JP5115824B2 - 冷蔵コンテナの製造方法及び冷蔵コンテナ - Google Patents
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以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
本項に記載の冷蔵コンテナの製造方法は、台枠、屋根、側、妻、扉を構成する高断熱性パネルを、各々の形状や構造に適した方法で製造することにより、各パネル単独での断熱性能を確保する。そして、これらの高断熱性パネルを、柱及び梁を含む骨格部材と共に箱状に組み立て、各高断熱性パネル及び骨格部材の接続部に形成される空間に、予め取り付け容易な形状に切断されたウレタンスラブを装着する。そして、ウレタンスラブの装着状態でなお残存する隙間に発泡ウレタンを充填することで、各高断熱性パネル及び骨格部材の接続部における断熱性を確保する。
本項に記載の冷蔵コンテナの製造方法は、断熱性パネルを個別に製造する工程において、予めウレタンフォームで全体が被覆された真空断熱材を用いることで、真空断熱材の搬送中又は組付工程中に、真空断熱材の表面材が破損することによる、真空断熱材の所定の断熱性能の低下を回避するものである。又、外板の内側面及び内張板の外側面の双方に対し隙間を空けるように真空断熱材を位置決めして発泡ウレタンを充填することにより、真空断熱材と外板及び内張板との間に発泡ウレタンが行き渡り、真空断熱材の全体を被覆するウレタンフォームと発泡ウレタンとが結合し、高断熱性パネルの強度が向上すると共に、冷蔵コンテナ運用中においても、外部からの衝撃や、積荷の搬入搬出時における内部からの衝撃を減衰させて、真空断熱材の表皮材の破損を回避するものである。
本項に記載の冷蔵コンテナの製造方法は、真空断熱材の少なくとも外形角部を、外板の内側面及び内張板の外側面の双方との間で挟持するようにウレタンスラブを配置することで、少なくとも真空断熱材の外形角部についても、外板の内側面及び内張板の外側面の双方に対し適切な隙間を空けるように、正確に位置決めするものである。この状態で、枠状治具と外板と棒状のウレタンスラブと真空断熱材と内張板とで囲まれた密閉空間に発泡ウレタンを充填することにより、真空断熱材と外板及び内張板との間に発泡ウレタンが行き渡り、真空断熱材の全体を被覆するウレタンフォームと発泡ウレタンとが結合し、高断熱性パネルの強度が向上すると共に、冷蔵コンテナ運用中においても、外部からの衝撃や、積荷の搬入搬出時における内部からの衝撃を減衰させて、真空断熱材の表皮材の破損を回避するものである。
本項に記載の冷蔵コンテナの製造方法は、各高断熱性パネル及び骨格部材の接続部に形成される空間の全てに、ウレタンスラブを装着し、ウレタンスラブの装着状態でなお残存する隙間に発泡ウレタンを充填することで、コンテナの構造上、断熱性が損なわれ易い部分を全て無くすものである。
本項に記載の冷蔵コンテナの製造方法は、前記屋根を構成する高断熱性パネルの外板に、予め段差部を成形することで外板の強度を高め、熱膨張による外板の変形を防ぎ、外板が変形することに起因する、外板とウレタンスラブ又は発泡ウレタンとの剥離を回避するものである。又、段差部が棒状のウレタンスラブの設置方向と平行に伸びることにより、当該段差部に棒状のウレタンスラブが交差することで、両者に隙間が生ずることを回避する。
本発明の実施の形態に係る冷蔵コンテナ10(図2、図3(a)参照)の製造方法は、図1に示されるように、屋根、台枠、側、妻、扉を構成する高断熱性パネルを個別に製造し、これらの高断熱性パネルを、柱及び梁を含む骨格部材と共に箱状に組み立てることにより、冷蔵コンテナ10を製造するものである。
又、図3(b)、図4に示されるように、高断熱性パネル12及び骨格部材14の接続部に形成される空間Sに、予め取り付け容易な形状に切断されたウレタンスラブ16(16A、16B、16C、16D)を装着し、ウレタンスラブ16の装着状態でなお残存する隙間S’に発泡ウレタン18を注入する工程を含んでいる。具体的製造手順は、以下に説明する図1の工程(1)〜(25)の通りであるが、主な構成部品である、屋根20、台枠22、側24、側扉26、妻28、妻扉30については、構造及び製造手順がほぼ同一であることから、ここでは、屋根20を例に挙げて詳しく説明する。
