JP4845055B2 - 面発光レーザ素子の製造方法および面発光レーザ素子 - Google Patents

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Description

本発明は、垂直共振器型の面発光レーザ素子の製造方法および面発光レーザ素子に関するものである。
従来の面発光レーザ素子として、DBR(Distributed Bragg Reflector)ミラーである上部および下部多層膜反射鏡の間に活性層を含む複数の半導体層を積層した垂直共振器型の面発光レーザ素子が開示されている(特許文献1、2参照)。また、特許文献1、2に開示される面発光レーザ素子は、メサポスト構造を有するとともに、電流経路を制限して電流注入効率を上げるための電流狭窄層を備えている。この電流狭窄層は、外周に位置するAlからなる電流狭窄部と、電流狭窄部の中心に位置し、AlAsからなる円形の電流注入部とを有するものである。この電流注入部は、面発光レーザ素子に電流を注入した際の電流経路になるとともに、レーザ光が出射する開口部になる。
さらに、特許文献1、2に開示される面発光レーザ素子は、p側円環電極からの電流注入を効率よく行なうために、複数の半導体層の最上層、およびこの最上層と電流狭窄層との間の所定位置に、p型半導体からなる低抵抗の電流経路層を備えている。p側円環電極から注入された電流は、これらの電流経路層を電流経路として、電流狭窄層を経由して効率よく活性層まで注入される。その結果、面発光レーザ素子の発振しきい値電流は低減される。なお、半導体層の最上層の電流経路層は、p側円環電極に対するコンタクト層としても機能しているので、以下ではコンタクト層と呼ぶ。
ここで、面発光レーザ素子においては、レーザ発振させるべき波長の光が上部および下部多層膜反射鏡間で定在波を形成する必要があるが、この定在波が形成される場合、下部多層膜反射鏡の最上面、および上部多層膜反射鏡の最下面がその定在波の腹の位置になる。また、上述した電流狭窄層、コンタクト層、および電流経路層は、その電気的特性が優先的に設計された層であるため、レーザ発振光を吸収、散乱するおそれがある。そのため、電流狭窄層、コンタクト層、および電流経路層は、光の定在波の節の位置に配置されることが好ましい。したがって、従来の面発光レーザ素子においては、上述した光の定在波の腹と節の位置を実現するために、各層の厚さおよび屈折率が調整されている。
さらに、特許文献1、2に開示される面発光レーザ素子は、p側円環電極の開口部内のコンタクト層の表面に、リフェイズ層と呼ばれる位相調整層を備えている。この位相調整層は、窒化珪素などの誘電体からなり、コンタクト層と上部多層膜反射鏡の最下面との間に介挿され、コンタクト層が定在波の節に位置し、上部多層膜反射鏡の最下面が定在波の腹に位置するように、その光学厚さがλ/4程度に調整されている。ここで、ある層の光学厚さは、その層厚と屈折率との積で示される。
米国特許第6916672号明細書 米国特許第6750071号明細書
しかしながら、本発明者らが従来構造の面発光レーザ素子を製造したところ、発振しきい値電流が設計値よりも大きくなるという問題があることを見出した。本発明者らが製造した面発光レーザ素子を精査したところ、以下の理由により素子抵抗が増大していることが判明した。
図10は、従来構造の面発光レーザ素子の要部の模式的な断面図である。図10に示すように、この面発光レーザ素子300は、外周に位置する電流狭窄部307aと、電流狭窄部307aの中心に位置する円形の電流注入部307bとを有する電流狭窄層307と、p型スペーサ層309と、p型電流経路層310と、p型スペーサ層311と、p型コンタクト層312とが順次積層した構造を有する。また、p型コンタクト層312上にp側円環電極313が形成され、p側円環電極313の開口部内には、窒化珪素からなる円板状の位相調整層314が形成されている。また、p側円環電極313と位相調整層314上には、誘電体多層膜からなる上部DBRミラー316が形成されている。なお、活性層は電流狭窄層307の下方に位置している。また、少なくとも活性層からp型コンタクト層312までは円柱状のメサポスト構造を有している。
本発明者らの見出したところによれば、従来構造の面発光レーザ素子300においては、位相調整層314の外周とp側円環電極313の内周との間に、位相調整層314の外周にわたって幅0.3〜0.5μm程度の間隙321が形成されており、この間隙321の直下の部分において、p型コンタクト層312に溝324が形成されていた。本発明者らがさらに精査したところ、この溝324は、面発光レーザ素子300のメサポストを形成する工程で、位相調整層314の外周とp側円環電極313の内周との間にエッチング液が進入してp型コンタクト層312が侵食されることにより形成されていた。このような溝324が形成されると、p型コンタクト層312は、その部分で厚さが薄くなるか断絶するため、電気抵抗が高くなる。