JP4987786B2 - 熱延鋼板の製造方法 - Google Patents

熱延鋼板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4987786B2
JP4987786B2 JP2008101011A JP2008101011A JP4987786B2 JP 4987786 B2 JP4987786 B2 JP 4987786B2 JP 2008101011 A JP2008101011 A JP 2008101011A JP 2008101011 A JP2008101011 A JP 2008101011A JP 4987786 B2 JP4987786 B2 JP 4987786B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel sheet
hot
rolled steel
rolling
oxygen concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008101011A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009248163A (ja
Inventor
輝樹 林田
慎一 荒木
広祐 辛島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2008101011A priority Critical patent/JP4987786B2/ja
Publication of JP2009248163A publication Critical patent/JP2009248163A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4987786B2 publication Critical patent/JP4987786B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Metal Rolling (AREA)

Description

本発明は、自動車等のように表面の美麗さが要求される用途に好適な熱延鋼板の製造方法に関する。
自動車及び産業機械等に使用される熱延鋼板は、一般に、粗圧延工程及び仕上げ圧延工程を経て製造される。熱延鋼板の製造工程においては、先ず、所定の組成に調整した溶鋼を連続鋳造して得たスラブを粗圧延機により圧延した後、更に複数の圧延スタンドで構成される仕上げ圧延機により熱間圧延して、所定の厚さの熱延鋼板とする。
このような熱延鋼板の製造方法においては、粗圧延後の粗圧延鋼板には、表面に酸化物からなるスケールが生成している。スケールは、その後に行う仕上げ圧延において疵(スケール疵)発生の原因となるため、従来の熱延鋼板の製造方法においては、デスケーリング装置のノズルから粗圧延鋼板に向かって高圧水を噴射することにより、鋼板の表面のスケールを除去した後、仕上げ圧延を行っている。
しかしながら、粗圧延後にデスケーリングを行って表面のスケールを除去しても、その後の仕上げ圧延工程において再度スケールが生成し、製品にスケール疵が発生するという問題点がある。具体的には、第1段目の圧延スタンド(以下、第1スタンドともいう。)の熱間圧延中に生成したスケールは、第1スタンドと第2段目の圧延スタンド(以下、第2スタンドともいう。)との間で成長する。
そして、この成長した表面のスケールは、部分的にふくれて剥離したり、割れたりして、第2段目以降の圧延スタンドでの圧延の際に鋼板内に押し込まれ、これがスケール疵及び外観不良の原因となる。
このため、従来においては、例えば特許文献1において、熱延スタンドの入り側の出側それぞれにおいて、熱延鋼板の表面に冷却水を噴射し、スタンド間におけるスケールの生成を抑制し、表面性状を向上させる技術が提案されている。ちなみに、この特許文献1における開示技術では、仕上げ圧延機列における圧延スタンド当たりの圧下率を所定範囲に制御するとともに、当該仕上げ圧延機列の入側より少なくとも3スタンドまでの各スタンドについては、冷却水を平均水量5〜50l/min/mで0.3〜4秒噴射し、また各スタンドの出側では、冷却水を平均水量10〜100l/min/mで0.1〜1.5秒噴射する。
しかしながら、かかる特許文献1の開示技術では、各スタンドにおける冷却水を少なくとも平均水量5l/min/mとしており、冷却水量そのものが非常に大量であることから、熱延鋼板の表面温度が大きく低下するとともに温度ムラを生じやすくし、温度ムラに伴う鋼材の機械的性質のバラつきが生じる場合がある。特に薄い仕上げ板厚の製品を製造する場合には、仕上げ圧延工程において熱延鋼板の表面温度をより高く設定する必要があるが、特許文献1の開示技術では、かかる熱延鋼板の表面温度を過度に冷却してしまうために、熱延鋼板の板厚をより薄く圧延しようとしたときには、材質を低下させてしまうという問題点があった。
