JP5080573B2 - スパッタリング設備のエンドブロック用のインサート部品 - Google Patents

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Description

本発明は、スパッタリング設備内においてスパッタリングターゲットと基板との間の距離を調整する付属品、具体的には、インサート部品に関する。本発明のインサート部品を導入することによって、スパッタリング設備をさらに変更することなく、この距離を適宜調整することを可能とするものである。
スパッタリングは、ディスプレイ用の板ガラス、窓ガラス、タッチスクリーンのような平面基板、および多くのその他最新の電気器具に対して塗布するために、確立された被覆技術になってきている。スパッタリング装置では、被覆される基板は、スパッタリングマグネトロンの前に搬送される。このようなスパッタリングマグネトロンが、原子の噴霧源として機能するために、基板を被覆するためのターゲット材料の原子が、低圧ガス状プラズマから外に電気的に加速されたイオンによって、ターゲット面から離脱されることとなる。プラズマは、ターゲットのスパッタリング側と反対側に取付けられた磁石によって維持される磁場によって、閉じ込められている。このスパッタリングプロセスでは、ターゲットと基板との間の距離は、以下に述べる種々の理由から重要視されている。
原子の噴霧は、主にターゲット面と直交する方向に生じるが、原子の離脱プロセスの確率的性質によって、かなり多くの原子が傾斜して伝搬することとなる。被膜の均一性を確実なものとするために、ターゲットと基板との間の距離に対して少なくとも2倍の距離だけ、基板の縁を超えてターゲットを延在させることが望ましいとされる。その結果、ターゲットと基板との間の距離が大きくなると、基板の縁における溢出(spill-over)が増加することとなる。この溢出が増加すると、必然的に、被膜速度も全体的に低下することとなる。加えて、ターゲットと基板との間の距離が大きくなると、基板に至る途中で離脱されたターゲット原子がガス原子と衝突する可能性が大きくなり、このことによっても、被覆効率が低下することとなる。被膜の特性を微調整するために、磁場線を基板まで延長させることが必要とされる場合がある。このことが必要な場合、より遠くまで延長する磁場を生じさせる特別の磁石アレイが用いられる。しかし、磁場の強度は、距離とともに急激に低下するので、すなわち双極子磁場を生じるので、磁場線を延長させるこのようないわゆる「不均衡マグネトロン」の実用性が、距離の点で制限されることとなる。この場合、マグネトロンの全体を基板の近くに移動させることよって、被覆される基板を磁場線の影響下に置くことが有効である。
ターゲットと基板との間の距離は、基板の温度にも影響を与える。すなわち、ターゲットは、ガスイオンの衝撃によって極めて高温になる傾向にあり、(従って、冷却されねばならないが)、このとき、熱輻射が基板を加熱することになる。これは、例えば、被膜の付着性または二次反応を改良する点において、プロセスに役立つ場合もあるが、例えば、基板が低軟化点を有する場合、基板にとって有害になることもある。この場合、距離を大きくする必要がある。
同様に、ターゲット基板におけるアーキングの衝撃を制限するために、ターゲットと基板との間の距離を大きくすることが注目されることもある。スパッタ領域と非スパッタ領域との間のターゲット面に生じるアーク(スパーク)は、ターゲット材料の大きな破片を基板に向かって放出させるのに十分なエネルギーをもたらす可能性がある。これが基板のごく近くで生じると、被膜に欠損が生じることがある。
従って、スパッタリング設備では、ターゲットと基板との間の距離を調整可能とすることが、常に必要とされている。ターゲットと基板との間の距離の調整は、電子工業の分野において200mmまたは300mm直径のウエハを被覆することに用いられる静止式平面塗工機の場合、比較的簡単であるが、大面積塗工機内に4m幅にわたって延在する回転管状ターゲットの場合には、極めて困難となっている。
