JP5141105B2 - 多心ケーブルハーネス及びコネクタ付き多心ケーブルハーネス - Google Patents

多心ケーブルハーネス及びコネクタ付き多心ケーブルハーネス Download PDF

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Description

本発明は、並列に配置した複数の同軸ケーブルを有し、同軸ケーブルの外部導体がグランドされた多心ケーブルハーネス及びコネクタ付き多心ケーブルハーネスに関する。
近年、携帯電話機、小型ビデオカメラなどの普及により、これら電子機器の小型・軽量化の他に、高速・高画質化が求められている。これらに対応するために、機器本体と液晶表示部との接続や機器内の配線などに、極めて細い同軸ケーブルが用いられ、また、配線の容易性から、複数本の同軸ケーブルを集合一体化させた多心ケーブルハーネスが用いられている。
多心ケーブルハーネスに使用される同軸ケーブルは、内側から中心導体、内部絶縁体、外部導体、外被を順次同軸状に配設して構成される。中心導体は、例えば銅合金線を7本撚って形成され、その外面を例えばテフロン(登録商標)樹脂などの絶縁材で被覆して内部絶縁体を形成する。
内部絶縁体の外周面に配設される外部導体は、例えば銅合金線を横巻きで螺旋状に巻き付けて形成し、その外面に例えばポリエステルテープを2枚重ね巻きして互いに融着して外被としている。なお、外部導体の外面に銅蒸着テープを銅蒸着面を内側にして巻き付けてもよく、また、外部導体は、銅合金線の巻方向を反対にして2層に巻き付けた構造であってもよく、この他、編組構造であっても良い。
このような同軸ケーブルを複数本集合一体化して多心ケーブルハーネスを構成するが、この多心ケーブルハーネスの端末部分は、所定ピッチのコネクタ端子や基板等へ半田付け等の導電接着で接続固定される。このような多心ケーブルハーネスとして、図14に示すものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
図14中、1は同軸ケーブル、1aはその中心導体、1bはその内部絶縁体、1cはその外部導体、1dはその外被であり、2は接地用のグランドバー、3はコネクタ端子やFPC等の基板からなる被接続部材を示す。
図14において、端末加工処理により、複数の同軸ケーブル1の外部導体1cの上下面(下面側は図示せず)には共通のグランドバー2が半田付けで一体化される。
そして、端末加工された多心ケーブル(同軸ケーブル1及びグランドバー2)は、被接続部材3に半田付けにより接続固定される。すなわち、各同軸ケーブル1の中心導体1aが被接続部材3に半田S1で半田付けされ、グランドバー2の両端が被接続部材3の接地パターンに半田S2で半田付けされる。
特開2005−180922号公報
ところで、上記のように、携帯電話機、小型ビデオカメラなどの電子機器は、一層の高性能化が図られており、それにより処理する情報量も増大している。その一方で、小型・軽量化の要求もあるため、このような電子機器に用いられる多心ケーブルハーネスも高密度実装が要求され、多心ケーブルハーネス1本当たりの心数つまり同軸ケーブルの本数が増大する傾向にある。例えば、心数が20本の多心ケーブルハーネスを2本用いるところを、心数が40本の多心ケーブルハーネスを1本用いるなどである。
しかしながら、このように多心ケーブルハーネスの一層の多心化を図った場合に、グランドバーの両端でグランドするだけでは、例えばグランドバーの中央付近におけるグランド電位が不安定になりノイズ除去効果が不十分になってしまう可能性があった。
そこで本発明は、多心化を図ってもグランド電位を安定させることができる多心ケーブルハーネス及びコネクタ付き多心ケーブルハーネスを提供することを目的とする。
上記課題を解決することのできる本発明に係る多心ケーブルハーネスは、中心導体、前記中心導体の外周に配設された内部絶縁体、前記内部絶縁体の外周に配設された外部導体、及び前記外部導体の外周に配設された外被を有する複数の同軸ケーブルと、中心導体、前記中心導体の外周に配設された外部導体及び前記外部導体の外周に配設された外被を有するグランドケーブルと、が並列に配置されており、前記同軸ケーブルの外被の外径と前記グランドケーブルの外被の外径が略同等であり、前記同軸ケーブルの外部導体の外径と前記グランドケーブルの外部導体の外径が略同等であり、前記同軸ケーブルの外部導体及び前記グランドケーブルの外部導体が共通のグランドバーに導電接続されていることを特徴とする。
