JP4803973B2 - 連続炭化方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は2重筒構造を有する回転炉を用いて原料を炭化させるための方法及び装置に関するものである。
可燃物の炭化処理を連続的に行うことのできる装置として、実開昭50−101475号のものがあり、同号のものは、内面に螺旋翼を設けた内外二重円筒からなる回転胴の、内筒の一端にバーナーを臨ませて所定温度に予熱し、内筒の前段にて加熱脱水し、後段にて燻焼炭化すると共に、外筒内を逆流する間に徐冷して連続的に取り出すことを可能にしたものである。しかし、このような装置では、外筒内を螺旋翼によって送られる間に常温空気と接触して徐冷する、というものであるので、燃焼状態にある内筒の熱の影響を受けることになり、所望温度まで低下させるためには長大な冷却区間が必要となる。
そのため、本件出願人は、より狭い設置面積を必要とするだけであるにも拘らず、より高い熱効率で原料の炭化を行える方法及び装置を開発した(特開平10-279949号、特許第3021387号)。同号の発明は、内筒、外筒間の空気の供給を遮断した空間にて燃焼を鎮火させ、冷却する過程を経るものであり、そのための通気遮断弁手段を外筒に設けている。この結果酸素供給が断たれるので鎮火状態になるのが早く、前記のもののように長大な冷却区間は必要とされないが、同号の発明を木材のチップに適用した場合には、消火が十分ではないという指摘を受けることがあった。
即ち、木造家屋を解体したときに発生する廃木材、或いは間伐材、流木等を破砕、粉砕して木材チップとし、これを燻焼して炭化処理を行う場合、例えば枝の節や根などに当たる部分については燃焼したチップが燠になっていると消え切らずに機外へ排出されることがある、という問題を生じる。消え残った燠は、機外へ排出後空気に触れると燃え上が
り、それが混じっている炭化物を燃焼させることになるのみならず危険でもある。また消え残りを生ずることはまれであるが何時発生するかは分からないため、必要以上に長い時間通気を遮断することになり、工程時間が延引するという問題があった。
実開昭50−101475号 特開平10−279949号
本発明は前記の点に着目してなされたもので、その解決すべき課題は、木材チップ類を連続炭化する方法及び装置において、炭化物の消火を確実に行うとともに、その消火の工程を経て活性炭を製造することである。
前記の課題を解決するため本発明は、内筒と外筒から成る2重筒構造を有する回転炉に、内筒の一端側から原料を供給し、内筒の他端側にて原料に着火するとともに燃焼を持続させ、内筒の他端側から外筒を経て外部へ到るほぼ一定の経路に沿って原料を移動させ、内筒に供給された原料が燃焼炎にさらされるまでの間に余熱によって原料を乾燥させ、そののち内筒、外筒間の空気の供給を遮断した空間にて燃焼を鎮火させる過程を連続的に実施して炭化物を得るものであり、さらに得られた炭化物に水を供給し、加熱蒸気を発生させ、その加熱蒸気で賦活処理することによって賦活工程を実施して活性炭を製造し、また炭化物を窒素ガスにより消火するという手段を講じたものである。
上記の連続炭化方法は、内筒及び外筒から成る2重筒構造を有し、かつ筒軸周りに回転可能な回転炉と、回転炉内へ原料を導入する導入手段と、回転炉にて炭化した炭化物を導出する導出手段を具備しており、導入手段により内筒の一端側に導入された原料が内筒の他端側にて燃焼器により燃焼しながら移動して外筒内へ移り、さらに外筒内にて鎮火するように外筒内への通気を遮断する弁手段を、回転炉から炭化物を取り出す外筒の端部に設けた導出手段に設け、炭化物に対して賦活工程を実施するための賦活部として、炭化物を密閉的に搬送する過程において水を噴射するノズルを導出手段の前段に設け、窒素ガスを供給するノズルを導出手段に具備したことを特徴とする連続炭化装置によって実施することが望ましい。

本発明に係る連続炭化方法及びその実施のための装置は、2重筒構造を有する回転炉を用いて、そこへ供給される原料を炭化させるためのものである。原料としてはいわゆる木材チップを対象とし、枝打ち等によって発生した木材、流木その他あらゆる木材を含み、これらを粉砕、破砕した形態で供給される。故に、おがくずやその他の木材加工によって発生したものも含まれる。
