JP5541698B2 - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

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本発明は、変角特性を制御するのに好適な画像処理装置、画像処理方法及びプログラムに関する。
近年、デジタルカメラや、ディスプレイ、プリンタなど、画像を扱うデバイスが進化したことにより、被写体の質感を再現したり被写体を立体視したりするなどの要求が高まっている。例えば、レンチキュラーレンズや、パララックスバリア等を用いて再現画像に指向性を持たせ、観察位置が変化することにより異なる再現画像を観察させ、通常の2次元画像では得られない種々の効果を得る技術がある。この技術においては、被写体を観察する際に、右目位置及び左目位置から撮影した2枚の画像を取得し、上記2枚の画像をストライプ状に合成して出力する。その後、出力した合成画像を、レンチキュラーレンズを介して観察することにより、右目には右目用画像のみを観察させ、左目には左目画像のみを観察させて、視差情報により再現画像が立体的に見える。
例えば、特許文献1には、以下のような技術が開示されている。まず、外部のカメラ等から得られる視差画像や、パーソナルコンピュータ等で作画された視差画像をストライプ画像に分割して、各ストライプ画像から合成画像を作成し、作成した合成画像を感光体に潜像として記録する。次に、この潜像を透明なプラスチックからなるレンチキュラシートの裏面へ、トナーやインクを用いて転写又は印刷することにより、立体画像の形成体を作成している。一方、質感を再現させる技術としては、反射光モデルに基づいて入力ビデオ信号の画像を補正し、金属光沢を発生させる技術が、例えば特許文献2に開示されている。この方法によれば、画像の輝度信号に基づいて金属光沢を得ることができるものと記載されている。
特開平8−22091号公報 特開平10−285459号公報
近年、画像を再現する場合に、被写体の3次元情報のみならず、質感と呼ばれる被写体の光沢性(変角特性)をも再現したいというニーズが高まっている。特許文献1に記載されている技術によれば、レンチキュラーレンズ等のような特別な光学系を用いて被写体の3次元形状を再現することができるが、変角特性を再現することができない。
また、特許文献2に記載されている技術によれば、入力ビデオ信号の画像に対して金属光沢を有する画像へ変換することができる。しかしながら、金属光沢を表現するために、入力画像に応じてユーザがパラメータを設定し、光沢特性が変化したように画像を加工しなければならない。そのため、必ずしも被写体の光沢(変角特性)を再現できるとは限らない。
本発明は前述の問題点に鑑み、画像の変角特性を再現できるようにすることを目的としている。
本発明に係る画像処理装置は、画像投影面に対する複数の角度における変角特性を表す変角特性データを取得する特性データ取得手段と、複数の投影装置から投影するための画像データと、前記画像データの各画素における変角特性データとを取得する画像データ取得手段と、前記画像データ取得手段により取得された変角特性データと前記特性データ取得手段により取得された変角特性データとの誤差が小さくなるように前記複数の投影装置の発光強度を調整する調整手段と、前記調整手段によって調整された発光強度により、前記画像データを前記複数の投影装置に出力する出力手段とを有することを特徴とする。
本発明に係る画像処理方法は、画像投影面に対する複数の角度における変角特性を表す変角特性データを取得する特性データ取得工程と、複数の投影装置から投影するための画像データと、前記画像データの各画素における変角特性データとを取得する画像データ取得工程と、前記画像データ取得工程において取得された変角特性データと前記特性データ取得工程において取得された変角特性データとの誤差が小さくなるように前記複数の投影装置の発光強度を調整する調整工程と、前記調整工程において調整された発光強度により、前記画像データを前記複数の投影装置に出力する出力工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、複雑な光学系を不要にして、複数の汎用プロジェクタを用いて画像の変角特性を再現することができる。
第1の実施形態に係る画像処理装置の構成例を示すブロック図である。 変角特性を再現する処理手順の一例を示すフローチャートである。 実施形態におけるプロジェクタの配置例を示す図である。 複数のプロジェクタ及び表示画像の変角特性データの一例を示す図である。 第2の実施形態に係る画像処理装置の構成例を示すブロック図である。 変角特性を再現する処理手順の一例を示すフローチャートである。 代表プロジェクタの変角特性データの一例を示す図である。 算出した他のプロジェクタの変角特性データの一例を示す図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る画像処理装置1の構成例を示すブロック図である。
