JP4773377B2 - 通信システム、通信装置及びフロー制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は通信装置に関し、特に、対向する通信装置の間でフロー制御を実行する通信装置に関する。
異なる製造者により製造される通信デバイス間の相互接続性を保障することを目的として、OIF(Optical Internetworking Forum)により規定された通信インタフェース規格にSPI−4 Phase2規格がある。SPI−4 Phase2規格の詳細は、非特許文献1に規定されている。以下では、SPI−4 Phase2規格により規定される通信インタフェースをSPI−4インタフェースと呼ぶ。
SPI−4インタフェースは、リンクレイヤ・デバイスとPHYデバイスを相互接続するために規定されたインタフェースである。SPI−4インタフェースにより接続されるリンクレイヤ・デバイス及びPHYデバイスのブロック図を図8に示す。図8に示すリンクレイヤ・デバイス7は、対向するPHYデバイスにペイロードデータ(Payload Data)を送信するための送信部71及びPHYデバイス8から送信されたペイロードデータを受信する受信部72を有する。なお、SPI−4 Phase2規格では、ペイロードデータがリンクレイヤ・デバイス7からPHYデバイス8に向かう方向を"送信方向"と定義し、PHYデバイス8からリンクレイヤ・デバイス7に向かう方向を"受信方向"と定義している。
図8に示すように、SPI−4インタフェースは、送信データ信号チャネル(TDAT)、送信コントロール信号チャネル(TCTL)、及び送信データクロックチャネル(TDCLK)を含む。TDATは、送信部71からPHYデバイス8にペイロードデータを送信するための16ビット幅を有するチャネルである。TCTLは、送信部71からPHYデバイス8にコントロール信号を送信するためのチャネルである。TCTLは、TDATで転送されるデータの種別をPHYデバイス8に通知するための信号である。具体的には、TCTLがHighレベルであるときは、TDATにコントロールワードが存在することを意味する。一方、TCTLがLOWレベルであるときは、TDATにペイロードデータが存在することを意味する。TDCLKは、TDAT及びTCTLの送信クロックを転送するチャネルである。TDAT及びTCTLの各信号チャネルは、TDCLKの立ち上がり及び立ち下がりの両方のエッジに同期して値が変化する。
TDAT、TCTL及びTDCLKの送信波形の一例を図9に示す。図9において、"D"はペイロードデータを示し、"PC"はSIP−4 Phase2規格に規定されるペイロード・コントロールワードを示している。TDATのペイロードデータ部分には、PHYデバイス8に送信されるATMセルやIPパケット等がマッピングされる。なお、ペイロードデータについては、非特許文献1にその詳細が示されている(例えば図5.2を参照)。
さらに、SPI−4インタフェースは、送信ステータス信号チャネル(TSTAT)及び送信ステータスクロックチャネル(TSCLK)を含む。TSTATは、PHYデバイス8から送信部71にFIFO情報を送信するための2ビット幅を有するチャネルである。TSTATにより送信されるFIFO情報は、PHYデバイス8がTDATにより受信したペイロードデータを格納するために有するFIFOバッファの使用状態を示す情報である。TSCLKは、TSTATの送信クロックを転送するチャネルである。TSTATの各信号チャネルは、TSCLKの立ち上がりエッジに同期して値が変化する。
TSTAT及びTSCLKの送信波形の一例を図10に示す。図10において、"F"は、TSTATで送信されるデータフレームの先頭位置を示すとともにデータフレームの同期を取るためのフレーミング・パタンである。"S0乃至S15"は、FIFO情報がマッピングされるステータスワードである。ステータスワードとは、FIFOバッファに格納されたデータ量を示す情報(FIFO情報)であって、SPI−4 Phase2規格では、2ビットのデータとしてあらわされる。図10に示す例では、TSTATの1フレーム内に16個のステータスワード(S0乃至S15の)が含まれるため、16個のFIFOバッファに関するFIFO情報を転送可能である。また、"DIP2"は、誤り検出用のパリティ・ビットである。TSTATの1フレーム内に含まれるステータスワードの数(長さ)は、送信すべきFIFO情報の数、つまりFIFOバッファの数に応じて決定される。なお、SPI−4 Phase2規格では、TSTATの1フレーム内に含まれるステータスワード長をカレンダー長と呼ぶ。また、各FIFOバッファに関するFIFO情報は、1フレーム毎に周期的に転送される。つまり、複数のFIFOバッファには、各FIFOバッファの識別子に応じてTSTATのフレーム内の特定のタイムスロット(ステータスワード)が割り付けられ、1フレーム毎に周期的に転送される。
