配置され、ダクトを介して該バッグと接続されており、前記主板部は、該バッグ、ダクト及びガス発生器の上側を連続して覆っており、前記囲壁状部は、該バッグ、ダクト及びガス発生器の周囲を連続して取り囲んでいることを特徴とするものである。
請求項6の乗員拘束装置は、請求項4又はのいずれか1項において、前記主板部のバッグとの対面領域の外周に沿って、該主板部の開裂を誘導するためのテアラインが延設されており、バッグが膨張するときには、このバッグの膨張圧により該主板部が該テアラインに沿って開裂し、該主板部のバッグとの対面領域が開き出してバッグが膨張するように構成されていることを特徴とするものである。
請求項7の乗員拘束装置は、請求項4ないし6のいずれか1項において、さらに、前記シートクッションの下面を覆う上側保護材が設けられており、該上側保護材は、該シートクッションの底面に沿って延在するシート状のものであり、該上側保護材は、該シートパッドの底面のうち少なくとも該バッグの膨張領域に配設されており、該上側保護材は、該シートクッションの底面に組み付けられていることを特徴とするものである。
請求項8の乗員拘束装置は、請求項1ないし7のいずれか1項において、さらに、前記バッグとシートクッション下側部材との間に下側保護材が設けられており、該下側保護材は、該バッグと前記シートクッションとの間に設けられた前記保護材とは別体に構成されたシート状のものであり、該シートクッション下側部材の上面に沿って配設されていることを特徴とするものである。
本発明では、バッグとシートクッション又はシートクッション下側部材との間に保護材が設けられており、バッグとこれら部材との直接の摩擦が解消され、バッグの耐久性が向上する。
請求項のように、保護材をシートクッションの底面に組み付けた場合には、シートクッションをシートに装着することにより併せて保護材の設置も行われるので、シートの組み立てが簡易化される。
請求項3の通り、この保護材としてはゴム又は樹脂よりなるシート状のものが好適である。
請求項4の態様にあっては、バッグの非膨張時には、保護材が少なくともバッグの上側を覆っているので、バッグとシートクッションとの直接の摩擦がなく、バッグの耐久性が良好である。なお、バッグが膨張するときにはこの保護材が開放し、膨張するバッグによってシートクッションが押圧されるようになる
下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。第1図は本発明の実施の形態に係る乗員拘束装置を備えたシートのフレームのバッグ非膨張時における斜視図であり、シートクッションを縦断面として図示している。第2図は第1図からシートクッションを取り外した状態の斜視図、第3図はバッグの膨張時における第1図のIII−III線に沿う断面図、第4図は別の実施の形態を示す斜視図である。
自動車のシートを構成するフレームは、ベースフレーム1と、該ベースフレーム1に対し支軸2及びリクライニングデバイス(図示略)を介して回動可能に連結されたバックフレーム4とからなる。該バックフレーム4の上部にヘッドレスト6が取り付けられる。該ベースフレーム1は、左右のサイドフレーム1a,1bを有しており、これらのサイドフレーム1a,1bの前部同士の間にシートパン8が架設されている。
ベースフレーム1及びバックフレーム4にウレタン等よりなるシートクッション15及びシートバック(図示略)が装着されている。シートパン8は、このシートクッション15の前部の下側に配置されている。なお、第1図の符号1dは、該シートクッション15を支承するスプリングを示している。
乗員拘束装置10は、該シートパン8の上側に配置された、前記シートクッション15の前部を下側から押圧するように膨張可能なバッグ12と、該バッグ12を膨張させるためのインフレータ(ガス発生器)13とを有している。該バッグ12は、シートパン8の左右方向(車両幅方向)に延在している。このバッグ12の該左右方向の両端側がボルト14によって該シートパン8に留め付けられている。このバッグ12の上側にシートクッション15が設置される。
この実施の形態では、該バッグ12は、第3図の通り、複数枚のパネル16を重ね合わせ、それらの周縁部同士を縫い合わせて袋状としたものである。符号16aは、このパネル16同士を縫合した、糸等よりなるシームを示している。
この実施の形態では、シートクッション15の底面に保護材17が組み付けられている。この保護材17はゴム又は合成樹脂よりなるシート状のものであり、接着、粘着、平面ファスナ、縫着、ホック留めなどの適宜の留付手段によってシートクッション15に留め付けられている。この実施の形態では、保護材17はシートクッション15の底面の略全域に設けられているが、バッグ12の膨張領域にのみ設けてもよい。
