JP4775228B2 - 粉末圧延装置 - Google Patents

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Description

本発明は圧延機やロールプレス装置等の粉末圧延装置に関するものである。
近年、例えば、板表面の両面又は片面に、粉末を圧着してクラッド材を製造するアイデアが提案されている。このようなクラッド材を製造する際には、圧延機やロールプレス装置のような粉末圧延装置が使用される。
斯かる粉末圧延装置の従来の一般的な例は図6、図7に示されている。図6中、1は水平方向へ対向配置されて、対向側が下方へ回転するよう駆動されるワークロール1a,1bを備えた粉末圧延装置本体、2a,2bはワークロール1a,1bの上面に間隙を有して配置された駆動可能な定量排出ローラ、3a,3bは定量排出ローラ2a,2bよりもワークロール1a,1bの回転方向上流側で粉末Pmをワークロール1a,1b上面に供給するようにした粉末ホッパである。
ワークロール1a,1bの駆動系統は図7に示されている。すなわち、ワークロール1a,1bはその左右両端に一体的に設けたロール軸4a,4bを介して軸受5a,5bに回転自在に支持されており、ワークロール1a,1bの左右のロール軸のうち一方のロール軸4a,4bは、夫々軸受5a,5bから軸線方向へ突出している。
一方、電動機6には継手7を介して減速機8が接続され、減速機8には継手9を介してピニオンスタンド10が接続されている。ピニオンスタンド10は、2本の軸11a,11bに外嵌、固設されて相互に噛み合う歯数の同一なギヤ12a,12bを備えており、軸11aの入側は継手9を介して減速機8に接続されている。又、軸11a,11bの減速機8に面した側とは反対側の端部は、ピニオンスタンド10のケーシング13の外方へ突出している。14a,14bは、軸11a,11bに外嵌、固設されたギヤ12a,12bを回転自在に支持する軸受である。
ワークロール1aのロール軸4aとピニオンスタンド10の軸11aとの間は、ユニバーサルジョイント等の継手16a,17aを介して回転動力伝達軸15aにより連結され、又、ワークロール1bのロール軸4bとピニオンスタンド10の軸11bとの間は、ユニバーサルジョイント等の継手16b,17bを介して回転動力伝達軸15bにより連結されている。
図6中、Sは図示してない巻き戻し機により上方からワークロール1a,1b間に供給される板である。
ワークロール1a,1bの駆動時に電動機6が駆動されると、電動機6の回転動力は継手7、減速機8から継手9を介してピニオンスタンド10の軸11aに伝達され、回転動力は二系統に分かれてその一部は、軸11aから継手16a、回転動力伝達軸15a、継手17aを介してワークロール1aのロール軸4aに伝達され、その結果、ワークロール1aが回転される。
又、ピニオンスタンド10の軸11aに伝達された回転動力の一部は、ギヤ12aからギヤ12bを介して軸11bに伝達され、軸11bに伝達された回転動力は継手16b、回転動力伝達軸15b、継手17bを介してワークロール1bのロール軸4bに伝達され、その結果、ワークロール1bが回転される。
このように、ワークロール1a,1bが所定の速度で一定方向へ回転し、同時に定量排出ローラ2a,2bが回転してワークロール1a,1b上面に供給された粉末Pmの層厚が所要厚さの粉末層Xに形成されてワークロール1a,1b間に供給され、板Sに圧着されることによりクラッド材24(粉末圧延材)が形成される。
なお、図6、図7に示す粉末圧延装置は、前記したようなクラッド材24の製造のみならず、粉末Pmのみを圧延して粉末圧延材を製造したり、又、通常の圧延機、ロールプレス装置として使用することもできる。
