JP5537103B2 - 酸性環境の耐食性に優れたAl合金クラッド材 - Google Patents
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本発明に係るAl合金クラッド材の効果を確実に得るためには、これらAl合金クラッド材がさらされる環境が重要な要素となる。すなわち、環境のpHが2.8未満であり、塩化物イオン濃度が20ppm以下であるとさらに本発明に係るAl合金クラッド材は優れた耐食性を示す。また、pHが2.8以上の環境でも十分な耐食性が発揮されることは論を待つまでもなく、pH2.8未満の厳しい環境下においても本発明の作用が効果的に発揮されることに意味がある。腐食の進行する可能性のある時間のうち半分を超える時間において、上記pH2.8未満の環境にさらされていれば、高い耐食性効果が得られる。なお、pH2.8未満で1.8以上が耐食性発揮の点から好ましい。
本発明に係るAl合金クラッド材は、心材とその一方の面にクラッドされた犠牲防食材とからなり、上記環境には犠牲防食材がさらされる。心材に本発明で示される犠牲防食材がクラッドされていれば十分な耐酸性を有するが、耐酸性向上以外のことを目的として、心材の他方の面にもう1層をクラッドしても良い。例えば、耐熱性の向上を目的として、耐熱合金であるAl−Si系合金をクラッドしても良い。
本発明に係るAl合金クラッド材の心材は、0.50〜1.00mass%のCuと残部Alおよび不可避的不純物からなるAl合金である。Cuは、孔食電位を貴にする働きがあり、犠牲防食材との孔食電位差を大きくすることによって、犠牲防食効果を高める働きがある。この効果を十分に得るためには、Cu含有量が0.50mass%以上とするのが好ましい。Cuは、材料製造時の熱履歴によって、Al合金中にCu系金属間化合物として析出する。このCu系金属間化合物はカソード反応を促進させるため、腐食速度を増大させる。したがって、Cu量の上限は1.00mass%とするのが好ましい。より好ましくは、Cu含有量は0.60〜0.80mass%である。
本発明に係るAl合金クラッド材の犠牲防食材は、純度99.00mass%以上の純Alである。この純Alに含有される不純物元素は、金属間化合物として晶出・析出し、カソード反応を促進するため、孔食などの腐食を発生しやすくし、不純物元素が多いほど腐食速度が増す。腐食を抑制するためにはAl純度を高めることが効果的であり、そのためにはAl純度99.00mass%以上とする。より好ましくは99.50mass%以上であり、更に好ましくは99.90mass%以上である。
本発明におけるAlクラッド材の製造方法は特に限定されるものではなく、通常の製造方法が用いられる。まず、Alクラッド材の構成要素となる心材、犠牲防食材の素材をそれぞれ通常の半連続鋳造法で鋳造する。必要に応じて400〜550℃で1〜20時間の均質化処理を行い、その後、面削や予備熱間圧延などで厚さを調整する。その後、組み合わせた心材及び犠牲防食材は、熱間圧延によりクラッド接合され2層材となる。その後、冷間圧延および焼鈍によって、所定の板厚及び加工調質状態とする。焼鈍は、200〜500℃で1〜20時間行えば良く、冷間圧延の途中の中間焼鈍、冷間圧延後の最終焼鈍を必要に応じて行う。
Al合金クラッド材の犠牲防食材成分A〜Eを表1に、心材の成分a〜kを表2に示す。これら犠牲防食材および心材は、通常の半連続鋳造を行い、鋳塊の両面を10mmずつ面削し、表3に示す組合せで、総厚さが550mmとなるようにした。次いで、500℃で6時間の予備加熱を行い、熱間圧延により板厚5mmまで圧延し、更に板厚0.4mmまで冷間圧延を行い、350℃で3時間の最終焼鈍を施し試料とした。
腐食試験後のAl合金クラッド材の孔食深さを、焦点深度法によって測定した。孔食深さが60μm未満の場合を合格○とし、60μm以上の場合を不合格とし、60μm以上、80μm未満を△、80μm以上を×とした。
また、質量減少量が0.6g/m2/h未満の場合を合格、○とし、0.6g/m2/h以上の場合を不合格とし、0.6g/m2/h以上、0.8g/m2/h未満を△、0.8g/m2/h以上を×とした。
比較例1では、犠牲防食材の厚さが薄いために犠牲防食が溶解しきってしまい、孔食深さが深く、質量減少量が多く、いずれも不合格であった。
比較例2では、犠牲防食材の厚さが厚いために犠牲防食効果が十分でなく、孔食深さが深く、質量減少量も多少多く、いずれも不合格であった。
比較例3では、心材のCuが少ないために犠牲防食効果が十分でなく孔食深さが深く、不合格であった。
比較例4では、心材のCuが多いために犠牲防食の溶解が促進され孔食深さが深く、質量減少量が多く、いずれも不合格であった。
比較例5では、犠牲防食材のAl純度が低く、Znが多く添加されているために、犠牲防食の溶解が促進され孔食深さが深く、質量減少量が多く、いずれも不合格であった。
比較例6では、犠牲防食材の純度が低いために孔食深さが深く、質量減少量が多くいずれも不合格であった。
参考例は、溶液のpHの影響を示したものである。
参考例1では、溶液のpHが高いために、いずれも孔食深さが深さ60μm以下かつ質量減少量が0.6g/m2/h未満で合格であった。溶液のpHの低い、実施例1と比較しても大きな差はない。
参考例2では、溶液のpHが高いために、いずれも孔食深さが深さ60μm以下かつ質量減少量が0.6g/m2/h未満で合格であった。同じ組成の犠牲防食材を用いた比較例5では溶液のpHが低いので、pHの低下による耐食性の劣化が著しい。具体的には、pHの低い環境においては、Znが添加されていると質量減少量が著しく多くなるためである。
Claims (3)
- Cuが0.50〜1.00mass%で、残部Alおよび不可避的不純物からなる心材と、純度99.00%以上のAlからなり前記心材の一方の面にクラッドされ20〜80μmの厚さを有する犠牲防食材とによって構成されるAl合金クラッド材であって、pH2.8未満の環境に前記犠牲防食材がさらされるように用いられ、pH2.8未満で50℃の溶液に1000時間浸漬した後において、孔食深さが60μm未満であり、かつ、質量減少量が0.6g/m 2 /h未満であることを特徴とする酸性環境の耐食性に優れたAl合金クラッド材。
- 前記犠牲防食材がさらされる環境における塩化物イオン濃度が、20ppm以下である、請求項1に記載の酸性環境の耐食性に優れたAl合金クラッド材。
- 前記心材が、0.30〜2.00mass%のSi、0.01〜0.60mass%のFe、0.50〜2.00mass%のMnのうち2種以上を更に含有する、請求項1又は2に記載の酸性環境の耐食性に優れたAl合金クラッド材。
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