JP5018207B2 - 電気掃除機 - Google Patents

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Description

本発明は、自走機能を有する電気掃除機の制御方法に関するものである。
従来の床移動型の電気掃除機は、図8に示すような構成であり、掃除機本体1内に電動送風機2及び集塵部3を内蔵し、掃除機本体1底部にキャスタ9と後輪10aを設け、吸込み具7及び延長管6を備えたホース4を掃除機本体1の前方に連結固定したものであった。
そして、従来の電気掃除機では、使用者が掃除機本体1を引っ張って移動しながら掃除作業するが、掃除機本体1を移動開始させるとき、慣性によって最も大きな抵抗が手元グリップ5に作用し、吸込み具7の操作を邪魔する。このため、使用者は疲れやすく、大変煩わしく感じられるものであった。特に、絨毯上ではキャスタ9及び後輪10aの転がり摩擦抵抗が増大するため、移動開始時の抵抗が大きくなるだけでなく、走行時の抵抗もかなり大きくなり、使用者が感じる使用感を悪くさせると言う課題を有していた。
これを回避させる方法として、駆動モータに連結した走行ローラを備え、ホース4の引っ張り力を検知して駆動モータを駆動し、掃除機本体の移動開始時の慣性による抵抗を無くす方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、その他の回避方法として、走行ローラを駆動する駆動モータと、その走行ローラの回転方向を検知する回転方向検知手段と、使用者の操作により走行ローラが動き始めるときの回転速度を検知する回転速度検知手段とを備えて、使用者の操作により、走行ローラが動き始めたのを、回転方向検知手段と回転速度検知手段とで検知して走行ローラを駆動させ、掃除機本体を移動させる際の操作力を軽減し操作性を向上させる方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平2−232025号公報 特許第2893941号公報
これらの方法は、掃除機本体を駆動モータで走行させ使用者の操作力を軽減し操作性を向上する便利な機能である。しかしながら、使用者が行う一連の掃除作業の中でこの自走機能を必要としない場面、或いは掃除機本体が駆動モータで自走モータ駆動すると都合が悪い場面が存在する。例えば以下のような場面である。
(1) 紙パックやダストボックスといった集塵部のゴミ捨て時やメンテナンス作業中。(2) 掃除開始時や終了時のホースの掃除機本体との着脱動作時。
(3) 掃除機本体の転倒時。
(4) アタッチメントを用いたその場での移動を殆ど必要としない掃除中。
(5) 電源コードがそれ以上延びない位置に掃除機本体がある場合。
上記場面でも、走行ローラが動き始めたのを検知すれば、掃除機本体が駆動モータによる自走動作を始める。これは使用者にとって好ましくない状況である。
本発明はこの課題を解決するもので、掃除機本体が自走すると不都合が生じる状況であることを判定し、自走機能の有効無効を自動的に切り替えて動作する電気掃除機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために本発明の電気掃除機は、掃除機本体と、塵埃を集塵する集塵部と、前記掃除機本体の底部に設けられ走行するためのローラと、前記ローラを駆動する駆動モータと、前記ローラの回転状態を検知可能な回転検知手段と、前記掃除機本体が走行可能な状況か否かを診断する自己診断手段と、前記回転検知手段と前記自己診断手段からの信号に応じて前記駆動モータへの駆動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記回転検知手段と前記自己診断手段からの信号により前記掃除機本体が前進している状態を検知したときは駆動モータの駆動設定時間を1秒に設定して駆動を行い、かつ前記自己診断手段からの走行可能状態を表す信号を1秒以上検知できない場合は前記駆動設定時間を0秒に設定して、前記回転検知手段からの信号を検知しても駆動モータへの駆動を行わないように制御するものである。これによって、自走機能を有するため、使用者が掃除機本体を動かす際の操作力を軽減して、操作性の向上が図れるとともに、駆動モータによる自走を必要としない場面では自走機能の有効無効を誤検知無く自動的に切り替えて、自走機能を自動的に停止させるため、掃除機本体が使用者の意図しない駆動モータによる自走動作、即ち誤動作を引き起こすことを防止できる。