なお、本発明において、前記の略同等とは、外径差が±10%以内のことを指す。
本発明に係る多心ケーブルハーネスにおいて、前記グランドケーブルの外部導体が、二層の横巻線からなることが好ましい。
また、本発明に係る多心ケーブルハーネスにおいて、複数の前記同軸ケーブルは信号伝送用の信号ケーブルであり、前記信号ケーブルの中心導体より断面積の大きい中心導体を備えた給電ケーブルを含むことが好ましい。
また、上記課題を解決することのできる本発明に係るコネクタ付き多心ケーブルハーネスは、上記本発明に係る多心ケーブルハーネスを備え、前記同軸ケーブルの中心導体と前記グランドケーブルの中心導体が、コネクタの接続端子に接続されていることを特徴とする。
さらに、本発明に係る多心ケーブルハーネスにおいて、前記グランドケーブルの前記中心導体の撚り方向と前記外部導体の撚り方向が逆方向であることが好ましい。
また、本発明に係る多心ケーブルハーネスにおいて、前記グランドケーブルの前記中心導体の撚り方向と前記外部導体の内層の撚り方向が逆方向であることが好ましい。
また、本発明に係る多心ケーブルハーネスにおいて、前記グランドケーブルの前記外部導体の撚りピッチが前記中心導体の撚りピッチよりも大きいことが好ましい。
また、本発明に係る多心ケーブルハーネスにおいて、前記グランドケーブルの前記中心導体、前記外部導体の内層、前記外部導体の外層の順に撚りピッチが大きくなることが好ましい。
本発明の多心ケーブルハーネスは、中心導体、内部絶縁体、外部導体、外被を中心から外側に向かって順に備えた複数の同軸ケーブルと、内部絶縁体がなく、中心導体、外部導体、外被を中心から外側に向かって順に備えたグランドケーブルと、が並列に配置されており、同軸ケーブルの外部導体及びグランドケーブルの外部導体にはグランドバーが導電接続されている。グランドケーブルは中心導体と外部導体とが接触して電気的に接続された構造であるため、グランドケーブルの中心導体がグランドバーと電気的に接続され、中心導体も共通のグランド電位に落ちる。また、グランドケーブルの中心導体からコネクタ等の接続端子へグランドすることが可能である。したがって、グランドバーの両端以外でもコネクタや基板等の接続端子を介してグランドすることができ、一層の多心化を図ったとしてもグランド電位を安定させることができる。
また、グランドケーブルは複数の同軸ケーブルに対して任意の箇所に配置できるため、当該多心ケーブルハーネスを接続するコネクタや基板等の構造に依存せず、接続先に合わせて同軸ケーブル及びグランドケーブルを配設しておき、ケーブル並列方向の任意の中間位置でグランドさせることができる。そのため、コネクタや基板等の設計自由度が増し、不要な設計変更を行なったり設計の異なる複数種のコネクタや基板等を用意したりする必要がない。したがって、グランド電位を安定させることができ、なおかつ低コストの配線を行なうことができる。
さらに、本発明の多心ケーブルハーネスを備えたコネクタ付き多心ケーブルハーネスは、グランドケーブルの中心導体がコネクタの接続端子に接続され、グランド電位を安定させるとともに、中間位置でグランドするための専用のコネクタを使用する必要がなく、汎用性の高いものとなっている。
以下、本発明に係る多心ケーブルハーネス及びコネクタ付き多心ケーブルハーネスの実施形態の例について説明する。
図1は本発明に係る多心ケーブルハーネスの例を示す図であり、(A)は多心ケーブルハーネスの平面図、(B)は(A)中F方向から見た端面図である。なお、図1(A)では、図面を簡明にするため、後述する第2グランドバー30の図示を省略している。
図1に示すように、多心ケーブルハーネス10は、複数本(本実施形態では35本)の同軸ケーブル11と、同軸ケーブル11とは別のケーブル11Aと、少なくとも1本のグランドケーブル40を有しており、これらが並列に配置されている。
同軸ケーブル11は信号伝送用の信号ケーブルであり、本実施形態では35本設けられている。
