JP5377419B2 - Pcb混入絶縁油の無害化処理方法 - Google Patents

Pcb混入絶縁油の無害化処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、不純物を含むPCB混入絶縁油を無害化するPCB混入絶縁油の無害化処理方法に関する。
PCB(ポリ塩化ビフェニル)は、不燃性で化学安定性及び電気絶縁性に優れるため、従来、電気機器の絶縁油などとして使用されていたが、その有害性から現在では使用が禁止され、保管されているPCB及びPCBを含有する廃油などについても、平成13年に制定された「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(PCB特措法)」により、平成28年7月までに処理を完了することが義務付けられている。
PCBの脱塩素化技術は、これまでに多くの方法が提案されており、幾つかの方法は実用化されている。金属ナトリウムとPCBとを反応させPCBを脱塩素化させる方法は、PCB混入絶縁油の無害化処理に使用され、処理プラントも稼働中である。金属ナトリウムとPCBとを反応させるとPCBが脱塩素化され、ビフェニル、塩化ナトリウム、ビフェニルが重合したビフェニル重合物、水酸化ナトリウムが生成するが、この生成物に関しては幾つかの問題が指摘され、これに対する対策案が提案されている(例えば特許文献1参照)。
また不純物を含むPCB混入絶縁油を処理すると処理設備、処理プロセスに悪影響を及ぼす。例えば、PCB混入絶縁油を抜き出した後に柱上変圧器を破砕しこれを真空加熱し回収される留出液には水溶性の有機酸が含まれ、これが配管を腐食させることがある。またPCBと金属ナトリウムとを反応させるに先立ち行なわれる被処理油中の水分除去操作により、タール状のスラッジが析出し、これがストレーナを閉塞させることがある。これに対し本出願人は、既に有機酸を除去する装置を開発し特許出願中である(特願2008−318114)。またPCB汚染物を真空加熱し回収される回収物には、PCBを含む炭化水素系油状物の他、熱分解生成物である木酢液、タール状物質が含まれ、これらがPCBの分解処理に悪影響を及ぼすとし、PCBの分解処理に先立ち、蒸留操作により低沸点熱分解生成物を除去し、さらに吸着剤を使用しタール状物質を吸着除去する技術が提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2005−319415号公報 特開2004−174294号公報
上記以外に不純物を含むPCB混入絶縁油を金属ナトリウムで無害化処理すると、反応槽内にスケールが析出し、これが剥離し配管を閉塞させる等の問題が発生する。以上のように不純物を含むPCB混入絶縁油を無害化処理するとき、無害化処理設備、運転に多くのトラブル又は悪影響が発生するが、これまでこのような問題点は指摘されておらず、これらを防止する方法の開発が待たれている。
本発明の目的は、不純物を含むPCB混入絶縁油が引き起こすトラブル又は悪影響を防止し安定的にPCBを無害化処理することができるPCB混入絶縁油の無害化処理方法を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、PCB混入絶縁油の無害化処理、貯蔵において、不純物を含むPCB混入絶縁油を被処理油とするとき発生する種々のトラブル、悪影響は、被処理油に含まれる酸化変質油に起因し、さらに酸化変質油の特性を抑え込むことでトラブル、悪影響を抑制することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、不純物を含むPCB混入絶縁油を被処理油とし、該被処理油に含まれる水分を除去した後に金属ナトリウムとPCBとを反応させ被処理油を無害化するPCB混入絶縁油の無害化処理方法において、前記被処理油が紙木類乾留物を含むPCB混入絶縁油で、不純物酸化変質油であり、遅くとも被処理油に含まれる水分を除去する前までに、前記被処理油に界面活性剤を添加することを特徴とするPCB混入絶縁油の無害化処理方法である。
また本発明において、前記酸化変質油は、C=O結合及びC−O結合を含むことを特徴とする。
