以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態のアナログ電子時計1Aの全体構成を示すブロック図、図2は、このアナログ電子時計1Aの文字板110を示す平面図である。
この実施形態のアナログ電子時計1Aは、複数の指針11a〜11cを回転させて時刻を表示するアナログ表示部と、例えば文字板110上に配置された発電手段としてのソーラセル12とを有するもので、例えば腕時計の本体部となるものである。
このアナログ電子時計1Aは、図1に示すように、上記の指針11a〜11cやソーラセル12に加えて、ソーラセル12への電流の逆流を防止するダイオードD1と、発電された電力を蓄える第1蓄電手段としての二次電池2および第2蓄電手段としてのコンデンサ3と、指針11a〜11cを回転駆動するステップモータ14と、ステップモータ14の運動を指針11a〜11cに伝達する輪列機構13と、時刻計時用に所定周波数の発振信号を生成する発振回路15と、時計動作を実現させる各種の制御動作を行うLSI(大規模集積回路)18等を備えている。
LSI18には、ステップモータ14に駆動電流を出力する駆動手段としての駆動回路24と、発振回路15から発振信号を受けて時刻の計時を行う計時回路25と、時刻表示処理や電源切替処理など各部の統括的な制御処理を行う制御手段としてのCPU(中央演算処理装置)21と、CPU21に作業用のメモリ空間を提供するRAM22と、制御データや制御プログラムを格納したROM23と、ソーラセル12に対する充電先の接続やLSI18やその他の各部の電源供給元の接続を切り替える第1スイッチTr1および第2スイッチTr2と、これら第1および第2スイッチTr1,Tr2の切替信号を生成する電源切替制御手段としてのスイッチ切替回路40と、二次電池2の電池電圧値を検出する検出手段としての電池電圧検出器32と、入力電圧(電源電圧)がBAC(バッテリオールクリア)電圧になったことを検出するBAC電圧検出器31等が設けられている。
二次電池2は、電気化学反応を利用して電力を蓄えたり放電を行ったりするものであり、その蓄電容量はコンデンサ3に比べて非常に大きなものである。コンデンサ3は、静電容量によって電荷を蓄える構成であり、一般的なコンデンサ或いは比較的容量の大きな電気二重層コンデンサなどを適用することができる。
第1および第2のスイッチTr1,Tr2は、例えばMOSトランジスタやバイポーラトランジスタなどから構成される。第1スイッチTr1は、ソーラセル12とコンデンサ3、並びにソーラセル12と電源ライン(VDD)とそれぞれ接続する共通の配線上に設けられ、オン状態からオフ状態に切り替わることで、ソーラセル12および二次電池2を、コンデンサ3および電源ライン(VDD)から切り離すようになっている。
また、第2スイッチTr2は、ソーラセル12と二次電池2とを接続する配線上に設けられ、オン状態からオフ状態に切り替わることで、二次電池2をソーラセル12、コンデンサ3および電源ライン(VDD)から切り離すようになっている。
駆動回路24は、CPU21から供給されるタイミングパルスに応じて電源電圧VDDをステップモータ14にパルス出力することで、ステップモータ14を1ステップずつ回転駆動させるものである。
電池電圧検出器32は、例えば、二次電池2の電圧と2種類の閾値電圧LV1,LV2(図3参照)とを比較して、その比較信号をCPU21に出力することで、二次電池2の電圧がMidレベルに復帰したことの検出と、二次電池2の電圧がChargeレベルまで低下したことの検出とを行うものである。
BAC電圧検出器31は、電源電圧VDDがLSI18の動作下限電圧を下回ってLSI18が不安定動作する前に、LSI18をオールクリア状態にするためのものであり、動作下限電圧より僅かに高い第0閾値電圧LV0(図3参照)と電源電圧VDDとを比較して、電源電圧VDDが閾値電圧を下回った場合にオールクリア信号をCPU21に出力するものである。LSI18は、このオールクリア信号によってリセット状態となる。
スイッチ切替回路40は、第1スイッチTr1の制御端子に切替信号を出力するアンドゲート43と、第2スイッチTr2の制御端子に切替信号を出力するアンドゲート44と、アンドゲート43,44の1つの入力信号を供給するラッチ回路42と、アンドゲート43,44の別の入力信号を生成するコンパレータCP1と、コンパレータCP1から一方のアンドゲート44に入力される信号のみを反転させるインバータ45と、コンパレータCP1の比較参照電圧を2種類生成する電圧リファレンス回路41と、コンパレータCP1の電圧比較用にコンデンサ3の電圧を分圧する分割抵抗R1,R2等から構成される。 ラッチ回路42は、CPU21から送られるハイレベル又はローレベルの制御信号をラッチして、この信号の出力を継続するものである。
このラッチ回路42は、第1スイッチTr1と第2スイッチTr2とを強制的にオン状態に切り替える制御信号をラッチするものである。ラッチ回路42は、CPU21からローレベル信号を受けてアンドゲート43,44にローレベル信号を出力することで、コンパレータCP1の出力によらずに、アンドゲート43,44からローレベル信号を出力させて第1および第2スイッチTr1,Tr2を共にオンさせる。
コンパレータCP1は、電圧リファレンス回路41から供給される参照電圧と、コンデンサ3の分圧電圧とを比較して、その大小を表わすハイレベル信号またはローレベル信号を出力する。
電圧リファレンス回路41は、2種類の参照電圧を生成して、出力端子OUTからコンパレータCP1の反転入力端子へ供給されるものである。第1の参照電圧は、コンデンサ3のフル充電を示す高レベル電圧としての第3閾値電圧LV3(図3参照)に対応した電圧(第3閾値電圧LV3を分割抵抗R1,R2の分圧比分低下させた電圧)であり、第2の参照電圧は、コンデンサ3の充電低下を示す低レベル電圧としての第1閾値電圧LV1(図3参照)に対応する電圧(第1閾値電圧LV1を分割抵抗R1,R2の分圧比分低下させた電圧)である。
これらの第1および第2の参照電圧は、コンパレータCP1の出力であるセレクト信号SELによって切り替えられるようになっている。具体的には、コンデンサ3の電圧が高い方の第1参照電圧を超えれば、コンパレータCP1に入力される比較参照電圧が低い方の第2参照電圧に切り替わり、コンデンサ3の電圧が低い方の第2参照電圧を下回れば、コンパレータCP1に入力される比較参照電圧が高い方の第1参照電圧に切り替わる。
計時回路25と発振回路15は、LSI18に供給される電源と同一の電源が供給されて計時動作を行うようになっている。また、これら計時回路25と発振回路15による計時動作はLSI18の動作と連動しており、LSI18が停止すれば計時動作も停止されるし、LSI18が作動すれば計時動作も再開されるようになっている。
