JP4804285B2 - ベルト連結具とそれを用いた猫の首輪 - Google Patents

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Description

本発明は、愛玩動物用、特に猫用の首輪などに用いるベルト連結具とそれを用いた猫の首輪に関するものである。
犬・猫に代表されるペットブームの高まりの中で欧米諸国を筆頭に愛玩動物の安全が強く望まれている。
そして、これら猫には鈴を付けたり或いは装飾を付けるために、首輪を付けることが一般に行われている。一方、猫は狭い所を通り抜ける習性を持っている。このため、その狭い所を通り抜ける時に、首輪が何かに引っ掛かる可能性が高い。そして、このような際に、その猫が引っかかった首輪から抜け出せず餓死してしまうケースが少なからずある。
そこで、従来では、首輪が引っ掛かった場合に、猫が抜け出し易くするための手段が講じられている。図9は、従来のベルト連結具を用いた猫の首輪の外観斜視図である。
この図を参照して説明すると、猫の首輪32に備えられるベルト連結具31は、雄部材34に形成される、ベルト35の延長方向の突き合わせ側に延びるように設けられたガイド39と、雌部材33に形成された中空穴38とが摺接する状態で突き合わせ嵌合される。またこれと共に、雄部材34のガイド39の両側方に設けられた係合爪41が、雌部材33の中空穴38の両側方に形成された係合凸部40の傾斜によって弾性変形を伴い係合されるものである。
ここで、雄部材34の係合爪41は、雌部材33から見た嵌合解除側に向かって広がるような傾斜面42、言い換えれば、嵌合解除を緩和するような傾斜面42により、雌部材33の係合凸部40と引っ掛かり合っている。したがって、雄部材34に対して、一定以上の引張り力が嵌合解除側へ働いた場合、上記係合凸部40の傾斜面42に沿って係合爪41が滑りながら弾性変形により外方へ広がり、雄部材34と雌部材33との嵌合が解除される。このような構成のベルト連結具を用いた猫の首輪については、例えば、特許文献1に開示されている。
実公平8−6452号公報
特許文献1に記載のものは長年猫などの安全に貢献してきた。しかし、一方では、100%安全を確保するのは困難であるとの指摘があり、引っ掛かりに対する安全性の更に高いものが望まれる。
この点につき、本発明者は種々に実験をしながら検討を重ねた結果、特許文献1に記載のものは一軸上で雌雄嵌合するものであるのに対し、猫が着用している首輪を針金などに引っ掛けてもがく場合、引っ掛かりによる引っ張り外力の方向は、雌雄嵌合部の嵌合し合う一軸上と異なることがある。そして、このような場合に係合が外れにくかったり、外れないことがあることを知見した。そこで、本発明者は係合の緩和構造を有した突き合わせ嵌合の方向性を広げることを着想し、上記のような要求に対応できる技術を見出した。
本発明の目的は、雌雄嵌合部間に働く引張り外力の向きの違いにかかわらず、外力が限界以上となったとき係合が外れるベルト連結具とそれを用いた猫の首輪を提供することにある。
上記のような目的を達成するために、本発明のベルト連結具は、ベルト繋ぎ部からベルトの延長方向に延び、少なくとも一方の弾性変形を伴って互いに突き合わせ嵌合される雌型および雄型の嵌合部をそれぞれ有した雌部材および雄部材からなり、突き合わせ方向と交差する方向に係合して抜け止めする抜け止め部を構成する凸部および凹部が、前記雌型および雄型の嵌合部の間で対をなしてそれぞれに形成されるベルト連結具であって、前記雌型および雄型の嵌合部は、それぞれ、ベルト面に平行な嵌合面を、前記ベルト面に平行な平面の表裏側に設け、これら双方の嵌合面間に前記抜け止め部が形成され、且つ、前記雌型および雄型の嵌合部間の遊びを利用して、前記ベルト面に平行な平面内で前記抜け止め部まわりに回動可能となり、前記凸部は、前記抜け止め部まわりの回動範囲であり且つ嵌合解除側となる前記抜け止め部の係合域において、ほぼ球面の一部を構成するように形成されたことを特徴とする。
