JP4732063B2 - レーザ加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、板状の加工対象物を切断するために使用されるレーザ加工方法に関する。
レーザ加工によって加工対象物を切断する方法として下記非特許文献1に記載のものがある。この非特許文献1に記載のレーザ加工方法はシリコンウェハを切断するものであって、シリコンが透過する1μm近辺の波長を使用し、ウェハ内部で集光して改質層を連続的に形成し、それをきっかけとして切断する方法である。
また、加工対象物に超短パルスレーザを照射して加工始点を形成し、亀裂を熱源により発生させ、さらに切断予定ラインに沿って進展させて、加工対象物を切断するレーザ加工方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−154517号公報 荒井一尚、「半導体ウェハにおけるレーザダイシング加工」、砥粒加工学会誌、Vol.47、No.5、2003 MAY.229−231
上述のようなレーザ加工方法を用いて、加工用レーザ光の入射面が凹凸面である板状の加工対象物の内部に改質領域を形成する場合、加工用レーザ光の集光点の位置が凹凸面に追従できないために、入射面にダメージが生じる場合がある。このようなダメージが残存したまま加工対象物を切断すると、その切断精度が低下してしまうと共に加工対象物を切断して得たものの品質が低下する。以下、入射面にダメージが生じる場合について、図19を用いて詳細に説明する。
図19は、加工用レーザ光100Lの入射面r100が凹凸面である板状の加工対象物101の断面図である。入射面r100は凸領域面r101及び凹領域面r102を有しており、加工対象物101の切断予定ライン105は凸領域面r101及び凹領域面r102に渡っている。この場合において、加工用レーザ光100Lの集光点100Pを加工対象物101の内部に合わせて、切断予定ライン105に沿って加工用レーザ光100Lを照射すると、加工対象物101の内部に切断予定ライン105に沿った改質領域107が形成される。
加工用レーザ光100Lは、アクチュエータ132によって保持された加工用対物レンズ130によって集光される。このアクチュエータ132を動作させることによって、集光点100Pの位置を加工対象物101の厚さ方向に移動させることができる。また、アクチュエータ132に接続されたコントローラ139により集光点100Pが一定の位置となるように制御されている。しかしながら、凸領域面r101と凹領域面r102との間には、加工対象物101の厚さ方向の段差r103が設けられているので、集光点100Pが段差r103を通過する際に、集光点100Pの位置が段差r103に追従することができない場合がある。この時、段差r103の近傍において凹領域面r102上にダメージDMが生じてしまう。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、加工用レーザ光の入射面が凹凸面である板状の加工対象物の高精度な切断を可能にするレーザ加工方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明のレーザ加工方法は、板状の加工対象物の内部に集光点を合わせて加工用レーザ光を照射することにより、加工対象物の切断予定ラインに沿って、切断の起点となる改質領域を加工対象物の内部に形成するレーザ加工方法であって、加工対象物における加工用レーザ光の入射面が凹凸面であり、切断予定ラインが入射面の凹領域面及び凸領域面に渡っている場合において、凹領域面から所定距離内側に、切断予定ラインに沿って第1の改質領域を形成する第1の工程と、凸領域面から所定距離内側に、切断予定ラインに沿って第2の改質領域を形成する第2の工程とを含むことを特徴とする。
本発明のレーザ加工方法では、入射面の凹領域面及び凸領域面における加工対象物の内部に、それぞれ第1及び第2の改質領域を別の工程で形成する。このため、切断予定ラインが入射面の凹領域面及び凸領域面に渡っている場合に、凹領域面と凸領域面との間付近において加工用レーザ光の照射により生じる入射面のダメージを低減できる。したがって、本発明のレーザ加工方法によれば、加工用レーザ光の入射面が凹凸面である板状の加工対象物の高精度な切断が可能となる。
なお、凹領域面と第1の改質領域との間の所定距離と、凸領域面と第2の改質領域との間の所定距離とは同じでもよいし、互いに異なっていてもよい。また、第1の工程及び第2の工程を実施する順序は特に限定されない。例えば、第1の工程の後に第2の工程を実施してもよいし、第2の工程を実施した後に第1の工程を実施するとしてもよい。また、第1の工程と第2の工程とを同時に実施するとしてもよい。
また、第1の工程では、切断予定ラインにおける凹領域面上の部分に沿って加工用レーザ光を照射する際に、凹領域面から所定距離内側に加工用レーザ光の集光点が位置するように加工用レーザ光の照射条件を変化させ、切断予定ラインにおける凸領域面上の部分に沿って加工用レーザ光を照射する際に、加工用レーザ光の照射条件を固定することが好ましい。
これにより、第1の工程において、凹領域面の内側には加工対象物の厚さ方向における入射面の変位に追従した改質領域を形成することができると共に、凸領域面の内側にも改質領域を形成することができる。
