JP5486643B2 - 導電性微粒子 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば接着性樹脂に配合されて接着フィルム等として用いられ、加熱圧着接続による接続抵抗が低く、信頼性の高い電気接続を行うことができる導電性微粒子に関する。
接着フィルムは接着性樹脂に、母粒子表面に子粒子を有する導電性微粒子が配合されて形成され、例えば銅配線パターンが設けられたポリイミド基板が交差する部位に挟着配置される。そして、加熱加圧ヘッドで120〜180℃で10秒間、6MPa程度の加圧下で加熱されることにより、両ポリイミド基板間が接着される。このようにして、両ポリイミド基板の銅配線間が電気的に接続されるようになっている。
この場合、導電性微粒子表面の子粒子(突起)により、銅配線(接続端子)間の接着樹脂を排除し、銅配線間の電気的接続を良好にする効果や、銅配線表面の酸化被膜を貫通し、電気的接続を実現する効果が発現される。
この種の導電性微粒子が例えば特許文献1に開示されている。すなわち、導電性微粒子は、母粒子の表面に子粒子が付着され、該子粒子の表面に金属めっきが施されて構成されている。この子粒子として具体的には、スチレン75質量%及びジビニルベンゼン25質量%の単量体組成物を懸濁重合して得られた重合体が用いられている。この導電性微粒子が配合された導電性接着剤によれば、接触抵抗値を低下させることができて安定した接続性能が得られる。
特許第3083535号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている従来構成の導電性微粒子は架橋重合体により形成され、その架橋密度が過度に高く反発力が高いことから、導電性微粒子を導電性接着剤として使用する場合、加熱圧着による接続部位間の接着時に子粒子の変形が規制される。このため、子粒子による接続面積の増大が抑えられ、導電性接着剤による広い接続面積の確保が難しくなる。従って、導電接着剤の接着部位における接続抵抗を十分に低下させることは困難であるという問題があった。
そこで本発明の目的とするところは、子粒子の反発力を抑えることにより、加熱圧着接続に用いられるとき、その接続部位の電気抵抗を十分に低下させることができるとともに、その接続信頼性を向上させることができる導電性微粒子を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の導電性微粒子は、重合体微粒子からなる母粒子と、その母粒子の表面に形成される非導電性の架橋樹脂子粒子と、それらの表面を被覆する金属被覆層とを備えた導電性微粒子であって、前記架橋樹脂子粒子の動的粘弾性測定による貯蔵弾性率に対する損失弾性率の比を表す損失係数tanδが120〜180℃の領域において0.1〜1.0であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明の導電性微粒子は、請求項1に係る発明において、前記損失係数tanδは0.1〜0.5であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明の導電性微粒子は、請求項1又は請求項2に係る発明において、前記架橋樹脂子粒子は、架橋密度が1.5×10−3mol/cm以下であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明の導電性微粒子は、請求項1から請求項3のいずれかに1項に係る発明において、前記架橋樹脂子粒子は架橋重合体により形成され、該架橋重合体は少なくとも一種の下記一般式に示す長鎖構造を有する単量体により形成されることを特徴とする。
(−CR−)又は(−CR−CR−R−)
但し、R、R、R及びRはH、CH、C、OH、RはO、CHO、mは6〜21の整数、nは6〜100の整数である。
請求項5に記載の発明の導電性微粒子は、請求項1から請求項4のいずれか1項に係る発明において、前記母粒子と架橋樹脂子粒子とは、互いに反応して化学的に結合する官能基を有していることを特徴とする。
請求項6に記載の発明の導電性微粒子は、請求項1から請求項5のいずれか1項に係る発明において、前記母粒子と架橋樹脂子粒子とが架橋性化合物を介して化学的に結合されていることを特徴とする。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
本発明の導電性微粒子は、重合体微粒子からなる母粒子と、その表面の架橋樹脂子粒子と、それらの表面を被覆する金属被覆層とにより構成され、架橋樹脂子粒子の動的粘弾性測定による損失係数tanδが120〜180℃の領域において0.1〜1.0に設定されている。tanδは硬さを示す貯蔵弾性率に対する、柔軟性を示す損失弾性率の比であり、反発性を表している。従来の架橋された樹脂粒子のtanδは0.1未満であるのに対し、本発明の導電性微粒子は0.1〜1.0に設定されているため、損失弾性率の比率が高く、反発性が抑えられている。tanδが1.0を超える場合、損失弾性率の比率が高くなり過ぎるため、加熱圧着接続において、接着樹脂の排除や酸化被膜の除去が困難となるため、不適当である。