図5(c)の例では、梁38は断面ハット状をなしており、ウレタンスラブ16Fは梁38及び真空断熱材36の形状に倣って密着する形状を有しているが、梁38及び真空断熱材36の端部の一部分に密着固定されるものである。このウレタンスラブ16Fは、図示の例のごとく真空断熱材36の上下面に跨るように一体形成されたものであっても良く、複数のウレタンスラブを組み合わせたものであっても良い。更には、棒状のウレタンスラブ16Eのごとく、真空断熱材36の上下面で完全に別体に配置されるものであっても良い。又、梁38のハット状断面形状の内側を埋めるように、棒状のウレタンスラブ16Gが嵌め込まれている。そして、外板32と内張板34との間の、各ウレタンスラブ16、真空断熱材36及び梁38以外の空間部分に、発泡ウレタン18が充填された構造となっている。以下、完成前の高断熱性パネルを「鋼体」と表現し、図1に示す各工程を説明する。
(1)−1 屋根組立
図7に示されるプレス機100が用いられる。プレス機100は、下定盤102と上定盤104とを備え、下定盤102は、外板32の載置を容易にするために、プレス機100の機外へと横移動することが可能であるが、上下方向には位置固定されている。一方、上定盤104は下定盤102に対し上下に移動可能である。このプレス機100に対し、図8に示されるように、鋼体の外板32をプレス機100の下定盤102に密着させるようにして載置し、外板32の周囲を枠状治具42で囲む。なお、外板32には、図3(a)、(c)に示されるように、予め、図5、図6に示される棒状のウレタンスラブ16Eの設置方向と平行に延びる段差部32aを成形しておくことが望ましい。
続いて、枠状治具42で囲まれた部分に棒状のウレタンスラブ16Eを接着固定し、枠状治具42で囲まれた部分を複数の領域に区分けする。
枠状治具42は鋼体の周囲を塞ぐことにより、後の工程で注入される発泡ウレタン18の注入範囲を定める型枠として機能するものである。又、枠状治具42には、発泡ウレタン18を注入するための注入穴及び空気抜き穴が複数設けられている。この、注入穴及び空気抜き穴は、区分けされた領域毎に設けられている。
(1)−3 真空断熱材取付
外板32の内側面の、ウレタンスラブ16で区分けされた隣接する領域にまたがるようにして、棒状のウレタンスラブ16E上に、図9に示されるように真空断熱材36を載置し、棒状のウレタンスラブ16Eと真空断熱材36とを接着する。この際、梁38及び真空断熱材36に密着するように、ウレタンスラブ16Fを接着固定する。又、棒状のウレタンスラブ16Gを、梁38のハット状断面形状の内側に嵌め込み、接着固定する。
続いて、図10に示されるように、各真空断熱材36の上面を二つの領域に区分けするようにして、棒状のウレタンスラブ16Eを載置し、両者を接着固定する。なお、このウレタンスラブ16Eを、予め内張板34の外側面に接着固定し、図11に示される内張板34の取り付け時に、ウレタンスラブ16Eと真空断熱材36の上面とを接着固定することとしても良い。
(1)−5 ウレタン注入発泡
枠状治具42を用いて内張板34を位置決めし、棒状のウレタンスラブ上16E上に、図11に示されるように内張板34を載置して、枠状治具42と外板32と棒状のウレタンスラブ16Eと真空断熱材36と内張板34とで囲まれた密閉空間を形成する。
そして、鋼体を下定盤102、上定盤104で挟み込み圧力を加えた状態で、枠状治具42の各注入穴から密閉空間内に発泡ウレタン18を注入する。発泡ウレタン18の凝固の後、上定盤104を上昇させ、枠状治具42を取り外し(図12参照)、下定盤102から、高断熱性パネルとして完成した屋根20を搬出する。
(3)側の製造工程
(4)側扉の製造工程
台枠、側及び側扉の製造工程は、いずれも上述の屋根の製造工程(1)と同じであることから、説明を省略する。
鋼材を組み合わせて溶接し、側枠部を製造する。
(6)妻の製造工程
(7)妻扉の製造工程
妻及び妻扉の製造工程は、いずれも上述の屋根、台枠、側及び側扉の製造工程(1)〜(4)と同じであることから、説明を省略する。
(8)妻枠部の製造工程
側枠部と同様に鋼材を組み合わせて溶接し、妻枠部を製造する。
(10)台枠に側を取り付ける。
(11)台枠に側扉及び側枠を取り付ける。
(12)台枠に妻を取り付ける。
(13)妻に妻枠を取り付ける。
(14)妻枠に妻扉を取り付ける。
(15)屋根を取り付ける。
(16)必要な部分に塗装を施す。
(17)柱部の空間Sに、予め取り付け容易な形状に切断されたウレタンスラブを貼付ける(図3、図4の16A、16B、16C、16D参照)。
(18)上梁・柱部の空間S’(図3、図4参照)に、手作業により発泡ウレタン18を充填する。
(19)側・下妻部の空間S’(図3、図4参照)に、手作業により発泡ウレタン18を充填する。
(20)押さえ面・入口モールを取り付ける。
(21)表記を貼付する。
(22)必要な部分にゴムを取り付ける。
(23)検査を行う。
