JP5000821B2 - ローラ・ハース炉のための冷却可能な炉ローラ機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部に存在している冷却材案内路と被移送材料のための、軸上で収容ピットにより設けられていてかつ移送面を形成している担持リングとを有していて、かつ駆動により回転可能であり、炉の外に支承されている軸を備えている様式の、連続鋳造材料をローラ・ハース炉を経て移送するための冷却可能な炉ローラ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
連続鋳造整備におけるローラ・ハース炉においては、例えば薄スラブは圧延温度に予備加熱される。ローラ・ハース炉を経る薄スラブ或いは被圧延材の移送は、色々と異となった実施の態様の炉ローラ機構によって行われる。ローラ・ハース炉は通常鋳造機と圧延ライン間のライン上に存在しており、その機能は加熱帯域、均熱帯域および緩衝帯域であることに特徴を有している。炉作業の間の炉ローラ機構に加わる負荷様式により、公知技術にあって使用されている炉ローラ機構のタイプはその寿命の長さは異となっている。
【0003】
このような炉の三次元的な寸法とその加熱仕事のための装置、例えばバーナは、炉出口において薄スラブが必要とする圧延温度を備えるように構成される。その際、後に行われる圧延作業に関して、炉出口におけるスラブ内の温度分布がその長さおよび幅全体にわたって絶対的に均一であることが前提条件である。炉長さは、異となった連続鋳造速度で連続鋳造が行われた後、連続鋳造された材料から切断される多数の薄スラブの収容を許容する。
【0004】
このような薄スラブの移送は、炉内部において駆動される炉ローラ機構を介して行われる。これらの炉ローラ機構は、一定の炉高さにおいて或る水準に、移送高さに、また所定の相互間隔で設けられている。ローラの寸法は、相対的に見て、担持リングと軸の直径がローラの長さに比較して短いのが特徴である。
【0005】
ローラ・ハース炉内の移送ローラは、水冷却機構を備えているか或いは冷却装置を備えていない、いわゆる乾燥ローラとして設けられている。
【0006】
水冷式のローラの通常の構造は軸方向の間隔で水冷軸上に多数の担持リングを備えている。この軸は担持リング間で耐火性材料で絶縁されている。この場合、この絶縁層は担持リングの外径と殆ど同じ厚みを有している。
【0007】
軸はローラの外部に支承されており、そこで軸内部冷却のための接続管を備えている。この内部冷却は、環状の断面を備えていてかつ軸内に同心的に設けられている管によって行われる。この管を経て冷却水が流入し、炉の反対側まで管を貫流し、他の側において管と軸との間の環状間隙内に流入し、この環状間隙を貫流し、最後に流入側で軸を去る。軸と挿入された管との間の環状間隙内において、内蔵部材が最も大きな広がり方向で存在しており、これらの内蔵部材は、管を半径方向の位置で固定し、環状間隙内の水の流動速度を高める働きを行う。
【0008】
ローラ軸上に設けられる担持リングは、通常鋳造材料から成り、耐高熱のニッケル合金或いはコバルト合金から造られている。軸は特に耐熱性の鋼材から造られている。
【0009】
水冷却されるローラは優先して使用されるが、このようなローラはローラ・ハース炉の加熱帯域においてのみ使用されるわけではない。これらのローラは、移送方向において、交互に異となった数の担持リングを備えている。通常は軸は四つ或いは五つの担持リングを、大抵は交互の配列で備えている。その際、担持リングは、移送方向で、四つの担持リングを有するローラから五つの担持リングを有するローラへと異となるライン上に設けられている。四つの担持リングを有するローラに関して言えることは、それぞれ二つの担持リングが軸半分上に存在していることであり、これに対して五つの担持リングを有しているローラに関して言えることは、これらの上には一つ軸がローラ中央部に、他方の軸はローラ上の軸に対して相対的に、四つの担持リングを有するローラ方向で外方に位置ずれして設けられていることである。
【0010】
公知の技術にあっては、軸上の担持リングは少なくとも溶接継ぎ目により軸方向での摺動が阻止されている。回転モーメントは公知の軸−ボス結合、例えば押嵌めばねを介して、或いは溶接継ぎ目を介して伝達される。
【0011】
加熱の際、並びに作業状態にあっての担持リング材料の熱延びにより、軸上の担持リングの座りが弛緩する。炉ローラ機構の曲げ繰返し荷重並びに軸内側の冷却水と接触する担持リング表面からの意図した熱導出により、特に加熱時相において、溶接継ぎ目における熱応力が誘起され、この熱応力は時間と共にこの溶接継ぎ目の破壊と炉ローラ機構の使用不能を招く。