また、第2の工程では、切断予定ラインにおける凸領域面上の部分に沿って加工用レーザ光をパルス発振させ、切断予定ラインにおける凹領域面上の部分に沿って加工用レーザ光を連続発振させることが好ましい。
加工用レーザ光をパルス発振させると、加工用レーザ光を連続発振させる場合に比べて加工対象物の内部に改質領域を確実に形成することができる。このため、第2の工程において、凸領域面では加工用レーザ光をパルス発振させ、凹領域面では加工用レーザ光を連続発振させることにより、切断予定ラインにおける凸領域面上の部分に沿って、改質領域を選択的に形成することができる。
なお、切断予定ライン上にAl又はAl−Siからなる金属膜が位置する場合には、加工用レーザ光が透過せずに金属膜によって殆ど反射されるため、加工対象物の内部に改質領域が形成されない。また、金属膜の表面においてレーザ光が集光されるような場合には、金属膜の表面に損傷を与えてしまう場合がある。このような場合には、加工用レーザ光を連続発振させることによって、金属膜の表面の損傷を防止することが可能になる。
本発明によれば、加工用レーザ光の入射面が凹凸面である板状の加工対象物の高精度な切断を可能にするレーザ加工方法を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本実施形態のレーザ加工方法では、加工対象物の内部に改質領域を形成するために多光子吸収という現象を利用する。そこで、最初に、多光子吸収により改質領域を形成するためのレーザ加工方法について説明する。
材料の吸収のバンドギャップEよりも光子のエネルギーhνが小さいと光学的に透明となる。よって、材料に吸収が生じる条件はhν>Eである。しかし、光学的に透明でも、レーザ光の強度を非常に大きくするとnhν>Eの条件(n=2,3,4,・・・)で材料に吸収が生じる。この現象を多光子吸収という。パルス波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の集光点のピークパワー密度(W/cm)で決まり、例えばピークパワー密度が1×10(W/cm)以上の条件で多光子吸収が生じる。ピークパワー密度は、(集光点におけるレーザ光の1パルス当たりのエネルギー)÷(レーザ光のビームスポット断面積×パルス幅)により求められる。また、連続波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の集光点の電界強度(W/cm)で決まる。
このような多光子吸収を利用する本実施形態に係るレーザ加工方法の原理について、図1〜図6を参照して説明する。図1に示すように、ウェハ状(板状)の加工対象物1の表面3には、加工対象物1を切断するための切断予定ライン5がある。切断予定ライン5は直線状に延びた仮想線である。本実施形態に係るレーザ加工方法では、図2に示すように、多光子吸収が生じる条件で加工対象物1の内部に集光点Pを合わせてレーザ光Lを照射して改質領域7を形成する。なお、集光点Pとは、レーザ光Lが集光する箇所のことである。また、切断予定ライン5は、直線状に限らず曲線状であってもよいし、仮想線に限らず加工対象物1に実際に引かれた線であってもよい。
そして、レーザ光Lを切断予定ライン5に沿って(すなわち、図1の矢印A方向に)相対的に移動させることにより、集光点Pを切断予定ライン5に沿って移動させる。これにより、図3〜図5に示すように、改質領域7が切断予定ライン5に沿って加工対象物1の内部に形成され、この改質領域7が切断起点領域8となる。ここで、切断起点領域8とは、加工対象物1が切断される際に切断(割れ)の起点となる領域を意味する。この切断起点領域8は、改質領域7が連続的に形成されることで形成される場合もあるし、改質領域7が断続的に形成されることで形成される場合もある。
本実施形態に係るレーザ加工方法は、加工対象物1がレーザ光Lを吸収することにより加工対象物1を発熱させて改質領域7を形成するものではない。加工対象物1にレーザ光Lを透過させ加工対象物1の内部に多光子吸収を発生させて改質領域7を形成している。よって、加工対象物1の表面3ではレーザ光Lがほとんど吸収されないので、加工対象物1の表面3が溶融することはない。
加工対象物1の内部に切断起点領域8を形成すると、この切断起点領域8を起点として割れが発生し易くなるため、図6に示すように、比較的小さな力で加工対象物1を切断することができる。よって、加工対象物1の表面3に切断予定ライン5を大きく外れる不必要な割れを発生させることなく、加工対象物1を高精度に切断することが可能になる。
この切断起点領域8を起点とした加工対象物1の切断には、次の2通りが考えられる。1つは、切断起点領域8形成後、加工対象物1に人為的な力が印加されることにより、切断起点領域8を起点として加工対象物1が割れ、加工対象物1が切断される場合である。これは、例えば加工対象物1の厚さが大きい場合の切断である。人為的な力が印加されるとは、例えば、加工対象物1の切断起点領域8に沿って加工対象物1に曲げ応力やせん断応力を加えたり、加工対象物1に温度差を与えることにより熱応力を発生させたりすることである。他の1つは、切断起点領域8を形成することにより、切断起点領域8を起点として加工対象物1の断面方向(厚さ方向)に向かって自然に割れ、結果的に加工対象物1が切断される場合である。これは、例えば加工対象物1の厚さが小さい場合には、1列の改質領域7により切断起点領域8が形成されることで可能となり、加工対象物1の厚さが大きい場合には、厚さ方向に複数列形成された改質領域7により切断起点領域8が形成されることで可能となる。なお、この自然に割れる場合も、切断する箇所において、切断起点領域8が形成されていない部位に対応する部分の表面3上にまで割れが先走ることがなく、切断起点領域8を形成した部位に対応する部分のみを割断することができるので、割断を制御よくすることができる。近年、シリコンウェハ等の加工対象物1の厚さは薄くなる傾向にあるので、このような制御性のよい割断方法は大変有効である。