また本発明において、前記被処理油は、少なくともPCB汚染物を真空加熱し回収される回収絶縁油を含み、前記紙木類乾留物は前記回収絶縁油に含まれることを特徴とする。
また本発明において、PCB汚染物を真空加熱し回収する回収絶縁油を貯蔵する回収油貯蔵タンクと、前記回収油貯蔵タンクに貯蔵する回収絶縁油を輸送するタンクローリーと、前記タンクローリーから払出される回収絶縁油を含むPCB混入絶縁油を貯蔵する処理タンクと、前記処理タンクから払出される被処理油を受入れ被処理油から水分を除去する減圧蒸留槽と、水分が除去された被処理油を金属ナトリウムで無害化する反応槽とを備えるPCB混入絶縁油無害化処理設備を用いPCB混入絶縁油を無害化処理するとき、前記回収油貯蔵タンク、前記タンクローリー、前記タンクローリーと前記処理タンクとを結ぶ払出しライン、前記処理タンク及び前記処理タンクと前記減圧蒸留槽とを結ぶ払出しラインのうち少なくともいずれか1の場所で、遅くとも被処理油に含まれる水分を除去する前までに、前記界面活性剤を添加することを特徴とする。
本発明に係るPCB混入絶縁油の無害化処理方法は、酸化変質油を含むPCB混入絶縁油を被処理油とするとき、遅くとも被処理油に含まれる水分を除去する前までに、被処理油に界面活性剤を添加することで、酸化変質油がスラッジ化することを防止し、又はスラッジを分散、微小化させることができる。これによりスラッジによるストレーナの閉塞を防止することができる。また界面活性剤の添加により酸化変質油の極性が緩和されるので、減圧蒸留槽及び反応槽で生成するスラッジ及び反応生成物が微小化され、従来見られたスケールによるトラブルを防止することができる。これらにより安定的にPCBを無害化処理することができる。また回収油貯蔵タンク及び/又は処理タンクに界面活性剤を添加すれば、酸化変質油がスラッジ化することを防止し、又はスラッジを分散、微小化させることができ、払出し時のトラブルを防止することができる。
本発明に係るPCB混入絶縁油の無害化処理方法を適用するPCB混入絶縁油無害化処理設備1の概略的構成を示す図である。 紙木類乾留物を含む絶縁油と紙木類乾留物を含まない絶縁油をフーリエ変換赤外分光法FTIRで分析した結果を示す図である。
本発明に係るPCB混入絶縁油の無害化処理方法は、酸化変質油を含むPCB混入絶縁油を被処理油とし、該被処理油に含まれる水分を除去した後に金属ナトリウムとPCBとを反応させ被処理油を無害化するとき、遅くとも被処理油に含まれる水分を除去する前までに、被処理油に界面活性剤を添加することを特徴とする。本発明に係るPCB混入絶縁油の無害化処理方法は、図1に示すPCB混入絶縁油無害化処理設備1に適用することができる。まずPCB混入絶縁油無害化処理設備1の構成及びプロセス、さらには界面活性剤を添加しないとき酸化変質油が引き起こすトラブル、悪影響について説明し、続いて界面活性剤の添加要領、作用効果について説明する。
PCB混入絶縁油無害化処理設備1は、PCB混入絶縁油、さらにはPCB汚染物に付着するPCB混入絶縁油を回収し、これらを金属ナトリウムで無害化する設備であり、PCB汚染物を真空加熱し汚染物に付着する絶縁油を回収する絶縁油回収装置2と、絶縁油回収装置2で回収される回収絶縁油及び柱上変圧器から抜き出されたPCB混入絶縁油等を無害化する無害化処理装置3とに大別される。以下、柱上変圧器に充填されたPCB微量混入絶縁油及び柱上変圧器に付着するPCB微量混入絶縁油を回収し、これらを無害化処理する場合を例に取り説明する。
絶縁油回収装置2は、PCB汚染物を真空加熱し汚染物に付着する絶縁油を回収する装置であり、PCB汚染物を真空加熱する真空加熱炉11、真空加熱炉11で蒸発させた絶縁油等を凝縮させる凝縮器13、凝縮器13で凝縮回収した凝縮液に含まれる水を分離する油水分離器15及び回収絶縁油を貯蔵する回収油貯蔵タンク17を含む。