また、特許文献2では、ランナウトテーブルの上方と下方のそれぞれに、噴射圧力が20kg/cm2以上100kg/cm2未満のデスケーリング装置を熱延鋼板の走行方向に沿って複数配置した製造設備が開示されている。この特許文献2の開示技術では、熱延による減厚が完了した熱延鋼板に対して高圧水を噴射することにより、スケールを除去するものであるが、製品のスケール厚みを薄くすることができるものの、圧延スタンド間で発生したスケールのふくれに基づく表面疵の発生を防止することができないという問題点があった。
特開2002−086209号公報 特開2006−247707号公報
本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、熱間圧延時におけるスケール疵の発生を抑制して表面形状を良好にすることができる熱延鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の熱延鋼板の製造方法は、連続鋳造により作製されたスラブを粗圧延して粗圧延鋼板を得る粗圧延工程と、上記粗圧延鋼板を複数の圧延スタンドからなる仕上げ圧延機で熱間圧延して熱延鋼板を得る仕上げ圧延工程とを有し、上記仕上げ圧延工程は、全ての圧延スタンドで、各圧延スタンドを通過後の鋼板の表面温度T(℃)と当該鋼板表面に接触する雰囲気中の酸素濃度M(体積%)の関係が、下記数式(1)を満たし、且つ酸素濃度Mが10体積%以上(但し、10体積%は除く)となるように、前記鋼板の表面温度Tと前記酸素濃度Mを調整すること M≦36.4−0.022×T ・・・・・・・・・(1) を特徴とする
請求項2に記載の熱延鋼板の製造方法は、請求項1記載の発明において、上記仕上げ圧延工程は、上記圧延スタンドを通過後の鋼板に対して窒素ガスを噴射することにより、上記酸素濃度M(体積%)を制御することを特徴とする。
請求項3に記載の熱延鋼板の製造方法は、請求項1記載の発明において、上記仕上げ圧延工程は、上記圧延スタンドを通過後の鋼板に対して、冷却水を1.5〜4.5l/m2/minの割合で霧状に噴射することにより、上記酸素濃度M(体積%)を制御することを特徴とする。
請求項4に記載の熱延鋼板の製造方法は、請求項3記載の発明において、水滴サイズが0.1mm以下の霧状に噴射することを特徴とする。
請求項5に記載の熱延鋼板の製造方法は、請求項1〜4のうち何れか1項記載の発明において、上記仕上げ圧延工程では、上記圧延スタンド間におけるスケール成長速度を1.2μm/秒以下に抑制することを特徴とする。
上述した構成からなる本発明では、スケールのふくれやはがれの発生を防止することができ、ひいては鋼板の表面性状を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。以下、組成における質量%は、単に%と記載する。
本発明者らは、仕上げ圧延工程後の熱延鋼板において、圧延スタンド間でスケールのふくれを防止する条件を見出すために、以下のような実験を行った。
鋼板を窒素雰囲気中で800℃〜1100℃の温度に加熱した後、酸素濃度を変えた雰囲気の箱の中に入れて3〜10秒保持し、その直後に窒素雰囲気中の箱に入れることで無酸化状態で冷却した。冷却後の鋼板表面のスケールのふくれ状態を調査した結果、図1に示すように、鋼板の温度T(℃)と前記酸素濃度M(体積%)が下記式(1)を満足するときにスケールのふくれが発生しないことを見出した。
M≦36.4−0.022×T ・・・・・・・・・(1)
さらに、スケールのふくれの発生には、スケールの厚みよりもスケールの成長速度の影響が大きく、スケール成長速度を1.2μm/秒以下に抑制することにより、スケールのふくれを防止することができ、ひいては鋼板の表面性状を向上させることができることを見出した。
た、圧延スタンドを通過後の鋼板に対して窒素ガスを噴射することにより、上記酸素濃度M(体積%)を制御することが有効であることを見出した。
また、仕上げ圧延工程は、圧延スタンドを通過後の鋼板に対して、冷却水を1.5〜4.5l/m2/minの割合で水滴サイズが0.1mm以下の霧状に噴射することにより、酸素濃度M(体積%)を制御することが有効であることを見出した。
以下、本発明を適用した熱延鋼板の製造方法を実施するための仕上げ圧延機の詳細について説明をする。図2に示すように、第1段目の圧延スタンド21aと第2段目の圧延スタンド21bとの間に窒素ガス噴射筒22が複数段に亘って形成されている。この窒素ガス噴射筒22は、圧延スタンド21aにより圧延された熱延鋼板24に対して窒素ガスを噴射するものである。熱延鋼板24に対して窒素ガスを噴射させることにより、当該熱延鋼板24周囲の雰囲気について酸素濃度を減少させることが可能となる。
また、仕上げ圧延機13は、上述した図2に示す窒素ガス噴射筒22を配設する代替として、例えば、冷却水噴霧筒23を設けるようにしてもよい。冷却水噴霧筒23は、冷却水を霧状に噴射することにより、熱延鋼板24周囲の雰囲気について酸素濃度を減少させることが可能となる。
