以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
まず、図1〜図4を参照して、本発明の第1実施形態による表面実装機1の構造を説明する。
図1に示すように、第1実施形態による表面実装機1は、プリント基板100に部品を実装する装置である。図1に示すように、表面実装機1は、X方向に延びる基板搬送コンベア2と、基板搬送コンベア2の上方をXY方向に移動可能な第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4とを備えている。これらの基板搬送コンベア2と第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4とは、それぞれ基台5上に配置されている。矢印Y1方向側に配置された第1ヘッドユニット3と矢印Y2方向側に配置された第2ヘッドユニット4とは、互いに向かい合うようにして、それぞれ基台5上において基板搬送コンベア2の上方に配置されている。また、表面実装機1の基台5上には、矢印Y1方向側の端部に配置された第1フィーダ載置部6と、基台5上の矢印Y2方向側の端部に配置された第2フィーダ載置部7とが基板搬送コンベア2の両側に設けられている。第1フィーダ載置部6および第2フィーダ載置部7には、部品を供給するための複数のテープフィーダ200がX方向に配列されている。第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4は、テープフィーダ200の部品取出部201から部品を取得するとともに、基板搬送コンベア2上のプリント基板100に部品を実装する機能を有する。なお、部品は、IC、トランジスタ、コンデンサおよび抵抗などの小型の電子部品である。また、プリント基板100は、本発明の「基板」の一例である。以下、表面実装機1の具体的な構造を説明する。
基板搬送コンベア2は、図示しない搬送路から搬入されるプリント基板100をX方向に搬送し、所定の実装作業位置にプリント基板100を配置するとともに、実装作業が終了したプリント基板100を搬出する機能を有する。なお、第1実施形態では、図示しない搬送路によって基板搬送コンベア2の矢印X1方向側(上流側)からプリント基板100が搬入され、実装作業後、矢印X2方向側(下流側)の図示しない搬送路に搬出される。基板搬送コンベア2は、矢印X1方向側(上流側)から順に配列された入口搬送装置21と、基板搬送装置22と、基板搬送装置23との3つの搬送装置から構成されている。
入口搬送装置21と、基板搬送装置22と、基板搬送装置23とは、それぞれ、Y方向に対向する一対のコンベア部21aおよび21bと、コンベア部22aおよび22bと、コンベア部23aおよび23bとを有している。これらのコンベア部(21a、21b、22a、22b、23aおよび23b)によってプリント基板100を支持しながらX方向に搬送するように構成されている。第1実施形態では、入口搬送装置21と、基板搬送装置22と、基板搬送装置23とは、各一対のコンベア部(21aおよび21b、22aおよび22b、23aおよび23b)のY方向の間隔(コンベア間隔D)を変更することにより、Y方向の幅の異なるプリント基板100を搬送することが可能なように構成されている。また、基板搬送装置22は、一対のコンベア部22aおよび22bが、それぞれY方向に独立して移動可能に構成されている。これにより、図1に示すように、幅W1を有する大型のプリント基板100aを実装作業位置P1に搬送して実装作業を行うとともに、図2に示すように、幅W2を有する小型のプリント基板100bを、実装作業位置P2およびP3に搬送して、2枚のプリント基板100bの実装作業を並行して行うことが可能なように構成されている。なお、プリント基板100aおよびプリント基板100bは、それぞれ、本発明の「基板」の一例である。
また、図1に示すように、矢印Y2方向側のコンベア部21bは、第2フィーダ載置部7の近傍に固定的に設置され、矢印Y1方向側のコンベア部21aは、Y方向に移動可能に設けられている。具体的には、矢印Y2方向側のコンベア部21bは、Y方向に延びる一対のボールネジ軸21cを回転可能に支持するとともに、矢印Y1方向側のコンベア部21aには、ボールネジ軸21cと螺合するボールナット(図示せず)が固定的に設けられている。これにより、搬送されるプリント基板100の大きさ(Y方向の幅W1またはW2)に応じて、矢印Y1方向側のコンベア部21aを移動させてコンベア間隔D(コンベア部21aおよび21bの間隔)を調整することが出来るように構成されている。なお、コンベア間隔Dの調整のためのボールネジ軸21cの駆動は、基板搬送装置23に設けられた駆動モータ23dの駆動力が伝達されることにより行われる。
基板搬送装置22は、図1に示すように、矢印Y1方向側のコンベア部22aおよび矢印Y2方向側のコンベア部22bと、各コンベア部22aおよび22bのY方向への移動のための一対のボールネジ軸22cとを有している。また、基板搬送装置22は、コンベア部22aおよびコンベア部22bの両方を移動させるための駆動モータ22dと、コンベア部22aを移動させるための回転モータ22eとを有している。
このように、基板搬送装置22は、駆動モータ22dによりボールネジ軸22cを回転させることによって、コンベア部22aおよび22bを、間隔を保ったままY方向に同期させて移動させることができるとともに、回転モータ22eによりコンベア部22aのみを独立してY方向に移動させることが可能である。これにより、基板搬送装置22は、入口搬送装置21から搬入されたプリント基板100bをコンベア部22aおよび22bにより保持したままY方向に移動して実装作業位置P2に配置することができる。実装作業位置P2は、第1フィーダ載置部6にプリント基板100(コンベア部22aおよび22b)が最も近づく位置である。また、プリント基板100aまたは100bを保持しない状態では、搬送するプリント基板100の大きさ(Y方向の幅)に合わせて、コンベア部22aと22bとの間隔(コンベア間隔D)を調整することが可能である。これにより、コンベア間隔Dを、図1に示す大型のプリント基板100aの幅W1と、図2に示す小型のプリント基板100bの幅W2とのいずれにも一致させるように調整することが可能である。なお、駆動モータ22dおよび回転モータ22eの両方を駆動させれば、矢印Y2方向側のコンベア部22bのみを独立して移動させることも可能である。