(24)出荷整備を行う。
(25)完成。出荷を行う。
本発明実施の形態に係る冷蔵コンテナ10の製造方法は、屋根、台枠、側、妻、扉を構成する高断熱性パネルを、個別に製造する工程(工程(1)〜(4)、(6)、(7))において、予めウレタンフォーム36aで全体が被覆された真空断熱材36を用いることで、真空断熱材36の搬送中又は組付工程中に、真空断熱材36の表面材が破損することによる、真空断熱材36の所定の断熱性能の低下を回避することができる。又、外板32の内側面及び内張板34の外側面の双方に対し隙間を空けるように真空断熱材36を位置決めして発泡ウレタン18を充填することにより、真空断熱材36と外板32及び内張板34との間に発泡ウレタン18が行き渡り、真空断熱材36の全体を被覆するウレタンフォーム36aと発泡ウレタン18とが結合し、高断熱性パネル12の強度が向上すると共に、冷蔵コンテナ10の運用中においても、外部からの衝撃や、積荷の搬入搬出時における内部からの衝撃を減衰させて、真空断熱材36の表皮材の破損を回避することができる。
又、屋根20を構成する高断熱性パネル12の外板32に、予め段差部32aを成形することで、外板32の強度を高め、熱膨張による外板32の変形を防いでいる。よって、外板32が変形することに起因する、外板32とウレタンスラブ16又は発泡ウレタン18との剥離を回避することができる。又、段差部32aが棒状のウレタンスラブ16Eの設置方向と平行に伸びることにより、段差部32aに棒状のウレタンスラブ16Eが交差することで両者に隙間が生ずることを回避することができる。
従って、以上の製造手順によって製造された本発明の実施の形態に係る冷蔵コンテナ10は、保冷性能に優れたものとなる。なお、本発明の実施の形態では、冷蔵・冷凍ユニット非搭載型の冷蔵コンテナを例示して説明したが、本発明は冷蔵・冷凍ユニット搭載型の冷蔵コンテナにも適用可能であることは理解されるであろう。
Claims (5)
- 台枠、屋根、側、妻、扉を構成する高断熱性パネルを個別に製造し、これらの高断熱性パネルを、柱及び梁を含む骨格部材と共に箱状に組み立て、前記各高断熱性パネル及び前記骨格部材の接続部に形成される空間に、予め取り付け容易な形状に切断されたウレタンスラブを装着し、該ウレタンスラブの装着状態でなお残存する隙間に発泡ウレタンを充填する工程を含み、
前記高断熱性パネルを個別に製造する工程において、外板と、内張板と、予めウレタンフォームで全体が被覆された真空断熱材とを、該真空断熱材が前記外板の内側面及び内張板の外側面の双方に対し隙間を空けるように位置決めし、前記外板と前記内張板と前記真空断熱材との間の空間に、発泡ウレタンを充填し、この際、プレス機の下定盤に前記外板を載置し、前記外板の周囲を枠状治具で囲み、前記外板の内側面に、前記枠状治具で囲まれた部分を複数の領域に区分けする棒状のウレタンスラブを載置し、隣接する領域にまたがるようにして、前記棒状のウレタンスラブ上に前記真空断熱材を載置し、更に、各真空断熱材の上面を二つの領域に区分けする棒状のウレタンスラブを載置し、該棒状のウレタンスラブ上に内張板を載置して、前記枠状治具と前記外板と前記棒状のウレタンスラブと前記真空断熱材と前記内張板とで囲まれた密閉空間を形成し、前記枠状治具に前記複数の領域毎に設けられている空気抜き穴により、前記密閉空間からの空気抜き経路を確保して、前記プレス機の下定盤と上定盤とで前記外板と前記内張板とを挟み込んだ状態で、前記枠状治具に前記複数の領域毎に設けられている注入穴から、前記密閉空間内に発泡ウレタンを充填することを特徴とする冷蔵コンテナの製造方法。 - 前記内張板を棒状のウレタンスラブ上に載置する以前に、前記真空断熱材の少なくとも外形角部と、前記外板の内側面及び内張板の外側面の双方との間に、ウレタンスラブを配置することを特徴とする請求項1記載の冷蔵コンテナの製造方法。
- 前記各高断熱性パネル及び前記骨格部材の接続部に形成される空間の全てに、前記ウレタンスラブを装着し、該ウレタンスラブの装着状態でなお残存する隙間に発泡ウレタンを充填することを特徴とする請求項1又は2記載の冷蔵コンテナの製造方法。
- 前記屋根を構成する高断熱性パネルの外板に、予め、前記棒状のウレタンスラブの設置方向と平行に延びる段差部を成形する工程を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の冷蔵コンテナの製造方法。
- 請求項1から4のいずれか1項記載の製造方法により製造された冷蔵コンテナ。
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