JP4909112B2 - タービン設備 - Google Patents

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Description

本発明は、長期連続運転が可能なタービン設備に関する。
エネルギー資源の有効利用と経済性の観点から、発電設備(発電プラント)では様々な高効率化が図られている。例えば、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせたタービン発電プラント(複合発電プラント)もその一つである。複合発電プラントでは、ガスタービンからの高温の排気ガスが排熱回収ボイラ装置に送られ、排熱回収ボイラ装置内で加熱ユニットを介して蒸気を発生させ、発生した蒸気を蒸気タービンに送って蒸気タービンで仕事をするようになっている。加熱ユニットは節炭器、過熱器、ボイラ(ドラム及び蒸発器)等を有しており、ボイラの熱回収率を向上させるため、複数段(例えば、高圧、中圧、低圧)の加熱ユニットが備えられている。そして、高圧、中圧、低圧の加熱ユニットのそれぞれに過熱器やドラム等が備えられている。
排熱回収ボイラ装置では、加熱ユニットが圧力別に多重に設けられ、各ユニット間で水や蒸気等が送られる配管が多数設けられ、また、蒸気タービンとの間で蒸気が送られる配管が設けられている。これら配管はリン酸塩処理やアルカリ処理(水処理)が施されて浸食・腐食(エロージョン・コロージョン)等が防止されている。具体的には、加熱ユニットのドラム内にリン酸ナトリウムや苛性ソーダを注入してリン酸塩処理またはアルカリ処理を施し、配管内のエロージョン・コロージョンを防止している。
従来の排熱回収ボイラ装置における水処理では、リン酸塩処理やアルカリ処理により配管内のエロージョン・コロージョンを防止しているが、加熱ユニットが圧力別に多重に設けられた排熱回収ボイラ装置では、注入したリン酸ナトリウムやアルカリが特に高圧ボイラ部で濃縮してアルカリ腐食が発生する問題が生じていた。また、近年は、環境問題等から排出されるリンの規制が問題になってきている。
そこで、本発明者等は前記問題に鑑み、高いpH運用を図ることを提案した(特許文献1)。
この提案に係る排熱回収ボイラ装置を備えたタービン設備の全体系統図を図6に示す。図6に示すように、ガスタービン1からの排気ガスが排熱回収ボイラ2に送られるようになっており、排熱回収ボイラ2には高圧加熱ユニット3、中圧加熱ユニット4及び低圧加熱ユニット5が備えられている。排熱回収ボイラ2内では高圧加熱ユニット3、中圧加熱ユニット4及び低圧加熱ユニット5を介して蒸気を発生させ、発生した蒸気を蒸気タービン6に送って蒸気タービン6で仕事をするようになっている。蒸気タービン6の排気は復水器8で凝縮されて復水され、復水ポンプ9により排熱回収ボイラ2に導入される。排熱回収ボイラ装置は、排熱回収ボイラ2及び復水ポンプ9からの給水ライン7(給水系統)によって構成されている。
高圧加熱ユニット3は、高圧過熱器11、高圧ドラム12、高圧蒸発器13及び高圧節炭器14を有している。高圧ドラム12の水は排熱回収ボイラ2内に配された高圧蒸発器13で過熱循環され、高圧ドラム12内で高圧蒸気を発生する。高圧ドラム12で発生した高圧蒸気は排熱回収ボイラ2内に配された高圧過熱器11で過熱されて蒸気タービン6に導入される。
中圧加熱ユニット4は、中圧過熱器21、中圧ドラム22、中圧蒸発器23及び中圧節炭器24を有している。中圧ドラム22の水は排熱回収ボイラ2内に配された中圧蒸発器23で過熱循環され、中圧ドラム22内で中圧蒸気を発生する。中圧ドラム22で発生した中圧蒸気は中圧過熱器21を通って再熱器25に導入され、再熱器25で再熱されて蒸気タービン6に導入される。中圧過熱器21からの蒸気はガスタービン1の高温部(燃焼器や翼等)の冷却用としてガスタービン1側に導入される。
低圧加熱ユニット5は、低圧過熱器31、低圧ドラム32、低圧蒸発器33及び低圧節炭器34を有している。低圧ドラム32の水は排熱回収ボイラ2内に配された低圧蒸発器33で過熱循環され、低圧ドラム32内で低圧蒸気を発生する。低圧ドラム32で発生した低圧蒸気は低圧過熱器31を通って蒸気タービン6に導入される。