基板搬送装置23は、Y方向に対向する一対のコンベア部23aおよび23bと、コンベア部23aおよび23bの間隔(コンベア間隔D)を調整するための一対のボールネジ軸23cと、ボールネジ軸23cおよび入口搬送装置21のボールネジ軸21cを回転駆動させる駆動モータ23dとを有している。
また、矢印Y1方向側のコンベア部23aには、ボールネジ軸23cと螺合するボールナット(図示せず)が固定的に設けられている。ボールネジ軸23cを回転させることにより、矢印Y1方向側のコンベア部23aがY方向に移動するように構成されている。これにより、基板搬送装置23は、搬送されるプリント基板100の大きさ(Y方向の幅)に応じて矢印Y1方向側のコンベア部23aを移動させることによって、コンベア部23aおよび23bのコンベア間隔D(図1参照)を調整することが可能に構成されている。
このように、基板搬送コンベア2は、実装を行うプリント基板100(100a、100b)の大きさに応じて、基板搬送装置22および基板搬送装置23の両方を用いて大型のプリント基板100aを保持することが可能であるとともに、基板搬送装置22および基板搬送装置23の各々に小型のプリント基板100bを保持させることが可能である。小型のプリント基板100bが基板搬送装置22および基板搬送装置23の各々に搭載された状態では、基板搬送装置22のコンベア部22aおよび22bを矢印Y1方向に移動させることによって、実装対象のプリント基板100bを矢印Y1方向側のテープフィーダ200に近づけた実装作業位置P2に保持するとともに、基板搬送装置23では、プリント基板100bを実装作業位置P3に保持することが可能である。
図1に示すように、矢印Y1方向側の第1ヘッドユニット3と、矢印Y2方向側の第2ヘッドユニット4とは、それぞれ同一構成を有し、互いに対向するように配置されている。また、第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4は、それぞれX方向に延びるヘッドユニット支持部81および82に沿ってX方向に移動可能に構成されている。具体的には、図1に示すように、ヘッドユニット支持部81は、X方向に延びるボールネジ軸81aと、ボールネジ軸81aを回転させるサーボモータ81bと、X方向のガイドレール(図示せず)とを有している。また、第1ヘッドユニット3は、ボールネジ軸81aが螺合されるボールナット3aを有している。同様に、ヘッドユニット支持部82は、X方向に延びるボールネジ軸82aとボールネジ軸82aを回転させるサーボモータ82bと、X方向のガイドレール(図示せず)とを有している。また、第2ヘッドユニット4は、ボールネジ軸82aが螺合されるボールナット4aを有している。第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4は、それぞれ、サーボモータ81bおよび82bによりボールネジ軸81aおよび82aが回転されることにより、ヘッドユニット支持部81および82に対してX方向に移動するように構成されている。
また、これらのヘッドユニット支持部81および82は、基台5上に基板搬送コンベア2を跨ぐように設けられたY方向に延びる一対の固定レール部9に沿って、それぞれY方向に移動可能に構成されている。具体的には、一対の固定レール部9は、それぞれ、ヘッドユニット支持部81および82の両端部をY方向に移動可能に支持するガイドレール9aと、固定レール部9の内部にY方向に沿って配列された複数の永久磁石からなる固定子(図示せず)とを有している。また、ヘッドユニット支持部81および82のそれぞれの両端には、界磁コイルからなる可動子(図示せず)が固定子の近傍に配置されるように設けられている。つまり、各ヘッドユニット支持部81および82に設けられた可動子(界磁コイル)と、一対の固定レール部9に設けられた共通の固定子(永久磁石)とにより、リニアモータが構成されている。ヘッドユニット支持部81および82は、可動子(界磁コイル)に供給される電流を制御することによって、ガイドレール9aに沿ってY方向に移動するように構成されている。このような構成により、第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4は、それぞれ基台5上をXY方向に移動することが可能なように構成されている。
また、第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4には、それぞれ、X方向に列状に配置された10本の実装ヘッド部3bおよび4bが設けられている。各実装ヘッド部3bおよび4bには、先端(下端)に部品吸着および搭載を行うための吸着ノズル(図示せず)が下方に突出するように取り付けられている。また、実装ヘッド部3bおよび4bには、それぞれ、吸着ノズル(図示せず)の先端に負圧状態を発生させる負圧発生器(図示せず)と、吸着ノズルを上下方向(Z方向)に移動させるサーボモータなどの昇降装置(図示せず)とが設けられている。各実装ヘッド部3bおよび4bの吸着ノズルは、先端に負圧状態を発生させることによって、テープフィーダ200から供給される部品を先端に吸着および保持することが可能である。実装ヘッド部3bおよび4bは、それぞれ個別に負圧状態の発生、解除および正圧状態の発生を切り替えることが可能に構成されている。
また、各々の実装ヘッド部3bおよび4bの吸着ノズルは、昇降装置(図示せず)により第1ヘッドユニット3(第2ヘッドユニット4)に対して上下方向(Z方向)に移動させることによって、吸着ノズルが上昇位置に位置した状態で部品の搬送などを行うとともに、吸着ノズルが下降位置に位置した状態で部品のテープフィーダ200からの吸着およびプリント基板100への実装を行うように構成されている。また、実装ヘッド部3bおよび4bは、サーボモータなどのノズル回転装置(図示せず)により、吸着ノズル自体をその軸を中心として回転可能に構成されている。これにより、表面実装機1では、部品を搬送する途中に吸着ノズルを回転させることにより、ノズルの先端に保持された部品の姿勢(水平面内の向き)を調整することが可能である。