図2に示すように、文字板110には、チャージ標識部として、例えば5秒の位置に“Cha”などの充電表示マーク101が設けられている。この充電表示マーク101は、クイックスタート機能によって指針11aが指し示すことで、充電中であることをユーザに表示するものである。また、帰零処理により指針11a〜11cが戻される基準位置Zは、特に制限されるものではないが、00時00分00秒に設定されている。帰零処理とは、電源電圧VDDの低下によりLSI18の動作が停止した後も、CPU21が指針11a〜11cの位置を見失わないように、指針11a〜11cを予め定められた基準位置Zに戻しておく処理のことである。充電表示マーク101は、クイックスタート機能によって一時的に指針11aを充電表示マーク101の位置まで移動させた後に、少ない電力で帰零させることが可能なように、基準位置Zの近傍、例えば、基準位置Zから±45度以内の範囲に設けておくと好ましい。
次に、上記構成のアナログ電子時計1Aの動作について説明する。
図3には、第1実施形態のアナログ電子時計1Aにおける二次電池2とコンデンサ3の電圧遷移例を表わした説明図を示す。同図において、電圧変化グラフの上段には電源接続状態の変化例を、その下段には、指針11a〜11cとLSI18の動作パターンの変化例をそれぞれ示している。また、図4には、図3の電源接続状態A〜Cにおける第1および第2スイッチTr1,Tr2の切替パターンをそれぞれ表わした説明図を示す。なお、図4では、分かりやすくするため第1および第2スイッチTr1,Tr2をLSI18の外側に配置して記している。
この実施の形態のアナログ電子時計1においては、動作状態が切り替えられる二次電池2やコンデンサ3の電圧範囲として、図3に示すように、Highレベル、通常レベルとしてのMidレベル、Lowレベル、第1レベルとしてのChargeレベル、BACレベルとが設定されている。Midレベル以上が時刻表示等の通常の時計動作が行われる電圧レベルであり、それより低いChargeレベルは二次電池2の電圧低下を避けるために通常の時計機能のうち消費電力の比較的大きい動作が停止される電圧レベルである。また、BACレベルは、LSI18をオールクリアして停止させる電圧レベルである。
ここで、上記のHighレベルとMidレベルとの境界の電圧が、コンデンサ3がフル充電になってコンパレータCP1の状態が切り替えられる第3閾値電圧LV3である。また、LowレベルとMidレベルとの境界の電圧が第2閾値電圧LV2であり、LowレベルとChargeレベルとの境界の電圧が第1閾値電圧LV1である。この第1閾値電圧LV1は、電池電圧検出器32が二次電池2の電圧がChargeレベルへ低下したことを検出するための閾値電圧であるとともに、コンデンサ3の充電低下によりコンパレータCP1の状態が切り替えられる電圧にもなっている。さらに、ChargeレベルとBACレベルとの境界の電圧が第0閾値電圧LV0である。
また、この実施形態のアナログ電子時計1Aにおいては、二次電池2やコンデンサ3の電圧の移り変わりに応じて、電源の接続状態が状態A〜状態Cに変化するようになっている。
電源接続状態Aは、図4(a)に示すように、第1および第2スイッチTr1,Tr2が両方ともオンされた状態である。この電源接続状態Aは、図3に示すように、二次電池2の電圧レベルがHighレベルからLowレベルにある場合に生起されるようになっている。但し、二次電池2の電圧が、一旦、Chargeレベルに低下した場合には、次にMidレベルに回復した後に再び状態Aに回復するように設定されている。
図4(a)のように第1および第2スイッチTr1,Tr2の両方がオンされることで、ソーラセル12に対して二次電池2とコンデンサ3の両方が並列に接続され、ソーラセル12の電力供給が二次電池2とコンデンサ3の両方に行われる設定となる。また、電源ライン(VDD)に対して二次電池2とコンデンサ3の両方が並列に接続されて、電源ライン(VDD)への電源供給が二次電池2とコンデンサ3の両方から行われる設定となる。
電源接続状態Bは、図4(b)に示すように、第1スイッチTr1がオン、第2スイッチTr2がオフされた状態である。この電源接続状態Bは、図3に示すように、二次電池2の電圧レベルがChargeレベルに低下して指針11a〜11cが基準位置Zに帰零した後、次に二次電池2の電圧レベルがMidレベルに回復するまでの要充電期間の一部の期間で生起されるようになっている。すなわち、上記の要充電期間のうち、コンデンサ3の電圧が一旦第1閾値電圧LV1へ低下してから再び第3閾値電圧LV3に達するまでの期間に生起されるようになっている。
図4(b)のように第1スイッチTr1がオン、第2スイッチTr2がオフされることで、電源ライン(VDD)から二次電池2が切り離されて、二次電池2の電力消費がなくなるようになっている。また、ソーラセル12の電力供給がコンデンサ3のみに行われるとともに、電源ライン(VDD)への電源供給がコンデンサ3のみから行われる設定となって、ソーラセル12で発電があった場合に、比較的速やかにコンデンサ3が充電されてLSI18へ動作電圧を供給できるようになっている。
電源接続状態Cは、図4(c)に示すように、第1スイッチTr1がオフ、第2スイッチTr2がオンされた状態である。この電源接続状態Cは、図3に示すように、二次電池2の電圧レベルがChargeレベルに低下して指針11a〜11cが帰零した後、次に二次電池2の電圧レベルがMidレベルに回復するまでの要充電期間のうち、コンデンサ3の電圧が第3閾値電圧LV3に達してから第1閾値電圧LV1に低下するまでの期間に生起されるようになっている。
図4(c)のように第1スイッチTr1がオフ、第2スイッチTr2がオンされることで、二次電池2は電源ライン(VDD)から切り離されたままソーラセル12に接続されることとなって、二次電池2の充電が進められるようになっている。また、電源ライン(VDD)にはコンデンサ3が接続されてコンデンサ3から動作電圧が供給されるようになっている。
このような電源接続状態A〜Cの切り替えは、電池電圧検出器32による二次電池2の電圧検出と、この電圧検出に基づいてCPU21により行われるラッチ回路42の設定の切り替えと、コンパレータCP1によるコンデンサ3の電圧比較によって実現されるものである。
[全体動作の概略]
図3に示すように、二次電池2の電圧レベルがMidレベル以上からChargeレベルに低下するまでは(図3の遷移点P〜Q)、LSI18は通常の時計動作を行う通常動作状態となる。すなわち、計時回路25により時刻が計時され、この時刻計時に同期してCPU21が駆動回路24に所定のタイミングパルスを出力することで、時刻に同期してステップモータ14が駆動され、それにより指針11a〜11cが回転して時刻が表示される。なお、この実施形態のアナログ電子時計1Aにおいては、通常動作状態において、二次電池2の電圧レベルがLowレベルに低下した場合には、指針を1秒ごとに1ステップ運針する駆動パターンから2秒ごとに2ステップ運針する駆動パターンへと変化させるなどして、充電量が少なくなっていることをユーザに通知するようになっている。
また、指針11a〜11cにより時刻表示が行われる通常動作中には、電源接続状態は図4(a)に示す状態Aとされる。それにより、ソーラセル8によって発電が行われれば、二次電池2とコンデンサ3に充電が行われて電圧レベルが上がるし、ソーラセル12によって発電が行われなければ、二次電池2とコンデンサ3の電圧レベルは低下していく。
