以下、この発明の実施形態およびこの発明の実施形態に関係する形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は第1の形態を示し、図1(a)は生体組織のクリップ装置における先端部の縦断側面図、(b)はA−A線に沿う断面図である。導入管1は、内視鏡のチャンネル内に挿通可能な可撓性を有しており、この導入管1の先端部には先端チップ2が設けられている。この先端チップ2は導入管1の先端部に溶接、接着または圧入によって固定されている。導入管1の内部には操作ワイヤ4が進退自在に挿通され、この操作ワイヤ4の先端部には導入管1の先端部から突没自在なクリップ3が着脱可能に接続されている。
前記導入管1は、例えば、断面が丸型の金属製ワイヤ(ステンレスなど)を密着巻きした内外面に凹凸のあるコイルシースであり、シース先端部とシース基端部にシースを圧縮する力が印加されてもシースが座屈することがない構造である。
また、導入管1は、例えば、断面が丸型の金属製ワイヤ(ステンレスなど)を潰して、ワイヤ断面を矩形にしてから密着巻きした内外面が平坦なコイルシースでもよい。この場合、内面が平坦なので、クリップ3の突き出し、操作ワイヤ4の挿通が容易である。また、丸型のコイルシースに比較して、同じワイヤの素線径を使用しても内径寸法の大きなコイルシースを実現できる。これより、クリップ3の突出、操作ワイヤ4の挿通がさらに容易になる。
さらに、導入管1は、例えば、高分子樹脂製(合成高分子ポリアミド、高密度/低密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキリビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体など)のチューブシースでもよい。この場合、シース内外面に滑り性を有するので、内視鏡チャンネルヘの挿脱、クリップ3の突き出し、操作ワイヤ4の挿通が容易になる。
また、導入管1は、例えば、壁部が内層と外層を有した2重チューブで、2重チューブの間に補強用部材が介在して埋設されたチューブシースでもよい。この場合、内層及び外層は、前記高分子樹脂で形成されている。補強用部材は、例えば細い金属線で格子状に編まれた筒状ブレード等で形成されている。これにより、シース先端部と基端部にシースを圧縮する力が印加されたときにも、補強用部材が埋設されていないチューブシースに比べて、耐圧縮性に優れシースが座屈することがない。
前記導入管1の寸法は、内視鏡チャンネルに挿通可能な外径であり、シースの肉厚は、その素材の剛性により決定するが、金属製シースでは0.2〜0.7mm程度、高分子樹脂製チューブでは、0.3〜0.8mm程度であるが、補強用部材を埋設することにより、肉厚を小さくし、シース内径を大きくすることができるという利点がある。
前記先端チップ2は、金属製(ステンレスなど)の短管であり、外周面がテーパ状で、先端部が先細りになっている。これより、内視鏡チャンネル内への導入管1の挿通を容易にする。また、内周面もテーパになっており、クリップ3が先端チップ2より突き出し易くなっている。また、先端チップ2の先端部の内径は、後述するクリップ3の腕部に設けられた突起が係合し、クリップ3の腕部が開脚可能なように寸法設定されている。この先端チップ2の最先端の外径はφ1.5〜3.3mm、先端チップ2の最先端の内径は、φ1.0〜2.2mm程度である。
前記クリップ3は、図3(a)〜(d)に示すように、金属製の薄い帯板を中央部分で折り曲げ、その折り曲げ部分を基端部3aとしてなり、この基端部3aから延びた両方の腕部3b,3b’を拡開方向に折り曲げる。さらに、各腕部3b,3b’の先端縁部を向き合うように折り曲げて、これを挟持部3c,3c’とする。挟持部3c,3c’の先端は、生体組織X(図2及び図5参照)を把持し易いように、一方が凸形状3d、他方が凹形状3eに形成されている。そして、挟持部3cを開くように腕部3b,3b’に開拡習性を付与されている。基端部3aには、後方に突出する鉤3fが取り付けられている。この鉤3fは、基端部3aから延びたステンレス製の薄板をほぼJの字状に曲成している。
なお、各腕部3b,3b’には、クリップ3を結紮時に(クリップ基端部が先端チップ内に引込まれたとき)先端チップ2と係合可能な突起3g,3g’が設けられている。
クリップ3の薄い帯板の材質は、例えば、バネ性を有するステンレスとすることにより、剛性があり、確実に生体組織を把持できる。
例えば、ニッケルチタニウム合金などの超弾性合金として、腕部3b,3b’に拡開習性を付与すれば、シースから突出したときにより確実に腕部3b,3b’が開脚する。
クリップ3の基端部に設けられた鉤3fに1〜5kg程度の引張り力量が印加されると、鉤3fはJの字形状を維持できなくなり、変形して略Iの字状に延びる。
また、クリップ3の帯板の肉厚は、0.15〜0.3mmであり、挟持部3c,3c’の板幅は0.5〜1.2mm。腕部3b,3b’の板幅は、0.5〜1.5mmである。突起3g,3g’の大きさは、0.2〜0.5mm。基端部3aの板幅は0.3〜0.5mm。鉤3fはクリップ3の基端部3aから1〜3mm程度の長さで突設されている。
前記操作ワイヤ4は、図4に示すように、ループワイヤ4aと基端ワイヤ4bより構成されている。金属製の撚り線より構成される基端ワイヤ4bの先端に閉じたループワイヤ4aは成形される。ループワイヤ4aを形成するのは、基端ワイヤ4bの撚り線の一本である。
ループワイヤ4aと基端ワイヤ4bの接合は、金属製の接続パイプ4cを介して、溶接または接着されても良いが、基端ワイヤ4bの撚り線の一本で閉ループを形成した後、再び基端ワイヤ4bに撚り戻しても良い。このようにループを成形することで、ループワイヤ4aと操作ワイヤ4の接合部においては、特別な接合部品を介さず、また硬質部を設けることなく、ループが成形可能になる。
これより、ループワイヤ4aと操作ワイヤ4の係合部の外径が大きくなることもないので、少しでも操作ワイヤ4の外径を細径化したいときには非常に効果的である。後述するように、導入管1内に複数のクリップ3を装填した場合などにおいては、導入管1内のクリアランスが非常に少ないので、本ワイヤを使用すると効果的である。なお、ループワイヤ4aは、クリップ3の基端部3aに設けられた鉤部3fに引っかけられて、クリップ3と係合する。
前記操作ワイヤ4は、例えば、ステンレス製の撚り線ワイヤであり、撚り線とすることで、単線ワイヤよりも可撓性があるので、導入管1自体の可撓性を損なうことがない。また、撚り線ワイヤにすることにより、その可撓性を利用して、導入管1内の任意の位置にワイヤを配置可能になる。これにより、導入管1内でのワイヤの挿通が容易になり、クリップ3の突出し、結紮がより容易になる。
なお、操作ワイヤ4の基端ワイヤ4dには、高分子樹脂(合成高分子ポリアミド、高密度/低密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロチレン−パーフルオロアルキリビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体など)を被膜することにより、操作ワイヤの滑り性を向上させることもできる。被膜の厚さは、0.05mm〜0.1mm程度が最適である。さらに、操作ワイヤの滑り性を上げるために、ワイヤ表面に0.01mm〜0.45mmのエンボス加工を施すことも効果がある。
なお、ループワイヤ4aには、クリップを結紮時に1〜5Kgの力が印加される。このときに、ループワイヤ4aが破断しないように寸法を設定する必要がある。また、基端ワイヤ4bは外径φ0.3mm以上、ループワイヤ4aはφ0.15mm以上である。
また、図3に示すように、クリップ3の基端部3aに設けられた鉤3fには操作ワイヤ4の先端部のループワイヤ4aが係合され、クリップユニット5が形成されている。
前述のように構成された各部品は、図1に示すように導入管1内に組み込まれている。すなわち、導入管1内にはクリップユニット5が3個直列に並んだ状態で配置されている。ただし、クリップユニット5の数は3個に限定されるものではなく、より多数のクリップユニット5が導入管1内に装填されていても良い。
なお、説明の便宜上、導入管1内に装填されているクリップユニット5に次のような名前を付ける。最先端に装填されているクリップから順にクリップ61、クリップ62、クリップ63とする。クリップ61、62、63に係合している操作ワイヤをそれぞれ操作ワイヤ64、操作ワイヤ65、操作ワイヤ66とする。
導入管1内において、クリップ61、62、63にそれぞれ係合している操作ワイヤ64、65、66は導入管1の基端部まで延長している。操作ワイヤ64は、クリップ62、63との干渉を避けるように、導入管1内に配置される。また、操作ワイヤ65は、クリップ63との干渉を避けるように、導入管1内に配置される。図1(b)では、最基端部に配置されたクリップ63における断面図を示している。クリップ63の腕部3b、3b’との干渉を避けるために、クリップ63の腕3b、3b’の開脚方向と垂直な方向に操作ワイヤ64、65を配置している。これにより、導入管1内での操作ワイヤ64、65、66の挿通が容易になり、クリップ61、62、63の突出し、結紮作業がより容易になる。
次に、第1の形態の作用について説明する。体腔内に挿入された内視鏡のチャンネルを介して、クリップ装置の導入管1を体腔内に導入し、図2(a)に示すように、導入管1の先端部をクリップ対象組織Xの近傍に位置させる。導入管1内に装填されたクリップ61を導入管1外に突出す。これは、クリップ61に係合した操作ワイヤ64を導入管1の先端方向に押出すことにより、クリップ61だけを先端チップ2より突出すことが可能となる。
先端チップ2から突出されたクリップ61は、挟持部3c、3c’を開くように腕部3b、3b’に開拡習性を付与されているので、先端チップ2から突き出ると同時に、挟持部3c、3c’が開脚する。そして、挟持部3c、3c’をクリップ対象組織Xに押し付けた状態で、操作ワイヤ64を牽引する。すると、図2(b)に示すように、クリップ61の基端部3aは先端チップ2内に引込まれ、クリップ61の腕部3b、3b’に設けられた突起3g、3g’は、先端チップ2の先端面に係合する。さらに操作ワイヤ64を牽引すると、クリップ61の基端部3aが塑性変形し、挟持部3c、3c’が閉じることにより、クリップ対象組織Xを挟み込むことができる。
