JP4852019B2 - 隙間遮断構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両などのエンジンルーム内に配置される隙間遮断構造に関する。
車両のエンジンルームには、エンジンカバーが配置されている。エンジンカバーの下方には、所定間隔離間して、シリンダヘッドカバーが配置されている。シリンダヘッドカバーは、エンジンのシリンダヘッドを覆っている。
近年の車両においては、当該シリンダヘッドカバーに、さらにもう一つカバー(シリンダヘッドカバー用カバー)が配置されている場合がある。シリンダヘッドカバー用カバーを配置すると、エンジンの騒音を抑制することができる。シリンダヘッドカバー用カバーとエンジンカバーとの間には、隙間が介在している。
また、近年の車両においては、衝突時における歩行者保護スペース確保の観点から、エンジンルーム内のフードパネルの裏側に、空間が設けられる場合が多い。並びに、衝突時における歩行者保護スペース確保の観点から、あるいは車両の回頭性向上の観点から、エンジンの重心は、前輪よりも後方(車室側)に配置される場合が多い。また、エンジンルーム自体のスペースは、車室スペース拡張のため、狭くなる傾向にある。
このため、シリンダヘッドカバー用カバーとエンジンカバーとの間の隙間の前後両側に、例えば、ホース類やハーネス類といった比較的熱に弱い部材と、ターボチャージャーやエキゾーストマニホールドといった高温の部材と、が近接して配置されるおそれがある。
実開平6−40312号公報 実開昭63−60009号公報 特開2005−264790号公報
エンジンルーム内における熱対策として、例えば、特許文献1には、シリンダヘッドカバーを延長した遮熱板が開示されている。特許文献1の遮熱板によると、シール用ガスケットを、エキゾーストマニホールドの熱から、保護することができる。
また、特許文献2には、シリンダヘッドカバーに取り付けた保護カバーが開示されている。特許文献2の保護カバーによると、周辺機器を、エキゾーストマニホールドの熱から、保護することができる。
また、特許文献3には、エンジンに取り付けた防音カバーが開示されている。特許文献3の防音カバーは、遮熱部を備えている。遮熱部により、吸音部材を、エキゾーストマニホールドの熱から、保護することができる。
これら特許文献1〜3には、シリンダヘッドカバー用カバーは開示されていない。また、特許文献1の遮熱板、特許文献2の保護カバー、特許文献3の遮熱部は、いずれも、片持ち梁状に他の部材に固定されている。あるいは、他の部材から延在している。このため、自由端が振動することにより、例えばビビリ音のような、騒音が発生するおそれがある。また、自由端付近においては、空気の流れを堰き止めることができない。したがって、遮熱が不充分になりやすい。
本発明の隙間遮断構造は、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、騒音が発生しにくく、遮熱性が高い隙間遮断構造を提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明の隙間遮断構造は、エンジンカバーと、該エンジンカバーの裏側に所定間隔離間して配置されるシリンダヘッドカバーの表側に配置されるシリンダヘッドカバー用カバーと、該エンジンカバーと該シリンダヘッドカバー用カバーとの間の隙間の少なくとも一部を遮断し、該エンジンカバーおよび該シリンダヘッドカバー用カバーのうち、一方に一体に形成され、他方の有する弾性部材に該弾性部材の弾性力を利用して弾接する遮断部材と、を備えてなり、該遮断部材を隔てて、一方には熱源が、他方には保護対象部材が、それぞれ配置されていることを特徴とする。
本発明の隙間遮断構造のエンジンカバーとシリンダヘッドカバー用カバーとの間の隙間には、遮断部材が配置されている。遮断部材は、熱源と保護対象部材との間に介在している。このため、保護対象部材を、熱源の熱から保護することができる。
また、遮断部材は、エンジンカバーおよびシリンダヘッドカバー用カバーのうち、一方に一体に形成されている。このため、別体に形成した場合と比較して、部品点数を少なくすることができる。