ソーラセル12の発電がなされずに時計動作が続いて、LSI18の電力消費により二次電池2の電圧レベルがChargeレベルまで低下すると(図3の遷移点Q)、電池電圧検出器32によりそれが検知され、CPU21の制御によって帰零処理が開始される。帰零処理は、指針11a〜11cを所定の基準位置(例えば00時00分00秒)まで移動させて停止させる処理であるが、指針11a〜11cが基準位置に移動するまでは、時刻表示処理と同様に時刻に同期させて指針11a〜11cを駆動するため、LSI18の状態と指針11a〜11cの動作は通常の時刻表示処理のときと変化はない。この帰零処理により、二次電池2の電圧は第1閾値電圧LV1より僅かに低い電圧まで低下する(図3の遷移点Q〜R)。
帰零処理が完了すると(図3の遷移点R)、CPU21は指針11a〜11cの駆動処理を停止して、指針11a〜11cが基準位置で停止した帰零状態となる。ここで、指針11a〜11cは停止するが、計時回路25の計時処理は継続したままとなる。さらに、帰零処理が完了すると、CPU21はラッチ回路42にデータ値“1”をセットする。それにより電源接続状態が状態Bへと切り替わる。これにより、LSI18の電源供給元の接続から二次電池2が切り離されてコンデンサ3のみとされる。
ここで、さらに発電が行われずに時間が経過すると、コンデンサ3の電力がLSI18により消費されて、コンデンサ3の電圧レベルがBACレベルまで低下する(図3の遷移点S)。コンデンサ3の電圧レベルがBACレベルまで低下すると、BAC電圧検出器31からオールクリア信号が出力されて、LSI18はオールクリア(AC)状態となる。そして、計時回路25の計時処理も停止する。
一方、電源接続状態Bにおいて発電が行われると、ソーラセル12の充電先の接続がコンデンサ3のみなので、コンデンサ3の電圧は比較的速やかに上昇する。そして、コンデンサ3の電圧レベルが、先ず、Chargeレベルまで復帰すると(図3の遷移点T)、LSI18がリセット状態で起動して計時回路25の計時処理も再開される。リセット状態からの始動の場合には12時からの時刻カウントとなる。
さらに、発電が継続されてコンデンサ3の電圧が第3閾値電圧LV3まで上昇すると(図3の遷移点U)、コンパレータCP1の出力はローレベルからハイレベルに変化して、それにより、電源接続状態が状態Cへと切り替えられる。状態Cでは、先に説明したように、LSI18の電源供給元の接続がコンデンサ3にされたまま、ソーラセル12の電力供給先の接続が二次電池2側に切り替えられる。
また、電源接続状態Cに切り替わるのと同時に(図3の遷移点U)、コンパレータCP1の出力がCPU21に送られ、それにより現在の状態が充電中であることをユーザに表示するために指針11aを動かす補助運針処理をCPU21が開始する。この補助運針処理は、時計が停止した状態で発電を開始したときに比較的速やかに指針11aを動かす処理であることから、クイックスタート機能に該当するものである。この補助運針処理については後に詳細を説明する。
この補助運針処理の期間(図3の遷移点U〜W)には、ソーラセル12により発電が継続されれば、この発電電力が二次電池2に送られるため二次電池2の充電レベルが上昇する(図3の遷移点V)。補助運針処理では指針11aは動き続けることはなくすぐに停止するが、LSI18は動作しているので、その電力消費によりコンデンサ3の電圧レベルはすぐにChargeレベルまで低下する(図3の遷移点W)。そして、この低下により、コンパレータCP1の出力がローレベルに反転して、電源接続状態が状態Bに切り替わる。
電源接続状態Bに切り替わると、指針11a〜11cは停止した状態を保ちつつ、計時回路25の計時処理は継続される。そして、発電が行われれば、図3の遷移点T〜Uの期間の状態と同様に、コンデンサ3に充電が行われてコンデンサ3の電圧が上昇するし、発電が停止されれば、図3の遷移点R〜Sの期間の状態と同要に、コンデンサ3の電圧が低下したりLSI18がオールクリア状態にされたりする。
図3の例では、遷移点Wより後にも充電が継続されて、再度、コンデンサ3の電圧が第3閾値電圧LV3まで上昇するとともに補助運針処理が繰り返されている。このように補助運針処理が繰り返されるごとに、二次電池2の充電レベルが次第に上昇していく。そして、二次電池2の電圧レベルがMidレベルに復帰すると(図3の遷移点X)、電池電圧検出器32によりこれが検知されてCPU21に通知される。
二次電池2の電圧レベルがMidレベルに復帰すると、LSI18は通常動作へと復帰する。すなわち、CPU21がラッチ回路42にデータ値“0”を設定することで、先ず、電源接続状態が状態Aに切り替わる。これにより、第1および第2スイッチTr1,Tr2が両方ともオンされて、ソーラセル12やLSI18に対して二次電池2とコンデンサ3が並列に接続された状態となる。さらに、CPU21の制御によって、計時回路25の計時に同期させて指針11a〜11cを駆動させる時刻表示処理が再開される。なお、一旦、コンデンサ3の電圧レベルがBACレベルまで低下した場合には、LSI18がオールリセットされて計時回路25の計時時刻が正確な時刻から外れているので、例えば、図示しない電波受信器などを動作させてタイムコードを受信することで時刻の修正を行ったりする。
[補助運針処理]
図5には、二次電池2、コンデンサ3およびソーラセル12の電圧変化(a)と、補助運針処理による指針11aの位置変化(b)とを表わすタイムチャートを示す。同図は二次電池2の電圧がChargeレベルまで低下した後にソーラセル12による発電が行われて二次電池2の電圧が徐々に復帰していく期間を主に示すものである。図5(a)のタイミングm〜tの期間はソーラセル12による発電が行われている期間であり、そのうちのB1〜B3がコンデンサ3に充電が行われている期間、C1〜C3が二次電池2に充電が行われている期間である。
第1実施形態のアナログ電子時計1Aでは、コンデンサ3がフル充電されて電源接続状態Cへ切り替えられると(図5(a)のタイミングo,q,s)、コンデンサ3の電力により補助運針処理が開始される。補助運針処理は、CPU21が駆動回路24に所定のパルス出力を行うことで、指針11aを充電表示マーク101(“Cha”:図2参照)まで運針させ、短い所定時間(例えば1秒)停止させた後に、再び基準位置Zまで指針11aを移動させて停止させる処理であり、フル充電されたコンデンサ3の電力量によって遂行できる処理である。
上記の補助運針処理により、ユーザにアナログ電子時計1Aが充電中であることを示すことができるとともに、その後、発電が停止してLSI18がリセットされるBACレベルまで電源電圧VDDが低下しても、CPU21が指針11a〜11cを見失うことがない。
なお、補助運針処理が繰り返し実行される周期(図5(a)のタイミングo−q間やタイミングq−s間)は、補助運針やLSI18の動作によりコンデンサ3の電力が消費される時間(図5の期間C1,C2)とコンデンサ3の充電時間(図5の期間B2,B3)との合計の時間となる。このうち期間C1,C2は、それらの間にLSI18が実行する処理は同一であるため、毎回ほぼ等しくなる。一方、期間B2,B3は、コンデンサ3の充電に要する時間長t2,t3によって変化する。すなわち、ソーラセル12の発電量によって変化する。従って、補助運針処理が繰り返される時間間隔は、ソーラセル12の発電量によって変化することになる。
