JPH08276201A - 薄スケール熱延鋼帯の製造方法及び製造設備 - Google Patents

薄スケール熱延鋼帯の製造方法及び製造設備

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JPH08276201A
JPH08276201A JP7079211A JP7921195A JPH08276201A JP H08276201 A JPH08276201 A JP H08276201A JP 7079211 A JP7079211 A JP 7079211A JP 7921195 A JP7921195 A JP 7921195A JP H08276201 A JPH08276201 A JP H08276201A
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Makoto Wake
誠 和氣
Norio Yasuzawa
典男 安沢
Toshimasa Tomokiyo
寿雅 友清
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面のスケール厚みが薄い熱延鋼帯を製造
し、後工程での酸洗処理の生産性の向上、及び、製品の
鉄歩留の向上を図る。 【構成】 走行する熱延鋼帯を液体と不活性ガス、又
は、還元ガスからなる泡沫層で包囲し、スケール生成を
抑制しながら熱間圧延して薄スケール熱延鋼帯を製造す
る方法において、該熱延鋼帯を包囲する泡沫層の厚みを
走行する熱延鋼帯の上面、及び、下面より50mm以上と
すること。更に、同方式において、ホット仕上げ圧延機
前のデスケーラーから仕上げ圧延機列内域、及びランア
ウトテーブルの冷却帯入口迄の間に、走行する熱延鋼帯
の下方に樋構造体を設置し、該樋構造体側壁上端を熱延
鋼帯上面より50mm以上の高さに配置、且つ、熱延鋼帯
の上方にノズルを配置し、これらに泡沫を供給すること
で安定した泡沫層を形成させ、走行熱延鋼板のスケール
生成を抑制する薄スケール熱延鋼板の製造方法、及び同
方式の製造設備で構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱延鋼帯の表面のスケー
ルが薄いことにより、後工程での酸洗処理が容易になる
ために、酸洗処理の生産性が優れ、且つ、スケールによ
る鉄歩留ロスの少ない熱延鋼帯を製造する方法及び製造
設備に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ホットストリップミルによる熱
延鋼帯の製造は加熱炉でスラブを加熱し、その後、粗圧
延及び仕上げ圧延の直前に高圧水によるデスケーリング
処理を行っている。仕上げ圧延を通過した後、ランアウ
トテーブルで所望の材質となるように冷却し、次いでコ
イル状に巻き取り放冷している。これらの工程は全て大
気中で行われるため、仕上げ圧延機前のデスケーリング
以後高熱鋼帯表面には再びスケール(2次スケール)が
生成し、通常コイル表面の片面には5〜15μmの厚さ
に成長している。
【0003】このようにスケールが付着したままの熱延
鋼帯を冷間圧延に供すると、スケールが鋼帯の表面に圧
着し、あるいは噛み込んで、圧延後の冷延鋼帯に表面疵
が発生し、表面品質が損なわれることから高級な用途に
適用が不可能となる。このため、従来、熱延鋼帯を冷延
する前に酸洗等のデスケーリング処理を施し、表面スケ
ールの除去を行っている。
【0004】酸洗によるデスケーリングは、配置的に長
大な酸洗設備であり、且つ、大がかりな廃液処理設備を
必要とするため、設備費が高額となる。又、スケール厚
さが厚い場合は熱延鋼帯の酸洗処理の生産性が低下する
という問題があった。更に、スケールが厚いことはスケ
ールによる鉄歩留損失を大きくし、製品歩留を低下させ
ると共に、酸洗処理での酸液量を増大させ、経済的な損
失を大きくするものである。このような事情から、スケ
ールの薄い熱延鋼帯を製造する技術が強く求められてい
る。
