JP5167003B2 - 床暖房温水マット及び巻込み方法 - Google Patents

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本発明は、集合住宅や戸建て住宅などに敷設される温水床暖房に用いられる床暖房温水マットとこれをコンパクトに梱包等するための巻込み方法に関するものである。
従来、住居用床暖房温水マットの放熱配管は、配管経路溝を刻設した発泡スチロール(発泡ポリスチレン重合体)のベースボードに耐熱樹脂を素材とした放熱管を嵌装配管し、その上面に放熱シート(アルミシート等)を全面に渡って張設した温水マットを対象室内に敷設し、室内全面にフローリング等の床仕上げ材を固定する工法が行われてきている。
放熱管は発泡スチロールと放熱シートの間に挟まれて固定され、放熱管には暖房時に温水が通湯されるが、暖房として如何に早くフローリング面の温度を上昇させ温水の熱効率を高めるかが検討課題となっており、ベースボードの上面に均熱用の表面板を設け、敷設放熱管と均熱用表面板との間に伝熱促進部材を設け、更に、敷設放熱管と敷設溝との間に空気層空間を形成すること(特許文献1)が提案されている。
また、既に配管されているマットを対象室内に敷設するため、運搬や保管の際に嵩張って極めて取扱い難いという問題がある。この問題に対応しては様々な提案がされてきているが、最近ではマットをロール状に巻く方法(特許文献2、3)や、折り畳むための方法(特許文献4)が提案されている。
特開2002−81661号公報 特開平04−80531号公報 特開2000−65365号公報 特開2005−337638号公報
しかしながら、放熱管敷設経路のパターンは、マットを構成するベースボードをロール巻きしたり折畳んだりする場合、ロール巻きの屈曲部や折り畳みの屈折部との交差を避けることができない。従って、マットをロール巻きしたり、折畳んだりする際の折り目と交差する部分に嵌入されている放熱管は、無理な屈曲や屈折を強いられることになる。
無理に屈曲や屈折をした放熱管は、巻いたり畳んだりした温水マットを広げて対象室内に敷設しようとしても、座屈して直ぐには原形に回復せずスムーズな敷設作業の障害となり、著しい場合には、その部分が変形したり、破損したりする重大な問題に連ながりかねない。
また、温水マットを巻いたり畳んだりする屈曲部に形成する割溝は、温水マットを横断して端から端まで貫通して形成されるので、温水マットを広げて対象室内に敷設した際に、巻込み等の際に一旦拡開破断する割溝が放熱管敷設溝との交差部において放熱管敷設溝に隙間を造り、暖房作動時に放熱によって温められた空気が、この隙間から放出され、熱効率を悪くする問題がある。
更に、放熱管敷設経路のパターンは、1本の放熱管敷設溝が一筆書き状に屈曲して両端が熱源接続口に至るものであるが、マットを構成する1枚のベースボード上に一筆書き状に屈曲させて放熱管敷設溝を刻設するのは面倒であるうえ、ベースボードの面積が大きくなるため、中央部に小根太を嵌装して補強するほか、上下の敷設溝屈曲部に小根太に断続する小小根太を嵌装して補強しなければならないという問題がある。
マット上下の敷設溝屈曲部への小小根太の嵌装は、ベースボードの基本形状を複雑にして加工を困難にするほか、現場施工者が小根太と小小根太が連続しているものと誤解し易く、小根太部分に釘打ちして温水マットを固定する際、小根太と小小根太の断続部に釘打ちが行われベースボードを傷つけたり、不安定な固定が行われる原因となってきた。
本発明は上記した課題に対応しようとするものであり、ベースボードの表面に敷設経路に沿って放熱回流する放熱管の放熱管敷設溝を刻設し、裏面に、放熱管敷設溝との交差部において断続し、放熱管敷設溝列に沿ってボードを横断並列する割溝を形成し、前記交差部における割溝の断続部にはカッター切込みを施すようにした。
すなわち、放熱管敷設マットを巻き込んだり、畳んだりする際には、マットの表面を内側にするので、放熱管敷設溝列に沿ってボードを横断並列する、ベースボードの裏面に形成された割溝が外表面に拡開し割溝の底部が断裂して、ベースボードの表面に張設された柔軟な放熱シートが曲折自在にベースボードの一体性を維持する。
