JP4968751B2 - 架線・バッテリハイブリッド車両のパンタグラフ誤動作防止装置及び方法 - Google Patents
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Description
COMBATは、線路を挟んで対向するように設けられた地上質問器Q及び地上応答器Rと、車体に設けられた車上応答器(タグ)Tで構成される。地上質問器Qと地上応答器Rは、線路に沿って所定の間隔を開けて設けられている。各質問器Qは、機器室に設置された列車検知装置Cと電気的に接続している。車上応答器Tは、車体の両側面の前後部に各々設けられている。この車上応答器Tには、車両の情報(列車番号など)が含まれている。
まず、架線・バッテリハイブリッド車両の構造を簡単に説明する。
図9は、架線・バッテリハイブリッド車両の構造の一例を説明する図である。
この架線・バッテリハイブリッド車両には、バッテリ(図示されず)が搭載されている。このバッテリは、リチウムイオン二次電池システムを用いたもので、急速充電が可能であり、少しずつ放電させる使い方を繰り返すことにより寿命が延びるという特性を有する。一例として、電圧600ボルト、充放電可能電流500Aという大電流を得ることができる。
充電用パンタグラフ3は、停車中の大電流充電に使用される。この充電用パンタグラフ3は、充電時の接触部における熱上昇に耐える特性を有し、摺板は例えば銅系材料で作製されている。摺板の電気抵抗値は、走行用パンタグラフと比べて同等以下である。
これらのパンタグラフ1、3は、後述する機械的カギ5によって下がった状態でロックされる。
この位置情報取得手段は、前述のCOMBATとほぼ同様のシステムであるが、質問器7を車上に搭載し、応答器(位置情報タグ)を地上に設置したものである。この位置情報タグは、線路に沿って所定の間隔を開けて設けられた電柱又は支柱などの柱(以下まとめて電柱と称する)に取り付けられており、その位置や設備を示す情報が含まれる。例えば、停留所、充電所、架線区間、非架線区間などの情報を含む(図1を参照して後述する)。また、充電所や架線区間、非架線区間までの距離に関する情報を含んでもよい。このようなタグは、メンテナンスフリーであって、電源が不要であり安価であるので、多数設置しても大きなコストアップにはならない。
一方、質問器7A、7Bは車体の両側面の前後部に搭載されている。また、車上には質問器7で位置情報タグから読み出された情報から位置情報を得る位置検知装置(図示されず)が搭載されている。
あるいは、地上応答器を単なる位置表示タグとしておくとともに車上側の位置検知装置に線区の架線情報を蓄積しておき、車両位置における架線情報を判定することもできる。
図1は、本発明のパンタグラフ誤動作防止方法の概念を説明する図である。
図に示すように、線路Rに沿って所定の間隔で電柱P又は支柱が並列して立てられている。この例では、電車の進行方向に沿った順に、電柱Eから電柱J´が立てられている。電柱Fまでの線区は電線ECが張られた架線区間(集電走行区間)、電柱Fから電柱Jまでの線区は無架線区間(バッテリ走行区間)又は異電化区間(例えば電圧が変わる区間)、電柱J以降は停車急速充電区間(充電所)となっている。充電所は、例えば、駅や停留所、あるいは線路の途中に設置された、停車中に大電流充電を行う箇所である。この充電所には充電用架線CCが設けられている。充電用架線CCとは、充電所に数m程度に渡って敷設された、剛体トロリなどの部分架線である。
図3は、図2の例における各パンタグラフの動作を説明する表である。
この例では、無架線区間から充電用架線のある充電所(停留所)に電車が入って停車し、充電後に充電所から出て行くときの動作の一例を示す(図1において、電車が無架線区間から充電停留所に入って停車し、充電後出て行く場合)。充電所の最初(入口)の電柱(図1の符号J)には、位置情報タグ(このタグを入口タグという)が設けられており、最後(出口)の電柱(図1の符号J´)には、位置情報タグ(このタグを出口タグという)が設けられている。入口タグには、充電停留所入口であることを示す情報が含まれている。出口タグには、充電停留所出口であることを示す情報が含まれている。
入口タグが読み取られた場合、入口フラグを1(真)とし、かつ、出口フラグを0(偽)とし、出口タグが読み取られた場合、入口フラグを0とし、かつ、出口フラグを1とする。入口フラグが1で出口フラグが0(偽)の場合、充電用パンタグラフのロック解除を許可し、走行用パンタグラフをロックする。入口フラグが1で出口フラグが1の場合、入口フラグが0で出口フラグが1の場合、及び、入口フラグが0で出口フラグが0の場合、両パンタグラフをロックする。
