JP5462013B2 - 延伸ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
また、反射シートの分野では、延伸ポリエステルフィルムにエンボス加工を施し、表面に凹凸を付与する方法が知られている(特開2001−266629号公報)。
本発明におけるポリエステルフィルムとしては、ジカルボン酸成分とジオール成分とからなるポリエステルを用いる。ジカルボン酸としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、2,6―ナフタレンジカルボン酸、4,4’―ジフェニルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸を挙げることができる。ジオールとしては、例えばエチレングリコール、1,4―ブタンジオール、1,4―シクロヘキサンジメタノール、1,6―ヘキサンジオールを挙げることができる。これらのポリエステルの中で、ポリエステルポリエチレンテレフタレートが好ましい。
ポリエステルとして共重合ポリエステルを用いる場合、共重合ポリエステルとして、ガラス転移温度が60〜160℃でありかつ結晶化温度が120〜220℃のものが好ましく、ガラス転移温度が60〜140℃でありかつ結晶化温度が120〜200℃のものがさらに好ましい。この範囲のガラス転移温度および結晶化温度であることで、より高い生産性で、表面に凹凸を有する延伸ポリエステルフィルムを製造することができる。
本発明において、不活性微粒子をポリエステル中に配合すると、フィルムの延伸時にポリエステルと不活性微粒子との界面に剥離が生じ、フィルム内部にボイドを有しかつ表面に微細な凹凸形状を有する延伸ポリエステルフィルムを、高い生産性で製造することができる。
これに対して、本発明の製造方法を用いると、延伸フィルム内部にボイドを有しかつ微細な凹凸形状を表面に有する延伸ポリエステルフィルムを製造することができる。
本発明において型を押し当てるポリエステルフィルムは、未延伸ポリエステルフィルムであってもよく、延伸配向が完了する前の低倍率で延伸されたポリエステルフィルムであってもよい。
本発明においてポリエステルフィルムに加熱型押しする時の型の温度は、Tg〜Tcの温度範囲内であるが、(Tg+5)℃〜(Tg+50)℃が好ましく、中でも(Tg+5)℃〜(Tg+30)℃が特に好ましい。温度がTgよりも低いと型押しに長時間の加熱および強い圧力を必要としてしまう。また、温度がTcよりも高いと、加熱型押ししている途中にポリエステルが結晶化し易くなり、延伸条件が過酷になり破断しやすく生産性が低下してしまう。
型の凹凸パターンとしては、例えば、多角錐が密に並んだ形状を用いることができる。多角錐が密に並んだ形状として、例えば三角錐、四角錐または六角錐が密に並んだ形状、三角錐と六角錐が密に並んだ形状、四角推と八角錐が密に並んだ形状、プリズム列が密に並んだ形状を用いることができる。プリズム列とは、一方向に連続した凸部であり断面の形状が例えば三角形であることによって入射した光の光路を変換する機能を有する列である。
型の凹凸パターンのピッチは、好ましくは1〜1500μm、さらに好ましくは1〜1000μm、特に好ましくは1〜100μmである。凹凸パターンが1μmよりも小さいと型押しする型が高コストになるため好ましくなく、1500μmよりも大きいと延伸後のポリエステルフィルムの凹凸が粗い形状になってしまうため好ましくない。ここでいうピッチとは、凸部とこれに隣接する他の凸部との間隔であり、たとえば凸部が角錐である場合、凸部の頂点とこれに隣接する他の凸部の頂点との間隔である。
型の凹凸パターンの深さは、好ましくは1〜2000μmである。この範囲の深さであることで、延伸ポリエステルフィルムに入射する光が不必要に拡散することがなく、均一な光に指向性を確保することができ好ましい。
凹凸パターンを備える型として、例えば金属製の型を用いることができるが、ポリエステルフィルムから剥離し易くするために、型の表面材質をテフロン(登録商標)に変更してもよく、あるいは、ポリエステルフィルムと型との間にシリコーンを塗布するなどの工夫がなされていてもよい。
本発明に用いるポリエステルフィルムの厚さは好ましくは100〜5000μmである。この範囲の厚みであることで、表面の微細な凹凸を除くフィルム自体が平坦な延伸ポリエステルフィルムを、延伸が困難になることなく得ることができ好ましい。