駆動系統が図7の装置と同様な装置としては、例えば、非特許文献1に示すような装置がある。非特許文献1の装置は図7に示す装置と略同様の構成であり、図7に示すように、電動機6からピニオンスタンド10の上側に伝達された回転動力の一部は、上側の軸11a、継手16a、回転動力伝達軸15a、継手17aを介して上側のワークロール1aに伝達されるようになっており、電動機6からピニオンスタンド10に伝達された回転動力の残部は、下側の軸11bから継手16b、回転動力伝達軸15b、継手17bを介して下側のロール1bに伝達されるようになっている。
井上俊夫著 圧延設備の理論と実際 技報堂出版 昭和52年11月20日 第3頁 第1.2図
近年、前記した粉末圧延装置においてクラッド材の生産性を高めることが要求されるようになってきている。
しかし、図6、図7に示す粉末圧延装置の回転動力伝達系には、ピニオンスタンド10のギヤ12a,12bの互いに噛み合う歯の間にあるバックラッシや、継手16a,17a及び継手16b,17bの連結部、嵌合部等における回転方向へのクリアランスによるガタ(回転位相差の変動)が存在する。このため、特に粉末圧延装置を高速で運転する際のワークロール1a,1bの起動・停止時、ワークロール1a,1bの駆動トルクの変動時、及びワークロール1a,1bの駆動速度の変動時等に、ワークロール1a,1bが振動するという問題がある。この問題は、非特許文献1の装置の場合にも同様に発生する。
上記したようにワークロール1a,1bが振動すると、定量排出ローラ2a,2bによってワークロール1a,1b表面に形成された圧延前の粉末層Xが安定せず、特にワークロール1a,1bの最接近点に近い傾斜角が大きくなる(鉛直に近い)位置において、図8に示すように粉末層Xの粉末Pmがワークロール1a,1b表面から剥がれて滑り落ちる滑落の問題が生じる。
更に、従来の粉末圧延装置において一般に用いられている電動機6の場合には、速度変動が比較的大きく(約±3%程度)、更にギヤケースの振動等も加わるために、ワークロール1a,1bは複合的な振動を起こし易く、これによっても前記したようにワークロール1a,1b表面の粉末層Xが滑落を生じ易いという問題を有していた。
上記したように、ワークロール1a,1b表面の粉末層Xが滑落した場合には、板Sの表面に粉末が圧着されない部分を持ったクラッド材24が製造されることになり、よって粉末圧延材の品質が著しく悪化するという問題がある。又、上記振動の問題を防止するためには、ワークロール1a,1bの回転速度を低く抑えることが必要であり、従って粉末圧延材の生産性を高めることができないという問題を有していた。
本発明は、上記実情に鑑みてなしたもので、ワークロール及び定量排出ローラの回転速度を高めても、ワークロール及び定量排出ローラの振動を抑え、よって高品質の粉末圧延材を高生産で安定して製造できるようにした粉末圧延装置を提供することを目的としてなしたものである。
本発明は、第1のワークロールと第2のワークロールとを対向配置すると共に、前記第1及び第2のワークロールのうち少なくとも一方のワークロール上に一定厚さの粉末層を形成する定量排出ローラを配置し、該定量排出ローラで形成した粉末層を前記第1及び第2のワークロール間に導いて圧縮加工するようにした粉末圧延装置であって、
前記第1のワークロールのロール軸を、第1の波動歯車機構を備えた第1の減速手段を介して第1のサーボモータに直結し、
前記第2のワークロールのロール軸を、第2の波動歯車機構を備えた第2の減速手段を介して第2のサーボモータに直結すると共に、
前記定量排出ローラのローラ軸を、第3の波動歯車機構を備えた第3の減速手段を介して第3のサーボモータに直結したことを特徴とする粉末圧延装置、に係るものである。
上記粉末圧延装置において、前記第1のワークロールのトルクを測定する測定手段と、
前記測定手段で測定された前記第1のワークロールのトルクと等しいトルクとなるように、前記第2のワークロールのトルクを制御するトルク制御器を備えることは好ましい。
又、上記粉末圧延装置において、前記第1及び第2のワークロールの回転数に対して前記定量排出ローラの回転数が一定の速度比になるように制御する第1の速度比一定制御器を備えることは好ましい。