電車は、充電用パンタグラフ及び走行用パンタグラフとも下降状態で充電所に進入してくる。そして、S1で、入口フラグが1であるかどうかを判定する。ここで、入口フラグが1であり、出口フラグが0であれば、充電用パンタグラフのロック解除が許可される。具体的には、充電用パンタグラフ上昇リレーの励磁回路接点が構成される。なお、この段階では、充電用パンタグラフの機械的カギは外れていない。機械的カギとは、パンタグラフの先端のカギに係合する可動フックである。この可動フックは電磁的手段によってパンタグラフのカギと係合・解除するように作動する。
S10で所定時間経過していない場合は、S11に進んだ後S9からの作業を繰り返す。
なお、以上の例では、乗務員がパンタグラフの下降を忘れていた場合に、パンタグラフを強制的に降下させる場合について説明したが、パンタグラフが下降されないまま発車した場合(乗務員がパンタグラフ下降ボタンを押さなかった場合)に、アラームを発するようにすることもできる。また、パンタグラフが下降されないまま発車したことを、非常停止回路に送信して、非常停止などの処置を行うこともできる。
図5(A)は、図4の例におけるタグの位置を説明する図であり、図5(B)は図4の例における各パンタグラフの動作を説明する表である。
この例では、無架線区間から架線区間に電車が入り架線集電で走行後、無架線区間へ出て行くときの動作の一例を示す。図5(A)に示すように、架線区間の最初(入口)の電柱には、入口タグが設けられており、最後(出口)の支柱には、出口タグが設けられている。入口タグには、架線区間入口であることを示す情報が含まれている。出口タグには、架線区間出口であることを示す情報が含まれている。
入口タグが読み取られた場合、入口フラグを1とし、かつ、出口フラグを0とする。出口タグが読み取られた場合、入口フラグを0とし、かつ、出口フラグを1とする。入口フラグが1で出口フラグが0の場合、充電用パンタグラフをロックし、走行用パンタグラフのロックを解除する。入口フラグが1で出口フラグが1の場合、入口フラグが0で出口フラグが1の場合、及び、入口フラグが0で出口フラグが0の場合、両パンタグラフをロックする。
電車は、充電用パンタグラフ及び走行用パンタグラフとも下降状態で架線区間に進入してくる。そして、S21で、入口フラグが1であるかどうかを判定する。入口フラグが1であり、出口フラグが0であれば、走行用パンタグラフのロック解除を許可する。具体的には、走行用パンタグラフ上昇リレーの励磁回路接点が構成される。なお、この段階では、走行用パンタグラフの機械的カギは外れていない。S21で入口フラグが1である場合は、S22に進んで走行用パンタグラフのロック解除を許可する。S1で入口フラグが1でない場合は、S23に進んだ後S21に戻り、入口フラグが1となるまで繰り返す。
S30で所定時間経過していない場合は、S31に進んで、S29からの作業を繰り返す。
この例では、無架線区間から充電所又は架線区間(この例では架線区間)に電車が入ってくる際に、何らかの異常により充電用パンタグラフ又は走行用パンタグラフのいずれかが上昇したままの場合の動作の一例を示す。
まず、S41で、入口予告フラグが1であるかどうかを判定する。入口予告フラグが1でなければ、まだ、架線区間(又は充電所)に接近していないことを示す。乗務員は架線区間(又は充電所)が接近することを目視で確認すると、安全上、念のため両パンタグラフ下降ボタンを押す。そして、S42で、パンタグラフ下降ボタンが押されたかどうかを判定する。S42で、ボタンが押されていると判定されれば、S43に進んで、充電用パンタグラフ下降リレー及び走行用パンタグラフ下降リレーを励磁し、S44で、両パンタグラフが下降し、機械的カギがかかる。この時点で、走行用パンタグラフ上昇リレー励磁回路及び充電用パンタグラフ上昇リレー励磁回路は構成されている。
なお、S42で下降ボタンが押されていない場合は、S45に進んだ後、S41からの作業を繰り返す。
図7は、本発明の他の実施の形態に係るパンタグラフ誤動作防止装置の構成を模式的に示す図である。
この例は停留所(充電所)を示し、停留所の入口と出口の電柱間には、充電用架線CCが設けられている。図に示すように、充電用架線CCの両端E1、E2は上向きに弓なりに反っている。このような形状とすることにより、例えば、走行用パンタグラフ1が上昇したまま停留所に進入してきた場合、パンタグラフ1は最初に上向きに沿った湾曲部E1に当たって、そのまま架線に沿って押されて下降しながら停留所に進入する。
図8(A)はタグの位置を説明する図であり、図8(B)は各パンタグラフの動作を説明する表である。
