JP5344232B2 - 樹脂充填方法、および樹脂充填装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ケース内に配置したリアクトルを樹脂で封入するための樹脂充填装置、および樹脂充填方法に関するものである。
ハイブリッド自動車などのDC−DCコンバータなどの構成部品として、例えば、図3に示すようなリアクトル2が知られている。リアクトル2は、並列される一対のコイル20と、コイル20に挿通されるコア21とを備える。このリアクトル2の両コイル20は接続部20jを介して接続されている。また、コイル20とコア21との間には両者の絶縁を確保するボビン23が配置されている。
このようなリアクトル2をケース9(例えば、アルミニウム製)に収納してステー90でケース9に固定した後、熱伝導性の高い樹脂4で封入した構成とすることがある(例えば、特許文献1参照)。リアクトル2をケース9に収納することでリアクトル2の設置性が向上する。また、樹脂4とケース9を介してリアクトル2で発生した熱を外部に効率良く放熱することができる。
ところで、ケース9内に樹脂4を充填する際、樹脂4に気泡が混入すると、ケース9内の樹脂充填率が低下し、それに伴いリアクトル2の放熱特性が低下する虞がある。気泡の混入を防止するには真空中でケース9内に樹脂4を充填することが有効である。このような真空中での樹脂4の充填を実施する具体的な構成として、例えば、図4に示すような樹脂充填装置3が利用されている。この装置3は、ケース9を内部に収納する真空槽31と、真空槽31内のケース9に樹脂4を充填するディスペンサ機構とを備える。
ディスペンサ機構は、樹脂4を貯留する樹脂貯留タンク32と、このタンク32に接続され樹脂4を吐出する吐出バルブ33と、吐出バルブ33を制御する制御装置35とを備える。吐出バルブ33としては、例えば、特許文献2に記載のような加圧エア式のものを採用でき、その場合、制御装置35は吐出バルブ33への加圧エアを調節する。このようなディスペンサ機構で樹脂4をケース9に充填する際は、制御装置35からの加圧エアにより樹脂貯留タンク32から吐出バルブ33内に一旦樹脂4を貯留させ、さらに制御装置35からの加圧エアにより吐出バルブ33からケース9へ樹脂4を圧送する。
特開2007−116066号公報 特開2005−183787号公報
しかし、上記ディスペンサ機構を利用した構成では、樹脂を圧送によりケース内に吐出する構成であるため、樹脂充填装置が複雑で大がかりになるという問題がある。また、構成が複雑であるためメンテナンスが煩雑であるという問題もある。そのため、樹脂充填装置を簡単な構成として、そのメンテナンス性を改善することが望まれている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、リアクトルをケース内に樹脂封入する際、簡単な構成で気泡の混入を防止できる樹脂充填装置、および樹脂充填方法を提供することにある。
本発明樹脂充填装置は、並列される一対のコイルを備えるリアクトルを収納するケース内に樹脂を充填するための樹脂充填装置に係る。そして、本発明樹脂充填装置は、真空槽と、樹脂貯留容器と、連通管と、排気機構とを備える。真空槽は、リアクトルを入れるケースを内部に収納する。樹脂貯留容器は、真空槽の外部に配され、樹脂を貯留する。連通管は、真空槽の内外に連通する。連通管の一端は、ケースの内周面とケースに収納されるリアクトルの外周面との隙間、もしくはリアクトルに備わる並列されるコイル間の隙間に挿通されてケース内に開口する。連通管の他端は樹脂貯留容器に開口する。排気機構は、連通管を介して樹脂を樹脂貯留容器からケース内に引き込むことができるように、真空槽内を真空引きする。そして、本発明樹脂充填装置は、樹脂の圧送手段を有さないことを特徴とする。
本発明樹脂充填装置は、従来構成のように樹脂の圧送手段を有さないため、装置の構成が簡単で、メンテナンスが容易である。その結果、ケースに樹脂で封入したリアクトルを効率良く生産することができる。
