JP4858708B2 - 粉末成形装置、成形金型及び永久磁石 - Google Patents
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Description
フェライト磁石を製造するには、原料を所定の配合比で混合したものを仮焼してフェライト化させ、得られた仮焼体をサブミクロンサイズまで粉砕し、フェライト粒子からなる微粉砕粉末を得る。次いで、微粉砕粉末を磁場中で金型によって圧縮成形(以下、これを磁場成形と称する)して成形体を得た後、この成形体を焼結することで、フェライト磁石を得る。
磁場成形の工程には、大きく分けて、材料を乾燥させた後に成形を行う乾式と、材料をスラリー状として成形を行う湿式とがある。湿式成形の方が印加した磁場による配向が容易であるため、高い磁気特性を得ることができる。湿式成形は、スラリーを金型のキャビティ内に圧送充填し、磁場中で加圧することでキャビティ内から液体を排除しながら成形する。通常、金型を構成する上パンチ側に濾過体を配設し、この濾過体を介して液体の排除がなされる。
図6において、湿式成形装置は、支柱12によって床上に支持されたダイス111と、ダイス111に対して昇降可能に配設された上パンチ113と、ダイス111の貫通孔内に昇降可能にかつ上パンチ113と対向して配置される下パンチ14とを備えている。ダイス111、上パンチ113及び下パンチ14により、金型が構成される。上パンチ113及び下パンチ14は、各々シリンダ16,17によって昇降可能とされている。
ダイス111の外周部には磁場コイル15が配設されている。この磁場コイル15を用いて、金型内に充填された微粉砕粉末に配向磁場を印加する。
図8に示すように、ダイス111は、直方体状の基部111aを備え、その中央部にキャビティを構成する直方体状の貫通孔111bが形成されている。基部111aには、貫通孔111bの長さ方向の両側に円弧状の円弧状凸部111cが形成されている。この円弧状凸部111cが形成されている側を上にして、湿式成形装置にダイス111が組み込まれる。円弧状凸部111cの幅方向の両端は、傾斜面111dを介して基部111aの上面と連なっている。
円弧状凹部113bは、幅方向の両端において、その円弧面が基部113aの表面と連なっている。また、円弧状凹部113cは、幅方向の両端において、傾斜面113dを介して基部113aの表面と連なっている。また、円弧状凹部113bの長さ方向の両端は円弧状凹部113cと傾斜面113eを介して連なっている。
永久磁石101の面取り104は、成形時に上パンチ113の傾斜面113d,113eに沿って形成される。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、C型の永久磁石の縁端部の全周にわたって所定の幅を有する面取りを形成することのできる、粉末成形装置を提供することを目的とする。
図9及び図10に示した上パンチ113は、円弧状凹部113b及び円弧状凹部113cがともに、同一の平面を基準として窪む形態となっている。したがって、傾斜面113eを形成するために、傾斜面113dの存在が不可欠となり、C型の永久磁石101の縁端部の全周にわたって、所定幅の面取り104を形成することができない。
この金型においても、上パンチ非成形部が、傾斜面の幅方向の端部と連なる部分に、傾斜面に対応する段差を形成することにより、傾斜面の幅方向の端部を、前記長さ方向に沿った直線上に揃って配置させることができる。
本実施の形態による湿式成形装置は、その基本的な構成は図6に示す通りである。したがって、基本的な構成についてここではあらためて説明することを省略し、本実施の形態の特徴であるダイス、上パンチの構成を中心に説明する。
基部11aには、貫通孔11bの長さ方向の両側に円弧状凸部11cが形成されている。円弧状凸部11cは、基部11aの上面の基準面11S(ダイス非成形部)から隆起し、幅方向の中心において高さが最大となる円弧状面を備えている。この円弧状面が、成形面を構成する。
また、基部11aには、貫通孔11bの幅方向の両側に台形状の突出部11dが形成されている。突出部11dの上面は、基準面11Sより所定の高さだけ突出している。
ダイス11は、円弧状凸部11cが形成されている側を上にして、湿式成形装置にダイス11が組み込まれる。