SPI−4インタフェースは、ペイロードデータがPHYデバイス8からリンクレイヤ・デバイス7に向かう受信方向についても上述した送信方向と同様のチャネルを有する。具体的に述べると、SPI−4インタフェースは、受信データ信号チャネル(RDAT)、受信コントロール信号チャネル(RCTL)、及び受信データクロックチャネル(RDCLK)を含む。さらに、SPI−4インタフェースは、受信ステータス信号チャネル(RSTAT)及び受信ステータスクロックチャネル(RSCLK)を含む。これらのチャネルの用途及び送信波形は、送信方向の対応するチャネルと同様であるため説明を省略する。
なお、上述したデータクロック(TDCLK及びRDCLK)の周波数は、ステータスクロック(TSCLK及びRSCLK)の周波数の4倍に規定されている。このため、ステータスクロック(TSCLK及びRSCLK)の1周期を単位時間とすると、図11に示すように、ステータス信号チャネル(TSTAT及びRSTAT)で1つのステータスワードが転送される間に、データ信号チャネル(TDAT及びRDAT)で8つのデータワードを転送可能である。ステータ信号チャネル(TSTAT及びRSTAT)は2ビット幅であり、データ信号チャネル(TDAT及びRDAT)は16ビット幅であるから、つまり、データ信号チャネルはステータス信号チャネルの32倍のデータ転送レートを有する。
次に、図8に示すリンクレイヤ・デバイス7に含まれる構成要素について説明する。受信部72は、RDATにより受信したデータを格納するための4つのFIFOバッファ122乃至125を有している。なお、受信部72が備えるべきFIFOバッファ数がSPI−4 Phase2規格において規定されているわけではなく、図8に示すFIFOバッファ数が一例であることはもちろんである。RDATにより受信されたデータは、受信データ分配部121により4つのFIFOバッファ122乃至125に振り分けられる。FIFO情報出力部126は、FIFOバッファ122乃至125による受信データの格納状況に応じたFIFO情報を生成し、生成されたFIFO情報をRSTATに出力する。
送信部71が有するデータ出力部711は、TDATにペイロードデータ及びコントロールワードを出力する。また、FIFO情報受信部112は、対向するPHYデバイス8よりTSTATを介して取得したFIFO情報に基づいて、データ出力部711に停止信号を出力する。なお、FIFO情報を用いたフロー制御の詳細については後述する。停止信号を受信したデータ出力部711は、停止信号が解除されるまでの間、TDATに接続されたデータ送信ポートに対するデータ出力を停止する。
続いて以下では、従来のSPI−4インタフェースにおけるFIFO情報を用いたフロー制御について説明する。SPI−4 Phase2規格では、データ信号チャネル(TDAT及びRDAT)を介して受信されたデータを格納するためのFIFOバッファの使用状態を、STARVING、HUNGRY、及びSATISFIEDの3つの状態のいずれかに分類している。また、これら3つの使用状態に対して、2ビットのFIFO情報によりユニークなビットパタンが割り当てられている。FIFOバッファの使用状態とFIFO情報の関係を図12に示す。STARVING状態は、バッファ・アンダーフローが発生しそうな状況を示しており、FIFOの格納データ量が第1の閾値AEを下回る場合にSTARVING状態と判定される。STARVING状態を示すFIFO情報のビットパタンは、"00"である。SATISFIED状態は、FIFOが殆ど一杯であることを示しており、FIFOの格納データ量が第2の閾値AFを上回る場合にSATISFIED状態と判定される。なお、第2の閾値AFが第1の閾値AEより大きい値であることはもちろんである。SATISFIED状態を示すFIFO情報のビットパタンは、"10"である。最後に、HUNGRY状態は、STARVING状態とSATISFIED状態の間の状態を示している。HUNGRY状態を示すFIFO情報のビットパタンは、"01"である。