その結果、p側円環電極313から注入された電流は、矢印Ar3が示すように主にp型電流経路層310を面方向に流れ、p型コンタクト層312には流れないため、素子抵抗が増大すると考えられる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、発振しきい値電流が小さい面発光レーザ素子の製造方法および面発光レーザ素子を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る面発光レーザ素子の製造方法は、垂直共振器型の面発光レーザ素子の製造方法であって、基板上に下部多層膜反射鏡を積層し、前記下部多層膜反射鏡上に、活性層を含むとともに最上層にコンタクト層を有する複数の半導体層を積層する積層工程と、前記コンタクト層上の一部領域に第一誘電体層を形成する第一誘電体層形成工程と、前記コンタクト層上に、中心に開口部を有する円環電極を、該開口部内に前記第一誘電体層が配置されるように形成する円環電極形成工程と、前記第一誘電体層と、該第一誘電体層と前記円環電極との間に形成された間隙とを覆うように第二誘電体層を形成する第二誘電体層形成工程と、前記円環電極をマスクとして前記積層した半導体層をメサポスト形状にエッチングするメサポスト形成工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る面発光レーザ素子の製造方法は、上記発明において、前記メサポスト形成工程後に、前記第二誘電体層上に誘電体からなる上部多層膜反射鏡を形成する上部多層膜反射鏡形成工程をさらに含み、前記第一および第二誘電体層形成工程において、所望のレーザ発振波長をλとすると、前記第一および第二誘電体層を合計の光学厚さがλ/4程度となるように形成することを特徴とする。
また、本発明に係る面発光レーザ素子の製造方法は、上記発明において、前記第一誘電体層形成工程において、所望のレーザ発振波長をλとすると、前記第一誘電体層を、下部誘電体層と上部誘電体層との積層構造を有するとともに、該下部誘電体の光学厚さがλ/4程度となるように形成し、前記メサポスト形成工程後に、前記第二誘電体層上に誘電体からなる上部多層膜を積層して、該上部多層膜と該第二誘電体層とを含み前記上部誘電体層を最下層とする上部多層膜反射鏡を形成する上部多層膜反射鏡形成工程をさらに含むことを特徴とする。
また、本発明に係る面発光レーザ素子の製造方法は、上記発明において、前記積層工程は、前記コンタクト層と前記活性層との間にAlAsまたはAl1−xGaAs(0<x<1)からなる被酸化層を積層する被酸化層積層工程を含み、前記メサポスト形成工程後に、前記積層した被酸化層を選択酸化熱処理してAlAsまたはAl1−xGaAsからなる電流注入部とAlまたは(Al1−xGaからなる電流狭窄部とを有する電流狭窄層を形成する電流狭窄層形成工程を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る面発光レーザ素子の製造方法は、上記発明において、前記積層工程は、前記コンタクト層と前記被酸化層との間に前記コンタクト層と同程度のアクセプタ濃度を有する電流経路層を積層する電流経路層積層工程を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る面発光レーザ素子の製造方法は、上記発明において、前記第一誘電体層における少なくとも前記コンタクト層に接している部分は、化学量論的組成よりも窒素の組成比が大きい窒化珪素からなることを特徴とする。
また、本発明に係る面発光レーザ素子は、垂直共振器型の面発光レーザ素子であって、基板と、前記基板上に積層した下部多層膜反射鏡と、前記下部多層膜反射鏡上に積層した、メサポスト構造を有し、活性層を含むとともに最上層にコンタクト層を有する複数の半導体層と、前記コンタクト層上に形成され、中心に開口部を有するとともに前記メサポスト構造の外周と一致する外周を有する円環電極と、前記コンタクト層上の前記円環電極の開口部内に形成された第一誘電体層と、前記第一誘電体層と、該第一誘電体層と前記円環電極との間に形成された間隙とを覆うように形成された第二誘電体層と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る面発光レーザ素子は、上記発明において、前記第二誘電体層上に形成された誘電体からなる上部多層膜反射鏡をさらに備え、所望のレーザ発振波長をλとすると、前記第一および第二誘電体層の合計の光学厚さがλ/4程度であることを特徴とする。
また、本発明に係る面発光レーザ素子は、上記発明において、前記第二誘電体層上に形成された誘電体からなる上部多層膜をさらに備え、前記第一誘電体層は、下部誘電体層と上部誘電体層との積層構造を有するとともに、所望のレーザ発振波長をλとすると、該下部誘電体の光学厚さがλ/4程度であり、前記上部多層膜と前記第二誘電体層と前記上部誘電体層とが、該上部誘電体層を最下層とする上部多層膜反射鏡を構成していることを特徴とする。