本発明の架橋樹脂子粒子はtanδが0.1〜1.0の範囲であるため、導電性微粒子が120〜180℃に加熱及び圧着されたとき、接着樹脂の排除及び接続端子上の酸化被膜の貫通性を維持しながら、接続抵抗を下げ、高い接続信頼性が得られるのに十分な接続面積を得ることができる。
よって、本発明の導電性微粒子によれば、子粒子の反発力を抑えることにより、加熱圧着接続に用いられるとき、その接続部位の電気抵抗を十分に低下させることができるとともに、その接続信頼性を向上させることができるという効果を奏する。
以下、本発明を具体化した実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の導電性微粒子は、重合体微粒子からなる母粒子と、その母粒子の表面に形成される非導電性の架橋樹脂子粒子(以下、単に粒子ともいう)と、それらの表面を被覆する金属被覆層とが設けられて構成されている。そして、架橋樹脂子粒子の動的粘弾性測定による貯蔵弾性率の値に対する損失弾性率の値の比を表す損失係数(損失正接)tanδが120〜180℃の領域において0.1〜1.0に設定されている。以下に、導電性微粒子の各構成要素について順に説明する。
(母粒子)
この母粒子は導電性微粒子の核となるもので、その材質は特に制限されないが、有機系重合体、有機無機混成材料、シリコーン微粒子又はシリカ微粒子が好ましい。基材微粒子を構成する重合体としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド等の線状重合体;ジビニルベンゼン、ヘキサトリエン、ジビニルエーテル、ジビニルスルホン、ジアリルカルビノール、アルキレンジアクリレート、オリゴ又はポリアルキレングリコールジアクリレート、アルキレントリアクリレート、アルキレンテトラアクリレート、アルキレントリメタクリレート、アルキレンテトラメタクリレート、アルキレンビスアクリルアミド、アルキレンビスメタクリルアミド、両末端アクリル変性ポリブタジエンオリゴマー等を単独又は他の重合性単量体と重合させて得られる網状重合体;フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルスチレン、ビニルトリメトキシシラン等のシラン含有単量体の単独又は他の重合性単量体と共重合させて得られる樹脂やそれらシラン含有単量体の加水分解性シリル基を加水分解後架橋させた重合体微粒子、ジメチルポリシロキサン等のオルガノポリシロキサン樹脂、シリカ微粒子等が挙げられる。前記重合体を形成するための重合方法は特に制限されず、分散重合法、乳化重合法、ソープフリー乳化重合法、懸濁重合法、シード重合法、塊状重合法等が挙げられる。
母粒子の形状は制限されず、真球状、楕円体状、多面体状、針状、ファイバー状、ウイスカー状、柱状、筒状、不定形状であってよいが、真球状とすることが好ましい。母粒子の平均粒子径は、0.1〜100μmが好ましく、1〜30μmがさらに好ましい。この平均粒子径が0.1μm未満の場合には母粒子を形成する際に凝集が生じやすくなり、100μmを超える場合には接続する端子間の隙間に対し、導電性微粒子が大きくなり過ぎ、加熱圧着接続時に隣接する接続端子間で電気的なショートが発生するため好ましくない。ここで、母粒子の平均粒子径は、母粒子が球状の場合には直径を表し、楕円体状等である場合には長径を表す。また、平均粒子径は、任意の母粒子300個を電子顕微鏡で観察、測定することにより得られる値である。
母粒子の粒子径分布の変動係数(CV値)は、15%以下であることが好ましく、10%以下であることが一層好ましい。CV値が15%を超えると、母粒子の粒子径が不揃いとなるため、その母粒子を用いて製造した導電性微粒子によって電気接続を図る際に、接続に関与しない導電微粒子が発生し、導通不良現象が生じる場合がある。
上記CV値とは、下記の式(1)で表される値である。
CV値(%)=(σ/Dn)×100・・・・(1)
(式中、σは粒子径の標準偏差を表し、Dnは数平均粒子径を表す。また、標準偏差及び数平均粒子径は、任意の母粒子300個を電子顕微鏡で観察、測定することにより得られる値である。)
母粒子には、子粒子の官能基と反応する官能基を有していることが好ましい。また、母粒子には「相互侵入高分子網目構造を形成し得る化合物」すなわち架橋性化合物を含浸させることができる。この架橋性化合物としては、母粒子内部において加熱により相互侵入高分子網目構造を形成することができるような化合物であれば、制限されない。この架橋性化合物として好適には、架橋反応し得る官能基を複数個有する化合物である。該架橋性化合物の複数の官能基により架橋反応が進行することによって、相互侵入高分子網目構造が形成される。