リンクレイヤ・デバイス7及びPHYデバイス8は、ステータス信号チャネル(TSTAT及びRSTAT)により対向するデバイスから受信したFIFO情報に応じて、自らのデータ送信レートを調整するフロー制御を実行する。具体的には、受信したFIFO情報がSTARVING状態を示す場合は、データ信号チャネル(TDAT及びRDAT)に最も高いデータ送信レートを適用する。受信したFIFO情報がHUNGRY状態を示す場合は、データ信号チャネル(TDAT及びRDAT)のデータ送信レートをSTARVING状態の場合に比べて低下させる。また、受信したFIFO情報がSATISFIED状態を示す場合は、次にFIFO情報が変化するまでの間、少なくともSATISFIED状態であるFIFOバッファに対するデータ信号チャネル(TDAT及びRDAT)によるデータ送信を停止させる。
"OIF-SPI4-02.10, OIF System Packet Interface Level4 (SPI-4) Phase 2 Revision 1: OC-192 System Interface for Physical and Link Layer Devices"、[online]、2003年10月15日、[平成19年1月19日検索]、インターネット<URL: http://www.oiforum.com/public/documents/OIF-SPI4-2.01.pdf> 米国特許第6522271号明細書
上述した従来のSPI−4インタフェースにおけるFIFO情報を用いたフロー制御には、以下に述べる2つの問題点がある。
まず第1に、FIFO情報に優先度をつけることができないという問題点がある。従来のSPI−4インタフェースでは、複数のFIFOバッファそれぞれの状態を示すFIFO情報は、全て一律に、ステータス信号チャネル(TSTAT及びRSTAT)によって定期的に対向側に転送される。このため、従来のSPI−4インタフェースは、突発的に発生する緊急性の高いFIFO情報の転送要求に対応することが困難である。
第2に、カレンダー長が長くなるに応じて、FIFOバッファの状態変化の発生から対向側のデバイスにてフロー制御が実行されるまでに要する時間の最大値(以下、ワースト応答時間と呼ぶ)が長くなるという問題点がある。ワースト応答時間が長いほど第2の閾値AFを低く設定する必要があるため、上述した第2の問題点はFIFOバッファの使用効率の低下を招く。
図13及び14を参照して、第2の問題点について詳しく説明する。図13は、RSTATにより転送されるデータフレームの一例を示している。図13の例によれば、10個のステータスワード(S1〜S10)によって10個のFIFOバッファに関するFIFO情報が周期的に転送される。また、図13は、リンクレイヤ・デバイスが有する識別番号#5のFIFOバッファの状態がHUNGRY状態からSATISFIED状態に変化し、これに応じて、PHYデバイスによるRDATへのデータ送信が停止されるまでの応答時間を示している。この応答時間は、図13に示す遅延時間Lat_a、T、及びLat_cの和により定まる。つまりこの応答時間は、FIFO情報S5(識別番号#5のFIFOバッファの状態を示す情報)が更新されない最長時間(ワーストケース)を示すものである。
図13において、遅延時間Lat_aは、FIFOバッファ#5の状態が変化してからFIFO情報が生成・更新されるまでの時間である。Tは、フレーミング・パタンが繰り返される期間の1周期分の時間である(図10においては、18×TSTATクロックの1周期の時間)。また、遅延時間Lat_cは、更新されたFIFO情報がリンクレイヤ・デバイスにより送信されてから対向するPHYデバイスがフロー制御を実行するまでの時間である。なお、図13及び14に示すLat_bは、カレンダー長×ステータス・クロック1周期の時間(TSTATクロックの1周期の時間)である。
上述した3つの遅延時間のうち、Lat_a及びLat_cは一定である。一方、遅延時間Lat_bは、カレンダー長に依存して変動する時間である。このため、従来のSPI−4インタフェースにおけるワースト応答時間LWPは、図13に示すように、Lat_a、Lat_c及びTの和で表される。TSTATのデータフレーム周期Tはカレンダー長が大きくなるにしたがって大きくなるため、ワースト応答時間LWPもカレンダー長が大きくなるにしたがって大きくなる。