又、上記粉末圧延装置において、ホッパ内の粉末を前記定量排出ローラに供給する粉末供給ローラを備え、
該粉末供給ローラのローラ軸を、第4の波動歯車機構を備えた第4の減速手段を介して第4のサーボモータに直結することは好ましい。
又、上記粉末圧延装置において、前記第1及び第2のワークロールの回転数に対して前記粉末供給ローラの回転数が一定の速度比になるように制御する第2の速度比一定制御器を備えることは好ましい。
本発明の粉末圧延装置によれば、前記第1のワークロールのロール軸を、第1の波動歯車機構を備えた第1の減速手段を介して第1のサーボモータに直結し、前記第2のワークロールのロール軸を、第2の波動歯車機構を備えた第2の減速手段を介して第2のサーボモータに直結すると共に、前記定量排出ローラのローラ軸を、第3の波動歯車機構を備えた第3の減速手段を介して第3のサーボモータに直結したので、ワークロール及び定量排出ローラの回転数を高めて生産性を高める際に、ピニオンスタンドのギヤのバックラッシ等による振動の発生を抑制することができ、よって、ワークロール表面に形成する粉末層が滑落することなく安定してワークロール間に確実に供給されるので、高速でも安定した粉末圧延が可能になり、粉末圧延材の生産性を安定して向上させられるという優れた効果を奏し得る。又、粉末圧延装置の構成が簡略化されることによって、故障の減少、メンテナンスの容易化、省力化、省エネルギー化が図れる効果がある。
前記第1のワークロールのトルクを測定する測定手段と、前記測定手段で測定された前記第1のワークロールのトルクと等しいトルクとなるように、前記第2のワークロールのトルクを制御するトルク制御器とを備えることにより、各ワークロール回転速度を安定させて振動の発生を抑制できる効果がある。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
図1〜図4は本発明を実施する形態の一例であって、図6と同様に一対のワークロール間に送給された板の両面に粉末を圧着してクラッド材(粉末圧延材)を形成する装置に適用した例である。
図3、図4に示す如く、一対のワークロール1a,1bのうちの一方(右側)のロール軸4a,4bの夫々に、所謂ハーモニックドライブ(登録商標)と称される波動歯車機構を備えた減速機18a,18b(減速手段)を接続し、該減速機18a,18bの軸19a,19bの夫々を、カップリング25a,25bを介して独自のサーボモータ26a,26bに接続する。
又、図1、図2に示す如く、前記ワークロール1a,1bの最上部よりワークロール1a,1bの対向部側に近い位置には、ワークロール1a,1b表面との間隙が調節できるようにした定量排出ローラ2a,2bが配置してあり、該定量排出ローラ2a,2bの左右のローラ軸のうちの一方(図2では上側)のローラ軸27a,27bの夫々に、前記と同様の波動歯車機構を備えた減速機28a,28b(減速手段)を接続し、該減速機28a,28bの軸の夫々を、カップリング29a,29bを介して独自のサーボモータ30a,30bに接続する。図1中、31a,31bはワークロール1a,1b表面と定量排出ローラ2a,2bとの間隔を調節する間隙調節装置である。又、図1、図2中、47はハウジング、48はハウジング締結材、49はワークロール1aの軸受5aを受けてハウジング47内の一側に設けた荷重計60に当接する軸受座、61はワークロール1bの軸受5bを受けてハウジング47内の他側との間に設けた油圧圧下シリンダ62により押され、ワークロール1a,1b間の間隙を調節するようにした軸受座である。