静止した細長の磁場を内面に保持する回転管の形状に形成されたターゲット材料を設けることによって、そのターゲット材料をプラズマ内に供給する考えは、最初に、マッケルベイ(Mckelvey)による一連の米国特許(第4,356,073号、第4,422,916号、第4,443,318号、第4,445,997号、および第4,466、877号)に記載されたものである。原材料を多く供給すること、より効果的に冷却すること、およびより効果的にプロセス制御することのもたらす利点は、ターゲットの取付けがより複雑になるという欠点を上回るものである。実際には、プラズマを維持するために、高電流がターゲットに供給される必要があり、そのためにターゲットの内外を循環する冷媒によってターゲットを冷却する必要があり、その一方で、ターゲットが、静止した状態で保持する必要のある磁石アレイの前で回転されて、かつ、これらの全てが、真空性を維持しながら実施される必要がある。
この基本的な考えから、基本的に2つの競合する設計が生まれている。
第1に、真空チャンバの壁に取り付けられた「エンドブロック」と呼ばれる単一の軸受室から、ターゲット管の必要な機能、すなわち、冷媒(の供給および排出)、電流、および動力を供給するという解決策がある。この場合、ターゲット軸は、エンドブロックを取付けた壁と実質的に直交している。これは、片持ち式の取付として知られている(米国特許第4,549,885号、第4,519,885号,および第5,200,049号、米国特許出願公開第2004/0140208号、および国際出願公開第2006/023257号を参照)。運転中に機械的な支持をもたらすために必要なエンドブロックに対向するターゲット端部での機械的な支持は、小さなものであってもよい。エンドブロックの取付ネジ用の細長のスロットを壁に設けることによって、ターゲットと基板との間の距離を比較的容易に調整することができる。
第2に、ターゲットに必要な機能をターゲットの両端部に配置された2つのターゲットブロックに分配させる解決策がある。この場合、ターゲットは、その軸を、エンドブロックを取付けた壁と平行な状態にして、取付けられている。従って、このエンドブロックは、「直角式」となっている。さらに改良された例が、米国特許第4,422,916号、第4,445、9975号、第5,096,562号、および第6,736,948号、並びに国際出願公開第2006/007504号に記載されている。この第2の解決策には、2つの「設計思想」がある。第1の設計思想では、エンドブロックは、壁に取り付けられるボックスであり、このボックスの内部は、壁の大気側から到達可能かつ観察可能になっている(例えば、米国特許第6,736,948号参照)。第2の設計思想では、エンドブロックは、設備の壁に組み込まれた基部の取付面と適合可能な取付面を備える閉鎖モジュール式ボックスであり、このボックスの取付面によって、以下のURLに示されるように、単一の係止ネジを用いて、ボックスの迅速な取付け(取外し)を行うことができる。
http//www.bekaert.com/bac/Products/Sputter%20hardware/End%20Block.htm
図1(a)および図1(b)は、後者の設計を簡素化した図を示している。回転可能なターゲット112を支持するエンドブロック110は、スパッタリング装置の壁116に設けられた取付基部114に着脱可能に取付けられている。取付け基部114は、エンドブロック取付面122と適合する基部取付面120を有している。取付面120,122は、ネジリング118によって、互いに押圧されている。これらの取付面120,122を通じて、冷媒、電流、または動力が、供給ライン122,122’からターゲット112に送られる。この既存の設計では、回転可能なターゲットを取付け基部からさらに遠くに、すなわち、さらに基板の近くに移動させるための改修が必要とされる場合には、スパッタリング設備の壁に開口が設けられることとなる。図2(a)および図2(b)に示されるように、このことは、スパッタリング設備の壁216に開口を設け、ボックス230をこの開口に溶接するか、または固定シール(例えば、Oリング)を介してボルト止めすることによって、実施されることとなる。ボックス230の底には、取付け基部214が取り付けられる。もちろん、このような手順は、スパッタリング設備に著しく冗長な変更をもたらすことになる。加えて、全ての供給ラインを延長させ、それらをボックス内に接続することは、簡単ではない。このような事情に鑑み、本発明者らは、このような問題への解決策を見出すに至ったものである。
従って、本発明の目的は、スパッタリング設備内におけるエンドブロックの空間位置の変更を可能とする迅速、復元可能、かつ簡単なシステムを提供することにある。エンドブロックが閉鎖モジュール式の場合には、取付け基部とエンドブロックとの間の距離を数分以内に変更可能な付属品が導入されることとなる。本システムは、エンドブロックの位置調整の問題以外にも、いくつかの問題を、以下に述べるように、追加的な機能として解消することができる。