本発明の電気掃除機は、自走機能を有するために、使用者が掃除機本体を動かす際の操作力を軽減して、操作性の向上が図れるとともに、駆動モータによる自走を必要としない場面では自走機能を自動的に停止させるため、使用者の意図しない動きをすることがない。
第1の発明は、掃除機本体と、塵埃を集塵する集塵部と、前記掃除機本体の底部に設けられ走行するためのローラと、前記ローラを駆動する駆動モータと、前記ローラの回転状態を検知可能な回転検知手段と、前記掃除機本体が走行可能な状況か否かを診断する自己診断手段と、前記回転検知手段と前記自己診断手段からの信号に応じて前記駆動モータへの駆動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記回転検知手段と前記自己診断手段からの信号により前記掃除機本体が前進している状態を検知したときは駆動モータの駆動設定時間を1秒に設定して駆動を行い、かつ前記自己診断手段からの走行可能状態を表す信号を1秒以上検知できない場合は前記駆動設定時間を0秒に設定して、前記回転検知手段からの信号を検知しても駆動モータへの駆動を行わないように制御することを特徴とする電気掃除機とするものであり、自己診断手段が、走行に必要な条件が揃っていない
事を検知している間は、駆動モータを停止する。これにより、自走機能を有するため、使用者が掃除機本体を動かす際の操作力を軽減して、操作性の向上が図れるとともに、駆動モータによる自走を必要としない場面では自走機能の有効無効を誤検知無く自動的に切り替えて、自走機能を自動的に停止させるため、掃除機本体が使用者の意図しない駆動モータによる自走動作、即ち誤動作を引き起こすことを防止できる。
第2の発明は、第1の発明の構成に加えて、更に掃除機本体は集塵部を覆う蓋体を備え、自己診断手段は、前記掃除機本体内に前記集塵部を収納して前記蓋体を閉じた時に、前記集塵部と当接するか否かで前記集塵部の有無を検知する集塵部検知手段を有した電気掃除機とするものである。これにより、集塵部が掃除機本体から取り外され、集塵部のゴミ捨てやメンテナンス(電気掃除機の掃除や点検)を使用者が行っている状態では掃除が出来ないため、制御手段は、駆動モータへの駆動を行わない。これにより不意な衝撃で掃除機本体が動き出して使用者を驚かせたり、不快感を与えたりすることがなくなる。
第3の発明は、第1又は第2の発明の構成に加えて、自己診断手段は、ホースの接続部にホース検知回路を備え、前記ホースを前記掃除機本体に装着することで、前記ホース検知回路と前記制御手段とが電気的に接続され、ホース接続の有無を検知するホース接続検知手段を有した電気掃除機とするものである。掃除機本体へのホースの接続が外れている場合、これは使用者の掃除開始時や終了時の掃除準備や掃除の後片付けをしている状況であると考えられ、この状況下では、掃除機本体の自走機能は必要とされないため、制御手段は、駆動モータへの駆動を行わない。これによって、使用者によるホースの着脱時に与える掃除機本体への衝撃で、掃除機本体が勝手に動き出して使用者を驚かせたり、不快感を与えたりすることがなくなる。
第4の発明は、第1〜第3の発明のいずれか1つの構成に加えて、ローラは上下動自在な状態でバネによって下方へ付勢されており、自己診断手段は、前記バネの付勢力の違いによって前記ローラの接地の有無を検知するローラ接地検知手段を有した電気掃除機とするものである。これにより掃除機本体が転倒した場合に、ローラが駆動モータの回転で空転して、使用者を驚かせたり、不快感を与えたりすることがなくなる。