【0005】以上の必要性に対して、例えば、特開平6
−99214号公報では圧延終了後、巻取られる直前の
鋼帯の表裏面に突出圧力30〜70MPa の高圧水を鋼板
の温度条件に応じた高圧水の必要衝突エネルギーに従っ
て高圧水を噴射するデスケーリングを行い薄スケール熱
延鋼帯を製造する発明が提案されている。
【0006】この方法は、コイラーでの熱延鋼帯のスケ
ールを薄くし、酸洗性を向上させるものであるが、デス
ケーリングにより、それ迄に生成したスケールを強制的
に剥離させるためにスケールによる鉄歩留損失の低減は
関与していないこと、又、通常、仕上げ圧延機からコイ
ラー迄の距離は100〜150mあり、1コイル熱延鋼
帯長の約20〜30%を占めている。コイル巻き取り長
の最終端より20〜30%巻き戻った長さ部分は最終端
が仕上げ圧延を離れた以後の長さであり、仕上げ圧延機
とコイラー間で熱延鋼帯に張力がないために、走行して
いる熱延鋼帯最終端より100〜150m戻った熱延鋼
帯長域は鋼帯が上下に激しく振動し、この長さ部分はデ
スケーリングが十分に行われないこと等の問題点があっ
た。
【0007】更に、特開平3−258413号公報では
仕上げ圧延直後に不活性ガス、又は還元ガスのガスシー
ルを行いながら巻き取り温度迄冷却するに際し、圧延直
後に不活性ガス、又は還元ガスを走行鋼帯の表面に吹き
付け、更には、直火還元火炎を走行する熱延鋼帯に当て
鋼帯表面のスケールを生成抑制、又は、還元する。並び
に、アルカリ土類金属を含有する水溶液のスケール生成
抑制剤をスプレー又はコーティングする方法、及び、ト
ンネル型の隔室(シールボックス)内に設置すること、
等による薄スケール熱延鋼帯製造法を提案している。
【0008】この方法の問題点を述べる。先ず第1に不
活性ガス、又は還元ガスを圧延直後に吹き付ける方法に
ついては、大気雰囲気内で行う場合、走行する熱延鋼帯
表層近くの酸素濃度を低減するには吹き付け用ノズルを
走行する熱延鋼板の表面近くに配置すると共に大量のガ
スを吹き付ける必要がある。このため、コストの増大、
作業環境の悪化となる等の問題がある。次に、最終仕上
げ圧延機を熱延鋼帯の先端が出始めた以後の100〜1
50mの走行鋼帯域、及び、走行鋼帯の最終端が出た以
前の同長の鋼帯域では圧延機とコイラー間での走行鋼帯
に張力が働かないことにより走行熱延鋼帯が上下に激し
く振動している。この間は走行する熱延鋼帯表面の酸素
濃度を低くするための安定した不活性ガス、還元ガス、
を走行する熱延鋼帯に吹き付けることが困難であり、ス
ケール生成抑制の安定した効果を得ない問題があった。
この問題については直火還元炎を走行する熱延鋼帯に当
てる方法にも共通問題である。
【0009】次に、シールボックスを最終仕上げ圧延機
以降に設置し、その中を不活性ガス、又は還元ガスで充
填する方法は、シールボックスがコンパクトである場合
には走行鋼帯の上下振動の大きい帯域によりシールボッ
クスが損傷を受け、設備上、操業上の傷害を発生させる
問題があり、この傷害を避けるためにシールボックスを
大きくすれば、不活性ガス、又は還元ガス量が多大とな
り、コスト増大による経済的な問題点を生じた。
【0010】次に、スケール生成抑制剤のスプレー、又
は、コーティングする方法については、単独方法では当
該公報の如くスケール生成抑制の効果は少なくスケール
厚は5〜9μmと従来スケール厚み域である。この方法
は不活性ガス、又は還元ガス吹き付け方法との組み合わ
せ方式によってスケール生成抑制効果を発揮できるもの
である。従って、不活性ガス、又は還元ガス吸込み方式
が、上述の如く、走行する熱延鋼帯の上下振動の大きい
鋼帯域で、スケール生成抑制効果が出ない時には、これ
らの方式の組み合わせもスケール生成抑制が不十分とな
る問題があった。
【0011】次に、特開平1−246550号公報で
は、金属材の熱間圧延ロール間に、及び、冷却部にチャ
ンバーを設け、そのチャンバーの入口、出口部を泡沫で
シールし、チャンバー内に無酸化性ガスを吹き込む方法
により、走行する熱間金属材表面の酸化を防止する方法