従って、ユーザは補助運針処理が行われる時間間隔に基づいて発電量についても認識することが可能となる。すなわち、指針11aが充電表示マーク101に移動して帰零する補助動作が短い周期で行われているときには発電量が多く、長い周期で行われているときには発電量が少ないことを認識することができる。
次に、上記の電源切替の制御や補助運針を実現するCPU21の制御処理についてフローチャートに基づいて詳細に説明する。
図6には、CPU21により実行される時計制御処理のフローチャートを示す。
この時計制御処理はCPU21により電源投入時に開始されて、その後、継続的に実行される処理である。
この処理が開始されると、先ず、ステップS1で、CPU21は電池電圧検出器32の出力を確認してChargeレベルを検出していないか確認する。そして、Chargeレベルを検出していなければ、ステップS2へ移行して、ラッチ回路42にローレベルのデータ値をセットする。このラッチ回路42へのデータセットによりコンパレータCP1の出力によらずに、第1および第2スイッチTr1,Tr2はともにオンとなる(ステップS3)。さらにChargeレベルが検出されなければ、二次電池2の電圧はLowレベル以上にあるということなので、CPU21はステップS3に移行して通常の時計処理を実行する。そして、再び、ステップS1に戻る。
一方、ステップS1で電池電圧検出器32の出力により二次電池2がChargeレベルになったことが判別されたら、ステップS5へ移行して、指針11a〜11cの帰零処理を行う。ステップS5の帰零処理は、ステップS4の時計処理と同様のパターンで指針11a〜11cの運針処理を行いながら、指針11a〜11cが所定の基準位置(例えば00時00分00秒)まで移動したときに指針11a〜11cを停止させて完了となる処理である。上記のステップS1〜S5の処理期間が、図4の状態Aの期間に相当する。
ステップS5の帰零処理が完了したら、次に、ステップS6へ移行して、CPU21はラッチ回路42にハイレベルのデータ値をセットする。このとき、コンパレータCP1の出力はローレベルになっているので、上記ラッチ回路42のデータセットによって、第1スイッチTr1はオン、第2スイッチTr2がオフとなる(ステップS7)。
次に、CPU21は、ステップS8に移行して、コンパレータCP1の出力を確認して出力がハイレベルになったか否かを判別する。さらに、ハイレベルになっていなければステップS9に移行してBAC電圧検出器31からBACレベルへの電圧低下を示すリセット信号があるか否かを確認する。そして、ステップS8,S9の判別結果がともに“NO”であれば、何れか一方が”YES”となるまでこのステップS7〜S9のループ処理を繰り返す。この繰り返しの処理の期間が、図4の状態Bの期間(AC期間は除く)に相当する。
このループ処理において、ステップS8の判別処理でコンパレータCP1の出力がハイレベルに変化したと判別されると、このコンパレータCP1の出力により第1スイッチTr1がオフ、第2スイッチTr2がオンに切り替えられる(ステップS13)。さらに、CPU21は、この判別結果に基づいて指針11aの補助運針処理を行うためにステップS15aに移行する。
ステップS15aに移行すると、CPU21は、指針11aを補助運針させる制御処理を行う。すなわち、駆動回路24に制御パルスを出力して指針11aを充電表示マーク101の位置まで運針させ、その後、短い所定時間(例えば1秒)の後に基準位置Zまで戻す。
補助運針処理を行ったら、次に、CPU21はコンパレータCP1の出力がローレベルになったか判別し(ステップS16)、コンパレータCP1の出力がローレベルになっていなければ、電池電圧検出器32の出力に基づき二次電池2の電圧がMidレベルに上昇したか判別する(ステップS17)。そして、ステップS16,S17の判別処理がともに“NO”であれば、何れかが“YES”となるまで、ステップS16〜S17のループ処理を繰り返す。このステップS13〜S17の期間が、図4の状態Cの期間に相当する。
ステップS16〜S17のループ処理中、二次電池2の電圧レベルがMidレベルまで充電されない場合には、このステップS16〜S17のループ処理が繰り返される間に、LSI18によりコンデンサ3の電力が消費されてコンデンサ3の電圧レベルがChargeレベルまで低下するので、それにより、ステップS16で“YES”側に分岐される。ステップS16で“YES”側に分岐したらステップS7に戻り、図4の状態Bのときの処理に移行する。
また、ステップS16〜S17のループ処理中、二次電池2の電圧レベルがMidレベルに達してステップS17の判別処理で“YES”側に分岐すると、CPU21はステップS21に移行してラッチ回路42にローレベルのデータをセットする。これにより、第1および第2スイッチTr1,Tr2がともにオンとなる(ステップS22)。ローレベルのデータをセットしたら、続いて、ステップS1に戻り、上述した図4の状態Aのときの処理に移行する。
上記のステップS7,S8,S15aの処理等によって補助運針制御手段が構成される。
また、上述したステップS7〜S9のループ処理中(図4の状態Bの期間)、コンデンサ3の電圧レベルがBACレベルまで低下して、ステップS9の分岐処理で“YES”側に移行すると、電源電圧VDDの低下によりLSI18がリセットされて、CPU21による制御処理も中断される。そして、再度発電がなされてコンデンサ3の電圧レベルがChargeレベルに復帰すると、CPU21はステップS10の処理から再開される。
ステップS10から処理が再開されると、先ず、CPU21は該ステップでLSI18の各回路をリセットして始動させる。このとき、ラッチ回路42はハイレベルのデータ値にリセットされる。さらに、この段階では、コンパレータ出力はローレベルとなるので、第1スイッチTr1はオン、第2スイッチTr2はオフとなる。そして、LSI18が始動したら、CPU21は、BAC電圧検出器31がBACレベルへの電圧低下を検出していないか確認し(ステップS11)、電圧低下がなければステップS7に戻って、図4の状態Bのときの処理に移行する。
このような時計制御処理により、図3に示したような電源電圧の変化に応じた電源接続状態の切り替え処理、二次電池2の要充電期間に時刻表示を停止させる処理、並びに、二次電池2の要充電期間で且つコンデンサ3がフル充電になった場合に指針11aを補助運針させる処理等が実現されるようになっている。
以上のように、本実施形態のアナログ電子時計1Aによれば、二次電池2の要充電期間において発電が行われた場合に、この発電電流をコンデンサ3に送って電源電圧VDDを速やかに回復することで、この発電時に速やかに補助運針を行うことが可能になっている。そして、この補助運針処理において、指針11aを文字板110上に設けられた充電表示マーク101の位置まで移動させ、その後に基準位置Zへ戻すことによって、アナログ電子時計1Aの電源が充電中であることを明確にユーザに知らせることができる。さらに、補助運針の途中やその後に発電が停止された場合でも、コンデンサ3の電力によって指針11aは基準位置Zに戻されるので、CPU21が指針11aを見失うことがない。