本発明では、炭化物に水を供給することにより賦活工程を実施するものであり、この工程により炭化物を賦活し、活性炭を製造することができ、また、消火の徹底も図られる。一般的な活性炭の製造では、有機物を炭化し、炭化物を炭化装置から一旦取り出して、別の賦活炉に投入し、加熱し、空気を遮断して、蒸気を吹き込む方法が取られる。そのため従来は炭化炉と賦活炉の2種類の装置が必要であり、工程も炭化物の出し入れ分だけ余計にかかり、時間とコスト面に無駄があったということになる。しかし、本発明では、炭化物に水を噴霧し、加熱蒸気を発生させ、その加熱蒸気で処理することによって賦活工程が実施され、この際に、活性炭を製造できることになる。
本発明において、上記のような原料を燻焼炭化させて得た炭化物は不活性ガス雰囲気中において消火する。炭化物は外筒から取り出されるまでの間に、通気を遮断されている外筒内の移動中にほぼ百パーセントに近い割合で鎮火した状態にあるが、対象が木材であ
り、節や根など一部は消え残っている可能性がある。そこで本発明では、炭化物を不活性ガスによって消火しておくために不活性ガス雰囲気中を通すものである。従って、本発明では、消火工程を経る積極的消火により確実にガス消火する点に意義がある。消火性ガスとしては窒素ガス、二酸化炭素などを使用することができ、これを低温で供給することにより活性炭の冷却を促進することができる。
本発明は以上の如く構成されかつ作用するものであるから、木材チップ類から成る原料を連続炭化する方法及び装置において、窒素ガス雰囲気中に炭化物を通すことにより消火を確実に行い、また炭化物に水を供給することにより炭化物を賦活して活性炭を製造するとともに、消火をさらに完全なものとすることができるという効果を奏する。
本発明に係る連続炭化方法を実施するに当たり、木材チップから成る原料は、回転炉を構成する、内筒から外筒を経て、回転炉の外部へ至る、ほぼ一定の経路に沿って移動させる。内筒内に原料を供給し、そこから外筒へ移行させることで、内筒と外筒の2重筒構造を有効に利用する。即ち、内筒にて原料に燃焼を生じさせ、燃焼物が外筒へ移行したの
ち、内筒、外筒間の空気の供給を遮断し、外筒内にて燃焼物の燃焼を鎮火させ、炭化物を生成する。炭化物は上記外筒内を移動する間に徐々に冷却される。
2重筒構造を有する回転炉は、回転によって、筒の軸方向へ原料及びその燃焼物(炭化物)を移動させることができるものを使用する。このような回転炉としては、例えば円筒状の内筒及び外筒の内面にらせん状に羽根状部材を設け、炉の回転力が原料等の推進力になる構造のものを用いることができる。原料に対しては燃焼炎を直接作用させる方法が熱効率の上から最適であり、かつまた燃焼炎にさらされるまでの間に、余熱によって原料を十分に乾燥させることとなる。このようにして木材チップから成る原料は燃焼を生じながら内筒を一端から他端に向かって移動し、外筒へ移行する。内筒、外筒間は空気の供給が遮断されており、そのため燃焼は次第に鎮火に向かう。
かくして鎮火状態となった炭化物は、窒素ガスにより積極消火する工程に入る。また窒素ガス雰囲気の通過により消火した炭化物に水を噴射し、それによって加熱蒸気処理による賦活工程を実施する。それとともに消火の徹底を図り、未消火の可能性を根絶する。賦活工程を経ることによって、木材チップを原料とする炭化物は活性炭に変化する。水を噴射する工程と、窒素ガスを供給する工程とは、どちらを先にしても良いし、同時並行的に実施しても良い。
消火工程及び賦活工程は、実施例に示したように、回転筒の内部にある炭化物に対して実施する方法と、回転筒の外部に、スクリューコンベアのような密閉空間を設けて実施する方法の、二つの方法で実施することができる。外筒は空気の供給が遮断されており、その内部空間に水を供給し、さらに窒素等のガスを供給することを実施すること、及び供給をコントロールすることは容易に実施し得る。