であるが、これを幅の大きな表面を持つ熱延鋼帯に適用
するには前記シールボックスで述べたとの同じく、チャ
ンバーがコンパクトである場合は、チャンバーが損傷を
受け、設備上、操業上の傷害を発生させる問題があり、
チャンバーを大きくすれば、無酸化性ガス量が多大とな
り、コスト増大による経済的な問題点を生じた。
【0012】次に、特開昭63−62824号公報で
は、泡沫充填層に高温の圧延線材を浸漬し、冷却するこ
とが特徴となっている熱処理法である。実施例で、空気
と界面活性剤添加の水溶液によって発泡させた泡沫層に
線材を浸漬させ、主に、均一冷却、冷却のコントロール
性に効果があったことを述べているが、スケール抑制の
効果は示していない。又、その明細書の中で、スケール
抑制のため、発泡時のガス体として、不活性ガス、又は
還元ガスを用いることを述べているが、熱延鋼帯を走行
させる場合、泡沫充填層の下からの泡沫の供給のみで
は、熱延鋼板上表面にある泡沫層上端からの泡の剥離、
離脱、消泡が発生し、泡沫厚の形成とその保持が困難と
なり、安定したスケール生成抑制ができないことの問題
を生じた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱延鋼帯表
面のスケールが薄く、従って、ホットストリップミル工
程の製造歩留が高く、且つ、酸洗性の良好な熱延鋼帯を
製造することを課題としたもので、その具体的な目的
は、スケールの厚さが片面でおよそ5μm以下の薄スケ
ール熱延鋼帯を容易に安定して製造できる方法と設備を
提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に記
載した目的を達成するために、下記の(1)から(3)
に示す構成を要旨とするものである。 (1)走行する熱延鋼帯を液体と不活性ガス、又は、液
体と還元ガスからなる泡沫層で包囲して、スケール生成
を抑制しながら熱間圧延して薄スケール熱延鋼帯を製造
する方法において、該熱延鋼帯を包囲する該泡沫層の厚
みを走行する該熱延鋼帯の上面及び下面より50mm以上
とすることを特徴とする、薄スケール熱延鋼帯の製造方
法である。
【0015】(2)走行する熱延鋼帯を液体と不活性ガ
ス、又は液体と還元ガスからなる泡沫層で包囲してスケ
ール生成を抑制しながら熱間圧延して薄スケール熱延鋼
帯を製造する方法において、仕上げ圧延機第一スタンド
前デスケーラー以後、ならびに仕上げ圧延機列内、及び
仕上げ圧延機直後からランアウトテーブルの冷却帯入口
迄の間に、外気を遮断する該泡沫層を保持するための樋
構造体を設置し、該樋構造体の内部の低面レベルを、走
行する熱延鋼帯の下面より50mm以上離れた位置に配置
し、且つ、樋構造体側壁上端レベルを走行する熱間圧延
鋼帯の上面より50mm以上の高さに配置すると共に、走
行する該熱延鋼帯の上方、ならびに下面側の下方より、
発生泡沫をスプレーノズルにより吹き付けることを特徴
とする(1)記載の薄スケール熱延鋼帯の製造方法であ
る。
【0016】(3)熱延鋼帯を液体と不活性ガス、又は
液体と還元ガスからなる泡沫層で包囲してスケール生成
を抑制しながら熱延鋼帯を製造する設備において、仕上
げ圧延機第一スタンド前デスケーラー以降ならびに仕上
げ圧延機列内及び仕上げ圧延機直後からランアウトテー
ブルの冷却帯入口迄の間に、外気を遮断する泡沫層を保
持するための樋構造体を設置し、該樋構造体内部の低面
レベルを、走行する該熱延鋼帯の下面より50mm以上離
れた位置に配置し、且つ、該樋構造体側壁上端レベルを
走行する該熱延鋼帯上面より50mm以上の高さに配置す
ると共に、走行する該熱延鋼帯の上方ならびに下方に発
生泡沫を吹き付けるスプレーノズルを設置したことを特
徴とする、薄スケール熱延鋼帯の製造設備である。
【0017】
【作用】ホットストリップミルライン(図1)の仕上げ
圧延機前デスケーラー位置3から仕上げ圧延機第一スタ
ンドのロール間8a迄、圧延機列内は各ロール4a〜4
g間に、及び、最終仕上げ圧延機ロールよりランアウト