ここで、さらに操作ワイヤ64を牽引し、クリップ61の基端部3aに取り付けられた鉤3fに牽引力を印加する。これによりJの字状に曲成されていた鉤3fが引き延ばされ、ループワイヤ4aが鉤3fから分離し、操作ワイヤ64とクリップ61が完全に分離する。これにより、図5に示すように、クリップ61を体腔内の生体組織に留置可能となる。
引き続き、図2(c)に示すように、クリップ62を体腔内の生体組織に留置するために、クリップ61から分離した操作ワイヤ64を後方に装填されているクリップ62、クリップ63と干渉しない位置まで牽引しておく。
このように、分離した操作ワイヤ64を牽引することで、続くクリップ62、クリップ63の突出し操作をより容易にすることができる。この状態にしてから、クリップ62に係合している操作ワイヤ65を導入管1の先端方向に押出すことにより、クリップ62だけを先端チップ2より突出すことが可能となる。
これより後の操作はクリップ61を生体組織に留置させるための操作と全く同じである。そして、クリップ62を生体組織に留置可能となる。さらに同じ操作を繰り返すことにより、導入管1内に装填されている複数発のクリップ61,62,63を体腔内の生体組織に留置可能となる。
第1の形態によれば、内視鏡の鉗子チャンネルなどを介して、クリップ装置を体腔内に一度挿入しただけで、挿入管内に装填された複数個のクリップを連続的に体腔内に留置できる。従って、1個のクリップを体腔内に留置するごとに、クリップ装置を鉗子チャンネルなどから体腔外に引き出し、クリップを再度装填し体腔内に再度挿入しなければならない、という煩わしい作業が必要なくなる。これにより、手技時間の短縮を図ることができることから、患者の苦痛も軽減できる。
また、クリップにはそれぞれ操作ワイヤが連結されているので、迅速、容易、確実に、1個ずつのクリップを順番に体腔内の組織に留置可能となる。
図6及び図7は第2の形態を示し、図6は操作ワイヤの側面図、図7(a)〜(j)は操作ワイヤの製造方法を示す。
図6に示すように、操作ワイヤ7は、ループワイヤ7aと基端ワイヤ7bよりなる。基端ワイヤ7bは金属製の撚り線で構成され、例えば3本の素線で撚られている。
次に、図7に基づいて操作ワイヤ7の製造方法(例えば1×3本撚りのワイヤで製造する方法)を示す。ワイヤ外径はφ0.3〜0.6mm程度とする。
1.図7(a)に示すように、ワイヤ端部7cをほぐす。
2.図7(b)に示すように、3本のワイヤのうちの1本Aを回しながらほぐす。このとき、ワイヤ端部7cから約60mmの長さをほぐす。
3.図7(c)に示すように、同様に2本目のワイヤBまたはCをほぐす。このとき、同様にワイヤ端部7cから約60mmの長さをほぐす。
4.図7(d)に示すように、2本目のワイヤBまたはCを折り返す。このとき、折り返し端Xとほぐし端Yを十分離すこと。また、折り返しは、拡大図で示すように、丸くしたとき山になる所を曲げる方が曲げ易い。
5.図7(e)に示すように、折り曲げたワイヤBをほぐし方向に回して撚る(Z撚りの場合)。このとき、撚る前に端部の変形部分を切断しておく。図8(f)に示すように、撚り戻し長さは約30mmである。
6.図7(f)に示すように、ワイヤCをワイヤBに戻してBに撚っていき、ワイヤBの折り返し端の位置で切断する。このとき、ワイヤCとBの間が空かないように、また、重ならないようにする。(後でワイヤAを戻す時に外れ易くなる)
7.図7(g)に示すように、ワイヤAをワイヤB、ワイヤCに戻して撚っていく。このとき、ワイヤCとワイヤBの当接部は実体顕微鏡観察下で行う方がよい。また、当接部の前後を撚る時は、ワイヤCとワイヤBが動かないように気をつける。
さらに、図7(h)に示すように、ワイヤAを乗せる際、ワイヤB、Cを黒矢印方向にはじかないように注意する。また、ワイヤAを乗せる際は、ワイヤBとCの当接部に対して先端側(ループ側)に置くようにすると、ワイヤAを乗せやすい。
8.図7(i)に示すように、ループのきわ(イ部)でワイヤAを切断する。
9.図7(j)に示すように、完成する。なお、ループは長さ5mm程度とする。また、ワイヤB、C当接部、ワイヤA端部は、溶接、接着などの方法により、撚りのほぐれを防止しても良い。
第2の形態の作用は、第1の形態と同じであり、説明を省略する。
第2の形態によれば、第1の形態の操作ワイヤ4に比べて接続パイプ4cがないので、製造コストを減少させることができる。また、基端ワイヤ7bとループワイヤ7aの接合部分においても、外径が大きくならないので、導入管1の内面との摩擦抵抗が増大することなく、操作ワイヤ4の挿通性が保たれる。これより、導入管1より容易にクリップ3を突き出すことができる。
なお、図7(j)に示されたワイヤの基端ワイヤ7bに高分子樹脂7dを被覆し、ワイヤの滑り性を向上させることもできる。これにより、導入管1の内面との摩擦抵抗や導入管内に配設された複数のワイヤ同士の摺動抵抗を減少させることができるので、クリップの突出しが容易となり、より小さな力で結紮ができるようになる。図7(k)に被覆ワイヤを示す。
高分子樹脂7dには合成高分子ポリアミド、高密度/低密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロチレン−パーフルオロアルキリビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体などが適当である。被膜の厚さは、0.05mm〜0.1mm程度が最適である。さらに、操作ワイヤの滑り性を上げるために、ワイヤ表面に0.01mm〜0.45mmのエンボス加工を施すことも効果がある。
図8〜図13は第3の形態を示し、第1の形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。図8(a)は生体組織のクリップ装置における先端部の縦断側面図、(b)はE−E線に沿う断面図である。
導入管1及び操作ワイヤ4は第1の形態と同じであるが、先端チップ2は挿入管1の先端に溶接または接着または圧入されている。先端チップ2は金属製(ステンレスなど)の短管によって形成され、外周面がテーパになっており、先端部が先細りになっている。従って、内視鏡のチャンネル内への導入管1の挿通を容易にすることができる。また、先端チップ2の内周面もテーパになっており、先端部の内径においては、後述するクリップ締付リング8の外径と略同じ寸法になっている。これより、クリップ締付リング8のガタツキを抑えている。
また、先端チップ2の最先端の外径は、φ1.5〜3.3mm。先端チップ2の最先端の内径はφ1.0〜2.2mm程度である。
次に、図10(a)〜(d)に基づいてクリップ9について説明すると、金属製の薄い帯板を中央部分で折り曲げ、その折り曲げ部分を基端部9aとしてなり、この基端部9aから延びた両方の腕部9b、9b’を互いに交差させている。従って、クリップ9の基端部9a側は略楕円形状となる。さらに、各腕部9b、9b’の先端縁部を向き合うように折り曲げて、これを挟持部9c、9c’とする。挟持部9c、9c’の先端は、生体組織を把持しやすいように、一方が凸形状9d、他方が凹形状9eに形成されている。そして、挟持部9c、9c’を開くように腕部9b、9b’に開拡習性を付与させている。基端部9aには、後方に突出す変形可能な鉤9fが取り付けられている。この鉤9fは、帯板をあらかじめJの字状に成形しておき、基端部で折り曲げることにより実現される。
このクリップ9は、例えば、薄い帯板の材質は、ステンレスからなり、剛性があり、確実に生体組織を把持できる。例えば、ニッケルチタニウム合金などの超弾性合金でもよく、腕部9b、9b’に拡開習性を付与すれば、導入管1から突出したときにより確実に腕部9b、9b’が開脚する。
クリップ9の基端部9aに設けられた鉤9fに1〜5Kg程度の引張り力量が印加されると、鉤9fはJの字形状を維持できなくなり、変形して、略Iの字状に延びる。
第1の形態のクリップ3の鉤3fは、基端部3aから延びたステンレス製の薄板を曲成してJの字型を成形していたため、加工によるバラツキで、鉤3fが変形する力量が異なるという問題があった。しかし、本形態のクリップ9における鉤9fは、あらかじめJの字状に形成した鉤9fをクリップ9の基端部9aで折り曲げて成形しているので、鉤9fが変形する力量を安定させることが
できるという利点がある。
このクリップ9を形成する帯板の肉厚は、0.15〜0.3mm。挟持部9c、9c’の板幅は0.5〜1.2mmであり、腕部9b、9b’の板幅は、0.5〜1.5mm。鉤9fはクリップ9の基端部9aから1〜3mm程度の長さで凸設されている。
次に、図11に基づいて、クリップ締付リング8について説明すると、強度があり、かつ弾性を有する樹脂、金属などにより成形されている。なお、弾性的に変形し、円周方向に突没自在に配置された1対、2枚の羽根8a、8a’がリング外周部に設けられている。羽根8a、8a’の数は、1対、2枚に限るものではなく、3枚でも4枚でも良い。リングの円周面に垂直方向に外力が加わると、羽根8a、8a’はリング内面に折りたたまれる。羽根8a、8a’は、導入管1の内面、先端チップ2の内面と接触するため、先端側が傾斜面8b、8b’になっており、スムーズにかつ抵抗なく押出されることができる。
クリップ締付リング8は、クリップ9の腕部9b、9b’に嵌着して装着することによりクリップ9の腕部9b、9b’を閉成するもので、略管状をしている。クリップ9と操作ワイヤ4の係合は、ループワイヤ4aを鉤9fに引っかけて係合させる。なお、図12に示すように、操作ワイヤ4によりクリップ9が押出されても、クリップ9と操作ワイヤ4の係合を保持し、かつクリップ9とクリップ締付リング8を仮固定するために、シリコーンなどの高分子材料9cをクリップ締付リング8内に嵌入させている。
導入管1内にクリップ締付リング8の羽根8a、8a’は折りたたまれた状態で装填されても良いが、羽根8a、8a’が突き出た状態で導入管1内に装填した方が羽根8a、8a’の弾性を長期間に渡り維持できる。また、導入管1の内面と羽根8a、8a’の接触面積が減るので、クリップ9の突出し力量も減少させることができる。
クリップ締付リング8は、例えば、強度がある樹脂(ポリブチテレフタラート、ポリアミド、ポリフェニルアミド、液晶ポリマー、ポリエーテルケトン、ポリフタルアミド)などを射出成形することにより形成されている。なお、弾性がある金属(ステンレス、ニッケルチタニウム合金などの超弾性合金)などを射出成形、切削加工、塑性加工などに成形してもよい。