図1において、画像投影部2は、例えば画像投影面であるスクリーンなどである。画像投影装置3は、例えば図3に示すように、画像投影部2に対し、投影角度を変化させて画像を投影できるように複数のプロジェクタが配置された装置である。画像出力部4は、表示用の画像を画像投影装置3に出力するためのものである。
変角特性測定装置5は、ゴニオフォトメータ等、画像投影装置3から投影された画像の、画像投影部2上での変角特性を測定するための装置である。変角特性データ取得部6は、変角特性測定装置5にて測定した変角特性データを画像処理装置1に入力するためのものである。画像データ記憶部7は、画像投影装置3から投影して画像投影部2に表示するための画像データを記憶する記憶部である。画像データ取得部8は、画像データ記憶部7に記憶されている表示用の画像データを、画像処理装置1に読み出すためのものである。再現変角特性データ最適化部9は調整手段として機能し、画像データ取得部8により読み出された画像データの変角特性に対し、変角特性データ取得部6より入力された画像投影装置3の変角特性との組み合わせを最適化するためのものである。また、制御部10は、画像処理装置1全体を制御するためのものである。
図2は、本実施形態において、変角特性を再現する処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS201において、制御部10により、変角特性測定装置5を用いて、画像投影装置3の各々のプロジェクタから、画像投影部2に投影した場合の変角特性を個々に測定する。そして、変角特性データ取得部6により、画像処理装置1にその変角特性データを入力する。
次に、ステップS202において、画像データ取得部8により、画像データ記憶部7に記憶されている表示用の画像データを画像処理装置1に読み出す。この時、画像データ記憶部7に記憶されている表示用の画像データは、各画素について、図4(b)に示すような、再現すべき変角特性データ(以下、ターゲット変角特性データと記す)も保持しているものとする。次に、ステップS203において、再現変角特性データ最適化部9は、再現画像の変角特性を最適化する画素の初期値(例えば、一番左上の画素)を、処理対象画素として設定する。
次に、ステップS204において、再現変角特性データ最適化部9は、画像投影装置3の各プロジェクタの発光強度を調整することにより表示画素値を最適化する。具体的には、表示用の画像データにおける処理対象画素のターゲット変角特性データと、画像投影装置3にて投影される複数のプロジェクタの変角特性の和との誤差が最も小さくなるように、各プロジェクタの表示画素値を最適化する。このステップS204の処理の詳細については後述する。
次に、ステップS205において、再現変角特性データ最適化部9は、表示用の画像データにおける全ての画素について、各プロジェクタの表示画素値を最適化したかどうかを判断する。この判断の結果、まだ最適化していない画素が残っている場合は、ステップS206に進み、処理対象画素を未処理画素に変更する。そして、ステップS204に戻る。一方、ステップS205の判断の結果、全ての画素について最適化した場合は、ステップS207に進む。そしてステップS207において、ステップS204にて最適化した各プロジェクタの表示画素値に基づき、画像出力部4により表示用の画像を出力し、画像投影装置3にて、画像投影部2上に画像を投影する。
次に、ステップS204における複数のプロジェクタの表示画素値を最適化する処理の詳細について、図4を参照しながら説明する。
図4(a)は、スクリーンに対する角度を10度ずつ変えて設置した11台のプロジェクタの変角特性の一例を示す図であり、図4(b)は、表示用の画像データが保持するターゲット変角特性の一例を示す図である。ステップS204では、図4(b)に示すターゲット変角特性を、図4(a)に示すような複数のプロジェクタの変角特性の線形和によって再現するために、各プロジェクタの出力値を算出する。ステップS207において出力される表示画像の変角特性O(以下、合成変角特性と記す)は、複数のプロジェクタにおける変角特性Iの線形和として、以下の数1に示す式により表すことができる。
Figure 0005541698