この例では、架線区間の手前の電柱に入口予告タグが設置されており、同電柱のさらに手前の電柱にパンタグラフ上昇検知装置が備えられている。このパンタグラフ上昇検知装置は、上昇したパンタグラフを検知可能な装置であり、パンタグラフが上昇した位置を通過する物体を検知するものである。この装置でパンタグラフ上昇が検知されると、入口予告タグ内の情報伝文中にあるパンタグラフ上昇フラグを1に書き換える。入口予告タグ通過時に電車側でパンタグラフ上昇フラグが1となる。なお、入口予告タグ内のパンタグラフ上昇フラグは一定時間(電車の通過に必要な時間に余裕を見込んだ値)後に0となる。従って、前提として、パンタグラフ上昇検知装置から入口予告タグへの伝送が必要になる。
入口予告フラグが0で、パンタグラフ上昇検知フラグが0の場合、車両は入口予告タグに達していないため何もしない。入口予告フラグが1になり、パンタグラフ上昇検知フラグが0のままの場合、充電用パンタグラフ及び走行用パンタグラフは下降状態にあり、念のためロックする。入口予告フラグが1となり、パンタグラフ上昇検知フラグが1の場合、充電用パンタグラフ及び走行用パンタグラフを下降させてロックする。入口予告フラグが0で、パンタグラフ上昇検知フラグが1となった場合、充電用パンタグラフ及び走行用パンタグラフを下降させてロックする。この場合、入口予告タグに達しているにも拘らず、入口予告が変化しないため、入口予告タグの情報確認を別途行う必要がある。なお、入口予告フラグ及びパンタグラフ上昇検知フラグは、入口フラグが1になった時点でリセットして0とする。
図11は、車上に設けたパンタグラフ上昇検知装置の構成を模式的に示す図であり、図11(A)はパンタグラフ下降時、図11(B)はパンタグラフ上昇時を示す。
この例のパンタタグラフ上昇検知装置においては、車両の屋根にCOMBAT質問器qを搭載し、この質問器を利用してパンタグラフの上昇を検知する。パンタグラフPの下枠組管P1はタグTが設けられている。このタグTには、パンタグラフPが下降していることを示す情報が含まれている。図11(A)に示すように、パンタグラフPが、タグTが質問器Qに対向する位置まで下降すると、質問器Qでは、タグTからパンタグラフPが下降していることが読み出される。一方、パンタグラフPが上昇していると、図11(B)に示すように、タグTと質問器Q間に通信が成立しない。
5 機械的カギ 7 質問器
Claims (6)
- 架線のある区間では架線から電力供給を受け、架線のない区間では車載バッテリ蓄積電力を用いて走行可能な架線・バッテリハイブリッド車両におけるパンタグラフの誤作動を防止する装置であって、
現在又は将来において走行する区間の位置情報を得る位置情報取得手段と、
当該区間位置が架線有区間であるか、架線無区間であるかを判定する手段と、
該判定手段の判定に応じて前記パンタグラフの上げ下げを制御する制御手段と、
を含み、
前記パンタグラフが上昇したまま、充電所又は架線区間の入口手前に達した場合に、前記制御手段が、前記パンタグラフを下降してロックするように制御することを特徴とする架線・バッテリハイブリッド車両のパンタグラフ誤動作防止装置。 - 前記パンタグラフが下降しないまま充電所及び/又は架線区間を出た場合に、前記制御手段が、前記パンタグラフを下降してロックするように制御することを特徴とする請求項1記載の架線・バッテリハイブリッド車両のパンタグラフ誤動作防止装置。
- 地上又は車上にパンタグラフ上昇検知装置をさらに備え、
無架線区間において前記パンタグラフの上昇を検出した場合に、前記制御手段が、前記パンタグラフを下降させてロックすることを特徴とする請求項1又は2記載の架線・バッテリハイブリッド車両のパンタグラフ誤動作防止装置。 - 架線のある区間では架線から電力供給を受け、架線のない区間では車載バッテリ蓄積電力を用いて走行可能な架線・バッテリハイブリッド車両におけるパンタグラフの誤作動を防止する方法であって、
現在又は将来において走行する区間の位置情報を得、
当該区間位置が架線有区間であるか、架線無区間であるかを判定し、
該判定手段の判定に応じて前記パンタグラフの上げ下げを制御し、
前記パンタグラフが上昇したまま、充電所又は架線区間の入口手前に達した場合に、該パンタグラフを下降してロックするように制御することを特徴とする架線・バッテリハイブリッド車両のパンタグラフ誤動作防止方法。 - 前記パンタグラフが下降しないまま充電所及び/又は架線区間を出た場合に、該パンタグラフを下降してロックするように制御することを特徴とする請求項4記載の架線・バッテリハイブリッド車両のパンタグラフ誤動作防止方法。
- 地上又は車上にパンタグラフ上昇検知装置をさらに備え、
無架線区間において前記パンタグラフの上昇を検出した場合に、該パンタグラフを下降させてロックすることを特徴とする請求項4又は5記載の架線・バッテリハイブリッド車両のパンタグラフ誤動作防止方法。
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