JP4884687B2 - 塗装後の耐食性及び美観に優れた熱延鋼材 - Google Patents

塗装後の耐食性及び美観に優れた熱延鋼材 Download PDF

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Description

本発明は、化成処理と塗装を行った後の耐食性と美観に優れた熱延鋼材に関するものである。特に、強化元素として鉄より酸化され易いSi、Mn、Al、Cr等を含有する高張力熱延鋼材であって、熱延、酸洗工程における適切な酸化物制御により、化成、塗装後の耐食性を飛躍的に向上させるものである。
近年、地球環境問題から、自動車燃費向上のための車体軽量化の必要性が高まっており、これに適した素材として高張力鋼板が自動車用鋼板の主流になりつつある。ところが、高張力鋼板には、強化元素としてSi、Mn、Al、Cr等の鉄より酸化され易い元素が数%のオーダーで添加されており、熱延や焼鈍と言った熱処理の過程で、これらの元素が鋼板表面に濃化して酸化物を形成し、自動車製造工程での化成処理や電着塗装に際しても除去されず、塗装後の品質に弊害を与えるケースが見受けられる。
これまでにも、このような課題を解決すべくさまざまな技術提案がなされている。特許文献1及び2には、鋼板表面に生成した酸化皮膜を除去する目的で、ブラシ研削を行った後に酸洗をする方法が開示されている。特許文献3には、熱延後の酸洗液中にCoイオン、Niイオン、Snイオンの1種又は2種以上を含有させ、鋼板表面にこれらの金属を置換析出させることで、化成処理の結晶核を付与し、化成処理皮膜による被覆率を向上させると言う技術が開示されている。特許文献4には、熱延後に硫黄化合物を含有する酸洗液中で酸洗し、表層のスケールを除去すると共に、硫黄分を鋼板表面に付着させて、自動車製造工程でフォスフォフィライト比率(P比)の高い良質で均一な化成結晶を形成させると言う技術が開示されている。
また、特許文献5には、熱延板に黒皮スケールを付着させたまま、実質的に還元が起きない雰囲気で熱処理を行って、鋼板の地鉄表層部に内部酸化層を形成し、次いで、酸洗で黒皮スケールを除去することで、スケの無いりん酸塩皮膜を形成可能であることが開示されている。特許文献6には、内層を高強度成分、表層を良化成処理成分として、鋳造により複層鋼板を製造する技術が開示されている。
一方、特にSiを含有する熱延鋼板においては、Siスケール残りによる表面性状悪化や塗装後ムラを無くす観点から、熱延条件の検討が行われてきた。例えば、特許文献7には、スラブ表面温度1170〜1250℃で100〜150分保持することで、Siスケールをスラブ表面に均一に発生させ、その後の熱延工程で生成したスケールとまとめて除去することで、表面性状を改善する技術が開示されている。また、特許文献8には、スラブ表面温度が1175℃以上においてデスケーリングを行い、圧延後に極薄いSiスケールを均一に残存させることにより、表面性状に優れた熱延鋼板を得る技術が開示されている。一方、特許文献9には、最終デスケーリング前温度を1180℃以下とすることで、スケールの除去性が向上し、表面性状に優れた熱延鋼板を製造可能とする技術が開示されている。
特開2003-226920号公報 特開平5-317949号公報 特開昭56-130475号公報 特開2003-277959号公報 特開2000-248334号公報 特開平6-336647号公報 特開平5-279734号公報 特開2003-55736号公報 特開2002-194442号公報
しかしながら、これらの従来技術にはいずれも課題がある。特許文献1及び2の技術を適用した場合、易酸化性元素を十分除去するためには、研削、酸洗により鋼板表層のかなりの厚みを除去する必要があり、生産性が悪い。また、易酸化性元素の含有率が高い鋼種に用いると、却って化成処理性を劣化する場合がある。特許文献3及び4の技術は、いずれも鋼板上に均一な化成処理皮膜を形成させるための技術であり、これだけで塗装後の耐食性を改善するものではない。なぜなら後述するように、本発明が対象とする鋼種においては、フォスフォフィライト比率(P比)の高い良質で均一な化成皮膜が形成されてもなお、塗装後耐食性が極めて不良となる例が存在するからである。
特許文献5の技術は、特許文献3、4と同様、化成処理のスケを無くす効果はあるものの、塗装後耐食性の改善効果は無い。また、工程が増えるため経済的でない。特許文献6の技術は、鋳造工程における制御が困難であり、生産性に乏しい。特許文献7〜9の技術は、元々熱延鋼板の表面性状の改善を目的としたものであり、これらをそのまま適用するだけでは、化成処理性や塗装後耐食性を改善することはできない。
