JP4858728B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Description
内燃機関がガソリンエンジンの場合、排気浄化手段として三元触媒が使用される場合が多い。
三元触媒は、COをCO2に酸化し、HCをCO2とH2Oに酸化し、NOxをO2(酸素)とN2(窒素)とに還元する触媒である。
また、内燃機関がディーゼルエンジンの場合、排気浄化手段として例えば次に挙げるものが組み合わされて用いられることが多い。すなわち、酸化触媒と、NOx吸蔵触媒と、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter)とである。
酸化触媒は、CO、HCをCO2(二酸化炭素)、H2O(水)に酸化させるものである。
NOx吸蔵触媒は、排気のNOxを一時的にトラップし、排気を還元雰囲気にすることで、NOxを放出しN2とCO2に還元して除去するものである。
ディーゼルパティキュレートフィルタは、排気中に含まれる粒子状物質を捕集し除去するものである。
このように空燃比を強制的に変調することを強制変調という。また、一時的に空燃比をリッチ(過濃空燃比)に強制変調することをリッチスパイクという。
より詳細には、空燃比を変調させることで供給された未燃ガスが三元触媒で酸化(燃焼)することによって三元触媒の温度を上昇させることで三元触媒を活性化させる。
また、上述したディーゼルエンジンでは、排気浄化手段の再生処理、すなわち、NOx吸蔵触媒のNOx還元処理およびサルファパージ、ディーゼルパティキュレートフィルタの再生処理を行うために、上述と同様に空燃比を強制変調する制御が行われる。
より詳細には、空燃比を変調して未燃ガス(還元剤)がNOx吸蔵触媒に供給されることでNOx還元処理(リッチパージ)が行われる。
また、空燃比を変調して未燃ガスが酸化触媒あるいはNOx吸蔵触媒で酸化(燃焼)することによって排気の温度を例えば600度程度に上昇させる。そして、温度が上昇した排気をディーゼルパティキュレートフィルタに供給することでディーゼルパティキュレートフィルタに捕集された粒子状物質を燃焼させ、これによりディーゼルパティキュレートフィルタの再生処理を行う。
しかしながら、車両が一定速度で走行(定常走行)している場合およびエンジンがアイドル状態である場合には、エンジン回転数が一定に保たれるようにエンジンの運転制御パラメータのフィードバック制御が機能している。
具体的には、ガソリンエンジンの場合は、運転制御パラメータとしての点火時期あるいはスロットル開度のフィードバック制御が機能する。
ディーゼルエンジンの場合は、運転制御パラメータとしての燃料噴射量のフィードバック制御が機能する。
したがって、空燃比が一時的に増加してもエンジン回転数の変動およびトルクの変動は抑制される。
一方、車両が加速している場合は、エンジンの運転制御パラメータは、運転者によるアクセル操作に対応してフィードフォワード制御されるため、前記のフィードバック制御は機能していない。
そのため、例えば、加速時に一時的に空燃比がリッチに変調されると、エンジンの変動が生じることが避けられない。
なお、エンジンの点火時期を遅角させることで空燃比の一時的なリッチ化によるトルク変動を抑制する技術が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、上記従来技術は、車両が定常走行しているか、エンジンがアイドル状態である場合に適用可能であるものの、加速時に適用することはできないものである。
そのため、ドライバビリティを優先し、運転制御パラメータのフィードバック制御が機能している場合、すなわち、車両のアイドル状態の場合に限定して空燃比の強制変調を行っているのが現状である。
しかしながら、このように空燃比の強制変調を行うことができる場面が制約されていると、三元触媒に対して行うべき処理、すなわち、三元触媒の活性化処理の実行頻度を確保する上で不利がある。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、ドライバビリティを損なうことなく三元触媒の活性化処理あるいは再生処理の実行頻度を確保する上で有利な内燃機関の制御装置を提供することにある。
なお、回転数検出手段としては、例えばクランク角センサやカム角センサ等を用いることができる。あるいは、回転数検出手段のように内燃機関の実回転数を検出するものに限らず、例えばトルクセンサのように、内燃機関(及びそれを有する車両)の実トルクを検出可能なものを用いることもできる。この場合は、実回転数として実トルクを検出し、目標回転数として目標トルクを検出することになる。
この点火時期の調整は、実質的に、目標回転数<実回転数の場合に有効である。この場合には、目標回転数<実回転数であれば、実回転数から目標回転数を引いた値が大きいほど、点火時期は大きくリタードして内燃機関の実回転数(トルク)を小さくする。
なお、基本点火時期を最適値よりリタード寄りに設定しておけば、目標回転数>実回転数であっても適用可能である。この場合は、目標回転数<実回転数であれば、実回転数を下げるために点火時期をリタードし、目標回転数>実回転数であれば、実回転数を上げるために点火時期をアドバンスする。
この場合、スロットル開度の調整は、目標回転数<実回転数であれば、実回転数を下げるために開度をより小さくするように制御し、目標回転数>実回転数であれば、実回転数を上げるために開度をより大きくするように制御する。
この場合、燃料噴射量の調整は、目標回転数<実回転数であれば、実回転数を下げるために噴射量をより少なくするように制御し、目標回転数>実回転数であれば、実回転数を上げるために噴射量をより多くするように制御する。
この場合、燃料噴射時期の調整は、目標回転数<実回転数であれば、実回転数を下げるために噴射時期をリタードし、目標回転数>実回転数であれば、実回転数を上げるために噴射時期をアドバンスする。
