JP4792131B1 - 薬液塗布ティシュペーパーの製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧胴65Bと版胴64Aとの間を走行するティシュペーパーシートS2に、フレキソ印刷方式又はグラビア印刷方式で、薬液を前記版胴64Aに乗せながら塗布するように構成した設備であって、前記版胴64Aに対向し、かつ版胴64Aには接触しない清掃ヘッドを有する刷版清掃手段100を設け、高圧流体を噴射するとともに、刷面から離脱した紙粉を吸引することにより、刷版に付着した紙粉を除去する。
【選択図】図4
Description
このような薬液塗布ティシュペーパーを製造するにあたり、柔軟剤やグリセリンを主原料とする保湿剤は高価であるとともに、その廃棄は環境に与える影響を考慮すると最小限とする必要があるため、薬液塗布工程での薬液の利用効率をできるだけ高くするよう、塗布されなかった余剰の薬液は回収して再度塗布工程に供する、いわゆる薬液の循環使用を行うのが一般的である。
しかし、保湿剤や柔軟剤等の薬液を塗布しローションタイプとも言われるティシュペーパーの製造工程において、その塗布工程より回収された薬液中には、ペーパーシートから離脱し飛散した紙粉が混入し、塗布時間の経過に伴って塗布薬液中の紙粉量が増加することによって薬液の粘度が増加して塗布量が増加し、塗布幅方向や流れ方向での塗布量のばらつきが大きくなる問題があった。
<請求項1記載の発明>
圧胴と版胴との間を走行するティシュペーパー原紙に、フレキソ印刷方式又はグラビア印刷方式で、薬液を前記版胴の版面に乗せながら薬液を塗布する薬液塗布工程と、
回収した薬液を紙粉分と薬液分とに固液分離して前記薬液分を薬液の原液とともに一体混合させて薬液塗布手段に供給する薬液回収工程と、
前記版胴の版面に対向し、かつ版面に接触しない位置に設けられた清掃手段により、空気及び水を混合した状態の流体を前記版面に噴射し、同時に版面から除去された紙粉を含む空気及び水の混合体を吸引する刷面清掃工程と、
を含む薬液含有ティシュペーパーの製造方法。
ティシュペーパー原紙に対して薬液、たとえば保湿剤又は柔軟剤を含有する薬液を塗布する場合、フレキソ印刷方式、グラビア印刷方式などのロール転写方式、またスプレー塗布、インクジェット方式などの非接触式塗布方法、あるいは浸漬などの公知の塗布方法をいずれも使用することができる。しかし、いずれの塗布方法によっても塗布時薬液の全量がティシュペーパー原紙に塗布されるものではなく、浸漬槽、版、アニロックスロールやディップロールなどの印刷方式における各ロール、塗布した薬液の飛散を防止する遮蔽板等に未塗布薬液が残り、塗布薬液に未塗布液が混入される。薬液は安価ではないし、しかも、廃液とするとしても廃液処理による環境への影響もある。そこで、未塗布薬液は回収して再度塗布に供するのが望ましい。
前記ティシュペーパー原紙を圧胴と版胴との間に上下方向に走行させ、前記清掃手段を版胴の下方に設ける、請求項1記載の薬液含有ティシュペーパーの製造方法。
版胴の下方に清掃手段を設けて紙粉含有液を版胴から除去するようにしたので、高圧流体(空気及び/または液体)除去した紙粉含有液が巻き上がり飛散することを防止でき、もって、シートへの付着を防止できる。
前記清掃手段が、前記版胴の幅方向に一定速度で往復移動する清掃ヘッドである、請求項1または2に記載の薬液含有ティシュペーパーの製造方法。
清掃手段は、版胴の全幅にわたって設けることも可能であるが、その場合、高圧流体を版面に噴射するためには、多量の水を必要とし、吸引後の水の処理が煩雑となる。また、除去を要する紙粉の量は、常時全幅への高圧流体の噴射を要するほど多量ではない。よって、噴射と吸引後の処理の効率を高めるため、清掃手段を、版胴幅方向に一定速度で往復移動する清掃ヘッドとすることが好ましい。
圧胴と版胴との間を走行するティシュペーパー原紙に、フレキソ印刷方式又はグラビア印刷方式で、薬液を前記版胴の版面に乗せながら薬液を塗布する薬液塗布手段と、
回収した薬液を紙粉分と薬液分とに固液分離して前記薬液分を薬液の原液とともに一体混合させて薬液塗布手段に供給する薬液回収手段と、
前記版胴の版面に対向し、かつ版面に接触しない位置に設けられた清掃手段とを有し、
前記清掃手段が、空気及び水を混合した状態の流体を前記版面に噴射し、同時に版面から除去された紙粉を含む空気及び水の混合体を吸引する構成であることを特徴とする薬液含有ティシュペーパーの製造装置。
図6に、プライマシンにおいて薬液を塗布して得られるティシュペーパーの製造工程の例を示す。
