JP4848109B2 - 塗布装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はノズルから液体を噴射して基板に機能性薄膜を形成する塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、半導体装置や液晶表示装置の製造工程においては、半導体ウエハやガラス基板などに機能性薄膜を形成する製膜プロセスがある。このプロセスでは、基板に機能性薄膜を形成する溶液を噴射塗布するインクジェット方式の塗布装置が用いられることがある。この塗布装置は、搬送される基板の上方に、基板の搬送方向に直交する方向に沿ってインクジェット方式によって溶液を噴射することが可能な複数のヘッドが並設されており、これらヘッドに形成されたノズルから基板に向けて溶液が噴射塗布されるようになっている。
【0003】
基板に噴射塗布される溶液は、溶液タンクから供給されるので、各ヘッドは溶液タンクに別々の配管によって接続されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近は半導体装置や液晶表示装置の製造において、大型の基板が使用されることがある。大型の基板に機能性薄膜を形成する場合、基板の全面に均一に溶液を噴射塗布するために、複数のヘッドが基板の上方に並設されることになる。そのため、各ヘッドと溶液タンクとをそれぞれ配管で接続しなければならないから、溶液タンクとヘッドの間に配設される配管が増加することになる。その結果、使用する配管が多くなり、コストアップにつながることになるばかりか、この配管を設けるために大きな空間が必要となり、装置の大型化を招いたり、配管の設置が不可能となる場合がある。
【0005】
また、溶液タンクから各ヘッドに供給された溶液が、非噴射時にヘッドのノズル面に複数のノズルを覆うように付着し、次の噴射の開始時に適切な噴射がなされないことがあったり、非噴射時にノズルから溶液が滴下することがあった。
【0006】
この発明の第1の目的は、ヘッドと溶液タンクとをぞれぞれ配管で接続しないですむようにした塗布装置を提供することにある。
【0007】
また、この発明の第2の目的は、非噴射時に溶液がノズルから滴下したりヘッドの下面に付着滞留するのを防止することができる塗布装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、ノズルを用いて基板に機能性薄膜を形成する溶液を噴射塗布する塗布装置において、上記ノズルが形成されたインクジェット方式の複数のヘッドと、これらヘッドに上記溶液を供給する主管路であって、水平方向に延設された水平部分を有する主管路と、この主管路に上記溶液を供給する溶液タンクと、上記主管路の水平部分における上側部分に設けられた気泡抜き弁と、上記各ヘッドと上記主管路とを接続し、この主管路から上記ヘッドに溶液を分配する複数の分配管と、これら複数の分配管のそれぞれに設けられた分配バルブと、これらの分配バルブの開閉を制御する制御装置と、を備え、上記制御装置は、上記複数のヘッドのうち取り外されるヘッドに対応する分配バルブを閉じるように制御することを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において更に、上記複数の分配管は、上記水平部分に接続されてなり、上記気泡抜き弁は、上記複数の分配管の接続部よりも下流側に設けられることを特徴とする。
【0012】
この発明によると、複数のヘッドを、内部に主管路が形成されたヘッダーに取り付けるとともに、上記主管路と各ヘッドをそれぞれ分配管で接続したため、各ヘッドと溶液タンクとをそれぞれ配管接続せずにすむ。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態を説明する。
【0015】
図1〜図5はこの発明の第1の実施の形態を示す。
【0016】
図1と図2に示す塗布装置はほぼ直方体形状のベース1を有する。上記ベース1の下面の所定位置にはそれぞれ脚2が設けられており、上記ベース1を水平に支持している。
【0017】
上記ベース1の上面の幅方向両端部には長手方向に沿ってそれぞれ取り付け板3が固着されている。各取り付け板3の上面の上記ベース1の幅方向内方に位置する一端部には長手方向に沿ってそれぞれ断面ほぼ矩形状のガイド部材4が固着されている。