クリップ締付リング8は、内径φ0.6〜1.3mm、外径φ1.0〜2.1mm程度であり、羽根8a、8a’が突き出たときの最外径部は、先端チップ2との係合を考慮し1mm以上とする。
次に、図12に基づいて、クリップユニット10について説明すると、クリップ締付リング8内にクリップ9が嵌着され、クリップ9の基端部9aに設けられた鉤9fに操作ワイヤ4の先端部のループワイヤ4aが係合している。クリップ締付リング8とクリップ9、鉤9fとループワイヤ4aの係合が容易に分離しないように、クリップ締付リング8内には、シリコーンなどの高分子材料9cが嵌入されている。なお、クリップ9の腕部9b、9b’の開脚方向が、クリップ締付リング8上に設けられた2枚の羽根8a、8a’の方向に一致するように、クリップ9はクリップ締付リング8内に嵌着されている。
前述のように構成された各部品は導入管1内に次のように組み込まれている。すなわち、導入管1内には、クリップユニット10が3個直列に並んだ状態で配置されている。ただし、クリップユニット10の数は3個に限定されるものではなく、より多数のクリップユニット10が導入管1内に装填されていても良い。図32は、5発のクリップ9で構成されているが、導入管1内のスペースが許される限りクリップ9が装填されていてもよい。すなわち、導入管1内のスペースに余裕があれば、6発以上のクリップ9を装填するようにしてもよい。
なお、説明の便宜上、導入管1内に装填されているクリップユニット10に次のような名前を付ける。最先端に装填されているクリップから順にクリップ71、クリップ72、クリップ73とする。クリップ71、72、73がそれぞれ嵌着されているクリップ締付リングをクリップ締付リング74、クリップ締付リング75、クリップ締付リング76とする。クリップ締付リング内でクリップ71、72、73にそれぞれ係合している操作ワイヤを操作ワイヤ77、操作ワイヤ78、操作ワイヤ79とする。
導入管1内において、それぞれのクリップ71、72、73から延びた操作ワイヤ77、78、79は導入管1の基端部まで延長している。操作ワイヤ77は、クリップ72、73との干渉を避けるように、導入管1内に配置される。また、操作ワイヤ78は、クリップ73との干渉を避けるように、導入管1内に配置される。操作ワイヤ77、78は、クリップ73の腕部9a、9a’との干渉を避けるために、クリップ73の腕部9b、9b’の開脚方向と垂直な方向に配置されている。
図8(b)は最基端部に配置されたクリップ締付リング76における断面図を示している。ここに示すように、操作ワイヤ77、78はクリップ締付リング76の羽根8a、8a’との干渉を避けるように、導入管1内に配置され、基端部まで延びている。以上のように操作ワイヤ77、78、79を配置することで、導入管1内での操作ワイヤ77、78、79の挿通が容易になり、クリップ71、72、73の突出し、結紮がより容易になる。
次に、第3の形態の作用について説明する。 内視鏡により体腔内を観察しながら導入管1の先端を対象部位まで導く。導入管1内に装填されたクリップ71を導入管1外に突出す。これは、クリップ71に係合した操作ワイヤ77を導入管1の先端方向に押出すことにより、クリップ71、クリップ締付リング74だけを先端チップ2より突出すことが可能となる。クリップ締付リング74の羽根8a、8a’は、先端チップ2内を通過するときにクリップ締付リング74内に折りたたまれるが、先端チップ2を通過すると、再び羽根8a、8a’が突出す。これにより、先端チップ2内に再びクリップ締付リング74が入り込むことを防止できる。
クリップ締付リング74の羽根8a、8a’が導入管1より突出たことを確認したら、操作ワイヤ77を牽引する。すると、クリップ締付リング74の羽根8a,8b’が先端チップ2の端面に係合する。さらに操作ワイヤ77を牽引すると、クリップ71の基端部9aの楕円部がクリップ締付リング74内に引込まれる。ここで、基端部9aの楕円部の寸法は、クリップ締付リング74の内径よりも大きいので、楕円部がクリップ締付リング74により潰される。すると、腕部9b、9b’が外径に大きく拡開する。この状態で、目的の生体組織を挟むようにクリップ71を誘導し、クリップ71の挟持部9c、9c’をクリップ対象組織Xに押し付ける。さらに操作ワイヤ77を牽引することで、クリップ71の腕部9b、9b’がクリップ締付リング74内に引込まれ、クリップ71の挟持部9c、9c’が閉じ生体組織を把持可能となる。さらに操作ワイヤ77を牽引すると、クリップ9の基端部9aに設けられた鉤9fが引き延ばされて、クリップ71と操作ワイヤ77の係合が解除される。こうして、図13に示すように、クリップ71が体腔内の生体組織に留置可能となる。
引き続き、クリップ72を体腔内の生体組織に留置するために、クリップ71から分離した操作ワイヤ77を後方に装填されているクリップ73、クリップ締付リング76と干渉しない位置まで牽引しておく。このように、分離した操作ワイヤ77を牽引することで、クリップ72、クリップ73の突出しをより容易にすることができる。
この状態にしてから、クリップ72の操作ワイヤ78を導入管1の先端方向に押出すことにより、クリップ72、クリップ締付リング75だけを先端チップ2より突出すことが可能となる。
これより後の操作はクリップ71を生体組織に留置させるための操作と全く同じである。そして、クリップ72、クリップ締付リング75を生体組織に留置可能となる。
さらに同じ操作を繰り返すことにより、導入管1内に装填されている複数発のクリップ71,72,73を体腔内の生体組織に留置可能となる。
第3の形態によれば、第1の形態の効果に加え、クリップ締付リングにより、クリップの腕部が閉じ込まれるので、より強い力が生体組織を結紮できる。
図14は第4の形態を示し、第3の形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。(a)は生体組織のクリップ装置における先端部の縦断側面図、(b)はF−F線に沿う断面図である。
本形態は、第3の形態に、押圧部材11を追加したものであり、それ以外の構成は第3の形態と同じである。
押圧部材11は、導入管1内に挿通可能な可撓性を有し、導入管1内の最基端部に装填されたクリップ締付リング76の後方に配置されている。
押圧部材11は、例えば、断面が丸型の金属製ワイヤ(ステンレスなど)を密着巻きした内外面に凹凸のあるコイルシースからなり、クリップユニット10を導入管1より容易に突出すことが可能になる。
押圧部材11は、例えば、断面が丸型の金属製ワイヤ(ステンレスなど)を潰して、ワイヤ断面を矩形にしてから密着巻きした内外面が平坦な角型コイルシースでもよく、丸型のコイルシースに比較して、同じ腰の強さという条件下でも内径寸法の大きな押圧部材を実現できる。これより、操作ワイヤ4の挿通が容易になり、クリップ9を結紮時の力量を低減させることができる。例えば、高分子樹脂製(合成高分子ポリアミド、高密度/低密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロチレン−パーフルオロアルキリビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体など)のチューブシースによって形成すると、シース内外面に滑り性を有するので、導入管1内での挿通及び操作ワイヤ4の挿通が容易になる。これより、クリップ9の突出しが容易になり、クリップ9を結紮時の力量も低減させることができる。
また、押圧部材11は、例えば、壁部が内層と外層を有した2重チューブで、2重チューブの間に補強性部材が介在して埋設されたチューブシースでもよく、内層及び外層は、前記のような高分子樹脂で形成されている。補強用部材は、例えば細い金属線で格子状に編まれた筒状ブレード等で形成されている。補強用部材が埋設されていないチューブシースに比べて、耐圧縮性に優れているので、クリップ9を突出す際にもシースが座屈することがなくなる。
さらに、押圧部材11は、導入管1内に挿通可能な外径と複数本の操作ワイヤ4が挿通可能な内径を有する。例えば、外径φ3mm以下で、内径はできる限り大きくする。ただし、肉厚は押圧部材11が座屈せず、クリップ9を突出すために必要な力量を確実に伝達可能な寸法であることが必要である。
次に、第4の形態の作用について説明する。
内視鏡により体腔内を観察しながら導入管の先端を対象部位まで導く。導入管1内に装填されたクリップ71、クリップ締付リング74を導入管1外に突出す。これは、押圧部材11を導入管1内で先端方向に押出すことにより達成される。押圧部材11は、導入管1内のクリップ締付リング76の後方に挿通されているが、押圧部材11を導入管1の先端方向に押出すことで、押圧部材11により印加された力は、クリップ締付リング76、クリップ73からクリップ締付リング75、クリップ72、そしてクリップ締付リング74、クリップ71へと伝達される。こうして、クリップ71、クリップ締付リング74は、押圧部材11に印加された力によって、先端チップ2より突出される。
クリップ71、クリップ締付リング74を突出した後の操作は第1の形態と同じである。
クリップ71を生体組織に留置後は、クリップ71から分離した操作ワイヤ77を後方に装填されているクリップ締付リング76と干渉しない位置まで牽引しておく。具体的には、操作ワイヤ77を押圧部材11の内腔まで引込む。このように、分離した操作ワイヤ77を牽引することで、クリップ72、クリップ73の突出しをより容易にすることができる。
クリップ72、クリップ73の突出し、生体組織への留置の作用は、クリップ71の作用と同じである。クリップ71と同じ操作を繰り返すことにより、導入管1内に装填されている複数発のクリップ71,72,73を生体組織に留置可能となる。
本形態によれば、クリップの突出しをより容易に、かつ確実に行うことができる。
図15及び図16は第5の形態を示し、第3の形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。図15(a)は生体組織のクリップ装置の一部の縦断側面図、(b)はG−G線に沿う断面図、図16は押圧部材の斜視図である。本形態は、第3の形態に押圧部材12を追加したものであり、それ以外の構成は第3の形態と同じである。