第5の発明は、第1〜第4の発明のいずれか1つの構成に加えて、自己診断手段は、延長管の接続部に設けられた延長管検知回路と、吸込み具の接続部に設けられた吸込み具検知回路とを備えており、前記延長管検知回路および前記吸込み具検知回路は、前記ホースを介して前記掃除機本体内にある制御手段と電気的に接続され、前記延長管及びまたは前記吸込み具の接続の有無を検知するアタッチメント検知手段を有した電気掃除機とするものである。これにより、使用者が吸込み具に替えてアタッチメントを用いた天井や棚の掃除を行うとき、ホース先にアタッチメントが接続されていることを検知して、駆動モータへの駆動を停止し、掃除機本体が勝手に動かないようにして、使用者の動きを妨げないようにすることができる。
第6の発明は、第1〜第5の発明のいずれか1つの構成に加えて、自己診断手段は、電源コードにかかる荷重を検知する電源コード検知手段を有し、前記制御手段は、前記電源コード検知手段からの入力が所定レベル以上になった事を検知した場合、駆動モータへの駆動を行わないように制御することを特徴とする電気掃除機とするものであり、回転検知手段の誤検知により掃除機本体が勝手に動き出してプラグが抜けたり、ローラがその場で空転して床面を摩擦で傷つけたりすることがない。
第7の発明は、第1〜6のいずれか1つの発明の制御手段が、駆動モータへの駆動を停止している状態から、自己診断手段からの走行可能状態を表す信号を再び検知した場合、次の回転検知手段からの信号を有効として駆動モータへの駆動を再開することを特徴とす
る電気掃除機とするものである。これにより、使用者は特別な操作をすることなく、掃除機本体を移動させる際の操作力を軽減し操作性を向上させる機能を再び使用できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態に係る電気掃除機を、図1〜図8を参照しながら説明する。
図1は本実施の形態における電気掃除機の外観側面図、図2は同電気掃除機本体を側面から見た断面図である。
図1に示すように、掃除機本体1には、吸引風を発生する電動送風機2と塵埃を集塵する集塵部3が内蔵されている。電動送風機2の回転により塵埃を吸い込む空気の流れが発生すると、吸込み具7より被掃除面上の塵埃が吸い込まれ、延長管6、ホース4、を経て掃除機本体1の中に入り、集塵部3で捕集される。塵埃を運んできた空気は集塵部3を通過して掃除機本体1より外に排気される構成になっている。また、ホース4の先端部分には使用者が電気掃除機を扱い易いように手元グリップ5が備えられている。手元グリップ5には、電動送風機2の入力の「オン」、「オフ」を設定できる操作手段8が設けられている。
図2に示すように、掃除機本体1には移動の為に、底部前方に一輪のローラを有したキャスタ9、後方には2つの走行ローラ10を配置している。走行ローラ10は、駆動モータ14によって駆動され減速手段13を通じて、前方方向(ホース4の方向)に回転する。キャスタ9は、上下動自在となるように係止されており、バネ40によって床面方向となる下方に付勢されている。ローラ接地検知手段42はマイクロスイッチで構成され、接地有りの状態でキャスタ9が床面方向に付勢されると、キャスタ9に連結された連結棒が支え板41を押し上げ、ローラ接地検知手段42をオンする。逆に付勢がなくなるとバネ40の支え板41を押し下げる力がなくなり、ローラ接地検知手段42がオフ(接地無)する構成となっており、これによってローラの接地の有無を検出することができる。
図3は同電気掃除機本体の上面断面図、図4は電気掃除機の回路構成ブロック図である。走行ローラ10には駆動手段19からの供給電力で駆動される駆動モータ14と、駆動モータ14の回転出力を減速して駆動軸15を回転駆動する減速手段13と、駆動軸15の回転に合わせて回転して掃除機本体1を自走させる走行ローラ10と同じく駆動軸15の回転を検知して、回転数及び回転方向に応じたA相及びB相2つの信号(エンコーダ出力信号)を制御手段20に出力する回転検知手段(以下エンコーダと記す)12を備えている。