また、エンジンカバーおよびシリンダヘッドカバー用カバーのうち、他方(遮断部材と一体に形成されていない方)は、弾性部材を備えている。遮断部材は、弾性部材に弾接している。このため、遮断部材の振動を抑制することができる。したがって、例えばビビリ音のような、騒音が発生するのを抑制することができる。
また、遮断部材が弾性部材に弾接しているため、遮断部材と弾性部材との間に隙間が発生しない。したがって、遮断部材と弾性部材との間の隙間を介して、空気が流れるのを抑制することができる。このように、本発明の隙間遮断構造によると、遮熱性が高くなる。
(1−1)好ましくは、上記(1)の構成において、前記遮断部材を隔てて、一方には音源が、他方には車室が、それぞれ配置されている構成とする方がよい。本構成によると、音源からの騒音が、車室に伝達するのを抑制することができる。
(1−2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記弾性部材に前記遮断部材が弾接する際の、該弾性部材に対する該遮断部材の埋没代は、前記エンジンカバーの取付構造により、設定可能である構成とする方がよい。
本構成によると、車種に応じて、自在に埋没代を設定することができる。言い換えると、異なる車種において、自在に弾接力を設定することができる。また、同一車種の複数の車両の埋没代を均一化することができる。言い換えると、同一車種における遮熱性能のばらつきを、抑制することができる。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記遮断部材は、前記熱源と前記保護対象部材との配置方向に対して交差する方向に延在しており、該遮断部材の少なくとも一部には、湾曲部が配置されている構成とする方がよい(請求項2に対応)。ここで「湾曲部」とは、直線状でない部分をいう。例えば、「湾曲部」には、弧状部、角状部が含まれる。
本構成によると、遮断部材が直線状の場合と比較して、より大きな弾接力で、遮断部材を弾性部材に弾接させることができる。このため、より確実に遮断部材から騒音が発生するのを抑制することができる。並びに、弾接力が大きくなるため、より遮熱性が高くなる。
また、湾曲部により遮断部材自体の剛性が高くなるため、遮断部材の振動を抑制することができる。したがって、遮断部材自体から騒音が発生するのを、さらに抑制することができる。
(3)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、前記弾性部材は、前記エンジンカバーの裏側に配置されており、前記遮断部材は、前記シリンダヘッドカバー用カバーに一体に形成されている構成とする方がよい(請求項3に対応)。
エンジンの周囲には、様々な隣接部品が配置されている。このため、エンジンカバーを取り付ける際、隣接部品に干渉しないように、取付用のストロークを確保する必要がある。仮に、遮断部材をエンジンカバーに一体に形成する場合、上記取付用のストロークに加えて、遮断部材用のストロークも確保する必要がある。
これに対して、本構成は、遮断部材をシリンダヘッドカバー用カバーに一体に形成している。このため、エンジンカバーを取り付ける際、遮断部材用のストロークまで確保する必要がない。したがって、エンジンカバーの取付作業が容易になる。また、遮断部材用のストロークを確保するために、エンジンカバーの構造を変更する必要がない。このため、エンジンカバーの設計の自由度が高くなる。また、エンジンカバーの製造コストを削減することができる。
また、エンジンカバーの裏側には、エンジンの騒音低減のため、弾性を有する吸音部材が既設されている場合がある。この吸音部材を、本構成の弾性部材と兼用すると、部品点数が少なくなる。
また、エンジンに対する、シリンダヘッドカバー用カバー、遮断部材、エンジンカバーの配置は、近い順に、シリンダヘッドカバー用カバー→遮断部材→エンジンカバーとなっている。このため、各部材に要求される耐熱性は、高い順に、シリンダヘッドカバー用カバー→遮断部材→エンジンカバーとなっている。したがって、仮に、遮断部材をエンジンカバーに一体に形成する場合、遮熱部材のみならず、エンジンカバーも、従来よりも耐熱性の高い材料で作製する必要がある。
