JP4923622B2 - 化粧タックシート - Google Patents
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Description
従って、化粧タックシートが不燃認定を受けることは、非常に重要であり、この認定を受けるべく種々の試みがなされている。
また、特許文献3〜7には、層状珪酸塩、金属水酸化物、臭素系難燃剤、リン系難燃剤、塩素系難燃剤、グラスファイバー及び/又はメラミン誘導体を配合してなるポリオレフィン系樹脂層を有するシート状成形体が開示されている。
これらの発明は、いずれもシート基材に難燃剤を配合することにより難燃性化粧タックシートを得ようとするものであった。
しかし、ポリオレフィン系樹脂に多量の難燃剤を配合すると、シートの製造や得られたフィルムの加工が困難になり、実用性を有し、かつ「不燃性認定」を備えた化粧タックシートを得ることが難しかった。
すなわち、本発明の要旨は下記のとおりである。
2.ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン及び/又はポリプロピレンである上記1に記載の化粧タックシート。
3.アクリル系粘着基剤が、炭素数2〜14の(メタ)アルキルアクリレートである上記1又は2に記載の化粧タックシート。
4.アクリル系粘着基剤が、ブチルアクリレート及び/又は2−エチルヘキシルアクリレートである上記1〜3のいずれかに記載の化粧タックシート。
5.化粧タックシートの最外層として、更に表面保護層が積層されてなる上記1〜4のいずれかに記載の化粧タックシート。
6.表面保護層が電離放射線硬化性樹脂組成物の架橋硬化したものである上記5に記載の化粧タックシート。
7.シート基材と表面保護層との間に、更に絵柄模様層及び/又は隠蔽層が積層されてなる上記5又は6に記載の化粧タックシート。
8.水酸化アルミニウムの平均粒径が0.1〜80μmである上記1〜7のいずれかに記載の化粧タックシート。
9.上記1〜8のいずれかに記載の化粧タックシートを、不燃仕様の鋼板又は建設省告示1400号で定められた不燃材料からなる基板に接着してなる化粧板。
10.不燃仕様の鋼板が、厚さ0.27mm以上の溶融亜鉛めっき鋼板である上記9に記載の化粧板。
11.建設省告示1400号で定められた不燃材料が、厚さ6mm以上の繊維混入珪酸カルシウム板である上記9に記載の化粧板。
さらに、該粘着剤層がアクリル系粘着基剤と組成物基準で25〜60質量%の水酸化アルミニウムとを含有する組成物からなることを要する。水酸化アルミニウムの量が25質量%より少ないと不燃性が悪くなるからであり、60質量%より多いと基板との密着性(粘着性能)が落ちるからである。
本発明において、上記のような厚さのシート基材並びに上記のような厚さ及び特定の配合範囲の粘着剤層を有する化粧タックシートであれば、不燃性の条件を満たすことが判明した。
上述の種々のポリオレフィン系樹脂の内、ポリエチレン又はポリプロピレンが特に好ましい。
このような炭素数2〜14の(メタ)アルキルアクリレートとして、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート 、sec−ブチルアクリレート 、t−ブチルアクリレート 、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート 、イソノニルアクリレート、オクチルアクリレート、ラウリルアクリレート等のモノマーが挙げられる。これらのモノマーは単独で用いてもよく、また2種以上を併用してもよい。
これらのなかでも、得られる粘着剤組成物の粘着力と凝集力とのバランスを考慮して、炭素数2〜14の(メタ)アルキルアクリレートとして、n−ブチルアクリレート 、sec−ブチルアクリレート及びt−ブチルアクリレートから選ばれるブチルアクリレート 又は2−エチルヘキシルアクリレート が好ましく、アクリル系粘着基剤中にこれを50質量%以上含むものが好ましく、70質量%以上含むものが最も好ましい。ブチルアクリレートとしては、n−ブチルアクリレートが特に好ましい。