【0018】
この一対のガイド部材4の上面側にはテーブル5が水平に設けられている。このテーブル5はほぼ矩形板状をしており、その下面の対向する一対の端部には断面ほぼL字状のスライド部材6が固着されている。
【0019】
上記各スライド部材6は上記各ガイド部材4とそれぞれ係合し、それによって上記テーブル5はベース1の長手方向に沿ってスライド可能に支持される。上記テーブル5は図示しない駆動装置によって上記ガイド部材4に沿って所定の速度で駆動されるようになっている。
【0020】
上記テーブル5の上面には例えば静電チャックや吸引チャックのような保持手段によってガラス基板や半導体ウエハなどの被塗布材としての基板Wが着脱可能に保持されるようになっている。
【0021】
つまり、基板Wは上記テーブル5の上面に保持されることで上記ベース1の上面側を長手方向に沿って搬送されるようになっている。
【0022】
上記ベース1の長手方向中途部には、上記一対のガイド部材4を跨ぐ状態で、門型に形成された支持体7が立設されている。
【0023】
この支持体7の上部には、内部に主管路8を有する角柱からなるヘッダー9が水平に渡設されている。図1、図3及び図5に示すように、このヘッダー9の一端には、上記主管路8の一端に連通する気泡抜き弁40が上方に向かって設けられており、両端にはそれぞれ円筒状のジャーナル10a、10bが突出して形成されている。そして、これらジャーナル10a、10bは、それぞれ上記支持体7の各支柱部11に設けられた一対の軸受12に回転可能に支持されている。
【0024】
上記主管路8は、上記ヘッダー9の長手方向ほぼ全長にわたって形成されており、他端は一方のジャーナル10bの端面に開口している。
【0025】
上記ジャーナル10a、10bは、上記支柱部11から上記ベース1の幅方向外方に突出している。一方のジャーナル10aには、図2に示すように、モータ14の回転軸14aが継ぎ手16を介して着脱可能に連結されている。このモータ14は上記支柱部11に固着されたブラケット15に保持されている。このモータ14は図示しない制御装置によって回転駆動されるようになっている。
【0026】
また、他方のジャーナル10bには、溶液供給管17の先端が回転継ぎ手18によって回転可能かつ液密に連結されている。すなわち、上記主管路8と上記溶液供給管17とが上記回転継ぎ手18を介して連通されている。
【0027】
したがって、上記モータ14を駆動させることによって、上記ヘッダー9が所定の角度で回転されるようになっている。なお、上記ヘッダー9はモータ14に代わり、手動で回転させるようにしてもよい。
【0028】
上記溶液供給管17の基端は、基板Wに噴射する溶液を貯える溶液タンク19の下端部に接続されており、この溶液を上記ヘッダー9の内部に形成された主管路8に供給できるようになっている。
【0029】
図3と図4に示すように、上記ヘッダー9の基板Wの搬送方向に対して交差する一方の側面には、上記ヘッダー9の長手方向に沿ってインクジェット方式の複数のヘッド20が止めネジ21によって固着されている。これら複数のヘッド20がなす長さ寸法は、基板Wの幅寸法とほぼ同等あるいはわずかに長く設定されており、搬送される基板Wの全体が上記複数のヘッド20の下方を通過するようになっている。
【0030】
図4に示すように、上記各ヘッド20と上記ヘッダー9とはそれぞれ逆U字状の分配管22によって接続されている。この分配管22は上記主管路8に連通しており、それによって上記溶液タンク19の溶液を上記主管路8から上記ヘッド20に供給できるようになっている。
【0031】
上記各分配管22にはそれぞれ分配バルブ23が設けられており、各分配バルブ23は制御装置41によって開閉制御されるようになっている。これによって、例えばヘッド20のメンテナンス時に、メンテナンスが必要なヘッド20の分配バルブ23のみを閉止することで、そのヘッド20のみを取り外して作業ができるため、この作業により生じる溶液の無駄を最小限にすることができる。なお、分配バルブ23は手動式であってもよい。
【0032】
また、溶液を塗布する基板Wの幅寸法が小さくなり、使用するヘッド20の数減らす場合には、ヘッド20が接続されない分配管22の分配管バルブ23を閉じることで対応することができる。つまり、溶液を塗布する基板Wの幅寸法が変わっても、分配管22に分配バルブ23が設けられているため、容易に対応できる。