【0012】
炉ローラ機構の欠落の本質的な理由は、ローラ絶縁部の損傷或いは破壊にある。何故なら、まさにこれらのことにより溶接継ぎ目が高い炉温度に直に曝されるからである。
【0013】
担持リングと水冷された軸間の接触により、担持リング表面から熱が導出され、これにより担持リングの表面温度が著しく低下する。熱が導出されればされるほど、ますます担持リング表面は冷たくなる。
【0014】
担持リング表面は冷たくなればなるほど、ますますスケールの成長の傾向が低減される。
【0015】
例えば薄スラブの製造の間、熱い鋼材は雰囲気の酸素と接触する。これにより、鋼材表面がスケールの生成の下に酸化する。このようなスケールの生成は本質的に、周囲のガス媒体中の酸素が鋼材表面と反応するようなあらゆる場所にあって行われる。
【0016】
薄スラブを炉を経て移送する間、スケールはスラブ表面から脱落し、ローラ・ハース炉の下方部分において脱スケールフラップにより除去される。しかし他方では、ローラ・ハース炉内での薄スラブと炉ローラ機構との接触にあっても、担持リング上にスケールは付着したままであり、そこで晶出成長し、薄スラブ下側内に侵入し、侵入深さに応じてこの薄スラブから圧延された熱間ストリップ上に表面欠陥が現れる。次いでこのような欠陥は屑物となり、従って設備作業員に重大な品質上の問題を提起する。
【0017】
ヨーロッパ特許第0 633 815号には冷却材を収容するための回転可能な内軸を備えている、熱の作用を受ける材料を支持するための炉ローラ機構が記載されているが、この公知の技術にあっては軸方向で間隔をもって設けられている多数の担持リングがこの炉ローラ機構上に固定されている。軸の周囲に設けられている耐熱性の絶縁材は担持リング間で軸方向に延在しており、この場合絶縁材は外表面を備えており、この外表面は担持リング対の半径の少なくとも著しい部分を越えて半径方向に延在している。この絶縁材は軸内に定着手段により固定されており、突出している閉鎖端部は絶縁材の外表面から内方へと半径方向で設けられている。スペーサは金属から造られており、この金属は鋳造可能な絶縁材に関して、炉ローラ機構の定着材と枢着部の熱的な延びの際の応力の低減を可能にする。
【0018】
ドイツ連邦共和国特許第38 07 240号には、炉室が長手方向に延在しているローラテーブルにより形成されている、スラブ、ブロック、ビレット、薄板および類似の熱間成形材を加熱するためのローラ・ハース炉が開示されている。炉は温かい上炉室と下炉室、およびその間に凹所を備えている炉底部とを備えている。ローラテーブルは本質的に炉下室において炉底部の下方に支承されており、その炉ローラ機構の小さな部分のみで炉底部の凹所を経て炉底部の水準面から突出している。熱処理材の移送が行われる走行面を備えている、少なくとも熱間加熱帯域内に突出しているローラ部分は、特別な耐熱性の材料から成り、セグメントからリングに組立てられており、周面において炉ローラ機構を被覆している。清掃装置は炉ローラ機構の表面からスケール殻を除去する。
【0019】
未だ公開されていない特許出願においては、特に軸と接触する担持リングからの熱の導出を高め、これと共にスケールの僅かな成長の下での担持リングの使用可能性を延長し、同時に確実な回転モーメント伝達を保証するために、並びに作業経費の低減の下に軸上での担持リングの取付けの際の自在性を達するために、軸に少なくとも担持リングの収容領域内において多角形の断面の形成の下に外部支持面を形成し、かつ各々の担持リングをこれに対して多角形の一体的な内部嵌合面を備えるように形成することにより、担持リングと軸間の熱推移を改善することが提案されている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
上記の公知の技術を基礎として、本発明の根底をなす課題は、担持リングと軸間の熱推移を十分に改善するための手段を提供し、これにより軸と接触する担持リングからの熱の導出を著しく高め、かつスケールの生成の低減の下に担持リングの使用可能性を延長し、同時に担持リングと軸間の確実な、そして信頼性に富む回転モーメント伝達を保証し、軸上に担持リングを設ける際の更に僅かな費用の下で、その軸の取付けの際の大きな自在性を達することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明による、特許請求の範囲の請求項1の上位概念に記載の様式の、冷却可能な炉ローラ機構にあって、担持リングと軸間の妨げられることのない熱推移のための金属的な接触を得るため、高い