本発明の第1の態様によれば、請求項1に記載の特徴を有するインサート部品が提示されている。インサート部品は、スパッタリング設備の内側に設置可能な取付基部とエンドブロックとの間に挿入可能となっている。このような取付基部/エンドブロックの組合せは、当技術分野において知られている。一般的に、1つまたは複数(通常、偶数)の取付基部が、スパッタリング設備に取付け可能なスパッタリングモジュールに設置されている。このような取付基部は、一般的にカラーを備えており、このカラーは、スパッタリング設備に真空気密状態で連結されるフランジであるスパッタリングモジュールのフランジに固定されている。取付基部は、エンドブロックのエンドブロック取付面に適合する基部取付面を有している。これらの取付面を互いに適合させることによって、回転可能なターゲットを作動させるために必要な機能である冷媒供給、冷媒排出、電流供給、または動力供給が、基部およびエンドブロックを互いに締め付けたときに、自動的に相互連結されることになる。さらに、これらの取付面には、冷媒および/またはガスが漏出れる可能性を防止する手段、例えば、OリングおよびOリング嵌入凹部が設けられている。ターゲット管は、回転可能な相互接続部によって、エンドブロックに接続されている。多数の相互接続部が、米国特許第5,591,314号および国際出願公開第00/00766号に記載されているように、当技術分野において知られている。エンドブロックの機能は、真空中でターゲットを回転させながら、スパッタリングに必要な機能をターゲットに送ることである。この目的のために、回転可能な真空シール、回転可能な冷媒シール、回転可能な電流コネクタ、ターゲットを支持する軸受、および磁石バーを適所に維持する保持手段が、エンドブロックの内側に設けられている。ここに述べるエンドブロックは、直通式エンドブロックであってもよいし、または直角式エンドブロックであってもよい。
本発明のインサート部品の特性としては、インサート部品の一端部が基部取付面の複製を備え、インサート部品の他端部がエンドブロック取付面の複製を備えている点にある。挿入されると、インサートの基部取付面複製は、エンドブロックの取付面に接続され、インサートのエンドブロック取付面複製が基部取付面に接続されることとなる。これは、あたかも取付基部がスパッタリング設備内に移動し、これによって、エンドブロックが真空チャンバ内のどこか違った箇所に移行するかのようである。インサートの機能は、エンドブロックを単に移動させることのみならず、エンドブロックの作動性を維持することにもあるため、このことを達成する手段をインサートの内側に設ける必要がある。
真空チャンバ内に移動する自由度は、事実上制限されるものではないが、インサートがターゲットおよび冷媒とともにエンドブロックの重量を支持できなければならないという事実に対しては、検討が必要である。この点から、2つの構成が特に好ましい。すなわち、第1の構成では、取付面が実質的に互いに平行の面となっており、第2の構成では、取付面が実質的に互いに直交する面となっている。
これらの取付面がどのように互いに対して締め付けられるかということは、特に重要である。なぜならば、この締付けは、ターゲットおよび冷媒を有するエンドブロックの負荷を支持する必要があるからである。これを実現する第1の方法では、ネジリング接続部が用いられている。ネジリングは、インサートの周方向の隆起がリングの一端部における内側の段差と当接することによって、インサートの基部取付面の複製端部に回転可能に保持されることとなる。リングの内側には、雌ネジが他端部に向かって切られている。この雌ネジ部が、エンドブロックの雄ネジ部と係合することとなる。まず、エンドブロックの取付面とインサートの取付面とが、緻密に互いに合わされて、次いで、スパナレンチによって、ネジリングがねじ込まれ、かつ締め付けられることとなる。インサートの他端部では、ネジリングは、取付基部によって保持され、雄ネジ部が、インサートの端部のエンドブロック取付面の複製にねじ込まれている。インサートを取付基部およびエンドブロックに固定する他の方法では、セグメント化されたストレインリング(straining ring)が用いられている。このようなリングは、内側に切り込まれたV字状のスリットを有し、通常、互いにヒンジ結合された2つまたは3つのセグメントに分割されている。1つのリングのスリットが、エンドブロックおよびインサートの両方の切頭円錐状フランジを捕捉し、他のリングのスリットが、インサートおよび取付け基部の両方の切頭円錐状フランジを捕捉することになる。これらの取付面は、2つのセグメントを接続するスパナネジが閉じられたとき、(ISO−KF式の真空コネクタのように)互いに対して緊密に押圧されることとなる。