この場合、電動機の回転数の調整は、目標回転数<実回転数であれば、実回転数を下げるために電動機の回転数を小さくするように制御し、目標回転数>実回転数であれば、実回転数を上げるために電動機の回転数をより大きくするように制御する。
なお、ここでいう「電動機」は、
・内燃機関とともにハイブリッド車両の動力源となる電動モータ、
・車両電気負荷としてのオルタネータのうち、モータとしても作動可能なジェネレータ、
・車両電気負荷としての通常のオルタネータ、
を含む。但し、通常のオルタネータは、内燃機関に正のトルクを与えることができないため、実質的に、目標回転数<実回転数の場合に適用可能である。
そのため、内燃機関の変動が効果的に抑制されるので、車両のドライバビリティを損なうことなく空燃比の変調を行え、したがって、三元触媒の活性化処理あるいは再生処理の実行頻度を確保する上で有利となる。
次に、本発明の実施の形態の内燃機関の制御装置について図1乃至図5を参照して説明する。
まず、本発明の制御装置100が適用されるエンジン(内燃機関)10について説明する。
図1に示すように、本実施の形態では、車両に搭載されたエンジン10はガソリンエンジンである。
エンジン10は、吸気流路噴射型であり、シリンダヘッド12と、点火プラグ14と、吸気流路16と、燃料噴射弁18と、スロットル弁20と、エアフローセンサ22と、電動機(オルタネータ又はジェネレータ)23等を含んで構成されている。
また、エンジン10は、排気流路24と、三元触媒26と、上流側酸素センサ28と、下流側酸素センサ30と、クランク角センサ32と、アクセルポジションセンサ34と、車速センサ35と、ECU36と、本発明に係る制御装置100とを含んで構成されている。
吸気流路16は、燃焼室12Aに連通され空気を燃焼室12Aに供給するものである。
スロットル弁20は、吸気流路16に設けられ、アクチュエータ21を含んで構成されている。
スロットル弁20は、ECU36の制御によりアクチュエータ21が駆動されることによって開度が調整され、開度が調整されることで吸気流路16を介して燃焼室に吸入される吸入空気量を調整するものである。
エアフローセンサ22は、吸気流路16に設けられ、吸気流路16を介して燃焼室12Aに実際に吸入される吸入空気量を検出しその検出情報をECU36に供給するものである。
燃料噴射弁18は、ECU36により燃料の噴射タイミング、噴射量が制御される。
排気流路24は、燃焼室12Aで混合ガスが燃焼されることで発生する排気を車両の外部に導いて排出するものである。
三元触媒26は、排気に含まれるCOをCO2に酸化し、HCをCO2とH2Oに酸化し、NOxをO2(酸素)とN2(窒素)とに還元することで排気を浄化する触媒である。
三元触媒26は活性化されることによって、排気を浄化する機能を発揮する。
三元触媒26の活性化は、排気の空燃比を一時的にリッチにすることで未燃ガスであるCO、HC,O2を生成し三元触媒26で酸化(燃焼)させ、これにより三元触媒26の温度を上昇させることによってなされる。
言い換えると、上流側酸素センサ28は、三元触媒26によって浄化される前の排気の空燃比を検出するものである。
下流側酸素センサ30は、排気流路24のうち三元触媒26の下流側に設けられ、三元触媒26の出口近傍における排気の排気中の酸素量を検出し、その検出情報をECU36に供給するものである。
言い換えると、下流側酸素センサ30は、三元触媒26によって浄化された後の排気の空燃比を検出するものである。
本実施の形態では、上流側酸素センサ28および下流側酸素センサ30によって特許請求の範囲の第1空燃比検出手段および第2空燃比検出手段がそれぞれ構成されている。
第1空燃比検出手段および第2空燃比検出手段として、本実施の形態の酸素センサの他、あるいは、空燃比を直接検出する広域空燃比センサなど従来公知のセンサが使用可能である。
本実施の形態では、クランク角センサ32によって特許請求の範囲のクランク角検出手段が構成されている。
アクセルポジションセンサ34は、アクセルペダルの操作量を検出し、その検出情報をECU36に供給するものである。
本実施の形態では、アクセルポジションセンサ34によって特許請求の範囲のアクセル操作量検出手段が構成されている。
車速センサ35は、車両の走行速度を検出し、その検出情報をECU36に供給するものである。
ECU36は、CPU、制御プログラムなどを格納するROM、ワーキングエリアを提供するRAM、周辺回路とのインタフェースをとるインタフェース部などがバスによって接続されたマイクロコンピュータによって構成されている。そして、前記CPUが制御プログラムを実行することにより機能する。
また、ECU36の入力側には、前述のエアフローセンサ22、上流側酸素センサ28、下流側酸素センサ30、クランク角センサ32、アクセルポジションセンサ34、図示しない各種センサが接続され、これら各種センサからの検出情報が入力される。
また、ECU36の出力側には、前述の点火プラグ14、燃料噴射弁18、図示しない各種出力デバイスが接続されている。
ECU36は、CPUが前記制御プログラムを実行することにより、前記センサ22、28、30、32、34からの検出情報に基づき点火プラグ14、燃料噴射弁18、前記各種出力デバイスを制御し、これにより、エンジン10の制御がなされる。
すなわち、ECU36は、エアフローセンサ22、上流側酸素センサ28、下流側酸素センサ30、クランク角センサ32、アクセルポジションセンサ34、車速センサ35からの検出情報に基づいて燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期等をそれぞれ演算する。そして、それら演算結果に基づいて点火プラグ14、燃料噴射弁18を制御する。
これにより、燃料噴射弁18から適正量の燃料が適正なタイミングで噴射されるとともに、点火プラグ14により適正なタイミングで火花点火が実施される。