図2に示すように、同軸ケーブル11は、中心導体15と、中心導体15の外周に配設された内部絶縁体14と、内部絶縁体14の外周に配設された外部導体13と、外部導体13の外周に配設された絶縁性の外被12と、を有しており、これらを同軸状に配設して構成される。
同軸ケーブル11は、例えば、AWG(American Wire Gage)の規格によるAWG42に該当するケーブルが用いられている。AWG42の同軸ケーブル11は、中心導体15が、例えば外径0.025mmの銀メッキ銅合金の素線15aを7本撚って形成され、外径が0.075mmである。また、内部絶縁体14は、中心導体15の外周面を被覆する例えばPFA等のフッ素樹脂からなり押し出し被覆により外径0.165mmに形成されている。さらに、外部導体13は、外径0.03mmの例えば錫メッキ銅合金の素線13aを内部絶縁体14の外周面に横巻きで螺旋状に巻き付けることで外径0.225mmに形成されている。加えて、外被12は外部導体13の外周面を被覆する例えばPFA等のフッ素樹脂からなり、AWG42の場合は外径0.29mmに形成されている。なお、本発明に使用される同軸ケーブルは、この寸法に限定されず、AWG40よりも細い同軸ケーブルも使用できる。
同軸ケーブル11の端部は、口出し処理されており、先端側から順に、中心導体15、内部絶縁体14及び外部導体13がそれぞれ段階的に所定長さ露出している。
また、ケーブル11Aは電源供給用の給電ケーブルであり、本実施形態では4本設けられている。
ケーブル11Aは、同軸ケーブル11と同様に、中心導体15A、内部絶縁体14A、外部導体13A、外被12Aを中心から外側に向かって順に備えた構成であり、例えば、AWGの規格によるAWG38に該当するケーブルが用いられている。ケーブル11Aの中心導体15Aは、例えば、外径0.04mmの錫メッキ銅合金の素線を7本撚って形成されており、断面積が同軸ケーブル11の中心導体15より大きいものである。内部絶縁体14Aの外径は0.22mmであり、外部導体13Aは外径0.03mmの錫メッキ銅合金の素線を内部絶縁体14Aの外周面に横巻きで螺旋状に巻き付けて形成され、その外径が同軸ケーブル11の外部導体13の外径と略同等である。ケーブル11Aの外被12Aの外径は0.36mmである。また、ケーブル11Aの端部も、各部が同軸ケーブル11と同様の長さで段階的に口出し処理されている。
図3に示すように、グランドケーブル40は、中心導体44と、中心導体44の外周に配設された外部導体42と、外部導体42の外周に配設された外被41と、を有しており、これらを同軸状に配設して構成される。中心導体44は、例えば、外径0.04mmの銀メッキ銅合金の素線44aを7本撚って形成され、外径が0.12mmである。また、外部導体42は、外径0.05mmの例えば錫メッキ銅合金の素線42aを中心導体44の外周面に10本横巻きで螺旋状に巻き付けることで外径0.22mmに形成されている。さらに、外被41は外部導体42の外周面を被覆する例えばPFA等のフッ素樹脂からなり、同軸ケーブル11に合わせて外径0.29mmに形成されている。なお、外被41はポリエステルテープを巻いて形成しても良い。また、本発明のグランドケーブルの中心導体の断面積は、並列される同軸ケーブルの中心導体の断面積よりも大きくできる。
このように、グランドケーブル40は、通常の同軸ケーブルとは異なり中心導体44と外部導体42の間に内部絶縁体が設けられていないため、中心導体44と外部導体42が電気的に繋がった構成である。
また、図5に示すように、グランドケーブル40の端部は、口出し処理されており、先端側から順に、中心導体44、外部導体42がそれぞれ段階的に所定長さ露出している。図1に示すように、中心導体44の露出長さは、同軸ケーブル11の中心導体15と内部絶縁体14の露出長さの和と同じであり、外部導体42の露出長さは、同軸ケーブル11の外部導体13と同じである。
また、グランドケーブル40の中心導体44の撚り方向(右撚り)に対して、外部導体42の撚り方向が逆方向の左撚りとなっている。さらに、この外部導体42の撚りピッチが中心導体44の撚りピッチよりも大きい。例えば、中心導体44の撚りピッチが2mmの場合、外部導体42の撚りピッチは2.5〜4.5mm程度が好ましい。つまり、中心導体の撚りピッチの1.25〜2.25倍が好ましい。