ここで、行列Oの要素{Oθ°}は、合成変角特性のθ°方向への反射強度を表し、行列aの要素{an}は、n番目のプロジェクタの出力強度を表す。また、行列Iの要素{In_θ°}は、n番目のプロジェクタの角度θ°方向への反射強度を表す。ステップS204では、ターゲット変換特性Tと、複数のプロジェクタにより合成された変角特性Oとの誤差が最小となるように、複数のプロジェクタの発光強度である出力値aを決定する。
図4(c)は、図4(b)の変角特性をターゲットとして算出した複数のプロジェクタにおける各出力値aにより計算した合成変角特性Oを示す図である。ここで、図4(c)に示す変角特性は、以下の数2に示す式を用いて計算される。
Figure 0005541698
式中、行列Tの要素{Tθ°}は、ターゲット変角特性のθ°方向への反射強度を表す。
以上説明した処理制御を行うことにより、入力された画像データの変角特性を再現することができる。本実施形態では、複数のプロジェクタの並べ方の一例として、一方向の円周上に10度間隔で設置した11台のプロジェクタを用いた場合について説明した。しかしながら、プロジェクタの台数や、設置する幾何条件は、これに限定されるものではなく、ターゲットとなる変角特性データを所望の精度で再現することができれば、その台数や、幾何条件は特に限定されるものではない。
また、本実施形態では、ターゲットとなる変角特性データが画像データとともに予め画像データ記憶部7に記憶されていることを前提として説明した。一方、例えば、被写体の形状データと、変角特性データとを入力した後に、一般的なCGレンダリング技術を用いて画像処理装置内にてレンダリング処理を行い、表示画像の変角特性データを算出するような構成であってもよい。さらには、複数のプロジェクタにより画像を投影する場合、投影面との角度の違いを補正するため、一般的なキーストーン補正を行うことにより、複数のプロジェクタ間の画素ズレを低減することもできる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、画像投影部2上での変角特性を、複数のプロジェクタそれぞれについて測定した。本実施形態においては、代表するプロジェクタの測定値を用いて、他のプロジェクタの変角特性を推定する例について説明する。
図5は、本実施形態に係る画像処理装置500の構成例を示すブロック図である。なお、画像投影部2から制御部10までの構成は、第1の実施形態において図1で説明した構成同一であるため、説明は省略する。
図5において、変角特性データ推定部501は、画像投影装置3から投影された画像の、画像投影部2上での変角特性を推定するためのものである。
図6は、本実施形態において、変角特性を再現する処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図6において、ステップS601及びS602以外のステップS202〜S207は、図2のステップS202〜S207と同一であるため、説明は省略する。
まず、ステップS601において、制御部10により、変角特性測定装置5を用いて、複数台のプロジェクタの中で代表する代表プロジェクタから画像投影部2に投影した場合の変角特性を測定する。そして、変角特性データ取得部6により、画像処理装置500にその変角特性データを入力する。
次に、ステップS602において、変角特性データ推定部501は、測定値である代表プロジェクタの変角特性データを用いて、他のプロジェクタの変角特性を推定する。ここで、本実施形態では、スクリーン(画像投影部2)に対し、90度の方向で設置したプロジェクタ(光軸がスクリーンの垂線方向と一致するプロジェクタ)を代表プロジェクタとする。そして、以下に、光軸をスクリーンの垂線から10度傾けたプロジェクタの変角特性を推定する例を示す。
図7(a)は、測定した代表プロジェクタの変角特性データの一例を示す図である。まず、この変角特性に対し、例えば以下の数3に示す式にて表される、Phongモデル等を用いてフィッティングし、係数A、B、及びnを算出することにより、図7(b)に示すような拡散反射成分と、図7(c)に示すような正反射成分とに分離する。
Figure 0005541698
ここで、変角特性を推定するプロジェクタが配置されている幾何条件に基づき、数3に示す式中の、θ及びφの値を変更することにより、拡散反射成分、及び正反射成分を推定することができる。なお、図8(b)は、推定した拡散反射成分を示しており、図8(c)は、推定した正反射成分を示している。この結果、トータルの変角特性は、両者の和、すなわち、図8(a)に示す変角特性として推定することができる。