これに対して、本構成は、遮断部材をシリンダヘッドカバー用カバーに一体に形成している。このため、エンジンカバーを敢えて耐熱性の高い材料で作製する必要がない。したがって、エンジンカバーの製造コストを削減することができる。また、既設のシリンダヘッドカバー用カバーに小さな設計変更を施すだけで、耐熱性の高い遮断部材を配置することができる。
(4)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記シリンダヘッドカバー用カバーには、前記保護対象部材が取り付けられる取付部が一体に形成されており、該取付部と前記熱源との間には、前記遮断部材が介在している構成とする方がよい。
本構成によると、シリンダヘッドカバー用カバーと取付部とが別体である場合と比較して、部品点数を削減することができる。また、より確実に、保護対象部材を熱源の熱から保護することができる。
(4−1)好ましくは、上記(4)の構成において、前記保護対象部材は、ホース類やハーネス類などの配索部材である方がよい。本構成によると、配索部材を熱源の熱から保護するように、配索経路を設定することができる。
本発明によると、騒音が発生しにくく、遮熱性が高い隙間遮断構造を提供することができる。
以下、本発明の隙間遮断構造を、フロントエンジンタイプ(車室の前方にエンジンがあるタイプ)の車両に具現化した実施の形態について、説明する。
<第一実施形態>
[隙間遮断構造の構成]
まず、本実施形態の隙間遮断構造の構成について説明する。以下に示す図においては、車両後方から前方を見た場合を基準に、方位(左右)を定義する。図1に、本実施形態の隙間遮断構造の上面図を示す。図2に、図1のII−II断面図を示す(隣接部材も配置してある)。図3に、同隙間遮断構造の透過斜視図を示す。図4に、同隙間遮断構造の分解斜視図を示す。
隙間遮断構造1は、図1〜図4に示すように、車両のエンジンルーム90に配置されている。車室(図略)は、エンジンルーム90の後方に配置されている。隙間遮断構造1は、エンジンカバー2と、シリンダヘッドカバー用カバー3と、遮断部材4と、を備えている。
エンジンカバー2は、フードパネル91の下方に配置されている。また、エンジンカバー2は、ディーゼルエンジン92を上方から覆っている。エンジンカバー2は、ボルト−ナット構造により、ディーゼルエンジン92に、脱着可能に取り付けられている。
具体的には、ディーゼルエンジン92上面の所定位置には、ボルト(図略)が突設されている。一方、エンジンカバー2の所定位置には、ボルトに対向して、ボルト貫通孔(図略)が形成されている。ボルトをボルト貫通孔に相対的に挿入し、ボルト先端にナット(図略)を螺着することにより、エンジンカバー2は、ディーゼルエンジン92に、取り付けられている。
エンジンカバー2は、カバー本体20と、吸音部材21と、を備えている。吸音部材21は、本発明の弾性部材に含まれる。カバー本体20は、ABS(アクリロニトリル、スチレン、ブタジエンの共重合体)樹脂製であって、下方に開口する浅底の矩形トレイ状を呈している。カバー本体20には、孔部200、201が形成されている。
吸音部材21は、ウレタン発泡体製であって、カバー本体20の下面(上底面)に層状に配置されている。吸音部材21は、発泡成形により、カバー本体20に一体に形成されている。
シリンダヘッドカバー用カバー3は、エンジンカバー2の下方に、所定間隔離間して配置されている。また、シリンダヘッドカバー用カバー3は、ディーゼルエンジン92のシリンダヘッドカバー920を、上方から覆っている。図5に、図2の円V内の拡大図を示す。
シリンダヘッドカバー用カバー3は、図3〜図5に示すように、カバー本体30と、吸音部材31と、取付部32と、ボス部33と、を備えている。カバー本体30は、PA(ポリアミド)製であって、下方に開口する浅底の細長いトレイ状を呈している。
取付部32は、カバー本体30上面に配置されている。取付部32は、カバー本体30と一体に形成されている。取付部32は、ホース用凹部320と、ハーネス用凹部321と、を備えている。ホース用凹部320およびハーネス用凹部321は、共に、上方に開口するC字状を呈している。ホース用凹部320には、ホース940が取り付けられている。ハーネス用凹部321には、ハーネス941が取り付けられている。ホース940、ハーネス941は、共に、本発明の保護対象部材に含まれる。