本発明にかかる通信システムは、SPI−4 Phase2規格の通信システムであって、自局デバイスと、対向デバイスと、前記自局デバイスから前記対向デバイスにペイロードデータを転送する第1のデータ信号チャネルと、前記対向デバイスから前記自局デバイスにペイロードデータを転送する第2のデータ信号チャネルと、前記自局デバイスから前記対向デバイスにデータ転送可能な第1のステータス信号チャネルとを有する通信システムである。さらに、前記自局デバイスは、前記第2のデータ信号チャネルにより受信されたペイロードデータを格納するデータバッファと、前記データバッファの使用状態を示すバッファ状態情報を周期的に前記第1のステータス信号チャネルに出力するバッファ状態情報出力部と、前記バッファ状態情報の優先度に応じて、前記バッファ状態情報を前記ペイロードデータの間に選択的に挿入し、前記第1のデータ信号チャネルに出力するバッファ状態情報挿入部とを有する。また、前記対向デバイスは、前記第1のステータス信号チャネル及び前記第1のデータ信号チャネルを介して受信される前記バッファ状態情報に基づいて、前記第2のデータ信号チャネルへのペイロードデータの出力を制御するフロー制御手段を有する。
本発明の通信システムをSPI−4インタフェースと対応させると、例えば、第1のデータ信号チャネルがTDATに相当し、第2のデータ信号チャネルがRDATに相当し、第1のステータス信号チャネルがRSTATに相当し、バッファ状態情報がFIFO情報に相当する。
上述のように本発明にかかる通信システムは、バッファ状態情報(FIFO情報)の優先度に応じて、バッファ状態情報(FIFO情報)をペイロードデータの間に選択的に挿入し、第1のデータ信号チャネル(TDAT)に出力する。このため、優先的に緊急に送信すべきバッファ状態情報を、第1のステータス信号チャネル(RSTAT)による送信を待つことなく、第1のデータ信号チャネル(TDAT)を使用して送信することができる。つまり、従来のSPI−4インタフェースにおいて、全てのFIFO情報をステータス信号チャネルによって周期的に転送する構成とは異なり、FIFO情報に優先度をつけ、このような優先度の高いFIFO情報に従って速やかにフロー制御を行うことができる。
また、優先的に緊急に送信すべきバッファ状態情報を、第1のステータス信号チャネル(RSTAT)による送信を待つことなく、第1のデータ信号チャネル(TDAT)を使用して送信することによってデータバッファ(FIFOバッファ)の状態変化が発生してから対向側のデバイスにおいてフロー制御が実行されるまでのワースト応答時間は、カレンダー長に依存しないという利点がある。つまり、カレンダー長が長くなってもワースト応答時間は悪化しないため、データバッファ(FIFOバッファ)の使用効率を向上させることができる。
本発明により、SPI−4インタフェースのようにフロー制御を行う通信システムにおいて、FIFO情報の送信を優先度に基づいて行うことができ、ワースト応答時間のカレンダー長への依存性をなくすことができる。
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。なお、以下に示す実施の形態では、ペイロードデータを格納するデータバッファをFIFOバッファとした場合について説明する。
発明の実施の形態1.
本実施の形態にかかる通信システムのブロック図を図1に示す。図1に示す通信システムは、本発明により改良されたSPI−4インタフェースにより接続されるリンクレイヤ・デバイス1及びPHYデバイス2を含んで構成される。
リンクレイヤ・デバイス1は、送信部11及び受信部12を有する。受信部12が有する受信データ分配部121、FIFOバッファ122乃至125、並びにFIFO情報(バッファ状態情報)出力部126はそれぞれ、上述した従来の受信部72が有する各構成要素と同一でよい。
送信部11が有するデータ出力部111は、TDATにペイロードデータ及びコントロールワードを出力する点と、FIFO情報(バッファ状態情報)受信部112より出力される停止信号に応じてデータ出力を停止する点においては、従来の送信部71が有するデータ出力部711と同様である。これらに加えてデータ出力部111は、FIFO情報挿入部113を有している。