本発明は、これらの課題を解決し、鉄より酸化され易い元素を合計0.5mass%以上含有しながらも、化成、塗装後の耐食性を飛躍的に向上させ、塗装後の美観に優れた熱延鋼材を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鉄より酸化され易い元素を合計0.5mass%以上含有する熱延鋼材の化成、塗装後耐食性が不良である原因について、詳細に検討した。特に、フォスフォフィライト比率(P比)の高い良質で均一な化成皮膜が形成されてもなお、塗装後耐食性が極めて不良となるケースに着目して、鋼材側の要因について鋭意検討した。
一般に、鋼材の化成、塗装後耐食性は、化成、塗装後の鋼材に地鉄に達するキズを入れた後、腐食環境に暴露し、キズ部周辺におけるブリスター(塗膜ふくれ)の生成や、キズ部周辺をテープ剥離した時の塗膜剥離幅により評価されるのが通例である。この場合の腐食はいわゆる塗膜下腐食であり、キズがアノード、キズ部周辺のブリスターがカソードとなって腐食が進行する。ところが、易酸化性元素を0.5mass%以上含有する熱延鋼材の場合、キズから数mm以上離れた場所にもブリスターが多数発生し、テープ剥離の際、これらの離れたブリスターまでが繋がって剥離されるため、塗膜剥離幅が大きくなり、塗装後耐食性が不良と判定されることに、本発明者らは気付いた。
そこで、このキズから離れたブリスターについて、さらに詳細に分析したところ、ブリスター内部では、化成結晶が上側から順次溶解していることが判り、このブリスターも、やはりカソードとなっていることが判った。しかしながら、耐食性試験は、地鉄に達するキズを入れて行っている以上、キズそのもののアノード反応速度、即ち、鉄の溶解速度は、鋼種によって大きくは変わらないと考えられる。にもかかわらず、易酸化性元素を0.5mass%以上含有する熱延鋼材には、カソード・ブリスターが多数生成すること、しかも、それがキズから離れた位置に生成することを考慮すると、これらの鋼材には、キズ以外にもアノードが生成している可能性があると考えた。
そこで、キズから離れたブリスターの周囲をさらに詳細に分析した結果、ブリスターのすぐ外側に、化成結晶の下で地鉄が溶解している部分が見られ、これがキズから離れたブリスターに対応する局部アノードであることが明らかになった。つまり、易酸化性元素を0.5mass%以上含有する熱延鋼材の表面には、周囲より鉄が溶解し易く、局部アノードとなり易い部分が多数存在しており、その結果、キズから離れた場所にもカソード・ブリスターが多数発生し、塗膜剥離幅が大きくなると言うメカニズムが明らかになった。
さらに、本発明者らは、このように周囲より鉄が溶解し易く、局部アノードとなり易い部分を少なくするためには、従来とは異なる熱延・酸洗条件が必要なこと、この結果得られる塗装後耐食性に優れた熱延鋼材は、特徴的な表面構造を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の(1)〜(4)を要旨とする。
(1)鉄より酸化され易い元素のC、Si、Mn、P、S、Al、N、Crの1種又は2種以上を合計0.5mass%以上含有する熱延鋼材であって、鉄より酸化され易い元素の内、最も酸化され易いものの鋼材表面における濃度が鋼中濃度を超えず、かつ、鋼材表面に地鉄の結晶粒を被覆する酸化物層が存在して、該酸化物層による結晶粒の被覆面積率が50%以上であり、更に、該熱延鋼材表面に、浸漬型のりん酸亜鉛処理によりP比が0.9以上のりん酸塩皮膜を形成させた後にカチオン電着塗装を施し、これを55℃の7%NaCl水溶液中に253時間浸漬後、塗装面をテープ剥離することにより生成する長径0.5mm以上の塗装剥離部の個数が、1cm2当り1個未満であることを特徴とする塗装後の耐食性及び美観に優れた熱延鋼材。
(2)鉄より酸化され易い元素のC、Si、Mn、P、S、Al、N、Crの1種又は2種以上を合計0.5mass%以上含有する熱延鋼材であって、鉄より酸化され易い元素の内、最も酸化され易いものの鋼材表面における濃度が鋼中濃度よりも高い領域が存在し、かつ、鋼材表面に地鉄の結晶粒を被覆する酸化物層が存在して、該酸化物層による結晶粒の被覆面積率が70%以上であり、更に、該熱延鋼材表面に、浸漬型のりん酸亜鉛処理によりP比が0.9以上のりん酸塩皮膜を形成させた後にカチオン電着塗装を施し、これを55℃の7%NaCl水溶液中に253時間浸漬後、塗装面をテープ剥離することにより生成する長径0.5mm以上の塗装剥離部の個数が1cm2当り1個未満であることを特徴とする塗装後の耐食性及び美観に優れた熱延鋼材。