また、本発明に係る面発光レーザ素子は、上記発明において、前記複数の半導体層は、前記活性層と前記コンタクト層との間に、選択酸化熱処理によって形成された、AlAsまたはAl1−xGaAs(0<x<1)からなる電流注入部とAlまたは(Al1−xGaからなる電流狭窄部とを有する電流狭窄層を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る面発光レーザ素子は、上記発明において、前記複数の半導体層は、前記電流狭窄層と前記コンタクト層との間に形成された、前記コンタクト層と同程度のアクセプタ濃度を有する電流経路層を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る面発光レーザ素子は、上記発明において、前記第一誘電体層における少なくとも前記コンタクト層に接している部分は、化学量論的組成よりも窒素の組成比が大きい窒化珪素からなることを特徴とする。
また、本発明に係る面発光レーザ素子は、上記発明において、前記コンタクト層は、厚さが50nm以下であり、アクセプタ濃度が1×1019cm−3以上であり、水素濃度が1×1018cm−3以下であることを特徴とする。
本発明によれば、第一誘電体層と円環電極との間に形成される間隙の直下の部分においてコンタクト層に溝が形成されず、素子抵抗の増大が防止されるので、発振しきい値電流が小さい面発光レーザ素子を実現できるという効果を奏する。
以下に、図面を参照して本発明に係る面発光レーザ素子の製造方法および面発光レーザ素子の実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
はじめに、本発明の実施の形態1に係る面発光レーザ素子について説明する。本実施の形態1に係る面発光レーザ素子は、レーザ発振波長が1100nm帯であり、レーザ発振波長をλとすると、合計の光学厚さがλ/4である第一および第二誘電体層を備えている。
図1は、本実施の形態1に係る面発光レーザ素子100の模式的な断面図である。図1に示すように、この面発光レーザ素子100は、基板101と、基板101上に形成された下部多層膜反射鏡である下部DBRミラー102と、バッファ層103と、n型コンタクト層104と、多重量子井戸構造を有する活性層105と、下部傾斜組成層106と、外周に位置する電流狭窄部107aと電流狭窄部107aの中心に位置する円形の電流注入部107bとを有する電流狭窄層107と、上部傾斜組成層108と、p型スペーサ層109と、p型電流経路層110と、p型スペーサ層111と、p型コンタクト層112とが順次積層した構造を有する。そして、活性層105からp型コンタクト層112までが円柱状のメサポストM1を構成している。
基板101は、アンドープのGaAsからなる。また、下部DBRミラー102は、GaAs/Al0.9Ga0.1As層の34ペアからなる。また、n型コンタクト層104は、n型GaAsからなる。また、活性層105は、層数が3のGaInNAs井戸層と層数が4のGaAs障壁層が交互に積層した構造を有しており、最下層のGaAs障壁層はn型クラッド層としても機能する。また、電流狭窄層107については、電流狭窄部107aはAlからなり、電流注入部107bは、直径が6〜7μmであり、AlAsからなる。下部傾斜組成層106および上部傾斜組成層108は、AlGaAsからなり、厚さ方向において電流狭窄層107に近づくにつれてそのAs組成が段階的に増加するように構成されている。また、p型スペーサ層109、111とp型電流経路層110、p型コンタクト層112とは、それぞれ炭素をドープしたp型、p型のGaAsからなる。なお、各p型またはn型層のアクセプタまたはドナー濃度はたとえば1×1018cm−3程度であり、p型層のアクセプタ濃度はたとえば1×1019cm−3以上である。なお、GaAsからなる各半導体層の屈折率は約3.45である。
また、p型コンタクト層112上に、Pt/Tiからなり、中心に開口部113aを有するとともに、メサポストM1の外周と一致する外周を有するp側円環電極113が形成されている。p側円環電極113の外径は、たとえば30μmであり、開口部113aの内径は、たとえば11〜14μmである。
また、p側円環電極113の開口部113a内には、窒化珪素(SiN)からなる円板状の第一誘電体層114が形成されている。第一誘電体層114の外周とp側円環電極113の内周との間には、第一誘電体層114の外周にわたって幅0.3〜0.5μm程度の間隙121が形成されている。
また、第一誘電体層114と、間隙121とを覆い、その外周がp側円環電極113上に到るように、SiNからなる第二誘電体層115が形成されている。
さらに、第二誘電体層115上からメサポストM1の外周にわたって誘電体からなる上部多層膜反射鏡である上部DBRミラー116が形成されている。上部DBRミラー116は、たとえばSiN/SiOの10〜12ペアからなるが、たとえばα−Si/SiOまたはα−Si/Alのペアを、その材料の屈折率に応じて99%程度の適切な反射率がえられるようなペア数にしたものでもよい。また、n型コンタクト層104は、メサポストM1の下部から半径方向外側に延びており、その表面にたとえばAuGeNi/Auからなる半円環状のn側電極117が形成されている。n側電極117は、たとえば外径が82μm、内径が42μmである。また、上部DBRミラー116が形成されていない領域には、表面保護のためにSiNなどの誘電体からなるパッシベーション膜118が形成されている。
