JP5077110B2 - ナノインプリント用モールドおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ナノインプリント用モールドを製造するための母材、その母材の製造方法、撥油性に優れたナノインプリント用モールド、その製造方法およびその使用方法に関する。ナノインプリント法(以下、単にNI法ともいう。)とは、微細パターンを有するモールドのパターンを転写層に転写して微細パターンが形成された転写体を製造する方法をいう。
近年、NI法が微細パターンの簡易な形成方法として注目されている。NI法の形式として、例えば下記NI法1と下記NI法2が提案されている(特許文献1および2参照)。
NI法1:転写層として熱可塑性樹脂を用い、軟化させた熱可塑性樹脂に微細パターンを有するモールドを押し付けて転写層に微細パターンを形成する工程および熱可塑性樹脂からモールドを離型させる工程を具備する熱可塑性樹脂からなる転写体を得るNI法。
NI法2:転写層として光硬化性樹脂を用い、光硬化性樹脂に微細パターンを有する石英製のモールドを押し付けて転写層に微細パターンを形成する工程、該モールド上に光を照射して光硬化性樹脂を硬化させる工程および光硬化性樹脂の硬化物からモールドを離型させる工程を具備する硬化物からなる転写体を得るNI法。
しかし、NI法1およびNI法2における転写体からモールドを離型させる工程で、モールドが円滑に離型せず転写体の微細パターン形状精度が低下しやすかった。そこで、モールドを円滑に離型させるために、モールド表面に離型剤を塗布する方法が試みられている。この場合、離型剤層の膜厚ムラによりモールドのパターン精度が低下する問題が生じる。また、モールドを連続使用するに伴って離型剤層が薄くなり、モールドに離型剤を再塗布する必要があるため、生産性が低いという問題も生じる。
また、従来フッ素原子を合成石英ガラスと化学結合を形成させながら導入する手法としては、以下の方法等が提案されている。
1)ガラス形成原料を火炎加水分解させて多孔質石英ガラス体を形成する。次いで得られた多孔質石英ガラス体をフッ素化合物ガスおよび不活性ガス雰囲気下で1400℃以上に加熱し透明ガラス化する方法(特許文献3参照。)。
2)VAD法によりガラス微粒子体を仮焼成するにあたって、ガラス原料ガスまたは燃焼ガス中に、時間的に変化しない濃度のフッ素化合物ガスを含有させて供給する。これらのガスを火炎加水分解反応により、ターゲット軸方向にガラス微粒子を堆積させ、その後にガラス微粒子を透明ガラス化して光ファイバ用ガラス母材を得る方法(特許文献4参照。)。
特表2004−504718号公報 特表2002−539604号公報 特開昭60−36343号公報 特開昭59−232934号公報
本発明は、ナノインプリント用モールドを製造するための表面がフッ素化合成石英ガラスからなるモールド母材、その母材の製造方法、モールド面が撥油性を有する合成石英ガラスの表面からなるナノインプリント用モールド、その製造方法およびその使用方法の提供を目的とする。
本発明の態様1は、モールド面がフッ素化合成石英ガラスの表面からなり、該表面におけるフッ素原子濃度が1000ppm以上であることを特徴とするナノインプリント用モールド母材を提供する。
本発明の態様2は、表面から2μmを超える深さにおけるフッ素原子濃度が100ppm未満ないし0である、上記態様1に記載のナノインプリント用モールド母材を提供する。
本発明の態様3は、フッ素原子濃度が表面から深さ方向に傾斜的に減少している、上記態様1または上記態様2に記載のナノインプリント用モールド母材を提供する。
本発明の態様4は、表面のn−ヘキサデカンに対する接触角が15度以上である、上記態様1〜上記態様3のいずれかに記載のナノインプリント用モールド母材を提供する。
本発明の態様5は、合成石英ガラスのOH基濃度が100ppm以下である、上記態様1〜上記態様4のいずれかに記載のナノインプリント用モールド母材を提供する。
本発明の態様6は、合成石英ガラスの仮想温度分布が40℃以下である、上記態様1〜上記態様5のいずれかに記載のナノインプリント用モールド母材を提供する。
本発明の態様7は、上記態様1〜上記態様6のいずれかに記載のナノインプリント用モールド母材のモールド面に凹凸の微細パターンを形成してなる、ナノインプリント用モールドを提供する。
本発明の態様8は、凹凸の微細パターンを有するモールド面を有し、該モールド面がフッ素化合成石英ガラスの表面からなり、該表面におけるフッ素原子濃度が1000ppm以上であることを特徴とするナノインプリント用モールドを提供する。
本発明の態様9は、モールド面がフッ素化合成石英ガラスの表面からなるナノインプリント用モールド母材を製造する方法であって、合成石英ガラス基材のモールド面となる表面からその内部へフッ素化剤を浸透させてフッ素化することを特徴とするナノインプリント用モールド母材の製造方法を提供する。
本発明の態様10は、フッ素化剤のガスをモールド面となる表面から内部へ浸透させてフッ素化する、上記態様9に記載の製造方法を提供する。
本発明の態様11は、フッ素化剤が、元素状フッ素およびフッ化水素から選ばれる少なくとも1種である、上記態様9または上記態様10に記載の製造方法を提供する。
本発明の態様12は、フッ素化合成石英ガラスの表面からなりかつ凹凸の微細パターンを有するモールド面を有するナノインプリント用モールドを製造する方法であって、合成石英ガラス基材のモールド面となる凹凸の微細パターンを有する表面からその内部へフッ素化剤を浸透させてフッ素化することを特徴とするナノインプリント用モールドの製造方法を提供する。
本発明の態様13は、上記態様7または上記態様8に記載のナノインプリント用モールドの微細パターンを有するモールド面に可塑性材料を圧接して該モールド面の微細パターンを該可塑性材料に転写し、その後微細パターンが転写された表面を有する該可塑性材料の成形体をモールド面から剥離することを特徴とするナノインプリント用モールドの使用方法を提供する。