テーブル冷却帯入口迄の間8hに泡沫層を充填するた
め、図2,図3のような樋構造体8を設置する。この樋
構造体内の底面高さ位置は、走行する熱延鋼帯5の下面
より50mm以上離れた位置になるように、且つ、樋構造
体の側壁上端の高さレベル(図3に示す12)は走行す
る熱延鋼帯5の上面レベルより50mm以上に高く配置す
ることが必要である。
【0018】この理由は、図5に示すように、高温鋼帯
の上面直上、その高温鋼帯の下面直下の泡沫層厚により
高温鋼帯表面直上、ならびにその高温鋼帯の下面直下の
酸素濃度が変化し、スケール生成抑制に有効な1%以下
に保持するためには、泡沫層の高温熱延鋼帯の上下面か
らの層厚が50mm以上であることが必要なためである。
酸素濃度1%以下であればスケール生成抑制に有効であ
ることは特開平3−258413号公報の中にも記載さ
れている。
【0019】樋構造体の幅は走行する熱延鋼帯幅の全幅
が入るようにすることは当然必要であるが、後述の泡沫
充填層形成のため、樋構造体下部より吹き込まれた泡沫
が速やかに走行する熱延鋼帯の上面に移動可能なよう
に、走行する熱延鋼帯幅片側端と樋構造体幅内面片側端
との間の隙間14が走行する熱延鋼帯幅(図3に示す1
3)の1割程度以上の幅になるように配置することが望
ましい。走行する熱延鋼帯上面については、泡沫の粘着
性が良く、高温でも泡沫集合体として自力で形態保持が
できるため、特に構造体としての上カバーはなくても良
い。このことは、熱延鋼帯の走行トラブル等の発見、及
びトラブルの早期復旧にも都合が良い。
【0020】各圧延ロール間等に配置した樋構造体の底
には図3に示すような傾斜凹み部を設け、徐々に泡沫よ
り液化した溶液を排出回収するようにする。各圧延ロー
ル間等に設置した樋構造体のロールに面した端面とロー
ル面との隙間14は、泡沫集合体の形態保持が強いため
泡沫集合体がロールと接触することで気密保持が可能で
あるが、この接触面に下方より少量の窒素ガス等の不活
性ガスによりパージを行うとなお良い。
【0021】走行する熱延鋼帯の先端より100〜15
0m、及び最終端より手前の100〜150mの該熱延
鋼帯長の範囲は、仕上げ圧延機ロールとコイラー7によ
る走行する熱延鋼帯に対する引張力が働かなく、走行す
る熱延鋼帯の振動が激しくなるが、最終仕上げ圧延機か
らランアウトテーブル冷却帯入口迄の間8hについて
は、その熱延鋼帯の振動振幅に対応して、走行する熱延
鋼帯の上下面からの泡沫層厚を大きくし、走行する熱延
鋼帯が泡沫層を出て直接大気に触れることのないように
することも可能である。
【0022】この樋構造体にノズルより泡沫を吹き込む
が、その配置については図2,図3に示すように、走行
する熱延鋼帯の下面より下の樋構造体内の空間にノズル
より吹き込み、早期に樋内を泡沫集合体で充満するよう
にする。更に、走行する熱延鋼帯の上面域では、上方よ
りノズルを用いて新鮮な泡沫をスプレー(図3に示す1
1)し、走行する熱延鋼帯上面上の泡沫層厚が安定して
50mm以上に保持できるようにする。又、泡沫充填層の
気密性の安定には走行する熱延鋼帯の上面の圧延ロール
入口、出口部の位置に泡沫を吹き付ける方法を付け加え
るとなお良い。
【0023】泡沫の生成については界面活性剤、及び水
溶性ポリマー混合の水溶液を図4の密閉容器に入れ、そ
の水溶液中にパイプを通して窒素ガス等の不活性ガス、
又は、還元ガスを吹き込むことにより泡沫を発生させ
る。発生した泡沫は吹き込まれる不活性ガス、又は還元
ガスによりパイプ内を通ってホットストリップミルライ
ン内に設置した樋構造体内のノズル、及び、走行する熱
延鋼帯の上方に設置したノズルに送られ、噴射される。
界面活性剤や水溶性ポリマーを起泡剤として使用する
と、生成した泡が均一、安定化し、外気を遮断するのに
有効な泡の層を任意につくることができ、高温鋼帯であ
っても完全にそれを包囲できる性質を有している。
【0024】界面活性剤とは、気液界面に吸着して表面
活性を低下させる水溶性の有機系化合物であり、具体的