また、n側電極117に対して、パッシベーション膜118に形成された開口部を介して接触するように、Auからなるn側引き出し電極119が形成されている。一方、p側円環電極113に対しても、パッシベーション膜118に形成された開口部を介して接触するように、Auからなるp側引き出し電極120が形成されている。そして、n側電極117およびp側円環電極113は、それぞれn側引き出し電極119およびp側引き出し電極120によって、外部に設けた不図示の電流供給回路に電気的に接続している。
そして、この面発光レーザ素子100は、電流供給回路からそれぞれn側引き出し電極119およびp側引き出し電極120を介してn側電極117およびp側円環電極113間に電圧を印加し、電流を注入すると、電流は主に低抵抗のp型コンタクト層112とp型電流経路層110とを流れ、さらに電流経路が電流狭窄層107によって電流注入部107b内に狭窄されて、高い電流密度で活性層105に供給される。その結果、活性層105はキャリア注入されて自然放出光を発光する。自然放出光のうち、レーザ発振波長である波長λの光は、下部DBRミラー102と上部DBRミラー116との間で定在波を形成し、活性層105によって増幅される。そして、注入電流がしきい値以上になると、定在波を形成する光がレーザ発振し、p側円環電極113の開口部113aから1100nm帯のレーザ光が出力する。
つぎに、この面発光レーザ素子100における光の定在波と電流経路とについてより具体的に説明する。図2は、この面発光レーザ素子100における光の定在波と電流経路とについて説明する説明図である。
はじめに、面発光レーザ素子100における光の定在波について説明する。図2において、線L1は、活性層105から第二誘電体層115までの積層構造における位置と、その位置での定在波の振幅とを示している。ここで、p型スペーサ層109、111は、光学厚さがλ/4となるように形成されている。また、第一誘電体層114および第二誘電体層115の合計の光学厚さがλ/4程度となるように形成されており、第一誘電体層114および第二誘電体層115が位相調整層として機能している。なお、この合計の光学厚さは、光学設計等の都合上、正確にλ/4の場合に限られず、λ/4程度であればよい。その結果、線L1が示すように、定在波は、活性層105と、第二誘電体層115の上面すなわち上部DBRミラー116の最下面とに腹ANがほぼ位置し、電流狭窄層107とp型電流経路層110とp型コンタクト層112とに節Nがほぼ位置するように形成される。
なお、SiNはその組成比によって屈折率が異なるから、第一誘電体層114および第二誘電体層115の具体的層厚については、その組成比に応じて以下のように決定する。たとえば、第一誘電体層114および第二誘電体層115がいずれもx=1.5のSiNからなる場合、その屈折率nは1.8であるから、レーザ発振波長λを1100nmとすると、第一誘電体層114および第二誘電体層115の合計の層厚を、1100/(4・1.8)、すなわち約152.8nmとする。また、第一誘電体層114および第二誘電体層115がいずれもx=1.2のSiNからなる場合、その屈折率nは2.2であるから、第一誘電体層114および第二誘電体層115の合計の層厚を約125nmとする。
つぎに、図2を用いて、面発光レーザ素子100における電流経路について説明する。この面発光レーザ素子100においては、第二誘電体層115が間隙121を覆うように形成されている。その結果、後述するように、メサポストM1を形成する際などに半導体層のエッチングを行っても、間隙121からエッチング液が進入してp型コンタクト層112を侵食するおそれがない。したがって、p側円環電極113から注入された電流は、矢印Ar1が示すように低抵抗であるp型電流経路層110とp型コンタクト層112とを電流経路として並列に流れるため、素子抵抗は設計どおり低く維持される。そして、電流はさらに電流狭窄層107によって電流注入部107b内に狭窄されて、高い電流密度で活性層105に供給される。その結果、面発光レーザ素子100の発振しきい値電流は小さくなる。なお、p型電流経路層110とp型コンタクト層112との層厚は、十分に低抵抗にするとともに光の定在波に影響を及ぼさないように、いずれも50nm以下とすることが好ましく、15〜30nmとすることが特に好ましい。
以上説明したように、この面発光レーザ素子100は、素子抵抗の増大が防止されるため、発振しきい値電流が小さいものとなる。
つぎに、面発光レーザ素子100の製造方法について説明する。図3〜7は、面発光レーザ素子100の製造方法の一例について説明する説明図である。
はじめに、エピタキシャル成長法によって、図3に示すように、基板101上に下部DBRミラー102、バッファ層103、n型コンタクト層104、活性層105、下部傾斜組成層106、AlAsからなる被酸化層122、上部傾斜組成層108、p型スペーサ層109、p型電流経路層110、p型スペーサ層111、p型コンタクト層112を順次積層し、さらにCVD法によって、p型コンタクト層112の一部領域に、SiNからなる円板状の第一誘電体層114を形成する。