ボス部33は、短軸円筒状であって、カバー本体30の上面に突設されている。ボス部33の筒内空間は、シリンダヘッドカバー用カバー3を上下方向に貫通している。ボス部33は、前記エンジンカバー2の孔部200の下方に配置されている。
吸音部材31は、ウレタン発泡体製であって、カバー本体30の下方開口内に層状に配置されている。吸音部材31は、発泡成形により、カバー本体30に一体に形成されている。
遮断部材4は、シリンダヘッドカバー用カバー3のカバー本体30上面から、上方に突設されている。遮断部材4は、シリンダヘッドカバー用カバー3のカバー本体30に、一体に形成されている。遮断部材4は、ボス部33を挟んで、左右方向に延在する板状を呈している。遮断部材4は、クランク状に延在している。すなわち、遮断部材4は、前後方向に折れ曲がる湾曲部40a〜40fを備えている。また、遮断部材4は、取付部32の後方に配置されている。遮断部材4の上端は、前記エンジンカバー2の吸音部材21下面に弾接している。
遮断部材4により、エンジンカバー2の吸音部材21下面と、シリンダヘッドカバー用カバー3のカバー本体30上面と、の間の隙間は、前方部分と後方部分とに遮断されている。遮断部材4の後方には、ターボチャージャー93が配置されている。ターボチャージャー93は、本発明の熱源に含まれる。これに対して、遮断部材4の前方には、吸気配管94が配置されている。
[作用効果]
次に、本実施形態の隙間遮断構造の作用効果について説明する。本実施形態の隙間遮断構造1のエンジンカバー2とシリンダヘッドカバー用カバー3との間の隙間には、遮断部材4が配置されている。遮断部材4は、ターボチャージャー93と、取付部32(つまりホース940およびハーネス941)と、の間に介在している。このため、ホース940およびハーネス941を、ターボチャージャー93の熱(図5に、白抜き矢印A1で模式的に示す。)から保護することができる。
また、遮断部材4は、シリンダヘッドカバー用カバー3に一体に形成されている。このため、遮断部材4をシリンダヘッドカバー用カバー3と別体にした場合と比較して、部品点数を少なくすることができる。
また、エンジンカバー2は、吸音部材21を備えている。遮断部材4の上端は、吸音部材21に弾接している。このため、遮断部材4の振動を抑制することができる。したがって、例えばビビリ音のような、騒音が発生するのを抑制することができる。
また、遮断部材4の上端が吸音部材21に弾接しているため、遮断部材4の上端と吸音部材21との間に隙間が発生しない。したがって、遮断部材4と吸音部材21との間の隙間を介して、空気が流れるのを抑制することができる。このように、本実施形態の隙間遮断構造1によると、遮熱性が高くなる。
また、本実施形態の隙間遮断構造1によると、遮断部材4を隔てて、前方には吸気配管94が、後方には車室が、それぞれ配置されている。このため、吸気配管94からの吸気騒音(図5に、白抜き矢印A2で模式的に示す。)が、車室に伝達するのを抑制することができる。
また、本実施形態の隙間遮断構造1によると、遮断部材4は、ターボチャージャー93と取付部32(つまりホース940およびハーネス941)との配置方向(前後方向)に対して交差する方向(左右方向)に延在している。そして、遮断部材4には、湾曲部40a〜40fが形成されている。このため、遮断部材4が直線状の場合と比較して、より大きな弾接力で、遮断部材4の上端を吸音部材21に弾接させることができる。したがって、より確実に遮断部材4の上端から騒音が発生するのを抑制することができる。並びに、遮断部材4の上端と吸音部材21との間の遮熱性が、より高くなる。また、遮断部材4がクランク状に延在しているので、吸気配管94に対する車室の遮音性が向上する。
また、湾曲部40a〜40fにより遮断部材4自体の剛性が高くなるため、遮断部材4の振動を抑制することができる。したがって、遮断部材4自体から騒音が発生するのを、さらに抑制することができる。