(3)前記鉄より酸化され易い元素として、Si、Mn、Al、Crの内1種又は2種以上とすることを特徴する前記(1)または(2)に記載の塗装後の耐食性及び美観に優れた熱延鋼材。
(4)前記鉄より酸化され易い元素の合計含有率が1.5mass%以上、4.0mass%以下である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の塗装後の耐食性及び美観に優れた熱延鋼材。
本発明により、塗装後耐食性に優れた高強度熱延鋼材を提供することができる。特に、ホイール等の自動車足回り部品として適用した場合に、キズ部はもちろん平面部においても、塗膜下腐食によるブリスターの生成が少ないため、実車として走行してからも長く美観を維持することができる。
以下、本発明を詳述する。
先ず、前記(1)は、塗装後耐食性を確保するのに必要な、鋼材表面の局部アノード密度の上限を規定したものである。先に述べたように、鋼材表面に、周囲より鉄が溶け易い部分が存在すると局部アノードとなり、カットから離れた位置にもブリスターが生成して、この結果、テープ剥離幅が大きくなる。したがって、テープ剥離幅を小さくするには、鋼材表面の局部アノード密度を少なくすれば良い。局部アノード密度は、鋼材をりん酸亜鉛処理及び電着塗装した後、カットが無い状態で腐食環境に暴露し、この後、塗装面をテープ剥離することで生成する塗装剥離部の密度と相関があり、これを目安とすることができる。鋼材表面が均一で、局部アノードが全く生成しなければ、カットが無い状態で腐食環境に暴露した後、塗装面をテープ剥離しても、塗装剥離部は生成しない。
ただし、この方法で局部アノード密度を見積るには、りん酸亜鉛処理及び電着塗装が、健全、均一に形成されていなければならない。これらに欠陥があると、それ自身が局部アノードとして作用するためである。りん酸亜鉛処理としては、浸漬型のトライカチオン(Zn-Ni-Mg)タイプが良い。また、その表面調整液としては、Tiコロイドを含有する従来タイプのものを用いても良いが、より好ましくは、下地鋼材の種類によらず高い結晶微細化効果を有する亜鉛系分散剤を含有した表面調整液が推奨される。りん酸亜鉛処理の付着量は2.0〜2.5g/m2が良い。また、フォスフォフィライト比率(P比)は、0.9以上となるようにすべきである。P比は(フォスフォフィライトのX線回折強度)/(ホパイトのX線回折強度+フォスフォフィライトのX線回折強度)として測定される。電着塗装は、自動車車体用として現状汎用されているカチオンタイプを使用し、膜厚は15〜20μmの範囲とする。塗装焼付け条件は、それぞれの塗料の仕様に従うが、熱延鋼材は板厚の幅が大きいことから、所定焼付け温度までの昇温時間が板厚に依存することに注意すべきである。即ち、全焼付け時間で管理するのではなく、均熱時間で管理すべきである。均熱時間は、仕様で定められた全焼付け時間の7〜8割とすべきである。これより短いと、塗膜の硬化が不足して、健全な電着塗膜ができない。また、これより長いと、塗膜が硬化過多となって、透水性、バリア性が実車の塗膜よりも高くなり、鋼材の耐食性を過小評価する恐れがある。
試験に用いる熱延鋼材の寸法は、長手方向12cm、幅方向7cmに切り出した鋼板とする。成型品や鋼管から切り出した場合には、完全に平坦でなく多少湾曲していても、これを試験片とし、かつ、鋼板と呼ぶこととする。これを脱脂、化成処理、電着塗装した後、局部アノード密度を評価する。試験条件は、55℃の7%NaCl水溶液中への連続浸漬であり、253時間後に取り出す。取り出してから6時間以上、24時間以内に、テープ剥離試験を行う。テープは幅25mmの透明感圧付着テープとし、鋼板の左右の端面からそれぞれ1cm内側までの端面近傍の領域を避けて、長手方向に並べて2本付着させる。このあとのテープ剥離試験の方法は、原則としてJIS K5600-5-6の7.2.6の記述に従う。即ち、塗装に正しく接触させるために指先でしっかりテープをこすり、テープを通して見られる塗装の色から、接触がきちんとしていることを確認後、5分以内に、できるだけ60°に近い角度でテープの端をつかみ、0.5〜1秒で、1本ずつ確実に引き離す。テープ剥離後、塗装面に生成した塗装剥離部の評価は、以下のように行う。まず、剥離したテープを透明フィルムのシートに貼り付ける。次に、試験片の長手方向12cmに対応する部分の内、上下の端面から各1cm内側までの領域のテープを切断、除去する。