前記の官能基又は架橋性化合物の官能基としては、エポキシ基、加水分解性シリル基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、イミノ基等が挙げられる。これらの官能基は、1つの化合物に一種類又は二種類以上包含されている。
前記官能基を有する化合物としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、3−グリシジドキシプロピルトリメトキシシラン、3,4−エポキシブチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
前記加水分解性シリル基を有する化合物としては、テトラエトキシシラン、2−トリメトキシシリルエチルトリメトキシシラン、6−トリメトキシシリルヘキサメチレントリメトキシシラン、p−ジメトキシシリルエチルベンゼン、テレフタル酸ジ−3−トリメトキシシリルプロピル、アジピン酸ジ−3−トリメトキシシリルプロピル、イソシアヌル酸トリ−3−メチルジメトキシシリルプロピル等が挙げられる。また、相互侵入高分子網目構造を形成する結合としては、エーテル結合、シロキサン結合、エーテル結合とシロキサン結合との組合せ等が挙げられる。
(架橋樹脂子粒子)
この架橋樹脂子粒子は、少なくとも一種の架橋可能な官能基を含む単量体の重合により得られる架橋樹脂の粒子であり、母粒子の外周面に付着されて多数存在(点在)する。従って、母粒子の外周面に架橋樹脂子粒子による突起が多数形成される。架橋構造を形成する手法としては、ビスフェノールAジアクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン等の多官能ビニル化合物や自己縮合可能なN−メチロール(メタ)アクリルアミドを上記の架橋可能な単量体として一種又は二種以上用い、他の単量体と共重合させ、樹脂子粒子内に架橋構造を形成する手法が挙げられる。他の手法として、互いに反応可能な官能基を有する単量体を共重合し、官能基同士を反応させることにより、樹脂子粒子内に架橋構造を形成する手法が挙げられる。この反応可能な官能基を有する単量体の組合せとして、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレートとヒドロキシエチル(メタ)アクリレート又は(メタ)アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレートと2−アミノエチル(メタ)アクリレート等の組合せが例示できる。
これらの単量体に例えばアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、過酸化ベンゾイル(BPO)等の重合開始剤を添加して加熱し、重合させることにより、架橋樹脂子粒子を得ることができる。
前記単量体としては、下記一般式に示す長鎖構造を有する単量体を用いることにより、120〜180℃の温度における加熱圧着に対して接続体の接続抵抗を下げることができる。
(−CR−)又は(−CR−CR−R−)
但し、R、R、R及びRはH、CH、C、OH、RはO、CHO、mは6〜21の整数、nは6〜100の整数である。
前記(−CR−)で表される長鎖構造を有する非架橋性単量体としては、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレー ト、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n-ラウリル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
また、前記(−CR−)で表される長鎖構造を有する架橋性単量体としては、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
前記(−CR−CR−R−)で表される長鎖構造を有する非架橋性単量体としては、n=6以上のメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリグリセリン(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
また、(−CR−CR−R−)で表される長鎖構造を有する架橋性単量体としては、n=6以上のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリグリセリンジ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