水酸化アルミニウム の平均粒子径は、レーザ散乱法における粒度分布測定法によって求められる体積基準の値であって、より具体的には、レーザ散乱式粒度分布計にて測定した値として求めることができる。
ここで、電離放射線硬化性樹脂組成物とは、電磁波又は荷電粒子線の中で分子を架橋、重合させ得るエネルギー量子を有するもの、すなわち、電子線又は紫外線等を照射することにより、架橋、硬化する樹脂組成物を指す。電離放射線硬化性樹脂組成物が電子線を照射することにより、架橋、硬化することが特に好ましい。
また、シート基材と表面保護層との間に、所望により、不燃性を満足する範囲内で、絵柄模様層及び/又は隠蔽層をさらに積層してもよい。更に、必要に応じ、透明樹脂層を積層してもよい。
また、粘着剤層をより強固にするためにウレタン系樹脂層を形成することが好ましい。
本発明においては、前記多官能性(メタ)アクリレートとともに、その粘度を低下させる等の目的で、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の単官能性(メタ)アクリレートを、本発明の目的を損なわない範囲で適宜併用することができる。
また、光増感剤としては、例えばp−ジメチル安息香酸エステル、第三級アミン類、チオール系増感剤等を用いることができる。
本発明においては、電離放射線硬化性樹脂組成物として電子線硬化性樹脂組成物を用いることが好ましい。電子線硬化性樹脂組成物は無溶剤化が可能であって、環境や健康の観点からより好ましく、また光重合用開始剤を必要とせず、安定な硬化特性が得られるからである。
ここで、耐候性改善剤としては、紫外線吸収剤や光安定剤を用いることができる。紫外線吸収剤は、無機系、有機系のいずれでもよく、無機系紫外線吸収剤としては、平均粒径が5〜120nm程度の二酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛等を好ましく用いることができる。また、有機系紫外線吸収剤としては、例えばベンゾトリアゾール系、具体的には、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、ポリエチレングリコールの3−[3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸エステル等が挙げられる。一方、光安定剤としては、例えばヒンダードアミン系、具体的には2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2’−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート等が挙げられる。また、紫外線吸収剤や光安定剤として、分子内に(メタ)アクリロイル基等の重合性基を有する反応性の紫外線吸収剤や光安定剤を用いることもできる。
なお、電子線の照射においては、加速電圧が高いほど透過能力が増加するため、シート基材、粘着剤層、絵柄模様層又は隠蔽層として電子線により劣化する材料を使用する場合には、電子線の透過深さと樹脂層の厚みが実質的に等しくなるように、加速電圧を選定することにより、シート基材、粘着剤層、絵柄模様層又は隠蔽層への余分の電子線の照射を抑制することが好ましい。
また、照射線量は、樹脂層の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常5〜300kGy(0.5〜30Mrad)、好ましくは10〜50kGy(1〜5Mrad)の範囲で選定される。
さらに、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用いることができる。
電離放射線として紫外線を用いる場合には、波長190〜380nmの紫外線を含むものを放射する。紫外線源としては特に制限はなく、例えば高圧水銀燈、低圧水銀燈、メタルハライドランプ、カーボンアーク燈等が用いられる。
このようにして、形成された硬化樹脂層には、各種の添加剤を添加して各種の機能、例えば、高硬度で耐擦傷性を有する、いわゆるハードコート機能、防曇コート機能、防汚コート機能、防眩コート機能、反射防止コート機能、紫外線遮蔽コート機能、赤外線遮蔽コート機能等を付与することができる。