FIFO情報(バッファ状態情報)挿入部113は、FIFOバッファ122乃至125のデータ格納状況を示すFIFO情報(バッファ状態情報)をペイロードデータの間に挿入してTDATに出力することができる。なお、FIFO情報をペイロードデータの間に挿入してTDATに出力するか否かを決定するためのトリガ要因は様々に設定可能であるが、本実施の形態では、FIFO情報をTDATに出力するか否かをFIFO情報の優先度に応じて決定することとする。例えば、FIFOバッファ121乃至125のうちのいずれかの使用状態がSATISFIED状態に変化した場合に、この状態変化を示すFIFO情報と、状態変化のあったFIFOバッファを一意に識別可能な識別情報(以下では、FIFOアドレスと呼ぶ)をTDATに出力すればよい。また、別の例として、FIFOバッファ121乃至125のうち、予め高い優先度を設定されたFIFOバッファの状態変化に応じて、この状態変化を示すFIFO情報及び対応するFIFOアドレスをTDATに出力してもよい。
一方、図1に示すPHYデバイス2は、図8に示したPHYデバイス8と比較して、リンクレイヤ・デバイス1からTDATを用いて転送されるFIFO情報に基づいてフロー制御を実行できるように改良されている点が異なる。
PHYデバイス2が有する送信部21は、データ出力部211及びFIFO情報受信部212を含んで構成される。データ出力部211は、RDATにペイロードデータ及びコントロールワードを出力する。また、FIFO情報受信部212は、対向するリンクレイヤ・デバイス1よりRSTATを介して取得したFIFO情報に基づいて、データ出力部211に停止信号S1を出力する。停止信号S1の出力は、例えば、FIFO情報により示されるFIFOバッファ121乃至125のいずれかの使用状態がSATISFIED状態である場合に行われる。停止信号S1を受信したデータ出力部211は、停止信号が解除されるまでの間、RDATに接続されたデータ送信ポートに対するデータ出力を停止する。より具体的に述べると、データ出力部211は、FIFOバッファ121乃至125のうち、少なくともSATISFIED状態であるFIFOバッファに対するペイロードデータの送信を停止する。
PHYデバイス2が有する受信部22は、FIFO情報抽出部221を含んで構成されている。FIFO情報抽出部221は、TDATを転送されるペイロードデータの間に挿入されたFIFO情報を抽出し、抽出されたFIFO情報に基づいて、データ出力部211に停止信号S2を出力する。なお、停止信号S2の出力は、例えば、FIFO情報により示されるFIFOバッファ121乃至125のいずれかの使用状態がSATISFIED状態である場合に行われる。停止信号S2を受信したデータ出力部211の動作は、上述した停止信号S1を受信した場合と同様である。
続いて以下では、FIFO情報挿入部113により行われるペイロードデータへのFIFO情報の挿入処理について、図2を用いて説明する。図2は、TDATに転送されるペイロードデータにFIFO情報を挿入する際の波形図を示している。図2の上段に示す3つの信号TDCLK、TCTL及びTDATは、TDATにFIFO情報が挿入されていない場合の信号波形図である。一方、図2の下段に示す2つの信号TCTL及びTDATは、TDATにFIFO情報32が挿入された場合の信号波形図である。FIFO情報32の挿入によって、ペイロードデータが前半部分31と後半部分33に分割される。また、FIFO情報が挿入されていることを対向するPHYデバイス2に伝達するために、FIFO情報の挿入に応じてTCTLがHighレベルに設定される。
なお、図2において、"PC"は、SPI−4 Phase2規格で規定されたペイロード・コントロールワードを示している。また、"EOE"は、SPI−4 Phase2規格Appendix Eに規定された"End of Control Word Extension"を示している。図2に示した例では、PC及びEOEの組合せによってFIFO情報を転送している。
PC及びEOEの4バイトによって1つのFIFOバッファに関するFIFO情報を転送する場合のビット割り当ての一例を図3に示す。図3に示す例では、PCの第4ビットから第11ビットまでをFIFOアドレスの転送のために割り当て、EOEの第4ビットから第11ビットまでをFIFOバッファの使用状況を示すFIFO蓄積情報の転送のために割り当てている。これら以外のPC及びEOEの各ビットの内容は、SPI−4 Phase2規格により規定されている。
図3に示すビット割り当てによれば、EOEに含まれる8ビットをFIFOの使用状態を示すFIFO蓄積情報に割り当てている。このため、最大256通りの詳細なFIFOバッファの使用状態を対向するデバイスに伝達することができる。したがって、従来の3通りの状態の区別に基づくフロー制御に比べて、より詳細なフロー制御を行うことができる。また、図3に示す例では、FIFOアドレスを併せて転送しているため、データ停止の対象とすべきFIFOバッファを特定し、当該FIFOバッファに対するデータ送信のみを選択的に停止することができる。