本発明の態様14は、上記態様7または上記態様8に記載のナノインプリント用モールドの微細パターンを有するモールド面に液状硬化性材料を供給して該液状硬化性材料の層を形成し、該液状硬化性材料を硬化させ、その後微細パターンが転写された硬化体をモールド面から剥離することを特徴とするナノインプリント用モールドの使用方法を提供する。
本発明によれば、ナノインプリント用モールドを製造するための表面がフッ素化合成石英ガラスからなるモールド母材、その母材の製造方法、モールド面が撥油性を有する合成石英ガラス表面からなるナノインプリント用モールド、その製造方法およびその使用方法を提供できる。
以下本発明を詳細に説明する。なお、本発明において「フッ素化合成石英ガラス」とは、本質的に構造式SiOで表される合成石英ガラスをいい、合成石英ガラスのフッ素化という製造方法で規定されるものではない。また、本発明において%およびppmは、特に言及しない限り、質量基準を示す。
<ナノインプリント用モールド母材、ナノインプリント用モールド>
本発明においてナノインプリント用「モールド母材」とは、モールド面に凹凸の微細パターン(以下、単に微細パターンともいう。)が形成される前の成形体(このモールド面は通常平面である)であり、モールド面に微細パターンを形成することによりナノインプリント用「モールド」となるものをいう。モールド母材における「モールド面」とは、微細パターンが形成されてモールドのモールド面となる面をいう。この「モールド母材」は、モールド面の微細パターンの有無の相違を除きモールドと同一のものであってもよく、モールド面に微細パターンを形成する前または形成した後、他の構成部材との組合せによりモールドを構成する構成部材であってもよい。「ナノインプリント用モールド」は、ナノインプリントに使用されるモールドをいい、そのモールド面に微細パターンを有する。
本発明において、ナノインプリント用モールド母材(以下、単に母材ともいう。)のモールド面はフッ素化合成石英ガラスの表面からなる。母材のモールド面以外の表面はフッ素化合成石英ガラスの表面であってもよく、フッ素原子を実質的に含有しない合成石英ガラスの表面であってもよい。さらには合成石英ガラス以外の他の材料からなる表面であってもよい。モールド面がフッ素化合成石英ガラスの表面からなっている限り、母材は合成石英ガラスのみ(少なくともモールド面はフッ素化合成石英ガラス)の成形体からなっていてもよく、合成石英ガラス成形体と他の構成部材とで構成されていてもよい。
母材をモールドとするには、母材のモールド面に微細パターンを形成する必要がある。微細パターンは通常エッチングなどで表面の材料をパターンに従って選択的に除去することにより形成される。したがって、例えば、形成された凹部の底や側壁の表面は、当初表面の下の内部の材料から構成されることとなる。本発明においては、後述の表面のフッ素化により製造されたものであっても、合成石英ガラスの当初表面の下の内部までフッ素化されていることより、通常の微細パターンであればその凹部の表面を構成する材料もまたフッ素化合成石英ガラスからなっている。場合によっては、母材のモールド面に微細パターンを形成した後、再度モールド面をフッ素化してもよい。
本発明のナノインプリント用モールドは、また、モールド面となる表面に微細パターンを有する合成石英ガラス成形体の該表面をフッ素化することにより製造することもできる。この場合は微細パターンの凹部の底の表面や底に近傍の側壁の表面まで最外表面と同程度までフッ素化される。フッ素化される前の合成石英ガラス成形体は、モールド面の微細パターンの有無の相違を除きモールドと同一のものであってもよく、モールド面にフッ素化前またはフッ素化後、他の構成部材との組合せによりモールドを構成する構成部材であってもよい。
前記母材のモールド面に微細パターンを形成して得たモールドや上記微細パターンを有する面をフッ素化して得たモールドにおいては、フッ素化合成石英ガラスの表面におけるフッ素原子濃度を測定することは困難である。すなわち、微細パターンの凹凸の上面、底面、側面等の各表面のフッ素原子濃度をそれぞれ区別して測定することは現時点の精密測定手段をもってしても困難である。母材のモールド面に微細パターンを形成して得たモールドの場合、母材における表面から内部への深さ方向のフッ素原子濃度の変化と微細パターンの凹凸の深さとからその微小表面のフッ素原子濃度を推定することは可能であるとしても、そのフッ素原子濃度を直接的に測定することは困難である。したがって、本発明におけるモールドのモールド面におけるフッ素化合成石英ガラス表面のフッ素原子濃度とは、以下に定義するものをいうこととする。
本発明において、母材のモールド面に微細パターン形成して得られたモールドにおいては、そのモールド面におけるフッ素化合成石英ガラス表面のフッ素原子濃度は、母材における微細パターン形成前の表面のフッ素原子濃度をいうものとする。母材のモールド面におけるフッ素化合成石英ガラス表面のフッ素原子濃度は、微細パターン形成後の表面より研磨などの方法によって微細パターンを取り除き、平坦化することにより、SIMS分析などの表面分析手法によって容易に測定することができる。
また、母材を使用せずにモールド面となる合成石英ガラス成形体表面に微細パターンを形成した後その面をフッ素化して得られたモールドにおいては、そのモールド面におけるフッ素化合成石英ガラス表面のフッ素原子濃度は、微細パターンの凸部最上面のフッ素原子濃度をいうものとする。前記のように微細パターンはエッチングなどの表面材料の除去により形成されることにより、通常微細パターンの凸部最上面は表面材料が除去されていない面(前記の当初表面)からなっている。多くの場合、この微細パターンの凸部最上面は面積が広い部分を有しているので、この部分のフッ素原子濃度の測定が可能である。また、微細パターンに隣接する表面も微細パターンの凸部最上面と同様にフッ素化されていると考えられるので、この部分のフッ素原子濃度を測定して微細パターンの凸部最上面のフッ素原子濃度とすることもできる。また、微細パターンの凸部最上面のフッ素原子濃度は、合成石英ガラス材料やフッ素化条件が同一の条件で得られた母材のモールド面におけるフッ素化合成石英ガラス表面のフッ素原子濃度と実質的に同一と考えられるので、上記の測定が困難な場合はこの母材のモールド面におけるフッ素化合成石英ガラス表面のフッ素原子濃度とする。