ここで減速手段13は駆動モータ14が停止している時には、駆動軸15が回転自在(空転)になるようクラッチ機構16によって分離されている。駆動モータ14が停止している時には走行ローラ10は、クラッチ機構16によって減速手段13と切り離されているため小さな力で軽く回転する。これは、駆動モータ14が停止している時に使用者が掃除機本体1を移動させる場合など、減速手段13によって走行ローラ10の自由な回転が阻害されて移動の妨げになること等を防止するためのものである。制御手段20は操作手段8からの信号に応じて電動送風機駆動手段31へ位相制御タイミング信号を出力する。電動送風機2は、電動送風機駆動手段31から供給される商用電源30を位相制御した電力で運転される。18は商用電源30を整流・平滑して駆動手段19へ直流電力を出力する直流電源である。駆動手段19には制御手段20からのPWMタイミング信号に合わせ
て前記直流電力をPWM制御して駆動モータ14へ供給電力を出力する。制御手段20は、エンコーダ12から出力される2つのエンコーダ出力信号(A相とB相)を基に、走行ローラ10の回転数と回転方向を検知することが可能であり、掃除機本体1の移動速度も検知可能となっている。
また、図2及び図4において、集塵部検知手段43を構成するスイッチは、集塵部3を取り出す為の蓋体11が開いている時にも、掃除機本体1内に集塵部が無い時にもオフし、掃除機本体1内に集塵部3を収納した状態で蓋体11を閉じた時のみオンする構成となっている。
図4中のホース接続検知手段44はホースの接続の有無を検知するものであり、アタッチメント検知手段45はアタッチメント(ホース4、延長管6及び延長管6の先に付ける床面用の吸込み具7以外の隙間掃除等の吸込み具7a)使用の有無を検知するものである。図5が本実施の形態におけるホースの有無及び、アタッチメント使用の有無を検知する回路図である。
図4及び図5において、ホース4、延長管6および吸込み具7にはそれらの接続部に各々抵抗体R1,R2,R3を配置している。これらの部品を電気掃除機が使用可能となるように電掃除機本体に接続すると、これらの抵抗体R1,R2,R3は、掃除機本体1中に配置してある制御手段20の入力端子と、抵抗体R0とに接続される。制御手段20は、抵抗体R0と抵抗(R1,R2,R3)とによって電源電圧を分圧した電圧(検出電圧)を取り込み、検出電圧の電圧レベルを判定することによって、掃除機本体1に接続されているアタッチメント(ホース4、延長管6、床面用の吸込み具7以外の吸込み具7a)の有無を検知することができる。
ホース接続検知手段44及びアタッチメント検知手段45を用いた検出方法について更に詳細に説明すると、ホース検知回路はホース4の接続部に抵抗体R1を形成することによって構成し、延長管検知回路は延長管6の接続部に抵抗体R2を形成することによって構成し、吸込み具検知回路は吸込み具7aの接続部に抵抗体R3を形成することによって構成する。そして、制御手段20側のレベル検出は、以下のように行う。ホース4を外すとホース4以外の全てのものが外されることから、制御手段20の入力端子の検出電圧は0Vとなる。例えば、この検出電圧(0V)を基準電圧0.5(V)で動作するレベル比較器(図示せず)を用いて、信号がゼロであり、ホース4が接続されていないことを認識する。次に、ホース4のみが掃除機本体1に接続された場合は、抵抗体R1と抵抗体R0の直列回路で電源電圧Vcc=5Vを分圧して検出電圧を得る。この時の検出電圧が約1Vになるように、抵抗体R1及び抵抗体R0の値を選択するのが好ましく、前述したレベル比較器によってホース4が接続されていることを認識でする。
次に、ホース4先に延長管6を接続した場合は、抵抗体R1と抵抗体R2が並列接続になり、抵抗体R1,R2の並列回路と抵抗体R0との直列接続で電源電圧Vccを分圧して検出電圧を得る。この時の検出電圧がVcc/2=2.5(V)になるように抵抗体R0,R1,R2の値を選択するのが好ましく、基準電圧2(V)で動作するレベル比較器(図示せず)によって、延長管6及びホース4が掃除機本体1に接続されていることを認識する。