押圧部材12は導入管1内に挿通可能な可撓性を有しており、クリップ締付リング76の後方に配置されている。また、操作ワイヤ77,78,79がそれぞれ独立に挿通可能な複数のルーメン12a、12b、12cを有している。
押圧部材12は、例えば、高分子樹脂製(合成高分子ポリアミド、高密度/低密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロチレン−パーフルオロアルキリビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体など)のチューブシース。複数個のクリップユニット8から延伸された操作ワイヤ4を押圧部材12に設けられた複数のルーメン12a、12b、12cに分配して、押圧部材12の基端部まで挿通させる。
さらに、押圧部材12は、導入管1内に挿通可能な外径を有しており、ルーメン12a、12b、12cの数は、少なくともクリップの数以上であることが必要である。また、ルーメン12a、12b、12cの内径は、操作ワイヤ4が少なくとも1本は挿通可能な寸法である。また、押圧部材12の外径φ3mm以下で、ルーメンの内径は、φ0.3mm以上である。
第5の形態によれば、クリップ71、72、73にそれぞれ係合した操作ワイヤ77、78、79は、押圧部材12に設けられた複数のルーメン12a、12b、12c内に1本ずつ挿通され、導入管1の基端側まで導かれる。従って、導入管1内で操作ワイヤ77、78、79がそれぞれ隔離された状態で挿通されているので、3本の操作ワイヤ77、78、79が導入管1内で干渉することがない。これより、導入管1内において、操作ワイヤ77、78、79同士の摺動摩擦抵抗が減少するので、牽引力量を導入管1の先端まで損失なく伝達できる。すなわち、より小さい力で結紮操作を行うことができる。
図17は第6の形態を示し、クリップと操作ワイヤの係合構造が第3の実施例と異なる。本形態のクリップ13は、第3の形態におけるクリップ6における鉤6fがない。
操作ワイヤ14は、ループワイヤ14aと基端ワイヤ14bより構成されている。金属製の撚り線より構成される基端ワイヤの先端に閉じたループワイヤ14aは成形されている。ループワイヤ14aを形成するのは、基端ワイヤ14bの撚り線の一本である。撚り線の芯線をループワイヤ14aに使用すると、組立て性が良い。芯線は、撚り線でも単線でも良い。ループワイヤ14aと基端ワイヤ14bの接合は、金属製の接続パイプ14cを介して溶接または接着されている。
操作ワイヤ14は、例えば、ステンレス製の撚り線ワイヤであり、撚り線とすることで、単線ワイヤよりも可撓性があるので、導入管1自体の可撓性を損なうことがない。この操作ワイヤ14の基端ワイヤ14bは外径φ0.3〜φ0.6mm、ループワイヤ14aはφ0.1〜0.2mm程度である。
なお、操作ワイヤ14には、高分子樹脂14d(合成高分子ポリアミド、高密度/低密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロチレン−パーフルオロアルキリビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体など)を被膜することにより、操作ワイヤの滑り性を向上させることもできる。被膜の厚さは、0.05mm〜0.1mm程度が最適である。さらに、操作ワイヤの滑り性を上げるために、ワイヤ表面に0.01mm〜0.45mmのエンボス加工を施すことも効果がある。
本形態によれば、ループワイヤ14aは、クリップ13の基端部13aに直接係合している。ループワイヤ14aには、クリップ13を結紮時に1〜5Kgの力が印加されるが、これらの力が印加されたときにループワイヤ14aが破断するように寸法設定されている。ループワイヤ14aが破断することにより、クリップ13と操作ワイヤ14は分離し、クリップ13を生体組織内に留置可能となる。
なお、本形態においては、ループワイヤ14aの破断によりクリップ13と操作ワイヤ14の係合が分離している。その変形例として、第2の形態で述べたループワイヤにおいて、素線Bの撚り戻し長さを短く設定して結紮時にループの撚りがほどけることによりクリップと操作ワイヤの係合が分離しても良い。撚り戻し長さとしては、5〜10mm程度が適当である。
本形態によれば、第3の形態に比較して、クリップの基端部に鉤がないので、より安価にクリップを成形できる。
図18〜図20に第7の形態を示し、図18はクリップの斜視図、図19はクリップの平面図、側面図及び偏平膨隆部の拡大した側面図、図20はクリップの平面図及び側面図である。
本形態は、クリップと操作ワイヤの係合構造が異なり、その他の構成は第3の形態と同じである。クリップ15は、第1の形態に示すようなクリップ3における鉤3fがなく、基端部15aに操作ワイヤ140が挿通可能な孔15hが設けられている。
操作ワイヤ140は、金属製の単線のワイヤであり、直径φ0.2〜0.7mm程度に形成されている。孔15hに操作ワイヤ140を挿通させ、操作ワイヤ140の先端部に抜け止めとなる偏平膨隆部140aを成形している。偏平膨隆部140aを成形する方法としては、例えばカシメ固定などがある。孔15hの径は、0.2〜0.7mm程度が適当であり、この孔15hに挿通可能な操作ワイヤ140を使用する。偏平膨隆部140aの最大径は、必ず孔15hの径よりも大きく、0.25〜1mm程度とする。
なお、操作ワイヤ140には、高分子樹脂140d(合成高分子ポリアミド、高密度/低密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロチレン−パーフルオロアルキリビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体など)を被膜することにより、操作ワイヤの滑り性を向上させることもできる。被膜の厚さは、0.05mm〜0.1mm程度が最適である。さらに、操作ワイヤの滑り性を上げるために、ワイヤ表面に0.01mm〜0.45mmのエンボス加工を施すことも効果がある。
本形態によれば、挟持部15c、15c’を対象組織に押し付けた状態で、操作ワイヤ140を牽引する。拡開方向に折り曲げられたクリップ15の腕部15b、15b’は先端チップ2の先端部に係合する。さらに操作ワイヤ140を牽引すると、クリップ15の腕部15b、15b’が先端チップ2内に引込まれ、挟持部15c、15c’が閉じることにより、対象組織を挟み込むことができる。
さらに、操作ワイヤ140を牽引することにより、操作ワイヤ140の先端の偏平膨隆部15aをクリップ15の基端部15aの孔15hから引抜く。これは、偏平膨隆部140aの径が変形し小さくなる、もしくはクリップ15の基端部15aの孔15hが変形し大きくなることにより、操作ワイヤ140がクリップ15と分離する。これにより、クリップ15を生体組織内に留置可能となる。
また、図20に示すように、操作ワイヤ140の先端をクリップ締付リング8内でループさせ、クリップ15の基端部15aの楕円部の外側に偏平膨隆部14aを設けることにより、クリップ15と操作ワイヤ140の係合を解除する力量を増加させることができる。これにより、挟持部15c,15c’に組織を閉じ込む際、クリップ15に対してより大きな力を印加させることができるので、強い結紮力を得ることができる。
本形態によれば、クリップと操作ワイヤを直接係合させることにより、クリップと操作ワイヤの係合部分の部品点数が減少する。これにより、製造コストの低減が図られる。また、製造時のクリップの装着作業が容易になる。
図21は第8の形態を示し、クリップと操作ワイヤとの係合構造を示す縦断側面図である。本形態は、クリップと操作ワイヤの係合構造が第3の形態と異なり、その他の構成は同じである。
操作ワイヤ16は、その遠位端を折り曲げてクリップ6の鉤6fに係合させたものであり、導入管1の基端部まで2本の操作ワイヤ16が挿通されている。操作ワイヤ16には、例えば高密度/低密度ポリエチレンなどの滑り性の良い高分子樹脂16aを被膜しても良い。被膜の厚さは、0.05mm〜0.1mm程度が最適である。さらに、操作ワイヤ16の滑り性を上げるために、ワイヤ表面に0.01mm〜0.45mmのエンボス加工を施すことも効果がある。
操作ワイヤ16は、撚り線もしくは単線のステンレス等の金属製ワイヤで外径はφ0.2〜0.5mm程度である。
本形態によれば、2本の操作ワイヤ16を一緒に牽引するものであり、その他の作用は、第3の形態と同じである。本形態によれば、第3の形態に比較して、より安価にクリップと操作ワイヤを係合させることができる。
また、被覆を設けたことにより、操作ワイヤのすべり性が増し、導入管の内面との摩擦抵抗が減少し、牽引力量を導入管の先端まで損失なく伝達できる。これにより、より小さい力で結紮操作を行うことができる。
図22〜図24はこの発明の第1の実施形態を示し、図22はクリップの平面図及び側面図、図23(a)は生体組織のクリップ装置の先端部の縦断側面図、(b)は同縦断平面図、(c)はH−H線に沿う断面図、(d)はI−I線に沿う断面図、(e)はJ−J線に沿う断面図、図24は作用を説明するための生体組織のクリップ装置の先端部の縦断側面図である。
本実施形態の導入管1は、内視鏡のチャンネルに挿通可能な外径を有し、かつ後述する操作部材の外径よりも大きな外径を有するもので、第1の形態と同じである。
本実施形態のクリップ17は、図22に示すように、金属製の薄い帯板を中央部分で折り曲げ、その折り曲げ部分を基端部17aとしてなり、この基端部17aから延びた両方の腕部17b、17b’を互いに交差させている。基端部17a側は、略楕円形状となっている。
さらに、各腕部17b、17b’の先端縁部を向き合うように折り曲げて、これを挟持部17c、17c’としている。挟持部17c、17c’の先端は、生体組織を把持しやすいように、一方が凸形状17d、他方が凹形状17eに形成されている。そして、挟持部17c、17c’を開くように腕部17b、17b’に開拡習性を付与させている。基端部17aには、後方に突出す鉤17fが取り付けられている。基端部17aには、後方に突出す鉤17fが取り付けられている。この鉤17fは、基端部から延びたステンレス製の薄板を略Jの字状に曲成している。
クリップ17は、例えば、薄い帯板の材質は、バネ性を有するステンレスによって形成され、剛性があり、確実に生体組織を把持できる。なお、クリップ17を、例えば、ニッケルチタニウム合金などの超弾性合金によって形成し、腕部17b、17b’に拡開習性を付与すれば、導入管1から突出したときより確実に腕部17b、17b’が開脚する。