この際、敷設放熱管との交差部における割溝は断裂して、不規則な裂断面を形成するが、放熱管敷設溝との交差部においてはカッター切込みが施され始めから離間しているので、割溝が外表面に拡開し割溝の底部が断裂する際にも、切込み断面が曲折に抵抗することなく離間して敷設放熱管の側腹に沿って摺動し、放熱管に対する軋轢を緩和する。
また、温水マットを広げて原形に復し、対象室内に敷設する際には、拡開した割溝は溝幅を残して閉縮してパネル状に展開するが、残された溝幅が展開に対する余裕と自在性を維持すると共に、交差部におけるカッター切込み断面は密接状態に回復するので、放熱管の敷設形状を安定した形で固定し、同時に温水マット全体としての形状を安定させるものである。
更に、温水マットを広げて原形に復し、対象室内に敷設する際には、交差部におけるカッター切込みによる平滑な断面は密着状態に回復するので、巻込み等の際に一旦拡開破断する割溝が放熱管敷設溝との交差部において形成する放熱管敷設溝の隙間も密閉され、放熱によって温められた空気の放出が防止され、敷設放熱管内に貯留されて熱効率を高める効果を挙げることができるようにした。
また更に、マットを構成するベースボード上に一筆書き状に形成される放熱管敷設経路のパターンは、屈曲部がボードの上下端に集中しているので、上下端を切り離せば中央部は直線的な敷設溝が並列する単純な形状になることに着目し、ベースボードを放熱管敷設溝が曲回する上下端部と敷設溝が直線的に並列する中央部の3片に分割して各別に、放熱管敷設溝を刻設するようにした。
この構成により、ベースボードの上下端部の縦寸法が短縮され、一体物として形状的に不安定となっていた上下端部を、中央部の敷設溝直線部と切り離して安定させ、小根太との連続を誤解され易い小小根太の嵌装を省略できるので、その分コストを下げることができ、誤った釘打ちも防止できるようにした。
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
1は発泡スチロールで構成されたベースボードで、所定間隔に小根太5の嵌装による補強がなされ、表面には放熱回流する放熱管敷設経路に沿って放熱管敷設溝11が刻設され、その敷設溝11に耐熱樹脂を素材とした放熱管13を嵌装配管し、その上面に放熱シート3を全面に渡って張設されるようになっている。
他の実施例として、図6に示すようにベースボード1を上端片1a、中央部の直線敷設溝並列片1b、下端片1cに分割して、それぞれに敷設溝11を刻設した後、3片を並べて表面に放熱シートを張設することにより一体化して放熱管を敷設するようにすれば、前記のように小小根太の嵌装を省略でき、誤った釘打ちも防止できるものである。
敷設溝11は、開口部12からの所定深度位置までを逆テーパー構造として溝内壁の幅径により、敷設配管の最大管径管腹面部を挟圧固定する嵌入挟圧構造に形成されている。従って、深度位置より上部の溝径は放熱管13の直径より狭くなっているので、放熱管13が一旦押圧嵌入されると下部からの押上げ力が働かなければ敷設溝11から外れることがない。
放熱管13の敷設経路パターンは、ベースボード1の表面に熱源接続口Aから放熱管敷設溝を放熱回流して再び熱源接続口Aに回流する形態で設定されており、回流するための屈曲部を除いて略平行並列状態に設定され、これに対応するベースボード1の裏面には、敷設経路パターンの敷設溝11が略平行並列状態となっている放熱管敷設溝列に沿って、図2に示すように巻き込みの屈曲に対応する適宜間隔をもってボードを横断並列する複数の割溝2が形成される。
割溝2は、所定の間隙幅を持つ隙間溝とし、ボード1の表面側に至る底部に割溝2が拡開されると破断する破断部21を残して先端がV字形21aに形成され、放熱管敷設溝11との交差部においては割溝が途切れて断続する形で、ボード1の裏面を横断して構成されている。
割溝が途切れる敷設溝との交差部22にはカッター切込み23が施され、割溝2の拡開に対応して放熱管13の屈曲する側腹に沿って切込み面24a、24bが離間してベースボード1の巻き込みに対応して放熱管の交差部を支持しながら屈折させる。
このよう構成された温水マットを、巻き芯など適宜の補助機材を用いてボード1の表面を内側にして巻くことにより、ベースボードの裏面に形成された割溝2が外表面に拡開し割溝の底部破断部21が断裂すると同時に、カッター切込み23が入れられた放熱管敷設溝11との交差部22の切込み面24a、bが離間して敷設放熱管13の側腹に沿って摺動し、放熱管に対する軋轢を緩和しつつ、図4に示すようにコンパクトなロール巻きに温水マットを巻くことができるものである。