架橋樹脂子粒子は、120〜180℃の全温度域において子粒子が軟化溶融することがなく、かつ変形しやすい性質をもつ子粒子である。この架橋樹脂子粒子は、動的粘弾性測定において上記温度域で、tanδ=損失弾性率(E”)/貯蔵弾性率(E’)の値が0.1〜1.0であり、0.1〜0.5であることが好ましい。tanδの値がこの範囲のときに、子粒子による接続抵抗の低下を図ることができる。
前記貯蔵弾性率の大きさは粒子(突起)の硬さを示し、損失弾性率の大きさは粒子の柔軟性を示す。その比率(tanδ)が適切な範囲に設定されることによって適切な反発
性が得られ、接着性樹脂の排除性と粒子の変形による接続面積の増加とに基づく接続の低抵抗化及び接続信頼性を得ることができる。tanδが0.1未満の場合には、貯蔵弾性
率が高く、子粒子の反発力が大きくなり、加熱圧着接続時に子粒子が十分に変形しなくなる。それに対して、tanδが1.0を超える場合には、損失弾性率の比率が高くなり過ぎ
るため、加熱圧着接続時に接着性樹脂の排除や酸化被膜の除去が困難になる。また、圧着接続の全温度域(120〜180℃)において、tanδの変動を少なくすることにより、
120〜180℃のいずれの温度で接続する場合においても、抵抗の低い接続が可能となる。
tanδの値を0.1〜1.0にする手段としては、架橋樹脂子粒子の架橋密度を適度に下げることで実現することができ、具体的には架橋密度が1.5×10−3mol/cm以下であることが好ましい。架橋密度の下限は、1.0×10−6mol/cm程度が好ましい。架橋密度が1.5×10−3mol/cmを超える場合、子粒子が剛直になりやすく、加熱圧着接続時に十分に変形しないため、接続抵抗が高くなる傾向を示す。
接続温度120〜180℃の範囲内の様々な温度にて安定した接続を行うためにはtanδの変化が少ないことが好ましい。このような性質は、子粒子の組成として、前記(−CR−)又は(−CR−CR−R−)で表される長鎖構造を有する単量体を重合してなる重合体を用いることにより達成される。
前記tanδ及び架橋密度の測定は、動的粘弾性測定装置を用いて行うことができる。すなわち、架橋樹脂子粒子を錠剤成型機により錠剤化し、歪2%、周波数1Hzの正弦波状応力を与え、5℃/分の昇温速度にて測定を行う。得られた貯蔵弾性率E’、損失弾性率E”及びゴム弾性領域における最小貯蔵弾性率E’min及びその温度Tから、下記のように架橋密度及びtanδを求めることができる。
架橋密度(mol/cm3)=E’min/3RT
但し、Rは気体定数(8.31×107(dyne・cm/mol・K))である。
tanδ=E”/E’
前記のような長鎖構造を有する単量体を重合しない場合には架橋密度を下げる必要があるが、めっき処理時や導電性接着剤の作製時に加わる熱や溶剤等によって、子粒子が膨潤しやすくなる等の影響を受けやすくなる。しかし、前記のような長鎖構造を子粒子内に含むことにより、高い架橋密度においても適正なtanδを得ることができる。
架橋樹脂子粒子の平均粒子径は、母粒子の大きさに応じて設定されるが、0.01〜1μmであることが好ましく、0.05〜0.5μmであることがより好ましい。この平均粒子径が0.01μmを下回ると、子粒子による接着性樹脂の排除性や子粒子の変形性を十分に発現できず、接続部位における接続面積を増加させることが難しくなる。その一方、1μmを上回ると、母粒子の大きさに対して子粒子が相対的に大きくなり過ぎて、子粒子が母粒子の外周面に均一に存在することが困難になる。母粒子と子粒子の大きさの比率は、200:1〜5:1が好ましい。この比率が子粒子について200:1よりも小さい場合には接着性樹脂の排除性が劣り、5:1よりも大きい場合には母粒子表面の子粒子の数が少なくなるため好ましくない。
また、架橋樹脂子粒子は母粒子と化学結合していることにより、加熱圧着接続時に子粒子が母粒子から脱離することを防ぐことができる。従って、子粒子には母粒子の官能基と反応する官能基を有することが好ましい。そのような官能基としては、活性水素を有するアミノ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基等の官能基、或いはこれらの官能基と反応しうる官能基、例えばグリシジル基、イソシアネート基、シラノール基等の官能基が挙げられる。これらの官能基は、母粒子又は子粒子のいずれかに導入される。
(金属被覆層)
この金属被覆層は、表面に子粒子を有する母粒子の全体を被覆するように設けられる層であり、金属のもつ導電性により、導電性微粒子表面の電気抵抗を下げ、良好な導電性を得ることができる。この金属被覆層は、1層又は複数層で形成される。金属被覆層を形成する金属としては、銅、ニッケル、銀、アルミニウム、コバルト、金、パラジウム等が用いられる。