また、この実施形態のアナログ電子時計1Aによれば、二次電池2の要充電期間にコンデンサ3の電圧が一定レベル上昇するごとに補助運針処理を行う構成であり、さらに、この要充電期間においてコンデンサ3の電力が消費される時間長(C1,C2,C3;図5)は一定となる。さらに、ソーラセル12の発電量が多い場合には、コンデンサ3の充電にかかる時間長(B2,B3;図5)が短くなる一方、発電量が少ない場合には、コンデンサ3の充電にかかる時間長(B2,B3;図5)が長くなる。従って、発電量の大小によって、補助運針が行われる周期が長くなったり短くなったり変動するので、補助運針で指針11aが動く周期から発電量の大小をユーザに知らせることができる。
また、コンデンサ3の電圧が第3閾値電圧LV3まで上昇したタイミングで補助運針処理を行い、コンデンサ3の電圧が第1閾値電圧LV1に低下する前に指針11aを基準位置Zに戻しているので、指針11aの帰零が確実に行われ、補助運針の途中やその後に発電が停止されても、CPU21が指針11aを見失うことがない。
さらに、コンデンサ3は、電圧から蓄電量を正確に求めることが可能であるので、コンデンサ3の電圧が第3閾値電圧LV3に上昇したタイミングで補助運針を開始することで、補助運針に必要な電力量を確実に確保することができ、指針11aを帰零させるまでの処理を確実に遂行することができる。
また、補助運針が行われる二次電池2の要充電期間には、二次電池2の電力が消費されないようにスイッチTr1,Tr2の切替制御が行われ、コンデンサ3の電力のみによってアナログ電子時計1Aが動作されるようになっているので、二次電池2を放電させ過ぎることなく、補助運針処理を行いながら同時に二次電池2の充電を行って二次電池2の電圧を早期にMidレベルまで復帰させることが可能になっている。
[第2実施形態]
図7には、第2実施形態のアナログ電子時計の全体構成を示すブロック図を、図8には、第2実施形態のアナログ電子時計における文字板の平面図を示す。
第2実施形態のアナログ電子時計1Bは、補助運針処理において充電中を表示することに加えて、発電量の大小も表示するようにしたものであり、LSI18bの構成や制御処理の大部分は第1実施形態とほぼ同様のものである。従って、同様の部分については同一符号を付して説明を省略する。
第2実施形態のLSI18bには、発電量の大小を検出するために、図7に示すように、入力電圧検出器34と、発電量計測手段および計数手段としての計時カウンタ33とを追加している。
計時カウンタ33は、コンデンサ3の電圧が第1閾値電圧LV1から第3閾値電圧LV3へ上昇するまでに要する充電時間をカウントするためのもので、CPU21からカウント開始の命令を受けて経過時間をカウントする。
入力電圧検出器34は、電源電圧VDDと第1閾値電圧LV1とを比較して、その比較信号をCPU21に出力する。電源電圧VDDが第1閾値電圧LV1に低下したことは、コンパレータCP1の出力に基づきCPU21が判別することができるが、電源電圧VDDがBACレベルから上昇して第1閾値電圧LV1を通過する際には、コンパレータCP1の出力はもともとローレベルにされていて切り替わることがないため、コンパレータCP1の出力からは判別することができない。そこで、この状況でも電源電圧VDDが第1閾値電圧LV1に達したことを検出するために、入力電圧検出器34を設けている。
第2実施形態の文字板110には、図8に示すように、チャージ標識部の複数の標識として“Cha1”,“Cha2”,“Cha3”等の3種類の充電表示マーク102〜104が設けられている。第1充電表示マーク102(“Cha1”)は、供給電流の少ない充電状態を示すもので、例えば3秒の位置に設けられている。第2充電表示マーク103(“Cha2”)は、供給電流が中程度の充電状態を示すもので、例えば6秒の位置に設けられている。第3充電表示マーク104(“Cha3”)は、供給電流が多い充電状態を示すもので、例えば9秒の位置に設けられている。
[補助運針処理]
図10(a),(b)には、二次電池、コンデンサ、ソーラセルの電圧変化と、第2実施形態の補助運針処理による針位置の変化の一例を表わしたタイムチャートを示す。
第2実施形態では、二次電池2の電圧がChargeレベルまで低下してからMidレベルに復帰するまでの要充電期間において、コンデンサ3の充電に係る時間のカウントが行われる。すなわち、コンデンサ3に充電が行われる期間B1,B2,B3において、コンデンサ3の電圧が第1閾値電圧LV1から第3閾値電圧LV3まで上昇する時間長t1,t2,t3が、上記の計時カウンタ33によりカウントされる。そして、この時間長t1,t2,t3の大小によりソーラセル12の発電量が判定される。
さらに、第2実施形態の補助運針処理では、上記の判定された発電量に応じて、指針11aが発電量の大小を表わす充電表示マーク102〜104の何れかの位置まで移動され、その後、基準位置Zまで戻される。例えば、図10(a),(b)の例では、コンデンサ3の1度目の充電時間t1が発電量大に相当すると判別されて、指針11aが第3の充電表示マーク104(“Cha3”)まで移動している。また、2度目の充電時間t2は発電量中に相当すると判別されて、指針11aが第2の充電表示マーク103(“Cha2”)の位置まで移動し、3度目の充電時間t3は発電量小に相当すると判別されて、指針11aが第1の充電表示マーク102(“Cha1”)の位置まで移動している。これら補助運針のタイミングや指針11aを基準位置Zまで戻すタイミングは、第1実施形態と同様である。
図9には、CPU21により実行される第2実施形態の時計制御処理のフローチャートを示す。
第2実施形態の時計制御処理は、発電量の検出を行うために、第1実施形態の時計制御処理に対して、ステップS12,S14a,S20の処理を追加したものである。また、発電量に応じた補助運針を行うために、補助運針のステップS15bを第1実施形態のものと変更している。同一符号を付したステップは、第1実施形態のステップと同様のものである。
第2実施形態の時計制御処理では、発電量の大小を示す補助運針を行うために、コンデンサ3がフル充電されてステップS8からステップS13へ移行した後に、CPU21は、計時カウンタ33から計時データを読み出して、この計時データに基づき発電量を判定する(ステップS14a)。そして、CPU21は、この判定結果に応じた指針11aの補助運針処理を行う(ステップS15b)。すなわち、指針11aを該発電量に対応する充電表示マーク102〜104の何れかの位置まで移動させ、指針11aが該充電表示位置に達したら所定時間後に帰零させる。上記のステップS8,S14a,S15bの処理等により補助運針制御手段が構成される。
また、発電量の判定に使用する計時カウンタ33を適宜なタイミングで動作させるために、コンデンサ3の電圧がChargeレベルまで低下してステップS16で“YES”側に分岐されたら、CPU21は、計時カウンタ33のカウント値をリセットして計時を開始させる(ステップS20)。