低圧ドラム32には、復水器8からの復水50が脱気器10及び低圧節炭器34を介して給水される。低圧節炭器34の出口側の流路は高圧ドラム12及び中圧ドラム22につながる給水ライン41が設けられ、給水ライン41からは、高圧給水ポンプ42を介して高圧ドラム12に給水が行われ、中圧給水ポンプ43を介して中圧ドラム22に給水が行われる。即ち、低圧ドラム32及び中圧ドラム22及び高圧ドラム12に並行に給水が行われるようになっており、低圧ドラム32が低圧側ユニットのドラムとされ、中圧ドラム22及び高圧ドラム12が高圧側ユニットのドラムとされている。なお、符号44は低圧節炭器34からの給水を循環する循環ポンプを図示する。
尚、脱気器10の入口側で復水50の一部が復水器8に戻され、給水ライン41から分岐して脱気器10側に一部の水が戻されるようになっている。排熱回収ボイラ2内の各機器の配置は一例であり、節炭器や過熱器の台数や配置はガスタービン1の性能等により適宜変更されるものである。
給水系統である給水ライン7にはpH調整剤のアンモニアと脱酸素剤のヒドラジンとの薬剤46を注入する薬剤注入手段45が設けられている。薬剤注入手段45からはpH調整用として給水に所定量のアンモニアが注入され、低圧ドラム32内の給水のpHを9.0以上としていると共にアンモニア濃度を0.5ppm以上となるようにしている。
一般に、給水のpHが9.0を下回ると流れによるエロージョン・コロージョン(腐食・浸食)の発生が懸念される。このため、低圧ドラム32内の給水のpHを9.0以上としている。低圧ドラム32内の給水の圧力は高圧ドラム12及び中圧ドラム22の給水の圧力よりも低く、アンモニアは蒸発しやすく圧力が低い程気相側に混合しやすい(液相に混合しにくい)ので、即ち、気相と液相との分配率の値が高いので、低圧ドラム32内の給水のpHを9.0以上とすることで高圧ドラム12及び中圧ドラム22の給水のpHを9.0よりも高い値にすることができる。また、高圧ドラム12、中圧ドラム22、低圧ドラム32の薬剤47としては、アンモニアが揮発し易いので、pHの低下を防止する点からリン酸ナトリウムが用いられている。
なお、給水及びボイラ水のpHはJISにおいて基準が定められている(非特許文献1)。
特開2002−180804号公報 特開平5−264492号公報 JIS B8223−1999
ところで、近年では運転効率の向上から高圧ドラムに対して高圧給水を行うようになり、また日々の電力需要の変動に対応できるよう広い負荷条件での運転が求められている。その結果、高圧ドラムに供給する高圧給水の制御の高圧給水制御弁(図示せず)の流量制御範囲が広いものが要求されている。前記高圧給水の制御の高圧給水制御弁として、例えば図7に示す給水の通過量を調整するための多孔板を単段とした多孔板単段給水制御弁100Aや、図8に示す多孔板を多段とした多孔板多段給水制御弁100B等が使用されているが、連続で運転する場合には、高圧給水101中に溶存している鉄成分が弁の孔に付着して孔の閉塞が進行し、流量維持のために弁開度が上昇する場合がある。
図9乃至図10を用いて前記多孔板多段給水制御弁100Bを構成する多孔板の多段構造を示す。図9乃至図10に示すように、多孔板の多段構造は、複数の孔110が開口されたセグメントプレート111が多段に積層されてなり、その中央部分にプラグ112を挿入し、流体の流量を調整している。図10はセグメントプレート111の構成を模式化したものであり、高圧給水101が複数の孔110を通過する様子を示している。
ここで、高圧給水が流れるオリフィス部において、溶存している鉄成分が析出する現象を図11に示す。
図11に示すように、約200℃のボイラ給水は高圧節炭器14を通過することで、約300℃にまで昇温され、高圧給水101中の鉄成分は後述するいわゆる“過飽和”の状態となり、平衡論的に鉄酸化物(スケール)が析出する可能性がある。