これにより、中心導体44端部から所定長さの位置でYAGレーザ等で行う外部導体42の切断除去作業時に、切断された外部導体42が中心導体44上にまとわり付くことがなく、作業性が良好である。
また、図3に示すグランドケーブル40の代わりに、図4に示すグランドケーブル40Aを使用しても良い。
図4のグランドケーブル40Aは、図3のグランドケーブル40と比較して、外部導体が、二層の横巻線からなる点で相違しており、各素線径や本数も異なっている。例えば、グランドケーブル40Aの中心導体44Aは、例えば、外径0.025mmの銀メッキ銅合金の素線44Aaを7本撚って形成され、外径が0.075mmである。また、第1外部導体43Aは、外径0.04mmの例えば錫メッキ銅合金の素線43Aaを中心導体44Aの外周面に8本横巻きで螺旋状に巻き付けることで外径0.145mmに形成されている。さらに、第2外部導体42Aは、外径0.03mmの例えば錫メッキ銅合金の素線42Aaを第1外部導体43Aの外周面に18本横巻きで螺旋状に巻き付けることで外径0.205mmに形成されている。また、外被41Aは第2外部導体42Aの外周面を被覆する例えばPFA等のフッ素樹脂からなり、同軸ケーブル11と略同等の外径0.28mmに形成されている。
図4のグランドケーブル40Aは、図3に示すグランドケーブル40と比較して、外部導体の層が厚くなりやすいことから、中心導体44Aの外径を小さくしやすい構造であり、グランドケーブル40Aと同軸ケーブル11の中心導体の外径を略同等となるように揃えやすい。
このグランドケーブル40Aにおいても、通常の同軸ケーブルとは異なり中心導体44Aと第1外部導体43A及び第2外部導体42Aの間に内部絶縁体が設けられていないため、中心導体44Aと第1外部導体43A及び第2外部導体42Aが電気的に繋がった構成である。
また、グランドケーブル40Aの端部も、グランドケーブル40と同様に口出し処理されており、先端側から順に、中心導体44A、第2外部導体42Aがそれぞれ段階的に所定長さ露出している。第1外部導体43Aは露出させず、口出し処理の際には第1外部導体43A及び第2外部導体42Aの端部は長さ方向の同一箇所にあり一体として扱われる。
また、グランドケーブル40Aの中心導体44Aの撚り方向(右撚り)に対して、外部導体の内層側である第1外部導体43A及び外層側である第2外部導体42Aの撚り方向が逆方向の左撚りとなっている。さらに、中心導体44A、第1外部導体43A、第2外部導体42Aの順に撚りピッチが大きくなっている。例えば、中心導体44Aの撚りピッチが0.5〜0.8mm、第1外部導体43Aの撚りピッチが1.0〜3.0mm、第2外部導体42Aの撚りピッチが2.5〜4.5mmであることが好ましい。例えば、中心導体44Aの撚りピッチを0.75mm、第1外部導体43Aの撚りピッチを2.0mm、第2外部導体42Aの撚りピッチを3.5mmとすることができる。中心導体44Aの撚りピッチに対して、第1外部導体43Aの撚りピッチをその2〜4倍、第2外部導体42Aの撚りピッチを4〜6倍とするのが好ましい。
これにより、中心導体44A端部から所定長さの位置でYAGレーザ等で行う第1外部導体43A及び第2外部導体42Aの切断除去作業時に、切断された第1外部導体43A及び第2外部導体42Aが中心導体44A上にまとわり付くことがなく、作業性が良好である。
図7に、図1の矢視A−A位置の断面図を示す。
図1及び図7に示すように、多心ケーブルハーネス10は、すべての同軸ケーブル11、ケーブル11A及びグランドケーブル40が並列に配置された状態で、位置を合わせた外部導体13,42が、それぞれに共通の第1グランドバー20及び第2グランドバー30により挟持され固定されている。
第1グランドバー20は、図8に示すように、金属導体からなる帯状部材の両縁端部が長手方向に沿って略直角に折り曲げられて、平面部21と縦壁部22とから断面コ字状に形成されている。両縦壁部22,22には所定ピッチで配列された係止爪部23が多数形成されている。隣接する係止爪部23の間の溝に同軸ケーブル11,ケーブル11A及びグランドケーブル40の外部導体13,13A,42を係入する。係止爪部23の間の溝に入る外部導体13の外径と外部導体42の外径は略同等であるため、溝の幅は外部導体13,13A,42の外径に合わせて全て一定に形成され、各ケーブル11,11A,40は一定の幅を有する係止爪部23に挟まれて略一定のピッチで配列される。各ケーブル11,11A,40を一定のピッチで配列するためには、外部導体13,13A,42の外径差を±10%以内に揃えておけばよい。