また、上記ステップS20での計時開始処理のみでは、一旦電源電圧VDDがBACレベルまで低下したのちに電源電圧VDDがLowレベルに復帰したタイミング(図10(a)のタイミングn)にはコンパレータCP1の出力が切り替わらないので計時を開始することができない。そのため、LSI18bが再起動してリセットされた後(ステップS10)において、入力電圧検出器34がLowレベルの電源電圧VDDを検出したか否かを確認し(ステップS12)。Lowレベルに達したと判別されたら、計時カウンタ33の計時を開始すべく計時カウンタ33をリセットするようになっている(ステップS20)。
このステップS12,S20の処理により、例えば図10(a)の期間B1,B2,B3において、コンデンサ3の電圧が第1閾値電圧LV1から第3閾値電圧LV3に上昇するまでの計時が行われるようになっている。そして、ステップS14a,S15bの処理により、発電量の判定と発電量の大小も示される充電中表示がなされるようになっている。
以上のように、この第2実施形態のアナログ電子時計1Bによれば、文字板110上に発電量の大小を示す複数の充電表示マーク102〜104を設け、補助運針処理で指針11aを発電量に応じた充電表示マーク102〜104まで移動させるようにしたので、ユーザに充電中であることを表示するさいに、そのときの発電量の大小も示すことが可能になっている。
また、この第2実施形態のアナログ電子時計1Bによれば、LSI18に設けられた計時カウンタ33によってコンデンサ3の充電時間のカウントを行うことで、ソーラセル12の発電量を計測することが可能になっている。
さらに、コンデンサ3は、電圧から蓄電量を正確に求めることが可能であるので、上記計時カウンタ33の計数によって発電量の大小を正確に検出することが可能になっている。
[第3実施形態]
図11には、第3実施形態のアナログ電子時計の全体構成を示すブロック図を示す。また、図10(a),(c)には、二次電池、コンデンサ、ソーラセルの電圧変化と、第3実施形態の補助運針処理による針位置の変化の一例を表わしたタイムチャートを示す。
第3実施形態のアナログ電子時計1Cは、補助運針処理での帰零のタイミングを第1実施形態と異ならせたものであり、LSI18cの構成や制御処理の大部分は第1実施形態のものと同様である。従って、同様の部分については同一符号を付して説明を省略する。
第3実施形態のLSI18cには、第1実施形態の構成に加えて入力電圧検出器34cが設けられている。入力電圧検出器34cには電源電圧VDDが入力され、補助運針処理が実行される要充電期間において、コンデンサ3の電圧が第1閾値電圧LV1まで低下してコンパレータCP1の出力が切り替わった際に、その後も継続してコンデンサ3の電圧が低下するか検出するためのものである。そして、コンデンサ3の電圧が継続して低下する場合には、この電圧低下をCPU21に通知するようになっている。具体的には、電源電圧VDDを第1閾値電圧LV1よりも僅かに低い帰零閾値電圧LV1aと比較して、その比較信号をCPU21に出力するものである。
なお、入力電圧検出器34cとして、コンデンサ3の電圧が第1閾値電圧LV1を下回ってコンパレータCP1の出力がローレベルに切り替わったときに、そのときの電源電圧VDDを保持し、その直後の電源電圧VDDと保持した電圧とを比較することで、コンデンサ3の電圧が第1閾値電圧LV1よりさらに低下しているか否かを検出する構成とすることもできる。
第3実施形態において文字板110に設けられた充電表示マークは、図2に示された第1実施形態のものと同一である。
[補助運針処理]
第3実施形態の補助運針処理では、補助運針が行われる期間C1,C2,C3において、CPU21は、指針11aを充電表示マーク101(“Cha”)の位置まで移動させ、そのまま指針11aを停止状態とする。そして、コンデンサ3の電圧が第1閾値電圧LV1と第3閾値電圧LV3の間に収まっている間は、指針11aを常に充電表示マーク101の位置に移動させたまま、充電状態であることを表示しつづける。
一方、コンデンサ3の電圧が第1閾値電圧LV1から更に低下して帰零閾値電圧LV1aに達した場合(図10(a)のタイミングv)は、入力電圧検出器34cがこれを検出して、この検出に基づきCPU21は指針11aを基準位置Zまで戻す。
なお、第1,第2実施形態では、電源電圧VDDが第1閾値電圧LV1以上の間に補助運針後の帰零を完了させているのに対して、第3実施形態では、補助運針後の帰零を電源電圧VDDが帰零閾値電圧LV1aになってから行っている。それゆえ、この補助運針後の帰零の運針が確実に行われるように、第3実施形態の第1閾値電圧LV1を、第1,第2実施形態の第1閾値電圧LV1より少し高めに設定するようにしても良い。
図12と図13には、第3実施形態の時計制御処理のフローチャートを示す。
第3実施形態の時計制御処理は、入力電圧検出器34cの出力に基づいて補助運針後の帰零を行うために、第1実施形態の時計制御処理にステップS18,S19の処理を追加したものである。また、毎回の補助運針で帰零を行わないように、補助運針のステップS15cも第1実施形態のものから変更している。その他の各ステップは、第1実施形態のものと同様である。
第3実施形態の時計制御処理では、ステップS8でコンデンサ3がフル充電されたと判別されてステップS13へ移行した後、指針11aを充電表示マーク101の位置に運針したのち帰零を行わない補助運針処理を行う(ステップS15c)。
また、補助運針後の帰零を適宜なタイミングで行うために、コンデンサ3の電圧レベルがChargeレベルまで低下して、ステップS16の分岐処理で“YES”側に分岐されたら、ステップS18に移行して、CPU21は、電源電圧VDDがさらに低下するか否かを判別する。そして、電源電圧VDDがさらに低下したと判別されたら、ステップS19へ移行して、指針11aの帰零処理を行う。一方、ステップS18の判別処理により電源電圧VDDがさらに低下していないと判別された場合は、帰零処理を行わずにそのままステップS7に戻る。上記のステップS8,S15c,S18,S19の処理等により補助運針制御手段が構成されている。
なお、補助運針後に指針11aが帰零されてなく、且つ、コンデンサ3に充電が行われて第3閾値電圧LV3から第1閾値電圧LV1へ上昇する期間B2,B3(図10)の途中で発電が停止した場合にも、コンデンサ3の電圧が第1閾値電圧LV1を下回る状況が生じることになる。従って、図12のフローチャートでは省略しているが、電源接続状態Bでのループ処理であるステップS7〜S9の途中には、帰零されているか否かの確認ステップと、入力電圧検出器34cの出力に基づき電源電圧VDDが帰零閾値電圧LV1aに達したか否かの判別ステップと、両者のステップで“YES”の判定が行われた場合に帰零処理を行う処理ステップとが追加されている。
このような時計制御処理によって、図10(c)に示した補助運針と帰零の処理とが遂行される。
