JP5254357B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

この発明は、入力力率を改善する回路を備えて交流電力を直流電力に変換する電力変換装置に関するものである。
従来の電力変換装置には、以下に示す昇圧形交直変換回路がある。交流電源とダイオード整流回路との接続点にリアクトルを挿入し、ダイオード整流回路の出力端子間に主スイッチング素子を接続し、この主スイッチング素子と並列にコンデンサとダイオードの直列回路を接続し、コンデンサの両端間を直流出力とする。そして、ダイオード整流回路と主スイッチング素子との間に、それぞれダイオードとスイッチング素子とを直列接続した2つの直列回路とコンデンサとを互いに並列接続したブリッジ回路を挿入することにより、昇圧形交直変換回路における入力電流の高調波を低減させる(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−282442号公報
このような電力変換装置では、インバータ(ブリッジ回路)のコンデンサの充放電を制御して入力電流の高調波を低減しているため、インバータ直流母線電圧を安定化するためには、外部に直流電圧源を接続する必要がある。また、交流入力電源および負荷の過渡的な変化に対して、外部に接続した直流電圧源の供給能力が十分大きく無ければ、インバータの直流母線電圧が変動するため、装置の安定動作が困難となる。
この発明は、上記のような問題点を解消するために成されたものであって、単相インバータを備えて入力力率を改善する入力電流制御と出力段の電圧制御とを行い、交流電力を直流電力に変換する電力変換装置において、単相インバータの直流母線電圧を、外部に電圧源を要することなく安定化させ、電力変換装置を安定して動作させることを目的とする。
この発明に係る電力変換装置は、交流入力電源からの入力を整流する整流回路と、それぞれ複数の半導体スイッチ素子と直流電圧源とを有する1以上の単相インバータの交流側を直列接続して構成され、該交流側を上記整流回路の出力に直列接続して上記各単相インバータの出力の総和を上記整流回路の出力に重畳するインバータ回路と、該インバータ回路の後段に整流ダイオードを介して接続され該出力を平滑する平滑コンデンサと、上記インバータ回路に一端が接続され、他端が上記平滑コンデンサの一端に接続されて、上記平滑コンデンサをバイパスさせる短絡用スイッチとを備える。そして、上記インバータ回路は、上記平滑コンデンサの電圧を第1の目標電圧に追従させると共に上記交流入力電源からの入力力率を改善するように、電流指令を用いて出力制御され、上記短絡用スイッチは、上記インバータ回路内の上記直流電圧源の電圧を第2の目標電圧に追従させるように、オン/オフ制御されるものである。
この発明によると、短絡用スイッチの制御により、インバータ回路内の直流電圧源の電圧が第2の目標電圧に制御されるため、単相インバータの直流母線電圧を、外部に電圧源を要することなく安定化でき、電力変換装置を安定して動作させることができる。
この発明の実施の形態1による電力変換装置の構成図である。 この発明の実施の形態1による電力変換装置の動作を説明する各部の波形図である。 この発明の実施の形態1による電力変換装置の動作を説明する図である。 この発明の実施の形態1による電力変換装置の動作を説明する図である。 この発明の実施の形態1による電力変換装置の動作を説明する図である。 この発明の実施の形態1による電力変換装置の制御を示す制御ブロック図である。 この発明の実施の形態1による短絡用スイッチの制御を説明する波形図である。 この発明の実施の形態1の別例によるによる電力変換装置の構成図である。 この発明の実施の形態1の第2の別例による電力変換装置の構成図である。 この発明の実施の形態1の第2の別例による電力変換装置の動作を説明する図である。 この発明の実施の形態2による電力変換装置の制御を示す制御ブロック図である。 この発明の実施の形態3による電力変換装置の制御を示す制御ブロック図である。 この発明の実施の形態3による電力変換装置の制御を説明する波形図である。 この発明の実施の形態4による電力変換装置の制御を示す制御ブロック図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1による電力変換装置について説明する。図1はこの発明の実施の形態1による電力変換装置の概略構成図である。