取付面を適切に互いに接続するために、良好な位置合わせを得るために孔内に挿入されるガイドピン取付具を設けると、有効である。代替例として、電流の接続端子または冷媒の入口または出口を用いて、取付面を適合させるためのガイドをもたらすこともできる。
もちろん、他の形式の連結具、例えば、バイネット式の継手が用いられてもよい。
インサートが取付け基部とエンドブロックとの間に導入されるときに、ターゲットの作動性を保持するために、ターゲットに供給される必要のある機能が、インサートを通じて送られる必要がある。上述したように、ターゲットの機能を保つためには、以下のことが必要である。
−スパッタ材料の原子をターゲットから離脱させるために、プラズマを維持し、プラズマ内の正イオンをターゲットに向かって加速させる負電流を供給する必要がある。イオンの運動衝撃が高いので、エネルギー供給のほとんどが熱に変換される、すなわち、ターゲットが高温になることとなる。インサート部品を通る電流の送給は、インサート部品内において軸方向に弾性変形可能な状態に取り付けられた中実の銅製の棒体を通して、達成されることとなる。
−従って、ターゲットを使用温度に保持するために、冷媒を、通常では冷却水を、供給することが必要である。かなりの冷却能力が必要とされるので、加熱された冷媒は、ターゲットから排出される必要がある。このために、閉冷却回路が用いられている。インサート管の取付基部の取付面の複製に、エンドブロックの受入れ開口と係合する嘴状突起が設けられ、インサート管の他端部におけるエンドブロック取付面の複製に、取付基部の嘴状の突起を受入れる開口が設けられている。
−新しいターゲット材料をプラズマ内に供給するために、ターゲットの回転を維持しながら、動力をターゲットに供給する必要がある。ターゲットの回転も重要である。なぜならば、ターゲットの加熱された部分が、プラズマ領域を出た時点で、冷却されるからである。回転は、通常、互いの回転を拘束したソケットおよびピンから構成される構造を有するシャフトによって、達成されることとなる。ただし、他の形式により回転を伝達することも、同様に可能である。インサート内では、軸受によって保持され、上述の適切なソケット/ピン構造を両端部に有する中実のシャフトを介して、動力を伝達させることが可能である。この目的を達成するために、柔軟性を有するシャフトが用いられてもよい。
運転中、ターゲットは、いずれにしろ高温になる。これによって、ターゲットの軸方向の膨張が生じる。これ以外にも、ターゲットの半径方向の変位は、例えば、ターゲット管の弛みによって生じる場合がある。スパッタリングプロセスを制御下に保つために、(軸方向の変位または半径方向の変位がない)理想の状態からのこれらの変位は、最小限に抑えらなければならない。しかしながら、このことは可能ではなく、極端な場合では、これらの変位によって、エンドブロックのシールおよび軸受に過剰な摩耗が生じることさえある。米国特許第6,736,948号では、「軸方向に柔軟性を有するエンドブロック」を導入することによって、この問題を解決する方策が見出されている。同様な問題が、多少の弾性を有するインサートを用いることによっても容易に解消されるということを、本発明者らは見出している。この弾性は、取付面の複製の互いに対するわずかな変位を可能にする大きさでなければならない。多くの方法によって、このような弾性を得ることが可能である。
−取付面同士の間に弾性Oリングを用いる方法について、このようなOリングは、現在も市販されているが、弾性の程度が小さくなっている。しかしながら、このことは、例えば、厚いOリング、良好な弾性特性を有するOリング、または2つのOリング(取付面の各側に1つずつ)を用いることによって、改良することができる。