次に、ホース4、延長管6及び吸込み具を接続した場合は、抵抗体R1〜R3が並列回路となり、抵抗体R1〜R3の並列回路と抵抗体R0の直列接続で電源電圧Vccを分圧して検出電圧を得る。この時の検出電圧が3.5(V)以上の所定値になるように抵抗体R1〜R3の値を選択し、基準電圧3(V)で動作するレベル比較器(図示せず)によって、ホース4、延長管6及び吸込み具の全てが接続されていることを認識することができ
る。以上に説明したように、制御手段20の入力端子に検出レベルの異なる複数のレベル比較器(図示せず)の入力を接続することにより、掃除機本体1にアタッチメントがどれだけ接続されているのかを判定できることは容易に理解できよう。なお、検出レベルの異なるレベル比較器を更に追加し、吸込み具の種類によって抵抗体の値を異ならせれば、吸込み具の種類までも判別し認識できることは言うまでもない。
図4における電源コード検知手段46は、電源コードに掛かる荷重を検知するものであり、具体的な構成は図6を用いて詳細に説明する。図6は電源コード50の先に設けられたプラグ51を壁52のコンセント53を差し込んだ状態を示す電源コード検知手段の構成図である。壁52のコンセント53に電源コード50先のプラグ51が差された状態で、掃除機本体1が矢印X方向に引っ張られると、電源コード50に荷重がかかり一直線になろうとし、バネ47で下方向に付勢されているガイドローラ48が矢印Y方向に持上げられる。これに連動してガイド板49が上方向に持ち上がり、スイッチ46がオンすることで、電源コード50にかかる荷重の有無を検知する構成である。
以上のように構成された電気掃除機について、以下その動作、作用を説明する。
使用者が掃除場所を移動しようとしてホース4を引っ張ると、掃除機本体1は引っ張り力を受けて少し前方方向に移動する。掃除機本体1の移動によって、掃除機本体1に配設してある走行ローラ10が回転する。走行ローラ10の回転は駆動軸15によってエンコーダ12に伝えられ、エンコーダ12は図7に示すようなA相とB相2つのエンコーダ出力信号を出力する。A相とB相の2つの信号は、走行ローラ10の回転方向によって信号の位相のずれ方が異なり、走行ローラ10が正転する場合の波形は図7(a)に示すようにA相信号に対してB相信号が約90度遅れ、走行ローラ10が逆転する場合の波形は図7(b)に示すようにA相信号に対してB相信号が約90度進む。例えば、A相信号の立ち下がりエッジでB相信号がハイレベルになる時は走行ローラ10が正転(掃除機本体1が前進)していると判定することができ、逆にA相信号の立ち下がりエッジでB相信号がローレベルになる時は走行ローラ10が逆転(掃除機本体1が後退)していると判定することができる。なお、A相信号の立ち下がりエッジで検出する必要性は必ずしも無く、A相信号の立ち上がりエッジで行っても良いし、B相信号を基準にA相信号の位相で判定しても構わない。制御手段20は、エンコーダ出力信号から、掃除機本体1の移動方向は前進か後進かを認識し、後進の場合は何もせず、前進の場合は駆動手段19にPWMタイミング信号を出力する。その理由は、使用者が掃除機本体1を掃除中に足などを使って後方へ押しやった時等を想定したもので、その時に掃除機本体1を後方へ自走させることは、かえって使用感を損ねるものであるとの研究結果に基づいた制御であり、エンコーダ12のA相とB相2つの信号を検知することで実現できる制御であることは言うまでも無い。
前進の場合は、直流電源18からの電源供給で動作する駆動手段19が制御手段20のPWMタイミング信号に応じてパルス幅を変更した供給電力を駆動モータ14へ供給する。駆動モータ14が回転を始めると、減速手段13のクラッチ機構16が駆動軸15に連結し、駆動モータ14の回転力が走行ローラ10に伝達されて、掃除機本体1が自走する。このようにして掃除機本体1が自走開始すると、それ以降の使用者の引っ張り力が低減される。
このように使用者の引っ張り力を低減する便利な機能であるが、使用者が行う一連の掃除作業の中でこの機能を必要としない場面、或いは掃除機本体がモータ駆動による自走をしては都合が悪い場面が存在する。例えば以下のような場面である。
(1) 集塵部(紙パック、ダストボックス等)のゴミ捨て時やメンテナンス作業中。