以上のように本実施形態によれば、複数のプロジェクタの変角特性を全て測定する必要はなく、代表プロジェクタの測定値から推定することにより、変角特性の測定回数を低減することができる。なお、本実施形態では、代表プロジェクタとして、スクリーンに垂直なプロジェクタを選定した例を基に説明をしたが、他のプロジェクタを代表プロジェクタとしてもよい。また、変角特性データの推定モデルとして、Phongモデルを用いて説明したが、これも、所望の精度で推定可能なモデルであれば、特に限定されるものではない。
(その他の実施形態)
前述した第1及び第2の実施形態においては、説明を簡単にするため、輝度情報等、1次元の色情報の変角特性を再現する方法について説明した。一方、自然画像等のカラー画像を再現する場合には、R、G、Bの3つチャンネルごとに独立して変角特性を測定し、測定したそれぞれの変角特性データを取得して変角特性を最適化するようにしてもよい。また、分光データを波長ごとに独立に測定し、変角特性データとして取得することにより最適化するようにしてもよい。
また、第1及び第2の実施形態において、ターゲット変角特性データは、表示用の画像データとともに画像データ記憶部7に予め記憶されているものとした。そこで、ターゲット変角特性データを保持していない場合などでは、例えば、一般的なCG(コンピュータグラフィックス)のレンダリング技術を用いて内部で計算するようにしてもよい。すなわち、被写体の3次元形状データ及び変角特性データから、被写体表面の法線と光源・視点との角度を算出し、レンダリングすることにより、再現する画像における各画素の変角特性を算出するようにしてもよい。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
2 画像投影部、3 画像投影装置、4 画像出力部、6 変角特性データ取得部、8 画像データ取得部、9 再現変角特性データ最適化部、10 制御部

Claims (7)

  1. 画像投影面に対する複数の角度における変角特性を表す変角特性データを取得する特性データ取得手段と、
    複数の投影装置から投影するための画像データと、前記画像データの各画素における変角特性データとを取得する画像データ取得手段と、
    前記画像データ取得手段により取得された変角特性データと前記特性データ取得手段により取得された変角特性データとの誤差が小さくなるように前記複数の投影装置の発光強度を調整する調整手段と、
    前記調整手段によって調整された発光強度により、前記画像データを前記複数の投影装置に出力する出力手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記特性データ取得手段は、前記複数の投影装置の中から代表する投影装置による変角特性データを取得し、前記取得した変角特性データに基づいて、他の投影装置による変角特性を推定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記特性データ取得手段は、前記変角特性データをR、G、Bのそれぞれチャンネルごとに取得し、
    前記調整手段は、前記チャンネルごとに、前記複数の投影装置の発光強度を調整することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記特性データ取得手段は、前記変角特性データの分光データを波長ごとに取得し、
    前記調整手段は、前記取得した分光データを用いて前記複数の投影装置の発光強度を調整することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  5. 前記画像データ取得手段は、前記画像データが示す画像の3次元形状データ及び変角特性データに基づいて、前記画像データが表す画像を前記複数の投影装置から投影した場合の変角特性を算出することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像処理装置。
  6. 画像投影面に対する複数の角度における変角特性を表す変角特性データを取得する特性データ取得工程と、
    複数の投影装置から投影するための画像データと、前記画像データの各画素における変角特性データとを取得する画像データ取得工程と、
    前記画像データ取得工程において取得された変角特性データと前記特性データ取得工程において取得された変角特性データとの誤差が小さくなるように前記複数の投影装置の発光強度を調整する調整工程と、
    前記調整工程において調整された発光強度により、前記画像データを前記複数の投影装置に出力する出力工程とを有することを特徴とする画像処理方法。
  7. コンピュータを、請求項1乃至5の何れか1項に記載された画像処理装置の各手段として機能させることを特徴とするプログラム。
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