この実施の形態では、該バッグ12内に棒状のインフレータ13が配置されている。このインフレータ13は、長手方向が車両幅方向となるように延在している。このインフレータ13は、その側周面にガス噴出口(図示略)を有しており、このガス噴出口から放射方向にガスを噴出するよう構成されている。
第3図に示すように、このインフレータ13に、該インフレータ13をシートパン8に固定するためのリテーナ18が連結されている。このリテーナ18からはスタッドボルト18aが突設されている。このスタッドボルト18aは、バッグ12の下面のボルト挿通孔とシートパン8のボルト挿通孔に挿通され、ナット18bが締め込まれることにより、インフレータ13及びバッグ12がシートパン8に固定される。
このバッグ12は、平常時(乗員拘束装置の非作動時)には、シートパン8の上面に沿って平たく、且つ前後方向の幅が小さくなるように折り畳まれている。ただし、バッグ12は、シートパン8に取り付けられてから折り畳まれてもよく、予め折り畳まれ、保形部材(図示略)で保形された状態にてシートパン8に取り付けられてもよい。バッグ12は折り畳まれることなく平たく展延された状態でシートパン8上に設置されてもよい。
この乗員拘束装置10の作動は次の通りである。
自動車の前方衝突が検知されると、インフレータ13がガス噴出作動し、このインフレータ13からのガスによりバッグ12が膨張する。この結果、シートクッションの前部が押し上げられるか、又は下から突き上げられることにより密度が高くなり、乗員の腰部の前方移動が阻止ないし抑制される。
この乗員拘束装置10にあっては、シートクッション15の底面に保護材17が設けられており、バッグの非膨張時及び膨張時のいずれにおいてもバッグ12とシートクッション15との直接の摩擦がない。このため、バッグ12の耐久性や耐損傷性が良好である。
本発明では、第4図に示すように、バッグ12とシートパン8との間に保護材20を設けてもよい。このようにすれば、バッグ12の非膨張時及び膨張時のいずれにおいてもバッグ12とシートパン8との直接の摩擦が防止され、バッグ12の耐久性、耐損傷性が向上する。なお、第4図では図示が省略されているが、バッグ12の上側にシートクッションが設置される。
本発明では、バッグ12の上側及び下側にそれぞれ保護材17,20を設けてもよい。
上記実施の形態では、インフレータ13がバッグ12の内側に設置されているが、インフレータはバッグの外部に設置され、ダクト等によってガスがバッグに導入されるようにしてもよい。
第6図及び第7図はさらに別の実施の形態に係る乗員拘束装置を備えたシートのフレームの斜視図であり、第6図は保護材取付前の状態を示し、第7図は保護材取付後の状態を示している。第8図は第7図のVIII−VIII線に沿う断面図であり、第9図はこの乗員拘束装置のバッグ膨張時におけるシートのフレームの斜視図である。
この実施の形態の乗員拘束装置10Aにおいては、バッグ12Aの外部にインフレータ13Aが配置され、ダクト(パイプ)30を介して該インフレータ13Aからバッグ12A内にガスが導入されるよう構成されている。
この実施の形態でも、該バッグ12Aは左右方向に延在した状態にてシートパン8上に配置されている。この実施の形態では、該バッグ12Aの左右両端側にそれぞれ耳状の固定片12aが設けられており、これらの固定片12aがそれぞれボルト等の留付部材31によってシートパン8に留め付けられることにより、バッグ12Aが固定されている。
この実施の形態では、該バッグ12Aの一端側にダクト受け入れ口(符号略)が設けられ、このダクト受け入れ口にダクト30の一端が接続されている。
インフレータ13Aは、この実施の形態では略棒状のものであり、その軸心線方向の一端側にガス噴出口(図示略)が設けられた構成となっている。このインフレータ13Aの該ガス噴出口にダクト30の他端が接続されている。なお、第6図の通り、この実施の形態では、該インフレータ13Aはバッグ12Aに隣接するようにしてシートパン8上に設置されており、ダクト30も該シートパン8の上面に沿って配設されている。
第7図の通り、該バッグ12A,ダクト30及びインフレータ13Aが保護材40によって覆われている。第8図に示すように、この実施の形態では、該保護材40は、シートパン8の上方からバッグ12A,ダクト30及びインフレータ13Aを連続して覆う(ただし、第8図ではバッグ12Aのみ図示。以下、同様。)主板部41と、該主板部41の周縁部から下方へ立設されており、該バッグ12A,ダクト30及びインフレータ13Aの周囲を連続して取り囲む囲壁状部42とを有した、該バッグ12A,ダクト30及びインフレータ13Aを一体的に収容する無底容器状のものとなっている。