(2) 掃除開始時や終了時のホースの掃除機本体との着脱動作時。
(3) 掃除機本体の転倒時。
(4) アタッチメントを用いたその場での移動を殆ど必要としない掃除中。
(5) 電源コードがそれ以上延びない位置に掃除機本体がある場合。
上記(1)(2)の場合、掃除(電動送風機2による吸引)が行われておらず、掃除機本体1の使用者の引っ張り力を低減させる自走機能は必要ない。
上記(3)の場合、掃除機本体1の転倒により剥き出しになった走行ローラ10が、カーテンや衣服等を巻き込む可能性もあり、駆動モータ14による走行ローラ10の回転は好ましくない。
上記(4)の場合、天井や棚の上等を掃除している場合であり、自走機能が働くと、最悪、ホース4が掃除機本体1に引っ張られて、手元が狂い置いてある物に当てて損傷したり、落として破損したりしまうトラブルが考えられる。
上記(5)の場合、例え使用者が引っ張ったとしても、電源コードがそれ以上伸びないので掃除機本体1は、前に進むことができないし、前に進めたとしてもプラグがコンセントから抜けてしまい、使用者の手を煩わせることとなる。
これらの状況を回避する為、本発明の電気掃除機は、上記(1)〜(5)の状態を判断する自己診断手段47を備え、制御手段20が自己診断手段47からの制御情報によって、回転検知手段12からの信号を検知しても駆動モータ14への駆動を行わないように制御する。
(動作パターン1)
次に、集塵部検知手段43に関する動作について、図2及び図4を用いて説明する。制御手段20は、掃除機本体1が前進している状態を検知したときの駆動モータ14へ供給する供給電力の駆動設定時間を通常1秒としている。使用者による紙パック3の交換作業が行われた場合、紙パック等の集塵部3が取り外されたことを、集塵部検知手段43が検知して集塵部3が無いことを表す信号を出力する。制御手段20は、集塵部検知手段43から集塵部無しの状態を表す信号を1秒以上検知すると、集塵部3が無いことを認識する。そして次回の駆動設定時間を0秒(パルス幅をゼロ)に設定し直して、駆動モータ14への電力供給を停止し、掃除機本体1の自走機能を停止する。そして、使用者によって新しい紙パック3がセットされると、集塵部検知手段43はそのことを検知して集塵部3が有ることを表す信号を出力する。すると、制御手段20は、その信号を1秒以上検知すると、集塵部3が有ることを認識し、使用者が手元グリップ5を握るまでの時間約1秒を更に待ち、再び駆動設定時間を1秒に戻すことで、掃除機本体1の自走機能を再び有効にする。
(動作パターン2)
次に、ホース接続検知手段44に関する動作について、図4及び図5を用いて説明する。掃除終了時、使用者は電気掃除機を収納状態にする為にホース4を掃除機本体1から取り外すと、ホース接続検知手段44はホース4が接続されていないことを検知し、ホース4が無いことを表す信号を出力する。そして、制御手段20は、そのホース無しの状態を表す信号を1秒以上検知すると、ホースが無いことを認識し、通常1秒に設定している駆動時間を0秒(パルス幅をゼロ)に再設定し、掃除機本体1が勝手に走行する不意の誤動作を防止する。そして、電気掃除機を収納場所から取り出して掃除を開始する際には、制御手段20は、ホース4が接続されていない状態では、駆動時間は0秒に設定している。使用者がホース4を掃除機本体1に接続すると、ホース接続検知手段44がホース4を接続されたことを検知し、ホース4の有り状態を表す信号を出力する。制御手段20は、このホース4有りの信号を1秒以上検知した後、使用者が手元グリップ5を握るまでの時間
約1秒を更に待って、駆動設定時間を1秒にして駆動手段19によって駆動モータ14を駆動する。これにより掃除機本体1の自走機能を有効に出来る。
(動作パターン3)