なお、PC及びEOEの4バイトによってFIFO情報を転送する図2及び3に示した構成は一例に過ぎない。例えば、図4に示すように、PC及びEOEだけではなく、SPI−4 Phase2規格Appendix Eに規定された"EXT(Extension Control)"をFIFO情報の転送に使用してもよい。
また、図5に示すように、PC及びEOEそれぞれによって、1つのFIFOバッファに関するFIFO情報が転送されてもよい。このような構成によれば、図3に示す例に比べて、対向するデバイスに対するFIFO情報の伝達をより短時間で行うことができる。
上述したように、本実施の形態では、リンクレイヤ・デバイス1が、優先的に緊急に送信すべきFIFO情報を、ステータス信号チャネル(RSTAT)による送信を待つことなく、データ信号チャネル(TDAT)を使用して送信することとしている。また、PHYデバイス2は、データ信号チャネル(TDAT)より受信したFIFO情報に応じてフロー制御を実行する。つまり、従来のSPI−4インタフェースにおいて、全てのFIFO情報をステータス信号チャネルによって周期的に転送する構成とは異なり、FIFO情報に優先度をつけ、このような優先度の高いFIFO情報に従って速やかにフロー制御を行うことができる。
また、本実施の形態では、優先的に緊急に送信すべきFIFO情報を、ステータス信号チャネル(RSTAT)による送信を待つことなく、データ信号チャネル(TDAT)を使用して送信する。このため、FIFOバッファの状態変化が発生してから対向側のデバイスにおいてフロー制御が実行されるまでのワースト応答時間は、カレンダー長に依存しないという利点がある。つまり、本実施の形態におけるワースト応答時間LWNは、図6に示すようにカレンダー長に拠らず一定となる。このように、ワースト応答時間LWNを固定遅延成分のみによって推定することができれば、上述した第1の閾値AE及び第2の閾値AFを決定する等のシステム設計が容易となる。また、カレンダー長が長くなってもワースト応答時間は悪化しないため、FIFOバッファ121乃至125の使用効率を向上させることができる。
またさらに、ステータス信号チャネル(RSTAT)に比べてデータ送信レートが高いデータ信号チャネル(TDAT)を使用してFIFO情報を送信するため、対向側のデバイスによるフロー制御が実行されるまでの応答時間を短縮することができる。加えて、図3乃至5に示したように、ステータス信号チャネルを使用する場合に比べて、従来のFIFO情報より詳細な情報を短い時間で転送可能である。
なお、本実施の形態に関する上述した説明では、説明の簡略化のために、受信方向のフロー制御をデータ信号チャネル(TDAT)により転送されるFIFO情報を用いて行う構成について示した。しかしながら、送信方向のフロー制御をデータ信号チャネル(RDAT)により転送されるFIFO情報を用いて行うこともできる。
発明の実施の形態2.
発明の実施の形態1では、突発的に発生する緊急性の高いFIFO情報の転送を、データ信号チャネル(TDAT及びRDAT)を用いて行うことした。このような発明の実施の形態1の動作に代えて、又は、発明の実施の形態1の動作に加えて、データ信号チャネル(TDAT及びRDAT)を用いて周期的にFIFO情報を転送してもよい。
図7は、データ信号チャネル(TDAT及びRDAT)を用いて周期的にFIFO情報を転送する例を示す波形図である。予めFIFO情報の送信順序を決定しておけば、周期的にFIFO情報を送信する際にFIFOアドレスを併せて転送することは不要となる。すなわち、図7に示すように、FIFO情報の転送に使用可能なコントロールワードの第4ビットから第11ビットを全てFIFO蓄積情報の転送に使用することができる。図7の例では、各FIFOバッファの使用状態を示すためのFIFO蓄積情報のビット数は、従来と同様に2ビットとしている。上述したように、SPI−4 Phase2において、データクロック(RDCLK及びTDCLK)はステータスクロック(RSCLK及びTSCLK)の4倍の周波数とされている。さらに、データクロック(RDCLK及びTDCLK)の立ち上がり及び立ち下がりの両方のエッジを使用してTDATにデータ信号が送信される。このため、本実施の形態におけるFIFO情報の転送レートは、従来に比べて32倍に高速化される。
その他の実施の形態.
