JP5482913B2 - 空調情報推定装置、空調情報推定装置の制御方法、および制御プログラム - Google Patents
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Description
本発明は、空気調節器のエネルギー消費量を推定する空調情報推定装置に関する。
近年、二酸化炭素排出量の削減およびエネルギー消費量の削減が重要視されている。エネルギー消費量の削減のために、空気調節器のエネルギー消費量を推定することが重要になる。
例えば、特許文献1には、建物内に複数の空気調節器が配置されている場合に、空調の効率を改善するために、どの空気調節器から改善すればよいかの判断材料となる省エネ余地情報を提示する省エネ支援装置が開示されている。この省エネ支援装置は、COP(成績係数)が低い空気調節器について、COPを改善した空気調節器を用いた場合の消費電力量を空気調節器の運転データから推定する。COPは、冷房(暖房)能力[kW]を消費電力[kW]で割ったものを示す。運転データは、空気調節器の運転状態、具体的には、電源のオンおよびオフ、サーモオンおよびオフ、運転モード(冷房モード、暖房モードまたは送風モード)、設定温度等を含む。この省エネ余地情報に基づいて、空気調節器の管理者(建物の管理者)は、優先的に改善する(交換する)空気調節器を把握することができる。
特許文献1に記載の構成によれば、空気調節器のCOPを改善したときの消費電力量を把握することは可能である。しかしながら、COPを改善するために空気調節器自体を改良するまたは効率のよい空気調節器に交換する必要があり、エネルギー消費量を削減するために大きなコストが必要になる。
コストをかけずにエネルギー消費量を削減するためには、空気調節器の調節可能なパラメータである設定温度を変更したときの、エネルギー消費量を推定することが有用である。設定温度を変更したときのエネルギー消費量を把握することができれば、快適性と省エネとを考慮して設定温度の調節を行うことが可能となる。
しかしながら、従来の技術では、消費電力量を推定するために、空気調節器および環境に関する多くの情報(電源ON/OFF、設定温度、風量、換気温度および量、等)が必要であった。また、従来の技術では、例えば部屋の床および壁の蓄熱の影響を考慮していないために、設定温度を変更したときのエネルギー消費量を適切に推定することができなかった。そのため、エネルギー消費量を削減するための適切な設定温度を推定することができなかった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、設定温度をパラメータとして、空気調節器によるエネルギー消費量を推定することができる空調情報推定装置を実現することにある。
本発明に係る空調情報推定装置は、所定のエリアの空気の温度を設定温度に基づいて調節する空気調節器のエネルギー消費量を推定する空調情報推定装置であって、上記の課題を解決するために、上記空気調節器が空気調節を行っている間の所定の期間における上記エリアの空気の温度をxとし、該期間における上記設定温度をxsとし、該期間の前の上記空気調節器が空気調節を開始するときの該エリアの空気の初期温度をxcとしたとき、a=x−xsである第1特徴量aを変数とする関数f(a)、b=xc−xsである第2特徴量bを変数とする関数g(b)、および定数γを用いて、
y=f(a)+g(b)+γ
で表される関数の値yを、該期間における上記空気調節器のエネルギー消費量として特定する消費量特定部を備えることを特徴としている。
y=f(a)+g(b)+γ
で表される関数の値yを、該期間における上記空気調節器のエネルギー消費量として特定する消費量特定部を備えることを特徴としている。
本発明に係る空調情報推定装置の制御方法は、所定のエリアの空気の温度を設定温度に基づいて調節する空気調節器のエネルギー消費量を推定する空調情報推定装置の制御方法であって、上記空気調節器が空気調節を行っている間の所定の期間における上記エリアの空気の温度をxとし、該期間における上記設定温度をxsとし、該期間の前の上記空気調節器が空気調節を開始するときの該エリアの空気の初期温度をxcとしたとき、a=x−xsである第1特徴量aを変数とする関数f(a)、b=xc−xsである第2特徴量bを変数とする関数g(b)、および定数γを用いて、
y=f(a)+g(b)+γ
で表される関数の値yを、該期間における上記空気調節器のエネルギー消費量として特定する消費量特定ステップを含むことを特徴としている。
y=f(a)+g(b)+γ
で表される関数の値yを、該期間における上記空気調節器のエネルギー消費量として特定する消費量特定ステップを含むことを特徴としている。
上記の構成によれば、エネルギー消費量を、第1特徴量aと第2特徴量bとを用いて推定することができる。第2特徴量bは、空気調節を開始するときの初期温度を反映した値であり、上記エリアの周囲の構造物(壁および床等)による蓄熱の影響を表すパラメータとなる。よって、蓄熱の影響を考慮して空気調節器のエネルギー消費量を推定することができる。
また、上記の構成によれば、エリアの空気の温度、初期温度、および設定温度からエネルギー消費量を推定することができる。よって、エネルギー消費量の推定に必要なパラメータを容易に取得することができるため、外気温等を取得するためにエリア外に温度センサ等を設置する必要がない。それゆえ、上記空調情報推定装置は低コストで容易に導入することができる。
以上のように、本発明によれば、蓄熱の影響を考慮して空気調節器のエネルギー消費量を推定することができる。
また、従来技術ではエネルギー消費量の推定のために、空気調節器および環境に関する多くの情報が必要であるため、構成が複雑になる、または情報の入力に労力を要するということがあった。
本発明におけるエネルギー消費量の推定に必要なパラメータは、容易に取得することができるものである。そのため、上記空調情報推定装置は、構成を簡単にでき、低コストで容易に導入することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下では、主に、外気温が空調対象のエリアより高い夏場の空調(冷房)を例として説明するが、暖房の場合も同様にして適用可能である。
図1は、本実施の形態の空調情報推定装置1を適用するシステムを示す概略図である。空気調節器(エアコン)2は、コントローラにより制御命令(電源ON/OFF、設定温度の指定等)を受け、空気調節器2の運転状態をコントローラに返す。空気調節器2は、設定温度に基づいて建物等の所定のエリア(部屋、またはフロア等)の空気調節(温度調節)を行う。空気調節器2は、部屋の温度、および電力消費量を測定し、空調情報推定装置1に、部屋の温度、設定温度、および電力消費量の情報を送信する。なお、部屋に設置された温度センサから空調情報推定装置1に直接部屋の温度の情報を送信してもよい。ユーザは、空調情報推定装置1に、電力消費量の削減目標(目標削減率等)を入力する。空調情報推定装置1は、空気調節器2について、設定温度を変更した場合の電力消費量(エネルギー消費量)を推定し、電力消費量を削減するための適切な目標設定温度を特定し、目標設定温度およびその時の電力削減量をユーザに提示する。