次に、ローラ接地検知手段42に関する動作について、図2及び図4を用いて説明する。例えば、掃除中に掃除機本体1が家具に衝突して転倒した場合、キャスタ9が下降し制御手段20は、ローラ接地検知手段42からの接地無し状態を表す信号を検知する。この検知時間が1秒以上になった時、通常1秒に設定している駆動時間を0秒(パルス幅をゼロ)に再設定し、走行ローラ10の空転を防止する。そして、使用者が転倒している掃除機本体1を元に戻してキャスタ9が接地した場合、ローラ接地検知手段42はローラの接地状態を検知して接地有り状態を表す信号を出力する。制御手段20は、ローラ接地検知手段42からの接地有りの状態を表す信号を検知し、この検知時間が1秒以上続いた時、0秒に設定していた駆動時間を1秒に再設定する。これにより自走機能を再び有効に出来る。
(動作パターン4)
次に、アタッチメント検知手段45に関する動作について、図4及び図5を用いて説明する。例えば、掃除用のアタッチメントをホース4の先につけて棚の上を掃除している場合、掃除機本体1は、床面を掃除している時ほど頻繁な移動をしないようになる。使用者がアタッチメントを使用するためにホース4の先に接続されている延長管6、吸込み具7を取り外すと、図5のアタッチメント検知手段45の回路図では、抵抗体R2,R3が無い状態になる。制御手段20は、抵抗体R0と抵抗体R1の分圧を検知することで、ホース4のみのアタッチメント使用有りの掃除が行われていることを認識する。制御手段20は、このアタッチメント使用有りの信号を、1秒以上検知した場合、通常1秒に設定している駆動時間を0秒に再設定し、棚の上を掃除している使用者が、掃除機本体1の不意な自走動作によって驚かされることを防止する。そして次に、使用者が床面の掃除をしようとして、取り外していた延長管6、吸込み具7をホース4に再度接続した場合、図5で示す回路になる。制御手段20は、抵抗体R0と並列接続された抵抗(R1,R2,R3)の分圧を検知することで、アタッチメント無し(延長管6、吸込み具7を接続した状態)の床面掃除が行われることを認識する。制御手段20は、このアタッチメント使用無しの信号を、1秒以上検知した後、使用者が手元グリップ5を握るまでの時間約1秒を更に待って、0秒に設定していた駆動時間を、1秒に再設定する。これにより自走機能を再び有効に出来る。
(動作パターン5)
次に、電源コード検知手段46に関する動作について、図4及び図6を用いて説明する。電源コード50がそれ以上伸びないという位置に掃除機本体1があった場合、例え走行ローラ10を駆動させても前に進むことはできない。もし、駆動力が強ければ電源コード50が引っ張られプラグ51がコンセント53から抜けてしまい具合が悪い。そこで、電源コード50が引っ張られた場合、制御手段20は、電源コード検知手段46より荷重検知あり(スイッチオン)の信号を、0.5秒以上検知した場合、通常1秒に設定している駆動時間を、0秒に再設定し電源コード50を引っ張らないように駆動を停止する。
そして、使用者が掃除機本体1を移動させ、掃除機本体1が自由に動ける電源コード50の長さの範囲内の位置に戻れば、電源コード50の引っ張りがなくなるので、制御手段20は、電源コード検知手段46より荷重検知なし(スイッチオフ)の信号を検知する。この信号を1秒以上検知した場合、0秒に設定していた駆動時間を1秒に再設定する。これにより自走機能を再び有効に出来る。
このように、本発明は、使用者の掃除作業の邪魔になる場合や、駆動モータによる自走
機能を必要としない場合等の状況に合わせて、制御手段20が、電気掃除機の自走機能の有効無効を自動的に切替えるので、使用者が手動で切り替える手間を煩わせることはなく、使用者にとって使用勝手の良い電気掃除機を提供することができる。
なお、上述した実施の形態では、自己診断手段が集塵部検知手段、アタッチメント検知手段、ローラ接地検知手段、電源コード検知手段である場合の択一的な実施の形態についてそれぞれ説明したが、それらを複合的に組み合わせて実施しても構わない。また、自己診断手段からの情報により、自走機能の有効無効を自動的に切替える方法を説明したが、これに加えて、使用者が強制的に自走機能を強制停止させる手段(強制停止スイッチ等)を設けても構わない。
以上のように本発明は、自走機能を有する電気掃除機に利用され、交流式や直流式の電気掃除機に拘わらず広く適用することができる。