また、第1ヘッドユニット3の矢印X1方向側の側部および第2ヘッドユニット4の矢印X2方向側の側部には、それぞれ、基板撮像装置3cおよび4cが取り付けられている。基板撮像装置3cおよび4cは、CCDエリアカメラで構成されており、撮像方向を第1ヘッドユニット3(第2ヘッドユニット4)から下方(Z2方向)に向けて取り付けられている。この基板撮像装置3cおよび4cは、部品搭載時に、プリント基板100の表面に設けられたフィデューシャルマーク150を撮像することによりプリント基板100の位置を認識するように構成されている。第1ヘッドユニット3の基板撮像装置3cは、第1ヘッドユニット3がXY方向に移動することに伴い、図1および図2の点線で示す移動範囲A内を移動するように構成されている。第2ヘッドユニット4の基板撮像装置4cは、第2ヘッドユニット4がXY方向に移動することに伴い、移動範囲B内を移動するように構成されている。なお、移動範囲Aおよび移動範囲Bは、それぞれ、本発明の「第1移動範囲」および「第2移動範囲」の一例である。また、基板撮像装置3cおよび4cは、それぞれ、本発明の「第1撮像装置」および「第2撮像装置」の一例である。
図1に示すように、大型のプリント基板100aの部品実装時には、第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4が後述する制御装置101に制御されて、実装作業位置P1に配置された1つのプリント基板100aへの部品実装を行う。また、図2に示すように、小型のプリント基板100bの部品実装時には、第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4がそれぞれ実装作業位置P2およびP3に配置されたプリント基板100bに対して部品の搭載を行うことが可能である。ここで、基板搬送装置22に保持されたプリント基板100bは、矢印Y1方向に移動されることによって第1ヘッドユニット3側(矢印Y1方向側)のテープフィーダ200の近傍の実装作業位置P2に配置される。部品実装時には、図2に示すように、第1ヘッドユニット3は、テープフィーダ200の部品取出部201とプリント基板100bの上方とを往復移動するため、基板搬送装置22がプリント基板100bを矢印Y1方向側のテープフィーダ200に近づけることによって、実装作業に要する時間を短縮化することが可能である。基板搬送装置23に保持されたプリント基板100bは、第2ヘッドユニット4側(矢印Y2方向側)のテープフィーダ200の近傍の実装作業位置P3に配置される。
表面実装機1の動作は、図3に示す制御装置101によって制御されている。制御装置101は、主制御部102、駆動制御部103、画像処理部104、バルブ制御部105および記憶部106を含んでいる。また、制御装置101は、液晶表示装置などの表示ユニット107と、キーボードなどの入力ユニット108とを備えている。
主制御部102は、論理演算を実行するCPUなどから構成されている。主制御部102は、記憶部106のROMに記憶されているプログラムに従って、駆動制御部103を介して第1ヘッドユニット3、第2ヘッドユニット4、基板搬送コンベア2の入口搬送装置21、基板搬送装置22および基板搬送装置23などの動作を制御するとともに、画像処理部104を介して第1ヘッドユニット3の基板撮像装置3cおよび第2ヘッドユニット4の基板撮像装置4cをそれぞれ制御するように構成されている。また、主制御部102は、バルブ制御部105を介して、第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4にそれぞれ設けられた負圧発生器を制御することにより、吸着ノズルによる部品の吸着動作を制御するように構成されている。また、主制御部102は、記憶部106に記憶された基板データ106aを読み出し、実装対象のプリント基板100(100a、100b)の大きさ(幅W1、W2)やプリント基板100のフィデューシャルマーク150の位置情報などを取得するように構成されている。そして、主制御部102は、取得したプリント基板100(100a、100b)の大きさに基づいて、入口搬送装置21、基板搬送装置22および基板搬送装置23のコンベア間隔Dを調整させるように構成されている。このようにして、実装時には、主制御部102は、記憶部106に記憶された実装プログラムにしたがってプリント基板100上の所定の搭載位置に部品が順次装着されるように、これらの駆動制御部103、画像処理部104、バルブ制御部105および記憶部106を制御するように構成されている。
駆動制御部103は、主制御部102から出力される制御信号に基づいて、第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4の各部のモータ(X方向に移動するためのサーボモータ81bおよび82b(X軸モータ)、Y方向に移動するための界磁コイル(Y軸モータ)、実装ヘッド部3bおよび4bの各10本の吸着ノズルをそれぞれ上下方向に移動させるための昇降装置のサーボモータ(Z軸モータ)、10本の吸着ノズルをそれぞれR軸方向(各吸着ノズルの中心軸回りの回転方向)に回転移動させるためのノズル回転装置のサーボモータ(R軸モータ))の駆動を制御するように構成されている。また、駆動制御部103は、主制御部102から出力される制御信号に基づいて、基板搬送コンベア2の各部のモータ(入口搬送装置21および基板搬送装置23の駆動モータ23d、基板搬送装置22の駆動モータ22d、および、基板搬送装置22の回転モータ22eなどの駆動を制御するように構成されている。