本発明樹脂充填装置の一形態として、連通管の一端がコイルに備わる絶縁被覆よりも低硬度であることが好ましい。
上記構成であれば、ケースの内周面とケースに収納されるリアクトルの外周面との隙間、もしくはリアクトルに備わる並列されるコイル間の隙間に連通管を配するときに、連通管でリアクトル(特に、コイルの絶縁被覆)を損傷することなくケース内に連通管を差し込むことができる。
本発明樹脂充填装置の一形態として、前記連通管の一端は、弾性変形体であることが好ましい。
上記構成であれば、連通管の一端のとり回しが容易であるし、前記隙間への一端の挿入の際に、リアクトルを損傷することを効果的に抑制できる。ここで言う弾性変形体とは、ヤング率が300MPa〜2000MPaのものである。
本発明樹脂充填装置の一形態として、前記隙間に挿通された状態の連通管の一端の形状は、前記隙間の形状に沿った扁平形状であることが好ましい。
上記構成であれば、連通管からの樹脂の吐出量を十分に確保できるだけの連通管の流路断面積を得ることができる。
流路断面積を確保するために前記隙間へ挿通された状態の一端の形状を扁平形状とする構成は、予め前記隙間の形状に合わせた扁平形状の一端を有する連通管を用意し、その一端を前記隙間に挿通することで形成することができる。その他、一端を弾性変形体で形成するのであれば、前記隙間に挿入する前の一端の外形を前記隙間より大きくし、この一端を扁平に変形させて前記隙間に挿通することで上記構成を形成することもできる。
本発明樹脂充填装置の一形態として、装置に備わる真空槽内でケースを加熱する加熱機構を備えることが好ましい。
樹脂の充填時に加熱機構でケースを加熱することで、ケース内に樹脂を行き渡らせることが容易になる。これは、熱硬化性樹脂を硬化させるために加熱した場合、樹脂が硬化し始める前に樹脂の粘度が一時的に大幅に低下する現象を利用している。また、加熱によりケースに充填された樹脂からの脱泡を促進することもできる。さらに、樹脂の充填後において、加熱機構により熱硬化性樹脂の硬化を促進することもできる。
一方、本発明樹脂充填方法は、並列される一対のコイルを備えるリアクトルを収納するケース内に樹脂を充填する方法であって、本発明樹脂充填装置を用い、この樹脂充填装置の樹脂貯留容器が配置される雰囲気と同装置の真空槽内の雰囲気との差圧によって前記樹脂貯留容器から前記ケース内に前記樹脂を充填することを特徴とする。
本発明樹脂充填方法は、樹脂貯留容器からケースへの樹脂の充填に、樹脂貯留容器と真空槽との差圧を利用しているので、従来の樹脂充填装置に備わるディスペンサ機構のような樹脂の圧送手段を省略した樹脂充填装置を使用してケースに樹脂を充填できる。
また、本発明樹脂充填方法の一形態として、樹脂をケースに充填する際の真空槽の雰囲気圧力は、100Pa以下であることが好ましい。
本発明樹脂充填方法はもともと、差圧を利用して樹脂を真空槽に引き込む構成であり、真空槽の雰囲気圧力が大気圧よりも大幅に低いため、ケースに充填した樹脂から気泡を取り除く効果を有する。この真空槽の雰囲気圧力を100Pa以下とすることで、樹脂の脱泡をより確実に行うことができる。また、このような雰囲気圧力であれば、真空槽への樹脂の引き込みを迅速に行うことができる差圧を形成することができる。
本発明樹脂充填装置および樹脂充填方法によれば、簡単な構成で気泡の混入を防止しつつリアクトルをケース内に樹脂封入することができる。
本発明樹脂充填装置の概略構成図である。 本発明樹脂充填装置の連通管の一端がリアクトルを収納するケースに配置された状態を示す模式図であって、(A)はケース開口部から見た図を、(B)は(A)のX−X断面を示す図である。 (A)は一般的なリアクトルの概略斜視図を、(B)は(A)のリアクトルをケースに収納し、樹脂で封入した状態を示す概略斜視図である。 ディスペンサ機構を用いた従来の樹脂充填装置の概略構成図である。