該金属被覆層の膜厚は、0.03〜0.20μmであることが好ましい。この膜厚が0.03μmより薄い場合、母粒子表面への金属の析出ムラが生じやすいため金属被覆層が不連続となる傾向を示し、導電性微粒子の導電性が低下する。一方、膜厚が0.20μmより厚い場合、金属被覆層を無電解めっき法により形成する際に凝集が発生しやすくなる。
この金属被覆層は好ましくは無電解めっき法により形成され、その無電解めっき法は触媒付与工程と、金属還元めっき工程とによって行われる。触媒付与工程においては、母粒子の表面にめっきの核となる触媒を析出又は吸着させるが、この際白金族の金属化合物を用いることが好ましい。具体的には、塩化第一スズの塩酸溶液に母粒子を浸漬した後、さらに二塩化パラジウムの塩酸溶液に浸漬して加熱し、水洗する。このようにして、パラジウム(Pd)が粒径50nm以下の微粒子として析出する。また、二塩化スズと二塩化パラジウムとの混合溶液に母粒子を浸漬し、その後、塩酸又は硫酸水溶液を用いてスズを溶出、除去してもよい。この場合も上記と同様に、母粒子表面にパラジウム微粒子が析出する。
その後、上記方法により触媒が付与された母粒子を用いて、常法に従い金属還元めっき工程を行う。金属還元めっきを行う方法としては、酸性めっき、アルカリ性めっきのいずれをも用いることができる。例えば、銅還元めっきは、硫酸銅をホルムアルデヒドによって還元し、触媒が付与された母粒子の表面に銅を析出させることにより行われる。
(導電性接着剤)
上記の導電性微粒子は、例えば接着性樹脂に配合されて導電性接着剤として用いられる。この導電性接着剤は、フィルム状、ペースト状、液状等の種々の形態で使用される。そして、導電性接着剤が、電子機器における基板間の接続、基板と半導体チップとの接続、液晶表示装置における電極間の接続等に用いられる。
前記接着性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。これらの接着性樹脂は、1種又は2種以上が適宜選択して使用される。導電性接着剤中の導電性微粒子の配合量は、導電性微粒子の粒子密度が10〜30個/mm程度となるように設定される。また、この導電性接着剤には、粘着付与剤、粘度調整剤等を常法に従って配合することができる。
次に、前記のように構成された実施形態の導電性微粒子について作用を説明する。
さて、導電性微粒子は、母粒子と、その表面に付着する子粒子と、それらの表面を被覆する金属被覆層とにより形成されている。そして、子粒子のtanδが120〜180℃の
温度範囲において0.1〜1.0に設定されている。このtanδを算出するための貯蔵弾
性率は子粒子の硬さを示し、損失弾性率は子粒子の柔軟性を示している。すなわち、導電性微粒子が接着性樹脂に配合されて銅配線付きの基板の接続に使用されたとき、子粒子が接着性樹脂を排除できるとともに、柔軟性が高く、反発性が低いため、粒子自体が変形してその接続面積を増大することができる。
このため、導電性微粒子を導電性接着剤に配合して銅配線付きの基板間の電気的接続に使用する場合、導電性微粒子が120〜180℃に加熱され圧着されると、その押圧力により子粒子が接着性樹脂を排除しながら銅配線を強く押す。すなわち、加熱圧着接続時に銅配線間が強く押し付けられることから、銅配線の表面に酸化被膜が形成されていても良好な導通性を得ることができる。さらには、その状態で子粒子自体が変形して銅配線の接続部位における接続面積を拡大させる。その結果、加熱圧着接続時に導電性微粒子が銅配線間に十分な導通状態を形成することができ、接続抵抗の低減を図ることができる。
以上の実施形態によって発揮される効果について、以下にまとめて記載する。
(1)本実施形態の導電性微粒子は、母粒子と、その表面の子粒子と、それらの表面を被覆する金属被覆層とにより構成されている。そして、子粒子の動的粘弾性測定による損失係数tanδが120〜180℃の領域において0.1〜1.0に設定されている。このため、導電性微粒子は120〜180℃に加熱されたとき、子粒子は溶融することなく、変形可能となる。従って、導電性微粒子を導電性接着剤として使用したとき、加熱圧着接続時に導電性微粒子が十分な面積の接続面を形成することができ、接続抵抗の低減を図ることができる。
よって、本実施形態の導電性微粒子によれば、加熱圧着接続に用いられるとき、その接続部位の電気抵抗を十分に低下させることができるとともに、その持続性を向上させることができ、接続の信頼性を得ることができるという効果を奏する。
(2)前記tanδを0.1〜0.5の範囲に設定することにより、さらに好ましい反発性となるため、加熱圧着接続時に接着性樹脂の排除が容易で、接続部位における接続抵抗の一層の低下を図ることができる。
(3)前記子粒子の架橋密度を1.5×10−3mol/cm以下に設定することにより、子粒子の架橋密度の過度の上昇を抑え、子粒子の変形性を確保して、接続部位における接続抵抗を十分に低下させることができる。