画像処理部104は、主制御部102から出力される制御信号に基づいて、基板撮像装置3cおよび4cや図示しない部品撮像装置から所定のタイミングで撮像信号の読み出しを行うとともに、読み出した撮像信号に所定の画像処理を行うことにより、部品やプリント基板100のフィデューシャルマーク150を認識するのに適した画像データを生成するように構成されている。これらの画像データは主制御部102に出力され、部品の画像データに基づいて各吸着ノズルに吸着された部品の良否判定(不良部品であるか否か)や、吸着ノズルによる部品の吸着位置ずれの算出と実装位置の補正とが行われるように構成されている。また、主制御部102により、プリント基板100のフィデューシャルマーク150の画像データに基づいてプリント基板100の位置が認識されるように構成されている。
記憶部106は、CPUを制御するプログラムなどを記憶するROM(Read Only Memory)および装置の動作中に種々のデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)などから構成されている。また、記憶部106には、実装対象となるプリント基板100(100a、100b)の寸法、プリント基板100のフィデューシャルマーク150の位置などの基板データ106aや、所定のプリント基板100(100a、100b)の製造を行うための実装プログラム(図示せず))が記憶されている。実装時には、これらのデータが主制御部102により読み出されるとともに、読み出されたデータに基づいて実装作業が行われるように構成されている。
テープフィーダ200は、複数の部品を所定の間隔を隔てて保持したテープが巻き回されたリール(図示せず)を保持している。このテープフィーダ200は、リールを回転させることにより部品を保持するテープを送り出すことによって、テープフィーダ200の先端の部品取出部201(図1参照)から部品を供給するように構成されている。各テープフィーダ200は、第1フィーダ載置部6および第2フィーダ載置部7に固定されるとともに、第1フィーダ載置部6および第2フィーダ載置部7に設けられた図示しないコネクタを介して制御装置101に電気的に接続されるように構成されている。これにより、第1フィーダ載置部6および第2フィーダ載置部7にセットされた複数のテープフィーダ200の各々は、制御装置101からの制御信号に基づいて、第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4によるプリント基板100への部品実装動作と、リールからテープを送り出す部品供給動作とを同期させるように構成されている。
ここで、第1実施形態では、重量物である基台5上に5つの基台マーク5a、5b、5c、5dおよび5eが固定的に設けられている。5つの基台マーク5a〜5eのうち、3つの基台マーク5a、5bおよび5cは、第1ヘッドユニット3の基板撮像装置3cの移動範囲A内、すなわち基板撮像装置3cが撮像可能な範囲に配置されている。また、5つの基台マーク5a〜5eのうち、3つの基台マーク5c、5dおよび5eは、第2ヘッドユニット4の基板撮像装置4cの移動範囲B内に配置されている。したがって、5つの基台マーク5a〜5eのうち、1つの基台マーク5cは、第1ヘッドユニット3の基板撮像装置3cの移動範囲A内で、かつ、第2ヘッドユニット4の基板撮像装置4dの移動範囲B内に配置されている。なお、基台マーク5aおよび5bは、本発明の「第2基台マーク」の一例であり、基台マーク5cは、本発明の「第1基台マーク」の一例であり、基台マーク5dおよび5eは、本発明の「第3基台マーク」の一例である。
より詳細な配置としては、第1ヘッドユニット3のみによって撮像される2つの基台マーク5aおよび5bは、第1フィーダ載置部6の近傍にX方向に隔てた位置に配置されている。基台マーク5aは、第1フィーダ載置部6の矢印X1方向側の端部に配置されており、基台マーク5bは、第1フィーダ載置部6のX方向の中央部よりも矢印X2方向側に配置されている。また、第2ヘッドユニット4のみによって撮像される2つの基台マーク5dおよび5eは、第2フィーダ載置部7の近傍にX方向に隔てた位置に配置されている。基台マーク5dは、第2フィーダ載置部7の矢印X2方向側の端部に配置されており、基台マーク5eは、第1フィーダ載置部6のX方向の中央部よりも矢印X1方向側に配置されている。
また、基台マーク5cは、Y方向においては第1フィーダ載置部6と第2フィーダ載置部7との中央部よりも第1フィーダ載置部6側で、X方向においては基台マーク5aおよび5bの間でかつ基台マーク5dおよび5eの間の領域に配置されている。すなわち、各基台マーク5a〜5eの位置関係は次の通りである。第1ヘッドユニット3によって撮像される3つの基台マーク5a、5bおよび5cの位置関係については、基台マーク5a、5bおよび5cの位置がX軸方向において互いに異なっている。基台マーク5a、5bおよび5cの位置は、Y軸方向においては、基台マーク5aと基台マーク5bとは略等しい一方、基台マーク5a(5b)の位置と基台マーク5cとの位置は互いに異なっている。また、第2ヘッドユニット4によって撮像される3つの基台マーク5c、5dおよび5eの位置関係については、基台マーク5c、5dおよび5eの位置がX軸方向において互いに異なっている。Y軸方向においては、基台マーク5dと基台マーク5eとは略等しい一方、各基台マーク5d(5e)と基台マーク5cとの位置は互いに異なっている。このように、一つのヘッドユニットによって撮像される3つの基台マーク(基台マーク5a〜5c、または、基台マーク5c〜5e)のうち少なくとも2つの基台マークのそれぞれの位置が、X軸方向とY軸方向のいずれにおいても互いに異なるようにすることにより、後述するヘッドユニットの駆動機構の熱変形による位置ずれが精度良く算出される。