<実施形態1>
≪全体構成≫
図1に示す本発明樹脂充填装置1は、ケース9内に収納された状態のリアクトル(図3で例示したリアクトル2と同じ構成のもの)を樹脂4で封入するための装置である。この装置1は、ケース9を収納する真空槽11と、真空槽11の外側で樹脂4を貯留する樹脂貯留容器12と、真空槽11の内外に連通する連通管13と、真空槽11の内部を真空排気する排気機構14とを備える。この樹脂充填装置1の最も特徴とするところは、樹脂4をケース9内に充填する際に、真空槽11内の雰囲気圧力と、樹脂貯留容器12の配置される雰囲気圧力との差圧により容器12から真空槽11に樹脂4を引き込む点にある。また、この樹脂充填装置1は、樹脂4の移送に上記差圧を利用しているため、樹脂4を圧送する構成を有さない。以下、本発明樹脂充填装置1の各構成について詳細に説明すると共に、差圧を利用したケース9への樹脂4の充填方法を説明する。
(真空槽)
真空槽11は、内部に収納したケース9を大気雰囲気から隔離することができる密閉容器である。真空槽11は、後述する排気機構14を接続するための排気ポート110と、真空状態にした内部雰囲気を常圧に戻すためのリークバルブ111と、内部の真空度を測定する真空計112とを備える。
上記排気ポート110にはバルブが形成されており、排気機構14により真空槽11から排気される気体の量を微調整することができる。また、バルブを閉じることで真空槽11の真空度を維持することにも利用できる。排気ポート110のバルブの開閉は、図示しない制御手段で制御することができる。
リークバルブ111は、開放することで真空槽11内の雰囲気圧力を迅速に常圧に戻すことができる。リークバルブ111は、制御手段で制御しても良いし、手動で開閉できるようにしても良い。もちろん、ケース9への樹脂4の充填中は閉じておく。
真空計112は、真空槽11内の真空度を測定することができる機器であって、市販品を利用することができる。また、真空計112は、制御手段に接続され、測定した真空度のデータを制御手段に転送できるようになっている。真空度は、後述する樹脂貯留容器12から真空槽11内に樹脂4を引き込む際に、引き込む樹脂4の量を決定するための重要な要因である。樹脂4の引き込み量を決定する要因については後段で詳述する。
(樹脂貯留容器)
樹脂貯留容器12は、真空槽11の外部に配された樹脂4を貯留するための容器であって、図1に示すように大気中に開放された状態にある。但し、後述する実施形態2に示すように、容器12は大気から隔離された密閉容器であっても良い。
(樹脂)
樹脂貯留容器12に貯留される樹脂4は、絶縁性、熱伝導性に優れるものを使用することができる。例えば、絶縁性として、1010Ω以上の絶縁抵抗を有し、熱伝導性として、1.2W/(m・K)以上の熱伝導率を有する樹脂4が好ましい。具体的な材料としては、ウレタン樹脂やエポキシ樹脂などを利用できる。
(連通管)
連通管13は、真空槽11の内外に連通される長尺管であり、図示しない制御手段により開閉を制御されるバルブ130を備える。バルブ130は、連通管13における真空槽11近傍で真空槽11の外側に配されている。この連通管13の一端13aは、真空槽11内に配されたケース9に挿入され、ケース9内の底部近傍に開口している。一端13aが底部近傍に開口していると、樹脂4がケース9に吐出される際に気泡(ケース9周りは殆ど真空雰囲気なので極微量ではある)を巻き込む可能性が低い。一方、連通管13の他端13bは、樹脂貯留容器12内に貯留される樹脂4中に開口している。
上記連通管13の一端13aの断面形状は特に限定されない。例えば、一端13aの断面形状は円形であっても良いし、上記挿入する隙間の形状に合わせて扁平であっても良い。一端13aの挿入箇所は、図2に示すようにリアクトル2の並列される一対のコイル20の隙間や、ケース9の内周面とリアクトル2の外周面との隙間を挙げることができる。