そして、内燃機関の制御装置100は、これら空燃比変調手段38と、変動検出手段44と、要求トルク検出手段45と、フィードバック制御手段46と、判定手段48と、作動手段50とを含んで構成されている。
本実施の形態では、空燃比変調手段38は、燃料噴射弁18による燃料の噴射量、噴射タイミングを制御することでエンジン10の空燃比を制御する。
本実施の形態では、空燃比変調手段38は、通常時においては、エンジン10の空燃比をストイキに維持する。
また、三元触媒26に対して未燃ガスを供給する必要が生じた場合、エンジン10の空燃比を強制的に変調する強制変調を行う。
なお、本実施の形態では、説明の簡単化を図るために、強制変調として、エンジン10の空燃比を間欠的にリッチにするリッチスパイクを実行する場合について説明する。
リッチスパイク(強制変調)を行うことで未燃ガスが三元触媒26に供給され、三元触媒26で未燃ガスが酸化(燃焼)することで温度が上昇し、これにより三元触媒26の反応性が高められ、活性化される。
また、空燃比変調手段38によって空燃比がストイキに維持されることで、三元触媒26による排気の浄化が良好に行われる。
トルク推定手段40によるトルク変動量の推定は例えば次のようにしてなされる。
すなわち、予め実験によって、空燃比とエンジン10のトルク量との関係をマップとして設定しておく。
そして、予めストイキ時において空燃比とエンジン10のトルク量マップから算出された空燃比に対応するトルク量と、リッチ時(強制変調時)において空燃比とエンジン10のトルク量マップから算出された空燃比に対応するトルク量との差分をトルク変動量として推定する。
ここで、運転制御パラメータとは、エンジン10の燃焼にまつわるパラメータであり、本実施の形態では、運転制御パラメータは点火時期である。
したがって、フィードフォワード制御手段42は、エンジン10のトルク変動量を抑制するために必要な点火プラグ14の点火時期のリタード量を算出し、該算出したリタード量に基づいて点火時期をリタードする。
すなわち、フィードフォワード制御手段42は、クランク角センサ32によって検出されたクランク角と、前記算出されたリタード量とに基づいて点火時期を制御することで、エンジン10のトルク変動量を抑制する。
エンジン10のアイドル時、定常運転状態においては、フィードフォワード制御手段42によるエンジン10の点火時期のフィードフォワード制御によってリッチスパイク時(強制変調時)におけるトルクの変動が抑制される。
なお、フィードフォワード制御手段42でフィードフォワード制御する運転制御パラメータは、点火時期に限定されるものではなく、ガソリンエンジンの場合、運転制御パラメータとしてスロットル弁20のスロットル開度を用いてもよい。
本実施の形態では、変動検出手段44は、エンジン10の変動をエンジン回転数の変動として検出する。
変動検出手段44は、エンジン10の実回転数を検出する回転数検出手段44Aを有している。
回転数検出手段44Aは、クランク角センサ32によって検出されるクランク角を演算することによりエンジン10の実回転数を検出する。
なお、変動検出手段44によって検出されるエンジン10の変動は、エンジン10のトルクの変動であってもよい。
すなわち、アクセルポジションセンサ34で検出されるアクセルペダルの操作量と、要求トルク量との関係をマップとして設定しておく。そして、要求トルク検出手段45は、アクセルポジションセンサ34で検出されるアクセルペダルの操作量に対応する要求トルク量をマップから読み出すことで要求トルクを検出する。
本実施の形態では、フィードバック制御手段46は、点火時期をエンジン10の運転制御パラメータとしている。
したがって、フィードバック制御手段46は、変動検出手段44で検出されたエンジン10の回転数の変動量を抑制するために必要な点火プラグ14の点火時期のリタード量を算出し、該算出したリタード量に基づいて点火時期をリタードする。
すなわち、フィードバック制御手段46は、点火時期をフィードバック制御する。
エンジン10のアイドル運転時においては、上述したフィードバック制御手段46によるエンジン10の点火時期のフィードバック制御によって空燃比の強制変調時におけるエンジン10の変動が抑制される。
言い換えると、エンジン10のアイドル運転時においては、エンジン10の運転状態がフィードバック制御手段46の作動領域にある。
なお、フィードバック制御手段46の作動領域にないようなエンジン10の運転状態とは、例えば加速運転状態、加減速後の定常運転状態等、一般には、アイドル状態にない運転状態を指す。 本実施の形態では、前記所定の条件は、アクセルポジションセンサ34で検出されたアクセルペダルの操作量がゼロであり(アクセルペダルが操作されていない)、かつ、車速センサ35で検出された車両の速度がゼロであるというものである。
すなわち、前記所定の条件が成立すると、エンジン10の運転状態がフィードバック制御手段46の作動領域にあると判定され、前記所定の条件が成立しないと、エンジン10の運転状態がフィードバック制御手段46の作動領域に無いと判定される。
すなわち、作動手段50は、エンジン10の変動を抑制するための目標値である変動抑制目標値を設定し、この変動抑制目標値に基づいてフィードバック制御手段46を作動させるものである。
本実施の形態では、作動手段50は、変動抑制目標値として目標エンジン回転数を設定し、この変動抑制目標値に基づいて目標エンジン回転数と実エンジン回転数との偏差を小さくするようにフィードバック制御手段46を作動させる。
また、本実施の形態では、作動手段50は、エンジン10のクランク角速度を未知関数とする運動方程式に基づき、変動抑制目標値としてエンジン10の目標回転数を検出し、この目標回転数に実回転数を近づけるようにフィードバック制御手段46を作動させる。