<電力消費量推定モデル>
まず、本実施の形態における電力消費量を推定する方法について説明する。
まず、本実施の形態における電力消費量を推定する方法について説明する。
図2は、ある1週間の、空気調節器の時間当たりの電力消費量と、対応する部屋の温度との例を示すグラフである。横軸は時間を表し、左縦軸は1時間毎の電力消費量を表し、右縦軸は温度を表す。図2には、日曜日(8/15)から土曜日(8/21)までの1週間の電力消費量および部屋の温度(部屋の空気の温度)が示されている。この部屋は、オフィスビルの中の一室であり、空気調節器は月曜日(8/16)から金曜日(8/20)の日中(午前9時から午後18時)の間、該部屋の空気調節を行う。月曜日から金曜日の間は、空気調節器が働くので、部屋の温度は設定温度(26℃)に近い低い温度に保たれる。土曜日および日曜日は、部屋の空気調節器が働かないので、部屋の温度は高くなる。図2において、設定温度は常に一定であるが、部屋の周囲の温度の変化等の種々の要因により、部屋の温度は変化する。なお、外気温はいずれの日においても同じような温度変化であった。
図2を参照すると、月曜日(8/16)の電力消費量が最も多く、次いで火曜日(8/17)の電力消費量が多く、水曜日(8/18)から金曜日(8/20)の電力消費量は少ないことが分かる。土曜日、日曜日に部屋の温度が高くなるので、月曜日の空気調節器が動作する直前の温度は、他の日(火曜日〜金曜日)に比べて高くなる。そのため、月曜日における立ち上がり(初期)の消費電力量が多くなることは容易に推測できる。しかしながら、部屋の温度が設定温度以下になった後も、月曜日の時間当たりの電力消費量は他の日(火曜日〜金曜日)よりも多い。この傾向は、外気温に関係なく、いずれの週のデータにおいても見られる。
月曜日の時間当たりの電力消費量が総じて多いのは、部屋の周囲の壁および床等の構造物、および壁や床の隙間にある空気の熱容量の存在のためと考えられる。空気調節器が動作しない土曜日、日曜日の間に、部屋の温度が上昇すると共に、壁および床と、その隙間の空気とに蓄熱される。月曜日になって空気調節器が働くと、部屋の温度は速やかに低くなるが、ある程度断熱されている壁および床は、蓄えていた熱を部屋の空気に少しずつ与え続ける。そのため、部屋の温度が設定温度以下になった後も、月曜日の時間当たりの電力消費量は他の日(火曜日〜金曜日)よりも多くなる。
空気調節器の電力消費量を推定する従来の方法では、部屋の壁等の蓄熱の影響を考慮していなかった。そのため、従来の方法では、電力消費量の推定の誤差が大きかった。
本発明では、空気調節器が動作を開始するとき(午前9時)の部屋の温度を用いることによって、部屋の壁等の蓄熱の影響を考慮した電力消費量推定モデルを提案する。本実施形態の空調情報推定装置は、所定の期間(例えば午後13時から午後14時の1時間)における空気調節器の電力消費量yを推定するために、該期間の最初(午後13時)における部屋の温度xと、該期間における空気調節器の設定温度xsと、空気調節器が空気調節を開始するとき(午前9時)の部屋の温度(初期温度)xcとを用いる。電力消費量yを推定するための2つの特徴量として、
a=x−xs
b=xc−xs
を求める。第1特徴量aが大きい、すなわち部屋の温度xと設定温度xsとの差が大きい場合、該期間の電力消費量yは大きくなると推定できる。また、第2特徴量bが大きい、すなわち空気調節開始時の部屋の温度xcと設定温度xsとの差が大きい場合は、部屋の周囲に蓄えられた熱量が大きいと考えられ、該期間の電力消費量yも大きくなると考えられる。本実施の形態では、第2特徴量bによって、部屋の壁等の蓄熱の影響を考慮したモデルを用いる。なお、部屋の温度xは、外気温および空気調節の影響を受けて期間毎に変化する。よって、第1特徴量aは、電力消費量yに対する、外気温および部屋の温度の時間変化の影響を表す。
a=x−xs
b=xc−xs
を求める。第1特徴量aが大きい、すなわち部屋の温度xと設定温度xsとの差が大きい場合、該期間の電力消費量yは大きくなると推定できる。また、第2特徴量bが大きい、すなわち空気調節開始時の部屋の温度xcと設定温度xsとの差が大きい場合は、部屋の周囲に蓄えられた熱量が大きいと考えられ、該期間の電力消費量yも大きくなると考えられる。本実施の形態では、第2特徴量bによって、部屋の壁等の蓄熱の影響を考慮したモデルを用いる。なお、部屋の温度xは、外気温および空気調節の影響を受けて期間毎に変化する。よって、第1特徴量aは、電力消費量yに対する、外気温および部屋の温度の時間変化の影響を表す。
本実施の形態では、該期間における空気調節器の電力消費量yを、第1特徴量aおよび第2特徴量bを変数とし、次に示す関数によって表す。
y=α×a+β×b+γ …(1)
ここで、α、β、γは定数である。第1特徴量aおよび第2特徴量bと電力消費量yとの相関を表す定数α、β、γは、実際の測定データに基づいて決定することができる。すなわち、空気調節装置が動作している複数の期間について、各期間(1時間)における部屋の温度xと、各期間における設定温度xsと、各期間の前の空気調節を開始するときの初期温度xcと、各期間の電力消費量yとを測定する。それらの複数の測定データを式(1)に当てはめて、最小二乗法等を用いて、最適なα、β、γを求めることができる。なお、図2に示すように日中だけ空気調節器が動作して夜間は停止する場合、初期温度xcは、同じ日においては共通(その日の運転開始時の部屋の温度)である。なお、もちろん冷房時と暖房時とでは関数の定数α、β、γは異なる値になる。なお、γは0になってもよい。
ここで、α、β、γは定数である。第1特徴量aおよび第2特徴量bと電力消費量yとの相関を表す定数α、β、γは、実際の測定データに基づいて決定することができる。すなわち、空気調節装置が動作している複数の期間について、各期間(1時間)における部屋の温度xと、各期間における設定温度xsと、各期間の前の空気調節を開始するときの初期温度xcと、各期間の電力消費量yとを測定する。それらの複数の測定データを式(1)に当てはめて、最小二乗法等を用いて、最適なα、β、γを求めることができる。なお、図2に示すように日中だけ空気調節器が動作して夜間は停止する場合、初期温度xcは、同じ日においては共通(その日の運転開始時の部屋の温度)である。なお、もちろん冷房時と暖房時とでは関数の定数α、β、γは異なる値になる。なお、γは0になってもよい。
なお、最小二乗法以外にも、重回帰分析または遺伝的アルゴリズム等、測定データを関数でフィッティングする任意の方法を用いることができる。また、ここでは変数である第1特徴量aおよび第2特徴量bと電力消費量yとの関係を、最も簡単な1次式で表したが、これに限らず、次に示すように第1特徴量aおよび第2特徴量bを変数とする2次式等の他の関数を用いてもよい。