図1に示すように、交流入力電源としての交流電圧電源1(以下、単に交流電源1と称す)は整流回路としてのダイオードブリッジ2に接続される。ダイオードブリッジ2の出力は限流成分としてのリアクトル3に接続され、その後段に単相インバータにて構成されたインバータ回路100の交流側が直列接続される。インバータ回路100を構成する単相インバータは半導体スイッチ素子4、5、ダイオード6、7および直流電圧源8から構成される。ここで、半導体スイッチ素子4、5は、ダイオードが逆並列に接続されたIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やソース・ドレイン間にダイオードが内蔵されたMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などを用い、またダイオード6、7の代わりに、半導体スイッチ素子4、5と同様に半導体スイッチ素子を配置してもよい。また、リアクトル3はインバータ回路100の後段に直列接続しても良い。
またインバータ回路100の後段には短絡用スイッチ9と整流ダイオード10とが接続され、整流ダイオード10のカソード側が出力段の平滑コンデンサ11の正極に接続される。ここでは、短絡用スイッチ9と整流ダイオード10のアノードとの接続点がインバータ回路100の後段の交流出力線に接続され、短絡用スイッチ9の他端は平滑コンデンサ11の負極に接続される。
また、平滑コンデンサ11およびインバータ回路100の直流電圧源8には、それぞれ電圧を監視する手段となる電圧検出器12、13を設け、検出された各電圧は駆動制御部15に入力され、駆動制御部15からの駆動信号16、17によりインバータ回路100内の半導体スイッチ素子4、5および短絡用スイッチ9はオン/オフ制御される。
このように構成される電力変換装置の動作について、図2に示す各部の波形に基づいて説明する。
交流電源1からの入力はダイオードブリッジ2にて全波整流され、ダイオードブリッジ2の後段の電圧Vin、電流Iinは、図2に示すような波形となる。Vdcは、第1の目標電圧としての一定の目標電圧Vdc*に制御される平滑コンデンサ11の直流電圧であり、この場合、電圧Vinのピーク電圧が平滑コンデンサ11の直流電圧Vdcより高いものとする。
インバータ回路100は、交流電源1からの入力力率が概1になるようにPWM制御により電流Iinを制御して出力し、交流側の発生電圧をダイオードブリッジ2後段の電圧Vinに重畳する。インバータ回路100内の電流は、図3〜図5に示すように、半導体スイッチ素子4、5がオフの時には、ダイオード6を通って直流電圧源8を充電し、ダイオード7を通って出力される。また、半導体スイッチ素子4のみをオンした時には、電流は半導体スイッチ素子4とダイオード7とを通って出力される。また同様に、半導体スイッチ素子5のみをオンした時には、電流はダイオード6と半導体スイッチ素子5を通って出力される。また、半導体スイッチ素子4、5を同時にオンした時には、半導体スイッチ素子4を通って直流電圧源8を放電し、半導体スイッチ素子5を通って出力される。このような4種の制御の組み合わせにて半導体スイッチ素子4、5を制御してインバータ回路100をPWM制御する。
交流電源1からの入力電圧位相をθとし、電圧Vinが平滑コンデンサ11の目標電圧Vdc*と等しくなる時の位相θ=θ2(0<θ2<π/2)とする。短絡用スイッチ9は、ゼロクロス位相である位相θ=nπ(nは整数)を含む期間:nπ−θ1<θ<nπ+θ1(0<θ1<θ2)(以下、オン期間20と称す)でのみオン状態となり、平滑コンデンサ11をバイパスさせる。なお、短絡用スイッチ9の制御の詳細は後述する。