即ち、上下左右の端面から1cm内側まで領域は評価しない。これは、端面近傍ではエッジの影響で電着膜厚が薄くなっており、その影響を排除するためである。以上の結果、評価する領域は2本のテープを合わせると、鋼板の長手方向10cm、幅方向5cmのエリアとなる。この後、テープ表面をルーペ等で観察し、テープに付着した長径0.5mm以上の塗装剥離部の個数を数える。これを面積(50cm2)で割って、局部アノード密度の尺度とする。1鋼種につき3サンプルの試験を行って、平均値を出す。この値が1個/cm2未満であると、鋼板表面に生成した局部アノード密度としては十分少なく、塗装後カットを入れた通常の腐食試験においても、カットから離れた位置に生成するブリスターは少なくなり、この結果、テープ剥離幅は小さくなる。より好適には、0.5個/cm2未満である。
局部アノード密度が少ないことのもう一つの作用効果として、実車での塗装後美観の維持がある。詳細には、実施例2で述べるが、本発明の用途の一つであるホイールにおいては、構造上、平面部分の面積が広く、塗装後の美観維持が非常に重視されている。
なお、鉄より酸化され易い元素(易酸化性元素)のC、Si、Mn、P、S、Al、N、Crの1種又は2種以上の合計を0.5mass%以上と規定したのは、0.5mass%未満では、高強度熱延鋼材が得られないためである。
前記(1)は、更に先に述べた性能を有する熱延鋼材の表面構造を規定したものである。本発明者らは、局部アノード形成により塗装後耐食性が劣化するメカニズムを知見した後に、局部アノードが鋼材表面にどのように形成されているかを詳細に分析した。その結果、(a)鋼材表面における易酸化性元素の濃度が鋼中濃度よりも高い領域がある、(b)鋼材表面の地鉄の結晶粒を被覆する表面酸化物層の被覆率が低い、の2つの条件が揃うと、局部アノードを形成し易いことを見出した。鋼材表面に易酸化性元素の濃度が鋼中濃度よりも高い領域があると、その周囲の鉄は溶け易いと考えられる。そして、その表面が酸化物層により被覆されていなければ、局部アノードとなる可能性が高いと思われる。要するに、熱延・酸洗後の鋼材表面が不均一な構造であればあるほど、局部アノードを形成し易い。
そこで、局部アノードを減らすための対策について鋭意検討したところ、それには2通りの方法があることを見出した。その1つが前記(1)に規定した表面構造である。前記(1)は、(a)鋼材表面における易酸化性元素の濃度が鋼中濃度を超えない、(b)鋼材表面の地鉄の結晶粒を被覆する表面酸化物層の被覆率を高める、と言う2つの条件により、局部アノードの形成を減少させたものである。以下に、その構造及び製造方法について詳細に説明する。
先ず、(a)鋼材表面における易酸化性元素の濃度が鋼中濃度を超えないことについてであるが、鋼材表面に易酸化性元素の濃化があるかどうかは、グロー放電発光分析(GDS)により判定する。図1に、その例を示す。これは、後述する実施例で示す表1の組成Cのスラブを、異なる熱延・酸洗条件で板厚3.2mmの熱延鋼板としたもののGDS分析結果である。使用した装置は、リガク製のグロー放電発光分析装置である。測定時間は10sec、測定インターバルは10msec、スパッタリング条件は、設定電力20W、Ar流量250mL/minとした。測定元素はFe、O、Si、Mnであるが、この内、最も酸化され易いSiについて見ると、図1(a)は、スパッタリング時間2秒以内の鋼材表面にSi濃度のピークが無く、前記の「鋼材表面における易酸化性元素の濃度が鋼中濃度を超えない」と言う条件を満足している。一方、図2(b)は、スパッタリング時間約0.5秒の鋼材表面にSi濃度のピークが存在し、上記の条件を満足しない。測定は鋼材上の100cm以上離れた5ヶ所で行い、この内、3ヶ所以上が(a)、(b)どちらのタイプであるかにより判定する。なお、ここで言うスパッタリング時間2秒以内の鋼材表面とは、鋼材の最表層から凡そ5μmの深さの領域に対応している。
次に、鋼材表面における易酸化性元素の濃度が鋼中濃度を超えないための熱延鋼板の製造方法について述べる。易酸化性元素の濃化を無くすには、例えば、二次スケールが生成すると考えられている仕上げ圧延開始から巻取りまでの間に、内部酸化よりも外部酸化が有利になる条件で製造することが有効である。それには、最終デスケ後のスケール厚を厚くすることにより、鋼板表層近傍への酸素の拡散を起こり難くするのが良い。最終デスケ後のスケール厚を厚くするには、加熱炉から仕上げ圧延までの工程において、例えば、次のような条件を選ぶことが有効である。 (i)スラブ加熱温度を高め、均熱時間を長くすることで、最終デスケ後にも一次スケールを残存させる、(ii)粗圧延後の粗バー厚みを厚くして、スケール厚を確保する、 (iii)最終デスケ圧を低めに設定する、 (iv)粗圧延最終パスから仕上げ圧延までの時間を長くして、二次スケールの生成開始を早める、 (v)仕上げ圧延開始直後の圧下率を抑制することにより、スケール層へのクラック生成を抑制する。