上記連通管13の一端13aは、適宜取り替え可能なように、一端13a以外の部分とは別部材とすることができる。一端13aは、ケース9の底部近傍にまで挿入するときに、リアクトルと接触し易い部分である。そのため、一端13aは、リアクトルのコイルに備わる絶縁被覆(ポリウレタンや、ポリエステル、ポリエステルイミド、ポリイミド、ポリアミドイミドなど)を損傷しないよう材質で構成することが好ましい。例えば、一端13aは、ポリエチレンやポリプロピレンなどのプラスチック材料で構成することができる。その他、一端13aは、を絶縁被覆よりも硬度が大幅に低い材質、特に、ゴムなどの弾性変形体で構成することが好ましい。
また、一端13aを弾性変形体で構成する場合、上記隙間に挿入する前の一端13aの断面が上記隙間よりも大きくてもかまわない。例えば、前記隙間に挿入前の一端13aの断面形状が前記隙間よりも大きな外径を有する円形であっても、前記隙間に挿入する際、図2に示すように扁平に押し潰した状態とすることができる。挿入前の一端13aの断面を大きくすれば、樹脂4の流路断面積を大きくできるので、ケース9への樹脂4の充填を迅速に行うことができる。
(排気機構)
排気機構14は、排気ポート110を介して真空槽11に連結され、真空槽11内の気体を排気する機器である。排気機構14としては、例えば、真空ポンプを利用することができる。
(加熱機構)
加熱機構15は、例えば図示するようにケース9を載置する加熱台150と、加熱台150に電力を供給して加熱台150の温度を上昇させる温度調節装置151とを備える。加熱機構15により、ケース9に充填した樹脂4を加熱することで、樹脂4の粘度を一時的に低下させ、ケース9内に樹脂4を余すところ無く行き渡らせることができる。また、ケース9内の樹脂4を加熱することで、樹脂4の脱泡を促進させることができる。
≪樹脂の流量の調整≫
以上の構成を備える樹脂充填装置1において、樹脂貯留容器12から真空槽11への樹脂4の引き込み量、即ち樹脂4の流量は、50ml/min以上であることが好ましい。この流量は、圧送手段を用いた従来の樹脂充填装置における流量とほぼ同じ流量である。差圧を利用した簡易な構成とすることで、圧送手段を用いた構成と比べて樹脂4の流量が小さい傾向にある。しかし、次段に示す流量決定条件を操作することで流量50ml/min以上を達成することは可能である。
樹脂4の流量は主として、真空槽11内の雰囲気圧力と樹脂貯留容器12が配置される雰囲気圧力との差圧や、樹脂4の比重、樹脂4の粘度、連通管13のとり回し状態(主に容器12から連通管13の最高到達点までの高さ)、連通管13の流路断面積(特に、一端13aの流路断面積)などにより決定される。このように樹脂4の流量の調整は、複数の流量決定条件により決定されるが、最も重要な条件は、差圧、樹脂4の粘度、流路断面積である。これらの好ましい値は、以下の通りである。
差圧…0.1MPa
樹脂の粘度…10Pa・s以下
流路断面積…50mm以上
≪樹脂充填手順≫
図1の状態に準備された樹脂充填装置1を使用してケース9内に収納したリアクトルを樹脂4で封入するには、例えば、以下のように行う。
まず、図2に示すようにリアクトル2をケース9内に配置して、ステー90によりリアクトル2をケース9に固定する。そして、リアクトル2の並列される一対のコイル20間の隙間に連通管13の一端13aを挿入する。ここで、図2の一端13aは、可撓性を有し、かつ上記隙間への挿入前には隙間よりも大きな外径を有する断面円形とする。一端13aは、隙間への挿入時には扁平に押し潰して上記隙間に挿入する。
次に、連通管13のバルブ130とリークバルブ111を閉じると共に、排気ポート110のバルブを開放して、真空ポンプ(排気機構)14により真空槽11内の気体を排気する。目標真空度は、100Pa以下であり、目標真空度を達成したときの真空槽11の雰囲気圧力と、樹脂貯留容器12の雰囲気圧力(大気圧)との差圧は約0.1MPaである。真空ポンプ14は、樹脂4の充填操作を行う間中、動作させ続けることが好ましい。