また、近年の車両においては、ショートノーズ化が進んでおり、車室のカウルが従来よりも前方(エンジンルーム90方向)に、ディーゼルエンジン92が従来よりも後方(車室方向)に、配置される傾向にある。このため、エンジンカバー2の周囲には、例えば図2に示すワイパー取付部95のように、様々な隣接部材が配置されている。したがって、エンジンカバー2を取り付ける際、現状においても上下方向にストロークを確保しにくい。仮に、遮断部材4をエンジンカバー2に一体に形成すると、エンジンカバー2を取り付ける際、さらに遮断部材4用のストロークまで確保する必要がある。このため、現状にも増して、さらに上下方向にストロークを確保しにくくなる。
この点、本実施形態の隙間遮断構造1によると、遮断部材4がシリンダヘッドカバー用カバー3に一体に形成されている。このため、エンジンカバー2を取り付ける際、遮断部材4用のストロークまで確保する必要がない。したがって、エンジンカバー2の取付作業が容易になる。また、遮断部材4用のストロークを確保するために、エンジンカバー2の構造を変更する必要がない。このため、エンジンカバー2の設計の自由度が高くなる。また、エンジンカバー2の製造コストを削減することができる。
また、エンジンカバー2の裏側には、ディーゼルエンジン92の騒音低減のため、弾性を有する吸音部材21が既設されている。本実施形態の隙間遮断構造1の場合、この吸音部材21を、本発明の隙間遮断構造1用の弾性部材と兼用している。このため、別途、本発明の隙間遮断構造1用の弾性部材を配置する場合と比較して、部品点数が少なくなる。
また、遮断部材4をシリンダヘッドカバー用カバー3に一体に形成している。このため、遮断部材4をエンジンカバー2に一体に形成する場合と比較して、エンジンカバー2を敢えて耐熱性の高い材料で作製する必要がない。したがって、エンジンカバー2の製造コストを削減することができる。また、既設のシリンダヘッドカバー用カバー3は、本来、耐熱性の高い材料で作製されている。このため、既設のシリンダヘッドカバー用カバー3に小さな設計変更を施すだけで、耐熱性の高い遮断部材4を配置することができる。
また、シリンダヘッドカバー用カバー3には、取付部32が一体に形成されている。並びに、取付部32とターボチャージャー93との間には、遮断部材4が介在している。このため、より確実に、ホース940およびハーネス941をターボチャージャー93の熱から保護することができる。また、取付部32により、ホース940およびハーネス941が、ターボチャージャー93の熱の影響を受けないように、配索経路を設定することができる。また、取付部32には、ホース用凹部320と、ハーネス用凹部321と、が別々に配置されている。このため、ホース940とハーネス941とが干渉するのを抑制することができる。また、シリンダヘッドカバー用カバー3と取付部32とが別体である場合と比較して、部品点数を削減することができる。
また、ディーゼルエンジン92は、ガソリンエンジン(例えばオットーサイクルエンジン、ミラーサイクルエンジン、アトキンソンサイクルエンジンなど)と比較して、騒音が大きい。このため、シリンダヘッドカバー用カバー3が配置されている場合が多い。したがって、本実施形態の隙間遮断構造1をディーゼルエンジン92に用いる場合、既存のシリンダヘッドカバー用カバー3、エンジンカバー2を利用して、本実施形態の隙間遮断構造1を配置することができる。
また、本実施形態の隙間遮断構造1によると、エンジンカバー2の取付作業と同時に、遮断部材4の上端を吸音部材21に弾接させることができる。このため、別途、遮断部材4の上端を吸音部材21に弾接させる工程が必要な場合と比較して、工程数が少なくなる。
また、遮断部材4の上端の吸音部材21下面に対する埋没代L1(前出図5参照)も、エンジンカバー2の取付構造(ボルト−ナット構造)により、設定することができる。このため、車種に応じて、自在に埋没代L1を設定することができる。言い換えると、自在に弾接力を設定することができる。また、同一車種の複数の車両の埋没代L1を均一化することができる。言い換えると、隙間遮断構造1の、熱や音に対する遮断性能のばらつきを、抑制することができる。
参考形態>
参考形態の隙間遮断構造と、第一実施形態の隙間遮断構造と、の相違点は、遮断部材が波状を呈している点である。また、シリンダヘッドカバー用カバーに取付部が配置されていない点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