具体的には、先ず、スラブ加熱は1250℃以上の高温で、均熱時間200分以上行うのが良い。粗圧延では、例えば、スラブ厚みが250mmであれば、粗バー厚みは70mm以上とするのが良い。最終デスケのデスケ水吐出圧は9.8MPa未満が良い。粗圧延最終パスから仕上げ圧延開始までの時間は、90秒以上確保するのが良い。また、仕上げ圧延開始直後のF1ロールの圧下率は25%未満とするのが良い。
次に、酸洗条件であるが、いわゆるスケール、黒皮を除去するのに必要十分な酸洗条件であれば良い。そのためには、従来の操業よりも塩酸濃度や浴温を低くし、処理時間も短くした上で、過酸洗抑制剤も添加するのが良い。特許文献1、2に見られたような、過剰な酸洗を行うと、むしろ表層構造の不均一化を招き、逆効果である。
次に、(b)鋼材表面の地鉄の結晶粒を被覆する表面酸化物層の被覆率を高めることについて説明する。図2に、熱延鋼板を60°傾斜して、地鉄の上に生成した表面酸化物層をSEM(走査型電子顕微鏡)により観察した結果を示す。端面に見えているのが地鉄の結晶粒、表面にあるのが酸化物層である。図2(a)は、表面粗度が大きな鋼板を酸化物層が均一に被覆したものの例、図2(b)は、表面粗度が小さい鋼板の上に厚みが場所によって異なる酸化物層を有するものの例である。これらから判るように、表面酸化物層は、厚さが数μm以下の非常に薄い層であり、いわゆるスケールや黒皮とは異なる。なお、表面に存在するのが酸化物層であることを確認するには、XPS(X線光電子分光法)によりサンプルの表面分析を行って、酸素の定性分析及び鉄の状態分析を行い、酸素が表面に存在すること、鉄が酸化物の状態にあることを確認すれば良い。
次に、地鉄の結晶粒について説明する。地鉄の結晶粒とは、表面からSEM観察を行った際に、境界のはっきりした粒状に見えるものすべてを指す。結晶粒の大きさは、図2のように、端面と表面の同時観察を行うことで確認でき、鋼種や熱延条件にもよるが、10μm程度以上あるのが通常である。これに加えて、大きさが数μm前後の小さなものも、ここでは結晶粒と定義する。例えば、図3(c)のSEM写真には、中央部付近の大きさが10μm前後の大きな粒と、左上に密集して見える大きさが数μm程度の小さな粒が観察されるが、これらはいずれも地鉄の結晶粒と定義する。大きさが数μm程度の小さな結晶粒は圧延中に表層近傍で(通常サイズの)結晶粒が破壊されたもの、あるいは、酸洗中にエッチング(地鉄の溶解)により形成されたものと思われる。いずれにせよ、これらは表層酸化物層により被覆されない地鉄の結晶粒である。
鋼材表面酸化物層の被覆率は、以下のようにして算出する。先ず、鋼材よりSEM観察が可能な大きさ、例えば、30mm角のサンプルを切り出す。そして、5mm以上離れたランダムな3点を真上から(鋼板を傾斜させずに)SEM観察する。観察は、加速電圧15kV、倍率1000倍の視野で行い、表面酸化物層が地鉄の結晶粒をほぼ被覆していれば評点2、表面酸化物層と地鉄の結晶粒が混在していれば評点1、結晶粒が露出した部位が優勢ならば評点0とする。それぞれの評点に相当する例示写真を図3に示す。これらの中間のものがあれば、より例示写真に近い方の評点とする。同様の評価を、鋼材上の100cm以上離れた位置から採取した合計10サンプルについて行い、評点を合計する。例えば、観察した全視野で、表面酸化物層が地鉄の結晶粒をほぼ被覆していれば、合計評点は60点である。その上で、以下の計算式を用いて、表面被覆率を求める。なお、少数点以下は四捨五入する。
表面被覆率(%) = 合計評点 × 100/60
前記(1)には、鋼材表面に易酸化性元素の濃度が鋼中濃度よりも高い領域が無い。この場合には、表面酸化物層の被覆率が50%以上であれば、局部アノードの生成を十分抑制できる。さらに好適には60%以上である。
次に、鋼材表面酸化物層の被覆率を制御する方法について説明する。これには、酸洗とリンスが関与している。酸洗条件は、既に述べたように、従来の操業よりも塩酸濃度や浴温を低くし、処理時間も短くした上で、過酸洗抑制剤を添加することが、酸洗時のエッチングによる粒の生成を回避し、鋼材表面酸化物層の被覆率を高める上で、有利である。その上で、酸洗後のリンス水中に、りん酸1〜3mass%とほう酸2〜5mass %を添加し、浴温を60〜80℃として5〜8秒リンスした後、乾燥温度80〜150℃で乾燥することにより、表面酸化物層の被覆率をさらに高めることができる。