次いで、連通管13のバルブ130を開放し、真空槽11内と樹脂貯留容器12の雰囲気圧力との差圧により容器12から真空槽11へ樹脂4を引き込む。その際、ケース9周りが真空雰囲気なので、樹脂4の充填操作中に樹脂4の脱泡も同時に行われる。
具体的な樹脂4の引き込み量(樹脂4の流量)は、次段に列挙する充填条件であれば、およそ50ml/minであった。ケース9内にリアクトルを封入する際に必要とされる樹脂4の量をおよそ100mlとすると、約2分で樹脂4の充填を終えることができる。これは、圧送圧力0.1MPaの従来構成の樹脂充填装置により樹脂を充填する場合と殆ど同じ数値であるので、本発明装置1を使用することで、樹脂によるリアクトルの封入作業の効率が低下することはない。
(充填条件)
(1) 連通管13の一端13aにおける流路断面積
…2.5mm×2.5mm×π(隙間への挿入前の一端13aの内径5mm)
(2) 樹脂4の種類
…エポキシ樹脂
(3) エポキシ樹脂の粘度
…4.0Pa・s
(4) 真空槽11内の圧力
…約100Pa
(5) 容器12内の樹脂4の液面から連通管13の最高到達点までの高さ
…300mm
最後に、ケース9内に所定量の樹脂4が充填されるように、真空ポンプ14を動作させた後、真空ポンプ14を停止する。その際、速やかに排気ポート110のバルブを閉じると共に、リークバルブ111を開放する。ここで、ケース9への樹脂4の充填を止めるタイミングは、流量の理論値に基づいて決定しても良いし、連通管13に流量計を設けて、測定した実際の流量に基づいて決定しても良いし、あるいは、容器12の質量を測定し、容器12における樹脂4の減少量に基づいて決定しても良い。
ここで、樹脂充填装置1が加熱機構15を有する構成の場合、加熱機構15でケース9を加熱しつつケース9への樹脂4の充填を行なうと、樹脂4の充填効率を向上させることができるし、樹脂4の脱泡を促進することもできる。もちろん、加熱機構15は、ケース9内への樹脂4の充填が終了した後、樹脂4の硬化を促進させることに利用しても良い。
上記一連の樹脂充填操作は、図示しない制御手段により自動制御すると良い。
<実施形態2>
実施形態2では、実施形態1の構成に加えて樹脂貯留容器を収納する脱泡槽を備える樹脂充填装置を説明する。この樹脂充填装置は、脱泡槽を備える以外は、実施形態1の樹脂充填装置と同様であるため、両装置で共通する構成については同一符号を付してその説明を省略する。また、本実施形態の説明にあたって図1を利用する。
脱泡槽16は、樹脂貯留容器12を収納し、同容器12を外部の大気雰囲気から隔離することができるものである。つまり、脱泡槽16は、真空槽11と同じ構成を備える。この脱泡槽16は、排気ポート160を備えており、排気機構14に接続されている。排気機構14は、真空槽11に接続されるものと同じものを利用しても良いし、別に用意しても良い。また、脱泡槽16は、内部の真空度を低下させるためのリークバルブ161と、内部の真空度を測定する真空計162とを備える。
以上の構成を備える樹脂充填装置1でケース9内に樹脂4を充填する場合、ケース9に樹脂4を充填する前に、脱泡槽16を真空状態(例えば100Pa程度)とし、樹脂貯留容器12における充填前の樹脂4の脱泡を行う。そして、脱泡槽16のリークバルブ161を開放し、脱泡槽16内を常圧に戻した後、実施形態1の樹脂充填装置と同様の手順により容器12から真空槽11内のケース9に樹脂4の充填を行う。
ここで、脱泡槽16と真空槽11で共通の排気機構14を利用する場合、充填前の樹脂4の脱泡時は、真空槽11の排気ポート110を閉じて、脱泡槽16の排気ポート160を空けておいて排気機構14を動作させる。そして、樹脂4の充填時は、真空槽11の排気ポート110を開放し、脱泡槽16の排気ポート160を閉じておいて排気機構14を動作させると良い。