また、これら窒素ガス噴射筒22、冷却水噴霧筒23は、第1段目の圧延スタンド21a以降に配置されていればよい。
なお、本実施形態における熱延鋼板の製造方法においては、鋼組成がC:0.01〜0.3%、Si:0.001〜1.5%、Mn:0.05〜2.5%、P:0.001〜0.1%、S:0.001〜0.04%、Al:0.005〜1.5%、N:0.001〜0.015%を含有し、必要に応じてCr:0.01〜0.5%、Cu:0.1〜1.5%、Ni:0.1〜1.5%、Ti:0.02〜0.15%、Nb:0.01〜0.1%、V:0.01〜0.1%、Mo:0.01〜0.1%、Ca:0.001〜0.05%、B:0.0003〜0.005%を添加されていることが好ましい。
以下、鋼組成の成分の好ましい範囲について説明をする。
C:0.01〜0.3%
Cは、鋼板の強度を確保するために必要な元素である。しかしながら、このC含有量が0.01%未満では、高い強度の要求に応えることができず、また、本手法を用いなくてもスケール疵が発生することなく外観は良好である。これに対して、C含有量が0.3%を超えると、スケールに起因する疵の発生が激しくなるため、美観上好ましくない。このため、C含有量は、0.01〜0.3%とする。
Si:0.001〜1.5%
Siは、鋼板の強度確保のため必要な元素である。また、このSiは、添加量が増加するにつれてスケールの密着性が向上し、外観は良好になる。このSi含有量を0.001未満とするには、製造コストが上昇してしまい好ましくない。一方、Si含有量が1.5%を超えるとSiの酸化物量が増加し、それが外観を低下させる原因ともなる。このため、Si含有量は、0.001〜1.5%とする。
Mn:0.05〜2.5%
Mnは、鋼板の強度を確保すると共に、鋼中のSに起因する熱間圧延時の割れを防止する効果がある。しかしながら、Mn含有量が0.05%未満である場合には、熱間圧延時の割れを防止することができず、外観性状が低下してしまう。また、Mn含有量が2.5%を超える場合には、その効果が飽和し、却ってスケールに起因する疵が顕著になる。このため、Mn含有量は、0.05〜2.5%とする。
P:0.001〜0.1%
Pは、不純物として鋼中に不可避的に含有される元素である。このP含有量を0.001未満とするには、製造コストが上昇してしまい好ましくない。また、P含有量が0.1%を超える場合には、局部的な偏析によって鋼板表面にスジ状模様が発生し、外観性状が低下してしまう。このため、P含有量は、0.001〜0.1%とする。
S:0.001〜0.04%
Sは、Pと同様に不純物として含有される元素であり、意図的に添加される元素ではない。このS含有量を0.001未満とするには、製造コストが上昇してしまい好ましくない。また、このSが0.04%を超える場合には、熱延時における鋼板表面において荒れが生じてしまう。このため、S含有量は、0.001〜0.04%とする。
Al:0.005〜1.5%
Alは、鋼を製造する上での脱酸元素として必要であり、Nによる延性低下を防止して鋼板の加工性を確保するために使用される。このAlが0.005%未満では上述した効果を十分に発揮することができず、Alが1.5%を超えると効果が飽和してしまう。このため、Al含有量は、0.005〜1.5%とする。
N:0.001〜0.015%
Nは、溶鋼処理中に空気中の窒素が取り込まれることから、鋼中に不可避的に混入する元素である。このNは、鋼板の延性低下原因となるため、少ないほうが望ましい。しかしながら、このNが0.001未満では、鋼板の結晶粒が局部的に異常成長を起こす場合があり、その場合は局部的に強度が低下する等デメリットがある。また、このNが0.015%を超えると、鋼板の延性低下が著しくなる。このため、N含有量は、0.001〜0.015%とする。
Cr:0.1〜0.5%
Crは、強度上昇に有効であるが過剰に添加すると靭性を低下するため、上限を0.5%としている。また、0.1%以下ではその効果を発揮しないため、下限を0.1%としている。
Cu:0.1〜1.5%
Cuは、鋼板の強度上昇とともに、スケールの密着度を向上させる効果がある。このCuが1.5%を超えると熱延における鋼板表面の荒れが発生してしまうため、上限を1.5%としている。また、0.1%以下ではその効果を発揮しないため、下限を0.1%としている。
Ni:0.1〜1.5%
Niは、焼入性を高め、低温脆化を防止するのに有用な元素であり、またスケールの密着性を向上させる上で有効な元素である。しかしながら、このNiが1.5%を超えるとその効果は飽和するため、上限を1.5%としている。また、0.1%以下ではその効果を発揮しないため、下限を0.1%としている。
Ti:0.02〜0.15%
Tiは、0.02%以上添加することにより、細粒化を通して靭性改善に効果がある。また、Tiは、Nとの親和力が強く凝固時にTiNとして析出して、Nによる延性低下を防止するために用いられる。しかしながら、このTiが0.15%を超えるとその効果が飽和するため、上限を0.15%としている。