位相θが0≦θ≦π/2である間の動作を以下に説明する。
まず、位相θが0≦θ≦θ1である時は、短絡用スイッチ9のオン期間20内であり、図3に示すように、交流電源1からの電流は、交流電源1→ダイオードブリッジ2→リアクトル3→インバータ回路100→短絡用スイッチ9→ダイオードブリッジ2→交流電源1の経路で流れる。短絡用スイッチ9はオン状態なので、整流ダイオード10および出力段の平滑コンデンサ11には電流が流れない。インバータ回路100は、PWM制御により、例えば、半導体スイッチ素子4、5がオフの場合と、半導体スイッチ素子4のみをオンの場合とを組み合わせて電圧Vinの逆極性にほぼ等しい電圧を発生させつつ、入力力率が概1になるように電流Iinを制御して出力し、この間、インバータ回路100の直流電圧源8にはエネルギが充電される。
次に、位相θ=θ1の時、短絡用スイッチ9がオフすると、図4に示すように、交流電源1からの電流は、交流電源1→ダイオードブリッジ2→リアクトル3→インバータ回路100→整流ダイオード10→平滑コンデンサ11→ダイオードブリッジ2→交流電源1の経路で流れる。
位相θが、θ1≦θ≦θ2である時、インバータ回路100はPWM制御により、例えば、半導体スイッチ素子4、5が同時にオンの場合と、半導体スイッチ素子4のみをオンの場合とを組み合わせて出力する。この時、平滑コンデンサ11の直流電圧Vdcが目標電圧Vdc*に維持できるように、Vdc*−Vinにほぼ等しい電圧を発生させつつ、入力力率が概1になるように電流Iinを制御して出力する。この間、インバータ回路100が発生する電圧極性と電流Iinの極性は等しくなるので、インバータ回路100の直流電圧源8は放電される。
次に、位相θ=θ2にて電圧Vinが平滑コンデンサ11の直流電圧Vdc*と等しくなると、短絡用スイッチ9はオフ状態を継続するが、インバータ回路100での動作が変わる。
即ち位相θが、θ2≦θ≦π/2である時、図5に示すように、交流電源1からの電流は、交流電源1→ダイオードブリッジ2→リアクトル3→インバータ回路100→整流ダイオード10→平滑コンデンサ11→ダイオードブリッジ2→交流電源1の経路で流れる。また、インバータ回路100はPWM制御により、例えば、半導体スイッチ素子4、5がオフの場合と、半導体スイッチ素子5のみをオンの場合とを組み合わせて出力する。この時、平滑コンデンサ11の目標電圧Vdc*≦電圧Vinであり、インバータ回路100は、平滑コンデンサ11の直流電圧Vdcが目標電圧Vdc*に維持できるように、Vin−Vdc*にほぼ等しい電圧をVinの極性に対して逆極性に発生させつつ、入力力率が概1になるように電流Iinを制御して出力する。この間、インバータ回路100が発生する電圧極性と電流Iinの極性は逆になるので、インバータ回路100の直流電圧源8は充電される。
図に示すように、π/2≦θ≦πの位相期間では、上述した0≦θ≦π/2の位相期間と対称の動作をし、π≦θ≦2πの位相期間では、0≦θ≦πの位相期間と同様である。
上述したように、短絡用スイッチ9をオン状態として平滑コンデンサ11をバイパスさせるオン期間20は、交流電源1からの入力電圧の位相θのゼロクロス位相である位相θ=nπ(nは整数)を含む所定の期間のみである。このとき、インバータ回路100は、電圧Vinの逆極性にほぼ等しい電圧を発生させつつ、入力力率が概1になるように電流Iinを制御して出力し、直流電圧源8は充電される。そして、オン期間20以外の位相では、インバータ回路100は、平滑コンデンサ11の直流電圧Vdcを目標電圧Vdc*に維持し、また入力力率が概1になるように電流Iinを制御して出力する。このとき、電圧Vinが平滑コンデンサ11の目標電圧Vdc*以下の時、直流電圧源8は放電され、電圧Vinが目標電圧Vdc*以上の時は、直流電圧源8は充電される。
次に、駆動制御部15での制御の詳細を、図6に示すよう制御ブロックに基づいて以下に説明する。図6(a)は、インバータ回路100の制御を示す図であり、図6(b)は、短絡用スイッチ9の制御を示す図である。