具体的には、作動手段50は、回転数検出手段44Aおよび要求トルク検出手段45の検出結果を用いたエンジン10のクランク角速度を未知関数とする運動方程式に基づき、変動抑制目標値としてエンジン10の目標回転数を検出する。そして、この目標回転数に実回転数を近づけるようにフィードバック制御手段46を作動させる。
本実施の形態では、エンジン10の力学モデルに対応する運動方程式を次のように定義する。
まず、エンジン10の力学モデルは、回転する出力軸を有し、該出力軸にフライホイールが一体的に回転するように設けられている。
この力学モデルに対する運動方程式を式(1)のように定義する。
J(dω/dt)+Cω=Tq (1)
J:慣性モーメント(フライホイールの質量)
ω:角速度
C:粘性抵抗
Tq:要求トルク(フライホイールを回すトルク)
ここで、出力軸はクランクシャフトに相当するため、角速度ωはクランク角速度に相当する。
したがって、式(1)はエンジン10のクランク角速度ωを未知関数とする運動方程式である。
作動手段50は、式(1)をクランク角速度ωについて解くことにより、変動抑制目標値としてエンジン10の目標回転数を検出することができる。
ここで、式(1)を解くにあたっては、クランク角速度ωの初期値と、要求トルクTqとが必要となる。
クランク角速度ωの初期値は、エンジン10の実回転数に基づいて得ることができる。エンジン10の実回転数は回転数検出手段44Aで検出された値を用いる。
要求トルクTqは、要求トルク検出手段45で検出された値を用いる。
なお、運動方程式は、クランク角速度ωに代えてクランク角加速度を未知関数としてもよい。
また、本実施の形態では、運動方程式が要求トルク検出手段45の検出結果であるトルクTqを用いたエンジン10のクランク角速度ωを未知関数とするものである場合について説明した。
しかしながら、運動方程式は上述の型に限定されるものではなく、例えば、トルクTqの代わりに要求エネルギーを用いる運動方程式が成立し得るため、要求トルク検出手段45は必須ではない。
図2は空燃比変調手段38による空燃比のリッチスパイクが実行された場合における制御装置100の動作を示す波形図である。
図2(A)は空燃比変調手段38によるリッチスパイクの実行、非実行を示すリッチフラグRFを示す。
図2(B)はエンジン10の排気の空燃比A/Fを示している。
図2(C)はフィードフォワード制御手段42によるフィードフォワード制御によって制御される点火時期をリタード量Retard(deg)で示している。
図2(D)は回転数検出手段44Aで検出されるエンジン回転数Ne(rpm)、すなわち実回転数を示している。
実線は、本発明が適用されていない比較例における実回転数Neを示し、破線は、本発明が適用された場合の実回転数Neを示している。
図2(E)は車速センサ35で検出される車両速度Vs(km/h)を示す。
本例では、車両は、アイドル運転状態から加速状態を経て一定の車両速度で定常走行するまでの過程が示されている。
すなわち、図2(D)に示すように、実回転数Neは、リッチスパイク実行期間ΔTaの終了時点、すなわち、リッチスパイク休止期間ΔTbの開始時点で最高であり、リッチスパイク休止期間ΔTbの終了時点に近づくほど低下する。
そして、実回転数Neの時間経過に伴う変化率(傾斜)も、リッチスパイク休止期間ΔTbの開始時点直後では負の大きな値であるのに対して、リッチスパイク休止期間ΔTbの終了時点に近づくほど低下してゼロの値に収束していく。
作動手段50は、リッチスパイク休止期間ΔTbが終了する直前の時点t1で、実回転数Neの変化率が一定の収束する過程で検出された1つの実回転数Ne1と、要求トルクTqとに基づいて式(1)をクランク角速度ωについて解くことにより、変動抑制目標値としてエンジン10の目標回転数を算出して設定する。
したがって、作動手段50によって決定された目標回転数は、リッチスパイク休止期間ΔTbが終了する直前において検出された実回転数に対する変化率が抑制されたものとなる。
なお、図2の例では、図示を簡略化するために、作動手段50による目標回転数の決定を行う動作が1回のみ行われたものとして示した。しかしながら、実際には、作動手段50による目標回転数の決定を行う動作は、車両が加速されている期間において繰り返して行われる。
具体的には、作動手段50は、回転数検出手段44Aで検出されたエンジン10の実回転数と作動手段50で設定された目標回転数との偏差が小さくなるように点火時期をフィードバック制御する。
言い換えると、作動手段50は、目標回転数と実回転数との偏差が大きいほど点火時期を大きくリタードしてフードバック制御手段46を作動させる。
すなわち、非アイドル運転状態においてリッチスパイク休止期間ΔTbに続くリッチスパイク期間ΔTa2以降では、エンジン10は次のように制御されることになる。
すなわち、リッチスパイク休止期間ΔTbが終了する直前において検出された実回転数に対する変化率が抑制された変動抑制目標値としての目標回転数に基づいてエンジン10の回転数が制御される。
ECU36は、既存の制御により目標点火時期を決定する。
具体的には、予め、エンジン回転数と空気量と目標点火時期との関係をマップとして設定しておく。そして、ECU36は、クランク角センサ32から供給されるエンジン回転数に対応する検出情報と、エアフローセンサ22から供給される空気量に対応する検出情報とに基づいて目標点火時期を前記マップから読み出す。
トルク推定手段40は、ストイキ時におけるエンジン10のトルク量とリッチスパイク時のエンジン10のトルク量とをマップから読み出して推定する(ステップA1)。
次いで、トルク推定手段40は、リッチスパイクによって増大するエンジン10のトルク変動量を打ち消すために必要なマイナストルク量、すなわち等トルク量を演算する(ステップA2)。
言い換えると、トルク推定手段40は、リッチスパイクによって増大するエンジン10のトルク量をトルク変動量として推測する。
次いで、フィードフォワード制御手段42は、等トルク量に相当するリタード量を算出する(ステップA3)。