【0033】
図4に示すように、上記各ヘッド20の下面には、その長手方向に沿って複数のノズル24(1つのみ図示)が所定の間隔で穿設されており、搬送される基板Wの板面に機能性薄膜としての、たとえば配向膜、レジスト、カラーフィルタ、有機エレクトロニクスルミネッセンスなどを形成する溶液を噴射することができるようになっている。
【0034】
図5に示すように、上記溶液タンク19には補給管25の先端が接続されており、この補給管25の基端は溶液補給タンク26に接続されている。上記補給管25には補給バルブ27が設けられており、この補給バルブ27を開くことによって、上記溶液補給タンク26から上記溶液タンク19に溶液を補給可能となっている。
【0035】
上記溶液タンク19には、液面計28が設けられており、この溶液タンク19内に貯えられた溶液の液面のレベルを検出可能となっている。上記ヘッド20から基板Wに溶液を噴射すること等により上記溶液タンク19内の溶液の液面レベルが低下した場合、上記液面計28からの検出信号によって上記制御装置41が上記補給バルブ27を開放する。それによって、上記溶液補給タンク26から上記溶液タンク19に溶液が補給されるようになっている。
【0036】
つまり、上記溶液タンク19に貯えられた溶液の液面は、上記液面計28によって常に所定のレベル、すなわち上記ヘッド20の下面に形成されたノズル24のレベルとほぼ同一若しくはわずかに下方に保たれるようになっている。
【0037】
また、上記溶液タンク19の上部には、この溶液タンク19の内部を大気圧に開放する大気圧開放バルブ31が設けられており、上記制御装置41によって開閉制御される。
【0038】
上記溶液タンク19には、この溶液供給タンク19に窒素ガスやヘリウムガス等の不活性ガスを供給するためのガス供給管32が接続されており、このガス供給管32に設けられたガスバルブ33を上記制御装置41で開放することによって、上記溶液タンク18内を加圧できるようになっている。
【0039】
次に上記構成の塗布装置を使用する際の作用について説明する。
【0040】
この塗布装置を使用する場合、使用準備として上記大気圧開放バルブ31を閉止するとともに上記ガスバルブ33及び気泡抜き弁40を開放し、上記溶液タンク19内に不活性ガスを供給する。
【0041】
これによって、上記溶液タンク19内は加圧され、上記溶液供給管17、上記ヘッダー9の主管路8及び上記分配管22の内部は溶液で充満され、これら各管17、8、22内の気体は上記気泡抜き弁40から外部に排出されることになる。
【0042】
その結果、後述する溶液の噴射時に、溶液内に混入した気泡によって、上記ノズル24から溶液が間欠的に噴射される等の、不適切な噴射がなされるのを防止することができる。
【0043】
上記各管17、8、22が溶液によって充満されたならば、上記気泡抜き弁40及び上記ガスバルブ33を閉じ、上記大気圧開放バルブ31を開放する。以上で使用準備は終了する。
【0044】
上記使用準備が終了したならば、基板Wをテーブル5の上面に保持するとともに、このテーブル5をベース1の長手方向に沿って所定の速度で駆動する。基板Wがヘッダー9に設けられたヘッド20の下方に到達したならば、基板Wに向けて上記ヘッド20のノズル24から溶液を噴射する。つまり、上記各分配バルブ23を開放し、溶液を上記主管路8に接続された各分配管22を通じて、各ヘッド20に供給する。そして、各ヘッド20に供給された溶液を、図示しないピエゾ素子の作用によってノズル24から噴射させる。
【0045】
上記ヘッダー9に並設されたヘッド20がなす長さ寸法は、基板Wの幅寸法とほぼ同等或いはやや長く設定されているので、噴射される溶液は基板Wの全面に塗布されることになる。
【0046】
上記ノズル24から溶液を噴射するに伴って、上記溶液タンク19内の溶液の液面レベルは低下することになる。液面レベルが所定のレベル、つまり上記ヘッド20の下面に形成されたノズル24とほぼ同一若しくはわずかに下方に設定されたレベルより下回り、そのことが液面計28によって検出されると、上記液面計28に接続された上記制御装置41によって、上記補給バルブ27が開放され、上記溶液補給タンク26から上記溶液タンク19に溶液が補給される。