本発明の実施の形態における電気掃除機全体の概観図 同電気掃除機の掃除機本体の側面断面図 同掃除機本体の上面断面図 同電気掃除機の回路ブロック図 同電気掃除機のアタッチメント検出手段の回路構成を示す回路図 同電気掃除機の電源コード検知手段の構成図 同電気掃除機のエンコーダの出力信号波形を示す図であり、(a)走行ローラが正転する場合の出力信号波形図、(b)走行ローラが逆転する場合の出力信号波形図 従来の電気掃除機の外観斜視図
1 掃除機本体
3 集塵部
9 キャスタ
10 走行ローラ
11 蓋体
12 エンコーダ(回転検知手段)
14 駆動モータ
20 制御手段
42 ローラ接地検知手段(スイッチ)
43 集塵部検知手段
44 ホース接続検知手段
45 アタッチメント検知手段
46 電源コード検知手段(スイッチ)
47 自己診断手段
50 電源コード

Claims (7)

  1. 掃除機本体と、塵埃を集塵する集塵部と、前記掃除機本体の底部に設けられ走行するためのローラと、前記ローラを駆動する駆動モータと、前記ローラの回転状態を検知可能な回転検知手段と、前記掃除機本体が走行可能な状況か否かを診断する自己診断手段と、前記回転検知手段と前記自己診断手段からの信号に応じて前記駆動モータへの駆動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記回転検知手段と前記自己診断手段からの信号により前記掃除機本体が前進している状態を検知したときは駆動モータの駆動設定時間を1秒に設定して駆動を行い、かつ前記自己診断手段からの走行可能状態を表す信号を1秒以上検知できない場合は前記駆動設定時間を0秒に設定して、前記回転検知手段からの信号を検知しても駆動モータへの駆動を行わないように制御することを特徴とする電気掃除機。
  2. 更に前記掃除機本体は集塵部を覆う蓋体を備え、
    前記自己診断手段は、掃除機本体内に前記集塵部を収納して前記蓋体を閉じた時に、前記集塵部と当接するか否かで前記集塵部の有無を検知する集塵部検知手段を有した請求項1記載の電気掃除機。
  3. 前記自己診断手段は、ホースの接続部にホース検知回路を備え、前記ホースを前記掃除機本体に装着することで、前記ホース検知回路と前記制御手段とが電気的に接続され、ホース接続の有無を検知するホース接続検知手段を有した請求項1または2記載の電気掃除機。
  4. 前記ローラは上下動自在な状態でバネによって下方へ付勢されており、
    前記自己診断手段は、前記バネの付勢力の違いによって前記ローラの接地の有無を検知するローラ接地検知手段を有した請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気掃除機。
  5. 前記自己診断手段は、延長管の接続部に設けられた延長管検知回路と、吸込み具の接続部に設けられた吸込み具検知回路とを備えており、前記延長管検知回路および前記吸込み具検知回路は、前記ホースを介して前記掃除機本体内にある制御手段と電気的に接続され、前記延長管及びまたは前記吸込み具の接続の有無を検知するアタッチメント検知手段を有
    した請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気掃除機。
  6. 前記自己診断手段は、電源コードにかかる荷重を検知する電源コード検知手段を有し、
    前記制御手段は、前記電源コード検知手段からの入力が所定レベル以上になった事を検知した場合、駆動モータへの駆動を行わないように制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気掃除機。
  7. 前記制御手段は、駆動モータへの駆動を停止している状態から、自己診断手段からの走行可能状態を表す信号を再び検知した場合、次の回転検知手段からの信号を有効として駆動モータへの駆動を再開することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電気掃除機。
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