上述した発明の実施の形態1及び2において、FIFO情報の転送に、データ信号チャネル(TDAT及びRDAT)のみを使用するか、ステータス信号チャネル(TSTAT及びRSTAT)のみを使用するか、又は、これら両方のチャネルを併用するかを選択可能としてもよい。
さらに、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明の実施の形態にかかるSPI−4.2インタフェースにより接続されるリンクレイヤ・デバイスとPHYデバイスの構成図である。 データ信号チャネルを用いたフロー制御を説明するための図である。 データ信号チャネルに挿入されるFIFO情報の一例を示す図である。 データ信号チャネルに挿入されるFIFO情報の一例を示す図である。 データ信号チャネルに挿入されるFIFO情報の一例を示す図である。 本発明の実施の形態にかかるデータ信号チャネルを用いたフロー制御を行う場合のワースト応答時間を示すグラフである。 データ信号チャネルに挿入されるFIFO情報の一例を示す図である。 従来のSPI−4.2インタフェースにより接続されるリンクレイヤ・デバイスとPHYデバイスの構成図である。 データ信号チャネルにより送信されるデータ信号(ペイロードデータ及びコントロールワード)を示す図である。 ステータス信号チャネルにより送信されるステータス信号を示す図である。 ステータス信号チャネルとデータ信号チャネルのデータ転送レートの違いを説明するための図である。 FIFOの使用状態とFIFO情報のフォーマットの関係を示す図である。 従来のSPI−4.2インタフェースによるフロー制御によるワースト応答時間を説明するための図である。 従来のSPI−4.2インタフェースによるフロー制御を行う場合のワースト応答時間を示すグラフである。
符号の説明
1 リンクレイヤ・デバイス
11 送信部
12 受信部
111 データ出力部
112 FIFO情報受信部
113 FIFO情報挿入部
121 受信データ分配部
122乃至125 FIFOバッファ
126 FIFO情報出力部
2 PHYデバイス
21 送信部
22 受信部
211 データ出力部
212 FIFO情報受信部
221 FIFO情報抽出部

Claims (23)

  1. SPI−4 Phase2規格の通信システムであって、
    自局デバイスと、
    対向デバイスと、
    前記自局デバイスから前記対向デバイスにペイロードデータを転送する第1のデータ信号チャネルと、
    前記対向デバイスから前記自局デバイスにペイロードデータを転送する第2のデータ信号チャネルと、
    前記自局デバイスから前記対向デバイスにデータ転送可能な第1のステータス信号チャネルと、
    を備える通信システムであって、
    前記自局デバイスは、
    前記第2のデータ信号チャネルにより受信されたペイロードデータを格納するデータバッファと、
    前記データバッファの使用状態を示すバッファ状態情報を周期的に前記第1のステータス信号チャネルに出力するバッファ状態情報出力部と、
    前記バッファ状態情報の優先度に応じて、前記バッファ状態情報を前記ペイロードデータの間に選択的に挿入し、前記第1のデータ信号チャネルに出力するバッファ状態情報挿入部とを有し、
    前記対向デバイスは、
    前記第1のステータス信号チャネル及び前記第1のデータ信号チャネルを介して受信される前記バッファ状態情報に基づいて、前記第2のデータ信号チャネルへのペイロードデータの出力を制御するフロー制御手段を有する通信システム。
  2. 前記フロー制御手段は、
    前記第1のステータス信号チャネルより受信したデータから前記バッファ状態情報を受信するバッファ状態情報受信部と、
    前記第1のデータ信号チャネルより受信したデータから前記バッファ状態情報を抽出するバッファ状態情報抽出部と、
    前記バッファ状態情報受信部及び前記バッファ状態情報抽出部により取得された前記バッファ状態情報に基づいて、前記第2のデータ信号チャネルへのペイロードデータの出力を停止可能なデータ出力部とを有する請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記ペイロードデータ間への前記バッファ状態情報の挿入は、前記データバッファに格納されたデータ量が予め定められた閾値を超えたことに応じて実行される請求項1又は2に記載の通信システム。
  4. 前記バッファ状態情報挿入部は、前記バッファ状態情報に加えて、前記データバッファを識別するための識別情報を前記ペイロードデータに挿入する請求項1に記載の通信システム。
  5. 前記ペイロードデータ間への前記バッファ状態情報の挿入が周期的に実行される請求項1又は2に記載の通信システム。
  6. 前記ペイロードデータに挿入される前記バッファ状態情報の単位時間当たりの送信データ量は、前記第1のステータス信号チャネルに出力される前記バッファ状態情報の前記単位時間当たりの送信データ量より大きいことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  7. 前記ペイロードデータに挿入される前記バッファ状態情報によって識別可能な前記データバッファの状態数は、前記第1のステータス信号チャネルに出力される前記バッファ状態情報によって識別可能な前記データバッファの状態数より大きいことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  8. 前記バッファ状態情報は、少なくともバッファアドレスと前記データバッファの使用状況を示すバッファ蓄積情報とを含み、