ここで、波動歯車機構を備えた減速機18a,18b、28a,28bは、図5(a)〜図5(c)に示すように、外周が楕円状のウエブジェネレータ20と、外周に多数の外歯が形成されると共に軸受23を介してウエブジェネレータ20に外嵌され、且つウエブジェネレータ20が回転することにより、図5(b)、図5(c)に示すように順次円周方向へ撓まされる位置が変化するようにした弾性変形可能なフレクスプライン21と、フレクスプライン21の外周側に位置して、フレクスプライン21の外歯と嵌合する内歯を備え、フレクスプライン21の撓む位置が変化することにより、内歯の外歯に対する噛み合い位置が変化するようにした回転しないサーキュラスプライン22を備えており、ウエブジェネレータ20の軸孔20aには、前記サーボモータ26a,26b、30a,30bに連結するカップリング25a,25b、29a,29bの軸が嵌合され、フレクスプライン21には、ワークロール1a,1bのロール軸4a,4b、及び定量排出ローラ2a,2bのローラ軸27a,27bが接続されるようになっている。なお、フレクスプライン21の外歯の歯数は、サーキュラスプライン22の内歯の歯数よりも数枚少ない。
而して、サーボモータ26a,26b、30a,30bが駆動されてウエブジェネレータ20が、例えば、図5(a)において、時計方向へ回転すると、フレクスプライン21は弾性変形してウエブジェネレータ20の楕円の長軸部分でフレクスプライン21の外歯はサーキュラスプライン22の内歯に噛み合い、ウエブジェネレータ20の楕円の短軸の部分では、フレクスプライン21の外歯はサーキュラスプライン22の内歯から完全に離脱し、その結果、フレクスプライン21の外歯とサーキュラスプライン22の内歯の噛み合い位置が円周方向(時計方向)へ順次移動して行き(図5(b)参照)、ウエブジェネレータ20が1回転したときに、フレクスプライン21の外歯とサーキュラスプライン22の内歯の噛み合い位置は回転開始時の位置から移動する(図5(c)参照)。このため、フレクスプライン21はサーキュラスプライン22の内歯よりも少ない外歯の歯数の分だけ回転開始時の噛み合い位置の手前にあり(図5(c)参照)、従って、フレクスプライン21は、ウエブジェネレータ20の回転方向とは逆方向(図5(c)では反時計方向)へ歯数差分だけ移動し、これが回転出力としてワークロール1a,1bのロール軸4a,4b、及び定量排出ローラ2a,2bのローラ軸27a,27bに取り出されるようになっている。
波動歯車機構を備えた減速機18a,18b、28a,28bは、バックラッシが極めて微小な減速機であるため、本発明では回転動力系のガタ(回転位相差の変動)を前記減速機18a,18b、28a,28bによって無視できるほどに減少させるようにしている。減速機自体のバックラッシは、そのままワークロール1a,1b、定量排出ローラ2a,2bの回転変動に影響するので、バックラッシは微小であることが好ましい。
更に、本発明ではワークロール1a,1b及び定量排出ローラ2a,2bの回転速度を無段階に制御するようにしたサーボモータ26a,26b、30a,30bを採用しており、従来の一定回転駆動される電動機の速度変動が約±3%程度と比較的大きいのに対し、前記サーボモータ26a,26b、30a,30bによれば、速度変動を約±0.01%程度に減少させることができる。
このように、ワークロール1a,1bのロール軸4a,4bの夫々を、波動歯車機構を備えた減速機18a,18bを介して独自のサーボモータ26a,26bに直結した構造によって、ワークロール1a,1bが振動するのを極力低減し、更に、定量排出ローラ2a,2bのローラ軸27a,27bの夫々を、波動歯車機構を備えた減速機28a,28bを介して独自のサーボモータ30a,30bに直結した構造によって、定量排出ローラ2a,2bが振動するのを極力低減するようにしている。