(4)前記子粒子は架橋重合体により形成され、該架橋重合体は前記の長鎖構造を有する単量体により形成される。このため、架橋重合体の架橋密度を高くしても長鎖構造により十分な変形性を発揮することができ、適正なtanδを得ることができる。
(5)前記母粒子と子粒子とは、互いに反応して化学的に結合する官能基を有している。この場合には、子粒子を母粒子に強固に結合させることができ、子粒子全体がその機能を発揮することができる。
(6)前記母粒子と子粒子とが架橋性化合物を介して化学的に結合されている。そのため、母粒子と子粒子との化学的結合を容易に行うことができ、母粒子と子粒子を強固に一体化することができ、子粒子による効果を持続して発揮することができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
(母粒子の作製)
2Lセパラブルフラスコにポリビニルピロリドン3.5質量%メタノール溶液400g、スチレン42g及びp−トリメトキシシリルスチレン63gを充填し、窒素気流下において緩やかに攪拌しつつ60℃に加温した。これにアゾビスイソブチロニトリル4gを加え、12時間反応させた。反応終了後室温に冷却し、水酸化カリウムの5質量%水溶液200gを追加し、60℃で2時間攪拌して加水分解反応及び架橋反応を行った。得られた粒子を洗浄し、シラノール基を有する平均粒子径5μmの母粒子Aを得た。
(架橋樹脂子粒子Oの作製)
1−メトキシ−2−プロパノール200g、アクリルアミド17g、N−メチロールアクリルアミド5g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート3g、アクリル酸1.5g及びメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(前記一般式のn≒90)11gを混合し、窒素気流下において緩やかに攪拌しつつ110℃に加温した。これにアゾビスイソブチロニトリル0.1gを加え、5時間反応させた後、濾別、洗浄及び分級を行い、平均粒子径0.1μmの架橋樹脂子粒子Oを得た。
(架橋樹脂子粒子Pの作製)
1−メトキシ−2−プロパノール200g、アクリルアミド27g、N−メチロールアクリルアミド3g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート6g及びアクリル酸1.5gを混合し、窒素気流下において緩やかに攪拌しつつ110℃に加温した。これにアゾビスイソブチロニトリル0.1gを加え、5時間反応させた後、濾別、洗浄及び分級を行い、平均粒子径0.1μmの架橋樹脂子粒子Pを得た。
(架橋樹脂子粒子Qの作製)
1−メトキシ−2−プロパノール200g、アクリルアミド17g、N−メチロールアクリルアミド8g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート1g、アクリル酸1.5g及びメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(前記一般式のn≒90)11gを混合し、窒素気流下において緩やかに攪拌しつつ110℃に加温した。これにアゾビスイソブチロニトリル0.1gを加え、5時間反応させた後、濾別、洗浄及び分級を行い、平均粒子径0.1μmの架橋樹脂子粒子Qを得た。
(架橋樹脂子粒子Rの作製)
n−ブチルメタクリレート30g、n−ラウリルメタクリレート(前記一般式のm=11)15g、エチレングリコールジメタクリレート5g、グリシジルメタクリレート5g及びベンゾイルパーオキサイド1.0gを混合し、1質量%ポリビニルアルコール水溶液200gに加え、ホモジナイザーにて混合、分散させた。そして、窒素気流下において緩やかに攪拌しつつ90℃に加温し、5時間反応させた。次いで、濾別、洗浄を行った後、分級により平均粒子径0.1μmの架橋樹脂子粒子Rを得た。
(架橋樹脂子粒子Sの作製)
n−ブチルメタクリレート30g、1,9−ノナンジオールジメタクリレート(前記一般式のm=9)30g、グリシジルメタクリレート5g及びベンゾイルパーオキサイド1.0gを混合し、1質量%ポリビニルアルコール水溶液200gに加え、ホモジナイザーにて混合、分散させた。そして、窒素気流下において緩やかに攪拌しつつ90℃に加温し、5時間反応させた。次いで、濾別、洗浄を行った後、分級により平均粒子径0.1μmの架橋樹脂子粒子Sを得た。
(架橋樹脂子粒子Tの作製)
スチレン75g、ジビニルベンゼン25g及び過酸化ベンゾイル2.0gを混合し、5質量%ポリビニルアルコール水溶液200mlに混合し、90℃にて懸濁重合を行った。次いで、濾別、洗浄を行った後、分級により平均粒子径0.1μmの架橋樹脂子粒子Tを得た(特許文献1の実施例1に相当する)。
(架橋樹脂子粒子Uの作製)