また、両縦壁部22に係止爪部23を設けることにより、各ケーブル11,11A,40をその軸線方向(図7において左右方向)に沿った2箇所で位置決めすることになり、各ケーブル11,11A,40をしっかり掴まえて確実に係止することができる。また、第1グランドバー20は断面をコ字状とすることで、機械的強度が確保される。
図1及び図7に示すように、第1グランドバー20は、少なくとも一側方の係止爪部23が外部導体13,13A,42を係止するとともに、他側部の係止爪部23が外部導体、内部絶縁体、外被の何れかを係止するものである。例えば、図2においては両方の係止爪部23,23が外部導体13を係止している。2列の係止爪部23は少なくとも一側方が、外部導体13,13A,42を係止することで、外部導体13,13A,42を一括して第1グランドバー20に共通してグランドすることができる。
第1グランドバー20と外部導体13,13A,42との間には接合部材24が設けられており、この接合部材24によって第1グランドバー20と各ケーブル11,11A,40とが接合され、固定される。接合部材24としては、例えば、板半田を用いることができるが、板半田の他に異方性導電フィルム(ACF)、導電性接着剤(ペースト)等を用いることもできる。これらの接合部材24により、第1グランドバー20と外部導体13,13A,42とが固着されると同時に電気的に接続される。
また、図7に示すように、第1グランドバー20と協働して各ケーブル11,11A,40を挟む第2グランドバー30が設けられている。
第2グランドバー30は、図9に示すように、第1グランドバー20と同様、金属導体からなる帯状部材の両縁端部が長手方向に沿って略直角に折り曲げられて、平面部31と縦壁部32とから断面コ字状に形成されている。縦壁部32には、第1グランドバー20に設けられている係止爪部23に対応して、各ケーブル11,11A,40を個別に挟み込むことができるように係止爪部33が所定の幅かつ所定ピッチで設けられている。
また、第2グランドバー30は、図7及び図9に示すように、その平面部31の内面側であって第1グランドバー20の係止爪部23に対向する位置に、長手方向に沿って突出した2本の突条34が設けられている。この突条34は、各ケーブル11,11A,40の外部導体13,13A,42を第1グランドバー20に対し強固に押圧できると同時に、リブの役目をして第2グランドバー30の機械的強度を増すことができる。
第1グランドバー20で位置決めされた各ケーブル11,11A,40を第1グラントバー20の反対側から第2グランドバー30で挟み込んで押えることにより、各ケーブル11,11A,40を第1グランドバー20と第2グランドバー30とで強固に固定することができる。
また、上記グランドバー20,30は、各ケーブル11,11A,40を係止するための係止爪部等を設けずに単純な細長平板形状であっても良い。例えば、図10に示すように、平板状のグランドバー20a,30aの間に挟み込み、グランドバー20a,30aの対向面に設けられた板半田等の接合部材24により、グランドバー20a,30aと外部導体13,13A,42とを固着して電気的に接続することができる。このように、係止爪部等がない場合も半田や導電性接着剤等でグランドバーと外部導体を接合することができるが、各ケーブル11,11A,40の外部導体13,13A,42の外径は略同等(±10%以内)にすることで、グランドバーとの隙間を揃えて接合しやすくなる。
次に、上記多心ケーブルハーネス10の製造方法について説明する。
まず、多心ケーブルハーネス10を構成する全てのケーブル11,11A,40を並列に配置して治具あるいはラミネートテープ等で保持する。各ケーブル11,11A,40の配置は、例えば、図1に示したように、1番心(図1の上端位置)から20番心、26番心から40番心(図1の下端位置)を信号伝送用の同軸ケーブル11とし、22番心から25番心を給電用のケーブル11Aとし、21番心をグランドケーブル40(またはグランドケーブル40A)とする。また、全てのケーブル11,11A,40の端部の位置を合わせる。なお、このとき、全てのケーブル11,11A,40における外被の外径が略同等(±10%以内)であるため、治具等を用いてこれらを等ピッチで保持する場合に保持が容易となる。また、等ピッチでラミネートテープを接合する場合も作業を正確に行いやすい。