さて、本実施形態に係るレーザ加工方法において、多光子吸収により形成される改質領域としては、次の(1)〜(3)の場合がある。
(1)改質領域が1つ又は複数のクラックを含むクラック領域の場合
加工対象物(例えばガラスやLiTaOからなる圧電材料)の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でレーザ光を照射する。このパルス幅の大きさは、多光子吸収を生じさせつつ加工対象物の表面に余計なダメージを与えずに、加工対象物の内部にのみクラック領域を形成できる条件である。これにより、加工対象物の内部には多光子吸収による光学的損傷という現象が発生する。この光学的損傷により加工対象物の内部に熱ひずみが誘起され、これにより加工対象物の内部にクラック領域が形成される。電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm)である。パルス幅は例えば1ns〜200nsが好ましい。なお、多光子吸収によるクラック領域の形成は、例えば、第45回レーザ熱加工研究会論文集(1998年.12月)の第23頁〜第28頁の「固体レーザー高調波によるガラス基板の内部マーキング」に記載されている。
本発明者は、電界強度とクラックの大きさとの関係を実験により求めた。実験条件は次ぎの通りである。
(A)加工対象物:パイレックス(登録商標)ガラス(厚さ700μm)
(B)レーザ
光源:半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ
波長:1064nm
レーザ光スポット断面積:3.14×10−8cm
発振形態:Qスイッチパルス
繰り返し周波数:100kHz
パルス幅:30ns
出力:出力<1mJ/パルス
レーザ光品質:TEM00
偏光特性:直線偏光
(C)集光用レンズ
レーザ光波長に対する透過率:60パーセント
(D)加工対象物が載置される載置台の移動速度:100mm/秒
なお、レーザ光品質がTEM00とは、集光性が高くレーザ光の波長程度まで集光可能を意味する。
図7は上記実験の結果を示すグラフである。横軸はピークパワー密度であり、レーザ光がパルスレーザ光なので電界強度はピークパワー密度で表される。縦軸は1パルスのレーザ光により加工対象物の内部に形成されたクラック部分(クラックスポット)の大きさを示している。クラックスポットが集まりクラック領域となる。クラックスポットの大きさは、クラックスポットの形状のうち最大の長さとなる部分の大きさである。グラフ中の黒丸で示すデータは集光用レンズ(C)の倍率が100倍、開口数(NA)が0.80の場合である。一方、グラフ中の白丸で示すデータは集光用レンズ(C)の倍率が50倍、開口数(NA)が0.55の場合である。ピークパワー密度が1011(W/cm)程度から加工対象物の内部にクラックスポットが発生し、ピークパワー密度が大きくなるに従いクラックスポットも大きくなることが分かる。
次に、クラック領域形成による加工対象物の切断のメカニズムについて、図8〜図11を参照して説明する。図8に示すように、多光子吸収が生じる条件で加工対象物1の内部に集光点Pを合わせてレーザ光Lを照射して切断予定ラインに沿って内部にクラック領域9を形成する。クラック領域9は1つ又は複数のクラックを含む領域である。このように形成されたクラック領域9が切断起点領域となる。図9に示すように、クラック領域9を起点として(すなわち、切断起点領域を起点として)クラックがさらに成長し、図10に示すように、クラックが加工対象物1の表面3と裏面21とに到達し、図11に示すように、加工対象物1が割れることにより加工対象物1が切断される。加工対象物1の表面3と裏面21とに到達するクラックは自然に成長する場合もあるし、加工対象物1に力が印加されることにより成長する場合もある。
(2)改質領域が溶融処理領域の場合
加工対象物(例えばシリコンのような半導体材料)の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でレーザ光を照射する。これにより加工対象物の内部は多光子吸収によって局所的に加熱される。この加熱により加工対象物の内部に溶融処理領域が形成される。溶融処理領域とは一旦溶融後再固化した領域や、まさに溶融状態の領域や、溶融状態から再固化する状態の領域であり、相変化した領域や結晶構造が変化した領域ということもできる。また、溶融処理領域とは単結晶構造、非晶質構造、多結晶構造において、ある構造が別の構造に変化した領域ということもできる。つまり、例えば、単結晶構造から非晶質構造に変化した領域、単結晶構造から多結晶構造に変化した領域、単結晶構造から非晶質構造及び多結晶構造を含む構造に変化した領域を意味する。加工対象物がシリコン単結晶構造の場合、溶融処理領域は例えば非晶質シリコン構造である。電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm)である。パルス幅は例えば1ns〜200nsが好ましい。
