JP5116526B2 - 電磁リレー - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、冷蔵庫や洗濯機や家電製品などに適用され、電磁石と、電磁石に吸引されて枢動する接極子と、接極子と連動して開閉動作する接点要素としての一対のばね片とを有する電磁リレーに関する。
一般に、一定のギャップを介して相互に対向配置され、各々が片持ち状態で支持されている固定側ばね片と可動側ばね片と備え、固定側ばね片は対向面に固定接点を有し、可動側ばね片は固定接点に接離自在に接触可能な可動接点を有し、固定接点と可動接点とが常時開接点を構成している電磁リレーとして、図9及び109に示されているものがある。この電磁リレー80は、長手方向の一端に磁極面を有する鉄心と、一定の間隔を空けて磁極面に対向して位置し、電磁石が励磁された際に基端を支点として枢動し磁極面に磁力で吸着する接極子88と、接極子88の自由端に一端が連結され、接極子88と連動して電磁石の長手方向に往復移動するスライド部材83とを備えている。スライド部材83の他端の左右両側には、可動側ばね片81の自由端側の2箇所の位置で連結している一対の突部89a,89bが設けられている。一対の突部89a,89bは、スライド部材83のスライド方向で同一の突出高さに形成されている。
電磁リレーは次のように機能するようになっている。コイル端子90を介して鉄心に巻回されたコイルに外部から電源が供給されると、鉄心が磁化され、鉄心の端面である磁極面に接極子88が吸引され、接極子88が基端を支点として枢動して磁極面に吸着する。一端が接極子88の自由端側に連結されているスライド部材83は、接極子88と連動してスライドする。直線移動するスライド部材83は、スライド部材83の他端に連結されている可動側ばね片81を固定側ばね片82の方へ押圧し、常時開接点である固定接点86と可動接点85とが互いに電気的に接触するようになっている。一対の接点85,86は、可動側ばね片81の長手方向である縦方向Xにワイピング作用を生じて接触するようになっている。
電磁リレーの従来例の他の一例として、特許文献1で開示されているものがある。この電磁リレーは、可動側ばね片を押圧するスライド部材の端部の左右両側で、スライド方向に突出する一対の突部の突出長さを互いに異ならせることで、一対の接点のワイピング作用を横方向(左右方向)にも生じさることができるものである。一対の接点のワイピング作用により、接点間の溶着が防止され、接点間の接触信頼性が高められるようになっている。
特開2002−343215号公報
スライド部材の他端で左右両側に形成されている一対の突部の高さを異ならせた場合には、一対の接点間で横方向にワイピング作用を生じさせることができるものの、横方向の移動距離(ワイピング距離)が一対の突部の高さ寸法の差に依存するという制約がある。このため、一対の突部の高さ寸法の差が小さい場合には、横方向の移動距離が小さくなり、一対の接点間でのワイピングを効果的に行うことができない心配があった。
また、ワイピングの効果は、可動側ばね片の形状などにも依存し、可動側ばね片が幅広で、かつ、厚いものほどばね性が低下し、ワイピングの効果が低下するという制約がある。上記電磁リレーでは、可動側ばね片がスライド部材により2点で連結されている構造になっているため、その分だけ可動側ばね片が幅広になり、ばね性が低下して、横方向へのワイピングの効果が低下するという問題がある。
さらに、上記電磁リレーでは、可動側ばね片の可動接点とスライド部材の突部により押圧される部分との間にスリットが形成されているため、スライド部材で可動ばねを横方向に押す力がスリットにより遮断されて、横方向に押す力が可動接点に伝わらず、横方向へのワイピングの効果を高めることができないという問題がある。
本発明は、上記した点に鑑み、相互に接触する一対の接点間でのワイピング作用を高めることができ、接触信頼性を向上することができる電磁リレーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の電磁リレーは固定接点を有する固定側ばね片と、該固定側ばね片に一定のギャップを介して略垂直姿勢で対向配置され、前記固定接点に接離自在な可動接点を内面に有する可動側ばね片と、略水平姿勢でスライド可能であり、前記固定接点に前記可動接点を接触させるために、前記可動側ばね片の外面に当接して該可動側ばね片を前記固定側ばね片の方へ押圧するスライド部材と、備え、前記スライド部材は、前記