図6(a)に示すようにインバータ回路100の制御では、電圧検出器12にて検出された平滑コンデンサ11の直流電圧Vdcと予め設定された平滑コンデンサの目標電圧Vdc*との差21を0に近づけるように、フィードバック制御(PI制御)して電流Iinの振幅目標値22を決定する。そして、この振幅目標値22に基づいて、電圧Vinに同期した正弦波の電流指令Iin*を生成する。
次に、電流指令Iin*と検出された電流Iinとの差23を0に近づけるようにフィードバック制御(PI制御)して、インバータ回路100の発生電圧の目標値となる電圧指令24を出力する。この時、短絡用スイッチ9のオン/オフ切り替え時に同期したフィードフォワード補正電圧ΔVを加算して電圧指令24を補正する。
上述したように短絡用スイッチ9をオンからオフに切り替えるとインバータ回路100の直流電圧源8は充電から放電に切り替わり、短絡用スイッチ9がオフからオンに切り替わると直流電圧源8は放電から充電に切り替わる。このオン/オフ切り替え時にフィードフォワード制御を用いることで、フィードバック制御の応答時間分の制御遅れ、および限流用のリアクトル3の両端に発生する電圧をキャンセルすることができる。これにより、短絡用スイッチ9のオン/オフに起因する電流の急激な変化を緩和することができる。なお、フィードフォワード補正電圧ΔVは、短絡用スイッチ9をオンからオフにする際には正極性の電圧で、短絡用スイッチ9をオフからオンにする際には負極性の電圧である。
そして、補正後の電圧指令25(短絡用スイッチ9のオン/オフ切り替え時以外は補正前電圧指令24)を用いて、PWM制御によりインバータ回路100の各半導体スイッチ素子4、5への各駆動信号16を生成し、インバータ回路100を動作させる。
一方、図6(b)に示すように短絡用スイッチ9の制御では、電圧検出器13にて検出されたインバータ回路100の直流電圧源8の電圧Vsubを監視し、予め設定された第2の目標電圧としての直流電圧源8の目標電圧Vsub*との差26を0に近づけるように、フィードバック制御(PI制御)した出力27を用いて、PWM制御により短絡用スイッチ9への駆動信号17を生成し、短絡用スイッチ9がオン状態となる位相、即ちオン期間20を制御する。
なお、短絡用スイッチ9をPWM制御する際のキャリア波には、図7に示すように、ゼロ位相が交流電源1からの入力電圧のゼロクロス位相と同期し、入力電圧の半波毎に1つの三角波形を出力する三角波を用いる。これにより、オン期間20は、交流電源1からの入力電圧の位相θのゼロクロス位相を含む期間のみとなる。
このような短絡用スイッチ9の制御では、直流電圧源8の電圧Vsubを目標電圧Vsub*から減算した電圧値が高いほど、短絡用スイッチ9のオン期間が長くなる。このため、過渡的な負荷変動や交流電源1の変動によって電圧Vsubが変動した場合でも、直流電圧源8を充電する時間を制御する事ができ、直流電圧源8の電圧Vsubを一定に制御する事が可能となる。従って、外部に別の直流電圧源を要することなく、交流電源1および負荷の過渡的な変化に対しても、インバータ回路100の直流電圧源8の電圧を安定化でき、インバータ回路100の直流母線電圧を一定に保つ事できるため、電力変換装置を安定して動作させることができる。
また、交流電源1からの入力電圧のゼロクロス位相の近傍が短絡用スイッチ9のオン期間20に含まれるため、電圧Vinが低い領域で平滑コンデンサ11へ出力する必要がなく、インバータ回路100の直流電圧を低く構成できる。
また、この実施の形態では、電流指令Iin*を用いてインバータ回路100を制御することにより、平滑コンデンサ11の直流電圧Vdcを目標電圧Vdc*に追従させ、交流電源1からの入力力率を改善するように制御する。短絡用スイッチ9は高周波スイッチングが不要であり、入力力率を改善し出力段の直流電圧Vdcを制御するインバータ回路100は、スイッチングで扱う電圧を交流電源1のピーク電圧よりも大幅に低くできる。このため、大きなリアクトル3を要することなくスイッチング損失およびノイズを低減できる。また、短絡用スイッチ9がオン状態の時は、平滑コンデンサ11をバイパスしてインバータ回路100の直流電圧源8を充電できるため、インバータ回路100が高い電圧を発生させることなく電流0となるのが回避できると共に、充電されたエネルギを平滑コンデンサ11への放電に使える。このため、スイッチングで扱う電圧をさらに低減でき、高効率化、低ノイズ化がさらに促進できる。