本発明者は、シリコンウェハの内部で溶融処理領域が形成されることを実験により確認した。実験条件は次の通りである。
(A)加工対象物:シリコンウェハ(厚さ350μm、外径4インチ)
(B)レーザ
光源:半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ
波長:1064nm
レーザ光スポット断面積:3.14×10−8cm
発振形態:Qスイッチパルス
繰り返し周波数:100kHz
パルス幅:30ns
出力:20μJ/パルス
レーザ光品質:TEM00
偏光特性:直線偏光
(C)集光用レンズ
倍率:50倍
N.A.:0.55
レーザ光波長に対する透過率:60パーセント
(D)加工対象物が載置される載置台の移動速度:100mm/秒
図12は、上記条件でのレーザ加工により切断されたシリコンウェハの一部における断面の写真を表した図である。シリコンウェハ11の内部に溶融処理領域13が形成されている。なお、上記条件により形成された溶融処理領域13の厚さ方向の大きさは100μm程度である。
溶融処理領域13が多光子吸収により形成されたことを説明する。図13は、レーザ光の波長とシリコン基板の内部の透過率との関係を示すグラフである。ただし、シリコン基板の表面側と裏面側それぞれの反射成分を除去し、内部のみの透過率を示している。シリコン基板の厚さtが50μm、100μm、200μm、500μm、1000μmの各々について上記関係を示した。
例えば、Nd:YAGレーザの波長である1064nmにおいて、シリコン基板の厚さが500μm以下の場合、シリコン基板の内部ではレーザ光が80%以上透過することが分かる。図12に示すシリコンウェハ11の厚さは350μmであるので、多光子吸収による溶融処理領域13はシリコンウェハ11の中心付近、つまり表面から175μmの部分に形成される。この場合の透過率は、厚さ200μmのシリコンウェハを参考にすると、90%以上なので、レーザ光がシリコンウェハ11の内部で吸収されるのは僅かであり、ほとんどが透過する。このことは、シリコンウェハ11の内部でレーザ光が吸収されて、溶融処理領域13がシリコンウェハ11の内部に形成(つまりレーザ光による通常の加熱で溶融処理領域が形成)されたものではなく、溶融処理領域13が多光子吸収により形成されたことを意味する。多光子吸収による溶融処理領域の形成は、例えば、溶接学会全国大会講演概要第66集(2000年4月)の第72頁〜第73頁の「ピコ秒パルスレーザによるシリコンの加工特性評価」に記載されている。
なお、シリコンウェハは、溶融処理領域によって形成される切断起点領域を起点として断面方向に向かって割れを発生させ、その割れがシリコンウェハの表面と裏面とに到達することにより、結果的に切断される。シリコンウェハの表面と裏面に到達するこの割れは自然に成長する場合もあるし、シリコンウェハに力が印加されることにより成長する場合もある。そして、切断起点領域からシリコンウェハの表面と裏面とに割れが自然に成長する場合には、切断起点領域を形成する溶融処理領域が溶融している状態から割れが成長する場合と、切断起点領域を形成する溶融処理領域が溶融している状態から再固化する際に割れが成長する場合とのいずれもある。ただし、どちらの場合も溶融処理領域はシリコンウェハの内部のみに形成され、切断後の切断面には、図12のように内部にのみ溶融処理領域が形成されている。このように、加工対象物の内部に溶融処理領域によって切断起点領域を形成すると、割断時、切断起点領域ラインから外れた不必要な割れが生じにくいので、割断制御が容易となる。
(3)改質領域が屈折率変化領域の場合
加工対象物(例えばガラス)の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1ns以下の条件でレーザ光を照射する。パルス幅を極めて短くして、多光子吸収を加工対象物の内部に起こさせると、多光子吸収によるエネルギーが熱エネルギーに転化せずに、加工対象物の内部にはイオン価数変化、結晶化又は分極配向等の永続的な構造変化が誘起されて屈折率変化領域が形成される。電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm)である。パルス幅は例えば1ns以下が好ましく、1ps以下がさらに好ましい。多光子吸収による屈折率変化領域の形成は、例えば、第42回レーザ熱加工研究会論文集(1997年.11月)の第105頁〜第111頁の「フェムト秒レーザー照射によるガラス内部への光誘起構造形成」に記載されている。
以上、多光子吸収により形成される改質領域として(1)〜(3)の場合を説明したが、ウェハ状の加工対象物の結晶構造やその劈開性などを考慮して切断起点領域を次のように形成すれば、その切断起点領域を起点として、より一層小さな力で、しかも精度良く加工対象物を切断することが可能になる。
すなわち、シリコンなどのダイヤモンド構造の単結晶半導体からなる基板の場合は、(111)面(第1劈開面)や(110)面(第2劈開面)に沿った方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。また、GaAsなどの閃亜鉛鉱型構造のIII−V族化合物半導体からなる基板の場合は、(110)面に沿った方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。さらに、サファイア(Al)などの六方晶系の結晶構造を有する基板の場合は、(0001)面(C面)を主面として(1120)面(A面)或いは(1100)面(M面)に沿った方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。