スライド部材のスライド方向に交差する幅方向の一側の対向端部に前記可動側ばね片の先端側を押圧する着力部を有し、前記可動接点の中心は、前記スライド部材がスライドして前記可動側ばね片が前記固定側ばね片の方へ押圧された際、前記可動側ばね片にねじれが生じ、前記固定側ばね片の前記固定接点と前記可動側ばね片の前記可動接点とが摺接するように、前記スライド部材の前記着力部から押圧力を受ける作用点と前記可動側ばね片の基端の2点を結ぶ直線から離れて位置するとともに、前記可動側ばね片の基端から前記スライド部材の幅方向に離れて位置し、前記作用点は、前記可動接点に隣接する接続部分であり、前記可動側ばね片の幅寸法は、該可動側ばね片の固定端から自由端までの突出長さの1/2程度ないしはそれより小さく、前記スライド部材の幅方向の他側の対向端部に、前記スライド部材のスライド方向に延長し、前記スライド部材の略水平姿勢を安定させる延長部が突設され、該延長部が前記可動側ばね片の前記自由端に設けられた支持部で支持されている。
以上の如く、発明によれば、可動側ばね片の自由端が、直線移動するスライド部材の着力部で押圧されるから、可動側ばね片に捩じりが作用し、これにより、可動接点を固定側ばね片の長手方向(縦方向)に直交する横方向へローリングさせることができる。したがって、固定接点と可動接点の接触面に固定ばねの長手方向(縦方向)と横方向の移動を同時に生じさせることができ、相互に接触する一対の接点間でのワイピング作用が高まり、接触信頼性を向上することができる。
また、本発明によれば、作用部と可動側ばね片の固定端とが直線で結ばれ、この直線から離れた位置に可動接点が位置するから、スライド部材が可動側ばね片の自由端を押圧した際、可動側ばね片に捩じりが作用しやすくなる。これにより、ワイピング作用をより一層高めることができる。
また、発明によれば、スライド部材で可動側ばね片を押す力を可動接点に直接に伝えることができる。このため、可動接点の横方向への移動距離を大きくすることができ、ワイピング作用を高めることができる。
また、発明によれば、可動ばねのばね性が高まり、可動接点の移動距離が長くなり、一対の接点間でのワイピング作用が向上する。
また、発明によれば、スライド部材の延長部が、可動側ばね片の自由端に設けられた支持部で支持されることで、スライド部材で可動側ばね片が押圧した際に、スライド部材が傾くことが防止され、スライド部材の姿勢安定性が高まる。これにより、電磁リレーを長期に亘り安定動作させることができる。
以下に本発明の実施の形態の具体例を図面を用いて詳細に説明する。図1〜図5は、本発明に係る電磁リレーの一実施形態を示すものである。
図1に示すように、電磁リレー10は、ベースブロック11と、ベースブロック11に固定される電磁石ブロック12と、電磁石ブロック12の一端側に配置されて磁力により磁石に吸引される接極子13と、電磁石ブロック12の他端側に配置され常時開接点を構成する一対のばね片14,15と、一端が接極子13に連結し他端が可動側の一方のばね片15に当接し、接極子13と連動して電磁石ブロック12の長手方向に直線移動し、一対のばね片14,15を開閉するスライド部材16と、を備えている。
ベースブロック11は、フラット状のベース18と、電磁石を収容するハウジング19とからなり、電気絶縁性の樹脂材料で一体的に射出成形されている。ハウジング19は、ベース18の後方スペースを残してベース18と一体的に形成され、電磁石ブロック12を収容する収容空間を画成する周壁と、前側に収容空間に連通する前端開口21とを有している。収容空間の奥側には、一対のばね片14,15と収容空間に収容される電磁石ブロック12とを隔てる奥壁22を有している。周壁20の内面には、前端開口21から挿入される電磁石ブロック12を抜け出さないように係止する図示しない複数の係止部が設けられている。ベース18の後方スペースには、所定の位置で板厚方向に貫通する貫通溝23が形成されており、この貫通溝23に一対のばね片14,15の一端に形成されたタブ状の端子40,41が先端部をベース18の裏面から突出させるように圧入され、一対のばね片14,15がベース18の板面に対して垂直に起立した状態で固定されている。
電磁石ブロック12は、絶縁性を有するボビン25と、ボビン25に挿入され、前端に磁極面27を有する鉄心26と、鉄心26の周囲に多重に巻回されるコイル28と、一端がコイル28に接続し他端が図示しない外部電源に接続するコイル端子29とを備えている。ボビン25は、樹脂成形された絶縁体であり、内部に鉄心26を収容する中空の筒部30と、筒部30の前後両端に一体形成されている一対のフランジ部32a、32bとを有している。