該主板部41は、バッグ12Aが膨張するときに開裂するようになっている。詳しくは、この実施の形態では、該主板部41のバッグ12Aとの対面領域の外周に沿って、該主板部41の開裂を誘導するためのテアライン43(第8図)が延設されている。バッグ12Aが膨張するときには、このバッグ12Aの膨張圧により主板部41が該テアライン43に沿って開裂し、該主板部41のバッグ12Aとの対面領域がこの膨張するバッグ12Aに押されて開き出す。
なお、第8図において二点鎖線にて示された部分(符号44)は、このように膨張するバッグ12Aに押されて開き出した状態の、主板部41の該バッグ12Aとの対面領域を示している。
囲壁状部42の下部に、保護材40をシートパン8に留め付けるための留付部材45が設けられている。この実施の形態では、該留付部材45は囲壁状部42の下端から下方へ延出した爪ないしフック状の弾性体であり、この留付部材45が、第8図のように、シートパン8に設けられた留付部材係合孔8bに弾性的に係合することにより、保護材40がシートパン8に留め付けられている。なお、第6図の通り、複数の留付部材45が囲壁状部42(第6図では符号略)の延在方向に位置を異ならせて要所ごとに配置されている。
ただし、留付部材45の構成、即ち保護材40のシートパン8への留め付け方法はこれに限定されるものではない。
この実施の形態では、保護材40は合成樹脂製であり、主板部41、囲壁状部42及び各留付部材45は一体に成形されている。ただし、保護材40の材質はこれに限定されるものではなく、例えばゴムや金属の薄板など、種々の材質により構成することができる。
この実施の形態のその他の構成は前述の実施の形態と同様であり、同一符号は同一部分を示している。
かかる構成の乗員拘束装置10Aの作動は次の通りである。
自動車の前方衝突が検知されると、インフレータ13Aがガス噴出作動し、このインフレータ13Aからのガスがダクト30を介してバッグ12Aに導入される。このインフレータ13Aからのガスによりバッグ12Aが膨張を開始し、このバッグ12Aの膨張圧により保護材40が開裂する。そして、このバッグ12Aは該保護材40を押し開いて上方へ膨らみ出す。この結果、シートクッションの前部が押し上げられるか、又は下から突き上げられることにより密度が高くなり、乗員の腰部の前方移動が阻止ないし抑制される。
この乗員拘束装置10Aにあっては、バッグ12Aの非膨張時には、保護材40がバッグ12Aの上側を覆っているので、該バッグ12Aとシートクッションとの直接の接触がなく、バッグ12Aの耐久性や耐損傷性が良好である。
また、この実施の形態では、該バッグ12Aの外部に配置されたインフレータ13Aとダクト30も保護材40によって覆われているので、これらの耐久性や耐損傷性も良好である。
第10図及び第11図は参考例に係る乗員拘束装置を備えたシートのフレームの斜視図であり、第10図は乗員拘束装置設置前の状態を示し、第11図は乗員拘束装置設置後の状態を示している。第12図は第9図のXII−XII線に沿う断面図であり、第13図は第10図のXIII−XIII線に沿う断面図である。
この参考例の乗員拘束装置10Bにおいても、バッグ12Aは、その左右両端側の固定片12aがそれぞれ留付部材31によってシートパン8に留め付けられる。第13図の符号12bは、各固定片12aに設けられた、留付部材31挿通用の開口を示している。また、第10図の符号8aは、シートパン8に設けられた、留付部材31挿通用の開口を示している。第13図の通り、この参考例では、該留付部材31はボルトであり、該開口8aに、このボルトが螺着されるナット8cが固着されている。
また、この参考例でも、バッグ12Aの外部にインフレータ13Aが配置され、ダクト30によって該インフレータ13Aとバッグ12Aとが接続されており、これらのバッグ12A,ダクト30及びインフレータ13Aが一体的に保護材40Aによって覆われている。
第12図に示すように、この参考例の保護材40Aも、シートパン8の上方からバッグ12A,ダクト30及びインフレータ13Aを連続して覆う(ただし、第12図ではバッグ12Aのみ図示。以下、同様。)主板部41と、該主板部41の周縁部から下方へ立設されており、該バッグ12A,ダクト30及びインフレータ13Aの周囲を連続して取り囲む囲壁状部42とを有した無底容器状のものである。