又、図1、図2では、前記定量排出ローラ2a,2bよりもワークロール1a,1bの回転方向上流側には、粉末Pmを貯留するホッパ3a,3bが備えてあり、該ホッパ3a,3bにはホッパ3a,3b内の粉末Pmを前記定量排出ローラ2a,2bに供給する粉末供給ローラ32a,32bが備えられている。図中46は前記定量排出ローラ2a,2b、ホッパ3a,3b及び粉末供給ローラ32a,32bを支持する支持ブロックである。そして、前記粉末供給ローラ32a,32bのローラ軸33a,33bの夫々には、前記と同様の波動歯車機構を備えた減速機34a,34b(減速手段)を接続し、該減速機34a,34bの軸の夫々を、カップリング35a,35bを介して独自のサーボモータ36a,36bに接続している。
このように、粉末供給ローラ32a,32bのローラ軸33a,33bの夫々を、波動歯車機構を備えた減速機34a,34bを介して独自のサーボモータ36a,36bに直結した構造によって、粉末供給ローラ32a,32bが振動するのを極力低減するようにしている。
図3、図4中、37は前記サーボモータ26a,26b、30a,30b、36a,36bの駆動を制御する制御装置であり、該制御装置37には速度設定値38とトルク設定値39と速度比設定値40が入力されている。
前記制御装置37には速度制御器41が備えてあり、該速度制御器41は、ワークロール1a,1bのうちの一方のワークロール1aに接続されたサーボモータ26aの回転を前記速度設定値38に基づいて一定速度で駆動するようにしている。
又、前記制御装置37にはトルク制御器42が備えてあり、該トルク制御器42は、前記一定速度で駆動している一方のワークロール1aのトルクをトルク計43から出力させ、そのトルク情報を基に前記一方のワークロール1aのトルクと等しくなるように他方のワークロール1bのトルクを制御させるようにしている。
又、前記制御装置37には速度比一定制御器44が備えてあり、該速度比一定制御器44は、前記定量排出ローラ2a,2bの回転速度がワークロール1a,1bの回転速度に対して前記速度比設定値40の速度比になるようにサーボモータ30a,30bの回転を制御するようにしている。
又、前記制御装置37には速度比一定制御器45が備えてあり、該速度比一定制御器45は、前記粉末供給ローラ32a,32bの回転速度がワークロール1a,1bの回転速度に対して前記速度比設定値40の速度比になるようにサーボモータ36a,36bの回転を制御するようにしている。この時、粉末供給ローラ32a,32bの回転速度は、前記ワークロール1a,1bに対する定量排出ローラ2a,2bの速度比と同じ速度比に設定してもよく、又は異なる速度比に設定してもよい。
次に、上記した実施の形態の作動を説明する。
本図示例においては、板Sに対して粉末Pmを圧着しクラッド材(粉末圧延材)を形成するのは図6の装置と同様にして行なわれるため、詳しい説明は省略する。粉末圧延材を製造するには、サーボモータ26a,26bを駆動してワークロール1a,1bを回転し、更にサーボモータ30a,30bを駆動して定量排出ローラ2a,2bを回転させた状態で、サーボモータ36a,36bを駆動して粉末供給ローラ32a,32bの回転によりホッパ3a,3b内の粉末Pmを定量排出ローラ2a,2bに供給する。これにより、定量排出ローラ2a,2bによってワークロール1a,1b表面に粉末層X(図8)が形成され、この粉末層Xがワークロール1a,1bによって板Sに圧着されてクラッド材24(粉末圧延材)が形成される。
上記において、図4に示すように、一方のワークロール1aの回転が速度設定値38になるように速度制御器41によってサーボモータ26aの回転を制御すると共に、ワークロール1aの回転トルクをトルク計43から出力させ、そのトルク情報を基に前記一方のワークロール1aのトルクと等しくなるように他方のワークロール1bのトルクを制御してサーボモータ26bの回転を制御することで制御の安定を図っている。前記サーボモータ26a,26bが駆動されると、サーボモータ26a,26bの回転動力はカップリング25a,25bを介して波動歯車機構を備えた減速機18a,18bに伝達され、減速されてワークロール1a,1bの夫々のロール軸4a,4bに伝達され、その結果、ワークロール1a,1bは独自に回転される。