本発明においてフッ素化合成石英ガラス表面のフッ素原子濃度とは、上記のモールド面をSIMS分析により測定した値をいう。この分析により表面からの深さ方向にフッ素原子濃度の測定が可能である。これらの測定の詳細は後述する。本発明における「表面」におけるフッ素原子濃度とは、表面から約3nmまでの深さにおける平均フッ素原子濃度に相当すると考えられる。
<合成石英ガラス>
本発明において、ナノインプリント用のモールド母材やモールドのモールド面はフッ素化合成石英ガラスの表面からなる。これらは、合成石英ガラス成形体の表面をフッ素化して製造されることが好ましい。以下、フッ素化される前の合成石英ガラス成形体を合成石英ガラス基材または単に基材という。合成石英ガラス基材を製造する方法としては、特に限定されず公知の方法が利用できる。具体的には、直接法、スート法(VAD法、OVD法)、プラズマ法等を挙げることができる。中でも、製造時の温度が低く、塩素および金属などの不純物の混入を避けることができる観点で、スート法が好ましい。また、必要に応じて他の合成石英ガラスを選択することができる。
本発明において、合成石英ガラス基材は、表面フッ素化の前に、板状、円筒状など必要に応じた形状に成形されている成形体(表面を有するもの)である。成形方法としては、特に限定されず公知の方法が利用できる。
フッ素化前の合成石英ガラスやフッ素化された合成石英ガラスからなる表面に微細パターンが形成されることより、微細パターン形成前の合成石英ガラスとしては微細パターンの形成が容易な材質であることが好ましい。特に、エッチングにかかわる合成石英ガラスの特性が良好なものが好ましい。
エッチングにかかわる合成石英ガラスの特性のうち仮想温度分布とOH濃度が比較的重要なファクターである。これらは赤外分光光度計を用いて測定されるものであり、合成石英ガラス全体の性質が測定され、フッ素化された合成石英ガラスの場合はそのフッ素化された表面層のみが測定されるものではない。エッチングにかかわる特性は主にエッチングされる表面層の特性であると考えられるが、フッ素化された合成石英ガラスの場合その全体(表面から所定の深さまで以外はフッ素化されていない)の性質にも影響される。したがって、以下の仮想温度分布とOH濃度は、フッ素化された合成石英ガラスの場合であっても、赤外分光光度計を用いて測定される合成石英ガラス全体の特性をいうものとする。
合成石英ガラスの仮想温度は合成石英ガラスのエッチング速度を左右する重要なパラメータである。すなわち、合成石英ガラス中の仮想温度は合成石英ガラスのエッチング速度に影響し、仮想温度が高いほどエッチング速度は大きくなる。完全に同一の条件(ガスもしくは液体の種類、濃度、圧力、温度、時間などのエッチングパラメータ)でエッチングを行ったとしても、合成石英ガラスの仮想温度が異なると、エッチング速度は同一ではなく、エッチングパラメータの制御だけでなく、合成石英ガラスの仮想温度を配慮することが不可欠である。したがって、本発明における微細パターン形成前の合成石英ガラスは仮想温度分布が狭いものであることが好ましい。なお、本発明における合成石英ガラスの仮想温度は、後述のように赤外分光光度計を用いて波数2260cm−1付近の吸収ピークの位置により求めた値である。
かかる点から、例えば、フォトリソグラフィーを用いた方法でNI法におけるモールドが作成される場合は、合成石英ガラスのモールド面におけるエッチング速度分布を±1%以下に抑えることが好ましい。このためには、合成石英ガラスの仮想温度分布は40℃以内であることが好ましい。より好ましくは20℃以内、さらに好ましくは10℃以内がよい。仮想温度分布を制御する方法としては、合成石英ガラス基材を800〜1400℃の範囲内で所定の温度にて1時間以上保持し合成石英ガラス基材の仮想温度を保持温度にほぼ等しくした後、保持温度から200〜400℃程度の低い温度まで、合成石英ガラス基材内に温度分布が生じないよう、15℃/hr以下のゆっくりした速度で徐冷、その後15℃/hr以上の比較的速い速度で急冷すればよい。この制御方法はフッ素化される前の合成石英ガラスに対して適用されることが好ましい。
合成石英ガラス中のOH基濃度は100ppm以下であることが好ましい。OH基濃度が高い場合にはフッ素化合成石英ガラス中のフッ素原子とOH基とが反応してフッ素原子が脱離する可能性があるからである。より好ましくは50ppm以下、さらに好ましくは10ppm以下がよい。なお、本発明における合成石英ガラス中のOH基濃度は、後述のように赤外分光光度計による測定を行い、波長2.7μmにおける吸収ピークから求めた値である。
合成石英ガラス中のOH基濃度は、スート法により合成石英ガラスを作成し、スートを塩素またはフッ素にて脱水処理することで比較的容易に制御できる。
<フッ素化合成石英ガラス>
本発明において、モールド面におけるフッ素化合成石英ガラス表面のフッ素原子濃度は1000ppm以上である。上限は15%であることが好ましい。フッ素化合成石英ガラス表面のフッ素原子濃度は2000ppm以上5%未満であることがより好ましく、3000ppm以上3%未満であることが特に好ましい。フッ素化合成石英ガラス表面のフッ素原子濃度が1000ppm未満であると、充分な撥油性を発現することができず、15%以上では、フッ素化合成石英ガラスが安定に存在することが困難である。
本発明において、モールド面におけるフッ素化合成石英ガラス表面のn−ヘキサデカンに対する接触角は15度以上であることが好ましい。この接触角はフッ素化合成石英ガラス表面のフッ素原子濃度にほぼ比例すると考えられ、表面のフッ素原子濃度を約1000ppm以上とすることによりこの接触角は15度以上とすることができると考えられる。より好ましいこの接触角は20度以上である。フッ素化合成石英ガラス表面のフッ素原子濃度に上限があることより、この接触角にも上限があると考えられるが、35度程度まで高めることができると考えられる。この接触角は表面の撥油性を示すパラメータであり、この接触角が大きいほど表面の撥油性が高い。モールド面の撥油性は、樹脂などの微細パターンが転写される材料のモールド面からの剥離性の目安となる性質であり、通常この撥油性が高いほど剥離性が良好となると考えられる。