クリップ17の基端部17aに設けられた鉤17fに1〜5Kg程度の引張り力量が印加されると、鉤17fはJの字形状を維持できなくなり、変形して、ほぼIの字状に延びる。
さらに、クリップ17は、帯板の肉厚は、0.15〜0.3mmであり、挟持部17c、17c’の板幅は0.5〜1.2mm。腕部17b、17b’の板幅は、0.5〜1.5mm。基端部17a側の板幅は0.3〜0.5mm。鉤17fはクリップ17の基端部17aから1〜3mm程度の長さで凸設されている。
操作ワイヤ18は、図23に示すように、操作ワイヤ16において、接着、溶接などの方法により、2本の操作ワイヤを接合し接合部18bを形成して閉ループ18aを形成したものである。
また、操作部材19は、導入管1内に挿通可能な可撓性を有している。導入管1内に装填された後述するクリップ締付リング86の後方に配置され、クリップ結紮時には、操作ワイヤ18により印加された力を直接受けるようになっている。
操作部材19は、例えば、断面が丸型の金属製ワイヤ(ステンレスなど)を密着巻きした内外面に凹凸のあるコイルシースであり、操作部材19を導入管1に対して先端側に動かすことにより、クリップ17及びクリップ締付リング20を導入管1より突出すことが可能になる。
また、操作部材19は、例えば、断面が丸型の金属製ワイヤ(ステンレスなど)を潰して、ワイヤ断面を矩形にしてから密着巻きした内外面が平坦な角型コイルシースでもよい。また、丸型のコイルシースに比較して、同じワイヤの素線径を使用しても内径寸法の大きなコイルシースを実現できる。これより、クリップ17の突出し、操作ワイヤ18の挿通がさらに容易になる。
さらに、操作部材19は、例えば、高分子樹脂製(合成高分子ポリアミド、高密度/低密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキリビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体など)のチューブシースとすると、シース内外面に滑り性を有するので、導入管1内での挿通、操作ワイヤ18の挿通が容易になる。
例えば、高分子樹脂製のチューブシースに金属性のワイヤ(ステンレスなど)を埋め込んだチューブシースとすると、ワイヤが埋め込まれていないチューブシースに比べて、シースが座屈することがない。
操作部材19は、導入管1内に挿通可能な外径と操作ワイヤ18が挿通可能な内径を有し、外径φ3mm以下。内径はできる限り大きくする。ただし、確実に突出し力量を伝達でき、クリップ17を結紮時に力が印加されても、座屈しないだけの肉厚は必要である。
また、クリップ締付リング20は、クリップ17の腕部17b、17b’に嵌着して装着することによりクリップの腕部17b、17b’を閉成するもので、略管状をしている。クリップ17と操作ワイヤ18の係合は、ループワイヤ18aを鉤18fに引っかけて係合する。クリップ締付リング20の基端部20aは、クリップ17の挟持部17c、17c’の曲げ角度に合わせて成形されており、挟持部17c、17c’がクリップ締付リング20の基端部20aに確実に当接するようになっている。これにより、クリップ17と操作部材19の間に圧縮力が印加されても、クリップ17及びクリップ締付リング20は傾くことなく、確実に印加された圧縮力を先端まで伝達できるようになる。
また、クリップ締付リング20は、例えば、強度がある樹脂(ポリブチテレフタラート、ポリアミド、ポリフェニルアミド、液晶ポリマー、ポリエーテルケトン、ポリフタルアミド)などで射出成形されている。
クリップ締付リング20は、例えば、弾性がある金属(ステンレスなど)を射出成形、切削加工、塑性加工などにより成形してもよく、内径φ0.6〜1.3mm、外径φ1.0〜2.1mm程度に形成されている。
さらに、クリップユニット50は、クリップ締付リング20内にクリップ17が嵌着され、クリップ17の基端部17aに設けられた鉤17fに操作ワイヤ18の先端部の閉ループ18aが係合している。クリップ締付リング20とクリップ17、鉤17fとループワイヤ17aの係合が容易に分離しないように、クリップ締付リング20内には、シリコーンなどの高分子材料20cが嵌入されている。
前述のように構成された各部品は、次のように導入管1に組み込まれている。
導入管1内には、クリップユニット50が3個直列に並んだ状態で配置されている。ただし、クリップユニット50の数は3個に限定されるものではなく、より多数のクリップユニット50が導入管1内に装填されていても良い。
なお、説明の便宜上、導入管1内に装填されているクリップユニット50に次のような名前を付ける。最先端に装填されているクリップから順にクリップ81、クリップ82、クリップ83とする。クリップ81、82、83がそれぞれ嵌着されているクリップ締付リング20をクリップ締付リング84、クリップ締付リング85、クリップ締付リング86とする。クリップ締付リング20内でクリップ81、82、83にそれぞれ係合している操作ワイヤ18を操作ワイヤ87、操作ワイヤ88、操作ワイヤ89とする。
クリップ締付リング86の後方には、操作部材19が挿通されている。操作ワイヤ87は、クリップ82の挟持部の隙間91を挿通し、クリップ83との干渉を避けて、操作部材18と導入管1のクリアランス90に導かれ、図23(c)に示すように、導入管1の基端部まで挿通される。
操作ワイヤ88は、クリップ83の挟持部の隙間92を挿通し、操作部材19と導入管1のクリアランス90に導かれ、導入管1の基端部まで挿通される。なお、図23(e)に示すように、クリップ82、83の挟持部17c、17c’には、操作ワイヤ87、88が容易に挿通可能なように、ワイヤ挿通孔95を設けても良い。一方、操作ワイヤ89は、操作部材19の内腔に導かれ、導入管1の基端部まで挿通される。
このように、3組の操作ワイヤ87,88,89が導入管1内でお互いに干渉しないように配置することで、操作ワイヤ87,88,89の挿通が容易になり、クリップ81、82、83の突出し、結紮がより容易になる。
次に、第1の実施形態の作用について説明する。
内視鏡により体腔内を観察しながら導入管1の先端を対物部位まで導く。導入管1内に装填されたクリップ81、クリップ締付リング84を導入管1より突出す。これは、導入管1を基端側に牽引することで実現される。もしくは、操作部材19を導入管1の先端部側に押出すことでも実現される。
クリップ81、クリップ締付リング84が導入管1から突き出た状態で、操作ワイヤ87を牽引すると、操作ワイヤ87により印加された力は、クリップ81へと伝達される。操作部材19は固定されているので、印加された力は、クリップ81と操作部材19の間の圧縮力として作用する。この圧縮力により、クリップ81の基端部17aの楕円部がクリップ締付リング84内に引込まれる。ここで、楕円部の寸法は、クリップ締付リング84の内径よりも大きいので、図24に示すように、楕円部がクリップ締付リング84により潰される。すると、腕部17b、17b’が外側に大きく拡開する。
圧縮力は、クリップ81だけでなくクリップ82、クリップ83にも作用するが、クリップ82、クリップ83はそれぞれクリップ締付リング85、86内に引込まれることなく、腕部17b、17b’が大きく開拡することもない。すなわち、クリップ82、クリップ締付リング85、及びクリップ83、クリップ締付リング86はクリップ81と操作部材19間に設けられた硬質連結部材として作用し、クリップ81と操作部材19間に印加された圧縮力を受けることになる。
クリップ82、クリップ83がクリップ締付リング85、86内に引込まれることがないのは、クリップ82,83の腕部17b、17b’の拡開が導入管1の内径以上には行われないためである。すなわち、クリップ82、クリップ83に圧縮力が作用しても、クリップ81の腕部17b、17b’の拡開はクリップ81の腕部17b、17b’が導入管1の内壁に当接したところで停止し、それ以上拡開しないため、クリップ81の基端部17aにおいて楕円部が収縮せずクリップ締付リング20内に引込まれないのである。
クリップ81の腕部17b、17b’が拡開した状態で、目的の生体組織を挟むようにクリップ81を誘導する。さらに操作ワイヤ87を牽引することで、クリップ81の腕部17b、17b’がクリップ締付リング84内に引込まれ、クリップ81の挟持部17c、17c’が閉じられる。生体組織をクリップ81の腕部17b、17b’に確実に挟み込んだ状態でさらに操作ワイヤ87を牽引し、鉤17fを引き延ばすことにより、クリップ81と操作ワイヤ87の係合を解除する。これにより、クリップ81が生体組織を把持したまま体腔内に留置可能となる。
引き続き、クリップ82を体腔内の生体組織に留置するために、クリップ81から分離した操作ワイヤ87を後方に装填されているクリップ締付リング86と干渉しない位置まで牽引しておく。具体的には、操作ワイヤ87を操作部材19の内腔まで引込む。このように、分離した操作ワイヤ87を牽引することで、クリップ82、クリップ83の突出しをより容易にすることができる。この状態にしてから、導入管1を基端側に牽引し、クリップ82を導入管1の先端から突出す。
これより後の操作はクリップ81を生体組織に留置させるための操作と全く同じである。そして、クリップ82を生体組織に留置可能となる。さらに同じ操作を繰り返すことにより、導入管1内に装填されている複数発のクリップ81,82,83を体腔内の生体組織に留置可能となる。
本実施形態によれば、第3の形態の場合の効果に加えて、次のような効果がある。クリップを導入管より突出す作業をより容易で確実に行うことができる。また、クリップ結紮時の圧縮力量を操作部材とクリップの間で受けるので、力量の伝達が良く、小さな力で結紮できる。また、第3の形態のようにクリップ締付リング8に羽根8a、8a’などの係合部材も必要なくなり、より安価になる。
図25はこの発明の第2の実施形態を示し、第1の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。図25は生体組織のクリップ装置の先端部の縦断側面図である。
本実施形態は、導入管の先端部の形状のみ、第1の実施形態と異なる。本実施形態の導入管51は、第1の実施形態における導入管1の先端部51aを熱成形などの製造方法により細径化したものである。