Nb:0.01〜0.1%
Nbは、0.01%以上添加することにより、組織の微細粒化により靭性を向上させる。Nbは、Nによる延性低下を防止する役割も果たすが、Nb含有量0.1%を超えるとその効果が飽和する。このため、Nbの上限を0.1%としている。
V:0.01〜0.1%
Vは、0.01%以上添加することにより、母材の強度を増加させるとともに靭性を向上させる元素である。しかしながら、このV含有量が0.1%を超えると、その効果が飽和してしまう。このため、Vの上限を0.1%としている。
Mo:0.01〜0.1%
Moは、鋼の強度向上に有用なだけでなく、靭性も大幅に向上させる。しかし、このMo含有量が0.1%を超えるとその効果は飽和するため、上限を0.1%としている。また、0.01%以下ではその効果を発揮しないため、下限を0.01%としている。
Ca:0.001〜0.05%
Caは、MnS生成による鋼板の強度低下を防止するために添加される。このような効果を発揮させるには、少なくとも0.001%含有することが必要であるが、Ca添加量が0.05%を超えるとその効果が飽和するため、上限を0.05%としている。
B:0.0003〜0.005%
Bは、NをBNとして固着する作用もあることから、Nによる鋼板の延性低下を防止する役割を果たすとともに、ロウ付け強度を向上させる作用もある。しかしながら、このB含有量が0.005%を超えるとその効果が飽和してしまうため、上限を0.005%としている。また、0.0003%以下ではその効果を発揮しないため、下限を0.0003%としている。
次に、本発明を適用した熱延鋼板の製造方法の条件について詳細に説明する。
仕上圧延機の各圧延スタンドを通過後の鋼板表面の温度をT(℃)とする。また、鋼板表面に接触する雰囲気中の酸素濃度M(%)とする。ここでいう鋼板表面に接触する雰囲気とは、鋼板表面から2cm以内の領域をいう。具体的には、この酸素濃度Mは、鋼板表面に窒素ガス又は冷却水を噴射している際の鋼板表面から10mm離間した位置における酸素濃度を表している。酸素濃度Mの測定は、各種温度に加熱した熱延鋼板表面に窒素ガス又は冷却水を噴射し、鋼板表面から10mm離間した位置における酸素濃度を酸素センサーにより測定する。
このとき、数式(1)を満足するように鋼板表面温度Tと酸素濃度Mを調整する。
M≦36.4−0.022×T ・・・・・・・・・(1)
ちなみに、この数式(1)の関係は、圧延スタンド21aを通過後、圧延スタンド21gに至るまでの全区間において成立している必要がある。このため、上述した例では、あくまで、窒素ガス噴射筒22を、第1段目の圧延スタンド21aと第2段目の圧延スタンド21bとの間のみ配設する場合に限定されるものではなく、数式(1)の関係を満たす範囲において、いかなる圧延スタンド21の間に配設されていてもよい。
実際に、この数式(1)における酸素濃度Mを制御するためには、仕上げ圧延工程において、圧延スタンド21を通過後の熱延鋼板24に対して窒素ガス噴射筒22を介して窒素ガスを噴射する。この窒素ガスを噴射することにより、熱延鋼板24表面に接触する雰囲気について窒素濃度を上昇させ、ひいては酸素濃度を低下させることが可能となる。実際に、この酸素濃度Mを制御するためには、鋼板表面近傍において図示しない酸素センサーを配置し、酸素濃度を測定しながら窒素ガス噴射筒22からの窒素ガスの排出量をコントロールすることになる。
また、この窒素ガス噴射筒22を設ける代替として、冷却水噴霧筒23を設けた場合には、圧延スタンド21を通過後の熱延鋼板24に対して、冷却水を霧状に噴射することにより、微細な水滴を均質に熱延鋼板24へ噴射することが可能となり、その水滴か鋼板の熱によって水蒸気となり、熱延鋼板24表面を被覆することになる。その結果、熱延鋼板24の温度を低下させることなく酸化速度を低下させることが可能となる。
窒素ガス噴射筒22を設ける代替として、冷却水噴霧筒23を設けた場合においても同様に、酸素濃度Mを制御するためには、鋼板表面近傍において図示しない酸素センサを配置し、酸素濃度を測定しながら冷却水噴霧筒23から噴射する霧状の冷却水の水量や水滴サイズをコントロールすることになる。
ちなみに本発明を適用した熱延鋼板の製造方法では、この冷却水噴霧筒23を介して噴射すべき冷却水については、1.5〜4.5l/m/minの割合で霧状に噴射することを必須の構成要件として規定している。その理由として、水量が1.5l/m/min未満では、水蒸気の量そのものが不足し、熱延鋼板24に接触する雰囲気において酸素濃度が低下してしまう。その結果、熱延鋼板24におけるスケール成長速度が増加することにより膨れが生じ、熱延後の表面性状が低下してしまう。また、水量が4.5l/m/minを超えると、熱延鋼板24の温度が過度に冷却されてしまい、温度ムラに伴う鋼材の機械的性質のバラつきが生じる場合がある。即ち、熱延鋼板24の表面温度を過度に冷却してしまうために、熱延鋼板24の板厚をより薄く圧延しようとしたときには、材質を低下させてしまう。このため、本発明を適用した熱延鋼板の製造方法では、冷却水を1.5〜4.5l/m/minの割合で霧状に噴射することを要件としている。