第1実施形態では、複数の基台マーク5a〜5eを第1ヘッドユニット3の基板撮像装置3cおよび第2ヘッドユニット4の基板撮像装置4cによって実装対象のプリント基板100の搬送時毎に定期的に撮像している。具体的には、第1ヘッドユニット3の基板撮像装置3cによって、基台マーク5a、5bおよび5cを撮像するとともに、第2ヘッドユニット4の基板撮像装置4cによって、基台マーク5c、5dおよび5eを撮像している。この基台マーク5a〜5cの撮像結果に基づいて、第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4の駆動機構の熱変形による位置ずれ(ヘッドユニット支持部81および82をY方向に移動可能に構成するリニアモータの可動子(界磁コイル)の発熱や、ボールネジ軸81aおよびボールネジ軸82aが加熱されることにより膨張して伸びることに起因する位置ずれ)を補正している。すなわち、制御装置101の記憶部106には、基準状態(第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4の位置ずれがない状態)における基台マーク5a〜5eの撮像画像の画像中心位置が記憶されている。第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4の駆動機構が熱変形した場合(たとえば、実装動作によってボールネジ軸81aおよび82aが摩擦熱などにより加熱されて熱膨張した場合など)には、基台マーク5a〜5eの撮像画像の画像中心位置がずれるので、定期的に撮像した基台マーク5a〜5eの撮像画像の画像中心位置と基準状態における画像中心位置とを比較することにより、基準状態に対する画像中心位置の位置ずれに基づいて、第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4のそれぞれの基準状態に対する位置ずれを算出することが可能である。第1ヘッドユニット3の位置ずれを補正する補正値をプリント基板100の搬送時毎に取得することによって、第1ヘッドユニット3の位置ずれが随時補正されるので、正確な位置に第1ヘッドユニット3を移動させることが可能である。これは第2ヘッドユニット4についても同様である。なお、第1ヘッドユニット3の位置ずれを補正する補正値および第2ヘッドユニット4の位置ずれを補正する補正値は、それぞれ、本発明の「第2補正値」および「第3補正値」の一例である。
また、第1実施形態では、第1ヘッドユニット3の基板撮像装置3cで撮像する基台マーク5a〜5cのうちの1つと、第2ヘッドユニット4の基板撮像装置4cで撮像する基台マーク5c〜5eのうちの1つとを共通させている。すなわち、1つの基台マーク5cを第1ヘッドユニット3の基板撮像装置3cと第2ヘッドユニット4の基板撮像装置4cとの両方により撮像している。この第1ヘッドユニット3の基板撮像装置3cによる基台マーク5cの撮像画像と、第2ヘッドユニット4の基板撮像装置4cによる撮像画像とに基づいて、第1ヘッドユニット3の座標系と第2ヘッドユニット4の座標系とのずれを算出することが可能である。
第1ヘッドユニット3の座標系と第2ヘッドユニット4の座標系との関係は、基準状態においては既知であるので、第1ヘッドユニット3の座標系において位置が特定されれば、その位置を第2ヘッドユニット4の座標系においても特定することが可能である。しかしながら、第1ヘッドユニット3の座標系と第2ヘッドユニット4の座標系との関係は、実装動作中に第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4の駆動機構の熱変形による位置ずれに伴ってずれてくる。したがって、実装動作を継続していくにつれて、第1ヘッドユニット3の位置(制御位置)に基づいて第2ヘッドユニット4をその位置に移動させようとした場合に、正確にその位置に移動させることが困難となる。第1実施形態では、この座標系のずれを基台マーク5cの撮像画像に基づいて算出している。これにより、第1ヘッドユニット3の座標系と第2ヘッドユニット4の座標系とを一致させることが可能であるので、第1ヘッドユニット3において取得したプリント基板100のフィデューシャルマーク150の撮像結果(第1ヘッドユニット3の座標系におけるプリント基板100の位置情報)を第2ヘッドユニット4の座標系におけるプリント基板100の位置情報として用いることが可能となる。前述のように基台マーク5cの撮像はプリント基板100の搬送時毎に行われるので、実装動作中に第1ヘッドユニット3の座標系と第2ヘッドユニット4の座標系とが随時ずれていく場合であっても、プリント基板100の搬送時毎に2つの座標系を一致させることが可能である。以下に、第1ヘッドユニット3の座標系と第2ヘッドユニット4の座標系とを一致させるための補正値の取得原理を図4を用いて説明する。
図4に示すように、第1ヘッドユニット3の座標系の原点OAからプリント基板100の一方のフィデューシャルマークF(フィデューシャルマーク150)までのベクトルOAFを用いて、第2ヘッドユニット4の座標系の原点OBからプリント基板100の一方のフィデューシャルマークFまでのベクトルOBFを求めることを考える。2つの座標系の原点OAOB間のベクトルをベクトルABとすると、以下の式(1)が成り立つ。
ベクトルOBF=ベクトルOAF−ベクトルAB・・・(1)
ベクトルABは、第1ヘッドユニット3の熱変形による位置ずれ度合いと第2ヘッドユニット4の熱変形による位置ずれ度合いとの差によって変化するので、実装動作中のベクトルABとして基準状態の既知のベクトルABを用いることはできない。そこで、実装動作中の熱変形のずれを加味したベクトルABを得るために、基台マークP(基台マーク5c)を第1ヘッドユニット3の基板撮像装置3cおよび第2ヘッドユニット4の基板撮像装置4cの両方によって撮像する。これにより、第1ヘッドユニット3の座標系における基台マーク5cの位置P(ベクトルOAP)と、第2ヘッドユニット4の座標系における基台マーク5cの位置P(ベクトルOBP)とベクトルABは、ベクトルOAPおよびベクトルOBPを用いて、以下の式(2)によって表すことができる。
ベクトルAB=ベクトルOAP−ベクトルOBP・・・(2)
したがって、上記式(1)および式(2)より、第2ヘッドユニット4の座標系におけるプリント基板100のフィデューシャルマークFの位置を示すベクトルOBFは、第1ヘッドユニット3の基板撮像装置3cによるフィデューシャルマークFの位置を示すベクトルOAFと、第1ヘッドユニット3の座標系における基台マーク5cの位置を示すベクトルOAPと、第2ヘッドユニット4の座標系における基台マーク5cの位置を示すベクトルOBPとを用いて、以下の式(3)のように表すことができる。