この参考例では、第10図に示すように、該主板部41のバッグ12Aとの対面領域の左右方向両端側に、該バッグ12Aの両固定片12aの開口12b(第13図)とそれぞれ重なり合う位置関係にて、留付部材31挿通用の開口46が設けられている。
なお、第13図に示すように、この参考例では、各開口46の周縁部を下方へ凹陥させるようにして、各固定片12aの開口12bに内嵌するボス部46aが形成されている。バッグ12Aの両側の開口12bに保護材40Aの両側のボス部46aをそれぞれ係合させることにより、保護材40A内におけるバッグ12Aの位置決めが行われる。主板部41の裏面からのこのボス部46aの突出高さは、各固定片12の上下厚みよりも大きくなっている。
この参考例では、囲壁状部42の下端から、保護材40Aのシートパン8への位置決め用の突起47が突設されており、シートパン8には、保護材40Aが規定位置に配置されたとき(該保護材40Aとシートパン8の開口46,8a同士が合致するように配置されたとき)に該突起47と重なり合う位置関係にて、該突起47が係合する突起係合孔8b’が設けられている。
第12図に示すように、この参考例では、囲壁状部42の下端側から、保護材40A内に配置されたバッグ12A,ダクト30及びインフレータ13Aの下側に張り出す張り出し部48が突設されている。この張り出し部48により、該バッグ12A,ダクト30及びインフレータ13Aが保護材40A内に保持される。
この乗員拘束装置10Bのその他の構成は前述の第6〜9図の乗員拘束装置10Aと同様であり、第10〜12図において第6〜9図と同一の符号は同一の部分を示している。
かかる構成の乗員拘束装置10Bのシートパン8への設置手順について次に説明する。
まず、予めバッグ12Aにダクト30を介してインフレータ13Aを接続しておき、これらを保護材40A内に組み込む。この際、保護材40Aの張り出し部48をバッグ12A,ダクト30及びインフレータ13Aの下側に回り込ませてこれらが保護材40A内から脱落しないようにすると共に、該保護材40Aの両側のボス部46aをバッグ12Aの両側の固定片12aの開口12bにそれぞれ係合させてバッグ12Aの位置決めを行う。
次に、この保護材40Aをシートパン8上に配置する。この際、該保護材40Aの位置決め用突起47をシートパン8の突起係合孔8b’に係合させて保護材40Aの位置決めを行う。その後、該保護材40A及びシートパン8の開口46,8aに留付部材(ボルト)31を挿通してナット8cに締め込む。これにより、保護材40Aとバッグ12A(並びにダクト30及びインフレータ13A)とが一体的にシートパン8に留め付けられる。
この乗員拘束装置10Bにあっては、予め保護材40A内にバッグ12A,ダクト30及びインフレータ13Aを組み付けてこれらをユニット化しておくので、シートパン8への設置作業が容易である。
また、この乗員拘束装置10Bにあっては、上記のように保護材40Aとバッグ12Aとを共通の留付部材31によってシートパン8に留め付けるため、これらのシートパン8への留付作業も簡易である。
なお、この参考例では、保護材40A内からバッグ12A,ダクト30及びインフレータ13Aが脱落しないようにするために、これらの下側へ張り出す張り出し部48が設けられているが、この張り出し部48は省略されてもよい。
上記の実施の形態及び参考例の保護材40,40Aは、バッグ12Aの上側のみを覆っているが、第14図の参考例においては、保護材によりバッグの上側及び下側の双方を覆っている。第14図はこのように構成された保護材40Bを示す縦断面図である。
この保護材40Bは、バッグ12Aの上側を覆う上側主板部41と、該バッグ12Aの下側を覆う下側主板部49と、該バッグ12Aの周囲を取り囲む囲壁状部42とを有している。この参考例では、該上側及び下側主板部41,49及び囲壁状部42は一体に成形されており、バッグ12Aが膨張するときには該上側主板部41がテアライン43に沿って開裂するよう構成されている。
この保護材40Bのその他の構成は、前記第6〜13図の実施の形態及び参考例における保護材40,40Aと同様であり、第14図において第6〜13図と同一符号は同一部分を示している。
この保護材40Bにあっては、バッグ12Aの上側が上側主板部41によって覆われているだけでなく、下側も下側主板部49によって覆われているため、バッグ12Aがシートクッション及びシートパンの双方と接触せず、バッグ12Aの耐久性や耐損傷性が良好である。