−インサート用のハウジングとして、弾性を有するハウジングを用いる方法について、ハウジングは、通常、管状であるが、他の形状であってもよい。このハウジングは、ハイグレードのポリマー材料、例えば、多少の弾性を有するFlametic(登録商標)、Kytec(商標)PVDF(ポリビニリデンフルオライド)またはECTFE(エチレンおよび塩化トリフルオロエチレンのコポリマー)またはPEEK(登録商標)(ポリエーテルエーテルケトン)から作製することができる。代替的に、周方向の金属バネが溶接された金属管、例えば、ステンレス鋼製の真空ベローズの一部が用いられてもよい。
もちろん、これらの特徴を組合せることも可能である。インサート内および取付面における伝達手段は、インサートがその平衡ば位置から外れるように押されたとき、過剰な歪みを受けることなく機能性を維持するように、注意を払う必要がある。この目的を達成するために、必要な機能をインサート部品内に送るために、ホース、柔軟なシャフト、および柔軟な導電体を用いることが可能である。
本発明の第2の態様によれば、一対のインサート部品が提唱されている。上述したように、ターゲットの両端部を支持する2つのエンドブロックが用いられる場合、必ずしも、ターゲットを作動させる全ての必要な機能が、エンドブロックのいずれにも供給される必要がないことは、明らかである。実際、これらの必要な機能は、2つのエンドブロックに分配されてもよい。これらの機能を(F)冷媒供給、(E)冷媒排出、(C)電流送給、(M)動力とした場合、7つの重要な機能の分配、すなわち、[F][ECM]、[E][FCM]、[C][FEM]、[M][FEC]、[FE][CM]、[FC][EM]、および[FM][EC]とする組合せが可能である。これらの分配は、各々、技術的に等しく実行可能であるが、[M][FEC]および[C][FEM]の組合せが現実的であることが分かっている。
本発明の第3の態様によれば、スパッタリングモジュールが提唱されている。このようなモジュールは、取付基部用の搬送手段として機能し、通常、必要な管状の送給付属品および制御付属品、並びに必要な電子機器の全てを含んでいる。しかしながら、このモジュールは、エンドブロックを内側に支持するように取付基部を固定したドア(例えば、同時係属中の国際出願番号第PCT/EP2006/ 060216号に記載されているようなドア)であってもよい。エンドブロックと取付基部との間には、本発明のインサートが取り付けられている。このインサート部品の設計によれば、インサート部品の取付面同士が互換性を有しているので、これらのインサート部品を直接的に互いに直列に取付けることができる。
また、モジュールは、一対の取付基部および一対の取付基部に対応する一対のエンドブロックを備えていてもよい(すなわち、このような対のうち第1のものは、第1のエンドブロックに適合可能な第1の取付基部を備え、このような対のうち第2のものは、第2のエンドブロックに適合可能な第2の取付基部を備えている)。このような対によって、1つのターゲットを支持することが可能である。同様に、第2のターゲットを支持するために、(取付基部およびエンドブロックの)他の一対が、このモジュールに追加されてもよい。最大4つのターゲットを支持するモジュールが実施されるが、この原理は、さらに拡張されてもよい。本発明のインサートは、有利には、1つのターゲットを他のターゲットよりも低くするために用いられてもよい。インサートをさらに長くし、基板の面の下方にまで延ばすこともできる。この場合、基板の他方の側を一回でスパッタする第2のターゲットが取り付けられることになる。これによって、国際出願第PCT/EP2006/063173号に記載されている考えを、特に簡単かつ容易に、実施することができる。
本発明によれば、既存の設備は、上述のインサート部品を種々の取付基部(または1つの取付基部)と取付基部に対応するエンドブロックとの間に挿入することによって、適宜改修することが可能である。このような改修方法は、どのような特別の工具を用いることもなく、例えば、既存の設備の供給ラインを延長することもなく、または被覆モジュールに対するどのような特別の変更を行うこともなく、迅速かつ適宜に実施することができる。
以下、添付の図面を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。
(a)および(b)エンドブロック取付けの標準的な状態を示す図である。 (a)および(b)ターゲットを基板の方に下げる先行技術による解決策を示す図である。 (a)および(b)インサート部品がいかに有利に用いられるかを示す正面図および断面図である。 (a)、(b)および(c)[FEC]形式のインサートの側面図、軸方向に沿った断面図、および軸と直交する方向に沿った断面図である。 (a)、(b)および(c)[M]形式のインサートの側面図、軸方向に沿った断面図、および軸と直交する方向に沿った断面図である。