には、脂肪酸塩類、高級アルコール硫酸エステル塩類等
である。又、水溶性ポリマーとしては天然、合成、半合
成の水溶性ポリマーがあり、具体的には、デンプン類、
メチルセルロース、ポリエチレングリコール等である。
泡生成に関して、これら界面活性剤の1種、あるいは2
種以上の混合物を水に対し0.001〜40%になるよ
うに加え、使用することが好ましい。又、水溶性ポリマ
ーはその1種、あるいは2種以上を水に対して0.01
〜30%になるように加え、使用することが好ましい。
走行する熱延鋼帯に接触する時に熱分解により還元ガス
を発生させるようなスケール抑制剤を発泡溶液に添加し
ても良い。
【0025】
【実施例】仕上げ圧延機により低炭素鋼の熱延鋼帯を厚
さ3.5mm×幅1200mmに860℃で圧延する過程
で、図1に示す実操業ラインの仕上げ圧延機前のデスケ
ーラー3からランアウトテーブル6の冷却帯入口迄の間
8aに図2,図3に示す泡沫を充填する樋構造体(泡沫
層保持用樋8)を設け、その樋構造体に取り付けた泡沫
供給パイプ9に取り付けたノズル、及び、走行する熱延
鋼帯5上面の上方に配置したスプレーノズル11に泡沫
を供給し、泡沫層を形成させ、その泡沫層内に熱延鋼帯
を走行させる本発明方法を実施した。
【0026】加熱炉で約1200℃に加熱したスラブを
粗圧延機で圧延を行った後、通常の熱間デスケーリング
(FSB:フィニシャースケールブレーカー)を行い、
その直後から仕上げ圧延機迄8a、及び、仕上げ圧延機
列内の7スタンドの各ロール4a〜4g間は、樋構造体
側壁の上端12の高さ位置を走行する熱延鋼帯の上面よ
り50mmの高さレベルとし、更に、最終仕上げ圧延機ス
タンドロール4gよりランアウトテーブル冷却帯の入口
迄の間8hは、樋構造体側壁上端12の高さ位置を走行
する熱延鋼帯表面位置より500mm高いレベルに設置し
た。走行する熱延鋼帯の下面より樋構造体内の低面迄の
距離は50mm以上の距離に任意に離すことができるが、
泡沫挿入パイプ、及び圧延機の付帯設備の関係もあり実
施例では300mmとした。
【0027】泡沫発生器に、水に対して界面活性剤を1
wt%、及び水溶性ポリマーを0.5wt%混入した水溶液
と窒素ガスを泡沫量の1.25倍量を送気し、発生した
泡沫をパイプで各樋構造体内のパイプ9に取り付け用の
ノズル、及び走行する熱間圧延鋼帯上方の泡沫スプレー
用ノズル11に圧送した。泡沫量はトータルで1600
3 /Hrの供給を行った。この時の水分量比率は3g/
泡沫100mlであり、水量トータルは48m3 /Hrの供
給を行った。上述の1200mm幅の低炭素鋼熱延鋼帯を
鋼帯の温度860℃で約3.5mm厚みに圧延した時の結
果を表1に示した。
【0028】コイル巻き取られた熱延鋼帯表面のスケー
ル厚みは熱延鋼帯の長さ方向もほぼ均一のスケール厚み
であり平均2.4μm厚みの薄スケールを得、同鋼種の
従来圧延方式でのスケール厚み9.1μmに対して大幅
に薄いスケールとすることができた。又、その後の酸洗
時間は従来の酸洗時間に対し約40%に短縮されたし、
スケールによる鉄歩留損失を0.27%改善することが
できた。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明により、仕上げ圧延機前のデスケ
ーラーより、仕上げ圧延機を経てランアウトテーブル冷
却帯入口迄の間に泡沫層を保持する樋構造体を設け、泡
沫で充満した層内を高温の熱延鋼帯を通過させ、外気を
遮断することにより高温の熱延鋼帯表面のスケール生成
を安定して抑制することが可能となった。本発明の効果
は、熱延鋼帯のスケール厚みが従来のスケール厚みに対
して大幅に安定して薄くできることにより、後工程での
酸洗処理が容易となり、その酸洗処理の生産性が向上す
ると共に、製品の鉄歩留向上にも大きく貢献するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明法の対象となる熱間圧延工程ラインの概
略図である。
【図2】仕上げ圧延ロール間に泡沫層を形成させるため