鉄心26は、例えば磁性鋼から形成され、円柱形状をなし、ボビン25の筒部30内で固定的に受容される。鉄心26の前端面は磁極面27であり、磁極面27はボビン25の端部から露出している。磁極面27には、磁極面27に離れて対向配置されている接極子13が電磁力により吸引されて吸着されるようになっている。コイル28は、ボビン25の両フランジ部32a、32bの間で筒部30の外面に導線の所要長さ部分を密に巻着されている。
ボビン25の下側には、磁束密度を高めるためのL字型のヨーク33が取り付けられている。ヨーク33は、例えばかしめなどでボビン25に固定的される。ヨーク33は、例えば磁性鋼から形成されるL字形状の部材であり、その垂直に起立した部分34aがボビン25の後側のフランジ部32aに対向して配置され、水平部分34bがボビン25の下側で鉄心26と平行に配置されている。ヨーク33の水平部分34bの先端は、鉄心26の前端近傍まで延びている。すなわち、ヨーク33の全長は鉄心26と同程度ないしはそれ以上の長さに形成され、磁化された鉄心26の磁束が外部に漏出することが防止され、これにより、磁束密度が高められるようになっている。ヨーク33の水平部分34bの先端部は、接極子13を支持する支持ばね35の端部に対向して配置されている。
接極子13は、例えば磁性鋼から形成され、鉄心26の磁極面27に一定の間隔で対向配置されるように、L字状の支持ばね35の垂直部分37aに一体的に保持されている。接極子13は、板面の略中央に突設された突部36が支持ばね35の垂直部分37aに形成された孔37cに圧着されている。支持ばね35の水平部分37bは、ヨーク33の下側に固定されている。支持ばね35の垂直部分37aは、この垂直部分37aと水平部分37bの交差する基部を支点として、鉄心26の磁極面27に対して接離する方向に弾性的に変位可能になっている。このため、鉄心26が磁化されると、磁力により接極子13が吸引され、支持ばね35の垂直部分37aが弾性的に変位して、鉄心26の磁極面27に接極子13が吸着する。鉄心26が消磁されると、支持ばね35の弾性復元力によって、支持ばね35の垂直部分37aと共に接極子13が磁極面27から離れ、支持ばね35が元位置に弾性復帰する。すなわち、L字状の支持ばね35の垂直部分37aと水平部分37bの交差する部分は、ヒンジに相当する部分として機能し、それ自体のばね作用により、接極子13を鉄心26の磁極面27から離れる方向へ弾性力を働かすことができる。接極子13はこのような支持ばね35に支持されることで、支持ばね35のヒンジに相当する部分を支点として前後に揺動可能になっている。
一対のばね片14,15は、ばね用燐青銅などの導電性基板からプレスにて所定形状に打ち抜かれた板ばねであり、一方のばね片14が固定接点42を有する固定側ばね片であり、他方のばね片15が可動接点45を有する可動側ばね片である。固定側ばね片14と可動側ばね片15は、接極子13の反対側でベースブロック11の後方スペースに、固定接点42と可動接点45とが電気的に接触するように所定のギャップを介して対向して配置されている(図2,3参照)。すなわち、固定側ばね片14と可動側ばね片15は常時開接点を構成し、接極子13に連動して動くスライド部材16に可動ばね15が押されることにより、一対の接点42,45が閉成するようになっている。
図3に示すように、可動側ばね片15は、固定端としての一端にベース18に圧入される端子41を有し、他端が自由端となり、片持ちでベース18に支持されている。自由端は、固定端を支点として制限された範囲で変位できるようになっている。固定側ばね片14は、一端がベース18に圧入されている固定端である点で可動ばね15と共通するが、固定側ばね片14は可動側ばね片15に比べてばね性が低く、自由端の変位量は可動ばね15に比べて規制されている。このため、可動側ばね片15が、スライド部材16のスライドによって押されて固定側ばね片14に接触すると、両ばね14,15の接点間に一定の接圧が保たれるようになっている。
固定側ばね片14及び可動側ばね片15についてさらに詳しく説明する。