y=f(a)+g(b)+γ …(2)
f(a)およびg(b)は任意の関数である。このような場合も、測定データが十分に多ければ、測定データをその関数で近似することができる。ここで重要なことは、電力消費量yを、第1特徴量aおよび第2特徴量bを変数として表現することである。なお、γは0になってもよい。
f(a)およびg(b)は任意の関数である。このような場合も、測定データが十分に多ければ、測定データをその関数で近似することができる。ここで重要なことは、電力消費量yを、第1特徴量aおよび第2特徴量bを変数として表現することである。なお、γは0になってもよい。
式(1)を用いる場合、測定データに基づいて関数の定数α、β、γを決定すると、該関数を用いて、部屋の温度x、設定温度xs、および初期温度xcから、所定の期間(1時間)の電力消費量yを推定することができる。これは蓄熱等の影響を考慮したモデルであり、図2に示すような蓄熱が影響する場合の電力消費量を適切に推測することができる。
<空調情報推定装置の構成>
次に、本実施の形態の空調情報推定装置の構成について説明する。図3は、空調情報推定装置1の機能的構成を示すブロック図である。
次に、本実施の形態の空調情報推定装置の構成について説明する。図3は、空調情報推定装置1の機能的構成を示すブロック図である。
空気調節器2は、設定温度に基づいて建物等の所定のエリア(部屋、またはフロア等)の温度調節を行う空気調節器である。空気調節器2は、空気調節のエネルギーとして電力を消費するが、ガス等のエネルギーを消費して動作するものであってもよい。空気調節器2は、循環する空気の温度を測定し、設定温度との差に応じて空気調節を行う一般的な空気調節器である。また、空気調節器2は、自身の消費電力を測定し、1時間毎の電力消費量を求める。
空調情報推定装置1は、取得部3、記憶部4、モデル特定部(関数特定部)5、入力部6、設定温度仮定部7、電力消費量特定部(消費量特定部)8、改善余地量特定部(差特定部)9、判定部10、目標設定温度特定部11、および出力部12を備える。
取得部3は、空気調節器2から、運転状態(冷暖房のON/OFF)、所定の期間(1時間)の最初における部屋の温度の測定値、該期間の設定温度、および、該期間の電力消費量の測定値を取得する。取得部3は、取得した部屋の温度の測定値、設定温度、および電力消費量の測定値を測定データとして記憶部4に記憶させる。また、取得部3は、空気調節器2が運転を開始した時の部屋の温度を、初期温度として記憶部4に記憶させる。
なお、取得部3は、空気調節器2を管理する他の装置から、上記測定値等のデータを取得してもよい。例えば、BEMS(Building and Energy Management System)によって建物の空気調節器を管理している場合、BEMSの管理装置が各空気調節器の設定温度および電力消費量等の情報を有し、各空気調節器を制御している。その場合、取得部3は、BEMSの管理装置からネットワークまたは記録媒体等を介して、設定温度および電力消費量等を取得してもよい。また、取得部3は、部屋に配置された温度センサから部屋の温度の測定値を取得し、空気調節器2に対応して設けられた電力センサから電力の情報を取得してもよい。
モデル特定部5は、複数の期間の測定データを用いて、電力消費量yを推定する電力消費量推定関数を特定する。具体的には、モデル特定部5は、複数の期間の、部屋の温度xと設定温度xsと初期温度xcと電力消費量yとを記憶部4から取得する。モデル特定部5は、各期間について、部屋の温度xと設定温度xsとの差である第1特徴量a(=x−xs)を求め、初期温度xcと設定温度xsとの差である第2特徴量b(=xc−xs)を求める。モデル特定部5は、複数の期間の第1特徴量a、第2特徴量b、および電力消費量yを用いて、上式(1)で表される電力消費量推定関数の定数α、β、γを特定する。モデル特定部5は、上述のように、複数の測定データをよく近似する定数α、β、γを最小二乗法によって求める。モデル特定部5は、特定した電力消費量推定関数(関数の定数α、β、γ)を記憶部4に記憶させる。
空調情報推定装置1は、部屋の温度xおよび初期温度xcに対して、電力消費量の目標削減率に基づいて電力消費量を削減するための適切な目標設定温度を求める。また、どの程度の電力消費量を削減可能であるのか(あったのか)を求める。ただし、快適性を損なわないように、冷房の場合、温度の上限を限界温度として定める。暖房の場合は温度の下限を限界温度として定める。以下では、過去の測定データに基づき、その時の適切な設定温度と削減可能であった電力消費量とを推定する場合について説明する。
入力部6は、いずれの日に対して処理を行うかを示す対象日(対象期間)の指定、1日(対象期間)の電力消費量の目標削減率zr、管理指標として温度の上限を示す限界温度xm、および目標削減率zrに対する許容幅を示す閾値zt、および冷暖房の指定について、外部からの入力を受け付ける。入力部6は、受け付けたこれらの情報を設定温度仮定部7に出力する。入力部6は、電力消費量の目標削減率zr、および閾値ztを判定部10に出力する。なお、入力部6は、これらの情報を、キー等を介してユーザから受け付けてもよいし、記憶部4から取得してもよいし、ネットワークを通じて他のコンピュータ等から取得してもよい。また、入力部6は、これらの情報を記憶部4に記憶させてもよい。
設定温度仮定部7は、指定された対象日に応じて、対象日に含まれる各期間(1時間毎)の測定データ(部屋の温度x、および設定温度xs)を、記憶部4から取得する。図4は、読み込まれる測定データの例を示す図である。図4には、部屋の温度データ、対応する空気調節器の電力量データ、および設定温度データが示されている。空気調節器の動作時間は午前9時から午後18時までである。なお、設定温度仮定部7は、空気調節器2が動作していた期間についてのみ測定データを取得する。例えば、午前9時から午後18時まで空気調節器2が動作していた場合、1時間毎の測定データの組を9組取得する。図4に示す測定データのうち、設定温度仮定部7は、太枠で囲われた午前9時から午後18時までの9時間分の温度x(x1、x2、・・・、x9)と、設定温度xs(xs1、xs2、・・・、xs9)とを読み込む。図4の「9:00」の欄の温度x1は、時刻9:00における温度を示し、「9:00」の欄の設定温度xs1は時刻9:00〜10:00の間の(平均の)設定温度を示す。なお、空気調節を開始した午前9時における温度x1が、初期温度xcに当たる。