ベクトルOBF=ベクトルOAF+ベクトルOBP−ベクトルOAP・・・(3)
第1実施形態では、プリント基板100の搬送時毎に得た第1ヘッドユニット3の基板撮像装置3cおよび第2ヘッドユニット4の基板撮像装置4cの基台マーク5cの撮像画像に基づいて「ベクトルOBP−ベクトルOAP」に相当する補正値を取得し、その補正値を用いて第2ヘッドユニット4の駆動制御を行っている。なお、「ベクトルOBP−ベクトルOAP」に相当する補正値は、本発明の「第1補正値」の一例である。プリント基板100の他方のフィデューシャルマークR(フィデューシャルマーク150)のベクトルもフィデューシャルマークFの場合と同様に表すことができる。
次に、図5を参照して、本発明の第1実施形態による表面実装機1の実装動作について説明する。なお、図5の実装動作フローは、一枚のプリント基板100に部品を装着する場合の実装動作についてのフローである。実際には、順次搬入されてくるプリント基板100に対してこの実装動作が行われる。また、以下の実装動作は、図1に示すように、1つのプリント基板100に対して第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4の両方を用いて実装を行う場合の実装動作である。
まず、図5のステップS1において、実装対象のプリント基板100の搬送が開始される。このプリント基板100の搬送動作中においては第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4は待機中となる。
次に、ステップS2において、第1ヘッドユニット3を基台マーク5a〜5cの上方に順次移動させるとともに、基板撮像装置3cにより基台マーク5a〜5cの撮像を行う。そして、ステップS3において、撮像画像における基台マーク5a〜5cのそれぞれの基準状態に対する位置ずれを算出するとともに、その位置ずれによる第1ヘッドユニット3の部品装着位置のずれを補正する補正値(第1熱補正値)を取得する。
また、ステップS4において、第1ヘッドユニット3の場合と同様に、第2ヘッドユニット4を基台マーク5c〜5eの上方に順次移動させるとともに、基板撮像装置4cにより基台マーク5c〜5eの撮像を行う。そして、ステップS5において、撮像画像における基台マーク5c〜5eのそれぞれの基準状態に対する位置ずれを算出するとともに、その位置ずれによる第2ヘッドユニット4の部品装着位置のずれを補正する補正値(第2熱補正値)を取得する。
次に、ステップS6において、第1ヘッドユニット3の基板撮像装置3cおよび第2ヘッドユニット4の基板撮像装置4cの両方による基台マーク5cの撮像画像に基づいて、第1ヘッドユニット3の座標系と第2ヘッドユニット4の座標系とを一致させるための補正値(座標系補正値)を取得する。このステップS2〜ステップS6までの処理は、プリント基板100の搬送中に行われる。
次に、ステップS7においてプリント基板100の搬送が完了した後、部品のプリント基板100への装着動作が開始される。まず、ステップS8において、第1ヘッドユニット3の基板撮像装置3cによって、搬入された実装対象のプリント基板100に設けられたフィデューシャルマーク150が撮像される。ここで、第2ヘッドユニット4の基板撮像装置4cによるフィデューシャルマーク150の撮像は行われない。そして、ステップS9において、ステップS3、S5およびS6で取得した補正値(第1熱補正値、第2熱補正値および座標系補正値)に基づいて、第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4により部品の装着動作が行われる。具体的には、第1ヘッドユニット3は、ステップS8のフィデューシャルマーク150の撮像結果と、ステップS3で得た第1熱補正値とに基づいて、熱変形による第1ヘッドユニット3の位置ずれに応じて部品の装着位置を補正しながら装着動作を行う。また、第2ヘッドユニット4は、ステップS8の第1ヘッドユニット3の基板撮像装置3cによるフィデューシャルマーク150の撮像結果と、ステップS5で得た第2熱補正値と、ステップS6で得た座標系補正値とに基づいて、熱変形による第2ヘッドユニット4の位置ずれに応じて部品の装着位置を補正しながら装着動作を行う。
また、ステップS10において、プリント基板100への部品の装着が終了したか否かが判断され、終了していない場合には、ステップS9およびS10の処理が繰り返される。そして、プリント基板100への部品の装着が終了すると、実装動作が終了する。なお、図5に示したように、実装作業位置P2およびP3に配置された2枚の小型基板に対して第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4のそれぞれによって実装動作を行う場合には、第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4のそれぞれによって、各小型基板のフィデューシャルマーク150が撮像され、各ヘッドユニットによって個別に実装動作が行われる。
第1実施形態では、上記のように、基板撮像装置3cおよび基板撮像装置4cの両方により基台マーク5cを撮像することによって、第1ヘッドユニット3の座標系に対する第2ヘッドユニット4の座標系の相対的なずれを補正する座標系補正値を取得することによって、重量物である基台5に固定的に設けられた基台マーク5cを用いて座標系補正値を取得することができるので、外乱の影響によりマーク(基台マーク5c)の撮像結果が変化することなどを抑制することができる。これにより、座標系補正値を取得する際に外乱の影響を受けにくくすることができるので、座標系補正値を正確に取得することができる。また、元々基台5に配置されている基台マーク5cを用いて座標系補正値を取得することができるので、座標系補正値を取得するためにキャリブレーション基板の配置および取り外しを行う必要がない。これにより、実装動作前にキャリブレーション基板の配置および取り外しを行う工程を余分に経る必要がなく、その結果、座標系補正値の取得作業に起因する生産性の低下を抑制することができる。