図2〜4に示すように、固定側ばね片14は、タブ状の端子40を一端に有し、ボタン状の固定接点42を他端に有している。固定接点42は、固定側ばね片14とは別部材であり、可動側ばね片15に対向する固定側ばね片14の対向面に圧着(かしめ)されている。固定接点42の接触面47は、曲率の大きい曲面として形成されている。固定接点42の近傍には、ベース18に立設されているストッパ24に当接する当接片43が横方向に突出して形成されている。当接片43がストッパ24に当接することで、固定側ばね片14が可動側ばね片15の方へ移動することが規制され、一対の接点42,45間で所定のギャップが保たれるようになっている。タブ端子40は、例えば、半田で基板に直付けされるようになっている。
可動側ばね片15は、電磁力の作用下で円滑な接点開閉動作を遂行できるように、固定側ばね片14よりも薄い厚みに成形され、ばね性が高められている。一端にタブ状の端子41を有し、他端に固定接点42に対向する位置でボタン状の可動接点45を有している。可動接点45は、可動側ばね片15とは別部材であり、固定側ばね片14に対向する可動側ばね片15の対向面に圧着されている。可動接点45の接触面48は、曲率の大きい曲面として形成されている。可動接点45の近傍には、スライド部材16の端部に突設された突部49に係合する孔46が形成されている。突部49は、先端側が細く根元側が太く形成されているため、孔46に対する突部49の挿入はスムーズに行われる。突部49がさらに深く押し込まれることで、突部49の根元側が孔46の孔縁に係合すると共に、突部49の根元側の垂直な壁である着力部51が可動側ばね片15に当接するようになっている。
本実施形態の可動側ばね片15は、その先端がスライド部材16の幅方向の片側に設けられた着力部51で押圧される点が、図10に示す従来の可動側ばね片81と相違し、これにより、可動側ばね片15の幅寸法を従来の可動側ばね片81より細くすることができ、可動側ばね片15のばね性を高めることもできるようになっている。可動側ばね片15の幅寸法は、可動側ばね片15の基端(固定端)から先端(自由端)までの突出長さの1/2程度ないしはそれより小さい寸法に形成することができる。これにより、可動側ばね片15のばね性が高まり、後述する一対の接点42,45間のワイピング作用が向上するようになっている。
本実施形態の可動側ばね片15と従来の可動側ばね片81の相違する点は、本実施形態の可動側ばね片15は、スライド部材16の着力部51で押圧される作用点が1箇所であるのに対し、従来の可動側ばね片81は、スライド部材16から押圧される作用点が2箇所である点である。さらに、本実施形態では、可動接点45の中心が基端と孔46とを結ぶ直線から外れた位置に形成されている点である。言い換えると、可動接点45の中心が基端と孔46とを結ぶ直線上に位置していない点である。このため、本実施形態の可動側ばね片15が、スライド部材16で押された際に、可動側ばね片15にはねじれが作用するようになっている。一方、従来の可動側ばね片81は、スライド部材83に押されても、可動側ばね片81にはねじりが作用しないようになっている。したがって、従来の可動接点85は、固定接点86との接触時に可動ばね81の長手方向である縦方向Xにしか摺動できなかったが、本実施形態の可動接点45は、可動ばね15の長手方向である縦方向Xと、縦方向Xに直交する横方向Yの2方向へ摺動できるようになっている。
図5には、可動側ばね片15がK1方向にたわみ、固定接点42と可動接点45とが縦方向Xに摺動する様子を示す説明図が示され、図6には、可動側ばね片15がK2方向にたわみ、固定接点42と可動接点45とが横方向Yに移動する様子を示す説明図が示されている。図4に示すように、可動側ばね片15の可動接点45の位置は、X方向で基端からδ2離れた位置にあり、Y方向で基端からδ1離れた位置にある。従って、図5(b)に示すように、可動側ばね片15がスライド部材16で押されると、一対の接点42,45が接触し、可動側ばね片15は弧状の軌道K1を描いて弾性変形し、接触を開始してから完全に接触するまでに可動側ばね片15の長手方向である縦方向Xに接点が移動するようになっている。一方、図6(b)に示すように、可動側ばね片15がスライド部材16で押されると、一対の接点42,45が接触し、可動側ばね片15は弧状の軌道K2を描いて弾性変形し、接触を開始してから完全に接触するまでに可動側ばね片15の長手方向に直交する横方向Yに接点が移動するようになっている。δ2>δ1であるため、可動接点45の移動距離は横方向Yよりも縦方向Xで大きくなる。可動接点45の移動距離は非常に短いものであるが、距離が短くても一対の接点42,45が互いに摺動することで、接点の接触信頼性に非常に大きな影響を与えることが判明している。