1−メトキシ−2−プロパノール200g、アクリルアミド17g、N-メチロールアクリルアミド9g、アクリル酸1.5g及びメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(前記一般式のn≒90)11gを混合し、窒素気流下において緩やかに攪拌しつつ110℃に加温した。これにアゾビスイソブチロニトリル0.1gを加え、5時間反応させた後、濾別、洗浄及び分級を行い、平均粒子径0.1μmの架橋樹脂子粒子Uを得た。
(架橋樹脂子粒子Vの作製)
n−ブチルメタクリレート32g、グリシジルメタクリレート6g、ポリエチレングリコールジメタクリレート(前記一般式のn=9)及び過酸化ベンゾイル1.0gを混合し、1質量%ポリビニルアルコール水溶液200gに加え、ホモジナイザーにて混合、分散させた。そして、窒素気流下において緩やかに攪拌しつつ90℃に加温し、5時間反応させた。次いで、濾別、洗浄を行った後、分級により平均粒子径0.1μmの架橋樹脂子粒子Vを得た。
(架橋樹脂子粒子の動的粘弾性測定)
架橋樹脂子粒子O〜Vを錠剤成型機にて10MPa(100kg/cm2)の圧力を加えて錠剤化し、動的粘弾性測定装置(TA Instruments、RSA3)にて架橋密度(mol/cm)及び圧着温度120〜180℃のtanδを測定し、tanδの変化率(%)も求めた。測定条件は歪2%、周波数1Hz、昇温速度5℃/分にて行った。得られた測定データを表1に示した。
(実施例1)
母粒子A20gに対して、相互侵入高分子網目形成化合物〔2−(3,4−エポキシシクロヘキシル) エチルトリメトキシシラン〕10gを溶解させたトルエン溶液20g、架橋樹脂子粒子Oを0.2g加えた。次いで、160℃で16時間加熱した後、洗浄することにより、外周面に子粒子が結合した架橋重合体微粒子Bを得た。この架橋重合体微粒子Bでは、母粒子に導入されたエポキシ基と子粒子表面の水酸基、カルボキシル基及びアミノ基とが反応して結合するとともに、母粒子のシラノール基と子粒子のカルボキシル基等とが反応して結合した。
この架橋重合体微粒子B2.1gの表面を改質するため、カチオン系界面活性剤に浸漬して処理した。次いで、濾別して水洗後、塩化パラジウム100mg/L、塩化スズ10g/L及び濃塩酸150mL/Lである水溶液に浸漬し、濾別して水洗後、25mg/L塩化パラジウム溶液及び、5質量%硫酸で処理して架橋重合体微粒子B表面にパラジウム触媒を担持させた。その架橋重合体微粒子Bを濾別して水洗後、水に加えてスラリーを作製し、ホルムアルデヒドを加えた。
その後、スラリーを銅めっき液に投入して液を撹拌すると同時に、超音波振動を付与しながら20分間無電解銅めっきを行った。このとき、スラリー投入後のめっき液量が1.6Lになるように、スラリー及びめっき液の量を調整した。めっき液の組成は、スラリー投入後において、硫酸銅2.4g/L、ロシェル塩80g/L、水酸化ナトリウム50g/L、硫酸ニッケル0.1g/L、安定剤若干量であり、pH12、温度25℃に調整した。銅めっきが施された架橋重合体微粒子Bを濾別及び水洗し、無電解銅めっきを終了した。
次に、得られた銅めっき被膜の形成された架橋重合体微粒子Bにパラジウム触媒を担持させた後、純水400mlに分散し、硫酸ニッケル224g/Lの水溶液及び次亜リン酸ナトリウム226g/L、水酸化ナトリウム119g/Lの水溶液を夫々1.7ml/分の速度で29mlずつ同時に滴下し、反応が停止するまで80℃に保持しながら攪拌を継続させた。反応停止後、濾過、洗浄を行い、膜厚0.10μmの銅層及び膜厚0.10μmのニッケル層を被覆した子粒子を有する導電性微粒子Cを得た。
(接続抵抗の測定)
導電性微粒子Cを粒子密度が約20個/mmとなるように、接着性樹脂としてフェノキシ樹脂〔YP50、東都化成(株)製〕30g、エポキシ樹脂〔EPICLON850S、DIC(株)製〕30g、及びイミダゾール系硬化剤〔HX3941HP、旭化成(株)製〕30gとを均一に混合し、剥離フィルム上に塗布した後、80℃5分間プリベークすることにより接着フィルムを作製した。得られた接着フィルムを2枚の線幅1mmの銅−ニッケル−金配線を形成したポリイミド基板を交差するように配置し、その間に接着フィルムを挟み、加熱加圧ヘッドにて所定の温度(180℃又は120℃)で10秒間、6MPaの圧力にて加熱加圧接続を行った。
そして、この接続体の接続抵抗(Ω)及び85℃、95%RHにて500時間、恒温恒湿促進後の接続抵抗(Ω)を測定した。なお、接続体の接続抵抗は、恒温恒湿促進後の接続抵抗として1.00Ω以下であれば合格であると判断した。それらの結果を表1に示した。
(実施例2)
子粒子として架橋樹脂子粒子Pを用い、実施例1と同様にして母粒子と複合化した後、銅及びニッケルめっきを行い、導電性微粒子を得た。
(実施例3)