図2及び図3に示すように、上パンチ13は、直方体状の基部13aを備えている。
基部13aの一方の面(成形面)側に、円弧状凹部13b及び2つの円弧状凹部13cが形成されている。円弧状凹部13bは、上パンチ13の長さ方向の中央部に形成されている。円弧状凹部13cは、円弧状凹部13bの長さ方向の両側に各々配置されている。円弧状凹部13b及び円弧状凹部13cともに、基部13aの幅方向に円弧状に窪んでいる。円弧状凹部13bは成形に直接関与する成形面を形成する。また、円弧状凹部13cは、ダイス11の円弧状凸部11cと対応し、実際の成形の際には円弧状凹部13cはダイス11の円弧状凸部11cと接触する。
また、基準面13S1と基準面13S2とは、傾斜面13dを介して連なっている。傾斜面13dもまた、上パンチ13を湿式成形装置に組込んだ状態で、基準面13S1から基準面13S2に向けて垂下する傾斜面となる。
本実施の形態の場合、円弧13e1の一端と円弧13e2の一端は、長さ方向に沿った直線上に配置される。この直線は、円弧状凹部13bと基準面13S1との境界、円弧状凹部13cと基準面13S2との境界を示すものである。
図4(a)、(b)に示すように、ダイス11の貫通孔11b内の所定位置に下パンチ14が配置される。上パンチ13は、所定の間隔を隔てて下パンチ14と対向し、その基準面13S1又は13S2とダイス11の基準面11Sとが接触する。このようにダイス11、上パンチ13及び下パンチ14を配置することにより形成されたキャビティに微粉砕粉末を含むスラリーが充填される。
Claims (5)
- 幅方向及び長さ方向を有し、前記幅方向に沿って円弧状とされ、凸面と、前記凸面と対向する凹面を備えたC型の成形体を、原料粉末を加圧成形して作製する粉末成形装置であって、
前記成形体の外形形状に応じた貫通孔と、前記貫通孔の周囲を取囲むダイス非成形部とを備えたダイスと、
前記ダイスの前記貫通孔の中心軸方向に沿って昇降可能とされた下パンチと、
前記下パンチと対向して配置された上パンチと、を備え、
前記上パンチは、
前記成形体の前記凸面を形成する、前記成形体の前記幅方向に沿って円弧状とされる成形面と、
前記成形面を取囲み、成形時に前記ダイス非成形部と接触する上パンチ非成形部と、を備え、
前記成形面は、前記成形体の長さ方向の両端部に、前記下パンチの方向に向けて垂下する傾斜面を有し、
前記上パンチ非成形部は、前記傾斜面の前記幅方向の端部と連なる部分に、前記傾斜面に対応する段差が形成されているとともに、
前記ダイス非成形部は台形状の突出部を有し、当該突出部が成形時に前記上パンチ非成形部の前記段差に接触することを特徴とする粉末成形装置。 - 前記傾斜面の前記幅方向の端部が、前記長さ方向に沿った直線上に揃って配置されることを特徴とする請求項1に記載の粉末成形装置。
- 幅方向及び長さ方向を有し、前記幅方向に沿って円弧状とされ、凸面と、前記凸面と対向する凹面を備えたC型の成形体を、原料粉末を加圧成形して作製する粉末成形装置に用いられる成形金型であって、
前記成形金型は、
前記成形体の外形形状に応じた貫通孔と、前記貫通孔の周囲を取囲むダイス非成形部とを備えたダイスと、
前記ダイスの前記貫通孔の中心軸方向に沿って昇降可能とされた下パンチと、
前記下パンチと対向して配置された上パンチと、を備え、
前記上パンチは、
前記成形体の前記凸面を形成する、前記成形体の前記幅方向に沿って円弧状とされる成形面と、
前記成形面を取囲み、成形時に前記ダイス非成形部と接触する上パンチ非成形部と、を備え、
前記成形面は、前記成形体の長さ方向の両端部に、前記下パンチの方向に向けて垂下する傾斜面を有し、
前記上パンチ非成形部は、前記傾斜面の前記幅方向の端部と連なる部分に、前記傾斜面に対応する段差が形成されているとともに、
前記ダイス非成形部は台形状の突出部を有し、当該突出部が成形時に前記上パンチ非成形部の前記段差に接触することを特徴とする成形金型。 - 前記傾斜面の前記幅方向の端部が、前記長さ方向に沿った直線上に揃って配置されることを特徴とする請求項3に記載の成形金型。
- 幅方向及び長さ方向を有し、前記幅方向に沿って円弧状とされ、凸面と、前記凸面と対向する凹面を備え、請求項1又は2に記載の粉末成形装置で成形された成形体を焼結して得られることを特徴とする永久磁石。
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