図1(a)および図1(b)、並びに図2(a)および図2(b)に示される先行する例は、「背景技術」の項において詳細に説明しているので、これらの図面について、以下にさらなる説明をしないものとする。なお、図面において、同様の部品は、最後の2桁を同一にして示されている。また、最初の1桁は、図番を指している。
図3(a)および図3(b)は、インサート部品が、どのように既存の設備内でその設備を改修することなく好都合に導入され得るかを示している。被覆装置の壁316に固定された取付け基部314の既存の構成要素が示されている。エンドブロック310は、取付面320,322を介して、取付基部314に適合可能であるが、この場合、インサート部品340が、取付基部とエンドブロックとの間に導入されている。インサート部品340は、エンドブロック取付面322の複製322’および取付け基部取付面320の複製320’を有している。エンドブロックを取付基部に締め付けるために以前から用いられているネジリング318が、ここでは、インサート部品340を取付基部314に固定するのに用いられている。また、ここでは、ネジリングのコピー318’が、エンドブロックをインサート部品に締め付けるのに導入されている。インサート部品344の内側には、冷媒を供給管324および排出管324’からエンドブロックに送るとともに、電流をコネクタ324’からコネクタロッド342を介してエンドブロック310に供給する手段344が、設けられている。
図4(a)、図4(b)および図4(c)は、図3のインサート部品440をさらに詳細に示している。インサート部品の一端部に、取付け基部のネジリングに螺合するネジ部445が設けられている。適切な電気的接触を確実にするために、コネクタロッド442が、インサート442内において、(可能であれば、バネ付勢されて)、軸方向に移動可能に取り付けられている。配管444,444’は、スパウト(spout)および開口を有するコネクタ(図示せず)を備えている。これらの1つは、冷媒を供給するためのものであり、他の1つは、冷媒をエンドブロックから排出するためのものである。ネジリング418’は、取付基部のネジリングの複製であり、エンドブロックのネジ部に螺合している。
図5(a)、図5(b)および図5(c)は、一対のエンドブロックの他の1つを示している。このエンドブロックは、動力を伝達するように構成されている。インサート部品の外側シェル540は、上述のインサート部品の外側シェルと同様に構成されている。インサートの内側では、回転シャフト550が、回転軸受552,552’によって保持されている。取付基部のシャフトからのスタッドと係合する横方向の凹部を有する伝達ディスク554を介して、動力が取付け基部から伝達されることになる。これらのスタッドは、エンドブロックへのさらなる接続を行うために、インサート555の他端部にも複製されている。
両方のインサートは、漏れを防ぐために、必要な真空シールおよび冷媒シールを備えている。これらのシールは、シールの対象となる部品が互いに対して移動しないという意味において、固定シールである。回転シールは、全て、エンドブロックの内側に組み込まれている。その結果、インサート部品内の圧力は、大気圧に維持されることになる。

Claims (17)

  1. スパッタ被覆設備の内側に設置可能な取付基部と、前記取付基部に着脱可能なエンドブロックとの間に挿入可能なインサート部品であって、
    前記エンドブロックが、前記スパッタ設備の内側にて回転可能なスパッタマグネトロンを支持する構成となっており、前記取付基部が、前記エンドブロックのエンドブロック取付面に適合可能な基部取付面を有し、
    インサート部品の一端部に、前記基部取付面の複製が設けられ、インサート部品の他端部に、前記エンドブロック取付面の複製が設けられ、インサート部品が、前記スパッタ被覆設備の内側にて前記エンドブロックの位置決めの自由度を高めるように、前記取付基部を前記エンドブロックに操作可能に接続する手段を備えている、インサート部品。
  2. 前記回転可能なスパッタマグネトロンが、細長の管状マグネトロンとなっている、請求項1に記載のインサート部品。