前記(2)は、前記(1)の性能を有する熱延鋼材のもう1種類の表面構造を規定したものである。これは、(a)鋼材表面に易酸化性元素の濃度が鋼中濃度よりも高い領域を密に生成させる、(b)鋼材表面の地鉄の結晶粒を被覆する表面酸化物層の被覆率を高める、と言う2つの条件により、鋼材表面の不均一を軽減し、局部アノードの形成を減少させたものである。
この内、先ず、(a)鋼材表面に易酸化性元素の濃度が鋼中濃度よりも高い領域を密に生成させることについて説明する。局部アノードが形成され易いのは、表面構造が不均一な場合である。地鉄中の易酸化性元素の濃化についても、それが所々まばらに存在すると、局部アノードは形成され易いが、表面に密集していれば、これはこれで均一な表面構造と言うことができ、局部アノードの生成を抑制可能である。
鋼材表面に易酸化性元素の濃化があるかどうかは、既に述べた通り、図1のように、グロー放電発光分析(GDS)により判定する。これにより、易酸化性元素の濃化があると判定された場合には、蛍光X線により易酸化性元素の表面含有率(mass%)を測定し、鋼中含有率(mass%)に対して何倍であるかを求めた上で、以下の式に従って、濃化が密であるか粗であるかの判定を行う。
(表面含有率/鋼中含有率) ≧ 1.5 ならば、密
(表面含有率/鋼中含有率) < 1.5 ならば、粗
蛍光X線による易酸化性元素の表面含有率(mass%)の測定は、以下のように行う。先ず、易酸化性元素の鋼中含有率が既知の標準サンプルを準備する。易酸化性元素がSiの場合を例に取れば、後述する実施例の表1に示すA、B、D、Eのように、鋼中Si含有率(mass%)が小さいものから大きいものまで、一連の4乃至5サンプルを準備するのが良い。これらは、スラブより切り出したものでも良いし、実験室にて真空溶解により作製したものでも良い。これを、蛍光X線の測定が可能なサイズ、例えば、幅方向33mm 、長手方向33mm 、厚さ50mmに切り出した後、鋼中含有率を正しく測定するため、表面から厚さ10mm以上を切断・除去し、グラインダーで表面研削する。次に、蛍光X線により易酸化性元素の強度を測定して、鋼中含有率(mass%)と強度との関係式、いわゆる検量線を求める。以上の準備が完了したら、供試材である熱延・酸洗後の鋼材を33mm角に切り出した後、表面を研削すること無しに、蛍光X線により易酸化性元素の強度を測定し、これを先に作成した検量線を使って、易酸化性元素の含有率(mass%)に換算する。この値を、熱延・酸洗後の鋼材における易酸化性元素の表面含有率(mass%)と定義する。
次に、鋼材表面に易酸化性元素の濃度が鋼中濃度よりも高い領域を密に生成させるための製造方法について述べる。易酸化性元素の濃化を密に起こさせるには、例えば、二次スケールが生成すると考えられている仕上げ圧延開始から巻取りまでの間に、外部酸化よりも内部酸化が有利になる条件で、熱延鋼板を製造することが有効である。それには、最終デスケ後のスケール厚を薄くすることにより、鋼板表層近傍への酸素の拡散を起こり易くするのが良い。最終デスケ後のスケール厚を薄くするには、加熱炉から仕上げ圧延までの工程において、例えば、以下のような条件を選ぶことが有効である。(I)スラブ加熱温度を低くし、均熱時間を短くすることで、最終デスケ後に一次スケールを残存させない、(II)粗圧延後の粗バー厚みを薄くして、スケール厚を低減する、(III)最終デスケ圧を高めに設定する、(IV)粗圧延の最終パスから仕上げ圧延までの時間を短くして、二次スケールの生成が少ない内に、仕上げ圧延を開始する、(V)仕上げ圧延開始直後に強圧下することにより、スケール層にクラックを生成させる。
具体的には、先ず、スラブ加熱は1170℃以下で、均熱時間100分以内で行うのが良い。粗圧延では、例えば、スラブ厚みが250mmであれば、粗バー厚みは35mm以下が良い。最終デスケのデスケ水吐出圧は24.5MPa以上が良い。粗圧延の最終パスから仕上げ圧延までの時間は50秒未満が良い。仕上げ圧延のF1ロールは、圧下率45%超が良い。
酸洗条件は、いわゆるスケール、黒皮を除去し、その下の内部酸化層を維持するのに必要十分な酸洗条件であれば良い。そのためには、従来の操業よりも塩酸濃度や浴温を低くし、処理時間も短くした上で、過酸洗抑制剤も添加するのが良い。