上記第6〜14図の実施の形態及び参考例では、バッグが膨張するときに保護材がテアラインに沿って開裂するよう構成されているが、保護材の開放方法はこれに限定されるものではない。第15図の参考例では、保護材のうちバッグの上側を覆う部分と下側を覆う部分とを別体に設け、バッグの非膨張時にはこれらが結合しており、バッグが膨張するときにはこれらが分離するより保護材が開放するよう構成している
第15図はこのように構成された保護材60の説明図である。なお、第15図(a)はこの保護材60によりバッグ12A(及びインフレータ13A等)が覆われた状態を示す斜視図であり、第15図(b)は同(a)のB−B線に沿う断面図、第15図(c)はバッグ膨張時における同(b)と同様部分の断面図である。
この保護材60は、バッグ12A、ダクト30及びインフレータ13Aの上側を覆う上側覆装材61と、下側を覆う下側覆装材62とからなる。この参考例では、該覆装材61,62は、それぞれ布材、あるいはゴム又は合成樹脂のシート等よりなるものであり、各々の周縁部同士が縫糸等よりなるシーム63(63A,63B)で縫合されることにより、該バッグ12A、ダクト30及びインフレータ13Aを内包する袋状体とされている。
この参考例では、該シーム63のうち、覆装材61,62のバッグ12A後縁部(この前後方向はバッグ12Aのシートへの設置時における前後方向である。)に沿う辺縁同士を縫合した部分が、低強度のテアシーム63Bとなっている。このテアシーム63Bは、バッグ12Aが膨張するときに、該バッグ12Aの膨張圧により破断して覆装材61,62同士の結合を解除するよう構成されている。該シーム63の残りの部分は、バッグ12Aが膨張しても破断しない高強度シーム63Aとなっている。
この参考例のその他の構成は前述の第6〜14図の実施の形態及び参考例と同様である。
この参考例にあっては、バッグ12Aが非膨張状態となっているときには、保護材60の上側覆装材61と下側覆装材62とによって該バッグ12A、ダクト30及びインフレータ13Aの上側及び下側がそれぞれ覆われているため、該バッグ12A、ダクト30及びインフレータ13Aがシートクッション及びシートパンの双方と接触せず、これらの耐久性や耐損傷性が良好である。
バッグ12Aが膨張を開始すると、第15図(c)のように、このバッグ12Aの膨張圧によりテアシーム63Bが破断し、該覆装材61,62同士の結合が解除される。これにより、該覆装材61,62同士が分離し、バッグ12Aの膨張が許容される。
上記の各実施の形態はいずれも本発明の一例を示すものであり、本発明は上記の各実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記第6〜15図の実施の形態及び参考例では、バッグが膨張するときに保護材が開裂するよう構成しているが、本発明では、伸長可能材料よりなる保護材によりバッグを覆い、バッグが膨張するときには保護材がこのバッグの膨張に追従して伸張するよう構成してもよい。
上記第6〜15図の実施の形態及び参考例において、バッグ(及びインフレータ等)を覆う保護材の他に、さらに、第1〜4図の実施の形態のようにシートクッションの下面を覆う保護材や、シートクッション下側部材(シートパン等)の上面を覆う保護材が設けられてもよい。
上記第6〜15図の実施の形態及び参考例では、バッグと、該バッグの外部に配置されたインフレータと、該バッグとインフレータとを接続するダクトとが一体に保護材によって覆われているが、これらが別々の保護材によって覆われていてもよい。本発明では、少なくともバッグが保護材によって覆われていていればよい。インフレータがシートパンの裏側に配置され、バッグのみがシートパン上に配置されて保護材によって覆われていてもよい。
第1〜4図の各実施の形態のように、インフレータがバッグの内部に配置された態様においても、該バッグを覆う保護材を設けることができる。
本発明の実施の形態に係る乗員拘束装置を備えたシートのフレームのバッグ非膨張時における斜視図であり、シートクッションを縦断面として図示している。 図1からシートクッションを取り外した状態の斜視図である。 バッグの膨張時における図1のIII−III線に沿う断面図である。 別の実施の形態を示す斜視図である。 従来例に係る乗員拘束装置を示すシート前後方向の縦断面図である。 さらに別の実施の形態に係る乗員拘束装置を備えたシートのフレームの保護材取付前の状態を示す斜視図である。 図6の乗員拘束装置の保護材取付後の状態を示す斜視図である。 図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。 図6の乗員拘束装置のバッグ膨張時の斜視図である。 参考例に係る乗員拘束装置を備えたシートのフレームの、該乗員拘束装置取付前の状態を示す斜視図である。 図10のシートのフレームの、乗員拘束装置取付後の状態を示す斜視図である。 図10のXII−XII線に沿う断面図である。 図11のXIII−XIII線に沿う断面図である。 参考例に係る乗員拘束装置のバッグ部分の縦断面図である。 参考例に係る乗員拘束装置の構成図である。