なお、上述した切断起点領域を形成すべき方向(例えば、単結晶シリコン基板における(111)面に沿った方向)、或いは切断起点領域を形成すべき方向に直交する方向に沿って基板にオリエンテーションフラットを形成すれば、そのオリエンテーションフラットを基準とすることで、切断起点領域を形成すべき方向に沿った切断起点領域を容易且つ正確に基板に形成することが可能になる。
次に、本発明の好適な実施形態について説明する。図14は、本実施形態のレーザ加工方法における加工対象物の一例を模式的に示す平面図である。図15は、図14中のXV−XV矢印に沿った断面図である。
本実施形態において、加工対象物1は、基板4と基板4の外周に設けられた凸部4aとを備える。基板4としては、例えばシリコンウェハ等が挙げられる。凸部4aは、例えばシリコン酸化物又はシリコンからなる。加工対象物1は、レーザ光L(加工用レーザ光)の入射面rを有している。入射面rは凹凸面であり、凹領域面r2と凸領域面r1とを備える。なお、凹領域面r2はシリコンウェハ等の加工対象物1をエッチングすることにより形成されるとしてもよい。凸領域面r1は、例えば断面矩形の凸部4aの頂面に相当する。凹領域面r2は、凸部4a,4a間に位置する例えば断面矩形の凹部の底面に相当する。凹領域面r2と凸領域面r1との間には、加工対象物1の厚さ方向における段差r3が設けられている。段差r3の高さ(凸部4aの高さ)は、例えば16μm程度である。入射面rには、凹領域面r2及び凸領域面r1に渡って、格子状にダイシングストリートが形成され、そのダイシングストリート上に仮想線として切断予定ライン5が設定されている。なお、切断予定ライン5は切断箇所を想定するためのものであり、加工対象物1上にダイシングストリートが形成されていなくてもよい。切断予定ライン5は、例えば、基板4のオリエンテーションフラット6と平行な線及び垂直な線から構成される。また、凸領域面r1上には、Al又はAl−Siからなる金属膜4bが3箇所に配置されていてもよい。これらの金属膜4bは、例えば、シリコンウェハ等の加工対象物1を保持する爪が露光時の光を遮ることによって形成される。
続いて、以上のように構成される加工対象物1を切断するための本実施形態に係るレーザ加工方法の一例について説明する。図16(a)及び図16(b)〜図18(a)及び図18(b)は、本実施形態のレーザ加工方法の各工程における加工対象物の断面図である。
(第1の工程)
まず、図16(a)及び図16(b)に示されるように、基板4の内部に集光点Pを合わせてレーザ光Lを照射することにより、切断予定ライン5に沿って、切断の起点となる改質領域71を基板4の内部に形成する。改質領域71は、加工対象物1の厚さ方向において入射面rから所定距離内側に形成される。また、レーザ光Lは、例えば、ピエゾ素子等からなるアクチュエータ32により保持された対物レンズ30によって集光される。アクチュエータ32には、アクチュエータ32を制御するためのコントローラ39が接続されている。
図16(a)に示されるように、切断予定ライン5における凹領域面r2上の部分51bに沿ってレーザ光Lを照射する際には、レーザ光Lの集光点Pが凹領域面r2から距離d1内側に位置するようにレーザ光Lの照射条件を変化させる。レーザ光Lの照射条件としては、例えば加工対象物1の厚さ方向における対物レンズ30の位置が挙げられる。この対物レンズ30の位置は、アクチュエータ32の伸縮量をコントローラ39により制御することで調整され、凹領域面r2の凹凸やうねりに追従するように変位する。これにより、切断予定ライン5における凹領域面r2上の部分51bに沿って、凹領域面r2から距離d1内側の一定位置に改質領域71bを形成することができる。つまり、凹領域面r2の内側には、加工対象物1の厚さ方向における入射面rの変位に追従するように改質領域71bが形成される。
一方、図16(b)に示されるように、切断予定ライン5における凸領域面r1上の部分51aに沿ってレーザ光Lを照射する際には、レーザ光Lの照射条件を固定する。具体的には、例えば、加工対象物1の厚さ方向における対物レンズ30の位置を固定する。このとき、集光点Pの位置は、加工対象物1の厚さ方向における凸領域面r1と凹領域面r2との高さの差(凸部4aの高さ)ΔHに応じて改質領域71bより下側(凸領域面r1から遠ざかる側)に形成される。例えば、対物レンズ30で集光されるレーザ光Lの内、最外の光線で考えると、原理的には、空気中(屈折率n=1)から加工対象物1への入射角をθ、加工対象物1(屈折率=n’)での屈折角をθ’としたとき、凸部4aと基板4とが同一材料からなる場合、入射面rから{d1+ΔH・n’・(cosθ’/cosθ)}だけ下側に改質領域71aが形成される。ただし、sinθ=n’・sinθ’である。また、凸部4aと基板4とが互いに異なる材料からなる場合には、各々の材料の屈折率を更に考慮する必要がある。