次に、(b)鋼材表面の地鉄の結晶粒を被覆する表面酸化物層の被覆率を高めるであるが、これは、既に前記(1)で述べたとおりである。但し、前記(2)では、易酸化性元素の濃化が密な場合と粗な場合とで、必要とされる鋼材表面酸化物層の被覆率が異なる。易酸化性元素の濃化が密であれば、鋼材表面酸化物層の被覆率が70%以上あれば、有効に局部アノードの生成を抑制できる。これに対して、易酸化性元素の濃化が粗であれば、鋼材表面酸化物層の被覆率は80%以上必要である。
なお、前記(1)及び(2)では、鉄より酸化され易い元素の内、最も酸化され易いものについて規定しているが、酸化され易さの順番はエリンガム図に準じて決定すれば良い。但し、含有率が極端に少ない(例えば0.1mass%以下の)元素については、除いて考えるべきである。後述する実施例の表1に、鋼成分が異なる場合の最も酸化され易い元素を例示した。
前記(3)は、前記の鉄より酸化され易い元素として、Si、Mn、Al、Crの4種類の元素の内、1種類以上とすることを規定したものである。これらの元素は、安価で高性能な高強度鋼材を得るために好適なものである。
前記(4)は、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の鉄より酸化され易い元素の合計含有率を規定したもので、特に強度クラスが440MPa以上のものを意図した規定である。合計含有率が1.5mass%未満ではこのクラスの高強度鋼材は得られず、4.0mass%超では加工性、溶接性等が劣化する可能性が高まる。
以下に、本発明を実施例を用いて、非限定的に説明する。
(実施例1)
(1) 供試鋼の成分
表1に、供試材として用いた9種類の鋼スラブの成分を示す。
(2) 熱延・酸洗条件
表2に、熱延・酸洗工程での製造条件を示す。スラブ厚みは250mmとした。スラブ加熱、粗圧延後、仕上げ圧延前に最終デスケーリングを行った。本発明例においては、酸洗液中に、過酸洗防止剤としてスギムラ化学製のヒビロンAS-20Cを添加し、また、リンス水中にりん酸1.5mass%、ほう酸2.5mass%を添加した。比較例においては、酸洗液中に過酸洗防止剤を添加せず、また、リンス水中にりん酸、ほう酸を添加しなかった。
(3) 酸洗板の性能評価
表1のスラブを表2の製造条件で酸洗板とし、性能評価を行った結果を表3に示す。鋼板表層の元素濃化及びその粗密、酸化物層被覆率は、既に述べたように、GDS(図1)と蛍光X線測定、及び、表面SEM観察(図3)により決定した。
酸洗板を7cm(幅方向)×12cm(長手方向)に切断し、アルカリ脱脂した後、以下の条件で化成処理及び電着塗装を行った。
表面調整:プレパレン-X(日本パーカライジング製)
3g/Lの水溶液を作成し、常温で25秒浸漬した。
化成処理:パルボンド-SX35(日本パーカライジング製)
処方に従い、フリー酸0.8ポイント、全酸24ポイント、
促進剤濃度3.8ポイントになるよう調整し、浴温35℃で
120秒浸漬し、その後、水洗、純水洗、乾燥した。
電着塗装:パワーニクスPN330グレー(日本ペイント製)
電圧240Vで180秒電着塗装を行い、乾燥板温165℃、
均熱時間15分となるよう焼付けした。膜厚は15〜20
μmであった。また、いずれの水準ともブツの発生等に
よる塗膜欠陥は無かった。
各水準につき、サンプルは8枚ずつ準備し、内各2枚は、化成処理まで行い、電着塗装は行わなかった。1枚は、化成処理をクロム酸水溶液で溶解し、溶解前後の質量変化から化成処理皮膜の付着量を測定した。もう1枚は、P比及びスケ(スケとは、化成処理皮膜のない部分をいう。)の評価に使用した。P比の測定は定法に従い、X線回折によりホパイト(H)の(100)面とフォスフォフィライト(P)の(110)面の強度を測定し、P比 = (P)/((P)+(H))
により算出した。この結果、いずれのサンプルにおいても、P比は0.9以上と良好であった。また、スケについては、SEMにより倍率1000倍で数箇所観察したが、どのサンプルにもスケは無かった。
各水準につき6枚は、化成処理、電着塗装の両方をこの順に行った。この内の3枚は、局部アノードの生成密度を評価するために、前記(1)の説明で述べたように、カット傷を入れずに55℃の7%NaCl水溶液中に253時間連続浸漬後、既に述べた手順で塗装面をテープ剥離し、生成した長径0.5mm以上の塗装剥離部の個数を数え、これを上下左右の端面近傍を除いたサンプル面積(50cm2)で割って、局部アノード密度とした。