以上の構成を備える実施形態2の樹脂充填装置1によれば、ケース9に充填された樹脂4に気泡が混入される可能性を実施形態1の構成よりも低くすることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるわけではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。例えば、実施形態2において、樹脂貯留容器12自体を密閉容器としても良い。つまり、容器12自体が脱泡槽16の役割を兼ねる構成とすることができる。
本発明樹脂充填装置および樹脂充填方法は、ケースに収納したリアクトルを樹脂で封入することに好適に利用することができる。
1 樹脂充填装置
11 真空槽
110 排気ポート 111 リークバルブ 112 真空計
12 樹脂貯留容器
13 連通管 13a 一端 13b 他端 130 バルブ
14 排気機構(真空ポンプ)
15 加熱機構 150 加熱台 151 温度調節装置
16 脱泡槽
160 排気ポート 161 リークバルブ 162 真空計
2 リアクトル
20 コイル 21 コア 23 ボビン 20j 接続部
3 樹脂充填装置
31 真空槽 32 樹脂貯留タンク 33 吐出バルブ 34 真空ポンプ
4 樹脂
35 制御装置
9 ケース 90 ステー

Claims (7)

  1. 並列される一対のコイルを備えるリアクトルを収納するケース内に樹脂を充填するための樹脂充填装置であって、
    前記ケースを内部に収納する真空槽と、
    前記真空槽の外部に配され、樹脂を貯留する樹脂貯留容器と、
    前記ケースの内周面と前記リアクトルの外周面との隙間、もしくは前記並列される一対のコイル間の隙間に変形した状態で挿通されて前記ケース内に開口する一端と、前記樹脂貯留容器内に開口する他端とを有し、前記一端が前記コイルに備わる絶縁被覆よりも低硬度な弾性変形体から構成される連通管と、
    前記連通管を介して前記樹脂を樹脂貯留容器からケース内に引き込むことができるように、前記真空槽内を真空引きする排気機構とを備え、
    前記樹脂の圧送手段を有さない樹脂充填装置。
  2. 前記一端が前記ケースの底部近傍で開口する請求項1に記載の樹脂充填装置。
  3. 前記隙間に挿通された状態の前記連通管の一端の断面形状は、前記隙間の形状に沿った扁平形状である請求項1または請求項2に記載の樹脂充填装置。
  4. 前記真空槽内で前記ケースを加熱する加熱機構を備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の樹脂充填装置。
  5. 並列される一対のコイルを備えるリアクトルを収納するケース内に樹脂を充填する樹脂充填方法であって、
    前記ケースを真空槽の内部に収納する収納工程と、
    前記真空槽の外部に配される樹脂貯留容器内に樹脂を貯留する樹脂貯留工程と、
    連通管の一端であって前記コイルに備わる絶縁被覆よりも低硬度な弾性変形体から構成される箇所を、前記ケースの内周面と前記リアクトルの外周面との隙間、もしくは前記並列される一対のコイル間の隙間に変形した状態で挿通してケース内に開口させ、前記連通管の他端を前記樹脂貯留容器内に開口させる連通工程と、
    前記真空槽内を真空引きすることで、前記樹脂貯留容器が配置される雰囲気と前記真空槽内の雰囲気とに差圧を発生させ、この差圧により前記連通管を介して前記樹脂を前記樹脂貯留容器から前記ケース内に充填する樹脂充填工程とを備える樹脂充填方法。
  6. 前記連通工程において、前記一端を前記ケースに開口する位置が、前記ケースの底部近傍である請求項5に記載の樹脂充填方法。
  7. 前記樹脂充填工程において、前記樹脂を前記ケースに充填する際の前記真空槽の雰囲気圧力は、100Pa以下である請求項5または請求項6に記載の樹脂充填方法。
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