そして、全てのケーブル11,11A,40の端部を口出し処理する。この口出し処理は、YAGレーザあるいはCO2レーザ等のレーザ加工機を用いて行うもので、まず、CO2レーザの波長や強度を調整して同軸ケーブル11の外被12とケーブル11Aの外被12Aとグランドケーブル40の外被41とを端部から所定の距離離れた位置で切断し、端部側を引き抜いて除去する。
次に、YAGレーザの波長や強度を調整して同軸ケーブル11の外部導体13とケーブル11Aの外部導体13Aとグランドケーブル40の外部導体42とを外被切断位置より所定長さ端部に寄った位置で切断し、端部側の外部導体13,13A,42を引き抜いて除去する。この工程でグランドケーブル40の口出し処理は終了する。
なお、図3及び図5に示したグランドケーブル40を使用した場合には、外部導体42の素線42aが比較的太いため、YAGレーザを強く当てて確実に切断する必要があるが、図4及び図6に示したグランドケーブル40Aを使用した場合には、二層に横巻きされた第1外部導体43A及び第2外部導体42Aのうち、少なくとも外側の第2外部導体42Aが確実に切断されるようにYAGレーザを弱めに当てると良い。第1外部導体43Aの素線43Aa及び第2外部導体42Aの素線42Aaは何れも比較的細いため、YAGレーザを弱めに当てても切断しやすい。また、内側の第1外部導体43Aが完全に切断されなくても、引き抜く力により破断させることができる。さらに、内側の中心導体44AをYAGレーザにより損傷させるおそれがない。
また、その後、CO2レーザの波長や強度を調整して同軸ケーブル11の内部絶縁体14とケーブル11Aの内部絶縁体14Aをさらに端部寄りの位置で切断し端部側の内部絶縁体14,14Aを引き抜いて除去する。この工程でケーブル11,11Aの口出し処理も終了する。このように、全てのケーブル11,11A,40を一緒に加工するため、口出し処理を効率的に行うことができる。
そして、上記口出し処理を行ったら、外部導体13,13A,42を第1グランドバー20の係止爪部23間に挟み込んで所定ピッチに位置決めする(図11中矢印B)と同時に、第2グランドバー30を上方より被せて(図11中矢印C)、同軸ケーブル11の中心導体15、ケーブル11Aの中心導体15A及びグランドケーブル40の中心導体44を第1グランドバー20及び第2グランドバー30より前方に突出させた状態で、第1グランドバー20及び第2グランドバー30と外部導体13,13A,42を半田や導電性接着剤などで固着する。
外部導体13,13A,42の、グランドバー20,30への接合は、第1グランドバー20の平面部21及び第2グランドバー30の平面部31に挟んだ板半田を加熱溶融して行う。なお、半田の代わりに異方性導電フィルム(ACF)、導電性接着剤(ペースト)等を用いた場合には、加熱を行なう必要がないため、加熱による熱影響を防止することができる。
以上説明したように、上記実施形態の多心ケーブルハーネス10は、複数の同軸ケーブル11と、ケーブル11Aと、内部絶縁体がなく中心導体の外周に外部導体が設けられたグランドケーブル40と、が並列に配置されており、端末処理により露出した各外部導体13,13A,42にはグランドバー20,30が導電接続されている。グランドケーブル40は中心導体44と外部導体42とが接触して電気的に接続された構造であるため、グランドケーブル40の中心導体44がグランドバー20,30と電気的に接続されている。そのため、グランドケーブル40の中心導体44も共通のグランドに落とすことができ、中心導体44からコネクタや基板等へグランドすることができる。したがって、グランドバー20,30の両端以外でもグランドケーブル40の中心導体44を介してグランドすることができ、上記実施形態のように40心のケーブルハーネスであってもグランド電位を安定させることができる。