本発明において、モールドを構成する材料の少なくともモールド面を構成する表面部分はフッ素化合成石英ガラスからなるが、他の部分はフッ素化合成石英ガラス以外の材料からなっていてもよい。特に、モールド面の表面から所定の深さの表面層がフッ素化合成石英ガラスからなり、モールド面の所定深さを超える内部はフッ素原子を含まない合成石英ガラスから構成されていることが好ましい。また、モールド面におけるフッ素化合成石英ガラスのフッ素原子濃度は、モールド面の深さ方向に一定であっても良いが、フッ素原子濃度が表面より深さ方向に傾斜的に減少していることがより好ましい。傾斜的に減少しているとは、モールド面の表面より内部に向かってフッ素原子の含有割合が連続的に減少していることを示す。
フッ素化合成石英ガラスからなるモールド面を有する母材やモールドは、合成石英ガラス基材表面のフッ素化以外の方法で製造することもできる。フッ素化合成石英ガラス材料自体は、従来法のようにVAD法または直接法によりガラス微粒子体またはガラス体を成長させるにあたって、ガラス原料ガスまたは燃焼ガス中に、均一な濃度のフッ素化剤のガスを供給することにより製造することができ、また、VAD法によりガラス微粒子体を仮焼成するにあたって、ガラス原料ガスまたは燃焼ガス中に一定濃度のフッ素化剤のガスを供給して製造することができる。このようにして得られたフッ素化合成石英ガラス材料を成形してモールド面がフッ素化合成石英ガラスからなる母材やモールドを製造できる。また、このようにして得られたフッ素化合成石英ガラス材料をフッ素化されていない合成石英ガラス材料と組み合わせてモールド面がフッ素化合成石英ガラスからなる母材やモールドを製造できる。さらに、フッ素化されていない合成石英ガラスからなる成形体のモールド面となる表面にフッ素化合成石英ガラス材料からなる表面層を形成して母材やモールドを製造することもできる。
しかし、本発明の母材やモールドは合成石英ガラス基材の表面をフッ素化する方法で製造されたものが好ましい。この方法は、ガラス化後の合成石英ガラスにフッ素原子を導入できる点で従来法にはない方法である。また、基材表面を選択的にフッ素化できるため、従来法と比べてフッ素化剤のロスが少なくコストの点で優れる。さらには、従来法と比べて低い温度でフッ素化を行うことができるため、寸法加工精度の高い母材やモールドを得ることができる点で優れる。以下この方法で得られる母材やモールド、およびその製造方法を説明する。
<合成石英ガラス表面のフッ素化>
本発明において、母材およびモールドにおけるモールド面を有する成形体は、合成石英ガラス基材を用いてその表面をフッ素化して得られる成形体が好ましい。合成石英ガラス基材をフッ素化剤でフッ素化すると、その表面がフッ素化されるとともに、表面から内部へフッ素化剤が浸透して反応し、所定の深さまでフッ素化される。この場合、フッ素化された合成石英ガラスのフッ素原子濃度は、表面が最も高く、表面より深さ方向に傾斜的に減少して、所定深さまでがフッ素化合成石英ガラスとなる。本発明の母材およびモールドは、このような合成石英ガラス基材の少なくともモールド面となる表面をフッ素化して得られるものであることが好ましい。なお、モールド面となる表面以外の表面は、このフッ素化と同時にフッ素化されてもよく、その表面をフッ素化剤と接触させないことによりフッ素化前の基材表面とすることもできる。
合成石英ガラスの表面をフッ素化剤でフッ素化すると、Si−O結合が切断されてSi−F結合が生じ、大局的にSiOがSiOに変換される。この(2x+y)はほぼ4であり、フッ素化の程度が進む(フッ素原子濃度が上昇する)とこのxが低下しyが上昇する。フッ素化剤は合成石英ガラスの表面から内部へ浸透し、内部のケイ素原子もフッ素化する。フッ素化剤の表面から内部への浸透は拡散によると考えられ、したがって、フッ素化の程度は、通常、表面が最も高く、表面から内部へ傾斜的に減少する(すなわち、フッ素原子濃度が表面から深さ方向に傾斜的に減少する)。なお、合成石英ガラスが水酸基などのケイ素原子に結合した酸素原子以外の原子や基を有している場合はそれらがフッ素原子に置換する反応も生じると推測される。
フッ素化によって合成石英ガラスの表面のあるケイ素原子のSi−O結合がすべてフッ素原子に置換されると、そのケイ素原子はSiFとなって表面から脱離すると考えられる。表面のケイ素原子の脱離は表面の侵食(エッチング)となり、表面の侵食が進むと表面に凹凸が生じ、平滑性が低下する。微細パターンを有する合成石英ガラスの表面のフッ素化の場合はいうまでもなく、母材のモールド面となる合成石英ガラスの表面のフッ素化の場合も表面の侵食が起こることは好ましくない。したがって、合成石英ガラス表面をフッ素化する場合は表面の侵食が少ないフッ素化条件で行う。
上記のように、フッ素化により合成石英ガラス表面のエッチングが生じると、表面の粗さの指標である算術平均粗さ(Ra)が増加する。例えば、ナノインプリント用モールドとして利用する場合、Raは10nm以下が好ましく、1nm以下がより好ましく、0.5nm以下がさらに好ましい。Raが10nmをより大きくなると転写体の微細パターン形状精度が低下するためである。下限には特に制限はない。したがって、合成石英ガラス表面をフッ素化する場合は、後述のように、算術平均粗さ(Ra)が上記となるようにフッ素化を行うことが好ましい。
<フッ素化により形成されたモールド面>