このような構成により、ベルト面と平行な平面に対して表裏側の双方に雌型および雄型の嵌合部の嵌合面が形成されると共に、これら双方の嵌合面間に抜け止め部としての凹凸部が形成されるので、嵌合を解除させるような引っ張り外力が加わっても、雌雄部材は表裏方向のバランスが保たれ、ベルト面と平行な平面内に保持される。これにより、凹凸部同士が係合して引っ掛かり合う抜け止め機能が表裏側でバランスよく発揮されて、抜け止め機能が一方側の凹凸部へ片寄ってしまうということが回避される。そして、雌雄部材が抜け止め部まわりに回動可能となるので、引っ張り外力の加わる方向がベルト面と平行な平面内で変化しても、上記回動範囲内であれば、雌部材又は雄部材が回動により追随し、凹凸部間に加わる力が一定の状態に保たれる。更に、抜け止め部のうち、嵌合解除側となる係合域に、球面の立ち上がりによる引っ掛かり緩和部が位置するので、凹凸間の引っ掛かり位置での球面接線角度に応じた一定以上の外力が加われば、確実に引っ掛かりに滑りが生じ始め、引っ掛かり位置の球面接線角度の急激な減少による滑り易さおよび雌嵌合部の抜け易さと、球面径の減少によるほぼ線接触から点接触への変化とを伴い、嵌合状態は解除状態へ難なく移行する。
また、前記凸部は、半球未満の球面の一部を構成するように形成されていれば好適である。
この構成により、引っ掛かり緩和作用が実質ゼロで安全機能不良になる球面接線角度90°付近を避けて、しかも、半球未満の初期引っ掛かり位置の選択にて適正な引っ掛かり緩和値を簡単に設定できる。
また、前記凸部は、前記凹部と線接触により係合するように構成されていることが好適である。
この構成により、凹凸部間の接触面積が低減され、雌雄部材の回動がスムーズになる。
以上の各連結具は、雌雄部材のベルト繋ぎ部にベルトの両端部をそれぞれ繋いだ猫の首輪をも実現することができる。
本発明のベルト連結具によれば、係合した凹凸部には、嵌合解除側となる係合域が球面の一部を構成するように形成され、一定以上の引っ張り外力に対して確実に引っ掛かりが緩和されると共に、以降、嵌合がスムーズに解除されるので、嵌合解除機能の信頼性が向上する。また、係合した凹凸部まわりに雌部材および雄部材が相対的に回動可能となり、凹凸部間に加わる力が一定の状態に保たれるので、引っ張り外力の加わる方向が左右に振れて変化しても、嵌合状態は一定の状態に保持され、嵌合解除機能の信頼性が向上する。また、凹凸部は、ベルト面と平行な平面に対して表裏側の双方に形成される嵌合面間に設けられるので、引っ張り外力が双方の凹凸部に分担される。この結果、表裏方向に対するバランスが保たれ、雌雄部材はベルトと平行な同一平面内に保持される。これにより、表裏の嵌合面間において抜け止め機能が一方側へ片寄ってしまうということが回避されるので、抜け止め機能および嵌合解除機能が更に信頼度の高いものとなる。
以下、本発明に係るベルト連結具およびこれを用いた猫の首輪の実施の形態につき、図を参照しながら説明する。以下の説明は本発明の具体例であって、特許請求の範囲を限定するものではない。
図1は本発明の実施の形態に係るベルト連結具を用いた猫の首輪を示す外観斜視図である。
この図に示すように、ベルト連結具1は、ベルトCの延長方向に延びる扁平な雌部材Aと雄部材Bとから構成されている。また、このベルト連結具1は、これら雌部材Aと雄部材Bとの突き合わせにより雌部材Aの雌嵌合部13が弾性変形し、雄部材Bの雄嵌合部14の表裏側に形成された凸部(裏側については図示せず)14bが、雌嵌合部13に形成された凹部13bに係合することにより嵌合するものである(凹部13bの詳細については図2以降で示す)。尚、上記の弾性変形を生じさせるために、ベルト連結具1には、樹脂材料、具体的にはポリカーボネートなどの合成樹脂成形品等が用いられる。
図2は図1のベルト連結具の平面図であり、図3は図1のベルト連結具の側面図であり、図4は図1のベルト連結具の裏面図であり、図5は図2のV−Vラインから見た側方断面図であり、また、図6は図1のベルト連結具の雌雄部材間の回動範囲とそれに対応した係合域とを示す平面図である。