図6に、参考形態の隙間遮断構造の透過斜視図を示す。なお、図3と対応する部位については、同じ符号で示す。図6に示すように、遮断部材4は、左右方向に波状(サイン曲線状)に延在している。すなわち、遮断部材4の略全長に亘って、湾曲部が配置されている。また、シリンダヘッドカバー用カバー3には、ホースやハーネスを取り付けるための取付部が配置されていない。
参考形態の隙間遮断構造1は、構成が共通する部分については、第一実施形態の隙間遮断構造と同様の作用効果を有する。また、本参考形態の隙間遮断構造1によると、遮断部材4が波状を呈している。このため、さらに大きな弾接力で、遮断部材4の上端をエンジンカバー2の吸音部材に弾接させることができる。したがって、より確実に遮断部材4の上端から騒音が発生するのを抑制することができる。並びに、より遮断部材4の上端と吸音部材との間の遮熱性が高くなる。また、遮断部材4が波状に延在しているので、吸気配管94に対する車室の遮音性が向上する。また、本参考形態の隙間遮断構造1によると、シリンダヘッドカバー用カバー3に取付部が形成されていない。このため、シリンダヘッドカバー用カバー3の作製が簡単になる。
<第実施形態>
本実施形態の隙間遮断構造と、第一実施形態の隙間遮断構造と、の相違点は、遮断部材がシリンダヘッドカバー用カバーではなく、エンジンカバーに一体に形成されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
図7に、本実施形態の隙間遮断構造のシリンダヘッドカバー用カバー付近の断面図を示す。なお、図5と対応する部位については、同じ符号で示す。図7に示すように、シリンダヘッドカバー用カバー3の吸音部材35は、カバー本体30の後端を介して、カバー本体30下面(裏面)から上面(表面)に回り込んでいる。吸音部材35は、本発明の弾性部材に含まれる。吸音部材35は、ウレタン発泡体製である。吸音部材35は、発泡成形により、カバー本体30に一体に形成されている。
一方、エンジンカバー2のカバー本体20の下面からは、板状の遮断部材5が突設されている。カバー本体20は、PA製である。遮断部材5は、カバー本体20に一体に形成されている。遮断部材5の下端は、吸音部材35のうち、カバー本体30の上面に回り込んだ部分に、弾接している。
本実施形態の隙間遮断構造1は、構成が共通する部分については、第一実施形態の隙間遮断構造と同様の作用効果を有する。エンジンカバー2の取付時のストロークを充分に確保できる場合は、本実施形態の隙間遮断構造1のように、エンジンカバー2に遮断部材5を配置してもよい。
また、本実施形態の隙間遮断構造1によると、エンジンカバー2の取付作業と同時に、遮断部材5の下端を吸音部材35に弾接させることができる。このため、別途、遮断部材5の下端を吸音部材35に弾接させる工程が必要な場合と比較して、工程数が少なくなる。
また、遮断部材5の下端の吸音部材35上面に対する埋没代L2(前出図7参照)も、エンジンカバー2の取付構造により、設定することができる。このため、車種に応じて、自在に埋没代L2を設定することができる。言い換えると、自在に弾接力を設定することができる。また、同一車種の複数の車両の埋没代L2を均一化することができる。言い換えると、隙間遮断構造1の、熱や音に対する遮断性能のばらつきを、抑制することができる。
<その他>
以上、本発明の隙間遮断構造の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、上記実施形態においては、フロントエンジンタイプの車両に本発明の隙間遮断構造を用いたが、リヤエンジンタイプ(車室の後方にエンジンがあるタイプ)の車両(例えばバスなど)、ミッドシップタイプ(車室の近傍にエンジンがあるタイプ)の車両に本発明の隙間遮断構造を用いてもよい。
また、エンジンカバー2、シリンダヘッドカバー用カバー3の配置方向は特に限定しない。例えば、エンジンカバー2をエンジンの前後左右などに配置してもよい。また、シリンダヘッドカバー用カバー3を、エンジンの形状、シリンダの角度に応じて、適宜傾斜させて配置してもよい。