また、第2ヘッドユニット4による部品のプリント基板100への装着を基板撮像装置3cによるフィデューシャルマーク150の撮像結果および座標系補正値に基づいて行うことによって、正確に取得された座標系補正値に基づいて第2ヘッドユニット4による部品のプリント基板100への装着を行うことができるので、第2ヘッドユニット4の基板撮像装置4cによるフィデューシャルマーク150の撮像工程を省くことにより生産性を向上させた場合にも、プリント基板100の正確な位置に部品を装着することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、部品をプリント基板100に装着する際には、第1ヘッドユニット3による部品のプリント基板100への装着をフィデューシャルマーク150の撮像結果および第1熱補正値に基づいて行い、第2ヘッドユニット4による部品のプリント基板100への装着を基板撮像装置3cによるフィデューシャルマーク150の撮像結果、第2熱補正値および座標系補正値に基づいて行っている。このように構成することによって、第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4のそれぞれの制御上の位置(制御位置)に対する実際の位置(実位置)がずれるような場合にも、第1熱補正値および第2熱補正値に基づいて制御位置と実位置とが同一となるように補正することができる。これにより、キャリブレーション基板を用いることなく基台5に設置された基台マーク5a〜5eを用いてプリント基板100の正確な位置に部品を装着するように第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4を制御することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、基板撮像装置3cによって基台マーク5a〜5cを撮像することによって第1熱補正値を取得し、基板撮像装置4cによって基台マーク5c〜5eを撮像することによって第2熱補正値を取得することによって、基台マーク5a〜5eの撮像結果に基づいて、座標系補正値を取得するのと同時に第1熱補正値および第2熱補正値を容易に取得することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、3つの基台マーク5a〜5cの撮像結果に基づいて第1熱補正値を取得し、3つの基台マーク5c〜5eの撮像結果に基づいて第2熱補正値を取得することによって、第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4の位置ずれを精度高く正確に取得することができるので、より正確な第1熱補正値および第2熱補正値を取得することができる。しかしながら、熱補正値を取得するための基台マークの個数は3つに限られず、2つ以上であれば良い。つまり、第1熱補正値は2つの基台マーク5a、5cの撮像結果に基づいて取得し、第2熱補正値は2つの基台マーク5c、5dの撮像結果に基づいて求めても良い。2点で補正値を取得する場合、3点の場合に比べて補正精度は低下するが、高速に補正値を取得することができる。
また、第1実施形態では、基板撮像装置3cおよび基板撮像装置4cの両方により、プリント基板100の搬送時および部品のプリント基板100への装着動作時を含む実装動作中に基台マーク5cを撮像することによって、座標系補正値を実装動作中に取得している。このように構成することによって、実装動作が開始される前(座標系のずれが生じる前)にキャリブレーション基板を用いて座標系補正値を取得する場合と比較して、実装動作が開始された後(座標系のずれが生じ始めた後)の実装動作中に取得した座標系補正値に基づいて部品の装着動作を行うことができるので、座標系のずれをより正確に補正することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、基板撮像装置3cおよび基板撮像装置4cの両方により、プリント基板100の搬送時毎に基台マーク5cを撮像することによって、座標系補正値をプリント基板100の搬送時毎に随時取得し、部品をプリント基板100に装着する際には、第2ヘッドユニット4による部品のプリント基板100への装着を基板撮像装置3cによるフィデューシャルマーク150の撮像結果および最新の座標系補正値に基づいて行っている。このように構成することによって、プリント基板100の搬送時毎に随時座標系補正値を更新することができるので、第1ヘッドユニット3の座標系と第2ヘッドユニット4の座標系との位置ずれ度合いが実装動作中に随時変化する場合にも、更新した最新の座標系補正値を用いて第2ヘッドユニット4による部品のプリント基板100への装着を行うことができる。これにより、第1ヘッドユニット3の基板撮像装置3cによるフィデューシャルマーク150の撮像結果を用いて第2ヘッドユニット4による部品のプリント基板100への装着を行う場合にも、より正確な位置に部品を装着することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、基板撮像装置3cおよび基板撮像装置4cの両方によりプリント基板100の搬送時に基台マーク5cを撮像することによって、座標系補正値を取得している。このように構成することによって、第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4が部品の装着を行っていない間に第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4を移動させて第1基台マークを撮像し、座標系補正値を取得することができるので、第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4が部品の装着を行っている間に割り込みで第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4を移動させて基台マーク5cを撮像する場合と比較して、部品装着時間が増加することを抑制しながら座標系補正値を取得することができる。
(第2実施形態)