可動接点45は、縦方向X及び横方向Yの2方向に独立(単独)に移動するのではなく、実際は縦方向Xと横方向Yの移動が同時に生じる斜め方向に移動するようになっている。したがって、可動接点45の移動距離が従来に比べて長くなり、一対の接点42,45間でのワイピング作用が高まり、接点の接触信頼性が向上するようになっている。
可動側ばね片15を押圧するスライド部材16は、図4などに示されるように、絶縁性を有する樹脂材料から射出成形された枠状をなす部材である。スライド部材16の長手方向の一方の端部が、接極子13の先端部に連結され、他方の端部が可動側ばね片15に連結されている。スライド部材16の内側の開口部50は、ベースブロック11のハウジング19のガイド部31に係合する寸法に形成され、開口部50がガイド部31に係合することにより、スライド部材16が移動方向にガイドされるようになっている。スライド部材16の他方の端部には、可動側ばね片15の孔46に係合する突部49が幅方向の片側に設けられている。スライド部材16は、磁石の励磁に伴う接極子13の揺動動作に連動して長手方向に直線移動し、可動側ばね片15を固定側ばね片14側へ押して、一対の接点42,45を閉成する。すなわち、接極子13の揺動動作が、スライド部材16をスライド動作させて、可動接点45を押すようになっている。
図7には、本実施形態のスライド部材の変形例が示されている。このスライド部材56Aは、可動側ばね片60の孔46に係合する突部49が幅方向の一方の片側に設けられている点で、スライド部材16と同じであるが、幅方向の他方の片側にスライド部材56の水平姿勢を安定させるための延長部57が設けられている点で、スライド部材16と相違する。延長部57は、突部49の突出する方向と同一方向に突出している。延長部57の長さは、延長部57の先端が突部49の先端と同程度の位置にくる長さに形成されている。延長部57は、傾斜面を有する先端側から可動側ばね片60の孔46と反対側に設けられた切欠状の支持部61の開口に進入するようになっており、水平姿勢のスライド部材56が傾いたときに、延長部57が支持部61で支持されるようになっている。延長部57の断面形状は、延長部57が破損しない程度の強度を有するように形成されている。
延長部57は、水平姿勢のスライド部材56の傾きを防止するために設けられたものであるため、突部49の基部側に設けられている着力部51に相当するものは有していない。したがって、この変形例のように、スライド部材16に延長部57を設けた場合であっても、可動側ばね片15は、スライド部材56の片側に設けられた着力部51のみで押圧されるようになっている。
なお、支持部61はこの変形例の態様に制限されるものではなく、孔部として形成されることもできる。この変形例における支持部61は切欠状をなしているから、延長部57の断面寸法が大きくても、支持部61に延長部57を進入させることができる。
次に、電磁リレー10の作用について説明する。
電磁リレー10が作動していない場合は、支持ばね35に支持されている接極子13は鉄心26の磁極面27から所定距離だけ離れた位置にある。このときスライド部材16は、移動方向の一方の位置で退避している状態にある。スライド部材16に連結されている可動側ばね片15と固定側ばね片14は、可動接点45と固定接点42とが所定距離だけ離れて対峙している状態にある。次に、電磁リレー10が作動すると、吸引力により接極子13は、支持ばね35の支点部を中心に枢動し、支持ばね35のばね力に抗して鉄心26の磁極面27に吸着する。これに伴いスライド部材16は直線移動して可動側ばね片15を押し、可動接点45と固定接点42が接触する。さらに、スライド部材16が可動側ばね片15を押すと、可動側ばね片15がベース18に支持されている基端を支点として捩じれ、可動側ばね片15の縦方向Xと横方向Yの合成された方向に斜めに移動し、可動接点45と固定接点42とが接触面内で長い距離摺動する。これにより、可動接点45と固定接点42とが閉成される。
再び、電磁リレー10を非作動の状態にすると、接極子13が支持ばね35の弾性復元力により鉄心26の磁極面27から離れ、スライド部材16が退避位置に戻り、接触していた可動接点45と固定接点42とが離れる。このようにして、電磁リレー10の作動/不作動を繰り返す毎に、接点の開閉動作が繰り返し行われる。本実施形態の電磁リレー10は、一対の接点42,45が長い距離摺動するから、接触面の清浄効果が高まり、接触抵抗の増加が抑制され、これにより、接触信頼性が高く、接点寿命が長い電磁リレー10を提供することができる。