熱伝導性を有し、金属或いは金属合金から成りかつ冷間変形と熱間変形に適している少なくとも一つの締付けリングが使用されていること、鋼ブッシュが冷間状態で、軸上を上記締付けリングの傍らへと摺動されている状態にあり、この鋼ブッシュが加熱された際その際生じる熱による縦延びを行うことにより締付けリングに対して高い軸方向圧力を及ぼすように構成されていること、および上記締付けリングが上記軸線方向圧力の作用の下に、可塑的に変形し、その面部分が軸と担持リングの締付けリングの面部分に対応している面部分との完全な金属的な接触が行われ、かつ軸と耐捩れ状態で回転モーメントが伝達されるように結合されていることによって解決される。
【0022】
良好な熱伝達性を有しかつ成形可能な金属或いは金属合金から成る締付けリングの間挿の下での軸と担持リングの本発明による構成により、担持リングと軸の互いに所属する面間の最適な金属性の接触が得られ、この接触により可能な限りの熱推移が行われ、同時に担持リングと軸間の焼きばめに匹敵しかつ捻じり安定性の高い度合いが得られる結合品質が得られる。
【0023】
本発明による構成により、締付けリングはDIN17666による銅−可鍛合金から成る。
【0024】
締付けリングは、銅以外に、高熱伝導性の、軟らかな銅/銀合金から成っていてもよい。
【0025】
本発明による他の構成により、担持リングがそのリムに比して肉厚に形成されているボスをもって形成されており、このボスが対の締付けリングを収容するための凹部を両側に備えている。これにより、担持リングと軸間の接触が更に大きくなり、これに伴い担持リングからの軸内への熱流動が更に改善され、同時に回転モーメント伝達が更に確実なものとなる。
【0026】
熱推移にあって、かつ回転モーメント伝達の際における十分な改善は、ボスが軸方向で貫通している収容ピットを備えており、この収容ピットが一体的に挿入された締付けリングのための押嵌め座をもって形成されている。
【0027】
本発明による更なる構成は特許請求の範囲の請求項6から8に記載した。
【0028】
本発明の更なる詳細、特徴および利点を添付した図面に図示した発明の実施の態様につき詳細に説明する。
【0029】
【発明の実施の態様】
連続鋳造設備における連続鋳造材料を加熱可能なローラ・ハース炉を経て移送するために冷却可能な炉ローラ機構1の、図1に図示した終端部分は、炉の外部に支承されていてかつ回転駆動される軸3を備えており、この軸内には冷却材案内路4,5が存在している。被移送材料のための移送面x−xを形成している担持リング7が収容ピット6を介して軸3上にかつ外部に存在するように設けられている。この担持リング7は環円形の円板の形状を有しており、優れた実施の態様にあってはその周面の移送面に硬質金属装甲部(上張り)12を備えている。担持リングは押嵌め孔6(収容ピット)を介して軸3上に挿入されており、環状の切欠き部11,11′内に締付けリング8,8′を収容している。これらの締付けリングは、可能な限り高い熱伝導性および冷間変形および熱間変形に適している銅或いは金属合金から成る。これらの締付けリングの傍らにおいて、軸3上に鋼ブッシュ9,9′が挿入されており、これらの鋼ブッシュは先ず冷間状態にあっては、比較的小さな軸方向圧力で末端に存在している固定ナット13により締付けリング8に対して押圧され、固定されて一体的な当接部を形成している。
【0030】
次いで強力な加熱、例えば数100℃程度の加熱の作用下で、これらのブッシュ9,9′が熱による延びを行った場合、これらのブッシは締付けリング8,8′に対して極端に高い軸方向の圧力を及ぼし、この圧力の作用の下締付けリング8が弾性的に変形し、締付けリング8と軸3の互いに属する面との完全な接触が行われる。これにより、炉ローラ機構1のこれらの構造部材間の熱伝達が極端に激しくなり、また回転モーメント伝達が改善される。
【0031】
図2は、本発明の対象の構成を図示しており、この場合担持リング7はそのリム7′に比して肉厚にされたボス10によって形成されている。このボスは、図3に図示したように、締付けリング8,8′の対を収容するための、両側において環状に形成されている凹所11,11′を備えている。しかし、このボスは軸方向で貫通している収容ピット6′を備えていてもよく、この収容ピットは一体的に挿入可能な締付けリング8′のための押嵌め座によって形成されていてもよい。
【0032】
炉ローラ機構1の更なる構成と改善において、締付けリング8と収容ピット6の互いに接触している金属表面における熱推移を妨げる酸化層の形成を阻止するために、これらの金属表面はメッキ処理により積層可能なニッケルから成る金属層で被覆される。