本発明に用いるポリエステルフィルムの厚さは、型の凹凸パターンの深さの150%以上であることが好ましい。150%以上であることで、延伸時の破断が少なく高い生産性を得ることができる。
型押しした後のフィルムの延伸は、一軸延伸、逐次二軸延伸法または同時二軸延伸法のいずれを用いてもよい。延伸温度は(Tg+5)〜(Tg+70)℃であり、二軸延伸の場合、例えば縦1.5〜4倍、横1.5〜4倍の延伸倍率、一軸延伸の場合、例えば1.5〜4倍の延伸倍率である。延伸後の延伸フィルムに熱固定をしてもよい。熱固定温度は、好ましくは(Tm−100)〜(Tm−20)℃である。
パーキンエルマー社製のDSC(示差走査熱量計)を用いて測定した。測定方法は次の通りである。試料10mgをDSC装置にセットし、300℃の温度で5分間溶融した後、液体窒素中で急冷する。この急冷試料を10℃/分で昇温し、ベースラインに不連続が現れる領域の中点の温度をガラス転移温度(Tg)とした。
パーキンエルマー社製のDSC(示差走査熱量計)を用いて測定した。測定方法は次の通りである。試料10mgをDSC装置にセットし、300℃の温度で5分間溶融した後、液体窒素中で急冷する。この急冷試料を10℃/分で昇温し、ベースラインに吸熱ピークが現れる領域の極大点の温度を結晶化温度(Tc)とした。
フィルムサンプルをエレクトリックマイクロメーター(アンリツ製 K−402B)にて、10点厚みを測定して平均値を求め、フィルムの厚みとした。
フィルムサンプルを三角形に切り出し、包埋カプセルに固定後、エポキシ樹脂にて包埋した。そして、包埋されたサンプルをミクロトーム(ULTRACUT−S)で縦方向に平行な断面を50nm厚の薄膜切片にした後、透過型電子顕微鏡を用いて、加速電圧100kvにて観察撮影し、写真から各層の厚みを10点測定して平均を求め、各層の厚みとした。
HORIBA製LA−750パーティクルサイズアナライザー(Particle Size Analyzer)を用いて測定した。この測定器によって得られる遠心沈降曲線をもとに算出した各粒径の粒子とその存在量とのcumulative曲線から、50mass percentに相当する粒径を読み取った。
・ポリエステルの合成
テレフタル酸ジメチル132重量部、イソフタル酸ジメチル18重量部、エチレングリコール96重量部、ジエチレングリコール3.0重量部、酢酸マンガン0.05重量部、酢酸リチウム0.012重量部を撹拌機、精留塔及び留出コンデンサーを備えた反応器に仕込み、撹拌しながら150〜235℃に徐々に昇温しつつ、反応の結果生成するメタノールを系外に留出させながら、エステル交換反応を行った。その後、リン酸トリメチル0.03重量部を添加し、エステル交換反応を終了させた。その後反応生成物に二酸化ゲルマニウム0.04重量部を添加し、撹拌装置、窒素導入口、減圧口、蒸留装置を備えた反応容器に移し、ついで撹拌しながら290℃まで昇温し、30Pa以下の高真空で重縮合反応を行った。固有粘度0.70dl/g、ガラス転移温度(Tg)が78℃、結晶化温度(Tc)が145℃のポリエステルを得た。
A/B/Aとなるような3層フィードブロック装置を使用して、A層には上記ポリエステル96重量%と平均粒径1.2μmの硫酸バリウム粒子4重量%との組成物を、B層には上記ポリエステル53重量%と平均粒径1.2μmの硫酸バリウム粒子47重量%との組成物を、それぞれ285℃に加熱された2台の押出機に供給し、両層の組成物を合流させ、その積層状態を保持したままダイよりシート状に成形した。さらにこのシートを表面温度25℃の冷却ドラムで冷却固化し、厚さが800μmの未延伸ポリエステルフィルムを得た。
上記未延伸ポリエステルフィルムに、ピッチ1000μm、傾斜角25°のプリズムが彫られており表面がニッケルメッキ層されている金属型(アルマイト製)を被せ、プレス面の温度が90℃のプレス機にて30kgf/cm2の圧力を1分間加えた後、プレスを開放し、金属型を除去し、自然冷却させ、ピッチ1000μm、傾斜角25°のプリズム層を、表面に微細な凹凸形状として有する未延伸ポリエステルフィルムを得た。
上記方法によって得られた、表面に微細な凹凸形状を有する未延伸ポリエステルフィルムを、130℃にて、表2に示す条件で延伸し、表面に微細な凹凸形状を有する延伸ポリエステルフィルムを得た。延伸条件の詳細を表1に示す。
得られた延伸ポリエステルフィルムを観察したところ、片面にプリズム層が形成され、A層およびB層のボイドが維持されているのが確認された。
表2に示す延伸条件に変更した以外は実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られた延伸ポリエステルフィルムを観察したところ、片面にプリズム層が形成され、A層およびB層のボイドが維持されているのが確認された。
加熱型押しを両面に変更するとともに表2に示す延伸条件に変更した以外は実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを観察したところ、片面にプリズム層が形成され、A層およびB層のボイドが維持されているのが確認された。
金型として、ピッチ1000μm、傾斜角25°のプリズムが彫られており表面がニッケルメッキ層である金属シート(アルマイト製)を用い、加熱型押しを片面に変更するとともに表2に示す延伸条件に変更した以外は、実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを観察したところ、片面にプリズム層が形成され、A層およびB層のボイドが維持されているのが確認された。
・ポリエステルの合成
テレフタル酸ジメチル150重量部、エチレングリコール96重量部、ジエチレングリコール3.0重量部、酢酸マンガン0.05重量部、酢酸リチウム0.012重量部を撹拌機、精留塔及び留出コンデンサーを備えた反応器に仕込み、撹拌しながら150〜235℃に徐々に昇温しつつ、反応の結果生成するメタノールを系外に留出させながら、エステル交換反応を行った。その後、リン酸トリメチル0.03重量部を添加し、エステル交換反応を終了させた。その後反応生成物に二酸化ゲルマニウム0.04重量部を添加し、撹拌装置、窒素導入口、減圧口、蒸留装置を備えた反応容器に移し、ついで撹拌しながら290℃まで昇温し、30Pa以下の高真空で重縮合反応を行った。固有粘度0.70dl/g、ガラス転移温度(Tg)が79℃、結晶化温度(Tc)が150℃のポリエステルを得た。
上記ポリエステルを、285℃に加熱された押出機に供給し、ダイよりシート状に成形した。さらにこのシートを表面温度25℃の冷却ドラムで冷却固化し、厚さが790μmの未延伸ポリエステルフィルムを得た。
実施例5に記載の金型形状、加熱型押し条件および延伸条件にて、微細な凹凸形状を表面に有する二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを観察したところ、片面にプリズム層が形成され、フィルムのボイドが維持されているのが確認された。
上記実施例11において、実施例6に記載の金型形状、加熱型押し条件および延伸条件に変更し、微細な凹凸形状を表面に有する二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを観察したところ、片面にプリズム層が形成され、フィルムのボイドが維持されているのが確認された。
上記実施例11において、実施例9に記載の金型形状、加熱型押し条件および延伸条件に変更し、微細な凹凸形状を表面に有する二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを観察したところ、片面にプリズム層が形成され、フィルムのボイドが維持されているのが確認された。
上記実施例13において、実施例10に記載の金型形状、加熱型押し条件および延伸条件に変更し、微細な凹凸形状を表面に有する二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを観察したところ、片面にプリズム層が形成され、フィルムのボイドが維持されているのが確認された。
Claims (3)
- ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、ポリエステルフィルムのポリエステルのガラス転移温度以上結晶化温度以下の温度に加熱した凹凸パターンを有する型を押し当てそのあとに型を剥離することで型の凹凸パターンをポリエステルフィルムに転写し、ポリエステルフィルムを延伸してボイドを生じさせることを特徴とする、延伸ポリエステルフィルムの製造方法。
- 型の凹凸パターンのピッチが1〜1500μm、深さが1〜2000μmである、請求項1記載の延伸ポリエステルフィルムの製造方法。
- ポリエステルフィルムの厚さが100〜5000μmであり、型の凹凸パターンの深さの150%以上である、請求項2記載の延伸ポリエステルフィルムの製造方法。
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