設定温度仮定部7は、対象日の空気調節器2が動作していた間の、所定の期間における部屋の温度xの最高温度max(x)を求める。ここで、上記所定の期間としては、部屋の温度を限界温度以下(冷房時)に調節するべき期間(快適性維持期間)を設定しておく。例えば、空気調節を開始した後、その効果が十分現れる1時間後(時刻10:00)から空気調節器2が動作していた最後の期間(時刻18:00)までを、上記所定の期間とする。この場合、所定の期間における部屋の温度xの最高温度max(x)は、max(x2、x3、・・・、x9)を示す。
設定温度仮定部7は、限界温度xmと最高温度max(x)との差をΔxmとして求める。
Δxm=xm−max(x) (冷房)
Δxm=min(x)−xm (暖房)
Δxmは、対象日の空気調節がされている間の最高温度max(x)と限界温度xmとの差を表すので、少なくともこれに応じた分の電力消費量を削減可能であったと考えられる。設定温度仮定部7は、Δxmと、設定温度の補正値Δx’とに応じて、対象日の各期間の設定温度xsに対する各期間の仮の設定温度xs’を求める。なお、Δx’の初期値は0である。
Δxm=min(x)−xm (暖房)
Δxmは、対象日の空気調節がされている間の最高温度max(x)と限界温度xmとの差を表すので、少なくともこれに応じた分の電力消費量を削減可能であったと考えられる。設定温度仮定部7は、Δxmと、設定温度の補正値Δx’とに応じて、対象日の各期間の設定温度xsに対する各期間の仮の設定温度xs’を求める。なお、Δx’の初期値は0である。
xs’=xs+(Δxm−Δx’) (冷房)
xs’=xs−(Δxm−Δx’) (暖房)
以上により、冷房の場合、仮の設定温度xs’の初期値は、部屋の温度xを所定の期間(時刻10:00〜18:00)の間、限界温度xm以下に保つような値に設定される。
xs’=xs−(Δxm−Δx’) (暖房)
以上により、冷房の場合、仮の設定温度xs’の初期値は、部屋の温度xを所定の期間(時刻10:00〜18:00)の間、限界温度xm以下に保つような値に設定される。
設定温度仮定部7は、求めた各期間の仮の設定温度xs’を電力消費量特定部8に出力する。また、設定温度仮定部7は、求めた各期間の仮の設定温度xs’、補正値Δx’およびΔxmを目標設定温度特定部11に出力する。
電力消費量特定部8は、記憶部4から、電力消費量推定関数(関数の定数α、β、γ)と、対象日の各期間の測定データ(部屋の温度x、および初期温度xc)を取得する。なお、空気調節を開始した午前9時における温度x1が、初期温度xcに当たる。電力消費量特定部8は、対象日の空気調節器2が動作していた各期間において、仮の設定温度xs’を適用した場合の電力消費量y’を、電力消費量推定関数を用いて特定する。すなわち、各期間について、部屋の温度xと仮の設定温度xs’とから仮の第1特徴量a’を求め、初期温度xcと仮の設定温度xs’とから仮の第2の特徴量b’を求める。
a’=x−xs’
b’=xc−xs’
そして、電力消費量推定関数を用いて、各期間について、仮の第1特徴量a’および仮の第2の特徴量b’に応じた電力消費量y’を特定する。
b’=xc−xs’
そして、電力消費量推定関数を用いて、各期間について、仮の第1特徴量a’および仮の第2の特徴量b’に応じた電力消費量y’を特定する。
y’=α×a’+β×b’+γ
電力消費量特定部8は、各期間について特定した電力消費量y’を、改善余地量特定部9に出力する。
電力消費量特定部8は、各期間について特定した電力消費量y’を、改善余地量特定部9に出力する。
改善余地量特定部9は、記憶部4から、対象日の各期間の測定データ(電力消費量y)を取得する。図4に示す測定データのうち、改善余地量特定部9は、太枠で囲われた午前9時から午後18時までの9時間分の電力消費量y(y1、y2、・・・、y9)を読み込む。なお、図4の「9:00」の欄の電力消費量y1は、9:00〜10:00の間の電力消費量を示す。改善余地量特定部9は、各期間について、設定温度がxsである場合の実際の電力消費量yと、設定温度がxs’である場合の推定された電力消費量y’との差(エネルギー消費量差)を電力消費量の改善余地量Δyとして求める。
Δy=y−y’
各期間の改善余地量Δyは、該期間において設定温度をxsからxs’にすることによって削減できたと推定される電力消費量である。改善余地量特定部9は、各期間の改善余地量Δyを判定部10に出力する。
各期間の改善余地量Δyは、該期間において設定温度をxsからxs’にすることによって削減できたと推定される電力消費量である。改善余地量特定部9は、各期間の改善余地量Δyを判定部10に出力する。
判定部10は、対象日について各期間の改善余地量Δyの合計を求め、対象日における累積の改善余地量Δzとして特定する。
Δz=ΣΔy
また、判定部10は、測定データから、対象日について各期間の電力消費量yを足し合わせた累積の電力消費量zを求める。
また、判定部10は、測定データから、対象日について各期間の電力消費量yを足し合わせた累積の電力消費量zを求める。
z=Σy
累積の改善余地量Δzと累積の電力消費量zとの比Δz/zが、設定温度をxsからxs’にした場合の対象日における電力消費量の削減率である。判定部10は、求めた削減率Δz/zが次式を満たすか否かによって、削減率Δz/zが、目標削減率zrおよび許容幅を示す閾値ztによって規定される所定の範囲にあるか否かを判定する。
累積の改善余地量Δzと累積の電力消費量zとの比Δz/zが、設定温度をxsからxs’にした場合の対象日における電力消費量の削減率である。判定部10は、求めた削減率Δz/zが次式を満たすか否かによって、削減率Δz/zが、目標削減率zrおよび許容幅を示す閾値ztによって規定される所定の範囲にあるか否かを判定する。
|(Δz/z)−zr|≦zt
すなわち、判定部10は、電力消費量の削減率Δz/zと目標削減率zrとの差が、閾値zt以下であるか否かを判定する。判定部10は、判定結果を目標設定温度特定部11に出力する。
すなわち、判定部10は、電力消費量の削減率Δz/zと目標削減率zrとの差が、閾値zt以下であるか否かを判定する。判定部10は、判定結果を目標設定温度特定部11に出力する。
目標設定温度特定部11は、判定部10の判定結果に応じて、各期間の目標設定温度および対応する各期間の電力消費量の改善余地量Δy(および累積の改善余地量Δz)を特定し、目標設定温度および改善余地量Δy(および累積の改善余地量Δz)を出力部12に出力する。
判定結果において、削減率Δz/zが上記所定の範囲内であった場合、目標設定温度特定部11は、仮の設定温度xs’を目標設定温度とし、該目標設定温度と対応する各期間の改善余地量Δyとを出力部12に出力する。
判定結果において、削減率Δz/zが上記所定の範囲外であった場合、目標設定温度特定部11は、仮の設定温度xs’を修正(変更)するために、補正値Δx’の値を変更する。目標設定温度特定部11は、補正値Δx’を、(0≦Δx’≦Δxm)の範囲で変更し、変更した補正値Δx’を設定温度仮定部7に出力する。補正値Δx’が変われば、仮の設定温度xs’が変わる。これにより、変更後の仮の設定温度xs’における削減率Δz/zが求められ、削減率Δz/zが上記所定の範囲内になるまでこれが繰り返される。