絵柄模様層は、化粧タックシートの付加価値を高める目的で設けられる。また、隠蔽層は、シート基材等の色を隠蔽する目的で設けられ、絵柄模様層の意匠性を高めたり、着色層として色彩や明度を付与したりするものである。
また、凹凸模様は、代表的にはエンボス加工により賦形するが、この他、ヘアライン加工等のその他の方法で賦形する場合もある。
本発明の化粧板を製造するにあたって、本発明の化粧タックシート10と基板21とを粘着剤層12を介して直接積層してよいが、より強固な接着性を得るために、図2のように化粧タックシート10と基板21との間にプライマー層22を積層することも可能である。
このプライマー層処理、及びプライマー層処理した基板21と化粧タックシートとの接着処理は、通常、現場施工となる。
ここで、プライマー層は、基板に、好ましくは、固形物換算での塗工量が10〜20g/m2になるように塗工される。プライマー層の材質としては、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレンゴム等からなるゴム系接着剤が好ましく、不燃性確保の観点からクロロプレンゴム系接着剤であることが特に好ましい。
溶融亜鉛めっき鋼板は、以下に示す不燃仕様の鋼板を代表する標準基板であって、この標準基板で不燃性を満たすと以下の鋼板に対しても不燃性を満たしていると判断することができる。但し、厚さ0.27mm以上のものが不燃仕様となる。ここで、不燃仕様の鋼板とは、冷間圧延鋼板(JIS G 3141又はその同等品)、溶融亜鉛めっき鋼板(JIS G 3302又はその同等品)、ぶりき及びぶりき鋼板(JIS G 3313又はその同等品)、溶融アルミニウム鋼板(JIS G 3314又はその同等品)、ティンフリースチール(JIS G 3315又はその同等品)、溶融亜鉛−5%アルミニウム合金鋼板(JIS G 3317又はその同等品)及び冷間圧延ステンレス鋼板(JIS G 3305又はその同等品)からなる群から選ばれるものであって、厚さ0.27mm以上のものである。
また、繊維混入珪酸カルシウム板(比重0.8)は、建設省告示1400号で定められた下記不燃材料を代表するものであって、この標準基板で不燃性を満たすと以下の不燃材料に対しても不燃性を満たしているとの判断となる。但し、厚さ6mm以上のものが不燃仕様となる。
ここで、建設省告示1400号で定められた不燃材料とは、コンクリート、れんが、瓦、陶磁器質タイル、石綿スレート、繊維強化混入セメント板、厚さが3mm以上のガラス繊維強化混入セメント板、厚さ5mm以上の繊維混入珪酸カルシウム板、ガラス、モルタル、しっくい、石、ロックウール、グラスウール板、その他の不燃認定が取得されている不燃材料(但し、化粧がされていないもの)が含まれる。
なお、化粧板としての総発熱量、最大発熱速度及び基板割れ、並びに化粧タックシートの粘着力及び粘着面外観は、下記の方法に従って測定した。
1.総発熱量、最大発熱速度及び基板割れ
各化粧タックシートを、プライマー層を介して、厚さ0.27mmの溶融亜鉛めっき鋼板(JIS G 3302)又は厚さ6mmの繊維混入珪酸カルシウム板である基板に貼着した後、建築基準法第2条9号に定める燃焼性評価試験装置を用いて、加熱開始後20分間の総発熱量(単位:MJ/m2)を求めた。また、加熱開始後20分間の最大発熱速度として、200kW/m2を超える時間を秒単位で求めた。
また、基板割れは、加熱開始後20分間の試験終了後の基板の亀裂や穴の有無を確認し、裏面まで貫通する亀裂や穴のいずれもないものを○、裏面まで貫通する亀裂や穴のいずれかがあったものを×とした。
2.粘着力
JIS Z 0237:2000に準拠して測定した。試験板はJIS G 4305に規定するSUS304鋼板で鏡面仕上げのものを用い、研磨した表面に化粧タックシートを貼り付け引張試験機にて粘着力(単位:N/inch)を測定した。
3.粘着面外観
目視にて、以下の判断基準により判定した。