上記のように、本発明における母材やモールドのモールド面は、合成石英ガラス基材のモールド面となる表面をフッ素化して、モールド面をその表面から深さ方向にフッ素原子濃度を傾斜的に減少させた表面とすることが好ましい。基材を表面からフッ素化してモールド面のフッ素原子濃度を傾斜的に減少させることは、モールド面のクラック発生抑制などに有効である。例えば、フッ素原子を含有する合成石英ガラスの領域とフッ素原子を含有しない合成石英ガラスの領域とを有する合成石英ガラスをNI法1など熱膨張が生じる用途に利用する場合、これら2つの領域の界面に熱膨張によるクラックが発生するのを抑制することができる。クラック発生抑制のための物性変化の傾斜の度合いは、フッ素原子を含有する合成石英ガラス領域とフッ素原子を含有しない合成石英ガラスの領域の線膨張係数によって決まる。クラックを抑制するためには、深さ方向の線膨張係数の変化量を0.05ppm/℃・nm以下となるような傾斜の度合いにするのが好ましい。例えば、フッ素原子を1.6%含有する合成石英ガラスの領域の線膨張係数は0.4ppm/℃であり、フッ素原子を含有しない合成石英ガラスの領域の線膨張係数は0.65ppm/℃であることが知られている(Proc. SPIE,Vol.6116,61160Y,(2006)参照)。したがって、具体的に、例えば、表面のフッ素原子濃度が1.6%であり、内部にフッ素原子を含有しない合成石英ガラス製のNI用モールドを200℃の温度で使用する場合、深さ方向の線膨張係数の変化量を0.05ppm/℃・nm以下とするには、深さ方向にフッ素原子濃度が3000ppm/nm以下で減少するのが好ましい。この場合のフッ素原子濃度の減少は、2500ppm/nm以下がより好ましく、2000ppm/nm以下がさらに好ましい。
本発明において、モールド面におけるフッ素化合成石英ガラスのフッ素原子濃度が表面から傾斜的に減少している部分を有している場合、表面から2μmを超える深さにおけるフッ素原子濃度は100ppm未満または0であることが好ましい。逆に言えば、フッ素原子濃度が100ppm以上である領域の厚さは表面から2μm以下であることが好ましい。フッ素原子濃度が100ppm以上である領域の厚さは、より好ましくは1μm以下であり、さらに好ましくは500nm以下である。フッ素原子濃度が100ppm以上である領域の厚さを厚くしようとすると、フッ素化時間を長くする、フッ素化温度を高くするなど、表面のフッ素化が進行しやすい条件にする必要があり、相対的に表面の侵食が起こりやすくなる。一方、フッ素原子濃度が100ppm以上である領域の厚さの下限はないが、表面にフッ素原子が導入されない部分が生じて表面の撥油性が低下するおそれがある。したがって、フッ素原子濃度が100ppm以上である領域の厚さは、10nm以上とすることが好ましい。また、母材における微細パターン形成前に前述のフッ素化を行う場合、深さの下限は、形成される微細パターンの凹部の深さによって決まる。例えば、深さ100nmの微細パターンを形成する場合は、フッ素原子濃度が100ppm以上である領域の厚さを110nm以上とすることが好ましい。
本発明の母材やモールドのモールド面は、表面におけるフッ素原子濃度が前記範囲である限り、フッ素化後に必要に応じてその表面が加工されてもよい。母材の場合は微細パターンがフッ素化後に形成される。また、微細パターン形成前および/または形成後に、例えば、表面の平滑化などの加工を行うことができる。
<フッ素化剤とフッ素化条件>
合成石英ガラス基材表面のフッ素化は、基材表面にフッ素化剤を接触させて反応させることにより行われる。表面に接触したフッ素化剤は表面から内部へ拡散等により浸透し、表面下の内部の合成石英ガラスもフッ素化する。フッ素化剤の種類やフッ素化条件などにより、表面のフッ素原子濃度、深さ方向へのフッ素原子濃度低減割合、フッ素化される深さなどが変化する。
フッ素化剤としては、元素状フッ素(F)やフッ化水素(HF)などの反応性フッ素化合物やフッ素イオン、フッ素ラジカルなどの反応性フッ素原子が使用される。CFやSiFなどのフッ素化合物を使用し基材表面近傍で反応性フッ素化合物や反応性フッ素原子を生成させてフッ素化を行うこともできる。フッ素化剤は気体状態や液体状態で基材表面に接触させることができ、特に気体状態で接触させることが好ましい。CFやSiFなどのフッ素化合物は、例えば、基材を入れたフッ素化反応容器内で、これらフッ素化合物にエネルギーを加えて分解・反応させることで元素状フッ素やフッ素ラジカルなどを発生させ、これをその場で合成石英ガラスと反応させる方法で使用することができる。
フッ素化剤はフッ素化反応や基材材料に対して不活性な気体や液体で希釈して合成石英ガラス基材表面に接触させることが好ましい。不活性気体としては、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスなどがあり、不活性液体としてはフロリナート(商標、3M社)などがある。例えば、窒素ガスで希釈した元素状フッ素やフッ化水素、フロリナートで希釈した元素状フッ素やフッ化水素などを使用できる。本発明においては反応条件への適合性や取り扱いの容易性などの理由で、希釈したガス状フッ素化剤、特に窒素ガスで希釈した元素状フッ素ガスやフッ化水素ガスが好ましい。最も好ましくは、窒素ガスで希釈した元素状フッ素ガスが好ましい。窒素ガスで希釈した元素状フッ素ガスを使用する場合は、反応の制御のしやすさ、および経済的な観点から、元素状フッ素ガスの濃度が10体積ppm〜20体積%である、窒素ガスで希釈した元素状フッ素ガスが好ましく、その濃度は1000体積ppm〜5体積%であることがより好ましい。10体積ppm未満であると、反応速度が遅くなり処理時間が長くなる。一方で20体積%を越えると、反応速度が速くなり反応の制御が困難となる。他のフッ素化剤を用いる場合もこの濃度に希釈された希釈フッ素化剤を用いることが好ましい。
合成石英ガラス基材の表面を不活性ガスで希釈したガス状フッ素化剤で直接フッ素化する場合、反応温度、ガス状フッ素化剤の分圧、反応時間等の反応条件を1種または2種以上制御することにより、表面のフッ素原子濃度、深さ方向へのフッ素原子濃度低減割合、フッ素化される深さなどを制御することができる。例えば、反応温度を上げる、または、ガス状フッ素化剤の分圧を上げる、ことにより表面のフッ素原子濃度を高くすることができる。反応温度を低くして反応時間を長くする、または、ガス状フッ素化剤の分圧を下げて反応時間を長くする、ことにより、深さ方向へのフッ素原子濃度低減割合を低くしてフッ素化される深さを深くすることができる。基材表面のフッ素原子濃度を高くしすぎると表面の侵食が起こるおそれがあることより、表面の侵食が起こらない範囲でこれらのフッ素化条件を調節して目的のフッ素化を実現できる。反応温度については、例えば、VAD法で製造した、フッ素を含まない合成石英ガラス成形体を、表面の侵食を抑えつつ、表面のフッ素原子濃度を1000ppm〜5%とする場合は、反応温度は−20〜200℃が好ましい。より好ましくは25〜150℃であり、さらに好ましくは60〜100℃である。ガス状フッ素化剤の分圧については前記の希釈濃度の範囲が好ましい。反応時間は1分〜1週間、特に10分〜2日間が好ましい。反応温度が高い場合やガス状フッ素化剤の分圧が高い場合はこの範囲内の比較的短時間でフッ素化を行い、反応温度が低い場合やガス状フッ素化剤の分圧が低い場合はこの範囲内の比較的長時間でフッ素化を行う、などの制御を行って表面のフッ素原子濃度およびフッ素化される深さを調節する。