算出されたリタード量が前記の目標点火時期に対して負の値として加算される。これにより、エンジン10のトルク量が等トルク量になるように低減され、したがって、リッチスパイクによって増大するエンジン10のトルク変動量が抑制されるようにフィードフォワード制御が実行される。
ステップC2で決定された目標回転数を、比例動作(ステップC3)と微分動作(ステップC4)とを用いてフィードバック制御する。
この結果、実回転数に対する変化率が抑制された変動抑制目標値としての目標回転数に基づいてエンジン10の回転数が制御される。
図4の動作は、三元触媒26を活性化する必要が生じることにより起動される。
まず、ECU36は、上流側酸素センサ28および下流側酸素センサ30の検出情報に基づいて三元触媒26が正常であるか否かを判定する(ステップS100)。
ステップS100が否定であれば、ECU36は、ステップS102以下の処理をスキップし、三元触媒26の異常を運転者に報知するための警告表示を行う。
次いで、トルク推定手段40によってリッチ時のトルクとストイキ時のトルクとを推定する(ステップS104)。
そして、トルク推定手段40は、推定したリッチ時のトルクとストイキ時のトルクとに基づいてリッチ時におけるトルク変動量を推定する(ステップS106)。
そして、フィードフォワード制御手段42はトルク変動量に基づいてリタード量を算出し(ステップS108)、このリタード量に基づいてエンジン10の点火時期をリタードさせ、エンジン10の点火時期のフィードフォワード制御を行う(ステップS110)。
これにより、エンジン10のアイドル時におけるトルク変動が抑制される。
ステップS112が肯定であれば、作動手段50は次の制御を行う。
すなわち、回転数検出手段44Aによって検出されるエンジン回転数Neと目標回転数との偏差に基づいて該偏差がゼロとなるように点火時期をフィードバック制御する(ステップS114)。すなわち、エンジン回転数を目標回転数と合致させる通常のフィードバック制御を行い、一連の処理を終了する。
これにより、エンジン10がフィードバック制御手段46の作動領域にある場合には、リッチスパイク時におけるエンジン10の回転数の変動が抑制される。
次いで、作動手段50は、式(1)の運動方程式をクランク角速度ωについて解き、解いたクランク角速度ωに基づいて変動抑制目標値としての目標回転数を決定する(ステップS118)。より詳細には、図2(D)に示す黒点で示すように目標回転数を算出、決定する。
次いで、ECU36は、三元触媒26の活性化が完了したか否かを判定する(ステップS122)。
なお、三元触媒26の活性化が完了したか否かの判定は、例えば、リッチスパイク実行期間ΔTaを計時しておき、その計時した時間が予め定められた所定時間に到達したか否かに基づいて行うことができる。
ステップS122が否定ならば、ステップS100に戻り、ステップS122が肯定ならば、強制変調の実行を終了して(ステップS124)、一連の処理を終了する。
図5では、車両を停止状態から加速して定常走行に至る過程においてリッチスパイクを実行した場合の測定値を示す。
図5(A)は空燃比A/Fを示す。
図5(B)はリタード角Retardを示す。
図5(C)はエンジン回転数Neを示す。
図5(D)は車両の走行速度Vsを示す
図5から明らかなように、比較例においては、アイドル時(車両停止時)、加速時、定常走行時の何れの期間においてもエンジン回転数Neの変動が生じ、特に加速時におけるエンジン回転数Neの変動が多大なものとなっている。
すなわち、比較例においては、ドライバビリティの低下が顕著なものとなっている。
これに対して、本実施の形態の制御装置100を用いた場合には、アイドル時(車両停止時)、加速時、定常走行時の何れの期間においてもエンジン回転数Neの変動が抑制されている。
特に、加速時におけるエンジン回転数Neの変動が比較例に比べて効果的に抑制され、したがって、加速時におけるドライバビリティを確保する上で有利となっている。
そのため、エンジン10の変動が効果的に抑制されるので、車両のドライバビリティを損なうことなく空燃比の変調を行う上で有利となる。
次に第2の実施の形態について図6、図7、図8を参照して説明する。また、制御装置100の構成については図1を流用して説明する。
なお、以下の実施の形態において第1の実施の形態と同一または対応する部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
第2の実施の形態は、作動手段50が第1の実施の形態と異なり、その他の構成は第1の実施の形態と同様であるため、以下では作動手段50について重点的に説明する。
作動手段50は、回転数検出手段44Aの検出結果を用いた最小二乗法に基づき、変動抑制目標値としてエンジン10の目標回転数を検出し、この目標回転数に実回転数を近づけるようにフィードバック制御手段46を作動させる。
第2の実施の形態では、作動手段50は、リッチスパイク休止期間ΔTbが終了する直前において、回転数検出手段44Aで検出される複数の実回転数に基づいて最小二乗法によって変動抑制目標値を決定する。
すなわち、図6(D)に示すように、作動手段50は、回転数検出手段44Aにより一定周期でサンプリングされた(検出された)3つの実回転数Ne1,Ne2,Ne3に基づいて最小二乗法によって目標回転数を決定する。
より詳細には、時点t1、t2、t3(t1<t2<t3)で検出された実回転数Ne1、Ne2、Ne3の3つの実回転数に基づいて最小二乗法によって目標回転数を決定する。
そして、実回転数Neの時間経過に伴う変化率(傾斜)も、リッチスパイク休止期間ΔTbの開始時点直後では負の大きな値であるのに対して、リッチスパイク休止期間ΔTbの終了時点に近づくほど低下してゼロの値に収束していく。言い換えると、実回転数Neが安定する。