の樋構造体、泡沫供給方式、熱延鋼帯上部からの泡沫ス
プレー方式の設置例を示す概略図である。
【図3】図2のA−A′矢視図である。
【図4】泡沫発生装置例の概略図である。
【図5】860℃の熱延鋼帯表面よりの泡沫層厚みと熱
延鋼帯表面上直近の酸素濃度の関係図である。
【符号の説明】
1 加熱炉 2 粗圧延機 3 デスケーラー(FSB) 4 仕上げ圧延機 4a〜4g 仕上げ圧延機列内ロール 4aa,4ba バックアップロール 4ab,4bb ワークロール 5 熱延鋼帯 6 ランアウトテーブル冷却帯 7 コイラー 8 泡沫層保持用樋構造体 8a〜8h 熱延鋼帯の下方配置の樋構造体群 9 樋内への泡沫供給パイプとノズル 9a〜9h 熱延鋼帯上方に配置のノズル群 10 樋構造体内の泡沫凝集液の排出回収用
パイプ 11 熱延鋼帯上部よりの泡沫スプレー用ノ
ズル 12 樋構造体側壁上端 13 走行熱延鋼帯の幅 14 泡沫層保持用樋構造体幅内面から走行
熱延鋼帯幅片端面の隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B21B 45/06 B21B 45/06 Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行する熱延鋼帯を液体と不活性ガス、
    又は、液体と還元ガスからなる泡沫層で包囲して、スケ
    ール生成を抑制しながら熱間圧延して薄スケール熱延鋼
    帯を製造する方法において、該熱延鋼帯を包囲する該泡
    沫層の厚みを走行する該熱延鋼帯の上面及び下面より5
    0mm以上とすることを特徴とする、薄スケール熱延鋼帯
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 走行する熱延鋼帯を液体と不活性ガス、
    又は液体と還元ガスからなる泡沫層で包囲してスケール
    生成を抑制しながら熱間圧延して薄スケール熱延鋼帯を
    製造する方法において、仕上げ圧延機第一スタンド前デ
    スケーラー以後、ならびに仕上げ圧延機列内、及び仕上
    げ圧延機直後からランアウトテーブルの冷却帯入口迄の
    間に、外気を遮断する該泡沫層を保持するための樋構造
    体を設置し、該樋構造体の内部の低面レベルを、走行す
    る熱延鋼帯の下面より50mm以上離れた位置に配置し、
    且つ、樋構造体側壁上端レベルを走行する熱延鋼帯の上
    面より50mm以上の高さに配置すると共に、走行する該
    熱延鋼帯の上方、ならびに下面側の下方より、発生泡沫
    をスプレーノズルにより吹き付けることを特徴とする請
    求項1記載の薄スケール熱延鋼帯の製造方法。
  3. 【請求項3】 熱延鋼帯を液体と不活性ガス、又は液体
    と還元ガスからなる泡沫層で包囲してスケール生成を抑
    制しながら熱延鋼帯を製造する設備において、仕上げ圧
    延機第一スタンド前デスケーラー以降、ならびに仕上げ
    圧延機列内及び仕上げ圧延機直後からランアウトテーブ
    ルの冷却帯入口迄の間に、外気を遮断する泡沫層を保持
    するための樋構造体を設置し、該樋構造体内部の低面レ
    ベルを、走行する該熱延鋼帯の下面より50mm以上離れ
    た位置に配置し、且つ、該樋構造体側壁上端レベルを走
    行する該熱延鋼帯上面より50mm以上の高さに配置する
    と共に、走行する該熱延鋼帯の上方ならびに下方に発生
    泡沫を吹き付けるスプレーノズルを設置したことを特徴
    とする、薄スケール熱延鋼帯の製造設備。
JP7079211A 1995-04-04 1995-04-04 薄スケール熱延鋼帯の製造方法及び製造設備 Withdrawn JPH08276201A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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