導入管1の先端部の内径はクリップ締付リング84の外径と略同じに形成されている。これにより、導入管51の先端部51aにおいて、クリップ81及びクリップ締付リング84のガタツキ、傾きが解消される。
導入管51の先端部の細径部の内径は、クリップ締付リング84の外径とほぼ同じ寸法で、φ1.0〜2.2mm程度である。また、細径部の軸方向の長さは、クリップ締付リング84を固定できる長さで、3mm以上である。
本実施形態によれば、操作部材19により押出されたクリップ81及びクリップ締付リング84は、導入管51の先端部51aより突出される。このとき、クリップ締付リング84は導入管51の先端部51aの細径部に仮固定されるので、クリップ締付リング84は導入管51に対してガタツキ、傾きがなくなる。この状態で、操作ワイヤ87を牽引し、クリップ81を生体組織に留置可能になる。
従って、本実施形態によれば、導入管に対して、クリップ及びクリップ締付リングのガタツキ、傾きがないので、圧縮力を確実に受けることができるようになり、より小さな力でクリップを留置可能になる。また、対象組織に狙いを定めることも容易になる。
図26〜図29は第9の形態を示し、図26は導入管の進退を制御するためのラチェット付き操作部の側面図、図27(a)は導入管繋ぎ部の縦断側面図、(b)はK−K線に沿う断面図、図28(a)はラチェット付き操作部の縦断側面図、(b)はL−L線に沿う断面図、(c)はM−M線に沿う断面図、図29(a)はラチェット付き操作部の縦断側面図、(b)はN−N線に沿う断面図、(c)はO−O線に沿う断面図である。
図27に示すように、導入管繋ぎ部材21は、略円筒状に形成され、この先端部には円筒状の突起部21aが設けられている。この突起部21aは高分子樹脂製の導入管1の基端部に圧入固定されているとともに、後端部には外周面に雄ねじ部21bを有する接続筒体21cが設けられている。
図28に示すように、導入管繋ぎ部材21の雄ねじ部21bには略円筒状の導入管スライダ22の先端部の雌ねじ部22aが螺合されて連結されて、この導入管スライダ22の基端部には鍔部22bが設けられている。
導入管スライダ22には円筒の内腔22cを有しており、この内腔22cには操作部材スライダ23が挿通されている。操作部材スライダ23は略円筒状に形成され、その外周面の一部に軸方向に沿ってラチェット23aが設けられている。導入管スライダ22に設けられた内腔22cに進退自在に嵌入されている。
導入管スライダ22の鍔部22bに位置する内周部には爪嵌合凹部22dが設けられ、この爪嵌合凹部22dには爪部材24が収納されている。爪部材24は略長方体状の部材であり、その先端部には操作部材スライダ23のラチェット23aと係合可能な爪24aが設けられている。爪部材24の後端部における中間部にはピン24bが突設されているとともに、爪嵌合凹部22dの内部にはピン24bに嵌合されたスプリング24cが設けられている。そして、スプリング24cによって爪部材24をラチェット23a方向に付勢している。さらに、導入管スライダ22の鍔部22bの爪部材24と反対側には2本の貫通孔22eが穿設され、これら貫通孔22eにはロッド25が進退自在に嵌入されている。ロッド25の先端部は爪部材24に固定され、基端部にはボタン26が設けられている。
このボタン26を導入管スライダ22の方向に押し込むと、ロッド25を介して爪部材24へ伝達され、スプリング24cを押し縮める。これにより爪部材24は操作部材スライダ23に設けられたラチェット23aとの係合を開放され、導入管スライダ22は操作部材スライダ23上を軸方向に移動できるようになっている。
前記導入管繋ぎ部材21に連結された導入管1の内部には操作部材27と基端部材28とが繋ぎ部材29によって軸方向に連結されている。繋ぎ部材29は略円筒状で、外表面の一部には切欠部29a,29a’が設けられている。そして、切欠部29a,29a’より操作ワイヤ87、88が基端部材28の内腔に導き入れている。
基端部材28は操作部材27と構造、形状、材質、特性は同一であり、寸法は、内径、外径とも操作部材27よりも大きく形成されている。導入管1の先端部のクリップ81、82、83より導かれた3組の操作ワイヤ87、88、89のうち操作ワイヤ89は、操作部材27の内腔内を導かれ、繋ぎ部材29を通過し、そのまま基端部材28の内腔に挿通されている。
残りの2組の操作ワイヤ87、88は、導入管1と操作部材27のクリアランス90に導かれ、繋ぎ部材29の位置まで挿通されている。繋ぎ部材29の切欠部29a,29a’から基端部材28の内腔に導かれる。(図27(a)参照)すなわち、導入管1の先端部のクリップ81、82、83より導かれた3組の操作ワイヤ87、88、89が繋ぎ部材29を介して基端部材28の内腔に挿通されている。
さらに、図27及び図28に示すように、基端部材28には円筒状の保護パイプ30が嵌合され、保護パイプ30の先端部30aは基端部材28の基端部に溶接されている。保護パイプ30の基端部30bは操作部材スライダ23の先端部に接着されている。基端部材28の内腔より導かれた3組の操作ワイヤ87、88、89はそのまま保護パイプ30の内腔に導かれ、操作部材スライダ23の内腔23bに挿通されている。保護パイプ30は導入管スライダ22の内腔22aにおいて、操作ワイヤ87、88、89のたるみを防止し、操作部材スライダ23の摺動を容易に行なう目的で設けられている。
操作部材スライダ23の内腔に導かれた3組の操作ワイヤ87、88、89の基端部にはそれぞれ操作パイプ40a、40b、40cが溶接されている。操作パイプ40a、40b、40cの基端部には3個のノブ41a、41b、41cが溶接されており、これら3個のノブ41a、41b、41cは、お互いが干渉しないように円周方向に120度ずつ傾けた状態で接合されている。
図29(a)〜(c)に示すように、操作部材スライダ23の基端部にはスライダ座42がビス42d、42e、42fにより固定されている。スライダ座42には軸方向に沿って3本のスリップ42a、42b、42cが入っている。3本のスリット42a、42b、42cは120度ずつ円周方向に傾けて設けられている。この3本のスリットにスリット42a、42b、42cにはそれぞれノブ41a、41b、41cが嵌入されており、それぞれのノブ41a、41b、41cは孤立してスリット42a、42b、42c内を摺動可能である。
次に、第9の形態の作用について説明する。
導入管1を内視鏡の鉗子チャンネルを介して体腔内に挿入する。このとき、導入管1の先端部はクリップ81の先端より前方に位置し、クリップ81を内腔に包括している。
対象とする組織の近傍に導入管1を挿入し、導入管スライダ22の鍔部22bを把持し、基端部に導入管スライダ22を引く。このとき内視鏡の画像を十分に観察し、導入管1の先端よりクリップ81の腕部17b,17b’が突き出たことを確認する。さらに、導入管スライダ22を徐々に引き、クリップ締付リング84の先端部が導入管1から突き出た位置に導入管1を配置させる。導入管スライダ22を引く際に、クリップ82の腕部17b,17b’が導入管1の先端より突出ないように注意する。クリップ82の腕部17b,17b’まで突き出してしまうと、クリップ81を制御する手段がなくなるので、目的の生体組織に留置することが非常に困難になるためである。
導入管スライダ22を引く際には、爪部材24がスプリング24cの付勢力により、常に操作部材スライダ23のラチェット23aに係合している状態にある。従って、ある地点で導入管スライダ22から手を離しても、導入管スライダ22は操作部材スライダ23上を移動することはない。また、導入管スライダ22は牽引方向に力を印加したときには移動可能であるが、導入管1の先端方向に力を印加しても移動できないように、爪部材24とラチェット23aが係合している。
なお、導入管スライダ22を引き過ぎてしまったときには、ボタン26を押して、爪部材24とラチェット23aの係合を解除させればよい。ボタン26を鍔部22bの方向に押し込むと、印加された力はロッド25を介して爪部材24に伝達され、スプリング24cを圧縮変形させ、爪部材24とラチェット23aの係合が解除される。
クリップ締付リング84の先端部が導入管1から突き出たら、ノブ41aを牽引する。ノブ41aを牽引すると、操作ワイヤ87を介して先端のクリップ81に力が印加されるので、クリップ81を生体組織内に留置できる。
クリップ81を生体組織に留置した後は、操作ワイヤ87の先端がクリップ締付リング86よりも後方に位置するまでノブ41aを牽引する。
2発目のクリップ82を導入管1より突出すために、再び導入管スライダ22の鍔部22bを把持し、基端側に導入管スライダ22を引く。そして、クリップ締付リング85の先端部が導入管1から突出るところまで、導入管スライダ22を引く。クリップ締付リング85の先端部が導入管1から突き出たら、ノブ41bを牽引する。ノブ41bを牽引すると操作ワイヤ88を介して、先端のクリップ82に力が印加されるので、同様にクリップ82を生体組織内に留置できる。クリップ82を生体組織に留置した後は、操作ワイヤ88の先端がクリップ締付リング86よりも後方に位置するまでノブ41bを牽引する。
前記操作を繰り返すことにより、複数発のクリップ81,82,83を生体組織に留置可能になる。
本形態によれば、導入管を牽引し、クリップを突出す作業をより確実に行うことができる。また、ラチェットが付いているので、導入管の微妙な突出し長さを調整することもできる。
図30及び図31に第10の形態を示し、図30は生体組織のクリップ装置の基端部の縦断側面図、図31は導入管の縦断側面図であり、操作部材スライダ23のラチェット構造が第9の形態と異なり、それ以外の構成は同じである。
操作部材スライダ32は、略円筒状の部材によって形成され、外周面の一面に軸方向に沿ってラチェット32p、32q、32r、32sが設けられ、導入管スライダ22に設けられた内腔22cに嵌入されている。爪部材24がラチェット32p、32q、32r、32sに係合していないとき(平行部32t、32u、32vに爪部材24が位置しているとき)は、導入管スライダ22の内腔22c内を負荷なく進退自在に摺動させることができる。
最先端側のクリップ81を導入管1より突出すために必要な長さa’は、手元操作部側では、操作部材スライダ32のa長さに対応している。導入管1を内視鏡のチャンネルに挿入するときは、爪部材24はラチェット32pに係合しており、導入管1は装填されているクリップ81,82,83に対して容易に摺動しない。