抄紙機において抄紙された原紙は、連続シートとして、クレープを施し、カレンダー処理を施したうえで、これを巻き取り、一次原反ロールJR(一般的にジャンボロールともいわれている)とされる。
連続シートS11,S12は積層ローラー51で積層されて2プライとされ、必要に応じてプライマシンカレンダー52でカレンダー処理され、薬液付与手段53に送られる。薬液付与は各プライの片面側のみより行われ、薬液を付与されていない面同士が重ね合わされて、後にプライ固定を施されるのが好ましい。薬液塗布の方法は、フレキソ塗布又はグラビア塗布によるなど公知の塗布方法をいずれも使用することができる。
薬液塗布工程としては、公知の塗布手段をいずれも使用することができるが、塗布面全体にムラなく薬液塗布を行うグラビア塗布、フレキソ塗布等の印刷方式の使用が好ましい。
薬液塗布工程のうち、特にドクターチャンバー61を備えたフレキソコーターを使用すると、安定した塗布量で薬液を供給することができるため、より好ましい。
薬液の粘度によっては、版胴ロール64Bの版面に紙粉が付着しやすくなるという問題があることから、版胴ロール64B下部に刷版清掃手段100を設ける。
従って、積層連続シートS2の両面に薬液塗布部53A及び薬液塗布部53Bから薬液がそれぞれ塗布されるが、この際、薬液塗布部53Aによるコロ54Aと対向する積層連続シートS2の面側の塗布量を薬液塗布部53Bによる他の面側の塗布量に対して少なくしつつ、積層連続シートS2の両面からそれぞれ積層連続シートS2に対して薬液を塗布することができる。
従って、本形態によれば、フレキソ印刷方式を用いることで版が樹脂であり弾力性があるため衛生用薄葉紙に多少の凹凸があっても印圧で調整可となるので、積層連続シートS2にシワが入り難くなる。他方、フレキソ印刷方式を用いることにより、加工速度が高速であっても塗布量を安定させることができ、また、一つのロールで幅広い薬液の粘度を安定的に塗布することができるようになる。具体的には、積層連続シートS2を700m/分以上とし、好ましくは900m/分以上の速度で搬送しつつ、薬液とされるローション剤を後述の範囲の塗布量で塗布する際にも、塗布が均一で蛇行無く積層連続シートS2を巻き取れるようになる。
図8にグラビア塗布に係る装置の一例を示す。図8において、薬液溜めトレイ308からディップロール31が一定量の薬液を取り上げ、ディップロール31のセルに残った薬液は、グラビアロール32に移される。次いで、グラビアロール32に移された薬液は、掻取ブレード33によって掻き取られながら、積層シートS2の表面に同時に移される。
本発明に係るティシュペーパーシートに塗布する薬液としては限定されるものではないが、好適に対象となる薬液の例について示す。
ティシュペーパーに付与する薬液の粘度は、加工速度を向上させる観点から、40℃で1〜700mPa・sとすることが好ましく、特に50〜400mPa・sとすることが好ましい。1mPa・sより小さいと薬液が飛散しやすくなり装置の汚損につながり、逆に700mPa・sより大きいと塗布量をコントロールしにくくなる。
また機能性薬剤として香料、各種天然エキス等のエモリエント剤、ビタミン類、配合成分を安定させる乳化剤、薬液の発泡を抑え塗布を安定させるための消泡剤、防黴剤、有機酸などの消臭剤を適宜配合することができる。さらには、ビタミンC、ビタミンEの抗酸化剤を含有させてもよい。
上記成分のうち、グリセリン、プロピレングリコール等の多価アルコールを主成分とすることが、薬液の粘度、塗布量を安定させる上で好ましい。
薬液塗布時の温度は30℃〜60℃、好ましくは35℃〜55℃とすることが好ましい。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1は、本発明の薬液中の紙粉除去装置と配管の一例を示すフロー図である。薬液塗布工程から回収された紙粉を含む余剰分の薬液はポンプP−2により返送され、サービスタンク23に貯留される。サービスタンク23の温度は、薬液の粘度を一定の範囲内に保つため、ヒータ26により20〜60℃とされることが好ましい。サービスタンク23内の未塗布薬液には、原液タンク25からポンプP−1により送られる原液薬液が付加されることが好ましい。ティシュペーパーに付加される薬液の品質を均一化するため、循環薬液と原液とを分けてラインに導入するのではなく、薬液を一体的に処理・使用することが好ましいためである。循環薬液と原液とは、4:1〜100:1の割合で混合されることが好ましい。