【0033】
既に述べたように、軸3上に末端において嵌合可能なブッシュ9の鋼管片は、図1に図示したように、軸3′により、ねじ結合部13により軸方向で調節可能に保持されている。
【0034】
【発明の効果】
本発明により、炉ローラ機構の酸化層の形成と、これに伴うスケールの形成が阻止され、炉ローラ機構の構造部材間の熱伝達が極端に激しくなり、かつ回転モーメント伝達が改善される。
【0035】
【図面の簡単な説明】
【図1】 内部に冷却材案内路を備えている軸と、鋼ブッシュ間に外部で設けられていてかつ挿入された締付けリングとを備えている担持リングを有している、冷却可能な炉ローラ機構の終端部分の、軸の中心軸線と一致している切断面の断面図である。
【図2】 軸方向で貫通している収容ピットと、一体的に挿入された締付けリングとを備えている担持リングの、収容ピットの領域内にボスが設けられていることによって拡幅された座を備えている、炉ローラ機構の一部分の実施の態様の、同様に軸方向の切断面での断面図である。
【図3】 拡幅されたボスを備え、かつ締付けリング対を収容するための環状の凹所を両側で備えている担持リングの同様に軸方向の断面図である。
【符号の説明】
1 炉ローラ機構
3 軸
4 冷却材案内路
5 冷却材案内路
6 収容ピット/押嵌孔
7 担持リング
7′ 担持リングのリム
8 締付けリング
8′ 締付けリング
9 鋼ブッシュ
10 ボス
11 凹所
12 硬質金属被覆部
13 固定ナット/ねじ結合部
Claims (8)
- 内部に存在している冷却材案内路(4,5)と被移送材料のための、軸上で収容ピット(6)を介して設けられていてかつ移送面を形成している担持リング(7)とを有していて、かつ駆動により回転可能であり、炉の外に支承されている軸(3)を備えている様式の、連続鋳造材料をローラ・ハース炉を経て移送するための冷却可能な炉ローラ機構(1)において、
担持リング(7)と軸(3)間の妨げられることのない熱推移のための金属的な接触を得るため、高い熱伝導性を有し、金属或いは金属合金から成りかつ冷間変形と熱間変形に適している少なくとも一つの締付けリング(8)が使用されていること、
鋼ブッシュ(9,9′)が冷間状態で、軸(3)上を上記締付けリング(8)の傍らへと摺動されている状態にあり、この鋼ブッシュ(9,9′)が加熱された際その際生じる熱による縦延びを行うことにより締付けリング(8)に対して高い軸方向圧力を及ぼすように構成されていること、
および
上記締付けリング(8)が上記軸線方向圧力の作用の下に、可塑的に変形し、その面部分が軸(3)と担持リング(7)の締付けリング(8)の面部分に対応している面部分との完全な金属的な接触が行われ、かつ軸(3)と耐捩れ状態で回転モーメントが伝達されるように結合されていることを特徴とする炉ローラ機構。 - 締付けリング(8,8′)がDIN17666による銅可鍛性合金から成ることを特徴とする請求項1に記載の炉ローラ機構。
- 締付けリング(8,8′)が銅、銅合金或いは高熱伝導性で軟らかい銅/銀−合金から成ることを特徴とする請求項1に記載の炉ローラ機構。
- 担持リング(7)がそのリム(7′)に比して肉厚に形成されているボス(10)をもって形成されており、このボスが対の締付けリング(8,8′)を、収容するための、両側において環状に形成されている凹部(11,11′)を備えていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一つに記載の炉ローラ機構。
- ボス(10)が軸方向で貫通している収容ピット(6′)を備えており、この収容ピットが一体的に挿入可能な締付けリング(8′)のための押嵌め座をもって形成されていることを特徴とする請求項4に記載の炉ローラ機構。
- 締付けリング(8)と収容ピット(6)の互いに接触している金属表面における熱推移を妨げる酸化層の生成を阻止するために、この金属表面層がメッキ処理により積層可能なニッケルから成る金属層で被覆されていることを特徴とする1から5までのいずれか一つに記載の炉ローラ機構。
- 軸(3)上に末端で挿入可能なブッシュ(9)の鋼管片が軸端部(3′)と共にねじ結合部(13)もしくは固定ナットにより軸方向で調節可能に保持されていることを特徴とする請求項1から6までのいずれか一つに記載の炉ローラ機構。
- 担持リング(7)がその周面の移送面において硬質金属上張り(12)により被覆されていることを特徴とする請求項1から7までのいずれか一つに記載の炉ローラ機構。
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