したがって、リッチスパイク休止期間ΔTbが終了する直前に検出された複数の実回転数に基づいて最小二乗法によって決定された変動抑制目標値としての目標回転数は、前記検出された複数の実回転数に対しての変化が緩やかなものとなる。
すなわち、本実施の形態では、検出された複数の実回転数を、一次関数からなる近似式で近似する。そのときに、前記複数の実回転数と、それら複数の実回転数に対応する近似式の対応値である目標回転数との差の二乗値の和が最小となるように、近似式の係数を決定することになる。
したがって、作動手段50によって決定された目標回転数は、リッチスパイク休止期間ΔTbが終了する直前において検出された実回転数に対する変化率が抑制されたものとなる。
また、最小二乗法を用いることにより、複数の実回転数のみに基づいて目標回転数を決定できるため、目標回転数を決定する際の処理の簡素化を図る上で有利となる。
ECU36は、既存の制御により目標点火時期を決定する。
フィードフォワード制御手段42による制御動作は第1の実施の形態と同様である。
判定手段48によってエンジン10の運転状態がフィードバック制御手段46の作動領域にないと判定された場合、作動手段50は、リッチスパイク休止期間ΔTbが終了する直前において、回転数検出手段44Aで検出される複数の実回転数を用いた最小二乗法に基づき変動抑制目標値としての目標回転数を設定する(ステップB1、B2)。
ステップB2で設定された目標回転数を、比例動作(ステップB3)と微分動作(ステップB4)とを用いてフィードバック制御する。
この結果、実回転数に対する変化率が抑制された変動抑制目標値としての目標回転数に基づいてエンジン10の回転数が制御される。
なお、図8のステップS200乃至S214は、図4のステップS100乃至S114と同一であるため説明を省略し、ステップS216から説明する。
本実施の形態では、図6(D)に示すように、作動手段50は、時点t1、t2、t3の3つの実回転数Ne1,Ne2,Ne3を取得する(ステップS216、S218、S220)。
次いで、作動手段50は、3つの実回転数Ne1,Ne2,Ne3を、一次関数からなる近似式で(最小二乗法で)近似し、言い換えると、該近似式の傾きを算出する(ステップS222)。
そして、ステップS222で求めた近似式に基づいて変動抑制目標値としての目標回転数を算出、決定する(ステップS224)。より詳細には、図6(D)に示す黒点で示すように一定時間Δt間隔で目標回転数を算出して決定する。
次いで、ECU36は、三元触媒26の活性化が完了したか否かを判定する(ステップS228)。
ステップS228が否定ならば、ステップS200に戻り、ステップS228が肯定ならば、強制変調の実行を終了して(ステップS230)、一連の処理を終了する。
そのため、第1の実施の形態と同様に、エンジン10の変動が効果的に抑制されるので、車両のドライバビリティを損なうことなく空燃比の変調を行う上で有利となる。
次に第3の実施の形態について図9、図10を参照して説明する。
第3の実施の形態は、第1の実施の形態の変形例であり、エンジン60がディーゼルエンジンで構成されている点が第1の実施の形態と異なっている。
そのため、第3の実施の形態は、運転制御パラメータが燃料噴射量となっている点と、排気浄化手段の具体的構成とが第1の実施の形態と異なっており、その他の構成は第1の実施の形態とほぼ同様であるため、以下では、第1の実施の形態と異なる点を重点的に説明する。
シリンダヘッド12には、燃焼室(シリンダ室)12Aに燃料を噴射する燃料噴射弁64が設けられている。
これら酸化触媒52、NOx吸蔵触媒54、ディーゼルパティキュレートフィルタ56は、この順番で排気流路24の上流側から下流側に沿って並べて配置されている。なお、NOx吸蔵触媒54、ディーゼルパティキュレートフィルタ56の配置は入れ替わってもよい。
そのため、酸化触媒52は、未燃ガスが供給されると未燃ガスが酸化反応を生じることで温度が上昇し、未燃ガスの酸化反応が終了すると温度が低下する。
すなわち、酸化触媒52の温度を上昇させるためには、リッチスパイクを行うなどエンジン60で空燃比を変調することにより未燃ガスを酸化触媒52に供給すればよい。
NOx吸蔵触媒54は、例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)等の貴金属を含んだ担体に、バリウム(Ba)、カリウム(K)等のNOx吸蔵剤を担持させて構成されている。
NOx吸蔵触媒54は、リーン空燃比雰囲気(酸化雰囲気)下でNOxを捕捉、吸蔵する。 NOx吸蔵触媒54は、リッチ空燃比雰囲気(還元雰囲気)下でリッチパージされることによって、捕捉しているNOxを放出し、排気中のHC、COと反応させて還元する。すなわち、排気中のHC、COは還元剤である。
すなわち、NOx吸蔵触媒54は還元処理を行うことで機能の再生を行う必要がある。
この場合、リッチパージを行うためには、リッチスパイクを行うなどエンジン60で空燃比を変調すればよい。
NOx吸蔵触媒54に吸蔵されたSOxは、NOxに比較してより安定した状態でNOx吸蔵触媒54に結合していることから、リッチパージの際の温度雰囲気よりも高温の状態にしないと、SOxをNOx吸蔵触媒54から脱離することができない。
すなわち、NOx吸蔵触媒54に吸蔵されたSOxはリッチパージによって除去することができないため、NOx吸蔵触媒54に吸蔵されたSOxをサルファパージという方法によって除去する必要がある。
具体的には、NOx吸蔵触媒54に供給される排気の温度を高温とすることによって高温雰囲気を形成する。すなわち、酸化触媒52にCO、HC、言い換えると、未燃ガスを供給することによって酸化触媒52からの排気の温度を上昇させNOx吸蔵触媒54に高温雰囲気を形成する。
また、未燃ガス(還元剤)をNOx吸蔵触媒54に供給することによりNOx吸蔵触媒54で未燃ガス(還元剤)を酸化(燃焼)させることで高温雰囲気かつ還元雰囲気を形成する。