また、遮断部材4、5は、エンジンカバー2とシリンダヘッドカバー用カバー3との間の隙間の、左右方向全長に亘って配置しなくてもよい。保護対象部材(ホース940、ハーネス941)と熱源(ターボチャージャー93)との間に、遮断部材4、5が介在するように配置すればよい。また、上記実施形態においては、ディーゼルエンジン92に本発明の隙間遮断構造を用いたが、ガソリンエンジンに本発明の隙間遮断構造を用いてもよい。
また、エンジンカバー2の取付構造は、ボルト−ナット構造に限定しない。ディーゼルエンジン92にボルトの代わりに先端が球状のピンを、エンジンカバー2にボルト貫通孔の代わりに内部空間が球状の凹部を、それぞれ配置してもよい。そして、ピンを凹部に圧入することにより、エンジンカバー2をディーゼルエンジン92に取り付けてもよい。この場合であっても、凹部に対するピンの圧入代を調整することにより、埋没代L1、L2を自在に設定することができる。
また、上記第一実施形態参考形態においては、エンジンカバー2のカバー本体20をABS樹脂製としたが、PP(ポリプロピレン)など他の樹脂製としてもよい。また、上記実施形態においてはシリンダヘッドカバー用カバー3のカバー本体30を、第実施形態においてはエンジンカバー2のカバー本体20を、PA製としたが、他の樹脂製としてもよい。所望の耐熱性が確保できればよい。
また、上記実施形態においては、本発明の熱源としてターボチャージャー93を例示したが、例えばエキゾーストマニホールドなどであってもよい。熱源は、複数配置されていてもよい。
また、上記実施形態においては、本発明の保護対象部材としてホース、ハーネスを例示したが、例えば各種センサー、各種バルブなどであってもよい。保護対象部材は、複数配置されていてもよい。
また、上記実施形態においては、構成(1−1)の音源として吸気配管94を例示したが、例えばエアクリーナーなどであってもよい。音源は、複数配置されていてもよい。
第一実施形態の隙間遮断構造の上面図である。 図1のII−II断面図である。 同隙間遮断構造の透過斜視図である。 同隙間遮断構造の分解斜視図である。 図2の円V内の拡大図である。 参考形態の隙間遮断構造の透過斜視図である。 実施形態の隙間遮断構造のシリンダヘッドカバー用カバー付近の断面図である。
符号の説明
1:隙間遮断構造。
2:エンジンカバー、20:カバー本体、21:吸音部材(弾性部材)、200:孔部、201:孔部。
3:シリンダヘッドカバー用カバー、30:カバー本体、31:吸音部材、32:取付部、33:ボス部、35:吸音部材(弾性部材)、320:ホース用凹部、321:ハーネス用凹部。
4:遮断部材、40a〜40f:湾曲部。
5:遮断部材。
90:エンジンルーム、91:フードパネル、92:ディーゼルエンジン、93:ターボチャージャー(熱源)、94:吸気配管、95:ワイパー取付部、920:シリンダヘッドカバー、940:ホース(保護対象部材)、941:ハーネス(保護対象部材)。
A1:矢印、A2:矢印、L1:埋没代、L2:埋没代。

Claims (3)

  1. エンジンカバーと、
    該エンジンカバーの裏側に所定間隔離間して配置されるシリンダヘッドカバーの表側に配置されるシリンダヘッドカバー用カバーと、
    該エンジンカバーと該シリンダヘッドカバー用カバーとの間の隙間の少なくとも一部を遮断し、該エンジンカバーおよび該シリンダヘッドカバー用カバーのうち、一方に一体に形成され、他方の有する弾性部材に該弾性部材の弾性力を利用して弾接する遮断部材と、
    を備えてなり、
    該遮断部材を隔てて、一方には熱源が、他方には保護対象部材が、それぞれ配置されており、
    該シリンダヘッドカバー用カバーには、該保護対象部材が取り付けられる取付部が一体に形成されており、
    該取付部と該熱源との間には、該遮断部材が介在している隙間遮断構造。
  2. 前記遮断部材は、前記熱源と前記保護対象部材との配置方向に対して交差する方向に延在しており、
    該遮断部材の少なくとも一部には、湾曲部が配置されている請求項1に記載の隙間遮断構造。
  3. 前記弾性部材は、前記エンジンカバーの裏側に配置されており、
    前記遮断部材は、前記シリンダヘッドカバー用カバーに一体に形成されている請求項1または請求項2に記載の隙間遮断構造。
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