これらの図に示すように、嵌合状態において、雄嵌合部14の表裏側の嵌合面14aに形成された2つの凸部14bは、それぞれほぼ半球状に形成されており、雌部材Aの2つの嵌合面13a(図5)から外部へ貫通するように形成された凹部13b(以下、この貫通孔を凹部と呼ぶ)の各々と係合される。そして、これら係合した凸部14bおよび凹部13bは、雄部材Bおよび雌部材Aを嵌合状態に保持する抜け止め部としての機能を有する。尚、図1に示した猫の首輪2の例では、上方側の凹部13bの開口は、装飾のためのシール17により覆われているため、使用状態においては視認されない。
ここで、特に図2に示すように、雄嵌合部14と雌嵌合部13との間には、ベルト連結具1が一直線上に伸びたときに、平面視でベルトCの長手方向と交差する方向の両側に、遊びS1およびS2が生じるように形成されている。このため、雄部材Bと雌部材Aとは、これら凸部14bと凹部13bとの係合により構成される抜け止め部のまわりに回動可能となる。ここで、雌部材Aの雌嵌合部13には、両側面に周壁15が形成されており、この周壁15の突き合わせ側の先端が、嵌合した相手側である雄部材Bのベルト繋ぎ部12の先端側と突き当たることにより、回動の限界が設定される。尚、雌部材Aの雌嵌合部13に周壁15を設けたことにより、上記弾性変形の妨げとならないように、裏側の嵌合面13aと周壁15との間には切り込み部16が設けられている。この切込み部16は、少なくとも、係合位置である凹部13bよりもベルト繋ぎ部11側へ切れ込んだ状態となっていることが望ましい。この回動による雄部材Bと雌部材Aとの位置関係は、特に図6に示されている。すなわち、上記回動可能な範囲は図6の(a)に示した一方側への回動範囲R1と、(b)に示した反対側への回動範囲R2とを合わせた全範囲R1+R2となる。したがって、係合位置から見た、全範囲R1+R2となる回動範囲に含まれる向きが嵌合解除側となる。そして、少なくとも、この嵌合解除側に対応する凸部14bおよび凹部13bによる係合域Qに、上記弾性変形を促進する引っ掛かり緩和部Dが設けられていれば引っ掛かり緩和機能が発揮される。この点において、この実施の形態では、凸部14bが半球状に形成されているので、嵌合解除側の全範囲に、引っ掛かりを緩和する球面(以下、図7を用いて詳細に説明する)を有しており、十分な設計となっている。
尚、雄部材Bに形成された凸部14bの平面視における径は比較的小さい。このため、凸部14bと凹部13bとの間の摺接から生じる摩擦は小さくなり、雄部材Bおよび雌部材Aの回動動作がスムーズになる。また、凹部13bは内面がほぼ円筒形状に形成されているので、凸部14bとはそのエッジによる線接触状態が保たれ、両者間に生じる摩擦力は小さく抑えられて、スムーズな回動が可能となる。
更に、凸部14bが小さく形成されていれば、それだけ雄嵌合部14の平面視における幅を狭くすることができる。すなわち、周壁15の設定合わせて、遊びS1およびS2を更に大きくとるように設定することができる。これにより、特に図6(a)(b)に示した回動範囲R1およびR2からなる全回動範囲R1+R2を更に大きくすることができる。したがって、猫が首輪2を引っ掛けてもがく場合の引っ張り外力F0の加わる様々な状況に、より広く対応することが可能となり、信頼性を更に向上させることができる。
尚、この実施の形態では、雌部材Aに形成される2つの凹部13bは、共に、外方へ貫通するように形成された穴である構成を例として示した。
このように構成することにより、雌部材の金型成形の工程が容易となる。すなわち、両方の凹部が外方へ貫通していない構成であれば、一体成形は不可能であるため、雌部材は上下の部材に分けて成形し、後にそれら両部材を接合するという工程が必要となる。また、一方のみが貫通した構成であれば、一体成形することは可能であるが、一方の凹部を貫通させるための貫通棒を備えた金型と、嵌合面の間隔を形成するための中板金型とが必要となる。ここで、上記貫通棒は、一方の貫通した凹部と共に他方の貫通しない凹部を内側から成形しなければならないため、中板金型に貫通棒を通過させる開口を設ける必要がある。そして、この開口と貫通棒との位置合わせは容易ではない。