出力部12は、受け取った目標設定温度および対応する各期間の改善余地量Δyを、表示装置に表示させ、ユーザに提示する。または、出力部12は、目標設定温度および対応する各期間の改善余地量Δyを、外部のデータベースに送信し、または記憶部4に出力し、記憶させてもよい。図5は、表示または出力される改善余地量Δyおよび目標設定温度を示す図である。出力部12は、他にも、累積の改善余地量Δz等の特定した他の情報を表示または出力してもよい。
図6は、図2に対応する、改善余地量Δyおよび目標設定温度の表示例を示す図である。図6には、時間毎の電力消費量と、その内の改善余地量Δyとが示されている。また、図6には、目標設定温度が示されている。このように表示することで、ユーザは、いずれの日の、いずれの時間(期間)の改善余地量が大きいかを容易に把握することができる。
<空調情報推定装置の処理>
以下に、空調情報推定装置1の処理フローについて説明する。図7は、空調情報推定装置1が電力消費量推定関数を特定する処理フローを示す図である。
以下に、空調情報推定装置1の処理フローについて説明する。図7は、空調情報推定装置1が電力消費量推定関数を特定する処理フローを示す図である。
モデル特定部5は、複数の期間の、部屋の温度xと設定温度xsと初期温度xcと電力消費量yとを記憶部4から取得する(S1)。
モデル特定部5は、各期間について、部屋の温度xと設定温度xsとの差である第1特徴量a(=x−xs)を求める(S2)。
モデル特定部5は、各期間について、初期温度xcと設定温度xsとの差である第2特徴量b(=xc−xs)を求める(S3)。
モデル特定部5は、複数の期間の第1特徴量a、第2特徴量b、および電力消費量yを用いて、測定データを近似する、
y=α×a+β×b+γ …(1)
で表される電力消費量推定関数の定数α、β、γを最小二乗法により特定する(S4)。以上で電力消費量推定関数を特定する処理が終了する。
y=α×a+β×b+γ …(1)
で表される電力消費量推定関数の定数α、β、γを最小二乗法により特定する(S4)。以上で電力消費量推定関数を特定する処理が終了する。
図8は、空調情報推定装置1が、電力消費量を推定し、目標設定温度および改善余地量を特定する処理フローを示す図である。
入力部6は、対象日の指定、対象日の電力消費量の目標削減率zr、管理指標として温度の上限を示す限界温度xm、および目標削減率zrに対する許容幅を示す閾値zt、および冷暖房の指定について、外部から取得する(S11)。ここでは、冷房が指定された場合について説明する。
設定温度仮定部7は、対象日に含まれる各期間(1時間毎)の測定データ(部屋の温度x、および設定温度xs)を、記憶部4から取得する(S12)。
設定温度仮定部7は、限界温度xmと対象日における部屋の温度xの最高温度max(x)との差Δxmを特定する(S13)。
Δxm=xm−max(x) (冷房)
設定温度仮定部7は、Δx’の初期値を0にする。また、二分法のパラメータt1の初期値を0、パラメータt2の初期値をΔxmにする。
設定温度仮定部7は、Δx’の初期値を0にする。また、二分法のパラメータt1の初期値を0、パラメータt2の初期値をΔxmにする。
設定温度仮定部7は、各期間の仮の設定温度xs’を特定する(S14)。
xs’=xs+(Δxm−Δx’) (冷房)
最初のこの段階において、限界温度xmと最高温度max(x)とを考慮することにより、仮の設定温度xs’は、空気調節を弱くするように、快適性から許容できる限界の(最も高い)設定温度に設定されている。
最初のこの段階において、限界温度xmと最高温度max(x)とを考慮することにより、仮の設定温度xs’は、空気調節を弱くするように、快適性から許容できる限界の(最も高い)設定温度に設定されている。
電力消費量特定部8は、仮の第1特徴量a’および仮の第2の特徴量b’を求める。
a’=x−xs’
b’=xc−xs’
電力消費量特定部8は、記憶部4に記憶されている電力消費量推定関数に基づき、対象日の各期間において、仮の設定温度xs’を適用した場合の電力消費量y’を特定(推定)する(S15)。
b’=xc−xs’
電力消費量特定部8は、記憶部4に記憶されている電力消費量推定関数に基づき、対象日の各期間において、仮の設定温度xs’を適用した場合の電力消費量y’を特定(推定)する(S15)。
y’=α×a’+β×b’+γ
改善余地量特定部9は、各期間について、設定温度がxsである場合の実際の電力消費量yと、設定温度がxs’である場合の推定された電力消費量y’との差を電力消費量の改善余地量Δyとして求める(S16)。
改善余地量特定部9は、各期間について、設定温度がxsである場合の実際の電力消費量yと、設定温度がxs’である場合の推定された電力消費量y’との差を電力消費量の改善余地量Δyとして求める(S16)。
Δy=y−y’
判定部10は、対象日における累積の改善余地量Δz、および対象日の累積の電力消費量zを特定する(S17)。
判定部10は、対象日における累積の改善余地量Δz、および対象日の累積の電力消費量zを特定する(S17)。
Δz=ΣΔy
z=Σy
判定部10は、電力消費量の削減率Δz/zと目標削減率zrとの差が、閾値zt以下であるか否かを判定する(S18)。
z=Σy
判定部10は、電力消費量の削減率Δz/zと目標削減率zrとの差が、閾値zt以下であるか否かを判定する(S18)。
|(Δz/z)−zr|≦zt
電力消費量の削減率Δz/zと目標削減率zrとの差が、閾値zt以下である場合(S18でYes)、目標設定温度特定部11は、仮の設定温度xs’を目標設定温度として特定する(S19)。その後、出力部12が、目標設定温度および対応する各期間の改善余地量Δyを、表示装置に表示させて処理を終了する。
電力消費量の削減率Δz/zと目標削減率zrとの差が、閾値zt以下である場合(S18でYes)、目標設定温度特定部11は、仮の設定温度xs’を目標設定温度として特定する(S19)。その後、出力部12が、目標設定温度および対応する各期間の改善余地量Δyを、表示装置に表示させて処理を終了する。
電力消費量の削減率Δz/zと目標削減率zrとの差が、閾値ztより大きい場合(S18でNo)、目標設定温度特定部11は、例外処理の条件を満たすか否かを判定する(S20)。
(Δz/z)−zr<0、かつ、Δx’が0である場合(S20でYes)、目標設定温度特定部11は、例外処理として、現在の仮の設定温度xs’を目標設定温度とする(S19)。例外処理の条件を満たす場合、各期間の仮の設定温度xs’は限界の値であると考えられ、電力消費量の削減率を高くするために仮の設定温度xs’をさらに高くすると、いずれかの期間の温度が限界温度xmを超えてしまい、快適性を損なう可能性がある。