(1)難燃剤が粘着基剤に均一に混ざっており、ムラになっていないものを○とした。
(2)難燃剤がムラになっていたり、ブリードアウトしたものを×とした。
表1に示すシート基材11に、アクリル・ウレタン系樹脂からなるインキを使用して茶色の隠蔽層15を塗工後、アクリル・ウレタン系樹脂からなるインキを使用して木目模様の絵柄模様層14をグラビア印刷した。次いで、下記組成内容のウレタンアクリレート系電子線硬化型樹脂組成物を夫々5g/m2 でグラビアオフセットコータ法により塗工した。塗工後、加速電圧175kV、照射線量50kGy(5Mrad)の電子線を照射して、電子線硬化性樹脂組成物を硬化させて、表面保護層13とした。次いで、70℃で24時間の養生を行った。
ウレタンアクリレート系電子線硬化型樹脂組成物の組成内容
(1)ウレタンアクリレート 86質量部
(2)ワックス 5質量部
(3)シリカ 5質量部
(4)紫外線吸収剤 4質量部
その後、シート基材表面に表1に示す組成の粘着剤層を膜厚が表1に示すように塗工し、12種類の化粧タックシートを調製した。水酸化アルミニウムの平均粒径は1μmであった。これら12種類の化粧タックシートの粘着性能を評価するため、粘着力及び粘着面外観を評価した。評価結果を表1に示す。
次に、プライマー層としてクロロプレンゴム系接着剤を固形物換算での塗工量が20g/m2になるように塗工した厚さ0.27mmの溶融亜鉛めっき鋼板のプライマー層表面に、前記12種類の化粧タックシートを貼着し、12種類の化粧板を作製した。これら12種類の化粧板の不燃性を評価するため、総発熱量、最大発熱速度及び基板割れを試験した。評価結果を表1に示す。
*1: トリス(3−ヒドロキシプロピル)ホスフィンオキシド
*2: リン酸トリス(2−クロロエチル)
*3: リン酸トリブチル
*4: リン酸トリクレジル
*5: 水酸化アルミニウム(平均粒径: 1μm)
11 シート基材
12 粘着剤層
13 表面保護層
14 絵柄模様層
15 隠蔽層
20 化粧板
21 基板
22 プライマー層
Claims (11)
- ポリオレフィン系樹脂からなるシート基材に、粘着剤層が積層されてなる化粧タックシートであって、該シート基材の厚さが0.10〜0.16mm、該粘着剤層の厚さが0.025〜0.045mmであり、かつ該粘着剤層がアクリル系粘着基剤と組成物基準で25〜60質量%の水酸化アルミニウムとを含有する組成物からなり、難燃剤をシート基材に配合しないことを特徴とする化粧タックシート。
- ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン及び/又はポリプロピレンである請求項1に記載の化粧タックシート。
- アクリル系粘着基剤が、炭素数2〜14の(メタ)アルキルアクリレートである請求項1又は2に記載の化粧タックシート。
- アクリル系粘着基剤が、ブチルアクリレート及び/又は2−エチルヘキシルアクリレートである請求項1〜3のいずれかに記載の化粧タックシート。
- 化粧タックシートの最外層として、更に表面保護層が積層されてなる請求項1〜4のいずれかに記載の化粧タックシート。
- 表面保護層が電離放射線硬化性樹脂組成物の架橋硬化したものである請求項5に記載の化粧タックシート。
- シート基材と表面保護層との間に、更に絵柄模様層及び/又は隠蔽層が積層されてなる請求項5又は6に記載の化粧タックシート。
- 水酸化アルミニウムの平均粒径が0.1〜80μmである請求項1〜7のいずれかに記載の化粧タックシート。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の化粧タックシートを、不燃仕様の鋼板又は建設省告示1400号で定められた不燃材料からなる基板に接着してなる化粧板。
- 不燃仕様の鋼板が、厚さ0.27mm以上の溶融亜鉛めっき鋼板である請求項9に記載の化粧板。
- 建設省告示1400号で定められた不燃材料が、厚さ6mm以上の繊維混入珪酸カルシウム板である請求項9に記載の化粧板。
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