<微細パターン>
モールド面の微細パターンは表面の微細な凸凹の集合からなる。本発明において、微細パターンは表面材料の選択的除去により形成されるものであるから、微細パターンは当初表面における凹部(当初表面を有しない部分)の集合とみなすことができる。この場合、凸部は隣接する凹部の境界部などの当初表面を有する部分となる。また、凹部(当初表面を有しない部分)内表面にも凹凸を形成されることがあり、この部分の凸部は当初表面を有しない。以下の凸部は当初表面を有するものをいう。
微細パターンは、凸部が配置される間隔(当初表面部間の最少距離)として1nm〜50μmの範囲内の間隔を含むことが好ましく、1nm〜5μmの範囲内の間隔を含むことがより好ましい。凸部の幅(当初表面部の最少長さ)としては、1nm〜100μmの範囲内の幅を含むことが好ましく、10nm〜10μmの範囲内の幅を含むことがより好ましい。微細パターンは上記範囲を超える間隔で凸部が配置されている部分や上記範囲を超える幅の凸部を有していてもよい。凸部の長さは限定されず、例えば100μmを超えてもよい。凸部の高さは、1nm〜100μmが好ましく、10nm〜10μmがより好ましい。凸部の高さは当初表面からの凹部の深さに相当し、当初表面からこの範囲の深さまでモールド面の材料を除去して微細パターンを形成することが好ましい。
また、凸部の形状は、特に限定されない。例えば、凸部の断面形状(幅方向断面の形状)としては、断面四角形、断面台形、断面三角形、断面半円形等が挙げられる。凸部の長さが短い場合、凸部の形状としては、直方体形状、円柱状、角柱状、三角錐状、多面体状、半球状等が挙げられる。微細パターンの具体例としては、例えば、断面台形で断面に比較して長さがはるかに長い凸部が等間隔で多数平行に配置されたパターン(複数の溝が等間隔で多数平行に配置されたパターンに相当する)が挙げられる。
微細パターンの形成方法としては、モールド面の材料を選択的に除去する方法が好ましいが、これに限られるものではない。例えば、微細パターンの反転パターンを有する原モールドを用いたナノインプリント法などでモールド面を塑性変形させる方法などを使用することができる。通常は、化学的エッチング、機械的エッチング(切削法など)、熱分解エッチング(レーザー光を用いたアブレーション加工法など)などの表面材料を除去する方法を使用する。表面材料の除去を選択的に行うにはフォトリソグラフィー法などの光学的な面選択法が好ましい。微細パターンの形成方法としては特にフォトリソグラフィー法(エッチング工程を含む)が好ましい。
<モールドの使用方法>
前記モールド(モールド面に微細パターンを有するもの)はナノインプリント法におけるモールドとして使用される。すなわち、モールド面の微細パターンが表面に転写された(モールド面の凹凸パターンが反転した凹凸パターンが形成された)転写体を製造するために使用される。具体的には、モールド面の微細パターンを転写材料に転写し、その後転写体(転写された微細パターンを表面に有する成形体)をモールド面から剥離して転写体を得る方法に使用される。転写材料としては固体の可塑性材料、固化しうる液体材料、固体化可能な気体材料などがある。
転写材料として好ましい材料の1つは固体の可塑性材料であり、熱可塑性樹脂が代表的なものである。この可塑性材料をモールド面に圧接させて塑性変形させ、塑性変形により転写された微細パターンを表面に有する成形体(転写体)とした後、モールド面から該成形体を剥離して転写体を得ることができる。塑性変形を容易にするために圧接時に可塑性材料を加熱しておくこと(すなわち可塑性材料を熱圧接すること)が好ましい。加熱された可塑性材料は、塑性変形後は塑性変形性を低減するために冷却されることが好ましい。転写体は塑性変形性を低減したのちにモールド面から剥離されることが好ましい。この可塑性材料は下記のような硬化性を有する固体材料であってもよい。この場合はモールド面上で塑性変形させた後さらにそのモールド面上で硬化させることが好ましい。
前記固化しうる液体材料としては熱溶融した上記可塑性材料であってもよいが、熱溶融した可塑性材料は上記可塑性材料を加熱して塑性変形を容易にしたものとみなし、固化しうる液体材料はそれ以外の材料をいう。固化しうる液体材料をモールド面に供給して微細パターン内まで満たした該液体材料の層を形成し、次いで該液体材料を固化し、その後微細パターンが転写された表面を有する固化体(転写体)をモールド面から剥離して転写体を得ることができる。固化しうる液体材料としては固体材料の溶液や分散液など溶媒を有する液体材料であってもよい。このような液体材料をモールド面に供給して微細パターン内まで満たした後溶媒を蒸発除去して固体材料からなる転写体を得ることができる。
上記固化しうる液体材料としてはモールド面上で硬化して固体となる硬化性材料、特に硬化して固体樹脂となる硬化性樹脂材料が好ましい。硬化は熱、光などの作用により高分子量化や架橋化などの化学反応により固体となることをいう。硬化性樹脂材料としては、付加重合性の不飽和基や縮重合性の官能基を有するモノマーやオリゴマーからなる、熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂などと呼ばれる材料が好ましい。固化しうる液体材料としては硬化性材料の溶液や分散液であってもよい。この場合、硬化性材料は固体であってもよい。固体の場合、モールド面上で溶媒を除去した後硬化させて、その後にモールド面から転写体を剥離することが好ましい。