(Δz/z)−zr>0、または、Δx’≠0である場合(S20でNo)、目標設定温度特定部11は、設定温度の補正値Δx’を(0≦Δx’≦Δxm)の範囲で変更する(S21)。適切な補正値Δx’を探索するために、ここでは二分法を用いる。具体的には、(Δz/z)−zr>0の場合、パラメータt1の値をΔx’とし、(Δz/z)−zr<0の場合、パラメータt2の値をΔx’とする。そして、パラメータt1とパラメータt2の平均値を新たな補正値Δx’とする。
Δx’=(t1+t2)/2
なお、補正値Δx’は、二分法に限らず、徐々に補正値Δx’をステップアップさせて決定してもよいし、ニュートン法、または遺伝的アルゴリズム等の他の方法を用いて決定してもよい。
なお、補正値Δx’は、二分法に限らず、徐々に補正値Δx’をステップアップさせて決定してもよいし、ニュートン法、または遺伝的アルゴリズム等の他の方法を用いて決定してもよい。
S21で設定温度の補正値Δx’を変更した後、S14に戻り処理を繰り返す。これにより、仮の設定温度xs’が変更され、より適切な設定温度を特定することができる。
本実施の形態では、最初に仮の設定温度xs’を限界の値にして電力消費量の削減率Δz/zを求める。その電力消費量の削減率Δz/zが目標削減率zrを超えて大きすぎる場合((Δz/z)−zr>ztの場合)は、電力消費量を過剰に削減するために冷房を弱くし、快適性を犠牲にしすぎている場合であると考えられる。よって、補正値Δx’を変更して設定温度xs’を変更することで、目標削減率zrからなる削減基準を達成し、かつ、部屋を利用する人間にとってより快適な温度環境になるような目標設定温度を特定する。
以上では、過去の測定データを用いて、快適性を保ちつつ、どれだけの電力消費量が削減可能であったか、およびその時の設定温度(目標設定温度)を特定する場合について説明した。本実施の形態の空調情報推定装置1は、電力消費量推定関数を用いて、設定温度を仮定した場合の、蓄熱の影響まで考慮した電力消費量を推定することができる。また、最近の社会では、二酸化炭素排出量の削減目標またはエネルギーの削減目標として、前年同月に対する目標削減率が設定されることが多い。空調情報推定装置1を利用して、例えば未来の期間(例えば来月)に対して前年同月の測定データ(例えば平均のデータ)を過去の測定データとして用い、該未来の期間の電力消費量の削減目標に基づき、最適な設定温度と電力消費量の削減可能量(削減率)とを特定することができる。よって、未来の期間の最適な設定温度を決定し、省エネに利用することができる。
また、本実施の形態では、測定データ(部屋の温度の測定値、部屋の初期温度、設定温度、および電力消費量の測定値)のみに応じて電力消費量推定関数を特定するので、様々なタイプの空気調節器および様々な環境の建物の部屋(エリア)に適応した電力消費量推定関数を特定することができる。また、本実施の形態では、外気温の測定データを用いないので、外気温を測定する必要がなく、建物外にセンサを配置するといった労力を必要としない。空調情報推定装置1が必要とする測定データは、一般的な空気調節器が有している情報であり、空気調節器のみから取得することが可能である。本実施の形態の空調情報推定装置の機能を実現するプログラムをコンピュータ等にインストールすることで、空調情報推定装置を導入することができる。そのため、空調情報推定装置1は、導入コストが低く、容易に導入することができるという利点を有する。
上記では、目標削減率に基づいて目標設定温度を特定したが、(累積の)改善余地量、または電力消費量の推定値y’、または累積の電力消費量の推定値Σy’の値(目標値)に応じて、適切な目標設定温度を特定してもよい。
上記では、電力をエネルギーとして消費して動作する空気調節器について説明したが、ガスをエネルギーとして消費して動作する空気調節器について本発明を適用し、ガス消費量の削減可能量等を推定することもできる。
なお、本実施の形態の空調情報推定装置を空気調節器自身に組み込んで、備えられたディスプレイまたはリモコン(制御指示装置)のディスプレイ等を介して電力削減量(改善余地量)または目標設定温度等を表示してもよい。
なお、目標設定温度および改善余地量の推定は、一日単位に限らず、例えば1つの期間(1時間)について行ってもよい。
また、部屋の温度を限界温度xm以下に保つべき期間(快適性を維持する期間)の決め方は任意でよく、例えば、空気調節器2が動作している間の代表的な一部の期間としてもよい。すなわち、max(x)の代わりにx(x1、x2、・・・、x9)の平均値または中間値等を用いてΔxmを決定してもよい。例えば、xmから対象日のxの中間値を引いた値をΔxmとすると、仮の設定温度xs’は、少なくとも対象日の約半分の期間の温度が限界温度xm以下に保たれるような値に設定される。また、快適性を維持する期間を空気調節器2が動作している間のある1つの期間(1時間)としてもよい。すなわち、Δxm=xm−min(x)としてもよい。
図9は、ある設定温度で空気調節をした場合の部屋の温度xとΔxmを図示するグラフを示す図である。空気調節器2が動作(冷房)していた間の、所定の期間(時刻T1〜T2)における温度を限界温度xm以下に保つ場合、Δxm=xm−max(x)として仮の設定温度xs’を決定すればよい。また、少なくとも1つの期間の温度を限界温度xm以下に保つ場合、Δxm=xm−min(x)として仮の設定温度xs’を決定すればよい。
最後に、空調情報推定装置1の各ブロック、特に取得部3、モデル特定部5、入力部6、設定温度仮定部7、電力消費量特定部8、改善余地量特定部9、判定部10、目標設定温度特定部11、および出力部12は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPU(central processing unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、空調情報推定装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである空調情報推定装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記空調情報推定装置1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU(microprocessor unit))が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM(compact disc read-only memory)/MO(magneto-optical)/MD(Mini Disc)/DVD(digital versatile disk)/CD−R(CD Recordable)等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM(erasable programmable read-only memory)/EEPROM(electrically