  3. 前記エンドブロックが、直角式エンドブロックとなっている、請求項1または2に記載のインサート部品。
  4. 前記基部取付面の複製の平面が、前記エンドブロック取付面の複製の平面と実質的に平行になっている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインサート部品。
  5. 前記基部取付面の複製の平面が、前記エンドブロック取付面の複製の平面に対して実質的に直交している、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインサート部品。
  6. 前記適合可能な取付面同士が、ネジリングによって互いに取付可能に構成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインサート部品。
  7. 前記適合可能な取付面同士が、セグメント化されたストレインリングによって互いに取付可能に構成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインサート部品。
  8. 前記適合可能な取付面同士が、バイオネット継手によって互いに取付可能に構成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインサート部品。
  9. 前記取付基部と前記エンドブロックとの間に冷媒、電流、および動力を送る手段をさらに備えている請求項1〜8のいずれか一項に記載のインサート部品。
  10. 作動状態を維持しながら、前記インサート部品を平衡な位置から変位可能にする弾性手段をさらに備えている請求項1〜9のいずれか一項に記載のインサート部品。
  11. 一対の取付基部と前記一対の取付基部に対応する一対のエンドブロックとに適合可能な一対のインサート部品であって、
    一対のインサート部品の各々が、請求項1〜10のいずれか一項に記載されるインサート部品となっており、
    前記一対の取付基部と前記一対の取付基部に対応する一対のエンドブロックとの間に冷媒、電流、および動力を送る手段が、一対のインサート部品間に分配されるように構成されている、一対のインサート部品。
  12. 冷媒を供給する手段、冷媒を排出する手段、および電流を送る手段が、前記一対のインサート部品の一方に設けられ、動力を伝達する手段が、前記一対のインサート部品の他方に設けられている、請求項11に記載の一対のインサート部品。
  13. 冷媒を供給する手段、冷媒を排出する手段、および動力を伝達する手段が、前記一対のインサート部品の一方に設けられ、電流を送給する手段が、前記インサート部品の他方に設けられている、請求項11に記載の一対のインサート部品。
  14. スパッタ被覆設備に取り付けられるスパッタリングモジュールであって、少なくとも1つの取付基部および前記取付基部に適合可能な少なくとも1つのエンドブロックを備え、
    前記取付基部と前記エンドブロックとの間に、請求項1〜10に記載の少なくとも1つのインサート部品をさらに備えている、スパッタリングモジュール。
  15. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の2つ以上のインサート部品が、前記取付け基部と前記エンドブロックとの間に挿入され、前記2つ以上のインサート部品が、互いに直列に配置されている、請求項14に記載のスパッタリングモジュール。
  16. スパッタ被覆設備に取付けられるスパッタリングモジュールであって、
    少なくとも一対の取付基部と、前記少なくとも一対の取付基部に対応する一対のエンドブロックを備え、前記取付基部と前記取付基部に対応する前記エンドブロックとの間に挿入可能に構成される請求項11〜13のいずれか一項に記載の少なくとも一対のインサート部品をさらに備えているスパッタリングモジュール。
  17. インサート部品の挿入によって、スパッタ設備内におけるエンドブロックと前記エンドブロックに対応する取付基部との間の距離を変更する方法であって、
    前記インサート部品が、前記インサート部品の一端部に前記取付基部に適合可能な取付面を有するとともに、前記インサート部品の他端部に前記エンドブロックに適合可能な取付面を有し、前記インサート部品が、前記取付け基部を前記エンドブロックに操作可能に取付ける手段を備えている、方法。
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