【0047】
それによって、上記溶液タンク19内の溶液の液面レベルは、常に上記ヘッド20のノズル24のレベルとほぼ同等又はわずかに下方、この実施の形態では図5に示すようにノズル24のレベルL1 は溶液タンク19の液面レベルL2 よりもわずかに下方に維持される。しかも、上記溶液タンク19の液面は、上記大気圧開放バルブ31によって大気圧に開放されている。したがって、溶液がノズル24から噴射されない非噴射時には、溶液タンク19の溶液の液面とノズル24の開放面とに圧力差がほとんど生じないから、ノズル24から溶液が滴下したり、ノズル24から溶液が沁み出してヘッド20の下面の複数のノズル24を覆うように付着滞留するのを防止することができる。
【0048】
また、長時間にわたってノズル24から溶液を噴射し続けると、溶液に含まれる気泡などが上記ヘッド20の内部に貯まることがある。したがって、非噴射時に上記モータ14を駆動し、上記ヘッダー9を上記ヘッド20と共にほぼ180度回転させて、上記ノズル24が上方に向くようにする。
【0049】
これによって、上記ヘッド20内に貯まった気泡は、溶液中を上方に向かって移動し、上記ノズル24から外部に放出されることになる。つまり、ヘッド20が設けられたヘッダー9を回転させることができるようにしたため、上記ヘッド20内に貯まる気泡を容易に除去することができる。
【0050】
図6と図7はこの発明の第2の実施の形態を示す。
【0051】
この実施の形態は、上記第1の実施の形態の角柱からなるヘッダー9に代えて、内部を主管路8とした円筒管からなるヘッダー9Aが用いられている。このヘッダー9Aには取り付け板34が固着されており、この取り付け板34の側面に複数のヘッド20が止めネジ21によって一列に固定されている。
【0052】
上記ヘッダー9Aの両端部はそれぞれ回転可能に支持されていて、またヘッダー9Aの一端には、上記主管路8の一端を閉塞する蓋材42が取り付けられ、他端には上記第1の実施の形態に示した溶液供給管17が回転継ぎ手18を介して接続されている。
【0053】
このように、ヘッダー9Aを円筒管としたため、回転可能に支持するために、その両端にジャーナルを形成したり、内部に主管路8を穿設する必要がないから、装置の製作を容易にすることができる。
【0054】
【発明の効果】
この発明によれば、各ヘッドと溶液タンクとを接続する配管を減らすことができるから、装置の小型簡略化やコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係る塗布装置を示す正面図。
【図2】塗布装置の側面図。
【図3】ヘッダーの構成を示す正面図。
【図4】図3のA−A線に沿った断面図。
【図5】塗布装置の配管系統及び制御を示す概略図。
【図6】この発明の第2の実施の形態に係るヘッダーの正面図。
【図7】図6のB−B線に沿った断面図。
【符号の説明】
1…ベース
7…支持体
8…主管路
9…ヘッダー
40…気泡抜き弁
10a、10b…ジャーナル
12…軸受
16…継ぎ手
18…回転継ぎ手
19…溶液タンク
20…ヘッド
22…分配管
23…分配バルブ
26…溶液補給タンク
27…補給バルブ
28…液面計
31…大気圧開放バルブ
Claims (2)
- ノズルを用いて基板に機能性薄膜を形成する溶液を噴射塗布する塗布装置において、
上記ノズルが形成されたインクジェット方式の複数のヘッドと、
これらヘッドに上記溶液を供給する主管路であって、水平方向に延設された水平部分を有する主管路と、
この主管路に上記溶液を供給する溶液タンクと、
上記主管路の水平部分における上側部分に設けられた気泡抜き弁と、
上記各ヘッドと上記主管路とを接続し、この主管路から上記ヘッドに溶液を分配する複数の分配管と、
これら複数の分配管のそれぞれに設けられた分配バルブと、
これらの分配バルブの開閉を制御する制御装置と、を備え、
上記制御装置は、上記複数のヘッドのうち取り外されるヘッドに対応する分配バルブを閉じるように制御することを特徴とする塗布装置。 - 上記複数の分配管は、上記水平部分に接続されてなり、
上記気泡抜き弁は、上記複数の分配管の接続部よりも下流側に設けられることを特徴とする請求項1記載の塗布装置。
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