子粒子として架橋樹脂子粒子Qを用い、実施例1と同様に母粒子と複合化した後、銅及びニッケルめっきを行い、導電性微粒子を得た。
(実施例4)
子粒子として架橋樹脂子粒子Rを用い、実施例1と同様に母粒子と複合化した後、銅及びニッケルめっきを行い、導電性微粒子を得た。
(実施例5)
子粒子として架橋樹脂子粒子Sを用い、実施例1と同様にして母粒子と複合化した後、銅及びニッケルめっきを行い、導電性微粒子を得た。
(実施例6)
子粒子として架橋樹脂子粒子Uを用い、実施例1と同様にして母粒子と複合化した後、銅及びニッケルめっきを行い、導電性微粒子を得た。
(実施例7)
子粒子として架橋樹脂子粒子Vを用い、実施例1と同様にして母粒子と複合化した後、銅及びニッケルめっきを行い、導電性微粒子を得た。
(比較例1)
子粒子として架橋樹脂子粒子Tを用い、実施例1と同様にして母粒子と複合化した後、銅及びニッケルめっきを行い、導電性微粒子を得た。
以上の実施例2〜7及び比較例1について、実施例1と同様にして接続体の接続抵抗(Ω)及び恒温恒湿促進後の接続抵抗(Ω)を測定した。それらの結果を表1に示した。
表1に示したように、実施例1〜7では120℃及び180℃においてtanδが0.1〜1.0の範囲に設定されていることから、120℃及び180℃の温度で接続体の接続抵抗を0.1Ω以下に抑えることができるとともに、恒温恒湿促進後の接続抵抗も1Ω以下に抑制することができた。その一方、比較例1では120℃及び180℃におけるtanδが0.1を下回るとともに、架橋密度が1.5×10−3mol/cmを超えることから、接続体の接続抵抗が120℃では0.53Ωと高く、恒温恒湿促進後の接続抵抗が120℃では2.10Ω、180℃では3.32Ωという高い値を示す結果となった。
なお、前記実施形態を、次のように変更して実施することも可能である。
・ 前記実施例1〜7において、金属被覆層として、1層以上の銅、ニッケル、スズ、金、銀、パラジウム等の金属被覆層で構成してもよい。例えば、内周側の銅層と外周側のニッケル層との積層構成に代えて、内周側のニッケル層と外周側の銅層との積層構成としてもよい。或いは、銅層とニッケル層との積層構成に代えて、銅層のみ又はニッケル層のみとしてもよい。
・ 前記子粒子の密度を高めることを目的とする場合、隣接する導電性微粒子間の電気的絶縁を得るため、金属被覆層表面を絶縁性樹脂や樹脂粒子、無機粒子等で被覆しても差し支えない。
・ 前記実施例1〜7において、相互侵入高分子網目形成化合物(架橋性化合物)の添加を省略してもよい。この場合にも、母粒子のシラノール基と架橋樹脂子粒子のカルボキシル基等とが反応し、母粒子と架橋樹脂子粒子とを化学的に結合させることができる。
・ 前記ニッケル層の表面に、酸化チタン、酸化セリウム等の酸化物層の形成、クロム被膜の形成、樹脂による被覆、3−(ベンゾチアジルチオ)プロピオン酸、ベンゾトリアゾール等の防錆剤の塗布等を行うことにより、ニッケル層の酸化を抑制するように構成してもよい。

Claims (6)

  1. 重合体微粒子からなる母粒子と、その母粒子の表面に形成される非導電性の架橋樹脂子粒子と、それらの表面を被覆する金属被覆層とを備えた導電性微粒子であって、
    前記架橋樹脂子粒子の動的粘弾性測定による貯蔵弾性率に対する損失弾性率の比を表す損失係数tanδが120〜180℃の領域において0.1〜1.0であることを特徴とす
    る導電性微粒子。
  2. 前記損失係数tanδは0.1〜0.5であることを特徴とする請求項1に記載の導電性微粒子。
  3. 前記架橋樹脂子粒子は、架橋密度が1.5×10−3mol/cm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の導電性微粒子。
  4. 前記架橋樹脂子粒子は架橋重合体により形成され、該架橋重合体は少なくとも一種の下記一般式に示す長鎖構造を有する単量体により形成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の導電性微粒子。
    (−CR−)又は(−CR−CR−R−)
    但し、R、R、R及びRはH、CH、C、OH、RはO、CHO、mは6〜21の整数、nは6〜100の整数である。
  5. 前記母粒子と架橋樹脂子粒子とは、互いに反応して化学的に結合する官能基を有していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の導電性微粒子。
  6. 前記母粒子と架橋樹脂子粒子とが架橋性化合物を介して化学的に結合されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の導電性微粒子。
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