PCB汚染物である柱上変圧器は、PCB微量混入絶縁油を抜き出した後、解体、破砕されケース、銅線、金具、碍子、紙木などに分けられた後、各々真空加熱炉11に投入される。真空加熱炉11内は加熱され、さらに真空ポンプを含む減圧装置により減圧状態となっている。ケース等に付着するPCBを含む絶縁油は、真空加熱炉11内で蒸発し、凝縮器13で冷却され凝縮した後、油水分離器15に送られる。柱上変圧器は、銅線、金具などの金属のほか紙木を含むため、真空加熱炉11で加熱されるとPCBを含む絶縁油のほか、紙木が乾留されこれらが凝縮液となって油水分離器15に送られる。このため凝縮液には、PCBを含む絶縁油のほか水、紙木類乾留物を含む。油水分離器15では凝縮液が静置され比重差により油相と水相とに分離され、油相は、回収絶縁油として回収油貯蔵タンク17に送られる。なお回収絶縁油にはPCBを含む絶縁油の他、紙木類乾留物及び少量の水が含まれる。回収油貯蔵タンク17の回収絶縁油は、タンクローリー19で無害化装置3の処理タンク21に送られる。
無害化処理装置3は、SPプロセス(soduim pulverulent dispersion)法を用いてPCB混入絶縁油を無害化する設備であり、金属ナトリウムとPCBとを反応させPCBを脱塩素化する。無害化処理装置3は、被処理油を貯蔵する処理タンク21、被処理油に含まれる水を除去する減圧蒸留槽23、PCBを金属ナトリウムと反応させ脱塩素化する反応槽25、PCBの脱塩素化を確認するための分解確認槽27、処理済油に含まれる残存金属ナトリウムを水和させ、さらに中和する抽出中和槽31、処理済油と水とを分離する油水分離槽33、水を回収する洗浄水再生設備35を備える。
被処理油は、柱上変圧器から抜き出されたPCB微量混入絶縁油、又は柱上変圧器から抜き出されたPCB微量混入絶縁油と絶縁油回収装置2で回収される回収絶縁油との混合物であり、これらは処理タンク21に貯蔵された後、減圧蒸留槽23に送られる。
減圧蒸留槽23は、ジャケット付き攪拌槽であり、ジャケットに加熱した熱媒を供給することで被処理油を加熱する。また減圧蒸留槽23は、槽内を減圧し被処理油に含まれる水を蒸発させ凝縮し回収する減圧装置(図示を省略)を備え、処理タンク21から送られた被処理油は、ここで90℃程度に加熱、0.0142Mpa程度に減圧され、被処理油に含まれる水が除去される。減圧蒸留槽23で水分が除去された被処理油は反応槽25に送られる。
反応槽25は、ジャケット付き攪拌槽であり、ここで減圧蒸留槽23で水分が除去された被処理油に金属ナトリウムが添加される。金属ナトリウムは、絶縁油中に金属ナトリウムの微粒子を分散させた金属ナトリウム分散体(SD:soduim dispersion)として反応槽25に添加される。被処理油と金属ナトリウムとは、攪拌されながらジャケットに供給される加熱した熱媒により90℃程度まで加熱され、PCBは金属ナトリウムと反応し脱塩素化し、被処理油は無害化される。なお、金属ナトリウム分散体を添加し所定の時間経過後に、反応促進剤として所定量の水が添加される。反応槽25の気相部には窒素ガスが供給されている。
反応槽25でPCBが脱塩素化された被処理油(処理済油)は、分解確認槽27に送られ、サンプリングライン29を介してサンプリングされ、処理済油中のPCB濃度が所定の濃度以下になっているか確認される。ここでPCBが所定濃度以下に達していないことが確認されると、処理済液を反応槽25に返送し再度、PCBの脱塩素化を行う。処理済油は、PCB濃度が所定の濃度以下であることが確認されると冷却され、その後に抽出中和槽31に送られる。
分解確認槽27から送られる処理済油は、抽出中和槽31で多量の水と混合され、処理済油中に残存する金属ナトリウムが水和される。さらに金属ナトリウムが水和され生成した水酸化ナトリウムを中和させるための炭酸ガスが吹き込まれ所定のpHに調整された後、油水分離槽33に送られる。
油水分離槽33に送られる多量の水を含む処理済油は、油水分離槽33で静置され比重差により油相37と水相39とに分離される。上層の油相37は、処理済油タンク41に送られ貯蔵される。一方、下層の水相39は、水を回収する洗浄水再生設備35に送られる。
洗浄水再生設備35は、乾燥機43を備え、水を蒸発させ回収すると共に水に含まれる塩化ナトリウム等を蒸発乾固させる。油水分離槽33から送られる水は静置分離水受槽45に一度、貯留された後、乾燥機43に送られ加熱される。蒸発した水は、凝縮器47で凝縮し凝縮水槽49に貯留される。この水は抽出中和槽31に送られ、金属ナトリウムを水和させるための水として使用される。一方、水に溶解していた塩化ナトリウム等は乾燥汚泥として回収される。このように無害化処理装置3は、水を系外に排出しないクローズドシステムとなっている。