なお、上記実施の形態では、交流電源1からの入力電圧のゼロクロス位相がオン期間20(nπ−θ1<θ<nπ+θ1)の中央となるものを説明したが、オンに切り替わるタイミングとオフに切り替わるタイミングとの双方をそれぞれをPWM制御により検出してオン期間20を決定しても良い。
また、上記実施の形態1では、インバータ回路100は、1つの単相インバータで構成されたものを示したが、図8に示すように、複数個の単相インバータ100a、100bの交流側を直列接続してインバータ回路200を構成しても良く、上記実施の形態と同様の効果を奏する。
この場合、各単相インバータ100a、100bの出力の総和が、インバータ回路200の出力となり、駆動制御部15aでは、上記実施の形態と同様に、電流指令を用いて平滑コンデンサ11の直流電圧Vdcを目標電圧Vdc*に追従させ、交流電源1からの入力力率を改善するように、各単相インバータ100a、100b内の各半導体スイッチング素子4、5への各駆動信号16aを生成してインバータ回路200を制御する。そして、各単相インバータ100a、100bの各直流電圧源8の電圧を監視し、これらの電圧和を目標電圧に追従させるようにPWM制御により駆動信号17を生成して短絡用スイッチ9を制御する。
さらに、上記実施の形態1では短絡用スイッチ9の一端は、インバータ回路100の交流出力線に接続したが、図9に示すように、短絡用スイッチ9aの一端は、インバータ回路100を構成する直流電圧源8の負極側に接続しても良い。短絡用スイッチ9aの他端は、上記実施の形態1と同様に、平滑コンデンサ11の負極側、即ちダイオードブリッジ2の一端に接続される。
この場合、インバータ回路100および短絡用スイッチ9aの制御は、上記実施の形態1と同様であるが、短絡用スイッチ9aがオン状態であるオン期間20では、電流経路は図10に示すようになる。交流電源1からの電流は、交流電源1→ダイオードブリッジ2→リアクトル3→インバータ回路100の半導体スイッチ素子4→短絡用スイッチ9a→ダイオードブリッジ2→交流電源1の経路、または、交流電源1→ダイオードブリッジ2→リアクトル3→インバータ回路100のダイオード6→直流電圧源8→短絡用スイッチ9a→ダイオードブリッジ2→交流電源1で流れる。短絡用スイッチ9aをオフした後は、上記実施の形態1と同様の電流経路となる。
これにより上記実施の形態1と同様の効果が得られると共に、短絡用スイッチ9aを直流電圧源8の負極側に接続したため、短絡用スイッチ9aをオンしている時に電流が通過する素子数が低減でき、導通損失を低減でき、電力変換装置全体の変換効率を向上できる。
なお、短絡用スイッチ9aの一端を直流電圧源8の負極側に接続する構成を、複数個の単相インバータ100a、100bを直列接続した図8で示したインバータ回路200に適用する場合は、複数個の単相インバータ100a、100bの内、最後段に接続された単相インバータ100bにおける直流電圧源8の負極側に、短絡用スイッチ9aを接続する。これにより、同様に動作して同様の効果を奏する。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、インバータ回路100の直流電圧源8の電圧を目標電圧に追従させるようにPWM制御により駆動信号17を生成して短絡用スイッチ9を制御したが、この実施の形態では、生成された駆動信号を遅延させて出力する。
図11は、この実施の形態によるインバータ回路100および短絡用スイッチ9の制御を示す制御ブロック図である。
図11(b)に示すように短絡用スイッチ9の制御では、上記実施の形態1と同様に、電圧検出器13にて検出されたインバータ回路100の直流電圧源8の電圧Vsubを監視し、予め設定された第2の目標電圧としての直流電圧源8の目標電圧Vsub*との差26を0に近づけるように、フィードバック制御(PI制御)した出力27を用いて、PWM制御により短絡用スイッチ9への駆動信号17aを生成する。