すなわち、サルファパージを行うためには、リッチスパイクを行うなどエンジン60で空燃比を変調することにより、未燃ガスを酸化触媒52に供給して酸化触媒52の排気温度を上昇させると共に、未燃ガスをNOx吸蔵触媒54に供給すればよい。
ディーゼルパティキュレートフィルタ56は、捕集し得る粒子状物質の量に限界があるため、ディーゼルパティキュレートフィルタ56に捕集された粒子状物質を除去することで機能を再生する必要がある。
具体的には、酸化触媒52に未燃ガスを供給し、酸化反応で生じる高温ガスをディーゼルパティキュレートフィルタ56に供給することで粒子状物質を燃焼させる。これによりディーゼルパティキュレートフィルタ56の機能が再生される。
すなわち、ディーゼルパティキュレートフィルタ56を再生するためには、リッチスパイクを行うなどエンジン60で空燃比を変調することにより、未燃ガスを酸化触媒52に供給すればよい。
また、ECU36の出力側には、燃料噴射弁64および図示しない各種出力デバイスが接続されている。
ECU36は、CPUが前記制御プログラムを実行することにより、前記各種センサからの検出情報に基づき燃料噴射弁64および前記各種出力デバイスを制御し、これにより、エンジン60の制御がなされる。
すなわち、ECU36は、エアフローセンサ22、クランク角センサ32からの検出情報に基づいて燃料噴射量、燃料噴射時期等をそれぞれ演算する。そして、それら演算結果に基づいて燃料噴射弁64を制御する。
これにより、燃料噴射弁64から適正量の燃料が適正なタイミングで噴射されるとともに、適正なタイミングで燃焼室12A内の混合ガスの燃焼が実施される。
本実施の形態では、空燃比変調手段38は、通常時においては、エンジン60の空燃比をリーン(希薄)に維持する。
また、酸化触媒52、NOx吸蔵触媒54に対して未燃ガスを供給する必要が生じた場合、エンジン60の空燃比を強制的に変調する強制変調を行う。
なお、本実施の形態では、説明の簡単化を図るために、強制変調として、エンジン60の空燃比を間欠的にリッチにするリッチスパイクを実行する場合について説明する。
リッチスパイク(強制変調)を行うことで未燃ガスが排気浄化手段としての酸化触媒52、NOx吸蔵触媒54に供給される。
これにより、前述したNOx吸蔵触媒54のリッチパージ、サルファパージ、ディーゼルパティキュレートフィルタ56の再生処理がなされる。
ただし、第3の実施の形態では、フィードフォワード制御手段42は、燃料噴射弁64の燃料噴射量をエンジン60の運転制御パラメータとしている。
すなわち、フィードフォワード制御手段42は、燃料噴射量を制御することにより、エンジン60のトルク変動量を抑制する。
なお、フィードフォワード制御手段42でフィードフォワード制御する運転制御パラメータは、燃料噴射量に限定されるものではなく、ディーゼルエンジンの場合、運転制御パラメータとしてスロットル弁20のスロットル開度を用いてもよい。
したがって、フィードバック制御手段46は、変動検出手段44で検出されたエンジン60の回転数の変動量を抑制するように燃料噴射弁64の燃料噴射量をフィードバック制御する。
図10の動作は、上記の再生処理を実行する必要が生じることにより起動される。
まず、ECU36は、空燃比変調手段38により空燃比の強制変調を実行する。すなわち、空燃比変調手段38によりリッチスパイクを開始する。すなわち、NOx吸蔵触媒54のリッチパージ、あるいは、サルファパージ、あるいは、ディーゼルパティキュレートフィルタ56の再生処理の何れかの処理が開始される(ステップS302)。
以下、ステップS304乃至S320の動作は、運転制御パラメータが燃料噴射量となっている点を除いて図4のステップS104乃至S120と同一であるため説明を省略する。
ステップS320が実行された後、ECU36は、NOx吸蔵触媒54のリッチパージ、あるいは、サルファパージ、あるいは、ディーゼルパティキュレートフィルタ56の再生処理、言い換えると、排気浄化手段の再生処理が完了したか否かを判定する(ステップS322)。
なお、排気浄化手段の再生処理が完了したか否かの判定は、第1の実施の形態と同様に、リッチスパイク実行期間ΔTaを計時しておき、その計時した時間が予め定められた所定時間に到達したか否かに基づいて行うことができる。
ステップS322が否定ならば、ステップS302に戻り、ステップS322が肯定ならば、リッチスパイクの実行を終了し、すなわち、排気浄化手段の再生処理を終了し(ステップS324)、一連の処理を終了する。
次に第4の実施の形態について図11を参照して説明する。
第4の実施の形態は、第2の実施の形態の変形例であり、エンジン60がディーゼルエンジンで構成されている点が第2の実施の形態と異なっている。
そのため、第4の実施の形態は、運転制御パラメータが燃料噴射量となっている点と、排気浄化手段の具体的構成とが第2の実施の形態と異なっており、その他の構成は第2の実施の形態とほぼ同様である。
したがって、以下では、図11に示すフローチャートを参照して制御装置100によるNOx吸蔵触媒54のリッチパージ、あるいは、サルファパージ、あるいは、ディーゼルパティキュレートフィルタ56の再生処理時のトルク変動抑制処理についてのみ説明する。
図11のステップS402乃至S414は、図10のステップS302乃至S314と同一であり、図11のステップS416乃至S426は、図8のステップS216乃至S226と同一であるため説明を省略し、ステップS428から説明する。
ステップS426の実行後、ECU36は、NOx吸蔵触媒54のリッチパージ、あるいは、サルファパージ、あるいは、ディーゼルパティキュレートフィルタ56の再生処理、言い換えると、排気浄化手段の再生処理が完了したか否かを判定する(ステップS428)。
ステップS428が否定ならば、ステップS402に戻り、ステップS428が肯定ならば、リッチスパイクの実行を終了し、すなわち、排気浄化手段の再生処理を終了し(ステップS430)、一連の処理を終了する。