PCB微量混入絶縁油を抜き出した後の柱上変圧器を破砕しこれを真空加熱し回収される回収絶縁油が含まれるPCB微量混入絶縁油を被処理油とする場合、被処理油には、C=O結合及びC−O結合を含む酸化変質油が含まれる。C=O結合及びC−O結合を含む酸化変質油が含まれるのは、柱上変圧器に紙、木が含まれ、これらの乾留物が回収絶縁油に含まれることによる。図2は、紙木類乾留物を含む絶縁油と紙木類乾留物を含まない絶縁油をフーリエ変換赤外分光法FTIRで分析した結果を示す図である。紙木類乾留物を含む絶縁油にはC=Oのピーク1750cm−1が強く表れている。C=O結合を含む酸化変質油としては、カルボン酸、エステル、アルデヒド、ケトンがある。酸化変質油はカルボン酸、アルコール類など水溶性の酸化変質油、非水溶性の酸化変質油を含み、極性が強いため、一部の酸化変質油は時間経過と共に酸化変質油同士が凝集、合体しスラッジとなり析出する。
上記PCB混入絶縁油無害化処理設備1を用いて酸化変質油を含むPCB混入絶縁油を処理する場合、析出するスラッジはタール状で粘性が高いため、例えば回収油貯蔵タンク17から回収絶縁油を払出すラインに設けられたストレーナ(図示を省略)を閉塞させる。また酸化変質油に含まれる酸性成分又はスラッジは被処理油中の水と交わり酸性を呈するため、例えば回収油貯蔵タンク17から回収絶縁油を払出すラインの配管等を腐食させる。さらに減圧蒸留槽23で水分を除去すると水溶性の酸化変質油もスラッジとなって析出し、減圧蒸留槽23と反応槽25を結ぶラインに設けられたストレーナ(図示を省略)を閉塞させる。また酸化変質油を含むPCB微量混入絶縁油を被処理油とし、これを金属ナトリウムさらに反応促進剤である水と反応させると、酸化変質油もこれらと反応する。酸化変質油が金属ナトリウム、反応促進剤と反応し生成する鹸化物、炭酸塩、有機酸塩等は、絶縁油には溶解せずかつ極性が強いため金属面に付着し易く、これらが壁面に付着、成長しスケールとなることで種々のトラブルを発生させる。酸化変質油を含むPCB微量混入絶縁油と金属ナトリウム、反応促進剤である水との代表的な反応は、次式で示される。
Figure 0005377419
前記酸化変質油に伴うトラブル、設備及びプロセスに及ぼす悪影響を防止するため本発明に係るPCB混入絶縁油の無害化処理方法では、酸化変質油を含むPCB混入絶縁油を処理するに際し、水分を除去する前までに、被処理油に界面活性剤を添加する。
酸化変質油を含むPCB混入絶縁油へ添加する界面活性剤は、酸化変質油の極性を緩和し、酸化変質油のスラッジ化を防止又はスラッジを分散させることができる界面活性剤を使用する。このような界面活性剤としてアルキルスルホン酸、アルキルリン酸エステル、石油系炭化水素金属塩化合物、アルキルベンゼンスルホン酸金属塩、メタアクリレート系化合物、アルキルアクリレートアミノアクリレート、ラウリルメタアクリレートジエチルアミノ、エチルメタアクリレート共重合物、レシチン等が例示される。
前記界面活性剤のうち、プロトン供与性の小さい界面活性剤が好ましい。プロトン供与性の小さい界面活性剤を使用することで、金属ナトリウムと界面活性剤との反応を抑制し金属ナトリウムの無駄な消費を防ぐことができる。
界面活性剤は、これらを直接、酸化変質油を含むPCB混入絶縁油に添加してもよいが、灯油などの鉱油に分散させ添加すれば取り扱いが容易となり、さらに酸化変質油を含むPCB混入絶縁油中での分散性も高まる。添加量は、酸化変質油の量に応じて適宜決定すればよい。
界面活性剤の添加は、減圧蒸留槽23で水分を除去するまでに行う。添加は、減圧蒸留槽23よりも上流側の装置、配管等で行うことができ、添加の容易性、酸化変質油を含むPCB混入絶縁油との攪拌混合を考慮すれば、回収油貯蔵タンク17、回収絶縁油を輸送するタンクローリー19、タンクローリー19と処理タンク21とを結ぶ払出しライン、処理タンク21、処理タンク21と減圧蒸留槽23とを結ぶ払出しラインが好ましい。回収油貯蔵タンク17内でのスラッジ析出防止を重要視する場合は、回収油貯蔵タンク17に、添加の容易性を重要視する場合には、タンクローリー19に界面活性剤を添加すればよい。タンクローリー19に界面活性剤を添加すれば、添加が容易である他、回収絶縁油の充填時、輸送時、さらには払出し時にも攪拌されるので好ましい。図1中A〜Eは、界面活性剤の添加場所を示す。