更に、貫通棒を除去した後でなければ、中板金型を抜き取ることができないので、工程が制約される。これらに比べて、この実施の形態に示したように、凹部の双方が貫通した構成を有する雌部材であれば、双方の凹部に面した両側から合わせる金型と、嵌合面の間隔を形成するための中板金型とを用いるのは上記と同様であるが、ここで貫通棒は、両側から合わせるそれぞれの金型に別々に設けることにより、中板金型を貫通させることなく、双方の凹部を成形することが可能となる。この場合は、中板金型を貫通しないので、位置合わせは容易であり、更に、金型を抜き取るための工程が制約されることはない。
図7は図1のベルト連結具の雌雄部材が嵌合される際のそれぞれの位置関係を示した側方断面図である。
この図7(a)に示すように、嵌合の際は、最初に、雄部材Bの嵌合面14aの表裏側に形成された各々の凸部14bの表面のうち、突き合わせ側に位置する球面14b2が、雌嵌合部13の2枚の嵌合面13aの先端へ突き当たる。ここで、この実施の形態における凸部14bは、半球未満の球面を構成するように形成されている。したがって、凸部14bの立ち上がり角は、直角よりも若干小さくなっているので、いずれの方向から突き当たっても、雌部材Aの各々の嵌合面13aは、スムーズに上方および下方へ弾性変形を始める。すなわち、雄部材B側のベルトCの延長方向と雌部材AのベルトCの延長方向とが突き合わせ時に一軸上になく、多少のずれを生じたラフな嵌合に対しても、比較的スムーズに上記弾性変形を生じさせ、嵌合に導くことが可能となる。
そして、図7の(b)に示すように雄部材Bの嵌合面14aが雌部材A内に進入して、雌嵌合部13の2枚の嵌合面13aが表裏方向に弾性変形している状態では、表裏側の凹凸部13b、14b同士は、互いに1点で接触するので、摩擦が少なく、スムーズな進入が可能となると共に、嵌合解除の際には、雄部材Bが雌部材Aからスムーズに抜け出すことが可能となる。
猫の首輪は、通常時には、簡単に外れてしまっては困るが、何かに引っ掛かり、所定の大きさ以上の外力が加わった場合には、解除を促進させ、確実に猫を解放させてやるのが理想的である。一方、例えば、単に凸部側に平面等の傾斜面を用いた場合には、抜け止め機能を高めようとすれば嵌合解除が困難となり、また、嵌合解除を容易にしようとすれば抜け止め機能が損なわれるため、相反する上記機能同士をバランス良く両立させることは困難である。しかし、上記に示したように、この実施の形態の構成例によれば、これら両機能を良好に設計することが容易である。以下に、抜け止め機能及び嵌合解除機能と、凹凸部13b、14bに加わる力関係について説明する。
最初に構成についてであるが、図7(c)に示すように凹凸部13b、14b同士が係合され、雄部材Bと雌部材Aとが完全に嵌合された状態においては、凸部14bがほぼ半球状に形成されていることにより、凹凸部13b、14b間の摺接状態は平面視において全方向に対して均等となる。したがって、雄部材Bと雌部材Aとが、抜け止め部のまわりにいかなる角度(ただし、上記全範囲R1+R2の範囲内)で相対的に回動した場合であっても、ベルトCの引っ張り外力F0により凹凸部13b、14b間に加わる押し圧力はほぼ一定に保たれる。すなわち、いかなる相対回転位置にあっても、十分な抜け止め機能と嵌合解除の機能とを一定の状態に保持することが可能となる。
次に、雄部材Bに引っ張り外力F0が加わった場合に、表裏側の凸部14bの係合域Qの係合解除を促す球面14b3付近に発生する力関係に基づく、抜け止め機能の働きから嵌合解除機能の働きへの変化について説明する。先ず、雄部材Bが外部から引っ張り外力F0を受けることにより、球面14b3は雌部材Aの雌嵌合部13に力F1を及ぼす。ここで、凸部14bは、半球未満の球形状であるため、球面14b3が雌嵌合部13の凹部13bに及ぼす力F1の向きは、引っ張り外力F0よりも少し外方寄りとなる。そして、雌嵌合部13は引っ張り外力F0の向きには殆ど変形することができないので、力F1の分力F2の働きにより外方へ弾性変形を始める。これにより、表裏側双方の雌嵌合部13の2枚の嵌合面13a同士は間隔を広げ、係合が徐々に解除される。以下に、これら2つの機能間のバランス設計と、この実施の形態に示した構成が有する特徴とについて、引き続き図7(c)を用いて更に詳しく説明する。