そして、所定の遅延時間、遅らせて、遅延した駆動信号17bにて短絡用スイッチ9のゲートを駆動し、短絡用スイッチ9がオン状態となる位相、即ちオン期間20を制御する。
なお、この場合も、オン期間20は、交流電源1からの入力電圧の位相θのゼロクロス位相を含む期間のみであり、上記実施の形態1と同様に、短絡用スイッチ9をPWM制御する際のキャリア波には、ゼロ位相が交流電源1からの入力電圧のゼロクロス位相と同期し、入力電圧の半波毎に1つの三角波形を出力する三角波を用いる。
このように、短絡用スイッチ9への駆動信号17aが生成されたタイミングである短絡用スイッチ9のオン/オフ切替指令時(動作指令時)から遅延時間を設けて短絡用スイッチ9を動作させる。このため、インバータ回路100の制御は、図11(a)に示すように、図6(a)と同様であるが、短絡用スイッチ9のオン/オフ切替指令時のタイミングでフィードフォワード補正電圧ΔVをインバータ回路100の電圧指令24に加算する。
短絡用スイッチ9がオン/オフ切り替え時の電力変換装置の動作を以下に説明する。
短絡用スイッチ9がオンとなる前のオフ状態では、上記実施の形態1の位相θがθ1≦θ≦θ2である時と同様に動作して図4に示す電流経路となり、インバータ回路100はPWM制御され直流電圧源8は平均的に放電される。
この状態で、短絡用スイッチ9をオンさせるオン/オフ切替指令(駆動信号17a)がPWM制御により生成され、そのタイミングで負極性の電圧であるフィードフォワード信号ΔVがインバータ回路100の電圧指令24に加算される。これにより、インバータ回路100はPWM制御により直流電圧源8が平均的に充電するように動作する。このため、リアクトル3に流れる電流は減少する。
その後、所定の遅延時間経過後に、短絡用スイッチ9がオンすると、上記実施の形態1の位相θが0≦θ≦θ1である時と同様に動作して図3に示す電流経路となり、インバータ回路100は直流電圧源8を平均的に充電する動作を継続する。短絡用スイッチ9がオンする際に、リアクトル3に流れる電流は既に低減しているため、突入電流を抑制する事ができる。
次に、短絡用スイッチ9がオン状態で、短絡用スイッチ9をオフさせるオン/オフ切替指令(駆動信号17a)がPWM制御により生成されると、そのタイミングで正極性の電圧であるフィードフォワード信号ΔVがインバータ回路100の電圧指令24に加算される。これにより、インバータ回路100はPWM制御により直流電圧源8が平均的に放電するように動作する。このため、リアクトル3に流れる電流は増大する。
その後、所定の遅延時間経過後に、短絡用スイッチ9がオフすると、上記実施の形態1の位相θがθ1≦θ≦θ2である時と同様に動作して図4に示す電流経路となり、インバータ回路100は直流電圧源8を平均的に放電する動作を継続する。短絡用スイッチ9がオフする際に、リアクトル3に流れる電流は既に増大しているため、出力側の平滑コンデンサ11の直流電圧が逆電圧となって電流が急変することが回避できる。
以上のように、この実施の形態では、短絡用スイッチ9のオン/オフ切替指令より遅延して短絡用スイッチ9を動作させ、インバータ回路100は、短絡用スイッチ9のオン/オフ切替指令時にフィードフォワード制御を用いて直流電圧源9の充電/放電動作を切り替えるように制御した。短絡用スイッチ9が切替動作する際の電流波形の歪みを効果的に低減でき、電力変換装置をより安定に動作させる事ができる。
なお、この実施の形態では、限流成分はリアクトル3が担うが、リアクトル3に限らずインバータ回路100の交流側に接続される限流成分があれば効果が得られる。
また、短絡用スイッチ9のオン/オフ切替指令に設けられる遅延時間を、インバータ回路100の交流側に接続される限流成分に応じて設定することで、短絡用スイッチ9が切替動作する際の電流波形の歪みをさらに効果的に低減できる。
実施の形態3.