このように、本実施形態における第1の工程では、凹領域面r2の内側には加工対象物1の厚さ方向における入射面rの変位に追従した改質領域71bを形成することができると共に、凸領域面r1の内側にも改質領域71aを形成することができる。このような場合、切断予定ライン5における凸領域面r1上の部分51aに沿ってレーザ光Lを照射する際にレーザ光Lの照射条件を固定するので、凹領域面r2と凸領域面r1との間付近においてレーザ光Lの照射により生じる入射面rのダメージを低減できる。
また、凸領域面r1上に位置する金属膜4b上においては、レーザ光Lをパルス発振から連続発振に切り替えることにより、金属膜4bの表面がダメージを受けないようにすることが好ましい。その結果、切断予定ライン5における金属膜4b上の部分に沿って改質領域71aは形成されない。
次に、図17(a)及び図17(b)に示されるように、改質領域71の形成方法と同じ方法で、改質領域72及び改質領域73(第1の改質領域)を入射面r側に向けて順に形成する。改質領域72を形成する際には、図17(a)に示されるように、切断予定ライン5における凹領域面r2上の部分51bに沿って改質領域72bを形成し、切断予定ライン5における凸領域面r1上の部分51aに沿って改質領域72aを形成する。改質領域72bは、加工対象物1の厚さ方向において凹領域面r2から距離d2内側に形成される。改質領域73を形成する際には、図17(b)に示されるように、切断予定ライン5における凹領域面r2上の部分51bに沿って改質領域73bを形成し、切断予定ライン5における凸領域面r1上の部分51aに沿って改質領域73aを形成する。改質領域73bは、加工対象物1の厚さ方向において凹領域面r2から距離d3内側に形成される。
また、凸領域面r1上に位置する金属膜4b上においては、レーザ光Lをパルス発振から連続発振に切り替えることにより、金属膜4bの表面がダメージを受けないようにすることが好ましい。その結果、切断予定ライン5における金属膜4b上の部分に沿って改質領域72a,73aは形成されない。
なお、本実施形態では、第1の工程において3列の改質領域71〜73を形成するとしたが、改質領域の列数はこれに限定されない。例えば、改質領域は1列だけ形成されるとしてもよいし、4列以上形成されるとしてもよい。
(第2の工程)
次に、図18(a)及び図18(b)に示されるように、加工対象物1の内部に集光点Pを合わせてレーザ光Lを照射する。これにより、凸領域面r1から距離d4内側に、切断予定ライン5における凸領域面r1上の部分51aに沿って改質領域74を形成する。続いて、凸領域面r1から距離d5内側に、切断予定ライン5における凸領域面r1上の部分51aに沿って改質領域75(第2の改質領域)を形成する。改質領域75は凸部4aの内部、すなわち凸領域面r1より下側且つ凹領域面r2より上側に形成される。改質領域74,75を形成する際には、図18(a)に示されるように、例えば、切断予定ライン5における凸領域面r1上の部分51aに沿ってレーザ光Lをパルス発振させ、切断予定ライン5における凹領域面r2上の部分51bに沿ってレーザ光Lを連続発振させる。レーザ光Lを連続発振させると、レーザエネルギーが低くなるために多光子吸収が起きず、加工対象物1の内部に改質領域が形成され難くなる。また、レーザ光Lを連続発振させる場合にはレーザエネルギーが低いため、レーザエネルギーが加工対象物1の加工に必要なエネルギー閾値を超えない。このため、加工対象物1の入射面rにダメージが発生することを防止できる。
また、凸領域面r1上に位置する金属膜4b上においては、レーザ光Lをパルス発振から連続発振に切り替えることにより、金属膜4bの表面がダメージを受けないようにすることが好ましい。その結果、切断予定ライン5における金属膜4b上の部分に沿って改質領域74,75は形成されない。
レーザ光Lをパルス発振させると、レーザ光Lを連続発振させる場合に比べて加工対象物1の内部に改質領域を確実に形成することができる。このため、凸領域面r1ではレーザ光Lをパルス発振させ、凹領域面r2ではレーザ光Lを連続発振させることにより、図18(b)に示されるように、切断予定ライン5における凸領域面r1上の部分51aに沿って、改質領域74,75を選択的に形成することができる。
なお、本実施形態では、第2の工程において2列の改質領域74,75を形成するとしたが、改質領域の列数はこれに限定されない。例えば、改質領域は1列だけ形成されるとしてもよいし、3列以上形成されるとしてもよい。改質領域の列数は、凸部4aの高さΔHに応じて適宜設定されることが好ましい。
また、改質領域71〜75は、上述の改質領域7と同様に、連続的に形成された改質領域からなるとしてもよいし、所定の間隔をおいて断続的に形成された改質領域からなるとしてもよい。
(切断工程)
改質領域71〜75を形成した後、エキスパンドテープ(図示せず)等の拡張フィルムを加工対象物1に貼り付け、エキスパンド装置(図示せず)により拡張フィルムを拡張することで、加工対象物1を切断予定ライン5に沿って切断且つ加工切片同士を離間する。なお、切断工程においては、拡張フィルムの拡張に限らず、他の応力印加手段を用いて加工対象物1を切断するとしてもよい。また、例えば、形成した改質領域を起点とした亀裂が加工対象物1の表裏面に延びて既に切断が完了している場合、エキスパンドテープ等の拡張フィルムの拡張により加工切片同士の間隔を広げるように、隣り合う加工切片は分離される。