つぎに、リフトオフ法を用いて、p型コンタクト層112上に、p側円環電極113を、開口部113a内に第一誘電体層114が配置されるように形成する。具体的には、まず図4に示すように、第一誘電体層114上とp型コンタクト層112上とにネガ型のフォトレジスト123を塗布し、p側円環電極113の形状のパターンPを形成する。このとき、パターンPは、フォトレジスト123の表面から深くなるにしたがって幅が拡大するように形成される。
つぎに、図5に示すように、フォトレジスト123の上方からPt/Ti層を蒸着し、パターンP内のp型コンタクト層112上にp側円環電極113を形成する。このとき、p側円環電極113は、フォトレジスト123の最表面におけるパターンPの形状と同じ形状に形成される。その結果、第一誘電体層114の外周とp側円環電極113の内周との間には、第一誘電体層114の外周にわたって幅0.3〜0.5μm程度の間隙121が形成される。
つぎに、図6に示すように、たとえばプラズマCVD法によって、第一誘電体層114と、間隙121とを覆うようにSiNからなる第二誘電体層115を形成する。このとき、第二誘電体層115を、p側円環電極113の表面を完全に覆わず、p側円環電極113の外周の領域A1が露出するよう形成する。
また、第一誘電体層114と第二誘電体層115との合計の光学厚さがλ/4程度となるように第二誘電体層115を形成する。上述したようにSiNはその組成比によって屈折率が異なるから、第一誘電体層114および第二誘電体層115の具体的層厚については、その組成比に応じて決定する。
ところで、通常のSiNには、その生成過程においてある程度の水素が含有される。第一誘電体層114を構成するSiNの組成比xが小さいと、SiNの密度が高くなるため、後の熱処理工程において、含有される水素の移動が制限され、p型コンタクト層112に侵入し、電気抵抗を増大させる場合がある。一方、SiNの組成比xが大きいと、SiNの密度が低くなる。その結果、熱処理工程において水素が表面から逃げやすくなるので、水素のp型コンタクト層112への侵入が抑制され、電気抵抗の増大も抑制される。したがって、第一誘電体層114を構成するSiNの組成比xについては、少なくともp型コンタクト層112に接している部分では大きいほうが好ましい。すなわち、たとえば第一誘電体層114が多層構造を有する場合、この多層構造のうち、p型コンタクト層112に接している層を構成するSiNの組成比xが大きいほうが好ましい。また、組成比xについては、特に化学量論的組成であるx=1.33よりも大きいほうが好ましい。なお、水素がp型コンタクト層112に侵入した場合でも、p型コンタクト層112のアクセプタ濃度が1×1019cm−3以上であり、水素濃度が1×1018cm−3以下であれば、p型コンタクト層112は電流経路として有効に機能するので好ましい。なお、第二誘電体層115はp型コンタクト層112と接する面積が極めて小さいので、第二誘電体層115を構成するSiNの組成比xは特に問わないが、面発光レーザ素子100の光学特性上の観点からは、第一誘電体層114と同じとすることが特に好ましい。
つぎに、p側円環電極113を金属マスクとして、酸エッチング液等を用いてn型コンタクト層104に到る深さまで半導体層をエッチングして円柱状のメサポストM1を形成し、さらに別のマスクを形成し、バッファ層103に到る深さまでn型コンタクト層104をエッチングする。その結果、図7に示すメサポストM1が形成された構造が得られる。このエッチング工程においては、第二誘電体層115が間隙121を覆うように形成されているため、間隙121から酸エッチング液が進入してp型コンタクト層112を侵食するおそれがない。また、第二誘電体層115を形成する際に、p側円環電極113の外周の領域A1が露出するように第二誘電体層115を形成しているので、第二誘電体層115の外周がp側円環電極113の外周からはみ出すこともない。その結果、p側円環電極113の外周とメサポストM1の外周とが高精度に一致するようにすることができる。
つぎに、水蒸気雰囲気中において熱処理を行って、被酸化層122をメサポストM1の外周側から選択酸化する。このとき、被酸化層122においてAlAs+HO→Al+AsHなる化学反応が起こり、被酸化層122の外周側からAlAsがAlとなり、電流狭窄部107aが形成される。上記化学反応は被酸化層122の外周側から均一に進行するので、中心にはAlAsからなる電流注入部107bが形成される。ここでは、熱処理時間等を調整して、電流注入部107bの直径が6〜7μmになるようにする。このように電流注入部107bを形成するので、メサポストM1の中心と、電流注入部107bの中心と、さらにp側円環電極113の開口部113aの中心とを高精度に一致させることができる。その結果、面発光レーザ素子100を歩留まり良く単一横モードレーザとすることができる。
なお、上記の化学反応によって生成したAsHは飛散する。飛散したAsHは、p側円環電極113の露出した領域A1において、p側円環電極113に含まれるPtと、Pt+AsH→PtAs+3Hなる化学反応を起こす。その結果、p側円環電極113は露出した領域A1において変質し、電気抵抗が増大するが、第二誘電体層115で覆われた領域はそのような変質から保護され、低抵抗のままである。