この時、サーボモータ26a,26bの速度変動は約±0.01%程度と低い値であるためにサーボモータ26a,26bによる振動が少ないと共に、サーボモータ26a,26bがカップリング25a,25bを介して波動歯車機構を備えた減速機18a,18bに直結されていてギヤのバックラッシや継手のクリアランス等によるガタがないため、振動の少ない回転力が波動歯車機構を備えた減速機18a,18bに伝えられる。更に、波動歯車機構を備えた減速機18a,18bはバックラッシが極めて微小な減速機であり、従ってサーボモータ26a,26bの回転力は極力振動が抑えられた状態でワークロール1a,1bに伝えられることになり、よってワークロール1a,1bは振動することなく安定して回転される。
一方、前記定量排出ローラ2a,2bは、図3に示すように、速度比一定制御器44によって前記ワークロール1a,1bの回転速度に対して速度比設定値40による一定の速度比になるように制御されているので、ワークロール1a,1bの回転に追随して定量排出ローラ2a,2bが回転し、これによって一定量の粉末Pmがワークロール1a,1b上に排出されて一定層厚の粉末層Xがワークロール1a,1b表面に安定して形成されるようになる。
前記速度比一定制御器44からの信号によってサーボモータ30a,30bが駆動されると、サーボモータ30a,30bの回転動力はカップリング29a,29bを介して波動歯車機構を備えた減速機28a,28bに伝達され、減速されて定量排出ローラ2a,2bの夫々のローラ軸27a,27bに伝達され、その結果、定量排出ローラ2a,2bは独自に回転される。
この時、定量排出ローラ2a,2bは、サーボモータ30a,30b及び波動歯車機構を備えた減速機28a,28bが定量排出ローラ2a,2bに直結した構造を有しているので、前記ワークロール1a,1bの場合と同様の作用によって定量排出ローラ2a,2bが振動する問題は極力低減され、よって定量排出ローラ2a,2bの振動がワークロール1a,1bに伝播するような問題は防止される。
又、前記粉末供給ローラ32a,32bは、速度比一定制御器45によって前記ワークロール1a,1bの回転速度に対して速度比設定値40による一定の速度比になるように制御されているので、ワークロール1a,1bの回転に追随して粉末供給ローラ32a,32bが回転し、これによってホッパ3a,3bの粉末Pmが前記定量排出ローラ2a,2bに定量供給される。
前記速度比一定制御器45からの信号によって、前記サーボモータ36a,36bが駆動されると、サーボモータ36a,36bの回転動力はカップリング35a,35bを介して波動歯車機構を備えた減速機34a,34bに伝達され、減速されて粉末供給ローラ32a,32bの夫々のローラ軸33a,33bに伝達され、その結果、粉末供給ローラ32a,32bは独自に回転される。
この時、粉末供給ローラ32a,32bは、サーボモータ36a,36b及び波動歯車機構を備えた減速機34a,34bが直結した構造を有しているので、前記ワークロール1a,1bの場合と同様の作用によって粉末供給ローラ32a,32bが振動する問題は極力低減され、よって粉末供給ローラ32a,32bの振動がワークロール1a,1bに伝播する問題は防止される。
上記したように、ワークロール1a,1b及び定量排出ローラ2a,2b、更には粉末供給ローラ32a,32bを駆動する駆動系統全体の振動が極力小さく抑えられることにより、図8に示したようにワークロール1a,1b表面に形成される粉末層Xが振動によってワークロール1a,1b表面から剥がれて滑落する問題を防止することができるため、粉末圧延装置の運転を高速化しても安定した粉末圧延が可能となり、高品質の粉末圧延材を高速で生産できるようになる。
又、上記したように粉末圧延装置の構成が簡略化されることによって、故障の減少、メンテナンスの容易化、省力化、省エネルギー化を図れるようになる。