1 ベースフレーム
1a,1b サイドフレーム
4 バックフレーム
6 ヘッドレスト
8 シートパン
10 乗員拘束装置
12 バッグ
13 インフレータ
14 ボルト
15 シートクッション
17,20,40,40A,40B,60 保護材

Claims (8)

  1. シートの左右幅方向に延在するようにシートクッションとシートクッション下側部材との間に配置され、該シートクッションの前部を下側から押圧するように膨張可能なバッグと、
    車両緊急時に該バッグを膨張させるガス発生器と、
    を有する乗員拘束装置において、
    該バッグとシートクッションとの間に、該バッグを保護する保護材設けられており、
    該保護材は、該シートクッションの底面に沿って延在するシート状のものであり、
    該保護材は、該シートパッドの底面のうち少なくとも該バッグの膨張領域に配設されており、
    該保護材は、該シートクッションの底面に組み付けられていることを特徴とする乗員拘束装置。
  2. 請求項1において、該保護材は、該シートクッションに対し接着、粘着、平面ファスナ、縫着又はホック留めによって留め付けられていることを特徴とする乗員拘束装置。
  3. 請求項1又は2において、前記保護材は、ゴム又は樹脂製のシート状であることを特徴とする乗員拘束装置。
  4. シートの左右幅方向に延在するようにシートクッションとシートクッション下側部材との間に配置され、該シートクッションの前部を下側から押圧するように膨張可能なバッグと、
    車両緊急時に該バッグを膨張させるガス発生器と、
    を有する乗員拘束装置において、
    該バッグとシートクッションとの間に、該バッグを保護する保護材が設けられており、
    該保護材は該バッグの上側を覆う主板部と、該主板部の周縁部から下方へ立設されており、該バッグの周囲を取り囲む囲壁状部とを有した無底容器状のものであり、バッグの膨張圧によって該保護材が開放し、バッグが膨張するように構成されており、
    該囲壁状部の下部に、該保護材をシートクッション下側部材に留め付けるための留付部材が設けられており、該留付部材は、該囲壁状部の下端から下方へ延出した爪ないしフック状の弾性体であり、この留付部材が、該シートクッション下側部材に設けられた留付部材係合孔に弾性的に係合することにより、該保護材が該シートクッション下側部材に留め付けられていることを特徴とする乗員拘束装置。
  5. 請求項4において、前記ガス発生器は、前記バッグの外部に配置され、ダクトを介して該バッグと接続されており、
    前記主板部は、該バッグ、ダクト及びガス発生器の上側を連続して覆っており、前記囲壁状部は、該バッグ、ダクト及びガス発生器の周囲を連続して取り囲んでいることを特徴とする乗員拘束装置。
  6. 請求項4又は5のいずれか1項において、前記主板部のバッグとの対面領域の外周に沿って、該主板部の開裂を誘導するためのテアラインが延設されており、バッグが膨張するときには、このバッグの膨張圧により該主板部が該テアラインに沿って開裂し、該主板部のバッグとの対面領域が開き出してバッグが膨張するように構成されていることを特徴とする乗員拘束装置。
  7. 請求項4ないし6のいずれか1項において、さらに、前記シートクッションの下面を覆う上側保護材が設けられており、
    該上側保護材は、該シートクッションの底面に沿って延在するシート状のものであり、
    該上側保護材は、該シートパッドの底面のうち少なくとも該バッグの膨張領域に配設されており、
    該上側保護材は、該シートクッションの底面に組み付けられていることを特徴とする乗員拘束装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項において、さらに、前記バッグとシートクッション下側部材との間に下側保護材が設けられており、
    該下側保護材は、該バッグと前記シートクッションとの間に設けられた前記保護材とは別体に構成されたシート状のものであり、該シートクッション下側部材の上面に沿って配設されていることを特徴とする乗員拘束装置。
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