erasable and programmable read-only memory)/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、空調情報推定装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN(local area network)、ISDN(integrated services digital network)、VAN(value-added network)、CATV(community antenna television)通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE(institute of electrical and electronic engineers)1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(asynchronous digital subscriber loop)回線等の有線でも、IrDA(infrared data association)やリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR(high data rate)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
なお、本発明は以下のようにも表現できる。
上記空調情報推定装置は、ある期間における上記エリアの空気の温度の測定値と、該期間において設定されていた上記設定温度と、該期間に対応する上記初期温度の測定値と、該期間における上記空気調節器のエネルギー消費量の測定値とを含む測定データを複数の期間について取得し、上記複数の測定データを近似する上記関数f(a)およびg(b)を特定する関数特定部を備え、上記消費量特定部は、上記関数特定部が特定した上記関数を用いて求めた値yを、上記エネルギー消費量として特定する構成であってもよい。
上記の構成によれば、過去の測定データを用いて、過去の測定データを近似する関数f(a)、関数g(b)、および定数γを特定することができる。よって、過去の測定データに基づいて、上記エリアおよび上記空気調節器に適応した関数を得ることができる。よって、適切にエネルギー消費量を推定することができる。
また、上記関数f(a)およびg(b)は1次関数であり、上記消費量特定部は、定数α、定数β、および定数γを用いて、
y=α×a+β×b+γ
で表される関数の値yを、上記エネルギー消費量として特定する構成であってもよい。
y=α×a+β×b+γ
で表される関数の値yを、上記エネルギー消費量として特定する構成であってもよい。
上記の構成によれば、エネルギー消費量を表す上記関数を、第1特徴量aおよび第2特徴量bを変数として用いて、最も簡単な1次式で表すことができる。
また、上記空調情報推定装置は、ある期間における上記エリアの空気の温度の測定値と、該期間において設定されていた上記設定温度と、該期間に対応する上記初期温度の測定値と、該期間における上記空気調節器のエネルギー消費量の測定値とを含む測定データを、複数の期間について取得し、上記複数の測定データを近似するように上記関数の定数α、定数β、および定数γを特定する関数特定部を備え、上記消費量特定部は、上記関数特定部が特定した定数α、定数β、および定数γを用いた上記関数より求めた値yを、上記エネルギー消費量として特定する構成であってもよい。
上記の構成によれば、過去の測定データを用いて、過去の測定データを近似する関数の定数α、β、γを特定することができる。よって、過去の測定データに基づいて、上記エリアおよび上記空気調節器に適応した関数を得ることができる。よって、適切にエネルギー消費量を推定することができる。
また、上記空調情報推定装置は、上記所定の期間における上記設定温度として仮の設定温度を用いて上記関数より求めた値yと、該期間における上記空気調節器のエネルギー消費量の測定値との差を、エネルギー消費量差として求める差特定部を備えてもよい。
上記の構成によれば、仮の設定温度にした場合のエネルギー消費量と、実際のエネルギー消費量の測定値との差(エネルギー消費量差)を得ることができる。このエネルギー消費量差は、仮の設定温度にした場合にどれだけのエネルギーを削減できるかを表している。よって、ユーザは、エネルギーの削減目標等に応じて適切な設定温度を推定し、その時のエネルギー削減量を推定することができる。
また、上記空調情報推定装置は、複数の期間について、上記エネルギー消費量差を求め、該複数の期間の上記エネルギー消費量差の累積値が、所定の範囲にあるかを判定する判定部と、上記エネルギー消費量差の累積値が、上記所定の範囲にある場合、各期間の上記仮の設定温度を各期間の目標設定温度として特定し、上記エネルギー消費量差の累積値が、上記所定の範囲にない場合、上記エネルギー消費量差の累積値が上記所定の範囲に収まるまで各期間の上記仮の設定温度を変更して、各期間の上記目標設定温度を特定する目標設定温度特定部とを備える構成であってもよい。
上記の構成によれば、複数の期間の上記エネルギー消費量差の累積値が、所定の範囲に収まるような、目標設定温度を特定することができる。よって、エネルギー消費量の削減目標に応じて上記範囲を設定することにより、削減目標を達成することができる目標設定温度を得ることができる。
また、上記空調情報推定装置は、上記設定温度の所定の限界値と上記所定の期間の空気の温度の測定値との差と、該期間の上記設定温度とに応じて、上記空気調節を弱くするように上記仮の設定温度を仮定する設定温度仮定部を備え、上記差特定部は、上記設定温度仮定部が仮定した上記仮の設定温度を用いて上記関数より値yを求める構成であってもよい。
上記の構成によれば、仮の設定温度を適用しても上記エリアの空気の温度が上記限界値を超えない(冷房の場合、限界値を上回らない、暖房の場合、限界値を下回らない)ような、仮の設定温度を求めることができる。快適性を考慮して上記限界値を設定することにより、快適性と省エネとを考慮して仮の設定温度を仮定し、その場合のエネルギー消費量を推定することができる。
また、上記消費量特定部は、上記空気調節器が空気調節を行っている間の上記所定の期間の最初における上記エリアの空気の温度をxとして、上記エネルギー消費量を特定してもよい。
上記期間の間において、上記エリアの空気の温度は該期間の設定温度の影響を受けて変化するので、上記関数の値yを求める際に用いる空気の温度xとしては、該期間の初期(最初)における温度であることが好ましい。
本発明に係る空気調節器は、上記空調情報推定装置を備えることを特徴としている。