また、本発明では、水滴サイズを0.1mm以下の霧状に噴射することを要件としている。仮に水滴サイズが0.1mmを超える場合には、噴射された水滴が熱延鋼板24に接触した際にすぐに水蒸気とならず、水滴のまま熱延鋼板24表面に残存することになる。その結果、熱延鋼板24の表面には、大量の水滴が付着することにより、部分的に酸素濃度の高い領域が生成され、当該領域についてはスケール成長速度が増加してしまい、表面性状が低下してしまうためである。なお、ここでいう水滴サイズは、冷却水噴霧筒23から噴射された霧状の冷却水を、熱延鋼板24の表面から150mm離間させて固定したアクリル板等のプラスチック製の樹脂板に吹き付け、これを光学顕微鏡により拡大することにより測定した水滴の直径である。
また、仕上げ圧延工程では、圧延スタンド21間におけるスケール成長速度を1.2μm/秒以下に抑制している。このスケール成長速度は、窒素雰囲気で仕上げ圧延と同じ温度に無酸化加熱した鋼板を大気中に取り出すと同時に種々の条件でスプレー水を噴射し、その後直ちに窒素雰囲気の箱に入れることで無酸化として冷却し、鋼板を切断してその断面を顕微鏡で観察することにより生成したスケール厚みを測定した。スケール成長速度を1.2μm/秒以下に抑制することにより、スケールのふくれの発生を防止することができ、ひいては鋼板の表面性状を向上させることができる。これに対して、スケール成長速度を1.2μm/秒以下に抑制することができない場合には、生成したスケールの一部が膨れて剥離しやすくなる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。数式(1)の条件を達成するための手段として、鋼板に対して窒素ガスを噴射するか、冷却水を霧状に噴射する以外に、いかなる手法を用いてもよいことは勿論である。
以下、本発明の実施例について説明する。先ず、本発明の実施例として、上述した熱延鋼板の製造方法に基づいて熱延鋼板を作製した。具体的には、下記表1に示す組成で、厚さが250mmのスラブを1210℃に加熱した後、粗圧延機12によって40mmの厚さまで粗圧延し、粗圧延鋼板を作製した。次に、この粗圧延鋼板に向けてデスケーリング設備16により15MPaの圧力で水を噴射し、表面に生成したスケールを除去した後、直ちに7機の圧延スタンド21a〜21g間を連続的に通過させて熱間圧延する仕上げ圧延を行って、厚さが4.5mmの熱延鋼板を作製した。このとき、圧延スタンド21aを通過後の熱延鋼板の表面温度T(℃)、鋼板表面に接触する雰囲気中の酸素濃度Mを窒素ガス噴射筒22からの窒素ガスの排出量を介して調節して、仕上げ圧延機13から出た熱延鋼板について、表面性状を観察した。表面性状の判断基準は、スケールが付着した熱延鋼板の外観を観察し、任意の位置の鋼板幅×長さ2mの範囲内に、スケール色が周囲と異なる幅1mm以上、長さ5mm以上のサイズの領域が5箇所以上あるものを表面性状不良とし、それ未満のものを表面性状良好とした。その結果を下記表2にまとめて示す。また、下記表2には、各実施例及び比較例における表面温度T(℃)、酸素濃度M(体積%)も併せて示す。
なお、下記表1に示す鋼組成における残部は、Fe及び不可避的不純物である。また、下記表2における下線は、本発明の範囲外であることを示す。また、表1における太字は、各成分における上限又は下限を示している。
Figure 0004987786
Figure 0004987786
表2に示す本発明例1〜10は、数式(1)を満足しており、表面性状は何れも良好であった。これに対して比較例1〜4は、数式(1)を満足しておらず、何れも表面性状が良好ではなかった。
また、鋼板表面に接触する雰囲気中の酸素濃度Mを、冷却水噴霧筒23により冷却水を霧状に噴射することで調節して、仕上げ圧延機13から出た熱延鋼板について、表面性状を観察した結果を表3に示す。
Figure 0004987786
また、上記表3には、各実施例及び比較例における表面温度T(℃)、冷却水の噴射割合(l/m/min)、水滴サイズ(mm)、酸素濃度M(%)、数式(1)により規定される値も併せて示す。
表3に示す本発明例11〜24は、数式(1)を満足しており、表面性状は何れも良好であった。これに対して比較例5〜11は、数式(1)を満足しておらず、何れも表面性状が良好ではなかった。
本発明の技術的特徴に相当する数式(1)の検証について説明するための図である。 仕上げ圧延機の詳細について説明するための図である。 仕上げ圧延機の詳細について説明するための他の図である。
符号の説明
13 仕上げ圧延機
22 窒素ガス噴射筒
23 冷却水噴霧筒
24 熱延鋼板