大きな径を有する配管内で緩やかに流れている(流速〜3m/s)状況では、鉄酸化物は“結晶”として安定に存在するに十分大きなサイズの粒子までは成長することなく微粒子として存在するか、或いは鉄イオン(Fen+)の状態で存在していると推測されるが、該微粒子もしくは鉄イオンは平衡論的に不安定な状態であるので、これらを含む給水が多孔板等の孔のオリフィス部103を通過する際、高流速状態となるため、上述の微粒子もしくは鉄イオンは通常の配管壁面の場合に比べて高頻度でオリフィス壁近傍に供給され、また急激な流動状態の変化を受けることで微粒子もしくは鉄イオンはより不安定で析出しやすい状態となる。
この結果、鉄酸化物の結晶(Fe 3 4 )104として主にオリフィス部103の入口側面側に析出する。この析出した結晶(スケール)104が徐々に孔を塞ぐ結果、流量が低下するので、弁の開度はスケールの付着の程度に応じて増加することとなる。またオリフィス部103の後部側においては、流れが“澱む”オリフィス後部の澱み部105が存在し、これらの部分においては物質の供給速度は高流速部に比べて遅いものの、結晶104が安定して成長するものと考えられる。
次に、ボイラ給水中での過飽和状態を説明するために、図12にpH9.3における水温度と鉄溶解度との関係を示す。図12に示すように、高圧給水の温度が200℃付近で鉄の溶解度が最高状態となり、そのまま鉄が析出せずに温度が上昇すると、高圧給水中に鉄がその温度での溶解量以上に溶解した(過飽和)状態となる。
例えば、図12に示すように、約220℃の場合には、高温給水中に1.7ppbの鉄が溶解しているものが、高圧節炭器14の出口で350℃にまで上昇すると、0.3ppbしか溶解し得ないので、その差分の1.4ppbは過飽和で溶解した状態になり、平衡論的にスケール析出の可能性があることになる。
また、弁の孔にスケールが付着した場合、給水制御弁開度がおよそ90%となるとメンテナンスが必要となるが、メンテナンス費用が増大するので、そのメンテナンスの回数を極力低減したいという要望がある。特に発電設備(発電プラント)の定期検査と同時期のメンテナンスであれば、一度に点検と検査とを行なうことができる理想の状態であるので、プラント稼動率の向上になり好ましいが、図13に示すような、開度上昇プロファイルが理想の状態(実線:符号1000)とは異なり、従来の定期検査期間を待たずにメンテナンスが必要となる状態(破線:符号1001)のプラントも存在しているのが現状である。
特に、コンバインドサイクルプラントの運転の長期化に対応するため、高圧給水制御弁におけるスケール付着率の低減技術の出現が切望されている。
本発明は、前記問題に鑑み、高圧給水制御弁のスケール付着率の大幅な低減を図ることができるタービン設備を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、複数段の圧力の異なる加熱ユニットを介して発生した蒸気により作動する蒸気タービンと、蒸気タービンの排気を復水する復水器と、復水器で凝縮された復水を排熱回収ボイラ側に送給する給水系統とからなるタービン設備において、圧ユニットの内で高圧加熱ユニットの高圧ドラムに供給する高温高圧給水を供給する高温高圧給水ラインの高圧節炭器と高圧給水制御弁との間に介装され、内部に設けられた遮蔽物で高温高圧給水の流動状態を乱し、高温高圧給水を次々に遮蔽物に衝突させることで、高温高圧給水中に溶解する微粒子もしくは鉄イオンを酸化鉄の結晶粒子として析出させるスケール発生・付着装置を有し、前記スケール発生・付着装置内部の遮蔽物は、前記高温高圧給水の流れ方向に沿って複数の邪魔板が交互に配設され、前記邪魔板の遮蔽度が流れの上流側から下流側に向かって徐々に大きくなるように構成されていることを特徴とするタービン設備にある。
第2の発明は、第1の発明において、前記スケール発生・付着装置内部の遮蔽物は、前記高温高圧給水の流れ方向に沿って中央が中空の竹節部が複数配設され、前記竹部の遮蔽度が流れの上流側から下流側に向かって徐々に大きくなるように構成されていることを特徴とするタービン設備にある。