なお、上記空調情報推定装置は、一部をコンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各部として動作させることにより上記空調情報推定装置をコンピュータにて実現させる制御プログラム、および上記制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、設定温度を変更した時の電力消費量を推定する空調情報推定装置に利用することができる。
1 空調情報推定装置
2 空気調節器
3 取得部
4 記憶部
5 モデル特定部(関数特定部)
6 入力部
7 設定温度仮定部
8 電力消費量特定部(消費量特定部)
9 改善余地量特定部(差特定部)
10 判定部
11 目標設定温度特定部
12 出力部
2 空気調節器
3 取得部
4 記憶部
5 モデル特定部(関数特定部)
6 入力部
7 設定温度仮定部
8 電力消費量特定部(消費量特定部)
9 改善余地量特定部(差特定部)
10 判定部
11 目標設定温度特定部
12 出力部
Claims (11)
- 所定のエリアの空気の温度を設定温度に基づいて調節する空気調節器のエネルギー消費量を推定する空調情報推定装置であって、
上記空気調節器が空気調節を行っている間の所定の期間における上記エリアの空気の温度をxとし、該期間における上記設定温度をxsとし、該期間の前の上記空気調節器が空気調節を開始するときの該エリアの空気の初期温度をxcとしたとき、
a=x−xsである第1特徴量aを変数とする関数f(a)、b=xc−xsである第2特徴量bを変数とする関数g(b)、および定数γを用いて、
y=f(a)+g(b)+γ
で表される関数の値yを、該期間における上記空気調節器のエネルギー消費量として特定する消費量特定部を備えることを特徴とする空調情報推定装置。 - ある期間における上記エリアの空気の温度の測定値と、該期間において設定されていた上記設定温度と、該期間に対応する上記初期温度の測定値と、該期間における上記空気調節器のエネルギー消費量の測定値とを含む測定データを複数の期間について取得し、上記複数の測定データを近似する上記関数f(a)、g(b)および定数γを特定する関数特定部を備え、
上記消費量特定部は、上記関数特定部が特定した上記関数を用いて求めた値yを、上記エネルギー消費量として特定することを特徴とする請求項1に記載の空調情報推定装置。 - 上記関数f(a)およびg(b)は1次関数であり、
上記消費量特定部は、定数α、定数β、および定数γを用いて、
y=α×a+β×b+γ
で表される関数の値yを、上記エネルギー消費量として特定することを特徴とする請求項1に記載の空調情報推定装置。 - ある期間における上記エリアの空気の温度の測定値と、該期間において設定されていた上記設定温度と、該期間に対応する上記初期温度の測定値と、該期間における上記空気調節器のエネルギー消費量の測定値とを含む測定データを、複数の期間について取得し、上記複数の測定データを近似するように上記関数の定数α、定数β、および定数γを特定する関数特定部を備え、
上記消費量特定部は、上記関数特定部が特定した定数α、定数β、および定数γを用いた上記関数より求めた値yを、上記エネルギー消費量として特定することを特徴とする請求項3に記載の空調情報推定装置。 - 上記所定の期間における上記設定温度として仮の設定温度を用いて上記関数より求めた値yと、該期間における上記空気調節器のエネルギー消費量の測定値との差を、エネルギー消費量差として求める差特定部を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の空調情報推定装置。
- 複数の期間について、上記エネルギー消費量差を求め、該複数の期間の上記エネルギー消費量差の累積値が、所定の範囲にあるかを判定する判定部と、
上記エネルギー消費量差の累積値が、上記所定の範囲にある場合、各期間の上記仮の設定温度を各期間の目標設定温度として特定し、上記エネルギー消費量差の累積値が、上記所定の範囲にない場合、上記エネルギー消費量差の累積値が上記所定の範囲に収まるまで各期間の上記仮の設定温度を変更して、各期間の上記目標設定温度を特定する目標設定温度特定部とを備えることを特徴とする請求項5に記載の空調情報推定装置。 - 上記設定温度の所定の限界値と上記所定の期間の空気の温度の測定値との差と、該期間の上記設定温度とに応じて、上記空気調節を弱くするように上記仮の設定温度を仮定する設定温度仮定部を備え、
上記差特定部は、上記設定温度仮定部が仮定した上記仮の設定温度を用いて上記関数より値yを求めることを特徴とする請求項5に記載の空調情報推定装置。 - 上記消費量特定部は、上記空気調節器が空気調節を行っている間の上記所定の期間の最初における上記エリアの空気の温度をxとして、上記エネルギー消費量を特定することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の空調情報推定装置。
- 請求項1から8のいずれか一項に記載の空調情報推定装置を備えた空気調節器。
- 所定のエリアの空気の温度を設定温度に基づいて調節する空気調節器のエネルギー消費量を推定する空調情報推定装置の制御方法であって、
上記空気調節器が空気調節を行っている間の所定の期間における上記エリアの空気の温度をxとし、該期間における上記設定温度をxsとし、該期間の前の上記空気調節器が空気調節を開始するときの該エリアの空気の初期温度をxcとしたとき、
a=x−xsである第1特徴量aを変数とする関数f(a)、b=xc−xsである第2特徴量bを変数とする関数g(b)、および定数γを用いて、
y=f(a)+g(b)+γ
で表される関数の値yを、該期間における上記空気調節器のエネルギー消費量として特定する消費量特定ステップを含むことを特徴とする空調情報推定装置の制御方法。 - 所定のエリアの空気の温度を設定温度に基づいて調節する空気調節器が空気調節を行っている間の所定の期間における上記エリアの空気の温度をxとし、該期間における上記設定温度をxsとし、該期間の前の上記空気調節器が空気調節を開始するときの該エリアの空気の初期温度をxcとしたとき、
a=x−xsである第1特徴量aを変数とする関数f(a)、b=xc−xsである第2特徴量bを変数とする関数g(b)、および定数γを用いて、
y=f(a)+g(b)+γ
で表される関数の値yを、該期間における上記空気調節器のエネルギー消費量として特定する消費量特定ステップをコンピュータに実行させる制御プログラム。
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| JP2012550742A JP5482913B2 (ja) | 2010-12-28 | 2011-03-23 | 空調情報推定装置、空調情報推定装置の制御方法、および制御プログラム |
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|---|---|---|---|
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