残りの3枚は、化成処理、電着塗装の後、地鉄に達するカット傷を表面長手方向に長さ5cmだけ入れて、55℃の7%NaCl水溶液中に253時間連続浸漬した。浸漬終了後、サンプルを取り出して軽くブロアー乾燥してから、カット部周辺を幅30mmのテープで剥離し、カットからの片側最大剥離幅を測定した。
評価結果を表3にまとめた。本願発明の熱延鋼板は、いずれも局部アノードの生成が抑制されている。また、その結果として、カット板剥離幅は軟鋼冷延鋼板並に小さく、塗装後耐食性に非常に優れていることが判る。一方、比較例の熱延鋼板は、P比の高い良質な化成処理皮膜が均一にスケなく形成され、電着塗装にもブツ等の塗膜欠陥が無いにもかかわらず、局部アノード密度が高い。また、この結果、カット板剥離幅は、本発明に比べて大きく、塗装後耐食性が劣っている。
(実施例2)
実施例1で用いた本発明例2、4、6、10及び比較例14、15、19、20の酸洗板から、実際に自動車用ホイールを製造し、自動車部品メーカーにて化成処理、電着塗装を行った後に、実車走行試験を実施した。実車は2台用意し、1台(1500CCクラス)には、板厚3.2mmのホイール、即ち、表4の番号31、33(本発明例)と番号35、36(比較例)の4つを装着し、もう1台(3000CCクラス、ピックアップトラック)には、板厚6.3mmのホイール、即ち、表4の番号32、34(本発明例)と番号37、38(比較例)の4つを装着した。そして、泥はね区間、塩水区間、石はね区間等からなる自動車メーカーの悪路模擬循環コースで、ホイールをキャップなしで装着して10000kmを走行した。試験後、ホイールの美観を観察し、初期の美観が維持されていたものは○、平面部のブリスター発生により美観が損なわれていたものは×、と評価した。
結果を表4に示す。本願発明の熱延鋼板は、局部アノード密度が低いことにより、ホイールに成型し、実車走行試験を行った場合において、塗装面の美観が維持されている。
GDSによる鋼材表層近傍の易酸化性元素の分布測定例を示す図で、(a)濃化がない例(実施例25)、(b)濃化がある例(比較例17)を示す図である。 地鉄の上に生成した鋼材表面酸化物層のSEM写真(60°傾斜)であり、(a)表面酸化物による地鉄の被覆が均一な例、(b)表面酸化物による地鉄の被覆が不均一な例のSEM写真である。 表面酸化物層による地鉄の結晶粒の被覆評点例示写真(加速電圧15kVで撮影)であり、(a)評点2、(b)評点1、(c)評点0をそれぞれ示す写真である。

Claims (4)

  1. 鉄より酸化され易い元素のC、Si、Mn、P、S、Al、N、Crの1種又は2種以上を合計0.5mass%以上含有する熱延鋼材であって、前記鉄より酸化され易い元素の内、最も酸化され易いものの鋼材表面における濃度が鋼中濃度を超えず、かつ、鋼材表面に地鉄の結晶粒を被覆する酸化物層が存在して、該酸化物層による結晶粒の被覆面積率が50%以上であり、更に、該熱延鋼材表面に、浸漬型のりん酸亜鉛処理によりP比が0.9以上のりん酸塩皮膜を形成させた後にカチオン電着塗装を施し、これを55℃の7%NaCl水溶液中に253時間浸漬後、塗装面をテープ剥離することにより生成する長径0.5mm以上の塗装剥離部の個数が1cm2当り1個未満であることを特徴とする塗装後の耐食性及び美観に優れた熱延鋼材。
  2. 鉄より酸化され易い元素のC、Si、Mn、P、S、Al、N、Crの1種又は2種以上を合計0.5mass%以上含有する熱延鋼材であって、鉄より酸化され易い元素の内、最も酸化され易いものの鋼材表面における濃度が鋼中濃度よりも高い領域が存在し、かつ、鋼材表面に地鉄の結晶粒を被覆する酸化物層が存在して、該酸化物層による結晶粒の被覆面積率が70%以上であり、更に、該熱延鋼材表面に、浸漬型のりん酸亜鉛処理によりP比が0.9以上のりん酸塩皮膜を形成させた後にカチオン電着塗装を施し、これを55℃の7%NaCl水溶液中に253時間浸漬後、塗装面をテープ剥離することにより生成する長径0.5mm以上の塗装剥離部の個数が1cm2当り1個未満であることを特徴とする塗装後の耐食性及び美観に優れた熱延鋼材。
  3. 前記鉄より酸化され易い元素として、Si、Mn、Al、Crの内1種又は2種以上とすることを特徴とする請求項1または2に記載の塗装後の耐食性及び美観に優れた熱延鋼材。
  4. 前記鉄より酸化され易い元素の合計含有率が1.5mass%以上、4.0mass%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の塗装後の耐食性及び美観に優れた熱延鋼材。
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