図2に、紙粉除去装置と薬液塗布工程との配管の別の例を示す。図2に示すように、遠心沈降装置10と円筒型遠心濾過装置22で分離された薬液が、サービスタンク23とは別のサービスタンク24に送られる構成としてもよい。この場合、薬液塗布工程において紙粉が混入した未塗布薬液と、紙粉をほとんど含まない濾液、分離液を混和することがないため、より紙粉の混入の少ない薬液を薬液塗布工程に供することができるため好ましい。しかし、薬液の濾過速度が薬液供給の律速となるため、薬液を安定的に供給するためには、遠心沈降装置として処理能力の高い装置を使用することが好ましい。
この形態においては、原薬液はサービスタンク23に供給するのではなく、サービスタンク24から薬液塗布工程に供給される薬液に混入されるのが好ましい。
ディスク型遠心沈降機10より排出された紙粉には少量の薬液が残存するため、円筒型遠心濾過機22において、更に固液分離を行うことが好ましい。円筒型遠心濾過機による分離は、下記の条件で行われるのが好ましい。
○バッグフィルター: 樹脂製、好ましくはポリエステル製
○メッシュサイズ:100〜400メッシュ
○1回あたりの分離試料量:1.0〜5.0kg
○回転数:2000〜500rpm
○分離時間:15〜45分
遠心濾過により得られた分離済みの薬液は、サービスタンク23またはサービスタンク24(図2)へ送られる。また、バッグ内に残存した分離パルプ(紙粉)は廃棄処分される。
図3,4に、本発明に係る薬液塗布手段の刷版に対向して設けられる、刷版清掃手段の一例を示す。図3,4では、フレキソ印刷方式の刷版ロール64の清掃手段100を例示する。刷版ロール64は、シャフト64S回りに回転する。清掃手段100は、レール102と清掃ヘッド部103を有し、レール102上を清掃ヘッド部103が刷版ロールの軸方向に0.15〜1.00m/分の間の一定速度で往復移動する。清掃ヘッド部103の一部は駆動バンド104に固定され、気体圧モータ、液体圧モータ又は他の種類のモータによって駆動バンド104が移動することによって、清掃ヘッド部103が移動する。モータはレール102の一方端部に設置される(図示せず)。この清掃ヘッド部103は、2本の流体供給チューブ105と1本の吸引チューブ106を有する。さらに、清掃ヘッド部103は、外部流体供給チューブ107と外部吸引チューブ108に連結される。流体供給チューブ105と外部流体供給チューブ107とは、清掃ヘッド部103の脚部103L内で接続されると共に、吸引チューブ106と外部吸引チューブ108とも、清掃ヘッド部103の脚部103L内で接続される(図示せず)。水と空気を混合して混合流体を作る混合室を備えた流体供給手段101(図1)から供給された混合流体は、外部流体供給チューブ107、流体供給チューブ105を介して、清掃ヘッド109に送られる。
Claims (4)
- 圧胴と版胴との間を走行するティシュペーパー原紙に、フレキソ印刷方式又はグラビア印刷方式で、薬液を前記版胴の版面に乗せながら薬液を塗布する薬液塗布工程と、
回収した薬液を紙粉分と薬液分とに固液分離して前記薬液分を薬液の原液とともに一体混合させて薬液塗布手段に供給する薬液回収工程と、
前記版胴の版面に対向し、かつ版面に接触しない位置に設けられた清掃手段により、空気及び水を混合した状態の流体を前記版面に噴射し、同時に版面から除去された紙粉を含む空気及び水の混合体を吸引する刷面清掃工程と、
を含む薬液含有ティシュペーパーの製造方法。 - 前記ティシュペーパー原紙を圧胴と版胴との間に上下方向に走行させ、前記清掃手段を版胴の下方に設ける、請求項1記載の薬液含有ティシュペーパーの製造方法。
- 前記清掃手段が、前記版胴の幅方向に一定速度で往復移動する清掃ヘッドである、請求項1または2に記載の薬液含有ティシュペーパーの製造方法。
- 圧胴と版胴との間を走行するティシュペーパー原紙に、フレキソ印刷方式又はグラビア印刷方式で、薬液を前記版胴の版面に乗せながら薬液を塗布する薬液塗布手段と、
回収した薬液を紙粉分と薬液分とに固液分離して前記薬液分を薬液の原液とともに一体混合させて薬液塗布手段に供給する薬液回収手段と、
前記版胴の版面に対向し、かつ版面に接触しない位置に設けられた清掃手段とを有し、
前記清掃手段が、空気及び水を混合した状態の流体を前記版面に噴射し、同時に版面から除去された紙粉を含む空気及び水の混合体を吸引する構成であることを特徴とする薬液含有ティシュペーパーの製造装置。
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