例えば、上記実施形態の多心ケーブルハーネス10では、22番心から25番心に配置された給電用のケーブル11Aの側(21番心)にグランドケーブル40を配置してグランドし、それによりケーブル11AからのEMI対策を効果的に行なって信号伝送用の同軸ケーブル11の伝送品質が良好に維持されるようになっている。
なお、上記実施形態における各種ケーブルの本数及び配置は一例を示したものであり、適宜変更可能である。例えば、グランドケーブルは2本以上あっても良い。
また、グランドケーブル40は複数の同軸ケーブル11やケーブル11Aに対して任意の箇所に配置できるため、多心ケーブルハーネス10を接続するコネクタや基板の構造に依存せず、接続先に合わせて同軸ケーブル11、ケーブル11A及びグランドケーブル40を配設しておき、ケーブル並列方向の任意の中間位置でグランドさせることができる。そのため、コネクタや基板等の設計自由度が増し、不要な設計変更を行なったり設計の異なる複数種のコネクタを用意したりする必要がない。したがって、グランド電位が安定でなおかつ低コストの配線を行なうことができる。
上記実施形態の多心ケーブルハーネス10は、両端側にコネクタ付けされる場合や、一端側のみコネクタ付けで他端側は基板に接続される場合など、様々な形態を採り得る。次に、多心ケーブルハーネス10の端部にコネクタを取り付けたコネクタ付き多心ケーブルハーネスについて説明する。
図12に、コネクタ付き多心ケーブルハーネスの一端側の概略平面図を示す。また、図13に、グランドケーブルの接続位置に該当する図12中の矢視D−D位置の断面図を示す。
図12及び図13に示すように、コネクタ付き多心ケーブルハーネス50は、多心ケーブルハーネス10の端部の各中心導体15,15A,44が、コネクタハウジング51に一体的に設けられている接続端子52に各々独立して接続されている。中心導体15,15A,44は、例えばパルスヒートによる一括半田付けによって接続端子52に接続することができる。
なお、パルスヒートによる一括半田付けを行なう際、各中心導体15,15A,44の外径が略同等であると、各中心導体間で均一な半田付けを行なうことができる。したがって、図4に示すグランドケーブル40Aを使用すると全ての中心導体15,15A,44Aの外径を略同等とすることができ、均一な半田付けを行なうことができる。
図13に示すように、多心ケーブルハーネス10の端末部分では、コネクタハウジング51の上に載置された各ケーブル11,11A,40(図13ではグランドケーブル40を図示)を覆うように、シェル53がコネクタハウジング51に取り付けられており、このシェル53は半田または導電性接着剤を介して第2グランドバー30と電気的に接続されている。なお、シェル53と第2グランドバー30との接続は、例えば、シェル53の第2グランドバー30に面する箇所の一部に開口部53aを設けておき、第2グランドバー30の上にシェル53を被せた後、開口部53aから半田や導電性接着剤を導入してシェル53の下面と第2グランドバー30の上面との間(符号54の箇所)に充填させ、相互の導電接着を図ることによって行なうことができる。
このように構成されたコネクタ付き多心ケーブルハーネス50は、レセプタクルに接続されると、シェル53の長手方向両端部付近でグランド回路に接続される。シェル53がグランド回路に接続されると、グランドケーブル40はグランドバー20,30がシェル53及び接続端子52を介してグランドされることになるので、グランドバー20,30は長手方向両端部及びグランドケーブル40の位置する任意の中間位置でグランドすることができる。このようにグランド箇所を増やすことで、多心ケーブルハーネス10の心数が増加して幅が広くなっても、例えば、グランドバー20,30のグランド電位を零電位に近づけて安定なグランド電位を確保することができる。
このように、本発明に係る多心ケーブルハーネス10を備えたコネクタ付き多心ケーブルハーネス50は、グランドケーブル40の中心導体44がコネクタの接続端子52に接続され、グランド電位が安定するとともに、中間位置でグランドするための専用のコネクタを使用する必要がなく、汎用性の高いものとなっている。