Claims (5)

  1. 連続鋳造により作製されたスラブを粗圧延して粗圧延鋼板を得る粗圧延工程と、
    上記粗圧延鋼板を複数の圧延スタンドからなる仕上げ圧延機で熱間圧延して熱延鋼板を得る仕上げ圧延工程とを有し、
    上記仕上げ圧延工程は、全ての圧延スタンドで、各圧延スタンドを通過後の鋼板の表面温度T(℃)と当該鋼板表面に接触する雰囲気中の酸素濃度M(体積%)の関係が、下記数式(1)を満たし、且つ酸素濃度Mが10体積%以上(但し、10体積%は除く)となるように、前記鋼板の表面温度Tと前記酸素濃度Mを調整すること
    M≦36.4−0.022×T ・・・・・・・・・(1)
    を特徴とする熱延鋼板の製造方法。
  2. 上記仕上げ圧延工程は、上記圧延スタンドを通過後の鋼板に対して窒素ガスを噴射することにより、上記酸素濃度M(体積%)を制御すること
    を特徴とする請求項1記載の熱延鋼板の製造方法。
  3. 上記仕上げ圧延工程は、上記圧延スタンドを通過後の鋼板に対して、冷却水を1.5〜4.5l/m2/minの割合で霧状に噴射することにより、上記酸素濃度M(体積%)を制御すること
    を特徴とする請求項1記載の熱延鋼板の製造方法。
  4. 水滴サイズが0.1mm以下の霧状に噴射すること
    を特徴とする請求項3記載の熱延鋼板の製造方法。
  5. 上記仕上げ圧延工程では、上記圧延スタンド間におけるスケール成長速度を1.2μm/秒以下に抑制すること
    を特徴とする請求項1〜4のうち何れか1項記載の熱延鋼板の製造方法。
JP2008101011A 2008-04-09 2008-04-09 熱延鋼板の製造方法 Expired - Fee Related JP4987786B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008101011A JP4987786B2 (ja) 2008-04-09 2008-04-09 熱延鋼板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008101011A JP4987786B2 (ja) 2008-04-09 2008-04-09 熱延鋼板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009248163A JP2009248163A (ja) 2009-10-29
JP4987786B2 true JP4987786B2 (ja) 2012-07-25