の発明は、第1の発明において、前記スケール発生・付着装置内部の遮蔽物は高温高圧給水の流れ方向に沿ってネジ切り形状の螺旋部形成され、前記ネジ切り形状のネジ山の高さが流れの上流側から下流側に向かって徐々に高くなるように構成されていることを特徴とするタービン設備にある。
の発明は、第1乃至のいずれか一つの発明において、前記高圧節炭器とスケール発生・付着装置との間又は前記スケール発生・付着装置内において、アンモニアをpH9.5以上となるように注入してなることを特徴とするタービン設備にある。
発明は、第1乃至のいずれか一つの発明において、前記高圧ドラムに供給する高圧給水の温度が250℃以上であることを特徴とするタービン設備にある。
の発明は、第1乃至のいずれか一つの発明において、前記高圧給水制御弁が多孔板多段給水制御弁であることを特徴とするタービン設備にある。
の発明は、第1乃至のいずれか一つの発明において、熱源からの熱はガスタービンの排気であるコンバインドプラントであることを特徴とするタービン設備にある。
第8の発明は、高圧側蒸気を発生させる高圧側ユニット及び低圧側蒸気を発生させる低圧側ユニットからなり熱源からの熱を回収して高圧側蒸気及び低圧側蒸気を発生させる排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラに給水する給水系統と、からなる排熱回収ボイラ装置において、圧ユニットの内で高圧加熱ユニットの高圧ドラムに供給する高温高圧給水を供給する高温高圧給水ラインの高圧節炭器と高圧給水制御弁との間に介装され、内部に設けられた遮蔽物で高温高圧給水の流動状態を乱し、高温高圧給水を次々に遮蔽物に衝突させることで、高温高圧給水中に溶解する微粒子もしくは鉄イオンを酸化鉄の結晶粒子として析出させるスケール発生・付着装置を有し、前記スケール発生・付着装置内部の遮蔽物は、前記高温高圧給水の流れ方向に沿って複数の邪魔板が交互に配設され、前記邪魔板の遮蔽度が流れの上流側から下流側に向かって徐々に大きくなるように構成されていることを特徴とする排熱回収ボイラ装置にある。
第9の発明は、第8の発明において、前記スケール発生・付着装置内部の遮蔽物は、前記高温高圧給水の流れ方向に沿って中央が中空の竹節部が複数配設され、前記竹部の遮蔽度が流れの上流側から下流側に向かって徐々に大きくなるように構成されていることを特徴とする排熱回収ボイラ装置にある。
10の発明は、第の発明において、前記スケール発生・付着装置内部の遮蔽物は、高温高圧給水の流れ方向に沿ってネジ切り形状の螺旋部が形成され、前記ネジ切り形状のネジ山の高さが流れの上流側から下流側に向かって徐々に高くなるように構成されていることを特徴とする排熱回収ボイラ装置にある。
11の発明は、第8乃至10のいずれか一つの発明において、前記高圧節炭器とスケール発生・付着装置との間又は前記スケール発生・付着装置内において、アンモニアをpH9.6以上となるように注入してなることを特徴とする排熱回収ボイラ装置にある。
12の発明は、第8乃至11のいずれか一つの発明において、前記高圧ドラムに供給する高圧給水の温度が250℃以上であることを特徴とする排熱回収ボイラ装置にある。
13の発明は、第8乃至12のいずれか一つの発明において、前記高圧給水制御弁が多孔板多段給水制御弁であることを特徴とする排熱回収ボイラ装置にある。
本発明によれば、高圧給水制御弁におけるスケールの付着が低減し、メンテナンスの回数を低減することができる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本発明による実施例に係る排熱回収ボイラ装置を備えたタービン設備について、図面を参照して説明する。図1は本実施例のスケール発生・付着装置を有する高圧給水ラインの模式図であり、図6に示す従来技術に係る排熱回収ボイラ装置を備えたタービン設備の高圧加圧ユニット3部分の概略模式図を示す。なお、図6に示す従来技術に係る排熱回収ボイラ装置を備えたタービン設備と同一の構成については、同一符号を付して重複して説明は省略する。
図1に示すように、高圧加圧ユニットの高圧給水ラインを有するタービン設備において、加圧ユニットの内で高圧加熱ユニットの高圧ドラム12に供給する高温高圧給水101を供給する高温高圧給水ラインLHの高圧節炭器14と高圧給水制御弁50との間に介装され、高温高圧給水101の流動状態を乱し、鉄酸化物のスケールの発生及び付着を行なうスケール発生・付着装置60を設けてなるものである。
前記スケール発生・付着装置60内では、高温高圧給水101の流体の流れを変化させ、高流速部および澱み部を形成することで、積極的に鉄酸化物スケールの発生・付着を助長させている。これにより、前記スケール発生・付着装置60の後流側に設けた給水制御弁50内に高流速部および澱み部が存在していても、その流体中の鉄濃度が低下しているとともに、給水中に含まれているスケール粒子も壁面に付着しにくい程度に十分に大きなサイズにまで成長しているので、給水制御弁へのスケール付着が抑制されることとなる。
また、図2−1、図2−2に示すように、本実施例に係る第1のスケール発生・付着装置60−1では、その内部に高温高圧給水101の流れ方向に沿って複数の邪魔板61が交互に配設してなるようにしている。
この邪魔板61が配設された配管の壁内面におけるスケール付着促進・あるいは邪魔板61の近傍の流体中、後段側の澱み部の壁面において52、スケール粒子が成長することにより、後流に設置された給水制御弁50の弁体へのスケール付着を抑制することとなる。
これは、交互に配設された邪魔板61に高温給水が衝突することで、高温給水中に溶解する微粒子もしくは鉄イオンが結晶として析出する可能性が大きいものとなっており、特に、高圧節炭器14の出口を通過した後の温度が300℃以上となり、前述した図13に示すように鉄溶解度が飽和溶解度に比べて低い過飽和状態になっているような場合には、少しの衝撃があっても結晶として析出しようとする傾向があるからである。
以上の理由で高温給水制御弁50においてスケールの付着が防止されるので、高圧給水制御弁50の開度の上昇を抑制することができる。この結果、運転時間の長期化を図ることができ、定期点検と弁のメンテナンスとの時期を同時期に一度に行なうことが可能となる。これにより、プラント稼動率の大幅な向上を図ることができる。
ここで邪魔板61の流れ方向に対して垂直方向の寸法(遮蔽度)、形状、厚さは、適度なスケール付着抑制効果が得られるよう任意の条件に設定できる。また、より高いスケール付着抑制効果を得るために、邪魔板61の遮蔽度を入口よりも出口の方に向かって徐々に大きくして、高温高圧給水が次々に衝突するようにしてもよい。
図3−1、図3−2は本実施例に係る第2のスケール発生・付着装置の模式図である。
これらの図面に示すように、本実施例に係る第2のスケール発生・付着装置60−2では、その内部に高温高圧給水101の流れ方向に沿って中央が中空の竹節部62が複数配設してなるようにしている。この複数配設された中央が中空の竹節部62に高温給水が衝突することで、微粒子もしくは鉄イオンが結晶として析出する可能性が大きいものとなっており、実施例1と同様に高圧給水制御弁50の前段で積極的に結晶を析出させて、高温給水中の鉄の溶解割合が低下させ、高圧給水制御弁50の複数の孔を通過する場合でも結晶として析出することを抑制することができる。
ここで竹節部62の流れ方向に対して垂直方向の寸法(遮蔽度)、形状、厚さは、適度なスケール付着抑制効果が得られるよう任意の条件に設定できる。また、より高いスケール付着抑制効果を得るために、竹節部62の遮蔽度を入口よりも出口の方に向かって徐々に大きくして、高温高圧給水が次々に衝突するようにしてもよい。
図4−1、図4−2は本実施例に係る第3のスケール発生・付着装置の模式図である。
これらの図面に示すように、本実施例に係る第3のスケール発生・付着装置60−3では、その内部に螺旋部であるネジ切り63が形成されている。この螺旋状のネジ切り63に高温高圧給水101が衝突することで、微粒子若しくは鉄イオンが結晶として析出する可能性が大きいものとなっており、実施例1と同様に積極的に結晶を析出させて、高温高圧給水101中の鉄の溶解割合が低下させ、高圧給水制御弁50の複数の孔を通過する場合でも結晶として析出することを抑制することができる。
ここで、ネジ切り63のネジ山の間隔、形状、高さは適度なスケール付着抑制効果が得られるように任意の条件に設定できる。また、より高いスケール付着抑制効果を得るために、ネジ切り63のネジ山の高さを入口より出口の方に徐々に高くして、高温高圧給水が次々に衝突するようにしてもよい。
図5は本実施例に係る第4のスケール発生・付着装置を有する高圧給水ラインの模式図である。
図5に示すように、本実施例では、実施例1において、高圧節炭器14とスケール発生・付着装置60との間に、アンモニア43aをpHが9.5以上となるように図示しないアンモニア注入手段により供給し、高圧節炭器14にて発生した鉄イオンに対して、pHを上昇させることにより粒子として積極的に析出させるようにしている。なお、析出した粒子は弁の孔を通り抜けるのでスケール付着の問題はない。
すなわち、スケール発生・付着装置60において障壁によるスケールの付着をさせると共に、その供給される給水の水質を変化させて、積極的に粒子をして顕在化させる相乗効果により、後流側の高圧給水制御弁50のオリフィス部でのスケール発生による付着を防止するようにしている。
なお、アンモニアの注入はスケール発生・付着装置60内においてであってもよい。
供給するアンモニア43aは、現状のpH値である9.3よりも高い、pHが9.5以上、好ましくは9.8以上となるように注入するのがよい。
なお、高圧節炭器14と高圧給水制御弁50との間において、酸化鉄の粒子を積極的に析出させるたには、pH9.5で1.5ppm、pH9.6で2.2ppm、pH9.8で5.0ppm、pH10で12ppm程度注入する必要がある。
なお、プラントから排出される排水においては、排水基準内に合致するように別途pH調整するようにすればよい。
本発明に係る高圧給水制御弁は、特に限定されるものではないが、従来において説明した図7乃至10に示す多孔板単段給水制御弁や多孔板多段給水制御弁を用いた高圧給水制御弁の対策に用いて特に好適なものとなる。
以上説明したように、本発明のタービン設備は、熱複数段の圧力の異なる加熱ユニットを介して発生した蒸気により作動する蒸気タービンと、蒸気タービンの排気を復水する復水器と、復水器で凝縮された復水を排熱回収ボイラ側に送給する給水系統とからなるタービン設備において、前記加圧ユニットの内で高圧加熱ユニットの高圧ドラムに供給する高温高圧給水を供給する高温高圧給水ラインLHの高圧節炭器14と高圧給水制御弁50との間に介装され、内部に設けられた遮蔽物で高温高圧給水101の流れを乱し、高温高圧給水を次々に遮蔽物に衝突させることで、高温高圧給水中に溶解する微粒子もしくは鉄イオンを酸化鉄の結晶粒子として析出させるスケール発生・付着装置を設けてなるので、その抑制により積極的に壁面に付着しにくい程度に十分に大きなサイズの結晶状態として析出することとなり、この析出により高温高圧給水101中の鉄の溶解割合を低下させ、高圧給水制御弁におけるスケールの付着が低減し、メンテナンスの回数を低減することが可能となる。
また、熱源からの熱はガスタービンの排気であるコンバインドプラントであるので、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせたコンバインドプラントで高圧給水制御弁のスケール付着の問題をなくして長期間に亙って連続して運転することが可能となる。
本発明の排熱回収ボイラ装置は、高圧側蒸気を発生させる高圧側ユニット及び低圧側蒸気を発生させる低圧側ユニットからなり熱源からの熱を回収して高圧側蒸気及び低圧側蒸気を発生させる排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラに給水する給水系統と、からなる排熱回収ボイラ装置において、前記加圧ユニットの内で高圧加熱ユニットの高圧ドラムに供給する高温高圧給水を供給する高温高圧給水ラインLHの高圧節炭器14と高圧給水制御弁50との間に介装され、内部に設けられた遮蔽物高温高圧給水の流動状態を乱し、高温高圧給水を次々に遮蔽物に衝突させることで、高温高圧給水中に溶解する微粒子もしくは鉄イオンを酸化鉄の結晶粒子として析出させるスケール発生・付着装置を設けてなるので、その抑制により積極的に壁面に付着しにくい程度に十分に大きなサイズの結晶状態として析出することとなり、この析出により高温高圧給水101中の鉄の溶解割合を低下させ、高圧給水制御弁50におけるスケールの付着が低減し、メンテナンスの回数を低減することが可能となる。
本発明の水処理方法は、複数段の圧力の異なる加熱ユニットを介して発生した蒸気により作動する蒸気タービンと、蒸気タービンの排気を復水する復水器と、復水器で凝縮された復水を排熱回収ボイラ側に送給する給水系統とからなるタービン設備の運転方法において、前記加圧ユニットの内で高圧加熱ユニットの高圧ドラムに供給する高温高圧給水の流れを遮蔽物により乱し、高温高圧給水を次々に遮蔽物に衝突させることで、高温高圧給水中に過飽和で溶解する微粒子もしくは鉄イオンを酸化鉄の結晶粒子として析出させつつ運転するので、析出により高温高圧給水中の鉄の溶解割合を低下させ、高圧給水制御弁におけるスケールの付着が低減し、メンテナンスの回数を低減することが可能となる。
以上のように、本発明では、高圧給水制御弁におけるスケールの付着が低減し、メンテナンスの回数を低減することができ連続したタービン設備の運転が可能となる。
実施例1に係るスケール発生・付着装置を有する高圧給水ラインの模式図である。 実施例1に係る第1のスケール発生・付着装置の模式図である。 実施例1に係る第1のスケール発生・付着装置の模式図である。 実施例2に係る第2のスケール発生・付着装置の模式図である。 実施例2に係る第2のスケール発生・付着装置の模式図である。 実施例3に係る第3のスケール発生・付着装置の模式図である。 実施例3に係る第3のスケール発生・付着装置の模式図である。 実施例4に係るスケール発生・付着装置を有する高圧給水ラインの模式図である。 排熱回収ボイラ装置を備えたタービン設備の全体系統概略図である。 多孔板単段給水制御弁の模式図である。 多孔板多段給水制御弁の模式図である。 多孔板多段給水制御弁を構成する多孔板の構造図である。 多孔板多段給水制御弁を構成する多孔板の一部切欠き解構造図である。 高圧給水制御弁のスケール付着模式図である。 pH9.3における水と鉄溶解度との関係図である。 従来技術におけるプラント運転時間と給水制御弁開度との関係図である。
符号の説明
1 ガスタービン
2 排熱回収ボイラ
3 高圧加熱ユニット
4 中圧加熱ユニット
5 低圧加熱ユニット
6 蒸気タービン
7 給水ライン
8 復水器
9 復水ポンプ
10 脱気器
11 高圧過熱器
12 高圧ドラム
13 高圧蒸発器
14 高圧節炭器
45 薬剤注入手段
46 薬剤
46a アンモニア
46b ヒドラジン
50 高圧給水制御弁
60 スケール発生・付着装置
60−1 第1のスケール発生・付着装置
60−2 第2のスケール発生・付着装置
60−3 第3のスケール発生・付着装置
61 邪魔板
62 中央が中空の竹節部
63 ネジ切り
100A 多孔板単段給水制御弁
100B 多孔板多段給水制御弁
101 高温高圧給水
103 オリフィス
104 結晶(Fe3O4)

Claims (13)

  1. 複数段の圧力の異なる加熱ユニットを介して発生した蒸気により作動する蒸気タービンと、蒸気タービンの排気を復水する復水器と、復水器で凝縮された復水を排熱回収ボイラ側に送給する給水系統とからなるタービン設備において、
    圧ユニットの内で高圧加熱ユニットの高圧ドラムに供給する高温高圧給水を供給する高温高圧給水ラインの高圧節炭器と高圧給水制御弁との間に介装され、内部に設けられた遮蔽物で高温高圧給水の流動状態を乱し、高温高圧給水を次々に遮蔽物に衝突させることで、高温高圧給水中に溶解する微粒子もしくは鉄イオンを酸化鉄の結晶粒子として析出させるスケール発生・付着装置を有し、
    前記スケール発生・付着装置内部の遮蔽物は、前記高温高圧給水の流れ方向に沿って複数の邪魔板が交互に配設され、前記邪魔板の遮蔽度が流れの上流側から下流側に向かって徐々に大きくなるように構成されていることを特徴とするタービン設備。
  2. 請求項1において、