つぎに、メサポストM1の外周側のn型コンタクト層104の表面に、半円環状のn側電極117を形成する。つぎに、全面にパッシベーション膜118を形成した後、n側電極117およびp側円環電極113上においてパッシベーション膜118および第二誘電体層115に開口部を形成し、これらの開口部を介してn側電極117に接触するn側引き出し電極119と、p側円環電極113に接触するp側引き出し電極120を形成する。
つぎに、CVD法を用いて上部DBRミラー116を形成した後に、基板101の裏面を研磨し、基板101の厚さをたとえば150μmに調整する。その後、素子分離を行い、図1に示す面発光レーザ素子100が完成する。
つぎに、本発明の実施例として、上記の製造方法によって、図1に示す構造を有する面発光レーザ素子を製造した。この際、第一誘電体層および第二誘電体層を構成するSiNとして、組成比xがx=1.33のもの(実施例1)と、1.5のもの(実施例2)を用いた。一方、比較例として、上記の製造方法とほぼ同様であるが、組成比xがx=1.33のSiNからなる第一誘電体層を、その光学厚さがλ/4となるように形成し、第二誘電体層を形成せずに、面発光レーザ素子を製造した。
これらの面発光レーザ素子の素子抵抗を測定したところ、比較例のものは100Ωであったが、実施例1のものは80Ωであり、実施例2のものは70Ωであった。すなわち、実施例1のものは、第二誘電体層がp型コンタクト層の侵食を防止する結果、第二誘電体層のない比較例のものよりも素子抵抗が低減したと考えられる。さらに、実施例2のものは、第二誘電体層の侵食防止効果に加え、第一誘電体層および第二誘電体層に含有される水素のp型コンタクト層への侵入が防止された結果、さらに素子抵抗が低減したものと考えられる。また、実施例1、2の面発光レーザ素子は、それらの素子抵抗の低減を反映して、高周波特性におけるインピーダンス整合性の向上や、CR(容量及び抵抗性分)による帯域制限の抑制の効果が期待できる。
(実施の形態2)
つぎに、本発明の実施の形態2に係る面発光レーザ素子について説明する。本実施の形態2に係る面発光レーザ素子は、実施の形態1に係る面発光レーザ素子と同様に、レーザ発振波長が1100nm帯であるが、第二誘電体層を上部多層膜反射鏡の一部としている点が異なる。
図8は、本実施の形態2に係る面発光レーザ素子200の模式的な断面図である。なお、図1に示す面発光レーザ素子100と同一要素には同一符号を付している。図8に示すように、この面発光レーザ素子200は、面発光レーザ素子100と同様の構造を有する。しかしながら、面発光レーザ素子100とは異なり、p側円環電極113の開口部113a内に形成された円板状の第一誘電体層214は、SiNからなる下部誘電体層214aと、下部誘電体層214a上に積層したSiOからなる上部誘電体層214bとの積層構造を有する。また、下部誘電体層214aは、その光学厚さがλ/4程度となるように形成されている。
また、第一誘電体層214の外周とp側円環電極113の内周との間には、第一誘電体層214の外周にわたって幅0.3〜0.5μm程度の間隙221が形成されている。また、第一誘電体層214と、間隙221とを覆い、その外縁がp側円環電極113上に到るように、SiNからなる第二誘電体層215が形成されている。
さらに、第二誘電体層215上からメサポストM1の外周にわたって誘電体からなる上部多層膜216が形成されている。上部多層膜216は、たとえばSiN/SiOの10〜12ペアからなる。
この面発光レーザ素子200における光の定在波と電流経路とについて説明する。図9は、この面発光レーザ素子200における光の定在波と電流経路とについて説明する説明図である。
はじめに、面発光レーザ素子200における光の定在波について説明する。図9において、線L2は、活性層105から第二誘電体層215までの積層構造における位置と、その位置での定在波の振幅とを示している。この面発光レーザ素子200においては、上部誘電体層214bと、第二誘電体層215と、上部多層膜216とが上部DBRミラーを構成しており、上部誘電体層214bの下面が上部DBRミラーの最下面となっている。すなわち、上部誘電体層214bと、第二誘電体層215とが、DBRミラーの最下部の1ペアを形成している。また、下部誘電体層214aは光学厚さがλ/4程度となるように形成されており、位相調整層として機能している。その結果、線L2が示すように、定在波は、活性層105と上部誘電体層214bの下面すなわち上部DBRミラーの最下面とに腹ANがほぼ位置し、電流狭窄層107とp型電流経路層110とp型コンタクト層112とに節Nがほぼ位置するように形成される。
つぎに、面発光レーザ素子200における電流経路について説明する。この面発光レーザ素子200においては、第二誘電体層215が間隙221を覆うように形成されている。その結果、面発光レーザ素子100と同様に、p側円環電極113から注入された電流は、矢印Ar2が示すように低抵抗であるp型電流経路層110とp型コンタクト層112とを電流経路として並列に流れるため、素子抵抗は設計どおり低く維持される。その結果、面発光レーザ素子100の発振しきい値電流は小さくなる。
なお、面発光レーザ素子200は、上述した面発光レーザ素子100の製造方法と同様の方法で製造できる。