Family

ID=41309336

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008101011A Expired - Fee Related JP4987786B2 (ja) 2008-04-09 2008-04-09 熱延鋼板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4987786B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021005971A1 (ja) 2019-07-10 2021-01-14 日本製鉄株式会社 熱間圧延鋼板

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0534803Y2 (ja) * 1985-08-01 1993-09-03
JPH0466203A (ja) * 1990-07-06 1992-03-02 Sumitomo Metal Ind Ltd 薄スケール熱延鋼帯の製造方法
JPH04356313A (ja) * 1991-05-30 1992-12-10 Sumitomo Metal Ind Ltd 酸化抑制効果の大きい熱間圧延方法
JPH08276201A (ja) * 1995-04-04 1996-10-22 Nippon Steel Corp 薄スケール熱延鋼帯の製造方法及び製造設備
JPH10263622A (ja) * 1997-03-24 1998-10-06 Kawasaki Steel Corp 耐食性に優れたフェライト系ステンレス熱延鋼板およびその製造方法
JP2000351014A (ja) * 1999-06-08 2000-12-19 Kawasaki Steel Corp 薄スケールCr含有熱延鋼板の製造方法
JP2004181479A (ja) * 2002-12-02 2004-07-02 Jfe Steel Kk 熱延鋼帯の製造方法および製造装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021005971A1 (ja) 2019-07-10 2021-01-14 日本製鉄株式会社 熱間圧延鋼板
KR20220016204A (ko) 2019-07-10 2022-02-08 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 열간 압연 강판
US12018352B2 (en) 2019-07-10 2024-06-25 Nippon Steel Corporation Hot rolled steel sheet

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009248163A (ja) 2009-10-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5200653B2 (ja) 熱間圧延鋼板およびその製造方法
KR101476866B1 (ko) 양호한 스탬핑성을 갖는 저밀도 강
KR101797383B1 (ko) 재질편차가 적고 표면품질이 우수한 고강도 열연강판 및 그 제조방법
CN110832101A (zh) 材质偏差小以及表面品质优异的超高强度热轧钢板及其制造方法
CN103658177A (zh) 一种短流程生产高强度薄带钢的方法
JP4605100B2 (ja) 高強度熱延鋼板およびその製造方法
JP6720504B2 (ja) 高強度鋼板及びその製造方法
JP2006316301A (ja) 高張力熱延鋼板とその製造方法
KR20110128289A (ko) 열간압연 스트립을 제조하는 방법 및 3상 경량 강으로부터 제조된 열간압연 스트립
US10435764B2 (en) Method for calculating the combination of properties being established for a deformable lightweight steel
JP4192857B2 (ja) 高強度冷延鋼板及びその製造方法
JP4987786B2 (ja) 熱延鋼板の製造方法
CN110100033B (zh) 材质偏差小且表面质量优异的高强度热轧钢板及其制造方法
JP7020568B2 (ja) 鋼の連続鋳造方法
JP2009275256A (ja) 熱間圧延鋼板およびその製造方法
TWI665312B (zh) 鋼板
JP6024401B2 (ja) 表面品質に優れる厚鋼板の製造方法
JP2018099704A (ja) 鋼の連続鋳造方法
KR101917467B1 (ko) 재질편차가 적고 표면품질 및 용접성이 우수한 고강도 열연강판 및 그 제조방법
KR101795871B1 (ko) 쌍롤식 박판 주조기를 이용한 고Cu 스테인리스강의 제조방법
KR20190078344A (ko) 등방성이 우수한 초극박 열연강판 및 그 제조방법
KR101758476B1 (ko) 쌍롤식 박판 주조기를 이용한 고Cu 스테인리스강의 제조방법 및 이에 의해 제조된 고Cu 스테인리스강
JP4452254B2 (ja) 熱延鋼板の製造方法
CN105734450B (zh) 薄板坯表面品质优异的高强度冷轧钢板及其制造方法
JP4804995B2 (ja) 熱延鋼板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100810

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120312

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120403

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120425

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4987786

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511

Year of fee payment: 3

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20120828

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees