JP5407105B2 - 入口扉の構造 - Google Patents

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本発明は高齢者福祉施設などの居室入口扉に、好みの写真や絵画などを飾ることが出来る扉構造に関するものである。
従来の福祉施設の扉は病院など医療施設の延長線上にあるため、機能性が重視されてデザインは二の次になり、スチール製の扉が多用されている。スチール製扉は、材質特有の冷たい印象を与えてしまうが、その点、木製扉は木質特有の風情や香りをもたらし、ぬくもり、温かさ、家庭的な雰囲気が高齢者に安らぎを与える。
又、木質は熱伝導性が低くて直接触れても冷たさを感じさせず、更に木は軽くて音を適度に吸収する特性があり、木製扉を装着することで室内で発生した騒音も不快感のない適度な残音響を返すだけとなり、開閉操作時の騒音も静かである。ところで、木製扉にも色々な工夫が施されているが、その1つに扉の装飾意匠がある。
福祉施設には色々な症状のある老人が入居しているが、認知症の人も少なくない。年を取ると誰しも認知症になる可能性はあるが、認知症の老人は自分の部屋を間違えることが多く、その為に扉正面に目印となる物を設けることがある。例えば、自分の名前を大きく書いたパネルを取付ける場合、自分の書いた絵を取付ける場合、家族の写真を取付ける場合などである。
このような目印を扉正面に取付けることで、自分の部屋を認識し易くなり、一方では木製扉の温かい雰囲気、ぬくもり、安らぎが一段と向上する。しかし、名前を大きく書いたパネル、絵画、写真などを扉正面に取付ける方法を考慮する必要があり、各自が画鋲にて扉正面に貼り付けるのでは、各部屋の入口扉の外観が煩雑化し、意匠バランスを保つことが出来ない。
実開平7−1278号に係る「ガラス板を二重にして間に掲示物を挾む戸」は、
ガラス戸等にポスター等を糊や鋲によって取り付けると、貼付けの不備によりポスターが剥れたり、脱落するものもあり、汚れて見苦しく外観を損うことが多い。そこで、ガラス板を二重にしてこの間にポスターの掲示と写真や絵画などを間に挾み額として使用出来るようにしている。
そこで、 サッシ戸の骨組は外枠と内枠からなり、固定ガラス板が取り付けられ、その外に押えガラス板が取り付けてある。掲示物を掲示するときは、押えガラス板を持ち上げて下辺を内枠の上に乗せ、穴と長穴とを合せてボルトを差し込み、次に掲示物を固定ガラス板と押えガラス板の間に差し込み、ナットを締め付けることによって掲示物を固定する構造としている。
特開2001−32643号に係る「建 材」は、ドアに、高い自由度で様々な意匠を施すことができるようにしたものであり、開口を有し、その開口を閉止する位置に板硝子を対をなして取り付けるとともに、それら板硝子間に装飾具を介在させて配置するようにしている。
このように、掲示物を取付けることが出来る扉が知られているが、これら従来の扉構造はガラス板を2重構造とし、その間に掲示物や装飾具を介在させるものであり、老人はもとより、素人ではガラス板を外して取付けることは出来ない。すなわち、外観意匠は良くなっても素人では掲示物や装飾具の交換が不可能である。
実開平7−1278号に係る「ガラス板を二重にして間に掲示物を挾む戸」 特開2001−32643号に係る「建 材」
このように、従来の扉構造には上記のごとき問題がある。本発明が解決しようとする課題はこの問題点であり、全くの素人であっても、入居している老人であっても掲示物の取付け・交換を可能とする扉構造を提供する。
本発明では扉正面に凹部を設け、この凹部底にベース板を嵌め、該ベース板が外れないように凹部の内縁には縁材を取付けて上記ベース板を固定している。そして、凹部には透明蓋が開閉出来るように蝶番などの継手を介して取付けられている。ここで、上記凹部底に嵌めたベース板と透明蓋との間には隙間が形成され、ベース板に写真、絵画などを貼着して透明蓋にて閉じることが出来る。本発明の扉では外側正面と内側正面の両面に凹部を設けて、透明蓋を開閉可能に取付けることもある。
透明又は半透明の透明蓋は継手を介して開閉可能としているが、閉じた透明蓋が独りでに開かないようにマグネットによりロックされる。そして、ベース板面に写真や絵画などを貼り付ける手段は特に限定しないことにするが、コルクボードをベース板として使用するならば、画鋲によって四隅を止着出来、スチール板を用いるならば小さなマグネットによって押えることが可能である。一方、透明蓋及び該透明蓋を開閉可能に取付ける継手が扉表面から突出しないように、凹部内に収まっている。
本発明に係る扉はその正面に写真や絵画などの掲示物を取付けることが出来る構造であり、認知症の老人でも自分の部屋を認識することが出来る。そして、この掲示物は透明蓋を開いて、自分の好きな写真や絵画を貼り付けることが出来、しかも、簡単に交換することも可能である。又、扉の内側正面に掲示物を取付けるならば、部屋のインテリアとしての効果があり、また施設での日々の暮らしに和みや癒しを感じならが生活することが出来る。一方、掲示物は凹部底のベース板に取付けられ、正面の透明蓋及び開閉継手は扉表面から突出することなく、凹部内に収まることで、角に当ってケガをすることはない。
図1は本発明に係る扉1の正面図であり、該扉1は吊戸型式であってその上端両サイドには吊車2,2が設けられて、入口の上レールに吊設される。そして、扉1は上レールに沿って移動して、入口を開閉することが出来る。扉1の正面には掲示物取付け部3を設け、この掲示物取付け部3には自分が好きな写真や絵画などを取付けることが出来る。
勿論、本発明が対象とする扉1は同図に示す吊戸に限らず、蝶番などのヒンジを介して開閉する開き戸型式とする場合もあるが、老人が生活する福祉施設では開閉し易い吊戸型式が適している。この掲示物取付け部3には透明蓋が取付けられており、該透明蓋を開いて中に写真や絵画などを貼り付けることが出来るようにしている。
図2は上記掲示物取付け部3を示す正面図と横断面図であり、扉1の正面には凹部4を形成している。扉1はペーパーコア5を芯材としてその両面に木質系の表面板6,6を貼着したもので、この扉1の表面の一部を削除して上記凹部4が形成されている。そして、長方形の凹部4の底にはベース板7が嵌り、凹部4の縁には縁材8,8・・がネジ止めされてベース板7が外れないように固定されている。
このベース板7の表面に写真や絵画などを貼着することが出来、この場合、ベース板7の材質は特に限定はしないが、画鋲で写真などを貼着するにはコルクボードが適している。そして、右側の縁材8の上下端部には蝶番9,9が取付けられて、該蝶番9,9の蝶片10,10には透明蓋11が取付けられている。該透明蓋11は上記蝶片10にネジ止めすることで、ネジ頭部12にて挟まれている。
従って、透明蓋11は上記蝶番9,9を介して開閉することが出来、開く際には穴13に指を入れて引くことが出来る。そして、閉じた透明蓋11が安定するように、ストッパー14とマグネット15を備えている。透明蓋11を閉じるならば、マグネット15の磁気力にて透明蓋11はロックされる。ここで、ストッパー14もマグネットにて構成することもあり、磁気力に引かれる磁性体で構成してもよい。又、透明蓋11に磁性体を取付けることも出来る。
そして、上記凹部4の正面を閉じる透明蓋11は扉1の表面から突出しない取付け構造としている。これは、老人が透明蓋11の角に当ってケガしないように考慮したものであり、その為に、縁材8に取付けられる蝶番9の蝶片10はL形を成した形状とし、透明蓋11はもとより、ネジ頭部12の凹部4内に収まっている。
凹部4の正面を覆う透明蓋11の開閉構造としては、上記蝶番などの継手でなくても、凹部4の両側、又は凹部4の上下にガイドを取付け、このガイドに沿って透明蓋11をスライドして嵌めることも考えられるが、このようなガイドは扉表面から突出した構造となり、角に当ればケガの原因となる。本発明はこのような点も考慮して継手を使用した開閉構造としている。
一方、凹部底に固定されるベース板7は上記コルクボードに限らず、スチール板を用いることもある。スチール板であれば画鋲を刺すことは出来ないために、写真や絵画を貼着する際には小さなマグネットを四隅に止着すればよい。
そして、図2に示す掲示物取付け部3は扉1の片側表面に設けた場合であるが、該掲示物取付け部3,3を扉1の両面側に設けることもある。両面側に凹部4,4を同じ位置に設けるには扉1の厚さがある程度必要となるが、必ずしも同じ位置(同一高さ)に設ける必要はなく、内側の掲示物取付け部3は部屋に座って見る際に適した高さとなる低い位置に設けることも出来る。
本発明に係る扉の正面図。 掲示物取付け部を表した正面図と横断面図。
符号の説明
1 扉
2 吊車
3 掲示物取付け部
4 凹部
5 ペーパーコア
6 表面板
7 ベース板
8 縁材
9 蝶番
10 蝶片
11 透明蓋
12 ネジ頭部
13 穴
14 ストッパー
15 マグネット

Claims (4)

  1. 上端両サイドに吊車を設けて上レールに吊設する吊戸形式の扉を高齢者福祉施設や病院の部屋の入口に装着される扉であって、この扉の表面に写真や絵画などを掲示することが出来る扉構造において、扉表面には凹部を設け、この凹部底には上記写真や絵画などを画鋲止めなどにて取付けるベース板を嵌めると共に、上記凹部の内縁には凹部底に嵌めた上記ベース板の周囲を押え込む縁材を取着し、そして該縁材には蝶番などの継手を取着し、ベース板に取付けた写真や絵画などをカバーすることが出来る透明蓋を上記蝶番などの継手を介して開閉可能に取付け、この透明蓋と上記ベース板との間には隙間を設け、また、閉じた透明蓋をロックするマグネットを設け、そして透明蓋及び継手が扉表面から突出しないように凹部内に収め、透明蓋には開く際に指を入れて引くことが出来る穴を貫通したことを特徴とする入口扉の構造。
  2. 上記凹部を扉の両面に設けた請求項1記載の入口扉の構造。
  3. 上記ベース板としてコルクボードを用いた請求項1、又は請
    求項2記載の入口扉の構造。
  4. 上記ベース板としてスチール板を用いた請求項1、又は請求項2記載の入口扉の構造。


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