以上説明したように、本実施形態のレーザ加工方法では、入射面rの凹領域面r2及び凸領域面r1における加工対象物1の内部に、それぞれ改質領域73,74を別の工程で形成する。このため、切断予定ライン5が入射面rの凹領域面r2及び凸領域面r1に渡っている場合に、凹領域面r2と凸領域面r1との間に設けられた段差r3付近においてレーザ光Lの照射により生じる入射面rのダメージを低減できる。したがって、本実施形態のレーザ加工方法によれば、レーザ光Lの入射面rが凹凸面である加工対象物1の高精度な切断が可能となる。
また、測定用レーザ光を入射面rに照射し、測定用レーザ光の反射光から段差r3の位置を判断することもできる。具体的には、例えば非点収差法に用いられる4分割位置検出素子により反射光の非点信号又は全光量信号を検出する。測定用レーザ光の集光点位置に対して反射光の非点信号がゼロになる位置、又は、全光量信号が最大となる位置で段差r3の位置を判断することができる。
また、測定用レーザ光の反射光の全光量信号の大きさの違いから、凸領域面r1上に設けられた金属膜4bの位置を判断することもできる。
段差r3の位置が分かると、レーザ光Lを切断予定ライン5に沿って移動させる際に、改質領域71〜75を形成するタイミングを決定できる。例えば、第2の工程において、レーザ光Lをパルス発振させるタイミングや連続発振させるタイミングを決定できる。また、第1の工程において、アクチュエータ32によって対物レンズ30の位置を加工対象物1の厚さ方向に変化させるタイミングや固定するタイミングを決定できる。
また、金属膜4bの位置が分かると、レーザ光Lを切断予定ライン5に沿って移動させる際に、レーザ光Lをパルス発振させるタイミングや連続発振させるタイミングを決定できる。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、第1の工程において、改質領域71b,72b,73bを形成する際に、加工対象物1の厚さ方向においてレーザ光Lの照射条件を固定するとしてもよい。
また、改質領域71a,72a,73aを形成する際に、加工対象物1の厚さ方向においてレーザ光Lの照射条件を変化させるとしてもよい。この場合、対物レンズ30の位置は、アクチュエータ32の伸縮量によって調整され、凸領域面r1の凹凸やうねりに追従するように変位する。よって、凸領域面r1では、加工対象物1の厚さ方向における入射面rの変位に追従するように改質領域71a,72b,73bが形成される。
また、第1の工程において、改質領域71a,72a,73aを形成しなくてもよい。つまり、切断予定ライン5における凹領域面r2上の部分51bに沿って、改質領域71b,72b,73bを選択的に形成するとしてもよい。そのためには、レーザ光Lを照射する際に、パルス発振と連続発振とを選択的に切り替えてもよいし、レーザ光Lをシャッター等により選択的に遮断してもよいし、レーザ光Lの発振を選択的に停止させてもよい。
また、1列の改質領域を形成することによって加工対象物1の切断が十分に可能な場合には、第1の工程において改質領域71,72を形成しないとしてもよい。
また、第2の工程において、改質領域74,75を選択的に形成する際に、レーザ光Lをシャッター等により選択的に遮断するとしてもよいし、レーザ光Lの発振を選択的に停止させるとしてもよい。これらの場合、レーザ光Lが加工対象物1に照射されている間だけ選択的に改質領域74が形成される。
また、改質領域71〜75は、加工対象物1の内部で生じる多光子吸収により形成されることに限定されない。改質領域71〜75は、多光子吸収と同等の光吸収を加工対象物1の内部で生じさせることにより形成されるとしてもよい。
また、凹領域面r2と改質領域73との間の距離d3と、凸領域面r1と改質領域75との間の距離d5とは同じでもよいし、互いに異なっていてもよい。また、改質領域71〜75の形成順序は特に限定されない。例えば、改質領域75,74,73,72,71を入射面r側から順に形成するとしてもよい。
また、入射面rにおける段差r3の位置は、例えば、予め段差計により測定されるとしてもよい。また、加工対象物1の設計値から段差r3の位置を算出することもできる。段差r3の位置が分かった後、加工対象物1が載置されるステージのスケール座標をレーザ光Lの制御装置に取り込んで、段差r3の位置において、パルス発振と連続発振とを選択的に切り替えてもよいし、レーザ光Lをシャッター等により選択的に遮断してもよいし、レーザ光Lの発振を選択的に停止させてもよい。また、段差r3の位置において、レーザ光Lの照射条件を変化させた状態から固定した状態に切り替えるとしてもよいし、レーザ光Lの照射条件を固定した状態から変化させた状態に切り替えるとしてもよい。
また、本実施形態においては、加工対象物1としてシリコン製の半導体ウェハを用いているが、半導体ウェハの材料はこれに限られるものではない。半導体ウェハの材料としては、例えば、シリコン以外のIV族元素半導体、SiCのようなIV族元素を含む化合物半導体、III−V族元素を含む化合物半導体、II−VI族元素を含む化合物半導体、更に種々のドーパント(不純物)がドープされた半導体等が挙げられる。さらに、加工対象物1は、半導体デバイスと支持基板との間に絶縁層が設けられたSOI(Silicon-on-insulator)ウェハでもよい。