    前記バッファ状態情報挿入部は、前記バッファアドレスと前記バッファ蓄積情報とをExtension Controlに割り当てて前記バッファ状態情報を転送する請求項1記載の通信システム。
  9. 前記データバッファがFIFOバッファである請求項1乃至7のいずれかに記載の通信システム。
  10. 対向装置との間でデータ送受信を行うSPI−4 Phase2規格の通信装置であって、
    前記対向装置にペイロードデータを送信するためのデータ送信ポートと、
    前記対向装置からペイロードデータを受信するためのデータ受信ポートと、
    前記データ受信ポートにより受信されたペイロードデータを格納するデータバッファと、
    前記データバッファの使用状態を示すバッファ状態情報を周期的に前記対向装置に送信するために設けられ、前記データ送信ポートよりデータ転送レートが低いステータス送信ポートと、
    前記バッファ状態情報を前記第1のステータス信号ポートに出力するバッファ状態情報出力部と、
    前記バッファ状態情報の優先度に応じて、前記バッファ状態情報を前記ペイロードデータの間に選択的に挿入して前記データ送信ポートに出力するバッファ状態情報挿入部と、
    を備える通信装置。


  11. 前記バッファ状態情報挿入部は、前記データバッファに格納されたデータ量が予め定められた閾値を超えた場合に、前記ペイロードデータ間への前記バッファ状態情報の挿入を行う請求項10に記載の通信装置。
  12. 前記バッファ状態情報挿入部は、前記バッファ状態情報の優先度に基づいて、前記ペイロードデータ間へ前記バッファ状態情報を挿入するか否かを決定する請求項10に記載の通信装置。
  13. 前記バッファ状態情報挿入部は、前記バッファ状態情報に加えて、前記データバッファを識別するための識別情報を前記ペイロードデータに挿入する請求項10に記載の通信装置。
  14. 前記ペイロードデータに挿入される前記バッファ状態情報の単位時間当たりの送信データ量は、前記ステータス送信ポートより送信される前記バッファ状態情報の前記単位時間当たりの送信データ量より大きいことを特徴とする請求項10乃至13のいずれかに記載の通信装置。
  15. 前記ペイロードデータに挿入される前記バッファ状態情報によって識別可能な前記データバッファの状態数は、前記ステータス送信ポートより送信される前記バッファ状態情報によって識別可能な前記データバッファの状態数より大きいことを特徴とする請求項10乃至13のいずれかに記載の通信装置。
  16. 前記データバッファがFIFOバッファである請求項10乃至15のいずれかに記載の通信装置。
  17. 自局デバイスと、対向デバイスと、前記自局デバイスから前記対向デバイスにペイロードデータを転送する第1のデータ信号チャネルと、前記対向デバイスから前記自局デバイスにペイロードデータを転送する第2のデータ信号チャネルと、前記自局デバイスから前記対向デバイスにデータ転送可能な第1のステータス信号チャネルとを備えるSPI−4 Phase2規格の通信システムにおけるフロー制御方法であって、
    前記自局デバイスが、前記第2のデータ信号チャネルにより受信されたペイロードデータを格納するデータバッファの使用状態を示すバッファ状態情報を前記第1のステータス信号チャネルに周期的に送信し、
    前記自局デバイスが、前記バッファ状態情報の優先度に応じて、前記バッファ状態情報を前記ペイロードデータの間に選択的に挿入して前記第1のデータ信号チャネルに出力し、
    前記対向デバイスが、前記第1のステータス信号チャネル及び前記第1のデータ信号チャネルを介して受信される前記状態情報に基づいて、前記第2のデータ信号チャネルへのペイロードデータの出力を制御する、フロー制御方法。
  18. 前記自局デバイスによる前記ペイロードデータ間への前記バッファ状態情報の挿入は、前記データバッファに格納されたデータ量が予め定められた閾値を超えたことに応じて実行される請求項17に記載のフロー制御方法。
  19. 前記自局デバイスが、前記バッファ状態情報の優先度に基づいて、前記ペイロードデータ間へ前記バッファ状態情報を挿入するか否かを決定する請求項17に記載のフロー制御方法。
  20. 前記自局デバイスは、前記バッファ状態情報に加えて、前記データバッファを識別するための識別情報を前記ペイロードデータに挿入する請求項17に記載のフロー制御方法。
  21. 前記ペイロードデータに挿入される前記バッファ状態情報の単位時間当たりの送信データ量は、前記第1のステータス信号チャネルに出力される前記バッファ状態情報の前記単位時間当たりの送信データ量より大きいことを特徴とする請求項17に記載のフロー制御方法。
  22. 前記ペイロードデータに挿入される前記バッファ状態情報により識別可能な前記データバッファの状態数は、前記第1のステータス信号チャネルに出力される前記バッファ状態情報によって識別可能な前記データバッファの状態数より大きいことを特徴とする請求項17に記載のフロー制御方法。
  23. 前記データバッファがFIFOバッファである請求項17乃至22のいずれかに記載のフロー制御方法。
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