このような連続炭化方法は、図1に示す連続炭化装置によって実施することができる。原料を燃焼させる回転炉10は内筒11と外筒12とからなる2重筒構造を有する。内筒11の一端は、原料の導入のための部分になっており、そのためのホッパー13、内筒内へ原料を送り込むフィーダー14等からなる導入手段15が設けられる。フィーダー14としてはスクリューコンベア型の定量型フィーダーを使用することができる。回転炉10はほぼ水平状態に、基台16に支持ローラ17にて支持することができ、その状態で円筒軸の軸周りに回転可能である。18はローラ17で支える外輪を示す。例示の回転炉10は、導入側で内筒11を外筒12よりも長く形成し、内筒端には端部外筐19を設け、短い外筒12の端部には中間部外筐21を設けている。
回転炉10の他端部には、燃焼器20を、内筒11の他端開口内へ向けて設ける。例示の場合、内筒11と外筒12の端部は頭部外筐22内に位置し、燃焼器20は頭部外筐22に軸心位置で取り付けている。図1、図7等参照。内筒11及び外筒12の各端部を囲む外筐19、21、22は回転筒内を密閉状態に保つシールの役目も果たす。回転炉10を構成する内筒11と外筒12は一体回転可能に形成し、外筒12の外周に設けた、チェーンリングのような動力伝達用環状部23とモータなどの駆動手段24の駆動軸とをチェーンのような伝動手段25によって結合し、回転させることができる。図2、図3参照。
回転炉10を構成する内筒11は、導入手段15から投入される原料をほぼ軸方向へ移動させるための羽根26を内側に多数有する。羽根26は、内筒11の回転によりその内周面によって受ける周方向移動力を軸方向の移動力に変える向きに傾斜した形状、構造又は配置を有する。例えば図3〜図5に詳細に示した如く、導入側の羽根26の傾斜は他よりも強く、かつ羽根26の高さもより高くして速度や推進力を変えることができる。原料を内筒11から外筒へ移行させるために内筒11の先端部に窓状その他の通過部27が設けられている。外筒12へ移行した原料は逆方向へ移動させるために、前記と逆向きに傾斜した羽根28によって搬送される。この羽根28は外筒12の内面に設けることができる。図3〜図5参照。例示の傾斜の場合先端からみて右回転のとき原料を前進させる構成である。
燃焼器20は回転炉10の他端部に設けられる。軸心よりやや下がった位置の燃焼器20の火炎は原料に対する着火、燃焼を容易にする。29はのぞき窓を示す。内筒11における燃焼によって生成されたガスの排出のために、排気部30を設ける。これは端部外筐19を囲み、かつ内筒11の内部空間には通口31にて一端で通じ、末端の煙突32からガスを大気放出する。図6参照。
燃焼した原料の鎮火による炭火及び炭化物の冷却のために、外筒12と内筒11とで囲まれた空間Sへの通気を遮断するための手段を導出手段37の適当な箇所に設ける。例示の場合外筐21の下部にシューター36を設け、炭化物を取り出すため導出手段37をシューター36に続いて設けている。図5参照。導出手段37は、炭化物を取り出すために回転炉の内部の空間Sへの通気を遮断する手段として2段階のダンパー38、38を設けたシュート42を具備しており、ダンパー38、38のどちらか一方を閉じておくことにより、炭化物の連続的な取り出しを可能にしている。39はスクリューコンベアを示す。
炭化物に対して賦活工程を実施するための賦活部40が、導出手段37の前段に設けられている(図5及び図9参照)。賦活部40は外筒12と内筒11で囲まれた空間部に設定されており、賦活のために炭化物に対して水を噴霧するノズル41がシューター36部に設置されている。
消火部43は、スクリューコンベア39に関連して設けられており、具体的には搬送される炭化物に窒素ガスを噴射するためのノズル44を複数個有している。消火部43は、ダンパー38から供給される炭化物の量に適した速度でスクリューコンベアを駆動し、その速度と窒素ガス量との兼ね合いにより消火の確実性を高めることができる。消火部43は、スクリューコンベア39の外側を囲む水冷ジャケット45を有しており、最終冷却を実施することができる。
<原料の供給>
本発明に係る連続炭化方法を上に例示したような装置を用いて実施する場合、原料Mは導入手段15から内筒の一端部に供給される。原料の導入に先だって燃焼器20を作動させて炉内を加熱し、温度上昇をセンサー等により確認する。回転炉10を回転させると原料をほぼ軸方向へ移動させることができ、内筒11内は一端部側で低温、燃焼器20が配置されている先端部側で高温の傾向にあり、原料Mは前進により燃焼ガス流Nによって加熱されながら、乾燥度を高めて行く。