本実施形態に係るレーザ加工方法によるレーザ加工中の加工対象物の平面図である。 図1に示す加工対象物のII−II線に沿っての断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法によるレーザ加工後の加工対象物の平面図である。 図3に示す加工対象物のIV−IV線に沿っての断面図である。 図3に示す加工対象物のV−V線に沿っての断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法により切断された加工対象物の平面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法における電界強度とクラックスポットの大きさとの関係を示すグラフである。 本実施形態に係るレーザ加工方法を用いて加工対象物を切断する際のクラック領域形成工程における加工対象物の断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法を用いて加工対象物を切断する際のクラック成長工程における加工対象物の断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法を用いて加工対象物を切断する際のクラック成長工程における加工対象物の断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法を用いて加工対象物を切断する際の切断工程における加工対象物の断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法により切断されたシリコンウェハの一部における断面の写真を表した図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法におけるレーザ光の波長とシリコン基板の内部の透過率との関係を示すグラフである。 本実施形態のレーザ加工方法における加工対象物の一例を模式的に示す平面図である。 図14中のXV−XV矢印に沿った断面図である。 本実施形態のレーザ加工方法の各工程における加工対象物の断面図である。 本実施形態のレーザ加工方法の各工程における加工対象物の断面図である。 本実施形態のレーザ加工方法の各工程における加工対象物の断面図である。 加工用レーザ光の入射面が凹凸面である板状の加工対象物の断面図である。
符号の説明
1…加工対象物、5…切断予定ライン、51a…切断予定ラインにおける凸領域面上の部分、51b…切断予定ラインにおける凹領域面上の部分、7…改質領域、73…第1の改質領域、75…第2の改質領域、r…入射面、r1…入射面の凸領域面、r2…入射面の凹領域面、L…加工用レーザ光、P…集光点。

Claims (3)

  1. 板状の加工対象物の内部に集光点を合わせて加工用レーザ光を照射することにより、前記加工対象物の切断予定ラインに沿って、切断の起点となる改質領域を前記加工対象物の内部に形成するレーザ加工方法であって、
    前記加工対象物における前記加工用レーザ光の入射面が凹凸面であり、前記切断予定ラインが前記入射面の凹領域面及び凸領域面に渡っている場合において、
    前記凹領域面から所定距離内側及び前記凸領域面の内側に、前記切断予定ラインに沿って第1の改質領域を形成する第1の工程と、
    前記加工対象物の厚み方向における前記凸領域面と前記凹領域面との間において、前記凸領域面から所定距離内側に、前記切断予定ラインに沿って第2の改質領域を選択的に形成する第2の工程と、
    を含むことを特徴とするレーザ加工方法。
  2. 板状の加工対象物の内部に集光点を合わせて加工用レーザ光を照射することにより、前記加工対象物の切断予定ラインに沿って、切断の起点となる改質領域を前記加工対象物の内部に形成するレーザ加工方法であって、
    前記加工対象物における前記加工用レーザ光の入射面が凹凸面であり、前記切断予定ラインが前記入射面の凹領域面及び凸領域面に渡っている場合において、
    前記凹領域面から所定距離内側に、前記切断予定ラインに沿って第1の改質領域を形成する第1の工程と、
    前記凸領域面から所定距離内側に、前記切断予定ラインに沿って第2の改質領域を形成する第2の工程と、
    を含み、
    前記第1の工程では、前記切断予定ラインにおける前記凹領域面上の部分に沿って前記加工用レーザ光を照射する際に、前記凹領域面から所定距離内側に前記加工用レーザ光の集光点が位置するように前記加工用レーザ光の照射条件を変化させ、前記切断予定ラインにおける前記凸領域面上の部分に沿って前記加工用レーザ光を照射する際に、前記加工用レーザ光の照射条件を固定することを特徴とするレーザ加工方法。
  3. 板状の加工対象物の内部に集光点を合わせて加工用レーザ光を照射することにより、前記加工対象物の切断予定ラインに沿って、切断の起点となる改質領域を前記加工対象物の内部に形成するレーザ加工方法であって、
    前記加工対象物における前記加工用レーザ光の入射面が凹凸面であり、前記切断予定ラインが前記入射面の凹領域面及び凸領域面に渡っている場合において、
    前記凹領域面から所定距離内側に、前記切断予定ラインに沿って第1の改質領域を形成する第1の工程と、
    前記凸領域面から所定距離内側に、前記切断予定ラインに沿って第2の改質領域を形成する第2の工程と、
    を含み、
    前記第2の工程では、前記切断予定ラインにおける前記凸領域面上の部分に沿って前記加工用レーザ光をパルス発振させ、前記切断予定ラインにおける前記凹領域面上の部分に沿って前記加工用レーザ光を連続発振させることを特徴とするレーザ加工方法。
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