以上説明したように、この面発光レーザ素子200は、素子抵抗の増大が防止されるため、発振しきい値電流が小さいものとなる。
なお、上記実施の形態では、被酸化層はAlAsからなるものであったが、Al1−xGaAs(0<x<1)からなるものでもよい。被酸化層がAl1−xGaAsからなる場合は、電流狭窄層は、電流狭窄部が(Al1−xGaからなり、電流注入部がAl1−xGaAsからなるものとなる。
また、上記実施の形態では、リフトオフ法を用いてp側円環電極を形成しているが、p側円環電極の形成方法については特に限定されない。他の方法でp側円環電極を形成する場合であっても、p側円環電極と第一誘電体層との間には、その材質の相違によって間隙が形成されるため、本発明を適用してその効果を得ることができる。
また、上記実施の形態では、コンタクト層を含め電流経路層が2層形成されているが、電流経路層がコンタクト層のみであっても、あるいは3層以上であっても、本発明の効果を奏するものとできる。
本発明の実施の形態1に係る面発光レーザ素子の模式的な断面図である。 図1に示す面発光レーザ素子における光の定在波と電流経路とについて説明する説明図である。 図1に示す面発光レーザ素子の製造方法について説明する説明図である。 図1に示す面発光レーザ素子の製造方法について説明する説明図である。 図1に示す面発光レーザ素子の製造方法について説明する説明図である。 図1に示す面発光レーザ素子の製造方法について説明する説明図である。 図1に示す面発光レーザ素子の製造方法について説明する説明図である。 本発明の実施の形態2に係る面発光レーザ素子の模式的な断面図である。 図8に示す面発光レーザ素子における光の定在波と電流経路とについて説明する説明図である。 従来構造の面発光レーザ素子の要部の模式的な断面図である。
符号の説明
100〜300 面発光レーザ素子
101 基板
102 下部DBRミラー
103 バッファ層
104 n型コンタクト層
105 活性層
106 下部傾斜組成層
107、307 電流狭窄層
107a、307a 電流狭窄部
107b、307b 電流注入部
108 上部傾斜組成層
109、111、309、311 p型スペーサ層
110、310 p型電流経路層
112、312 p型コンタクト層
113、313 p側円環電極
113a 開口部
114,214 第一誘電体層
115、215 第二誘電体層
116、316 上部DBRミラー
117 n側電極
118 パッシベーション膜
119 n側引き出し電極
120 p側引き出し電極
121〜321 間隙
122 被酸化層
123 フォトレジスト
214a 下部誘電体層
214b 上部誘電体層
216 上部多層膜
314 位相調整層
324 溝
A1 領域
AN 腹
Ar1〜Ar3 矢印
L1、L2 線
M1 メサポスト
N 節
P パターン

Claims (13)

  1. 垂直共振器型の面発光レーザ素子の製造方法であって、
    基板上に下部多層膜反射鏡を積層し、前記下部多層膜反射鏡上に、活性層を含むとともに最上層にコンタクト層を有する複数の半導体層を積層する積層工程と、
    前記コンタクト層上の一部領域に第一誘電体層を形成する第一誘電体層形成工程と、
    前記コンタクト層上に、中心に開口部を有する円環電極を、該開口部内に前記第一誘電体層が配置されるように形成する円環電極形成工程と、
    前記第一誘電体層と、該第一誘電体層と前記円環電極との間に形成された間隙とを覆うように第二誘電体層を形成する第二誘電体層形成工程と、
    前記円環電極をマスクとして前記積層した半導体層をメサポスト形状にエッチングするメサポスト形成工程と、
    前記メサポスト形成工程後に、前記第二誘電体層上に誘電体からなる上部多層膜反射鏡を形成する上部多層膜反射鏡形成工程と、
    を含み、
    前記第一および第二誘電体層形成工程において、所望のレーザ発振波長をλとすると、前記第一および第二誘電体層を合計の光学厚さがλ/4程度となるように形成することを特徴とする面発光レーザ素子の製造方法。
  2. 垂直共振器型の面発光レーザ素子の製造方法であって、
    基板上に下部多層膜反射鏡を積層し、前記下部多層膜反射鏡上に、活性層を含むとともに最上層にコンタクト層を有する複数の半導体層を積層する積層工程と、
    前記コンタクト層上の一部領域に第一誘電体層を形成する第一誘電体層形成工程と、
    前記コンタクト層上に、中心に開口部を有する円環電極を、該開口部内に前記第一誘電体層が配置されるように形成する円環電極形成工程と、
    前記第一誘電体層と、該第一誘電体層と前記円環電極との間に形成された間隙とを覆うように第二誘電体層を形成する第二誘電体層形成工程と、
    前記円環電極をマスクとして前記積層した半導体層をメサポスト形状にエッチングするメサポスト形成工程と、
    前記メサポスト形成工程後に、前記第二誘電体層上に誘電体からなる上部多層膜反射鏡を形成する上部多層膜反射鏡形成工程と、
    を含み、
    前記第一誘電体層形成工程において、所望のレーザ発振波長をλとすると、前記第一誘電体層を、下部誘電体層と上部誘電体層との積層構造を有するとともに、該下部誘電体の光学厚さがλ/4程度となるように形成し、