<原料の燃焼>
内筒11内を前進するにつれて原料は加熱され、なかば燃焼状態になり、さらに前進すると燃焼炎に直かにさらされて燃焼する。これを図9にて略示すると、内筒11の一端部側47が乾燥過程、中間部48が燃焼・乾燥過程、先端部側49が燃焼炎にさらされての燃焼過程ということになる。故に、原料は温度センサーなどにより設置される最適の温度で燃焼し、内筒先端の通過部27から外筒12内へ連続的に移行する。外筒12内の空間Sへ移行した燃焼物は、いわば自然状態で燃焼を継続する。
<炭化>
外筒12の空間Sは遮断弁手段35の閉止によって空気供給が断たれた状態にある。炭化物の温度は約800℃となる。このため燃焼物M′は徐々に鎮火そして炭化しながら、前記空間Sを原料とは逆方向へ移動する。その間炭化物はノズル41から噴霧された水が加熱され発生した蒸気によって賦活され、冷却し、活性炭として導出手段37から排出されることとなる。
なお、炭化物を得る一例をあげると、内筒11つまり燃焼室温度はおおよそ300℃〜450℃まで上昇する。本発明に係る装置を使用しても、温度設定を低くした場合には炭化ではなく、例えば湿ったおがくずを乾燥させる装置となる。
<消火>
導出手段37により搬送される炭化物は、消火部43に進入し、消火部43ではノズル44から窒素ガスNが低温(約5℃)で供給され、密閉空間であるスクリューコンベア39内を満たしているので、搬送される炭化物が枝の節や根などの部分で、燠が残っていたとしても、消火部43を移動する間に積極消火されることになり、かつまた水冷ジャケット45により全体が冷却され、ダンパー38、38から排出された炭化物の温度は約30〜40℃程度に下がっている。かくして製造された炭化物は、ノズル41から比表面積300〜1000m/gほどの活性炭として利用することができる。窒素ガスNは外筒内空間において炭化物を消火し、さらに排気部30の方向へ逆行する。
本発明に係る連続炭化方法の実施に直接使用する装置の実施形態の例1を示す平面図。 図1のものの正面図。 図2のIII−III線断面図。 図2のIV−IV線断面図。 図2のV−V線断面図。 図2のVI−VI線断面図。 図2の左側面図。 図2の右側面図。 本発明に係る方法の略図、または装置運転状態を示す説明図。
符号の説明
10 回転炉
11 内筒
12 外筒
15 導入手段
19、21、22 外筐
20 燃焼器
26、28 羽根
30 排気部
36 シューター
37 導出手段
38 遮断弁手段としてのダンパー
39 スクリューコンベア
40 賦活部
41、44 ノズル
43 消火部

Claims (2)

  1. 内筒と外筒から成る2重筒構造を有する回転炉に、内筒の一端側から原料を供給し、内筒の他端側にて原料に着火するとともに燃焼を持続させ、内筒の他端側から外筒を経て外部へ到るほぼ一定の経路に沿って原料を移動させ、内筒に供給された原料が燃焼炎にさらされるまでの間に余熱によって原料を乾燥させ、そののち内筒、外筒間の空気の供給を遮断した空間にて燃焼を鎮火させる過程を連続的に実施して炭化物を得るものであり、さらに得られた炭化物に水を供給し、加熱蒸気を発生させ、その加熱蒸気で賦活処理することによって賦活工程を実施して活性炭を製造し、また炭化物を窒素ガスにより消火することを特徴とする連続炭化方法。
  2. 請求項1記載の連続炭化方法の実施に直接使用する装置であって、内筒及び外筒から成る2重筒構造を有し、かつ筒軸周りに回転可能な回転炉と、回転炉内へ原料を導入する導入手段と、回転炉にて炭化した炭化物を導出する導出手段を具備しており、導入手段により内筒の一端側に導入された原料が内筒の他端側にて燃焼器により燃焼しながら移動して外筒内へ移り、さらに外筒内にて鎮火するように外筒内への通気を遮断する弁手段を、回転炉から炭化物を取り出す外筒の端部に設けた導出手段に設け、炭化物に対して賦活工程を実施するための賦活部として、炭化物を密閉的に搬送する過程において水を噴射するノズルを導出手段の前段に設け、窒素ガスを供給するノズルを導出手段に具備したことを特徴とする連続炭化装置。
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