クリップ締付リング84の長さb’は、ラチェット32qの長さに対応している。クリップ81を生体組織に留置後に、クリップ82を導入管1より突出すための長さc’は、平行部32uに対応している。クリップ締付リング85の長さd’は、ラチェット32rの長さに対応している。
クリップ82を生体組織に留置後に、クリップ83を導入管1より突出すための長さe’は、平行部32vに対応している。クリップ締付リング85の長さfは、ラチェット32sの長さに対応している。
導入管1からクリップ81を突出すときは、爪部材24は平行部に当接するので導入管スライダ22を粗動させることができる。そして、クリップ締付リング84を導入管1から突出すときには、爪部材24はラチェット32qに係合するので、導入管スライダ22を微動させることができる。なお、クリップ81の突出しの適正位置は、クリップ締付リング84が導入管1の先端にあるときである。従って、この適正位置に導入管1を調整するときには、導入管スライダ22を微動させることができる。また、爪部材24がラチェット32qに係合することで、導入管スライダ22の操作が重くなるので、術者はクリップ81の突出しが適正位置に近いことを認知することができる。
次に、第10の形態の作用について説明する。
導入管1を内視鏡の鉗子チャンネルを介して生体腔内に挿入する。このとき、導入管1の先端部はクリップ81の先端より前方に位置し、クリップ81を内腔に包括している。操作部側では、爪部材24がラチェット32pに係合しているので、操作部材スライダ32は導入管スライダ22の内腔22cを容易に摺動することはない。これより、鉗子チャンネル内でクリップ81が突出すことはない。
対象とする組織の近傍に導入管1を挿入し、導入管スライダ22の鍔部22bを把持し、基端側に導入管スライダ22を引く。すると、手元操作部側では爪部材24がラチェット32pを乗り越え、平行部32tに当接する。これより導入管スライダ22の摺動は軽くなり、容易に導入管スライダ22を牽引できるようになる。そして、平行部32tの基端部32t’まで導入管スライダ22を引いたとき先端側ではクリップ81がちょうど導入管1より突出た状態になる。すなわち、クリップ81が突出す位置までは、導入管スライダ22を粗動させることができる。
さらに、導入管スライダ22を引くと、爪部材24はラチェット32qに係合し、導入管スライダ22の摺動抵抗が増す。これより、術者はクリップ81の突出しの適正位置が近いことを感覚的にも認知できる。そして、導入管スライダ22は、爪部材24とラチェット32qの係合により、微少な長さで調整しながら牽引可能になる。クリップ締付リング84が導入管1の先端より突き出た状態で、導入管スライダ22を配置させれば、クリップ81を結紮する準備は完了である。この状態になったら、第9の形態と同様にノブ41aを牽引しクリップ81を生体組織に留置する。
クリップ82を導入管1の先端から突出すためには、導入管スライダ22をさらに牽引し、爪部材24を平行部32uに当接させる。導入管スライダ22の摺動は軽くなり、再び容易に導入管スライダ22を牽引できる。そして、平行部32u’まで導入管スライダ22を引いたとき、先端側ではクリップ82がちょうど導入管1より突き出た状態になる。すなわち、クリップ82が突出す位置までは、導入管スライダ22を粗動させることができる。
さらに、導入管スライダ22を引くと、爪部材24はラチェット32rに係合し、導入管スライダ22の摺動抵抗が増す。これより、術者はクリップ82の突出しの適正位置が近いことを感覚的にも認知できる。そして、爪部材24とラチェット32rの係合により、導入管スライダ22を微少な長さで調整しながら牽引可能になる。クリップ締付リング85が導入管1の先端より突き出た状態で、導入管スライダ22を配置させれば、クリップ82を結紮する準備は完了である。この状態になったら、第1の実施形態と同様にノブ41bを牽引しクリップ82を生体組織に留置する。
クリップ83を導入管1の先端から突出す操作も前記操作を繰り返すことにより実現される。すなわち、導入管スライダ22を牽引し、平行部32vの基端部32v’に爪部材24が当接したとき、先端側ではクリップ83が導入管1より突き出た状態になる。すなわち、クリップ83が突出す位置までは、導入管スライダ22を粗動させることができる。
さらに、導入管スライダ22を引くと、爪部材24はラチェット32sに係合し、導入管スライダ22の摺動抵抗が増す。これより、術者はクリップ83の突出しの適正位置が近いことを感覚的にも認知できる。そして、爪部材24とラチェット32sの係合により、導入管スライダ22を微少な長さで調整しながら牽引可能になる。クリップ締付リング86が導入管1の先端より突き出た状態で、導入管スライダ22を配置されば、クリップ83を結紮する準備は完了である。この状態になったら、第9の形態と同様にノブ41cを牽引しクリップ83を生体組織に留置する。前記操作により、複数発のクリップ81,82,83を生体組織に留置可能になる。
本形態によれば、クリップ締付リングを突出す操作を行うときにだけ、ラチェットが機能するようになっているので、第11の実施形態に対してクリップを突出す作業をより容易に、かつ短時間で正確に行うことができる。
前記によれば、次のような構成が得られる。
(付記1)生体腔内に挿入可能な導入管と、導入管内に進退自在に挿通された少なくとも2本以上の操作ワイヤと、基端部を有しこの基端部より延出する腕部の先端に挟持部を形成して、少なくとも2個以上のクリップとを具備する生体組織のクリップ装置において、複数個のクリップを導入管内に直列に配設し、クリップと操作ワイヤをそれぞれ係合させたことを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記2)付記1に記載の生体組織のクリップ装置において、クリップに開拡習性を付与したことを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記3)付記1または2に記載の生体組織のクリップ装置において、導入管内に、クリップの腕部が拡開する方向と干渉しない位置に操作ワイヤを配置したことを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記4)付記3に記載の生体組織のクリップ装置において、導入管内に、クリップの腕部が拡開する方向と垂直な方向に操作ワイヤを配置したことを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記5)付記3に記載の生体組織のクリップ装置において、導入管の先端側に配設されたクリップに係合した操作ワイヤが、導入管の基端部に配設されたクリップの腕部の挟持部を挿通し、導入管の基端側まで伸延していることを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記6)付記5に記載の生体組織のクリップ装置において、クリップの挟持部に操作ワイヤが挿通可能なクリアランスを設けたことを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記7)付記1〜6のいずれかに記載の生体組織のクリップ装置において、導入管もしくはクリップの少なくとも一方に設けられ、クリップが導入管の前方に突出した際に導入管とクリップを係合させ、クリップが導入管内に再度収納されることを禁止する係合手段とを具備したことを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記8)付記1〜6のいずれかに記載の生体組織のクリップ装置において、クリップの腕部に被嵌して装着することによりクリップの挟持部を閉成する少なくとも2個以上のクリップ締付リングと、導入管もしくはクリップ締付リングの少なくとも一方に設けられ、クリップ及びクリップ締付リングが導入管の前方に突出した際に導入管とクリップ締付リングを係合させ、クリップ締付リングが導入管内に再度収納されることを禁止する係合手段とを具備したことを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記9)付記8に記載の生体組織のクリップ装置において、クリップ締付リングに設けられた係合手段に当接しない位置に操作ワイヤを配置したことを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記10)付記1〜9に記載の生体組織のクリップ装置において、導入管内の最基端部に装填されたクリップの近傍に、進退自在に挿通された押圧部材を具備したことを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記11)付記10に記載の生体組織のクリップ装置において、押圧部材が可撓性のある複数のルーメンを有することを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記12)付記1〜6のいずれかに記載の生体組織のクリップ装置において、導入管内に進退自在に挿通された操作部材を設けたことを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記13)付記12に記載の生体組織のクリップ装置において、操作部材が可撓性のある複数のルーメンを有することを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記14)付記12または13に記載の生体組織のクリップ装置において、導入管の先端側に配設されたクリップの基端部と導入管の基端側に配設されたクリップの先端部が当接して配置されていることを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記15)付記12〜14のいずれかに記載の生体組織のクリップ装置において、クリップの腕部に被嵌して装着することによりクリップの挟持部を閉成する少なくとも2個以上のクリップ締付リングを具備したことを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記16)付記15に記載の生体組織のクリップ装置において、導入管の先端側に配設されたクリップ締付リングの基端部と導入管の基端側に配設されたクリップの先端