上述した第1〜第4の実施の形態においては、図1又は図9に示す電動機23がオルタネータ又はジェネレータであるとして説明したが、この第5の実施の形態では、電動機23がエンジン10に正又は負のトルクの少なくともいずれかを与える部品であるとし、主に、制御装置100のフィードバック制御手段46が電動機23の回転数(電動機23からエンジン10に与えられる正及び負のトルク)を運転制御パラメータとして制御する形態について説明する。
この種の電動機23の具体的態様としては、オルタネータ、ジェネレータ又は電動モータを挙げることができる。
電動機23がジェネレータである場合は、一般的なオルタネータと同様に電気負荷として作用するとともに、モータとしても作用し、エンジン10には正及び負のトルクを与える。
電動機23が、エンジン10とともにハイブリッド車両の動力源となる電動モータである場合は、エンジン10には正及び負のトルクを与える。
以下の説明では、主に、電動機23がエンジン10に正及び負のトルクを与えることができるものとして説明する。
なお、制御装置100のトルク推定手段40で推定されたトルク変動量を抑制するように、フィードフォワード制御手段42で電動機23の回転数をフィードフォワード制御して、エンジン10のトルク変動を抑制するようにしてもよい。そのとき、電動機23のトルクの算出は、第1及び第2の実施の形態におけるリタード量の算出(ステップS108、ステップS208)、第3及び第4の実施の形態における燃料量の算出(ステップS308、ステップS408)に相当する制御である。
なお、本実施の形態では、エンジン10の実回転数を検出するセンサとして、クランク角センサ32を用いる場合について説明したが、これに代えてカム角センサ等を用いることもできる。あるいは、エンジン10の実回転数を検出するものに限らず、例えばトルクセンサのように、エンジン10(及びそれを搭載した車両)の実トルクを検出可能なものを用いることもできる。この場合は、実回転数として実トルクを検出し、目標回転数として目標トルクを検出することになる。
Claims (11)
- 内燃機関の排気系に設けられた三元触媒の活性化のために該三元触媒に流入する排気の空燃比を強制的に変調する空燃比変調手段と、
前記空燃比変調手段による空燃比の変調に伴う前記内燃機関の変動を検出する変動検出手段と、
前記変動検出手段で検出された変動を抑制するように前記内燃機関の運転制御パラメータをフィードバック制御するフィードバック制御手段と、
前記内燃機関の運転状態が前記フィードバック制御手段の作動領域にあるか否かを判定する判定手段と、
前記空燃比変調手段による空燃比の変調の実行中に、前記判定手段により前記内燃機関の運転状態が前記フィードバック制御手段の作動領域にないと判定された場合、前記内燃機関の変動を抑制するための目標値である内燃機関の目標回転数を設定し、この変動抑制目標値に基づいて前記フィードバック制御手段を作動させる作動手段と、
を備える内燃機関の制御装置。 - 前記作動手段が、前記内燃機関のクランク角速度又はクランク角加速度を未知関数とする運動方程式に基づき、前記内燃機関の目標回転数を検出し、この目標回転数に実回転数を近づけるように前記フィードバック制御手段を作動させる、
請求項1記載の内燃機関の制御装置。 - 前記変動検出手段が、前記内燃機関の実回転数を検出する回転数検出手段を有し、
前記作動手段が、前記回転数検出手段の検出結果を用いた最小二乗法に基づき、前記内燃機関の目標回転数を検出し、この目標回転数に実回転数を近づけるように前記フィードバック制御手段を作動させる、
請求項1記載の内燃機関の制御装置。 - 前記フィードバック制御手段が、前記内燃機関の点火時期を前記運転制御パラメータとし、
前記作動手段が、前記内燃機関の目標回転数と実回転数との偏差を小さくするように点火時期を調整する、
請求項1乃至3に何れか1項記載の内燃機関の制御装置。 - 前記フィードバック制御手段が、前記内燃機関のスロットル弁のスロットル開度を前記運転制御パラメータとし、
前記作動手段が、前記内燃機関の目標回転数と実回転数との偏差を小さくするようにスロットル開度を調整する、
請求項1乃至3に何れか1項記載の内燃機関の制御装置。 - 前記フィードバック制御手段が、前記内燃機関の燃料噴射量を前記運転制御パラメータとし、
前記作動手段が、前記内燃機関の目標回転数と実回転数との偏差を小さくするように燃料噴射量を調整する、
請求項1乃至3に何れか1項記載の内燃機関の制御装置。 - 前記フィードバック制御手段が、前記内燃機関の燃料噴射時期を前記運転制御パラメータとし、
前記作動手段が、前記内燃機関の目標回転数と実回転数との偏差を小さくするように燃料噴射時期を調整する、
請求項1乃至3に何れか1項記載の内燃機関の制御装置。 - 前記内燃機関に正又は負のトルクを与える電動機を備え、
前記フィードバック制御手段が、前記電動機の回転数を前記運転制御パラメータとし、
前記作動手段が、前記内燃機関の目標回転数と実回転数との偏差を小さくするように前記電動機の回転数を調整する、
請求項1乃至3に何れか1項記載の内燃機関の制御装置。 - 前記判定手段は、前記内燃機関が加速運転状態にあるとき、前記フィードバック制御手段の作動領域にないと判定する、
請求項1乃至8に何れか1項記載の内燃機関の制御装置。 - 前記判定手段は、前記内燃機関が加速後の定常運転状態にあるとき、前記フィードバック制御手段の作動領域にないと判定する、
請求項1乃至8に何れか1項記載の内燃機関の制御装置。 - 前記判定手段は、前記内燃機関が減速後の定常運転状態にあるとき、前記フィードバック制御手段の作動領域にないと判定する、
請求項1乃至8に何れか1項記載の内燃機関の制御装置。
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