以上のように、第3実施形態のアナログ電子時計1Cによれば、補助運針処理ごとに毎回帰零処理を行わず、アナログ電子時計1Cの電源電圧VDDが第1閾値電圧LV1からさらに低下する状況を入力電圧検出器34cが検出した場合に帰零処理を行うようにしている。そのため、二次電池2の要充電期間に充電がなされている場合には、常に指針11aを充電表示マーク101の位置に移動させておくことができて、この補助運針により、ユーザに確実に充電中であることを表示することができる。また、上記の条件で帰零処理を行うことで、指針11aの帰零が確実に行われ、補助運針の途中やその後に発電が停止されても、CPU21が指針11aを見失うことがない。
また、不必要な帰零処理の実行を省略することによって、コンデンサ3の電力消費を抑えることができ、相対的に二次電池2の充電に充てる時間の割合を増すことができる。
[第4実施形態]
第4実施形態のアナログ電子時計は、発電量も示される第2実施形態の補助運針パターンと、第3実施形態の補助運針後の帰零パターンとを組み合わせたものである。
第4実施形態のLSIは、第2実施形態のLSI18b(図7)とほぼ同様の構成であり、その入力電圧検出器34に、第3実施形態の入力電圧検出器34c(図11)の機能を追加したものである。また、第4実施形態の文字板110は、図8の第2実施形態のものと同一である。
[補助運針処理]
図10(a),(d)には、二次電池、コンデンサ、ソーラセルの電圧変化と、第4実施形態の補助運針処理による針位置の変化の一例を表わしたタイムチャートを示す。
第4実施形態においても、第2実施形態と同様に、二次電池2の電圧が低下した要充電期間で、且つ、コンデンサ3に充電が行われる期間B1,B2,B3において、コンデンサ3の電圧が第1閾値電圧LV1から第3閾値電圧LV3まで上昇する時間長t1,t2,t3が計時カウンタ33によってカウントされる。そして、この時間長t1,t2,t3の大小によりソーラセル12の発電量が判定される。
さらに、第4実施形態の補助運針処理では、コンデンサ3の電圧が第3閾値電圧LV3に達して電源接続状態Cへ移行すると(図10(a)のo,q,s)、CPU21が補助運針の制御処理を行って、指針11aを発電量に応じた充電表示マーク102〜104の何れかの位置まで移動させる。
指針11aを移動させたら、そのままの位置で指針11aを停止させるとともに、コンデンサ3の電圧が第1閾値電圧LV1からさらに低下して帰零閾値電圧LV1aに達したことが、入力電圧検出器により検出された場合に、CPU21が運針制御を行って指針11aを帰零させる。
図14と図15には、第4実施形態のアナログ電子時計1CのCPU21により実行される時計制御処理のフローチャートを示す。
第4実施形態の時計制御処理は、図9に示す第2実施形態のフローチャートに、図13に示す第3実施形態のステップS18,S19を加え、計時カウンタ33のカウント値をリセットして計時を開始させるステップS20をステップS20aとステップS20bとし、補助運針処理の内容を示すステップS15bをステップS15dに変更した点のみが異なり、その他は、第2実施形態の処理と同様である。
すなわち、第4実施形態の時計制御処理では、発電判定の結果に基づいて発電量を示す補助運針処理を行うために、ステップS14aで発電判定を行い、次いで、ステップS15dで、発電量に応じた指針11aの補助運針処理を行う。
また、ステップS15dで帰零を行っていないため、ステップS18,S19の処理により、第3実施形態と同様に、電源電圧VDDが帰零閾値電圧LV1aに低下していないか確認し、低下していれば帰零処理を行う。図14,図15において、ステップS8,S14a,S15d,S18,S19の処理等により補助運針制御手段が構成されている。
このような時計制御処理によって、図10(d)に示した補助運針と帰零の処理とが遂行される。
以上のように、第4実施形態のアナログ電子時計によれば、第3実施形態のアナログ電子時計1Cの効果に加えて、補助運針により発電量の大小もユーザに伝えることができるという効果が得られる。
[第5実施形態]
図16には、第5実施形態のアナログ電子時計の全体構成を示すブロック図を示す。
第5実施形態のアナログ電子時計1Dは、発電量の大小を計測する手段、発電量の計測と補助運針の実行タイミング、補助運針後に帰零を行う条件を変更したもので、LSI18dの構成は図11の第3実施形態のものとほぼ同様、文字板110の構成は図8の第2実施形態のものと同一、制御処理の大半は第3実施形態とほぼ同様のものである。従って、同様の部分については同一符号を付して説明を省略する。
第5実施形態のLSI18dには、図16に示すように、第3実施形態のものに対して発電量計測手段としての発電量検出回路26が追加され、また、スイッチ切替回路40dの一部の構成が変更されている。
発電量検出回路26は、CPU21のスイッチTr1,Tr2の切替制御によって、一時的にソーラセル12の発電電流の全てを入力し、この発電電流の大きさを計測するものである。具体的には、ソーラセル12の発電電流を電流検出抵抗を介してグラウンドに全て流し、この電流検出抵抗の両端子間の電圧を計測して発電電流に換算する。これにより、負荷がないときの発電電流が直接的に計測される。発電量検出回路26は、発電電流を計測したらCPU21にこの計測データを送信する。これにより、負荷の大きさの影響を受けていないソーラセル12の発電量が直接的に計測することができる。
スイッチ切替回路40dには、ソーラセル12の発電電流の全てを発電量検出回路26へ流すために、第3実施形態のスイッチ切替回路40の構成要素に加えて第1および第2スイッチTr1,Tr2を強制的にオフするための第1および第2のオアゲート46d,47dを有している。第1および第2オアゲート46d,47dにはCPU21からの信号が入力され、CPU21の出力がローレベルのときにはアンドゲート43,44の出力をそれぞれ第1および第2スイッチTr1,Tr2に送る一方、CPU21の出力がハイレベルのときにはアンドゲート43,44の出力によらずに常にハイレベル信号を第1および第2スイッチTr1,Tr2に送るようになっている。この構成により、CPU21からの制御信号により、第1および第2スイッチTr1,Tr2の両方をオフにして、発電電流の全てを発電量検出回路26へ流すことが可能になる。なお、第1および第2スイッチTr1,Tr2の両方をオフしていない期間に、発電電流が発電量検出回路26へ流入しないように、発電量検出回路26の入力端子にスイッチを設けて、第1および第2スイッチTr1,Tr2と同様にCPU21により切替制御を行うようにしても良い。
[補助運針処理]
図10(a),(e)には、二次電池、コンデンサ、ソーラセルの電圧変化と、第5実施形態の補助運針処理による針位置の変化の一例を表わしたタイムチャートを示す。
第5実施形態のアナログ電子時計1Dでは、コンデンサ3がフル充電状態となり電源接続状態Cへ移行する期間C1,C2,C3においてCPU21は、定期的に発電量の検出を実行する。すなわち、非常に短い時間だけCPU21から第1および第2オアゲート46d,47dにハイレベル信号を送り、二次電池2への充電を中断させて発電電流を発電量検出回路26に流す。発電量検出回路26は、一時的に流れ込むこの発電電流に基づいてソーラセル12による発電量の検出を行って、CPU21へ発電量の計測データが送られる。