本発明に係る多心ケーブルハーネスの例を示す図であり、(A)は多心ケーブルハーネスの平面図、(B)は(A)中F方向から見た端面図である。 図1に示した多心ケーブルハーネスに用いられる同軸ケーブルの例を示す断面図である。 図1に示した多心ケーブルハーネスに用いられるグランドケーブルの例を示す断面図である。 図1に示した多心ケーブルハーネスに用いられるグランドケーブルの他の例を示す断面図である。 図3に示したグランドケーブルの斜視図である。 図4に示した他のグランドケーブルの斜視図である。 図1に示した同軸ケーブルの先端部で、図1(A)中A−A位置での断面図である。 図1に示した第1グランドバーの斜視図である。 図1に示した第2グランドバーの斜視図である。 平板状のグランドバーを使用する例を示す分解斜視図である。 図1に示した多心ケーブルハーネスの製造過程を示す分解斜視図である。 本発明に係るコネクタ付き多心ケーブルハーネスの一端側の概略平面図である。 グランドケーブルの接続位置に該当する図12中の矢視D−D位置の断面図を示す。 従来の多心ケーブルハーネスを示す平面図である。
符号の説明
10 多心ケーブルハーネス
11 同軸ケーブル
11A ケーブル(給電ケーブル)
12 同軸ケーブルの外被
13 同軸ケーブルの外部導体
14 同軸ケーブルの内部絶縁体
15 同軸ケーブルの中心導体
20,20a 第1グランドバー
30,30a 第2グランドバー
40,40A グランドケーブル
41,41A グランドケーブルの外被
42 グランドケーブルの外部導体
42A グランドケーブルの第2外部導体
43A グランドケーブルの第1外部導体
44,44A グランドケーブルの中心導体
50 コネクタ付き多心ケーブルハーネス
51 コネクタハウジング
52 接続端子
53 シェル

Claims (8)

  1. 中心導体、前記中心導体の外周に配設された内部絶縁体、前記内部絶縁体の外周に配設された外部導体、及び前記外部導体の外周に配設された外被を有する複数の同軸ケーブルと、
    中心導体、前記中心導体の外周に配設された外部導体及び前記外部導体の外周に配設された外被を有するグランドケーブルと、が並列に配置されており、
    前記同軸ケーブルの外被の外径と前記グランドケーブルの外被の外径が略同等であり、 前記同軸ケーブルの外部導体の外径と前記グランドケーブルの外部導体の外径が略同等であり、
    前記同軸ケーブルの外部導体及び前記グランドケーブルの外部導体が共通のグランドバーに導電接続されていることを特徴とする多心ケーブルハーネス。
  2. 請求項1に記載の多心ケーブルハーネスであって、
    前記グランドケーブルの外部導体が、二層の横巻線からなることを特徴とする多心ケーブルハーネス。
  3. 請求項1または2に記載の多心ケーブルハーネスであって、
    複数の前記同軸ケーブルは信号伝送用の信号ケーブルであり、
    前記信号ケーブルの中心導体より断面積の大きい中心導体を備えた給電ケーブルを含むことを特徴とする多心ケーブルハーネス。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載の多心ケーブルハーネスを備え、
    前記同軸ケーブルの中心導体と前記グランドケーブルの中心導体が、コネクタの接続端子に接続されていることを特徴とするコネクタ付き多心ケーブルハーネス。
  5. 請求項1に記載の多心ケーブルハーネスであって、
    前記グランドケーブルの前記中心導体の撚り方向と前記外部導体の撚り方向が逆方向であることを特徴とする多心ケーブルハーネス。
  6. 請求項2に記載の多心ケーブルハーネスであって、
    前記グランドケーブルの前記中心導体の撚り方向と前記外部導体の内層の撚り方向が逆方向であることを特徴とする多心ケーブルハーネス。
  7. 請求項5に記載の多心ケーブルハーネスであって、
    前記グランドケーブルの前記外部導体の撚りピッチが前記中心導体の撚りピッチよりも大きいことを特徴とする多心ケーブルハーネス。
  8. 請求項6に記載の多心ケーブルハーネスであって、
    前記グランドケーブルの前記中心導体、前記外部導体の内層、前記外部導体の外層の順に撚りピッチが大きくなることを特徴とする多心ケーブルハーネス。
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