この実施の形態では、上記実施の形態1、2で用いた短絡用スイッチ9の駆動信号17、17bを制限する形態を示す。
図12は、この実施の形態によるインバータ回路100および短絡用スイッチ9の制御を示す制御ブロック図である。ここでは、上記実施の形態2で用いた短絡用スイッチ9の駆動信号17bを制限するものを図示するが、上記実施の形態1にも同様に適用できる。
図12(a)で示すインバータ回路の制御は、上記実施の形態2と同様である。
短絡用スイッチ9の制御を、図12(b)および図13に示す電力変換装置各部の波形に基づいて以下に説明する。
電力変換装置の駆動制御部15に、短絡用スイッチ9の動作を禁止する動作禁止条件判定部18を設ける。電圧検出器13にて検出された直流電圧源8の電圧Vsubと、交流電源1からの入力電圧の絶対値、即ち、ダイオードブリッジ2の後段の電圧Vinとが、動作禁止条件判定部18に入力される。動作禁止条件判定部18では、電圧Vinの値が電圧Vsubの値以上の時、短絡用スイッチ9のオン動作禁止信号18aを出力する。
そして、上記実施の形態2と同様に生成された短絡用スイッチ9の駆動信号17bは、電圧Vinの値が電圧Vsubの値以上の時に、オン動作禁止信号18aにより制限され、短絡用スイッチ9は制限駆動信号17cにより動作する。
これにより、短絡用スイッチ9のオン期間20は、電圧Vinの値が電圧Vsubの値以上となるオン動作禁止期間20aにより狭められる。
インバータ回路100が出力できる最大電圧は直流電圧源8の電圧Vsubであるが、この実施の形態では、短絡用スイッチ9がオン状態にある時は、電圧Vinがインバータ回路100の最大出力電圧より低いため、突入電流を防止することができる。
このため、交流電源1または負荷が過渡的に急変して電圧バランスが崩れた場合にでも、電流波形を正弦波に制御する事ができるため、電力変換装置を安定に動作させることができる。
なお、上記実施の形態では、動作禁止条件判定部18は、電圧Vinの値が電圧Vsubの値以上の時に、短絡用スイッチ9のオン動作を禁止するように判定したが、電圧Vin、電圧Vsub、および平滑コンデンサ11の直流電圧Vdcを監視して、他の条件下でオン動作を禁止するように判定しても良い。
また、上記実施の形態では、所定の条件下でオン動作を禁止するものを示したが、以下のように、オフ動作を禁止するようにしても良い。
電圧Vinと直流電圧源8の電圧Vsubとを加算した和電圧の値が、平滑コンデンサ11の直流電圧Vdcより低い時、短絡用スイッチ9のオフ動作を禁止してオン状態とする。これにより、短絡用スイッチ9がオフ状態にある時は、インバータ回路の最大出力電圧と電圧Vinとの和電圧が出力直流電圧(Vdc)以上となり、電流低下を防止することができ、電流波形の歪みを低減できる。
実施の形態4.
この実施の形態では、上記実施の形態1〜3において、短絡用スイッチ9がオン状態の時に、インバータ回路100の出力電圧を制限する形態について示す。
図14は、この実施の形態によるインバータ回路100および短絡用スイッチ9の制御を示す制御ブロック図である。ここでは、上記実施の形態1に適用した場合を図示するが、上記実施の形態2、3にも同様に適用できる。
インバータ回路100の制御を、図14(a)に基づいて以下に説明する。なお、図14(b)で示す短絡用スイッチ9の制御は、上記実施の形態1と同様である。
電力変換装置の駆動制御部15に、図14に示すような出力電圧制限部19を設ける。図14(a)に示すようにインバータ回路100の制御では、上記実施の形態1と同様に、電流指令Iin*と検出された電流Iinとの差23を0に近づけるようにフィードバック制御(PI制御)して、インバータ回路100の電圧指令24を生成し、さらに、短絡用スイッチ9のオン/オフ切り替え時に同期したフィードフォワード補正電圧ΔVを加算して電圧指令24を補正する。
そして、補正後の電圧指令25(短絡用スイッチ9のオン/オフ切り替え時以外は補正前電圧指令24)を、短絡用スイッチ9がオン状態であるオン期間において、出力電圧制限部19にて制限し、制限電圧指令19aを生成する。この出力電圧制限部19では、インバータ回路100の出力電圧を所定の上限値で制限して制限電圧指令19aを生成する。なお、短絡用スイッチ9がオフ状態の時は、インバータ回路100の出力電圧を制限せずに、電圧指令25をそのまま用いる。
その後、PWM制御によりインバータ回路100の各半導体スイッチ素子4、5への各駆動信号16を生成し、インバータ回路100を動作させる。
出力電圧制限部19において、例えば、インバータ回路100の出力電圧の上限値をゼロとすると、インバータ回路100は以下のように動作する。
インバータ回路100の出力電圧がゼロの場合には、半導体スイッチ素子4(または5)がオンとなり、交流電源1の電圧によって電流Iinが増加し、電流指令Iin*に近づいていく。インバータ回路100の出力電圧が負の場合には、電流Iinの方が電流指令Iin*よりも大きく、減少させる場合であり、半導体スイッチ素子4、5の双方がオフして直流電圧源8の電圧を逆電圧とし、電流を減少させていく。