計測データが送られたら、CPU21は、この発電量の計測データに基づいて発電量の大小を決定し、この発電量の大小に応じた指針11aの補助運針処理を行う。すなわち、発電量に応じて3種類の充電表示マーク102〜104の何れかに指針11aを移動させる。
一方、計測データが送られて、この計測データの値が発電量ゼロ或いはほぼ発電が行われていない値未満であれば、CPU21は、駆動回路24に信号を送って指針11aを基準位置Zに戻す。すなわち、帰零させる(図10(a)のタイミングt)。
また、第5実施形態のアナログ電子時計1Dにおいては、第3実施形態と同様の条件での帰零処理も実施する。すなわち、各種の時計動作によってコンデンサ3の電力が消費されて電源電圧VDDが第1閾値電圧LV1に達したときに、その後、さらに電圧が低下するか否かを入力電圧検出器34cにより検出する。そして、さらに電圧が低下していれば、この検出に基づきCPU21は指針11aを帰零させる。
図17には、第5実施形態のアナログ電子時計1DのCPU21により実行される時計制御処理のフローチャートを示す。
第5実施形態の時計制御処理では、発電量検出回路26による発電量の計測を行うため、コンデンサ3がフル充電されてステップS13に移行したのち、コンデンサ3の電圧がChargeレベルに低下するか、或いは、二次電池2の電圧がMidレベルまで回復すると判定されるまで繰り返し実行されるループ処理(ステップS14b,S15d,S16,S17)において、発電量の判定処理(ステップS14b)と、補助運針処理(ステップS15d)とを実行している。
ステップS14bでは、上記ループ処理が繰り返し実行される期間中の特定のタイミングに移行されたステップS14bにおいて、CPU21はオアゲート46d,47dに信号を送り、第1および第2スイッチTr1,Tr2をオフとして発電判定を行う。すなわち、CPU21は、ステップS14bにおいて、毎回、この処理を実行するのではなく、ループ処理の繰り返し期間中、ステップS14bでは定期的なタイミングに達するまで計数を行い、定期的なタイミングに達していれば、上記の発電判定の処理を実行する。
そして、発電判定が行われたら、続く、ステップS15dで、発電量に応じた運針処理を実行する。発電量がゼロまたはゼロに近い所定値未満であれば、指針11aを帰零させる。上記のステップS8,S14b,S15d,S18,S19の処理等により補助運針制御手段が構成されている。
なお、上記の時計制御処理では、コンデンサ3がフル充電された後の期間C1,C2,C3(図10)にのみ発電量の判定と補助運針とを行うようにしているが、コンデンサ3の電圧が第1閾値電圧LV1に低下した後、第3閾値電圧LV3まで上昇する期間B2,B3にも同様の発電量判定と補助運針を行うようにすることも可能である。
図18には、第5実施形態のアナログ電子時計1Dにおける発電量検出回路26の変更例を表わした構成図を示す。
第5実施形態においては、負荷の大小の影響を受けずに発電量を計測するために発電電流をグラウンドに流してその電流値を計測していたが、計測時の発電電流が無駄になることも考えられることから、この無駄を解消すべく図18のような発電量検出回路26bを適用することもできる。
すなわち、図18の発電量検出回路26bは、二次電池2やコンデンサ3へ発電電流を送る配線の一部を2本に分岐するとともに、切替スイッチ52を介して何れか一方の分岐配線にのみ選択的に電流が流れるように構成する。そして、一方の分岐した配線上に電流検出抵抗51を設け、この電流検出抵抗51に発電電流を流して電圧検出器53で両端電圧を検出することで、発電電流を計測する。発電電流を計測しない期間は、切替スイッチ52を切り替えて、電流検出抵抗51の無い分岐配線に発電電流を流すことで、電流検出抵抗51による電力消費もなくすことができる。切替スイッチ52はCPU21からの制御信号によって切り替えられるように構成する。
発電量の範囲が広い場合は、抵抗値の異なる複数の電流検出抵抗を並列に並べて、発電量の計測範囲に適した電流検出抵抗を選択的に使用して発電量の計測を行うようにしても良い。
以上のように、第5実施形態のアナログ電子時計1Dによれば、LSI18上に発電電流を検出する発電量検出回路26を設けることにより、直接的にソーラセル12による発電量を検出することが可能になっている。
また、この発電量検出回路26によって、コンデンサ3の電圧が第3閾値電圧LV3に上昇してから第1閾値電圧LV1に低下するまでの期間C1,C2,C3に定期的に繰り返し発電量の検出と補助運針の処理を行うことができ、且つ、検出された発電量が所定の値以下になった場合に指針11aを基準位置Zに戻すことにより、補助運針後の帰零処理を確実に遂行することが可能になっている。
なお、本発明は、上記第1〜第5の実施形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、充電表示マーク101〜104は充電中を示す文字表記のほか、充電中を示す図柄としても良いし、また、その設置位置も実施形態に示したものに限られない。また、発電量を識別する複数の充電表示マーク102〜104の数も3個に限られず、2個としたり、4個以上としても良い。また、これら複数の充電表示マーク102〜104の配置間隔も、文字板110の3秒間隔に限られない。
また、補助運針により充電表示マーク101〜104を指し示す針として、秒を刻む指針11aを例示したが、その他の指針を用いても良い。また、文字板上の小窓内で回転する補助針がある場合には、この補助針を用いても良い。
また、第1および第2実施形態においては、毎回の補助運針処理で必ず補助運針と帰零の電力が必要となるので、やや大きめの容量を有するコンデンサ3を用いて、二次電池2の充電を阻害しない程度にコンデンサ3の充放電に要する時間周期を伸ばしたり、第3および第4実施形態においては、補助運針が行われるコンデンサ3の放電中は発電量の変化を検出することができないので、発電量の大小がなるだけリアルタイムに表示できるように小さい容量を有するコンデンサ3を用いて短い周期で発電量表示を更新させるようにしても良い。また、上記実施形態では、要充電期間に移行する二次電池2の電圧条件と、要充電期間において発電電流の供給先が二次電池2からコンデンサ3へと切り替えられるコンデンサ3の電圧条件とが、ともに第1閾値電圧LV1まで低下した場合と共通にされているが、別の条件としても良い。
また、上記実施形態では、発電手段としてソーラセル12を例示したが、振動や体温を利用して発電を行う構成を適用しても良い。また、上記第1〜第5実施形態のLSIの構成においては、コンパレータCP1によって、コンデンサ3の電圧と第1および第3閾値電圧LV1,LV3との比較を行っているが、図7の入力電圧検出器34を用いてこれらの比較も行うようにしても良い。その他の構成や時計処理の詳細な手順など、実施形態で示した細部は発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。