尚、図示の形態ではサーボモータと波動歯車機構を備えた減速機とを直結した場合について例示したが、ロール交換等のために図7に示したようなスピンドル及びユニバーサルジョイント等を備えるようにしても良い。
更に、前記形態においては、粉末圧延装置により板の両面に対して粉末を供給し圧着してクラッド材を形成する場合について説明したが、板の片面側にのみ粉末を供給して圧下することによりクラッド材を形成するようにしてもよく、又、板を供給することなくワークロール表面の一方或いは両方に粉末を供給して粉末を圧下することで粉末のみによる粉末圧延材を製造するようにした場合にも適用できること、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加えうることは勿論である。
本発明の粉末圧延装置の実施の形態の一例を示す正面図である。 図1の粉末圧延装置の平面図である。 図1のIII−III方向矢視図である。 図3の平面図である。 図3の粉末圧延装置に適用する減速機の波動歯車機構の原理を説明するための正面図で、図5(a)はウエブジェネレータが回転を開始する前の状態を示し、図5(b)はウエブジェネレータが時計方向へ90度回転した状態を示し、図5(c)はウエブジェネレータが時計方向へ360度回転した状態を示す正面図である。 従来の粉末圧延装置の一例を示す正面図である。 従来のワークロールの駆動系統の構成を示す平面図である。 従来のワークロール表面に形成された粉末層が振動によって滑落する状態を示す正面図である。
符号の説明
1a,1b ワークロール
2a,2b 定量排出ローラ
3a,3b ホッパ
18a,18b 減速機(減速手段)
26a,26b サーボモータ
28a,28b 減速機(減速手段)
30a,30b サーボモータ
32a,32b 粉末供給ローラ
34a,34b 減速機(減速手段)
36a,36b サーボモータ
37 制御装置
41 速度制御器
42 トルク制御器
44 速度比一定制御器
45 速度比一定制御器
Pm 粉末
X 粉末層

Claims (5)

  1. 第1のワークロールと第2のワークロールとを対向配置すると共に、前記第1及び第2のワークロールのうち少なくとも一方のワークロール上に一定厚さの粉末層を形成する定量排出ローラを配置し、該定量排出ローラで形成した粉末層を前記第1及び第2のワークロール間に導いて圧縮加工するようにした粉末圧延装置であって、
    前記第1のワークロールのロール軸を、第1の波動歯車機構を備えた第1の減速手段を介して第1のサーボモータに直結し、
    前記第2のワークロールのロール軸を、第2の波動歯車機構を備えた第2の減速手段を介して第2のサーボモータに直結すると共に、
    前記定量排出ローラのローラ軸を、第3の波動歯車機構を備えた第3の減速手段を介して第3のサーボモータに直結したことを特徴とする粉末圧延装置。
  2. 前記第1のワークロールのトルクを測定する測定手段と、
    前記測定手段で測定された前記第1のワークロールのトルクと等しいトルクとなるように、前記第2のワークロールのトルクを制御するトルク制御器を備えた請求項1記載の粉末圧延装置。
  3. 前記第1及び第2のワークロールの回転数に対して前記定量排出ローラの回転数が一定の速度比になるように制御する第1の速度比一定制御器を備えた請求項1又は2記載の粉末圧延装置。
  4. ホッパ内の粉末を前記定量排出ローラに供給する粉末供給ローラを備え、
    該粉末供給ローラのローラ軸を、第4の波動歯車機構を備えた第4の減速手段を介して第4のサーボモータに直結した請求項1〜3のいずれか1つに記載の粉末圧延装置。
  5. 前記第1及び第2のワークロールの回転数に対して前記粉末供給ローラの回転数が一定の速度比になるように制御する第2の速度比一定制御器を備えた請求項4記載の粉末圧延装置。
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