なお、短絡用スイッチ9がオフ状態の時には、インバータ回路100の出力電圧は制限せず、上記実施の形態1と同様の動作を行う。
このように短絡用スイッチ9がオン状態の時に、インバータ回路100の出力電圧を所定の上限値で制限することによって、交流電源1とインバータ回路100の出力電圧が同極性で短絡用スイッチ9を通して急峻に電流が増加することを防ぐ事ができる。
また、上記説明では上限値はゼロとして説明したが、これに限るものではなく、出力電圧を制限する事によって、電流の急峻な増加を抑制する事ができる。

Claims (12)

  1. 交流入力電源からの入力を整流する整流回路と、
    それぞれ複数の半導体スイッチ素子と直流電圧源とを有する1以上の単相インバータの交流側を直列接続して構成され、該交流側を上記整流回路の出力に直列接続して上記各単相インバータの出力の総和を上記整流回路の出力に重畳するインバータ回路と、
    該インバータ回路の後段に整流ダイオードを介して接続され該出力を平滑する平滑コンデンサと、
    上記インバータ回路に一端が接続され、他端が上記平滑コンデンサの一端に接続されて、上記平滑コンデンサをバイパスさせる短絡用スイッチとを備え、
    上記インバータ回路は、上記平滑コンデンサの電圧を第1の目標電圧に追従させると共に上記交流入力電源からの入力力率を改善するように、電流指令を用いて出力制御され、上記短絡用スイッチは、上記インバータ回路内の上記直流電圧源の電圧を第2の目標電圧に追従させるように、オン/オフ制御されることを特徴とする電力変換装置。
  2. 上記短絡用スイッチのオン期間は、上記交流入力電源からの入力電圧のゼロクロス位相を含む期間のみであることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 上記短絡用スイッチは、PWM制御によりオン/オフ制御され、該PWM制御に用いるキャリア波は、ゼロ位相が上記交流入力電源からの入力電圧のゼロクロス位相と同期し、上記入力電圧の半波毎に1つの三角波形を出力する三角波であることを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 上記第2の目標電圧から上記直流電圧源の電圧を減算した電圧値が高いほど、上記短絡用スイッチのオン期間が長くなることを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
  5. 上記短絡用スイッチの上記オン期間において、上記交流入力電源からの入力電圧、上記直流電圧源の電圧および上記平滑コンデンサの電圧に基づく所定条件下で、上記短絡用スイッチのオン動作を禁止することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  6. 上記所定条件は、上記交流入力電源からの入力電圧の大きさが上記直流電圧源の電圧以上となる条件であることを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 上記交流入力電源からの入力電圧の絶対値と上記直流電圧源の電圧との和が、上記平滑コンデンサの電圧より低い時、上記短絡用スイッチのオフ動作を禁止することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  8. 上記短絡用スイッチの上記オン期間において、上記インバータ回路の出力電圧を所定の上限値で制限することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  9. 上記短絡用スイッチのオン/オフ切り替えに遅延時間を設け、該短絡用スイッチのオン/オフ切替指令より遅延して該短絡用スイッチが動作し、
    上記インバータ回路は、上記短絡用スイッチのオン/オフ切替指令時に直流電力の充電/放電動作を切り替えるように制御されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  10. 上記インバータ回路の交流側に接続される回路の限流成分に応じて、上記遅延時間を決定することを特徴とする請求項9に記載の電力変換装置。
  11. 上記短絡用スイッチの一端は、上記インバータ回路の後段の交流出力線に接続されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  12. 上記短絡用スイッチの一端は、上記インバータ回路を構成する1以上の上記単相インバータの内、最後段に接続された単相インバータにおける上記直流電圧源の一端に接続されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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