引っ張り外力F0が雄部材Bに加わり、雌嵌合部13の弾性変形が殆ど生じていない初期の段階では、球面14b3が雌嵌合部13の凹部13bのエッジに及ぼす力F1(球面14b3の垂直抗力)は、引っ張り外力F0に近い方向を向いており、その分力F2も小さい。次に、更に引っ張り外力F0が加わり続けると、分力F2の働きにより雌嵌合部13が弾性変形を始め、これに伴って、力F1の向きは外方へ開き始めると共に分力F2が大きくなる。
そして、この変化は、凹部13bのエッジが凸部14bの球面上を滑りながら移動することに基づいて生じるため、雌嵌合部13の弾性変形が進むに連れて急激なものとなる。したがって、引っ張り外力F0の加わる初期の段階では、係合が外れにくく、十分な抜け止め機能を保持しているが、雌嵌合部13が徐々に弾性変形を始めると、急激に抜け止め機能が弱まり、嵌合解除され易い状態へと移行する。
このように、雌部材Aの雌嵌合部13が弾性変形を始め、抜け止め機構が機能し始めるための引っ張り外力F0の大きさは、完全な嵌合状態において、凸部14bの球面14b3に対して凹部13bのエッジがどの位置で接しているかによって決まる。言い換えれば、凹部13bが接している球面14b3上の位置における球面接線方向の角度がどのように設定されているかにより、嵌合が解除される引っ張り外力F0の大きさが選択される。そして、一度雌部材Aの弾性変形が始まれば、上記の球面形状が有する特徴により、速やかに嵌合解除機能が働く。したがって、設計では、嵌合が解除されなければならない所定の大きさの引っ張り外力F0が加わったときに、雌部材Aの弾性変形が確実に開始されるように、半球未満の形状を有する凸部14bの突出高さを調節し、上記球面接線方向の角度を決定すれば、十分な抜け止め機能と嵌合解除機能との良好なバランスを容易に設定することができる。
これに加えて、この実施の形態では、上記のような構成の係合が雄嵌合部14の表裏側に設けられるので、係合解除の際には、分力F2は表裏側双方においてほぼ均等に分担され、球面14b3の滑らかな曲面に沿って、双方の嵌合面13aがスムーズに弾性変形することができる。これにより、例えば、主に一方のみの嵌合面13aが弾性変形する構成に比べて、変形による雌嵌合部13への負荷が軽減されるので、材質の疲労による耐久度の低下を防止でき、雌部材A全体の耐久度を向上させることが可能となる。
次に、雌部材と雄部材との嵌合を容易にする別の構成例について説明する。
図8は本発明の実施の形態に係るベルト連結具の更に別の例を示す斜視図である。
この図に示すように、この実施の形態におけるベルト連結具1は、雌部材Aの形状のみが、図1〜図7に示したベルト連結具と異なっている。ここでは、図1〜図7に基づいて示した上記の実施の形態と共通する部分には同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
すなわち、雄部材Bと雌部材Aとの突き合わせ嵌合時に、スムーズに雄部材Bが雌部材Aの中に進入し易いように、雌部材Aの嵌合面13a側に、凸部14bを導入するための案内溝18が形成されている。凸部14bおよび雌部材Aの雌嵌合部13先端の平面視における外形が、いずれも滑らかな曲線を描いて形成されている場合、ベルトCと平行な平面内において両者が相対的に突き合わせ滑りを生じることがあるが、この実施の形態に示す例では、この案内溝18が設けられていることにより、上記のような滑りを生じ難くし、確実且つ容易に嵌合させることが可能となる。尚、この案内溝18は、この図に示したように、凸部14bの受け入れが容易になるように、雌部材Aの凹部13bから外方に向かって徐々に広がるように形成されているが、これに限らず、例えば、均一な幅の溝であっても構わない。また、この実施の形態では、雌部材Aの嵌合面13aの双方に、これら案内溝18が形成される例を示したが、いずれか一方の嵌合面13aにのみ形成されていても良く、更に、双方の案内溝の形状が異なっていても構わない。