固化しうる液体材料としては液状の硬化性材料が好ましく、特に液状の硬化性樹脂材料が好ましい。この液状硬化性材料をモールド面に供給してモールド面に該液状硬化性材料の層を形成し、該液状硬化性材料を硬化させ、その後微細パターンが転写された表面を有する硬化体をモールド面から剥離して転写体を得ることが好ましい。液状の硬化性材料は溶媒に溶解してモールド面に供給し、その後溶媒を除去してモールド面に該液状硬化性材料の層を形成してもよい。
前記固体化可能な気体材料としては、例えば重合して固体高分子となりうるモノマーの気体がある。モールド面上でこの気体状モノマーを重合させて固体高分子を析出させてモールド面上に微細パターンが転写された固体高分子材料層を形成することができる。また、スパッタ法等で形成した微粒子が分散した気体からモールド面上に該微粒子を堆積させてモールド面上に微細パターンが転写された固体材料層を形成することができる。これらの層をモールド面から剥離して表面に転写された微細パターンを有する転写体を得ることができる。この場合、微細パターンが転写された層は通常薄い層であるので、モールド面から剥離する前に該層を種々の材料で裏打ちした後に剥離することが好ましい。
以下に、実施例を用いて、本発明をさらに詳しく説明するが本発明はこれらに限定されない。例1〜例4、例6〜例8は実施例、例5は比較例である。
(評価項目、評価方法)
<合成石英ガラスのフッ素濃度>
合成石英ガラスの表面および内部のフッ素原子濃度はSIMS分析装置(アルバックファイ社製、ADEPT1010)により、一次イオン:Cs、加速電圧:5kV、ビームカレント:100nA、ラスターサイズ:300×300μm、試料角度:60°として測定した。このSIMS分析条件は、エッチングレートが約1.0nm/minとなるように決定され、分析間隔は3分とした。つまり、本発明における「表面」におけるフッ素原子濃度とは、表面から約3nmまでの深さにおける平均フッ素原子濃度に相当する。フッ素原子濃度は、合成石英ガラス中のフッ素原子濃度が既知である標準試料を、前述の条件にてSIMS分析し、フッ素原子の相対二次イオン強度と濃度との検量線を作成することで求めた。ここで、フッ素原子の相対二次イオン強度とは、フッ素原子の二次イオン強度(19)からバックグラウンドシグナル強度(19 BG)を差し引いた値と、母体材料のケイ素原子の二次イオン強度(28Si)との強度比[(1919 BG)/28Si]である。バックグラウンドシグナル強度(19 BG)は、フッ素原子が含まれていない合成石英ガラスをSIMS分析することで求めた。また、表面からの深さは、SIMS分析によって形成されるスパッタクレータの深さを触針式膜厚計によって測定し求めた。
<算術平均粗さ(Ra)>
合成石英ガラスの算術平均粗さ(Ra)は原子間力顕微鏡(セイコーインスツル社製、Nanopics1000)を用いて測定した。測定領域を4μm×4μmとし、同一サンプル内の異なる3ヶ所において、それぞれRaの値を測定し、その平均を算出した。
<接触角(CA)>
合成石英ガラスのn−ヘキサデカンの接触角を、接触角測定装置(協和界面化学製、製品名;CA−X150)を用いて測定した。被測定表面が清澄な状態で、接触角の測定をする必要がある。被測定表面を洗浄し清澄な状態とする方法としては、表面を壊さない範囲で、公知の洗浄方法が利用できる。例えば、アルコールなどによる溶媒洗浄、UVランプによる光洗浄などが挙げられる。本実施例では、アセトンによる溶媒を採用した。
<仮想温度>
合成石英ガラスの仮想温度は文献(A.Agarwal、K.M.Dabis and M.Tomozawa、“A simple IR spectroscopic method for determining fictive temperature of silica glass”、J.Non−Cryst.Solids.、185、191−198 (1995))に従って、赤外分光光度計を用いて波数2260cm−1付近の吸収ピークの位置により求めた。
仮想温度分布は以下のように測定できる。所定のサイズに成形した合成石英ガラス体をスライスし、20mm×20mm×2.5mmの合成石英ガラスブロックとする。この合成石英ガラスブロックの20mm×20mm面について、10mmピッチの間隔で前述の方法に従い仮想温度の測定を行うことで、成形石英ガラス体の仮想温度分布を求める。
<OH基濃度>
OH基濃度は以下のように測定した。赤外分光光度計による測定を行い、2.7μm波長での吸収ピークからOH基濃度を求めた(J.P.Wiiliams et.al.,Ceramic Bulletin,55(5),524,1976)。本法による検出限界は0.1ppmである。
[例1]
VAD法で製造した、フッ素を含まない合成石英ガラス(石英1)の平板(2cm×2cm×t2.5mm)をSUS316製のホルダーに担持させ、ホルダーとともにニッケル製オートクレーブ(容積1L)に入れた後、オイルバスを用いてオートクレーブ外部より加熱し、昇温速度0.5〜2℃/minの範囲で常温から80℃まで昇温した。装置内を80℃に保ったまま、装置内の圧力が絶対圧266Pa以下となるまで真空脱気し、1時間保持した。ついで、窒素ガスで1vol%に希釈した元素状フッ素のガス(以下、希釈フッ素ガスと記す。)を、装置内の圧力をゲージ圧0.18MPaとなるまで導入した。希釈フッ素ガスを導入した後、1時間保持することでフッ素化処理を行い、表面がフッ素化された合成石英ガラスを得た。
上述の方法により、表面がフッ素化された合成石英ガラスのフッ素原子濃度を定量した結果を図1に示す。図1より、フッ素化された合成石英ガラスのフッ素原子濃度は、表面のフッ素原子濃度が0.6%となり、フッ素原子濃度は表面から深さ方向に、深さ0.4μmまで傾斜的に0.6%から10ppmまで減少していることが認められる。
また、上述の方法により、表面がフッ素化された合成石英ガラスの表面におけるn−ヘキサデカンの接触角を測定した結果、n−ヘキサデカンの接触角が21°であり、撥油性を示した。