    前記上部多層膜反射鏡形成工程において、前記第二誘電体層上に誘電体からなる上部多層膜を積層して、該上部多層膜と該第二誘電体層とまれ前記上部誘電体層最下層である上部多層膜反射鏡を形成することを特徴とする面発光レーザ素子の製造方法。
  3. 前記第二誘電体層形成工程において、前記第二誘電体層を、前記円環電極の少なくとも一部を覆うように形成することを特徴とする請求項1または2に記載の面発光レーザ素子の製造方法。
  4. 前記積層工程は、前記コンタクト層と前記活性層との間にAlAsまたはAl1−xGaAs(0<x<1)からなる被酸化層を積層する被酸化層積層工程を含み、
    前記メサポスト形成工程後に、前記積層した被酸化層を選択酸化熱処理してAlAsまたはAl1−xGaAsからなる電流注入部とAlまたは(Al1−xGaからなる電流狭窄部とを有する電流狭窄層を形成する電流狭窄層形成工程を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の面発光レーザ素子の製造方法。
  5. 前記積層工程は、前記コンタクト層と前記被酸化層との間に前記コンタクト層と同程度のアクセプタ濃度を有する電流経路層を積層する電流経路層積層工程を含むことを特徴とする請求項4に記載の面発光レーザ素子の製造方法。
  6. 前記第一誘電体層における少なくとも前記コンタクト層に接している部分は、化学量論的組成よりも窒素の組成比が大きい窒化珪素からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の面発光レーザ素子の製造方法。
  7. 垂直共振器型の面発光レーザ素子であって、
    基板と、
    前記基板上に積層した下部多層膜反射鏡と、
    前記下部多層膜反射鏡上に積層した、メサポスト構造を有し、活性層を含むとともに最上層にコンタクト層を有する複数の半導体層と、
    前記コンタクト層上に形成され、中心に開口部を有するとともに前記メサポスト構造の外周と一致する外周を有する円環電極と、
    前記コンタクト層上の前記円環電極の開口部内に形成された第一誘電体層と、
    前記第一誘電体層と、該第一誘電体層と前記円環電極との間に形成された間隙とを覆うように形成された第二誘電体層と、
    前記第二誘電体層上に形成された誘電体からなる上部多層膜反射鏡と、
    を備え
    所望のレーザ発振波長をλとすると、前記第一および第二誘電体層の合計の光学厚さがλ/4程度であることを特徴とする面発光レーザ素子。
  8. 垂直共振器型の面発光レーザ素子であって、
    基板と、
    前記基板上に積層した下部多層膜反射鏡と、
    前記下部多層膜反射鏡上に積層した、メサポスト構造を有し、活性層を含むとともに最上層にコンタクト層を有する複数の半導体層と、
    前記コンタクト層上に形成され、中心に開口部を有するとともに前記メサポスト構造の外周と一致する外周を有する円環電極と、
    前記コンタクト層上の前記円環電極の開口部内に形成された第一誘電体層と、
    前記第一誘電体層と、該第一誘電体層と前記円環電極との間に形成された間隙とを覆うように形成された第二誘電体層と、
    前記第二誘電体層上に形成された誘電体からなる上部多層膜反射鏡と、
    を備え
    前記第一誘電体層は、下部誘電体層と上部誘電体層との積層構造を有するとともに、所望のレーザ発振波長をλとすると、該下部誘電体の光学厚さがλ/4程度であり、
    前記第二誘電体層上に形成された誘電体からなる上部多層膜と前記第二誘電体層と前記上部誘電体層とが、該上部誘電体層を最下層とする前記上部多層膜反射鏡を構成していることを特徴とする面発光レーザ素子。
  9. 前記第二誘電体層は、前記円環電極の少なくとも一部を覆うように形成されていることを特徴とする請求項7または8に記載の面発光レーザ素子。
  10. 前記複数の半導体層は、前記活性層と前記コンタクト層との間に、選択酸化熱処理によって形成された、AlAsまたはAl1−xGaAs(0<x<1)からなる電流注入部とAlまたは(Al1−xGaからなる電流狭窄部とを有する電流狭窄層を備えたことを特徴とする請求項7〜9のいずれか一つに記載の面発光レーザ素子。
  11. 前記複数の半導体層は、前記電流狭窄層と前記コンタクト層との間に形成された、前記コンタクト層と同程度のアクセプタ濃度を有する電流経路層を備えたことを特徴とする請求項10に記載の面発光レーザ素子。
  12. 前記第一誘電体層における少なくとも前記コンタクト層に接している部分は、化学量論的組成よりも窒素の組成比が大きい窒化珪素からなることを特徴とする請求項7〜11のいずれか一つに記載の面発光レーザ素子。
  13. 前記コンタクト層は、厚さが50nm以下であり、アクセプタ濃度が1×1019cm−3以上であり、水素濃度が1×1018cm−3以下であることを特徴とする請求項7〜12のいずれか一つに記載の面発光レーザ素子。
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