    前記スケール発生・付着装置内部の遮蔽物は、前記高温高圧給水の流れ方向に沿って中央が中空の竹節部が複数配設され、前記竹部の遮蔽度が流れの上流側から下流側に向かって徐々に大きくなるように構成されていることを特徴とするタービン設備。
  3. 請求項1において、
    前記スケール発生・付着装置内部の遮蔽物は、高温高圧給水の流れ方向に沿ってネジ切り形状の螺旋部が形成され、前記ネジ切り形状のネジ山の高さが流れの上流側から下流側に向かって徐々に高くなるように構成されていることを特徴とするタービン設備。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一つにおいて、
    前記高圧節炭器とスケール発生・付着装置との間又は前記スケール発生・付着装置内において、アンモニアをpH9.5以上となるように注入してなることを特徴とするタービン設備。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つにおいて、
    前記高圧ドラムに供給する高圧給水の温度が250℃以上であることを特徴とするタービン設備。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一つにおいて、
    前記高圧給水制御弁が多孔板多段給水制御弁であることを特徴とするタービン設備。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一つにおいて、
    熱源からの熱はガスタービンの排気であるコンバインドプラントであることを特徴とするタービン設備。
  8. 高圧側蒸気を発生させる高圧側ユニット及び低圧側蒸気を発生させる低圧側ユニットからなり熱源からの熱を回収して高圧側蒸気及び低圧側蒸気を発生させる排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラに給水する給水系統と、からなる排熱回収ボイラ装置において、
    圧ユニットの内で高圧加熱ユニットの高圧ドラムに供給する高温高圧給水を供給する高温高圧給水ラインの高圧節炭器と高圧給水制御弁との間に介装され、内部に設けられた遮蔽物で高温高圧給水の流動状態を乱し、高温高圧給水を次々に遮蔽物に衝突させることで、高温高圧給水中に溶解する微粒子もしくは鉄イオンを酸化鉄の結晶粒子として析出させるスケール発生・付着装置を有し、
    前記スケール発生・付着装置内部の遮蔽物は、前記高温高圧給水の流れ方向に沿って複数の邪魔板が交互に配設され、前記邪魔板の遮蔽度が流れの上流側から下流側に向かって徐々に大きくなるように構成されていることを特徴とする排熱回収ボイラ装置。
  9. 請求項8において、
    前記スケール発生・付着装置内部の遮蔽物は、前記高温高圧給水の流れ方向に沿って中央が中空の竹節部が複数配設され、前記竹部の遮蔽度が流れの上流側から下流側に向かって徐々に大きくなるように構成されていることを特徴とする排熱回収ボイラ装置。
  10. 請求項8において、
    前記スケール発生・付着装置内部の遮蔽物は、高温高圧給水の流れ方向に沿ってネジ切り形状の螺旋部が形成され、前記ネジ切り形状のネジ山の高さが流れの上流側から下流側に向かって徐々に高くなるように構成されていることを特徴とする排熱回収ボイラ装置。
  11. 請求項8乃至10のいずれか一つにおいて、
    前記高圧節炭器とスケール発生・付着装置との間又は前記スケール発生・付着装置内において、アンモニアをpH9.6以上となるように注入してなることを特徴とする排熱回収ボイラ装置。
  12. 請求項8乃至11のいずれか一つにおいて、
    前記高圧ドラムに供給する高圧給水の温度が250℃以上であることを特徴とする排熱回収ボイラ装置。
  13. 請求項8乃至12のいずれか一つにおいて、
    前記高圧給水制御弁が多孔板多段給水制御弁であることを特徴とする排熱回収ボイラ装置。
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