次に、図6を参照して、本発明の第2実施形態による実装機について説明する。この第2実施形態では、プリント基板100の搬送時毎に基台マーク5a〜5eを撮像した上記第1実施形態と異なり、部品の装着動作時にも基台マーク5a〜5eを撮像する例について説明する。
第2実施形態では、制御装置101は、プリント基板100の搬送時に基台マーク5a〜5eの撮像および補正値(第1熱補正値、第2熱補正値および座標系補正値)の取得を行うとともに、部品の装着時間が所定時間(たとえば、5分)よりも長い場合には、部品の装着動作中にも基台マーク5a〜5eの撮像および補正値の取得を割り込みで行うように構成されている。この所定時間は、実装動作を行っていく際に、熱による変形によるヘッドユニットの位置ずれに起因する部品装着位置のずれが許容範囲内に収まる程度に設定される。割り込みで基台マーク5a〜5eの撮像および補正値の取得を行った場合には、その後の部品の装着動作は、割り込みで取得した最新の補正値に基づいて行われる。なお、第2実施形態による実装機の制御装置101以外の構造は、上記第1実施形態と同様である。
次に、図6を参照して、第2実施形態による表面実装機の実装動作について説明する。
まず、ステップS11〜ステップS20においては、上記第1実施形態のステップS1〜ステップS10と同様の処理が行われる。
そして、ステップS20において部品の装着が終了していない場合には、ステップS21において、プリント基板100の搬送が完了してから所定時間(たとえば、5分)が経過したか否かが判断される。所定時間が経過しない場合には、ステップS19に戻り、部品の装着動作が行われる。
所定時間が経過した場合には、ステップS22〜ステップS26において、部品の装着動作中に、ステップS12〜ステップS16と同様の処理が割り込みで行われることにより、新たに補正値(第1熱補正値、第2熱補正値および座標系補正値)が取得されて補正値が更新される。その後、ステップS19に戻り、更新された補正値に基づいて、第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4により部品の装着動作が行われる。
第2実施形態では、上記のように、部品のプリント基板100への装着に要する時間が所定の時間よりも長い場合には、座標系補正値はプリント基板100の搬送時毎に加えて部品のプリント基板100への装着動作中にも、基板撮像装置3cおよび基板撮像装置4cの両方により基台マーク5cを撮像することによって、座標系補正値を取得している。このように構成することによって、実装対象のプリント基板100(小型のプリント基板100b)のサイズが小さく、1枚のプリント基板100への部品の装着に要する時間が短い場合には、装着動作中に第1ヘッドユニット3と第2ヘッドユニット4との座標系のずれがあまり大きくならないので、搬送時毎に取得した座標系補正値に基づいて第2ヘッドユニット4による部品のプリント基板100への装着を行うことができる。また、実装対象のプリント基板100(大型のプリント基板100a)のサイズが大きく、1枚のプリント基板100への部品の装着に要する時間が長いことに起因して装着動作中に第1ヘッドユニット3と第2ヘッドユニット4との座標系のずれが大きくなってしまう場合には、装着動作中に座標系補正値を取得してその座標系補正値に基づいて第2ヘッドユニット4による部品のプリント基板100への装着を行うことができる。これにより、部品のプリント基板100への装着に要する時間が所定の時間よりも長い場合にも、プリント基板100の正確な位置に部品を装着することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4の2つのヘッドユニットを備えた実装機に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限らず、互いに独立して移動可能な3つ以上のヘッドユニットを備えた実装機に本発明を適用してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、第1ヘッドユニット3の基板撮像装置3cによりプリント基板100のフィデューシャルマーク150を撮像し、その撮像結果を第2ヘッドユニット4の部品装着動作に利用した例を示したが、本発明はこれに限らず、第2ヘッドユニット4の基板撮像装置4cによりプリント基板100のフィデューシャルマーク150を撮像し、その撮像結果を第1ヘッドユニット3の部品装着動作に利用してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、補正値を得るためのマーク(基台マーク5a〜5e)を基台5上に設けた例を示したが、本発明はこれに限らず、基台5に直接設けられていなくても、基台5上に固定的に配置された装置や部材(たとえば、部品認識用の基台カメラやプリント基板100の搬送レールなど)に設けてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、第1ヘッドユニット3および第2ヘッドユニット4をY軸方向にリニアモータを用いて駆動し、X軸方向にボールネジ機構を用いて駆動する実装機に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限らず、Y軸およびX軸の駆動の両方をリニアモータにより行う表面実装機に適用してもよいし、Y軸およびX軸の駆動の両方をボールネジ機構により行う表面実装機に適用してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、プリント基板100の搬送時毎に基台マーク5a〜5eの撮像を行う例を示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、一枚のプリント基板100の実装時間が短い場合には、プリント基板100を複数枚搬送する毎に基台マーク5a〜5eを撮像するように構成してもよい。
また、上記第2実施形態では、プリント基板100の搬送が完了してから所定時間が経過したか否かを判断し、経過した場合に補正値の取得を行う例を示したが、本発明はこれに限らず、前回の補正値の取得を行った時点から所定時間の経過後に新たな補正値の取得を行ってもよい。