部が当接して配置されていることを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記17)付記15または16に記載の生体組織のクリップ装置において、導入管の先端の内径をほぼクリップ締付リングの外径と等しくしたことを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記18)付記12〜17のいずれかに記載の生体組織のクリップ装置において、導入管の基端部、もしくは操作部材の基端部の少なくとも一方に、導入管突出量制御部材を具備したことを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記19)付記18に記載の生体組織のクリップ装置において、導入管突出量制御部材が、導入管の基端部に設けられたラチェット爪と、このラチェット爪と係合するように操作部材の基端部に設けられたラチッェトにより構成されることを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記20)付記19に記載の生体組織のクリップ装置において、操作部材の基端部のラチェットは、平行部とラチェット部が交互に設けられていることを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記21)付記1〜20のいずれかに記載の生体組織のクリップ装置において、クリップの基端部もしくは操作ワイヤの先端部の少なくとも一方に設けられた係合手段が、クリップ結紮時には少なくともどちらか一方が変形して、クリップと操作ワイヤの係合を解除することを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記22)付記21に記載の生体組織のクリップ装置において、クリップ基端部に前記腕部とは反対方向に突出された変形可能な鉤を設けたことを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記23)付記21に記載の生体組織のクリップ装置において、操作ワイヤの先端に閉じたループ部を設けたことを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記24)付記23に記載の生体組織のクリップ装置において、少なくとも2本の素線を撚り合わせた撚り線ワイヤの素線のうち、少なくとも1本を使用して、撚り線ワイヤの先端部にループを形成し、ループを形成した素線を再び撚り線ワイヤに撚り戻した撚り線ワイヤによって操作ワイヤあるいは係合手段を構成したことを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記25)付記23、24に記載の生体組織のクリップ装置において、クリップの基端部と操作ワイヤの先端部を引き離す方向の力が印加された際に、ループ部が破断し、クリップと操作ワイヤの係合を解除することを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記26)付記21に記載の生体組織のクリップ装置において、操作ワイヤの先端を挿通可能なクリップの基端部に設けた孔と、操作ワイヤの先端に設けられ、クリップの基端部に設けた孔よりも大きな膨隆部とを構成したことを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記27)生体腔内に挿入可能な導入管と、導入管内に進退自在に挿通された操作ワイヤと、基端部を有しこの基端部より延出する腕部の先端に挟持部を形成して開拡習性をもつ少なくとも2個以上のクリップとを具備する生体組織のクリップ装置において、複数個のクリップを導入管内に直列に並べ、導入管内の最基端部に装填されたクリップの後方に進退自在に挿通された押圧部材を具備したことを特徴とする生体組織のクリップ装置。
(付記28)付記27に記載の生体組織のクリップ装置において、クリップの腕部に被嵌して装着することによりクリップの挟持部を閉成する少なくとも2個以上のクリップ締付リングと、導入管もしくはクリップ締付リングの少なくとも一方に設けられ、クリップ及びクリップ締付リングが導入管の前方に突出した際に導入管とクリップ締付リングを係合させ、クリップ締付リングが導入管内に再度収納されることを禁止する係合手段とを具備したことを特徴とする生体組織のクリップ装置。
付記1によれば、一度クリップ装置を体腔内に挿入しただけで、導入管内に装填された複数個のクリップを体腔内に留置できる。これにより、手技時間の短縮を図ることができることから、患者の苦痛も軽減できる。また、クリップにはそれぞれ操作ワイヤが連結されているので、迅速、容易、確実に、1個ずつのクリップを体腔内に留置することができる。
付記2によれば、付記1に加えて次のような効果がある。クリップの腕部、挟持部がより大きく開脚するので、結紮したい対象組織をより確実に把持できる。
付記3、4によれば、付記1、2に加えて次のような効果がある。操作ワイヤがクリップと干渉しないように配置されているので、クリップの突出しが容易になる。また、クリップを結紮する際に、より小さな力で結紮できる。
付記5によれば、付記3の効果に加えて、次のような効果がある。クリップに係合した操作ワイヤが真っ直ぐに後方に伸延しているので、力量伝達の損失が少なく、クリップの突出しが容易になる。また、クリップを結紮する際に、より小さな力で結紮できる。
付記6によれば、付記5の効果に加えて、次のような効果がある。クリップの挟持部に操作ワイヤが挟み込まれることがないので、クリップの突出しが容易になる。また、クリップを結紮する際に、より小さな力で結紮できる。
付記7によれば、付記1〜6の効果に加えて、次のような効果がある。操作ワイヤにより印加された力を係合手段により、確実に受けることができるので、より強い力で生体組織を結紮できる。
付記8によれば、付記1〜6の効果に加えて、次のような効果がある。操作ワイヤにより印加された力を係合手段により、確実に受けることができるので、より強い力で生体組織を結紮できる。また、クリップ締付リングにより、クリップの腕部が閉じ込まれるので、さらに強い力で生体組織を結紮できる。
付記9によれば、付記8に加えて次のような効果がある。操作ワイヤがクリップ及びクリップ締付リングの係合手段と干渉しないように配置されているので、クリップの突出しが容易になる。また、クリップを結紮する際に、より小さな力で結紮できる。
付記10によれば、付記1〜9の効果に加えて、次のような効果がある。クリップの突出しをより容易に、かつ確実に行うことができる。
付記11によれば、付記10の効果に加えて、次のような効果がある。導入管内で複数本の操作ワイヤがそれぞれ隔離された状態で挿通されているので、操作ワイヤ同士が導入管内で干渉することがない。これより、導入管内において、操作ワイヤ同士の摺動摩擦抵抗が減少するので、牽引力量を導入管先端まで損失なく伝達できる。すなわち、より小さい力で結紮操作を行うことができる。
付記12によれば、付記1〜6の効果に加えて、次のような効果がある。クリップを導入管より突出す作業をより容易で確実に行うことができる。また、クリップ結紮時の圧縮力量を操作部材とクリップの間で受けるので、力量の伝達が良く、小さな力で結紮できる。
付記13によれば、付記12の効果に加えて、次のような効果がある。操作部材内で複数本の操作ワイヤがそれぞれ隔離された状態で挿通されているので、操作ワイヤ同士が操作部材内で干渉することがない。これより、操作部材内において、操作ワイヤ同士の摺動摩擦抵抗が減少するので、牽引力量を操作部材先端まで損失なく伝達できる。すなわち、より小さい力で結紮操作を行うことができる。
付記14によれば、付記12、13の効果に加えて、次のような効果がある。複数個のクリップの配置長さが短くなるので、内視鏡のチャンネルの挿通性が良くなる。
付記15によれば、付記12〜14の効果に加えて、次のような効果がある。クリップ締付リングにより、クリップの腕部が閉じ込まれるので、より強い力で生体組織を結紮できる。
付記16によれば、付記15の効果に加えて、次のような効果がある。複数個のクリップの配置長さが短くなるので、内視鏡のチャンネルの挿通性が良くなる。
付記17によれば、付記15、16に加えて次のような効果がある。導入管に対して、クリップ及びクリップ締付リングのガタツキ、傾きがないので、圧縮力を確実に受けることができるようになり、より小さな力でクリップを留置可能になる。また、対象組織に狙いを定めることも容易になる。
付記18、19によれば、付記12〜17に加えて次のような効果がある。導入管を牽引し、クリップを突出す作業をより確実に行うことができる。また、導入管の微妙な突出し長さを調整することもできる。
付記20によれば、付記18、19に加えて次のような効果がある。クリップ締付リングを突出す操作の微調整を行うときにだけ、ラチェットが機能するようになっているので、クリップを突出す作業をより容易に、かつ短時間で正確に行うことができる。
付記21、22、23、25、26によれば、付記1〜16に加えて次のような効果がある。クリップと操作ワイヤの係合構造が簡潔になり、部品点数も減少させることができるので、製造コストの低減を行うことができる。また、製造時のクリップの装着作業を容易にすることができる。さらに、特別な係合部品がないために、1発目のクリップを生体組織に留置後、2発目のクリップの突出し、結紮をスムーズに行うことができる。
付記24によれば、付記23に加えて次のような効果がある。ループ部と操作ワイヤ先端の結合部の外径が大きくなることがないので、導入管内での操作ワイヤの摺動が容易になる。また、導入管内に複数本の操作ワイヤを挿通可能になるので、導入管内に複数個のクリップを装填可能になる。
付記27によれば、一度クリップ装置を体腔内に挿入しただけで、導入管内に装填された複数個のクリップを体腔内に留置できる。これにより、手技時間の短縮を図ることができることから、患者の苦痛も軽減できる。また、クリップにはそれぞれ操作ワイヤが連結されているので、迅速、容易、確実に、1個ずつのクリップを体腔内に留置することができる。また、クリップの突出しをより容易に、かつ確実に行うことができる。
付記28によれば、付記27の効果で加えて、次のような効果がある。クリップ締付リングにより、クリップの腕部が閉じ込まれるので、より強い力で生体組織を結紮できる。