電磁リレー10を組み立てる際は、一対の接点間のギャップを所定の寸法に設定することに加えて、一対の接点42,45が閉成した際の可動側ばね片15の撓み量、すなわち、一対の接点42,45が接触してから可動接点45が所定距離だけ斜めに移動する移動量を正確に設定することが、電磁リレーの動作を安定化させ、接触信頼性を維持する上で肝要である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、本実施形態では、スライド部材83の端部に突設された突部49の位置は図5に示される位置であるが、図8(a)〜(d)に示されるように種々の位置に設けることができる。
本発明に係る電磁リレーの一実施形態を示す分解斜視図である。 図1に示す電磁リレーを組み立てた状態の平面図である。 同じく図1に示す電磁リレーを組み立てた状態の側面図である。 同じく図1に示す電磁リレーの可動ばねとスライド部材を示す斜視図である。 可動ばねが縦方向に移動する様子を示す説明図であり、(a)は可動ばねが接触する前の状態を示し、(b)は可動ばねが接触した後の状態を示している。 可動ばねが横方向に移動する様子を示す説明図であり、(a)は可動ばねが接触する前の状態を示し、(b)は可動ばねが接触した後の状態を示している。 可動ばねとスライド部材の構成の変形例を示す斜視図である。 (a)〜(d)は、可動ばねとスライド部材の変形例をそれぞれ示す斜視図である。 従来の電磁リレーの一例を示す斜視図である。 図9に示す電磁リレーの一対のばね片とスライダ部材とを示す斜視図である。
符号の説明
10 電磁リレー
11 ベースブロック
12 電磁石ブロック
13 接極子
14 ばね片(固定側ばね片)
15 ばね片(可動側ばね片)
16 スライド部材
42 固定接点
45 可動接点
46 連結部
49 突部

Claims (2)

  1. 固定接点を有する固定側ばね片と、
    該固定側ばね片に一定のギャップを介して略垂直姿勢で対向配置され、前記固定接点に接離自在な可動接点を内面に有する可動側ばね片と、
    略水平姿勢でスライド可能であり、前記固定接点に前記可動接点を接触させるために、前記可動側ばね片の外面に当接して該可動側ばね片を前記固定側ばね片の方へ押圧するスライド部材と、備え、
    前記スライド部材は、該スライド部材のスライド方向に交差する幅方向の一側の対向端部に前記可動側ばね片の先端側を押圧する着力部を有し
    前記可動接点の中心は、前記スライド部材がスライドして前記可動側ばね片が前記固定側ばね片の方へ押圧された際、前記可動側ばね片にねじれが生じ、前記固定側ばね片の前記固定接点と前記可動側ばね片の前記可動接点とが摺接するように、前記スライド部材の前記着力部から押圧力を受ける作用点と前記可動側ばね片の基端の2点を結ぶ直線から離れて位置するとともに、前記可動側ばね片の基端から前記スライド部材の幅方向に離れて位置し、
    前記作用点は、前記可動接点に隣接する接続部分であり、
    前記可動側ばね片の幅寸法は、該可動側ばね片の固定端から自由端までの突出長さの1/2程度ないしはそれより小さく、
    前記スライド部材の幅方向の他側の対向端部に、前記スライド部材のスライド方向に延長し、前記スライド部材の略水平姿勢を安定させる延長部が突設され、該延長部が前記可動側ばね片の前記自由端に設けられた支持部で支持されている、電磁リレー。
  2. 固定接点を有する固定側ばね片と、
    該固定側ばね片に一定のギャップを介して略垂直姿勢で対向配置され、前記固定接点に接離自在な可動接点を内面に有する可動側ばね片と、
    略水平姿勢でスライド可能であり、前記固定接点に前記可動接点を接触させるために、前記可動側ばね片の外面に当接して該可動側ばね片を前記固定側ばね片の方へ押圧するスライド部材と、備え、
    前記スライド部材は、該スライド部材のスライド方向に交差する幅方向の一側の対向端部に前記可動側ばね片の先端側を押圧する着力部を有し、
    前記可動側ばね片は、前記可動接点の位置から前記スライド部材の幅方向に延在し、その先端部が前記着力部に押圧される一方、前記可動接点の位置から前記スライド部材の幅方向に直交する方向に延在し、その先端部が固定端となっている、電磁リレー。
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