さらに、上述の方法により、表面がフッ素化された合成石英ガラスの表面粗さ(Ra)を測定した結果、Raは0.3nmであった。
[例2〜4]
VAD法で製造した、フッ素を含まない合成石英ガラス(石英2)の平板(2cm×2cm×t0.8mm)をSUS316製のホルダーに保持させ、ホルダーとともにニッケル製オートクレーブ(容積1L)に入れた後、オイルバスを用いてオートクレーブ外部より加熱し、昇温速度0.5〜2℃/minの範囲で常温から80℃まで昇温した。装置内を80℃に保ったまま、装置内の圧力が絶対圧266Pa以下となるまで真空脱気し、1時間保持した。ついで、表1に示す条件にて、フッ素化処理を行い、表面がフッ素化された合成石英ガラスを得た。温度の調整は、−2〜2℃/minの範囲の速度で所定の温度まで昇温もしくは冷却した。窒素ガスで所定の濃度に希釈した希釈フッ素ガスを用い、装置内の圧力をゲージ圧0.18MPaとなるまで導入した。
上述の方法により、表面がフッ素化された合成石英ガラスの表面の撥油性を測定した結果、表面のフッ素濃度[%]およびその他の物性値を併せて表1に示す。
Figure 0005077110
[例5]
上述の方法により、VAD法で製造した、フッ素を含まない合成石英ガラス(石英1)の平板(2cm×2cm×t2.5mm)のフッ素原子濃度を測定した結果、合成石英ガラス表面のフッ素濃度は本質的に0ppmであった。
また、上述の方法により、合成石英ガラスの表面におけるn−ヘキサデカンの接触角を測定した結果、接触角が6°であり、撥油性を示さなかった。
さらに、上述の方法により、合成石英ガラスの表面粗さ(Ra)を測定した結果、Raは0.2nmであった。その他の物性値も併せて表1に示す。
[例6〜8]
例2〜4と同じ方法でVAD法で製造した、フッ素を含まない合成石英ガラス(石英2)の平板(2cm×2cm×t0.8mm)をオートクレーブ(容積1L)にて、昇温、真空脱気し、1時間保持する。
ついで、表2に示す条件にて、フッ素化処理を行い、表面がフッ素化された合成石英ガラスを得る。温度の調整は、−2〜2℃/minの範囲の速度で所定の温度まで昇温もしくは冷却する。窒素ガスで所定の濃度に希釈した希釈フッ素ガスを用い、装置内の圧力をゲージ圧0.18MPaとなるまで導入する。
上述の方法により、表面がフッ素化された合成石英ガラスの表面の撥油性測定結果およびその他の物性値を表2に示す。
Figure 0005077110
本発明によれば、少なくとも表面のフッ素原子濃度が1000ppm以上である合成石英ガラスからなることを特徴とするナノインプリント用モールドを提供できる。本発明のフッ素化合成石英ガラスは撥油性に優れたものであるため、NI法のモールド材として好適に使用できる。
例1における表面フッ素化合成石英ガラスのフッ素原子濃度プロファイルを示すグラフ

Claims (13)

  1. モールド面がフッ素化合成石英ガラスの表面からなり、該表面におけるフッ素原子濃度が1000ppm以上であることを特徴とするナノインプリント用モールド母材。
  2. 表面から2μmを超える深さにおけるフッ素原子濃度が100ppm未満または0である、請求項1に記載のナノインプリント用モールド母材。
  3. フッ素原子濃度が表面から深さ方向に傾斜的に減少している、請求項1または請求項2に記載のナノインプリント用モールド母材。
  4. 表面のn−ヘキサデカンに対する接触角が15度以上である、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のナノインプリント用モールド母材。
  5. 合成石英ガラスのOH基濃度が100ppm以下である、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のナノインプリント用モールド母材。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載のナノインプリント用モールド母材のモールド面に凹凸の微細パターンを形成してなる、ナノインプリント用モールド。
  7. 凹凸の微細パターンを有するモールド面を有し、該モールド面がフッ素化合成石英ガラスの表面からなり、該表面におけるフッ素原子濃度が1000ppm以上であることを特徴とするナノインプリント用モールド。
  8. モールド面がフッ素化合成石英ガラスの表面からなるナノインプリント用モールド母材を製造する方法であって、合成石英ガラス基材のモールド面となる表面からその内部へフッ素化剤を浸透させてフッ素化することを特徴とするナノインプリント用モールド母材の製造方法。
  9. フッ素化剤のガスをモールド面となる表面から内部へ浸透させてフッ素化する、請求項8に記載の製造方法。
  10. フッ素化剤が、元素状フッ素およびフッ化水素から選ばれる少なくとも1種である、請求項8または請求項9に記載の製造方法。
  11. フッ素化合成石英ガラスの表面からなりかつ凹凸の微細パターンを有するモールド面を有するナノインプリント用モールドを製造する方法であって、合成石英ガラス基材のモールド面となる凹凸の微細パターンを有する表面からその内部へフッ素化剤を浸透させてフッ素化する工程を含むことを特徴とするナノインプリント用モールドの製造方法。
  12. 請求項6または請求項7に記載のナノインプリント用モールドの微細パターンを有するモールド面に可塑性材料を圧接して該モールド面の微細パターンを該可塑性材料に転写し、その後微細パターンが転写された表面を有する該可塑性材料の成形体をモールド面から剥離することを特徴とするナノインプリント用モールドの使用方法。
  13. 請求項6または請求項7に記載のナノインプリント用モールドの微細パターンを有するモールド面に液状硬化性材料を供給して該液状硬化性材料の層を形成し、該液状硬化性材料を硬化させ、その後微細パターンが転写された硬化体をモールド面から剥離することを特徴とするナノインプリント用モールドの使用方法。
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