ビーカースケール実験において、タール状で粘性が高いスラッジが析出した酸化変質油を含むPCB微量混入絶縁油に、界面活性剤を添加しよく攪拌したところ、PCB微量混入絶縁油は濁った乳化液状となり、長時間放置後もスラッジが析出することはなかった。
上記のように回収油貯蔵タンク17に界面活性剤を添加することで、酸化変質油の極性を緩和させ酸化変質油のスラッジ化を防止し又はスラッジ化した酸化変質油を分散させることができるので、スラッジによるストレーナ、配管の閉塞を防止することができる。また酸化変質油に含まれる酸性成分を分散させることができる。界面活性剤を含む被処理油は、減圧蒸留槽23で加熱、減圧され水分が除去され水溶性の酸化変質油が析出するが、界面活性剤が添加されているので極性が緩和され析出物も分散、微小化する。さらにこれらが反応槽25に送られ、金属ナトリウムさらには反応促進剤と反応しても反応生成物は、分散、微小化され、従来見られたようなスケールによるトラブルを防止することができる。
以上のように本発明に係るPCB混入絶縁油の無害化処理方法を使用することで、従来、酸化変質油を含むPCB混入絶縁油を処理するとき発生していたトラブル、設備及び運転に及ぼす悪影響を防止することができ、PCB混入絶縁油の無害化処理を安定的に行うことができる。本発明に係るPCB混入絶縁油の無害化処理方法は、非常に簡便な方法でありながら高い効果が得られる実用的な方法と言える。
1 PCB混入絶縁油無害化処理設備
2 絶縁油回収装置
3 無害化処理装置
11 真空加熱炉
13 凝縮器
15 油水分離器
17 回収油貯蔵タンク
19 タンクローリー
21 処理タンク
23 減圧蒸留槽
25 反応槽
27 分解確認槽
29 サンプリングライン
31 抽出中和槽
33 油水分離槽
35 洗浄水再生設備
37 油相
39 水相
41 処理済油タンク
43 乾燥機
45 静置分離水受槽
47 凝縮器
49 凝縮水槽

Claims (4)

  1. 不純物を含むPCB混入絶縁油を被処理油とし、該被処理油に含まれる水分を除去した後に金属ナトリウムとPCBとを反応させ被処理油を無害化するPCB混入絶縁油の無害化処理方法において、
    前記被処理油が紙木類乾留物を含むPCB混入絶縁油で、不純物酸化変質油であり、
    遅くとも被処理油に含まれる水分を除去する前までに、前記被処理油に界面活性剤を添加することを特徴とするPCB混入絶縁油の無害化処理方法。
  2. 前記酸化変質油は、C=O結合及びC−O結合を含むことを特徴とする請求項に記載のPCB混入絶縁油の無害化処理方法。
  3. 前記被処理油は、少なくともPCB汚染物を真空加熱し回収される回収絶縁油を含み、前記紙木類乾留物は前記回収絶縁油に含まれることを特徴とする請求項1又は2に記載のPCB混入絶縁油の無害化処理方法。
  4. PCB汚染物を真空加熱し回収する回収絶縁油を貯蔵する回収油貯蔵タンクと、前記回収油貯蔵タンクに貯蔵する回収絶縁油を輸送するタンクローリーと、前記タンクローリーから払出される回収絶縁油を含むPCB混入絶縁油を貯蔵する処理タンクと、前記処理タンクから払出される被処理油を受入れ被処理油から水分を除去する減圧蒸留槽と、水分が除去された被処理油を金属ナトリウムで無害化する反応槽とを備えるPCB混入絶縁油無害化処理設備を用いPCB混入絶縁油を無害化処理するとき、
    前記回収油貯蔵タンク、前記タンクローリー、前記タンクローリーと前記処理タンクとを結ぶ払出しライン、前記処理タンク及び前記処理タンクと前記減圧蒸留槽とを結ぶ払出しラインのうち少なくともいずれか1の場所で、遅くとも被処理油に含まれる水分を除去する前までに、前記界面活性剤を添加することを特徴とする請求項に記載のPCB混入絶縁油の無害化処理方法。
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