ロール巻きにして梱包された温水マットは、そのまま保管、或いは敷設現場に搬送され、現場で温水マットを広げて原形に復し、対象室内に敷設する際には、拡開した割溝2は溝幅を残して閉縮し、交差部において平滑面を形成するカッター切込み断面24a、24bは密着状態に回復するので、巻込み等の際に一旦拡開破断する割溝が放熱管敷設溝との交差部において形成する放熱管敷設溝の隙間も密閉され、放熱によって温められた空気の放出が防止され、敷設放熱管内に貯留されて熱効率を高める効果を挙げることができる。
本発明は以上のように構成したので、敷物状に広がって嵩張るマットをコンパクトなロール巻きにでき、巻き込む際の屈折部と交差する部分に嵌入されている放熱管に対する無理な屈曲や屈折を避けることができると共に、割溝を通じて放出されてしまっていた温められた空気を放熱管敷設溝内に貯留して熱効率を高めることができたものである。
本発明の実施例を示すもので、ベースボードの表面に形成された敷設経路に沿って配管された放熱管と補強設定された小根太の状况と、裏面に形成された割溝の関係を示す、裏面に形成された割溝を破線で示した床暖房温水マット表面の全体平面図 同じく、ベースボードに刻設された放熱配管敷設溝と割溝との関係を示すため、割溝を破断して破断面と放熱管敷設溝のカッター切込み断面を示した割溝破断面の拡大斜視図 同じく、割溝を形成したマット裏面を外表にして巻き込みのために割溝を拡開して、割溝と放熱管敷設溝との関係を示すマットの折り曲げ部における割溝拡開面の拡大斜視図 同じく、割溝を形成したマット裏面を外表にして割溝を拡開して割溝と放熱管敷設溝との関係を示すマット端縁要部の折り曲げ斜視図 同じく、床暖房温水マットをロール巻きにした状態を示す床暖房温水マットのロール巻き状態斜視図 同じく、ベースボードを、放熱管敷設溝が曲回する上下端部と敷設溝が直線的に並列する中央部の3片に分割した実施例を示す床暖房温水マット表面の全体平面図
符号の説明
1 ベースボード
1a 放熱管敷設溝が曲回する上端片
1b 敷設溝が直線的に並列する中央片
1c 放熱管敷設溝が曲回して開口部に至る下端片
11 放熱管敷設溝
12 放熱管敷設溝の開口部
13 放熱管
2 割溝
21 割溝の拡開破断部
21a 割溝先端のV字溝
22 割溝が途切れる放熱管敷設溝との交差部
23 放熱管敷設溝交差部のカッター切込み
24a カッター切込み接離面
24b カッター切込み接離面
3 温熱伝導部材シート
4 ベースボードの小根太嵌装部
5 小根太
A ベースボード上の熱源接続口

Claims (4)

  1. ベースボードの表面に、敷設経路パターンに沿って放熱回流する放熱管の放熱管敷設溝を刻設し、裏面に、放熱管敷設溝との交差部において中断して断続し、敷設経路パターン中央部の放熱管敷設溝直線部の並列溝列に沿ってベースボードを横断並列する割溝を形成し、前記交差部における割溝の中断部には中断した割溝を繋ぐカッター切込みを施し、表面を放熱シートにて被覆したことを特徴とする床暖房温水マット
  2. 割溝を、所定間隙幅の隙間とし、割溝が拡開されると破断する破断部を残し、隙間の先端を温水マットの裏面から表面に向かってV字形に形成するようにしたことを特徴とする請求項1記載の床暖房温水マット
  3. ベースボードを、放熱管敷設溝が曲回する上下端部と敷設溝が直線的に並列する中央部の3片に分割して、各別に放熱管敷設溝を刻設した後、3片を並べて表面に放熱シートを張設することにより一体化して放熱管を敷設するようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の床暖房温水マット
  4. ベースボードの表面に、敷設経路パターンに沿って放熱回流する放熱管を敷設し、裏面に、敷設放熱管との交差部において中断して断続し、放熱管敷設溝列に沿ってベースボードを横断並列する割溝を形成し、前記交差部における割溝の中断部にはカッター切込みを施すようにした床暖房用放熱温水マットを、放熱管敷設面を内側にして外表の割溝を拡開しつつロール巻きにすることを特徴とする床暖房温水マットの巻込み方法
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