尚、上記の各実施の形態では、凸部は半球よりも少し小さい球面を構成するように形成された例を示したが、凸部はほぼ球面の一部を構成していれば良く、例えば、方物面で構成されていても構わない。
また、上記の各実施の形態では、凹部は、凸部と線接触できる簡単な構成として、ほぼ円筒状に形成される例を示したが、これ以外の線接触できる形状であっても良く、また、凸部と線接触しないような形状であっても構わない。
更に、上記の各実施の形態では、2つの凹部は共に貫通した形状となる構成を例として示したが、いずれか一方のみが貫通していても良く、また、いずれも貫通していなくても良い。
更に、上記の各実施の形態では、嵌合時に弾性変形を伴うのは、雌部材側のみとなる構成を例として示したが、これに限らず、雄部材側のみが弾性変形しても良く、また、雌雄部材共に弾性変形を伴う構成であっても構わない。
更に、上記の各実施の形態では、凸部はほぼ半球状に形成された構成を例として示したが、凸部は、抜け止め部まわりの回動域であり且つ嵌合解除側となる抜け止め部の係合域において、少なくとも、ほぼ球面の一部を構成していれば、係合域以外は他の形状であっても構わない。
本発明は、動物が自身の首輪を何かに引っ掛けてもがく際、捩れ等が生じて、一軸上にない引っ張り外力がベルト連結具に加わったような場合であっても、引っ張り外力が所定の限界値を超えたときには速やかに嵌合を解除するという解除機能を一定の状態に保持し、動物を安全に解放できるものであるので、放し飼い可能な愛玩動物等に装着する首輪として有用である。
本発明の実施の形態に係る猫の首輪の外観斜視図である。 図1のベルト連結具の平面図である。 図1のベルト連結具の側面図である。 図1のベルト連結具の裏面図である。 図2のV−Vラインから見た側方断面図である。 図1のベルト連結具の雌雄部材間の回動範囲とそれに対応した係合域を示す平面図である。 図1のベルト連結具の雌雄部材が嵌合される際のそれぞれの位置関係を示した側方断面図である。 本発明の実施の形態に係るベルト連結具の別の例を示す斜視図である。 従来の猫の首輪の外観斜視図である。
符号の説明
1…ベルト連結具
2…猫の首輪
11、12…ベルト繋ぎ部
13…雌嵌合部
13a、14a…嵌合面
13b…凹部
14…雄嵌合部
14b…凸部
14b2、14b3…球面
A…雌部材
B…雄部材
C…ベルト
D…引っ掛かり緩和部
Q…係合域
S1、S2…遊び

Claims (4)

  1. ベルト繋ぎ部からベルトの延長方向に延び、少なくとも一方の弾性変形を伴って互いに突き合わせ嵌合される雌型および雄型の嵌合部をそれぞれ有した雌部材および雄部材からなり、突き合わせ方向と交差する方向に係合して抜け止めする抜け止め部を構成する凸部および凹部が、前記雌型および雄型の嵌合部の間で対をなしてそれぞれに形成されるベルト連結具であって、
    前記雌型および雄型の嵌合部は、それぞれ、ベルト面に平行な嵌合面を、前記ベルト面に平行な平面の表裏側に設け、これら双方の嵌合面間に前記抜け止め部が形成され、且つ、前記雌型および雄型の嵌合部間の遊びを利用して、前記ベルト面に平行な平面内で前記抜け止め部まわりに回動可能となり、
    前記凸部は、前記抜け止め部まわりの回動範囲であり且つ嵌合解除側となる前記抜け止め部の係合域において、ほぼ球面の一部を構成するように形成されたことを特徴とするベルト連結具。
  2. 前記凸部は、半球未満の球面の一部を構成するように形成された請求項1記載のベルト連結具。
  3. 前記凸部は、前記凹部と線接触により係合する請求項1又は請求項2に記載のベルト連結具。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のベルト連結具における前記雌部材および前記雄部材のベルト繋ぎ部にベルトの両端部をそれぞれ繋いだことを特徴とする猫の首輪。
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